第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

当社は「不動産を通じて豊かな社会を実現する」を企業理念として掲げております。不動産には、人々や企業の「資産」および活動を支える「社会基盤」としての役割があります。当社は、世界中の人々の幸せにLinkすることを使命と考え、地球環境や社会・経済課題に取り組み、不動産の新たな可能性を追求します。

 

(2) 経営戦略等

当社は、2020年2月に開示した中期経営計画を最終年1年残したタイミングで計画を見直すこととし、新たに「2022年中期経営計画」を策定しました。その理由としては、当社を取り巻く不動産業界の事業環境が大きく変化し、その変化に迅速に対応するためであります。中長期的な目標「GLM VISION 2030」を策定し、そのステージ1として「2022年中期経営計画」を位置付けました。

「2022年中期経営計画」では、開発する物件の資産価値の向上を図り、開発物件の販売効率を上げて利益率を高めてまいります。また、時代に即した新しいセグメントを確立し、事業エリアを拡大してまいります。

 

①環境配慮型建築「ZEH・ZEBへの取り組み」

開発販売する物件の環境対応により資産価値の向上を図ってまいります。現在、不動産業界においても脱炭素に向けた取り組みが進んでおり、エネルギー消費量が正味ゼロとなるようなZEH(Net Zero Energy House)・ZEB(Net Zero Energy Building)の取り組みが脱炭素社会へのカギとなっております。また、環境認証を受けた物件の成約価格や賃料が向上するというデータが出ており、ZEH・ZEBへの取り組みが資産価値の向上へと繋がっております。そこで当社が今後自社で開発する物件ではBELS4つ星以上やZEH-M Orientedなどの環境対応を標準仕様とすることで、開発販売する物件の更なる資産価値の向上を図ってまいります。

 

②レジデンス:1棟バルク販売(物件を複数まとめて販売)・オフバランス開発強化による営業効率改善と成長加速

1棟バルク販売とは、機関投資家に対して物件を1棟単位で複数棟まとめて販売することを言います。1棟バルク販売では、機関投資家が売却先となるため竣工前の段階で売買契約が可能となり、営業活動の効率化に繋がります。

またオフバランス開発とは、当社で物件開発の企画・検討を行い、パートナー企業に土地の購入や開発を行っていただく開発方法を言います。オフバランス開発では、当社のバランスシート上の制約を受けることがなくなるため、今後パートナー企業の数を増やすことで物件の開発速度を高め、供給量を増やすことが可能となります。

 

③非レジデンス:物流(ロジスティクス)のSPC開発による拡大

コロナ禍で需要の増えた物流施設の開発を展開してまいります。物流施設の開発に関しては、パートナー企業と共同出資のSPCを活用し、リスクを抑えつつ収益性を保った形で事業を展開してまいります。

 

④開発エリアの拡大

当社ではこれまで東京23区内中心の開発を行ってまいりました。首都圏への人口流入・世帯数増加の傾向は変わらないと思われますが、リモートワーク等の普及により人口流入先が都心だけに限定されず、周辺広域まで拡大しております。このことから1都3県にも開発エリアを拡大してまいります。また関西エリアにも挑戦してまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は中長期的な企業価値の増大を目指しております。この観点から、2024年12月期を最終年度とする「2022年中期経営計画」において、売上高500億円、経常利益50億円を2024年12月期に達成すべき数値目標として設定しております。また、2024年12月期に販売戸数1,400戸、環境対応比率自社開発物件で100%、当社取扱い全物件で50%を目指してまいります。

 

(4) 経営環境

  <環境意識>

世界では急速にカーボンニュートラル等の環境意識が更なる高まりをみせております。日本においても、2020年10月に2050年カーボンニュートラルを目指すことを宣言しております。それを踏まえて経済産業省が中心となり策定された「グリーン成長戦略」において、住宅・建築物が成長を期待される重要分野となっております。

 

<レジデンス>

機関投資家は日本市場の不動産に対し、積極的な投資スタンスのポジションになってきていると認識しております。機関投資家は有望な投資先を十分確保することに課題感すら持つ状況になり、投資用コンパクトマンションの豊富なパイプラインを持つ不動産会社のプレゼンスが上昇しております。

 

<非レジデンス>

コロナ禍により商業施設・ホテル需要は不透明な状況にあります。一方で、EC購買の増加により物流倉庫等のロジスティクスへの需要が高まっております。

 

