第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 経営方針

当社グループは「不動産を通じてお客様の真の豊かさに貢献する」を企業理念、「不動産ソリューション」×「IT」により、新しいサービスを創造し、世界都市東京からGlobal Companyを目指すことを企業ビジョンとし、それらを経営の基本方針としています。

 

(2) 経営戦略等

当社グループは、主に東京23区の主要沿線の、駅から徒歩10分圏内、ターミナル駅まで30分前後の立地を、「駅からチカ(近)い」、「都心からチカ(近)い」、「高いチカ(地価)」から「3チカ」と称し、この長期的に収益性、資産価値が高いと見込まれる「3チカ」を開発の前提条件としています。この「3チカ」に立地する物件に関して、不動産の土地仕入、投資用コンパクトマンションの企画・開発、販売、賃貸管理、建物管理までをワンストップサービスとして提供しています。それにより、土地仕入に際して「価格競争力」、「迅速な企画対応」を実現し、その実績から新たな土地情報が入手できるという好循環が成立しています。また、税理士や弁護士等の士業との提携を強化しているほか、自社開催セミナーや自社運営インターネットサイトの活用、「等価交換スキーム」を活用した土地所有者との共同開発などを推進しています。

また当社グループでは、「アルテシモ」オーナーに対して最大35年間の契約期間のサブリースサービス(原則7年毎の賃料改定、賃料の下げ幅最大5%、6か月の予告期間で双方からの解約が可能)を提供しています。その背景としては、「3チカ」の「アルテシモ」の優位性と、きめ細やかな賃貸管理の運営により、当社グループが賃貸管理している物件の入居率が5年連続で入居率99%を上回っていることがあります。それらにより、高い顧客満足度を獲得し、既存顧客からのリピート、もしくは紹介といった安定的な収益基盤確立につなげています。また、新規顧客開拓については、インターネット上でのデジタルマーケティング手法を活用した集客を行い、お客様を当社コンサルタントが開催するセミナーに誘導する「プル型営業」の形態をとっています。

これらの好循環の徹底に加え、IT活用、デジタルマーケティングの更なる活用、海外投資家への販売を推進していきます。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは中長期的な企業価値の増大を目指す考えの下、営業利益成長率を経営上の重要な指標と位置付けています。

 

(4) 経営環境

東京23区への人口流入、晩婚化や高齢化等による単身世帯の増加によりワンルームマンションの賃貸需要は底堅く推移してきました。こうした傾向は今後も暫く続くことが見込まれます。

また資産運用に対する社会的関心が高まる中、不動産投資に対する認知・需要は年々高まってきています。その中でもワンルームマンション投資に対する関心は非常に高いものとなっており、今後も一定程度の需要が安定的に見込まれます。

 

(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当社グループでは、持続的な成長へ向けて、以下の経営課題に取り組んでいきます。

 

①仕入ルートの拡充

 当社グループの事業基盤である東京23区内での事業用地や仕入物件の確保は、地価の上昇に加え、他社との競

合もあり、厳しさを増すものと想定されています。当社グループでは、自社ブランド「アルテシモ」の開発用地

の継続的、安定的な確保を実現するために、東京23区内の土地所有者と共同開発する等の新たな仕入チャネルを

増やしていきます。この一環として、平成30年5月に弁護士ドットコム株式会社が運営する税務相談ポータルサイ

ト「税理士ドットコム」のユーザーに対し、当社グループの不動産ソリューションサービスを紹介することを目

的とした業務提携契約を締結しています。

 

②新規サービスの導入

 当社グループでは、安定的な事業拡大には、様々な土地仕入先、販売先の開拓は、必要不可欠なものと考えて

います。このような認識のもと、高まる国内外富裕層の不動産投資ニーズに応えるため、「ARTESSIMO Premium

Investment」を新しいサービスとして開始しました。また、東京23区高入居率地区での留学生等向けマンション

の開発、オペレーションサービスの提供を行う「UCHIWA(団扇)」を新規事業として平成31年1月1日から開始する

準備を整えました。

 

③優秀な人材の確保と育成

 当社グループでは、企業理念を十分理解し、不動産全般に対する必要な知識とノウハウを持ち、お客様の信頼

を獲得する人材を育成することが、当社グループの強みであり、企業価値の源泉であると認識しています。こう

した人材の採用と育成を重要な経営課題の一つとして捉え、従業員社宅制度を設け、全国的に人材の採用を進め

るとともに、社員の教育研修制度(資格取得支援制度)を充実させています。

 

④財務体質の強化

 当社グループの不動産ソリューション事業における販売用不動産の購入資金は、金融機関からの借入を主とし

ています。今後の事業拡大を目指すためにも、金融機関との良好な関係を構築するとともに、資金調達手段の多

様化に取り組んでいきます。また、販売用不動産の早期売却を図り、運転資金の確保や財務基盤の拡充を図って

いきます。

 

⑤コーポレート・ガバナンスの強化

 当社グループでは、持続的な成長を図るためには、経営の健全性、透明性及び客観性を高めることが最重要で

あると考えており、コーポレート・ガバナンスの強化の取組みとして、組織体制、人員体制の強化及び意思決定

プロセスの明確化などを図ってきました。平成30年12月には、当社グループが最良のコーポレート・ガバナンス

を実現するための基盤として「コーポレート・ガバナンス・ガイドライン」を策定し開示しています。また、役

職員に対してコンプライアンス意識を高めるための啓蒙活動も継続して行っており、宅地建物取引業法をはじめ

とする各種法令の遵守及び反社会的勢力排除に向けた取り組み等を経営上の重要事項として認識しています。当

社グループでは、コンプライアンス教育に積極的に取り組み、コーポレート・ガバナンスの更なる強化に努めま

す。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業等において、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、次のようなものがあります。

なお、これらは当連結会計年度末現在における事業等に関するリスクのうち代表的なものであり、実際に起こり得るリスクはこの限りではありません。また、本文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)法的規制等に関するリスク

 ①法的規制について

当社グループの属する不動産業界は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、建築士法、借地借家法、建物の区分所有等に関する法律、住宅の品質確保の促進などに関する法律、マンションの管理の適正化の推進に関する法律等により、多数の法的規制を受けています。

当社グループの主要事業においては、事業活動に際して、これらの法的規制に対応した社内体制を構築しており、現在、当該免許及び許認可等が取消となるおそれのある事由は発生していません。しかしながら今後、何らかの理由によりこれらの免許、登録、許可の取消し等があった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたし、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

法的規制について、その有効期間やその他の期限が法令等により定められているものは次のとおりです。

 

許認可等の名称

会社名

許認可番号等/有効期間

規制法令

免許取消
条項等

宅地建物取引業者免許

㈱グローバル・リンク・マネジメント

東京都知事(3)第84454号

平成27年5月14日~平成32年5月13日

宅地建物取引業法

第5条、

第66条等

宅地建物取引業者免許

㈱グローバル・リンク・パートナーズ

東京都知事(3)第88653号

平成29年12月22日~平成34年12月21日

宅地建物取引業法

第5条、

第66条等

マンションの管理の適正化の推進に関する法律に基づくマンション管理業者登録

㈱グローバル・リンク・マネジメント

国土交通大臣(2)第033627号

平成27年2月16日~平成32年2月15日

マンションの管理の適正化の推進に関する法律

第47条、

第83条等

 

また、東京23区においては、コンパクトタイプのマンションの建設を規制する条例が制定されています。具体的には、25㎡以上等への最低住戸面積の引き上げ、一定面積以上の住戸の設置義務付け等があります。当社グループでは、これらの条例等に沿った物件の開発を行っており、現時点においては、当該規制が当社グループの事業に大きな影響を及ぼす可能性は小さいと認識しております。しかしながら、今後さらに各地方自治体による規制強化が進められた場合は、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②瑕疵担保責任について

当社グループでは、販売した物件について住宅瑕疵担保責任保険に加入しています。しかし、当社グループが販売した物件に、当該保険の対象とならない重大な瑕疵があった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、土地の取得にあたり、売買契約前に土地履歴や土壌汚染対策法の指定区域か否かなど土壌汚染の有無について事前調査を実施し、必要に応じて対策工事を実施しています。