<開発エリア>

首都圏エリアへの長期的な人口流入傾向は変わらないと見ておりますが、リモートワークの普及等を通し、人口流入先は従来の東京23区内から1都3県のような首都圏域に拡大しております。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社では、持続的な成長へ向けて、以下の経営課題に取り組んでまいります。

 

①仕入ルートの拡充

当社の主要な事業基盤である東京23区内での事業用地や仕入物件の確保は、地価の上昇に加え、他社との競合もあり、厳しさを増すものと想定されております。当社では、開発用地の継続的、安定的な確保を実現するために、新たな仕入チャネルを増やしてまいります。

 

②新規事業の展開

当社では、中長期での安定的な収益基盤の確立及び成長加速を目指しております。そのためには現在主力としているレジデンス以外にも中長期的には商品ラインナップを拡充する必要があると認識しており、今後ロジスティクス(物流施設)を手掛けていく予定であります。また、中長期的な成長のためには新規事業に進出する必要性を認識しており、将来に向けた研究・調査を行ってまいります。

 

③優秀な人材の確保と育成

当社では、お客様の信頼を獲得できる人材を確保・育成することが企業価値の源泉であると認識しております。こうした人材の採用と育成を重要な経営課題の一つとして捉え、適時適切な採用活動により優秀な人材の確保を進めるとともに、社員の教育研修制度・資格取得支援制度を充実させ、各部門での育成計画及びMBO(目標管理制度)により人材の育成に努めてまいります。

 

④財務体質の強化

当社の不動産ソリューション事業における販売用不動産の購入資金は、主に金融機関からの借入により賄っております。今後の事業拡大を目指すためにも、金融機関との良好な関係を維持するとともに、資金調達手段の多様化に取り組んでまいります。また、販売用不動産の早期売却を図り、運転資金の確保や財務基盤の拡充を図ってまいります。

 

⑤コンプライアンスへの取り組みとコーポレート・ガバナンスの強化

当社では、持続的成長を可能とする基盤の確立に向けて、コンプライアンスの徹底とコーポレート・ガバナンスの充実が重要であると認識しております。当社では、コンプライアンス教育に積極的に取り組み、コーポレート・ガバナンスの更なる強化に努めてまいります。

 

⑥サステナビリティの推進

当社では、「不動産を通じて豊かな社会を実現する」という企業理念を掲げております。不動産には、人々や企業の「資産」および活動を支える「社会基盤」としての役割があります。当社は、世界中の人々の幸せにLinkすることを使命と考え、地球環境や社会・経済課題に取り組み、不動産の新たな可能性を追求します。このような理念の下、環境配慮物件の開発やレジデンス・ロジスティクスといったインフラ構築を通して、首都圏No.1のサステナブルな不動産業者を目指してまいります。また、プライム市場で求められるESG情報開示も段階的に進めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 法的規制等に関するリスク

 ①法的規制について

当社の属する不動産業界は、国土利用計画法、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、建築士法、借地借家法、建物の区分所有等に関する法律、住宅の品質確保の促進などに関する法律、賃貸住宅の管理業務等の適性化に関する法律、不動産特定共同事業法等により、多数の法的規制を受けております。

当社の主要事業においては、事業活動に際して、これらの法的規制に対応した社内体制を構築しており、現在、当該免許及び許認可等が取消となるおそれのある事由は発生しておりません。しかしながら今後、何らかの理由によりこれらの免許、登録、許可の取消し等があった場合には、当社の主要な事業活動に支障をきたし、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

許認可等について、その有効期間やその他の期限が法令等により定められているものは次のとおりであります。

 

許認可等の名称

会社名

許認可番号等/有効期間

規制法令

免許取消
条項等

宅地建物取引業者免許

㈱グローバル・リンク・マネジメント

東京都知事(4)第84454号

2020年5月14日~2025年5月13日

宅地建物取引業法

第5条、

第66条等

不動産特定共同事業者許可

㈱グローバル・リンク・マネジメント

金融庁長官・国土交通大臣・東京都知事第114号

 

不動産特定共同事業法

第36条

 

賃貸住宅管理業者登録

㈱グローバル・リンク・マネジメント

国土交通大臣(01)第0001837号

賃貸住宅の管理業務等の適性化に関する法律

第23条、第24条等

 