しかしながら、上記調査にて認識できない土壌汚染が契約後に発見され、追加費用の発生や当初スケジュールの変更が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)経営環境に関するリスク

 ①経済状況や不動産市況等の影響について

当社グループの主力事業である不動産ソリューション事業は、景気動向、金利動向、販売価格動向、競合による供給過剰による販売価格の下落、不動産関連税制等の影響を大きく受ける傾向があります。将来、このような事態が発生した場合には、顧客の購買意欲の低下となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ②災害発生リスクについて

地震等の自然災害及び不測の人災により、景気動向、経済情勢、金利動向等が悪化した場合、顧客の購買意欲の低下や空室の長期化、完成遅延等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)当社グループの事業体制に関するリスク

 ①事業について

当社グループが開発・販売する投資用不動産は、主に資産運用を目的として購入されますが、一般的にマンションによる資産運用には、入居率の悪化や家賃相場の下落による賃貸収入の低下、金利上昇による借入金返済負担の増加など収支の悪化につながる様々な投資リスクが内在します。当社グループは、顧客に対してはこれらの投資リスクについて十分説明を行い、理解の上で売買契約を締結すべく、営業社員のコンプライアンス教育を徹底しています。

また、当社グループとして、投資家に、投資用不動産の購入、入居者募集・集金代行・建物維持管理に至るまでのワンストップサービスを提供することで、オーナーの長期的かつ安定的なマンション経営をサポートし、空室の発生や資産価値下落等のリスク低減に取り組んでいます。

しかしながら、今後、営業社員の説明不足等が原因で投資リスクに対する理解が不十分なままマンションが販売されること等により、オーナーからの訴訟等が発生した場合、当社グループの信頼が損なわれることに繋がり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、景気、社会情勢の変化や自然災害等により、入居率の悪化や家賃相場の大幅な下落、金融機関の融資姿勢の変化や急激な金利上昇等が発生した場合、顧客のマンション経営に支障をきたす可能性があります。その場合、顧客のマンション経営と密接な関係がある当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②訴訟などの可能性について

当社グループは、マンション建設にあたっては、関係する法律、地方自治体の条例等を十分検討したうえで、周辺環境との調和を重視した開発計画を立案するとともに、周辺住民に対し事前に説明会を実施するなどコンプライアンスの重要性を強く認識し、十分な対応に努めています。しかしながら、開発段階における建設中の騒音、当該近隣地域の日照・眺望問題等の発生に起因する開発遅延や、分譲後における瑕疵等を理由とするクレーム、販売時の説明不足に起因する顧客からのクレーム等により、訴訟等が発生する可能性があります。訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③営業エリアについて

当社グループは、主に東京23区エリアに経営資源を集中することにより効率的な事業運営を行っています。このことから、当該エリアの経済状況、雇用状況、賃貸需要、地価の動向等の影響を受ける可能性があります。また当該エリアにおいて、自然災害やテロ等の不測の事態が発生し、事業環境が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④仕入について

当社グループでは、東京23区内を中心とした仕入に努めていますが、当該エリアは競合他社も多く、今後は競争が激化する可能性があり、何らかの事情により十分な不動産関連情報の入手が困難となった場合や、仕入に必要な資金が十分に調達できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤建築工事の外注について

当社グループでは、建築工事については建設会社に外注しています。発注先である建設会社の選定にあたっては、施工能力、施工実績、財務内容等を総合的に勘案したうえで行っており、また、工事着工後においては、施工者、設計者及び当社グループによる工程ごとの管理を実施すること等により工事遅延防止や品質管理に努めています。しかしながら、発注先である建設会社が経営不安に陥った場合や物件の品質に問題が発生した場合等、取引関係に急激な関係の変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑥業者向けの販売に関して

当社グループは、土地及び自社開発物件を不動産業者に販売する場合があります。不動産業者向けの販売を行う際には、事前に当該会社の財務内容等の与信を十分調査した上で販売を行っていますが、販売先に不測の事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑦引渡し時期による業績変動について

当社グループの主力事業である不動産ソリューション事業においては、マンションの売買契約成立後、顧客への引渡しをもって売上が計上されます。そのため、四半期ごとに当社グループの業績を見た場合、引渡しのタイミングにより売上高及び利益に偏りが生じる可能性があります。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態が発生し、引渡しの遅延が生じた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑧在庫に関するリスク

当社グループは、東京23区内のエリアを中心に土地を仕入れ、物件の早期販売に取り組んでいますが、不動産関連税制の改正、景気悪化や予期せぬ社会情勢の変化、金利の急激な上昇等が発生した場合には、販売の低迷により完成在庫が増加し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 平成20年9月26日)の適用により、時価が取得原価を下回った販売用不動産、仕掛販売用不動産に対して評価損が計上された場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑨賃貸管理物件について

当社グループでは、自社販売物件のオーナーに対して、一定期間(契約期間最大35年間、原則7年毎のサブリース賃料改定とし、賃料が下がる場合、下げ幅を最大5%に制限)賃貸物件を借り上げ、契約で定められた賃料を支払い、入居者に転貸するサブリース業務を行っていますが、当該物件において競合他社の供給状況や不測の事態の発生により、入居者からの不動産賃貸収入が想定以上に減少した場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑩有利子負債への依存について

当社グループは、土地の仕入資金を主として金融機関からの借入金によって調達しています。当社グループでは、財政状態の健全性を維持するため手元資金とのバランスを考えながら借入額や借入時期を調整していますが、市場金利が上昇する局面や、不動産業界又は当社の調達金利が上昇した場合には、支払利息が増加し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、資金調達に際しては、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資の了解を得た後に各プロジェクトを進行させています。しかしながら、何らかの要因により当社グループが必要とする資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑪情報資産の管理について

当社グループは、ISMS/ISO27001の認証を取得しており、取得した情報資産については、データアクセス権限の設定、データ通信の暗号化、外部侵入防止施策等により、ISO27001の要求事項に基づき、流出の防止を図っています。また、情報セキュリティに関する社内規則を定め、セキュリティ意識の向上に努めています。特に個人情報の取り扱いについては、細心の注意を払っていますが、今後、個人情報の不正使用、その他不測の事態によって外部流出が発生した場合、当社グループへの信用の低下や損害賠償請求等により、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。))の状況の概要は次のとおりです。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(自 平成30年1月1日 至 平成30年12月31日)は、年後半に米中間の通商問題の高まりや、欧州の政治情勢を巡る不透明感等から投資家のリスク回避姿勢が強まり、海外経済の減速が懸念されましたが、総じてみれば着実な成長が続きました。そうした中、日本経済は、政府の経済政策と継続する日銀の金融緩和策を背景に、労働需給の引き締まりが継続、ゆるやかな景気の拡大が続きました。不動産業界においては、住宅投資は、貸家の新設住宅着工が金融機関の融資姿勢の厳格化や節税ニーズの需要一巡などを受け減少傾向となった一方、持家と分譲住宅は持ち直し傾向をみせました。

このような環境の下、当社グループは、「不動産を通じてお客様の真の豊かさに貢献する」を企業理念として、開発から管理までをワンストップで提供する不動産ソリューションサービスを主力として事業活動に取り組みました。

当連結会計年度は、既存事業の拡大に向け、IT・デジタル活用戦略を推進しました。マンション投資・経営ITプラットフォーム「Mansion Tech」をリリースした他、オウンドメディア、SEO(検索エンジン最適化)、リスティング・アフィリエイト広告等を用いたデジタルマーケティングにより、販売効率の向上を実現しました。その結果、当社が開催する少人数不動産セミナーには年間1,000名超の方々にご来場いただきました。

また、高まる国内外富裕層の不動産投資ニーズに応えるため、「ARTESSIMO Premium Investment」を新しいサービスとして開始しました。ARTESSIMO Premium Investmentは、大手金融機関と連携し、大手金融機関の顧客である富裕層に対して一般公開前の開発物件情報を優先的に提供し、富裕層の個々の方の要望に沿った資産運用プランを提案します。