また、東京23区においては、コンパクトタイプのマンションの建設を規制する条例が制定されております。具体的には、25㎡以上への最低住戸面積の引き上げ等があります。当社では、これらの条例等に沿った物件の開発を行っており、現時点においては、当該規制が当社の事業に大きな影響を及ぼす可能性は小さいと認識しております。しかしながら、今後さらに各地方自治体による規制強化が進められた場合は、当社の事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

その他海外投資家が当社販売物件を購入する場合があります。その際に海外の法律が適用され、法的規制を受ける可能性があります。

 

 ②瑕疵担保責任(契約不適合責任)について

当社では、販売した物件について住宅瑕疵担保責任保険に加入しております。しかし、当社が販売した物件に、当該保険の対象とならない重大な瑕疵(契約不適合)があった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社では、土地の取得にあたり、売買契約前に土地履歴や土壌汚染対策法の指定区域か否かなど土壌汚染の有無について事前調査を実施し、必要に応じて対策工事を実施しております。

しかしながら、上記調査にて認識できない土壌汚染が契約後に発見され、追加費用の発生や当初スケジュールの変更が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経営環境に関するリスク

 ①経済状況や不動産市況等の影響について

当社の主力事業である不動産ソリューション事業は、景気動向、金利動向、競合による供給過剰による販売価格の下落、不動産関連税制等の影響を大きく受ける傾向があります。将来、このような事態が発生した場合には、顧客の購買意欲の低下となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ②災害発生リスクについて

地震・感染症等の自然災害及び不測の人災により、景気動向、経済情勢、金利動向等が悪化した場合、顧客の購買意欲の低下や空室の長期化、完成遅延等により当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)当社の事業体制に関するリスク

 ①新型コロナウイルス感染症拡大によるリスク

現在新型コロナウイルス感染症はいまだに終息の気配を見せておりませんが、感染者数が再び増加傾向に転じる際には緊急事態宣言等が発令されることによって、当社の事業遂行上制約を受けるリスクがあります。

新型コロナウイルス感染症拡大を抑制するために、建設工事の延期・中断が生じたり、金融機関の業務縮小により金融機関の融資姿勢が変化したりした場合には、供給サイドにおいて当社が制約を受ける可能性があり、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、新型コロナウイルス感染者が増加したことによって、個人投資家・法人・ファンドの投資意欲が減退したり、金融機関の融資業務(投資用不動産ローン等)が縮小したりした場合には、販売サイドにおいて当社が制約を受ける可能性があり、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②事業について

当社が開発・販売する投資用不動産は、主に資産運用を目的として購入されますが、一般的にマンションによる資産運用には、入居率の悪化や家賃相場の下落による賃貸収入の低下、金利上昇による借入金返済負担の増加など収支の悪化につながる様々な投資リスクが内在しております。当社は、顧客に対してはこれらの投資リスクについて十分説明を行い、理解の上で売買契約を締結すべく、営業担当社員のコンプライアンス教育を徹底しております。

また、当社として、投資家に、投資用不動産の購入、入居者募集・集金代行に至るまでのワンストップサービスを提供することで、オーナーの長期的かつ安定的なマンション経営をサポートし、空室の発生や資産価値下落等のリスク低減に取り組んでおります。

しかしながら、投資リスクに対する理解が不十分なままマンションが販売されること等により、オーナーからの訴訟等が発生した場合、当社の信頼が損なわれることに繋がり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、景気、社会情勢の変化や自然災害等により、入居率の悪化や家賃相場の大幅な下落、金融機関の融資姿勢の変化や急激な金利上昇等が発生した場合、顧客のマンション経営に支障をきたす可能性があります。その場合、顧客のマンション経営と密接な関係がある当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③訴訟等の可能性について

当社は、マンション建設にあたっては、関係する法律、地方自治体の条例等を十分検討したうえで、周辺環境との調和を重視した開発計画を立案するとともに、周辺住民に対し事前に説明会を実施する等コンプライアンスの重要性を強く認識し、十分な対応に努めております。しかしながら、開発段階における建設中の騒音、当該近隣地域の日照・眺望問題等の発生に起因する開発遅延や、設計・建築段階での過失、分譲後における瑕疵(契約不適合)等を理由とするクレーム、販売時の説明不足に起因する顧客からのクレーム等により、訴訟等が発生する可能性があります。訴訟等の内容及び結果によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④営業エリアについて