加えて、平成30年1月に海外事業部を新設し、主にアジアの富裕層投資家向けの販売体制を整備・強化しました。その一環として、東京23区高入居率地区での留学生等向けマンションの開発、オペレーションサービスの提供を行う「UCHIWA(団扇)」を新規事業として平成31年1月1日から開始する準備を整えました。

 

 当社グループの当連結会計年度の売上高は、販売が好調に推移したことから22,644百万円(前連結会計年度比31.9%増)となりました。売上原価は、仕入環境の悪化等により18,910百万円(同35.1%増)となり、売上総利益は3,733百万円(同17.9%増)、売上総利益率は16.5%(前連結会計年度は18.5%)となりました。販売費及び一般管理費は、従業員増(当連結会計年度末93名、前連結会計年度末69名)に伴う人件費の増加、土地の仕入れの活発化に伴う租税公課の増加、デジタルマーケティング施策強化に伴う広告宣伝費の増加、及び株主優待制度導入に伴う費用増等により、2,524百万円(同22.6%増)となりました。この結果、営業利益は1,209百万円(同9.1%増)、営業利益率は5.3%(前連結会計年度は6.5%)となりました。営業外損益については、主なものとして保険解約返戻金43百万円を営業外収益、当社株式が東京証券取引所マザーズ市場から市場第一部へ市場変更されたことに伴う上場関連費用22百万円、支払利息96百万円を営業外費用に計上しました。経常利益は1,132百万円(同3.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は755百万円(同8.4%増)となりました。

 

<セグメント情報>

 セグメントごとの業績(売上高は外部顧客への売上高)は次のとおりです。

 

(不動産ソリューション事業)

 当連結会計年度は、販売戸数が過去最高の692戸(前連結会計年度実績489戸)となりました。内訳としては、BtoC(個人投資家向け販売)の販売で413戸(同225戸)、BtoB(同業他社含む法人向け販売)で279戸(同264戸)となりました。BtoCの中には、海外向けの販売61戸が含まれています。

 この結果、当連結会計年度の売上高は20,281百万円(前連結会計年度比34.9%増)、営業利益1,065百万円(同2.4%増)となりました。海外向け売上高は2,114百万円、海外売上高比率は9.3%となりました。

 

(プロパティマネジメント事業)

 当連結会計年度は、不動産ソリューション事業における「アルテシモ」シリーズの好調な販売に伴い、管理戸数が当連結会計年度末において2,128戸(前連結会計年度末1,900戸)となり、オーナーに対するサブリース契約、集金代行業務の契約が共に伸長しました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は、2,362百万円(前連結会計年度比10.8%増)、営業利益144百万円(同112.1%増)となりました。

 

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は11,296百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,640百万円増加しました。これは主に、仕掛販売用不動産4,687百万円が増加したことによるものです。

 当連結会計年度末における固定資産は395百万円となり、前連結会計年度末に比べて17百万円減少しました。これは主に、有形固定資産の減価償却累計額が23百万円増加したことによるものです。

 以上の結果、総資産は11,691百万円となり、前連結会計年度末に比べて3,622百万円増加しました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は4,551百万円となり、前連結会計年度末に比べて58百万円増加しまし

た。これは主に、短期借入金1,492百万円が増加したことによるものです。

 当連結会計年度末における固定負債は4,061百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,870百万円増加しました。これは主に、長期借入金2,863百万円が増加したことによるものです。

 以上の結果、負債合計は8,613百万円となり、前連結会計年度末に比べて2,928百万円増加しました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は3,078百万円となり、前連結会計年度末に比べて693百万円増加しました。これは主に、親会社株式に帰属する当期純利益755百万円計上に伴い利益剰余金が増加したことによるものです。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ47百万円増加し2,032百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動により支出した資金は5,362百万円(前連結会計年度は1,095百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,132百万円の計上、たな卸資産の増加額3,455百万円、未払金の減少額2,660百万円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動により得られた資金は21百万円(前連結会計年度は123百万円の支出)となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入43百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動により得られた資金は5,387百万円(前連結会計年度は79百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入5,859百万円、短期借入れによる収入4,691百万円、短期借入金の返済による支出3,198百万円、長期借入金の返済による支出1,873百万円によるものです。

 

 ③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

    該当事項はありません。

 

b.受注実績

該当事項はありません。

 

c.販売実績

販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

区分

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

  至 平成30年12月31日)

戸数

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産ソリューション事業

692

20,281,692

134.9

プロパティマネジメント事業

-

2,362,366

110.8

合計

692

22,644,058

131.9

(注) 1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しています。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおり

  です。

区分

販売先

前連結会計年度

(自 平成29年1月1日

  至 平成29年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

  至 平成30年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

不動産ソリューション事業

ケネディクス不動産投資顧問株式会社(注)2

7,503,084

43.7

-

-

株式会社木下不動産(注)3

-

-

2,704,179

11.9

(注) 1.上記金額には、消費税等を含んでいません。

2.ケネディクス不動産投資顧問株式会社の当連結会計年度については、販売実績がないため、記載していま

せん。

3.株式会社木下不動産の前連結会計年度については、販売実績がないため、記載していません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

 ①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されています。連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりです。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債及び収益・費用の計上金額に影響を与えています。これらの見積りについては、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づき合理的と考えられる要因を考慮したうえで行っていますが、結果としてこれらの見積りと実績が異なる場合があります。

 

 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高及び営業利益)

 当連結会計年度の売上高は22,644百万円となり、前連結会計年度に比べて5,477百万円増加しました。販売戸

数が前連結会計年度489戸であったのに対して、当連結会計年度692戸と増加したことが主な要因になります。

 当連結会計年度の売上総利益は3,733百万円となり、前連結会計年度に比べて566百万円増加しました。また、

当連結会計年度の営業利益は1,209百万円となり、前連結会計年度に比べて100百万円増加しました。

 営業利益の前連結会計年度比増減分析結果は下記の通りです。

 増収効果により当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べて1,010百万円増加しました。粗利率の悪

化要因により当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べて444百万円減少しています(粗利率:前連結会

計年度18.45%、当連結会計年度16.49%)。販売費及び一般管理費の増加要因により当連結会計年度の営業利益は

前連結会計年度の営業利益に比べて466百万円減少しています。

 販売費及び一般管理費のうち増加した主なものは下記のとおりです。

 人件費が前連結会計年度に比べて195百万円増加しています。これは当社グループの従業員数が増加したこと

によります(従業員数:前連結会計年度末69名、当連結会計年度末93名)。広告宣伝費が88百万円、租税公課が80

百万円、支払手数料が76百万円、株主優待費用が32百万円、それぞれ前連結会計年度に比べて増加しています。

広告宣伝費、租税公課、支払手数料については業容の拡大により、株主優待費用については上場市場変更記念株

主優待を実施することを決定したことにより増加しています。

 

(営業外損益及び経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は50百万円となり、前連結会計年度に比べて18百万円減少しました。これは主

に、保険解約返戻金が21百万円減少したことによるものです。また、当連結会計年度の営業外費用は128百万円

となり、前連結会計年度に比べて42百万円増加しました。これは主に、支払利息が23百万円増加したことによる

ものです。

 この結果、当連結会計年度の経常利益は1,132百万円となり、前連結会計年度に比べて40百万円増加しまし

た。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を加減したもの)は376百万円となり、前連結会計年度に比べて17百万円減少しました。

 この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は755百万円となり、前連結会計年度に比べ

て58百万円増加しました。

 

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシ

ュ・フローの状況」をご参照ください。

 当社グループの資金需要の主なものは販売用不動産取得に伴うものであり、その調達手段は主として、金融機関からの借入金によっています。

 

④経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、不動産市況、事業体制等、様々な要因の変化の影響を受ける可能性があります。このため、事業環境を注視するとともに、仕入ルートの拡充、優秀な人材の育成・採用、財務体質の強化、コーポレートガバナンスの強化等によりこれらのリスク要因に対応するよう努めていきます。

 

⑤経営者の問題認識と今後の方針について

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。