当社は、主に東京23区エリアに経営資源を集中することにより効率的な事業運営を行っております。このことから、当該エリアの経済状況、雇用状況、賃貸需要、地価の動向等の影響を受ける可能性があります。また当該エリアにおいて、自然災害やテロ等の不測の事態が発生し、事業環境が悪化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤仕入について

当社では、東京23区内を中心とした仕入に努めておりますが、当該エリアは競合他社も多く、今後は競争が激化する可能性があり、何らかの事情により十分な不動産関連情報の入手が困難となった場合や、仕入に必要な資金が十分に調達できない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥建築工事の外注について

当社では、建築工事については建設会社に外注しております。発注先である建設会社の選定にあたっては、施工能力、施工実績、財務内容等を総合的に勘案したうえで行っており、また、工事着工後においては、施工者、設計者及び当社による工程ごとの管理を実施すること等により工事遅延防止や品質管理に努めております。しかしながら、発注先である建設会社が経営不安に陥った場合や物件の品質に問題が発生した場合等、取引関係に急激な関係の変化が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑦業者向けの販売に関して

当社は、土地及び自社開発物件を不動産業者に販売する場合があります。不動産業者向けの販売を行う際には、事前に当該会社の財務内容等の与信を十分調査した上で販売を行っておりますが、販売先に不測の事態が生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑧引渡し時期による業績変動について

当社の主力事業である不動産ソリューション事業においては、マンションの売買契約成立後、顧客への引渡しをもって売上が計上されます。そのため、四半期ごとに当社の業績を見た場合、引渡しのタイミングにより売上高及び利益に偏りが生じる可能性があります。また、天災その他予想し得ない事態による建築工期の遅延等、不測の事態が発生し、引渡しの遅延が生じた場合には、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑨在庫に関するリスク

当社は、東京23区内のエリアを中心に土地を仕入れ、物件の早期販売に取り組んでおりますが、不動産関連税制の改正、景気悪化や予期せぬ社会情勢の変化、金利の急激な上昇等が発生した場合には、販売の低迷により完成在庫が増加し、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、「棚卸資産の評価に関する会計基準」(企業会計基準第9号 2008年9月26日)の適用により、時価が取得原価を下回った販売用不動産、仕掛販売用不動産に対して評価損が計上された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑩賃貸管理物件について

当社では、自社販売物件のオーナーとサブリース契約を締結し、当社所定の条件(契約期間最大35年間、原則7年毎のサブリース賃料改定とし、賃料が下がる場合には下げ幅を最大5%に制限)において当該物件を借り上げ、契約で定められた賃料を支払い、入居者に転貸するサブリース業務を行っておりますが、当該物件において競合他社の供給状況や不測の事態の発生により入居者からの不動産賃貸収入が想定以上に減少した場合や保証会社が倒産して賃料回収が出来ない場合に、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑪有利子負債への依存について

当社は、土地の仕入資金を主として金融機関からの借入金によって調達しております。当社では、財政状態の健全性を維持するため手元資金とのバランスを考えながら借入額や借入時期を調整しておりますが、市場金利が上昇する局面や、不動産業界又は当社の調達金利が上昇した場合には、支払利息が増加し、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、資金調達に際しては、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資の了解を得た後に各プロジェクトを進行させております。しかしながら、何らかの要因により当社が必要とする資金調達に制約を受けた場合には、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑫情報資産の管理について

当社は、ISMS/ISO27001の認証を取得しており、取得した情報資産については、データアクセス権限の設定、データ通信の暗号化、外部侵入防止施策等により、ISO27001の要求事項に基づき、流出の防止を図っております。また、情報セキュリティに関する社内規則を定め、セキュリティ意識の向上に努めております。特に個人情報の取り扱いについては、細心の注意を払っておりますが、今後、個人情報の不正使用、その他不測の事態によって外部流出が発生した場合、当社への信用の低下や損害賠償請求等により、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬海外投資家向け販売について

当社は、海外投資家にも物件を販売しており、海外投資家からの海外送金が発生する場合があります。海外規制当局による海外送金規制の強化等、何らかの理由により海外投資家からの海外送金が滞りなく行われない場合、当社の事業が進捗せず、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況

イ.財政状態

 当事業年度末において、流動資産20,605,875千円(前事業年度末比3,322,976千円増)、固定資産1,161,327千円(同211,842千円増)、流動負債11,068,397千円(同1,943,688千円増)、固定負債5,463,079千円(同393,619千円増)、純資産合計は5,235,725千円(同1,197,510千円増)となりました。

 

(資産)

 流動資産において、現金及び預金が1,039,603千円増加し2,480,917千円、販売用不動産が2,454,222千円増加し6,869,745千円、仕掛販売用不動産は228,771千円減少し10,482,480千円となりました。

 

(負債)

 短期借入金が2,796,168千円増加し3,495,800千円、1年内返済予定の長期借入金が2,259,469千円減少し4,409,225千円、未払金が1,070,512千円増加し2,222,272千円となりました。

 固定負債において、長期借入金が325,635千円増加し5,235,664千円となりました。

 

(純資産)

 純資産において、主に当期純利益の計上に伴い、利益剰余金が1,153,037千円増加し4,357,531千円となりました。

 

ロ.経営成績

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、ワクチン接種の進展、緊急事態宣言の解除といった明るい兆しが見え、国内景気持ち直しの動きが見られました。しかしながら年末以降、新たな変異株も拡がりを見せ始めており、依然予断を許さない状況となっております。

首都圏投資用マンション市場においては、2021年上期(1~6月)の供給戸数は前年同期比4.8%増となっております。価格面では同期間の平均価格は3,125万円となり、前年同期の平均価格3,172万円より若干下落する結果となりました(株式会社不動産経済研究所調べ)。以上の結果を総括しますと、若干の下落は見られるものの、高水準の販売価格は保たれたうえで供給戸数が増加する結果となっており、依然首都圏投資用マンション市場は活況を呈しているということができます。

このような経済状況のもとで、当社は、レジデンス(マンション)商品の開発・販売を中心として事業展開をしてまいりました。当事業年度においては、1棟バルク販売が順調に進捗しました。仕入活動の面においては、オフバランス開発を積極的に活用することで販管費の増加の抑制に努めました。また、2021年1月1日に当社の完全子会社である株式会社グローバル・リンク・パートナーズを吸収合併したことにより、同社から受け入れた純資産と当社が所有する同社株式の帳簿価額との差額442,350千円を抱合せ株式消滅差益として特別利益に計上しました。

この結果、当事業年度は、売上高30,675,279千円(前年同期比26.2%増)、営業利益1,677,469千円(同45.4%増)、経常利益1,487,930千円(同82.3%増)、当期純利益1,423,767千円(同155.0%増)となりました。

 

<セグメント情報>

 セグメントごとの業績(売上高は外部顧客への売上高)は次のとおりであります。

 なお、当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 

(不動産ソリューション事業)

 当事業年度は、1棟バルク販売を中心として販売活動を推進しました。マンション1棟販売については16棟・641戸実施しており、新築物件や中古物件を195戸区分販売しました。また、商業施設を1棟販売しました。

 この結果、当事業年度の当セグメントの売上高は28,093,542千円、セグメント利益は1,505,320千円となりました。

 

(プロパティマネジメント事業)

 当事業年度末は、管理戸数2,464戸となりました。

 この結果、当事業年度の当セグメントの売上高は2,581,737千円、セグメント利益は210,643千円となりました。

 

 ②キャッシュ・フローの状況

 前連結会計年度まで連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりましたが、当事業年度よりキャッシュ・フロー計算書を作成しているため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,406,316千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において、営業活動により支出した資金は574,262千円となりました。主な支出要因はたな卸資産の増加額2,619,379千円、法人税等の支払額506,151千円であり、主な収入要因は税引前当期純利益1,930,280千円、未払金の増加額1,043,726千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において、投資活動により得られた資金は365,893千円となりました。主な収入要因は出資金の回収による収入246,193千円、定期預金の払戻しによる増加額162,479千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において、財務活動により得られた資金は579,665千円となりました。主な収入要因は短期借入れによる収入9,257,821千円、長期借入れによる収入7,840,088千円であり、主な支出要因は長期借入金の返済による支出9,773,922千円、短期借入金の返済による支出6,461,653千円であります。

 

 ③生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

    該当事項はありません。

 

ロ.受注実績

該当事項はありません。

 

ハ.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自 2021年1月1日

  至 2021年12月31日)

戸数

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産ソリューション事業

836

28,093,542

プロパティマネジメント事業

2,581,737

合計

836

30,675,279

(注) 1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。

2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

3.当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

区分

販売先

当事業年度

(自 2021年1月1日

  至 2021年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

不動産ソリューション事業

ペリカン2合同会社

10,840,000

35.3

合同会社レジデンシャルアイ

5,210,000

17.0

いちごオーナーズ株式会社

4,866,500

15.9

(注) 1.上記金額には、消費税等を含んでおりません。

2.当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態の分析

(資産)

 当事業年度末の資産については、21,767,202千円となり、前事業年度末に比べ3,534,818千円増加しました。これは主に販売用不動産の増加2,454,222千円によるものであります。

 

(負債)

 当事業年度末の負債については、16,531,477千円となり、前事業年度末に比べ2,337,308千円増加しました。これは主に短期借入金の増加2,796,168千円によるものであります。

 

(純資産)

 当事業年度末の純資産については、5,235,725千円となり、前事業年度末に比べ1,197,510千円増加しました。これは主に当期純利益1,423,767千円による利益剰余金の増加1,153,037千円によるものであります。

 

ロ.経営成績の分析

(売上高)

 当事業年度の売上高は30,675,279千円となり、前事業年度に比べて6,362,132千円増加しました。不動産ソリューション事業における1棟販売が売上高を牽引し、過去最高売上高を更新しました。

 

(売上原価及び売上総利益)

 当事業年度の売上原価は26,227,888千円となり、前事業年度に比べて5,449,994千円増加しました。

 また当事業年度の売上総利益は4,447,391千円となり、前事業年度に比べて912,138千円増加しました。これは増収効果により当事業年度の売上総利益が925,085千円増加した一方、売上総利益率が悪化した結果、当事業年度の売上総利益が12,947千円減少したことによるものであります。

 

(販売費及び一般管理費及び営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は2,769,922千円となり、前事業年度に比べて388,649千円増加しました。2021年1月1日に当社の完全子会社である株式会社グローバル・リンク・パートナーズを吸収合併したことを主な要因として、「給料及び手当」が198,056千円、「支払手数料」が136,855千円増加しました。当事業年度の営業利益は1,677,469千円となり、前事業年度に比べて523,489千円増加しました。

 

(営業外損益及び経常利益)

 当事業年度の営業外収益は100,168千円となり、前事業年度に比べて95,439千円増加しました。これは主に当期「投資事業組合運用益」84,222千円を計上したことによるものであります。

 また当連事業年度の営業外費用は289,707千円となり、前事業年度に比べて52,702千円減少しました。これは主に借入条件の改善に伴い支払利息が44,001千円減少したことによるものであります。

 この結果、当事業年度の経常利益は1,487,930千円となり、前事業年度に比べて671,630千円増加しました。

 

(特別利益及び当期純利益)

 2021年1月1日に当社の完全子会社である株式会社グローバル・リンク・パートナーズを吸収合併したことにより、同社から受け入れた純資産と当社が所有する同社株式の帳簿価額との差額442,350千円を抱合せ株式消滅差益として当期特別利益に計上しました。

 当事業年度の税金費用(法人税、住民税及び事業税に法人税等調整額を加減したもの)は506,513千円となり、前事業年度に比べて248,618千円増加しました。

 この結果、当事業年度の当期純利益は1,423,767千円となり、前事業年度に比べて865,362千円増加しました。

 

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、当事業年度より連結財務諸表を作成していないため、前年同期との比較分析は行っておりません。

(不動産ソリューション事業)

 売上高は28,093,542千円、セグメント利益は1,505,320千円となりました。1棟バルク販売が順調に進捗しました。

 セグメント資産は、21,142,747千円となりました。

 

(プロパティマネジメント事業)

 売上高は2,581,737千円、セグメント利益は210,643千円となりました。サブリース契約が減少し、体制強化に伴い人員が増加しました。

 セグメント資産は、816,694千円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の当事業年度のキャッシュ・フローは、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 当社の資本の財源及び資金の流動性については、下記のとおりであります。

 当社の資金需要の主なものは販売用不動産・仕掛販売用不動産取得に伴うものであり、その調達手段は主として金融機関からの借入金によっております。販売用不動産・仕掛販売用不動産取得以外の運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としております。

 

 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。財務諸表を作成するにあたって採用している重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 重要な会計方針」に記載のとおりであります。

 この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社の経営成績は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、法的規制、不動産市況、事業体制等、様々な要因の変化の影響を受ける可能性があります。このため、事業環境を注視するとともに、仕入ルートの拡充、優秀な人材の育成・採用、財務体質の強化、コーポレートガバナンスの強化等によりこれらのリスク要因に対応するよう努めてまいります。

 

⑥経営者の問題認識と今後の方針について

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。