|
回次 |
第17期 |
第18期 |
第19期 |
|
|
決算年月 |
2015年12月 |
2016年12月 |
2017年12月 |
|
|
売上高 |
(千円) |
|
|
|
|
経常利益 |
(千円) |
|
|
|
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
(千円) |
|
|
|
|
包括利益 |
(千円) |
|
|
|
|
純資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
|
|
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
△ |
|
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
|
△ |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
|
|
|
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第17期は潜在株式が存在しないため記載しておりません。第18期は、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。第19期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、当社株式は2017年12月20日に東京証券取引所市場第一部に上場したため、新規上場日から期末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
3.第17期及び第18期の株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
4.従業員数は就業人員であります。また、臨時雇用者数については、従業員総数の10%未満のため、記載を省略しております。
5.第17期以降の連結財務諸表については、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任大有監査法人の監査を受けております。
6.2017年3月1日開催の取締役会決議により、2017年3月18日付で普通株式1株につき1,000株の株式分割及び2017年9月19日開催の取締役会決議により、2017年10月13日付で普通株式1株につき3株の株式分割を行っておりますが、第17期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額を算定しております。
|
回次 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
第18期 |
第19期 |
|
|
決算年月 |
2013年12月 |
2014年12月 |
2015年12月 |
2016年12月 |
2017年12月 |
|
|
売上高 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
経常利益又は経常損失(△) |
(千円) |
|
|
|
△ |
|
|
当期純利益又は当期純損失(△) |
(千円) |
|
|
|
△ |
|
|
資本金 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
発行済株式総数 |
(株) |
|
|
|
|
|
|
純資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
総資産額 |
(千円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
|
1株当たり当期純利益金額又は 1株当たり当期純損失金額(△) |
(円) |
|
|
|
△ |
|
|
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益金額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
△ |
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。
2.第18期の経常利益及び当期純利益については、円高による為替影響により外貨建て売上高の減少により経常損失及び当期純損失となっております。
3.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第15期、第16期及び第17期は潜在株式が存在しないため記載しておりません。第18期は、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できません。また、1株当たり当期純損失金額であるため記載しておりません。第19期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、当社株式は2017年12月20日に東京証券取引所市場第一部に上場したため、新規上場日から期末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。
4.第15期から第18期までの株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
5.第18期の配当性向については、当期純損失であるため、記載しておりません。
6.第17期以降の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、有限責任大有監査法人の監査を受けております。
なお、第15期及び第16期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しております。また、当該各数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく有限責任大有監査法人の監査を受けておりません。
7.2017年3月1日開催の取締役会決議により、2017年3月18日付で普通株式1株につき1,000株の株式分割及び2017年9月19日開催の取締役会決議により、2017年10月13日付で普通株式1株につき3株の株式分割を行っておりますが、第17期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額(△)及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額を算定しております。
|
年月 |
沿革 |
|
1999年8月 |
東京都大田区に各種光学成膜装置の製造販売を目的として当社設立 |
|
1999年9月 |
埼玉県川越市に第1工場新設 |
|
2000年3月 |
光通信用多層膜フィルタ成膜装置(NBPF)販売開始 |
|
2000年5月 |
本社を埼玉県川越市に移転 |
|
2000年12月 |
成膜装置部品製造販売を目的に光馳科技(上海)有限公司(現 連結子会社)を設立 |
|
2001年1月 |
IAD光学薄膜形成装置OTFCシリーズ販売開始 |
|
2001年4月 |
生産能力拡張を目的に本社工場に第2工場新設 |
|
2004年10月 |
光馳科技(上海)有限公司が上海市内の新工場竣工に伴い移転 |
|
2006年5月 |
汎用型光学薄膜形成装置Generシリーズ販売開始 |
|
2007年8月 |
光学薄膜装置の生産を本社工場から光馳科技(上海)有限公司に順次移管 |
|
2009年10月 |
光学膜用スパッタ成膜装置HSP-1650販売開始 |
|
2011年9月 |
反応性プラズマ成膜装置RPDシリーズ販売開始 |
|
2013年1月 |
中国国内営業取引の拡充を目的に光馳(上海)商貿有限公司(現 連結子会社)を設立 |
|
2013年9月 |
生産・研究開発の拡充を目的に光馳科技股份有限公司(台湾)(現 連結子会社)を設立 |
|
2014年2月 |
光馳科技股份有限公司(台湾)の工場竣工 |
|
2014年8月 |
販売体制の拡充を目的にOptorun USA, INC.(現 連結子会社)を設立 |
|
2014年9月 |
光学膜用スパッタ成膜装置NSC-15販売開始 |
|
2014年11月 |
成膜事業への事業領域拡大を目的に薄膜加工サービスを提供する東海光電股份有限公司 (現 持分法適用関連会社)に出資 |
|
2017年2月 |
光馳科技股份有限公司(台湾)が生産・研究開発の拡充を目的に台湾苗栗県に新工場を取得 |
|
2017年3月 |
光学膜用スパッタ成膜装置NSC-2350販売開始 |
|
2017年8月 |
成膜事業への事業領域拡大を目的に薄膜加工サービスを提供する浙江晶馳光電科技有限公司 (現 持分法適用関連会社)に出資 |
|
2017年12月 |
東京証券取引所市場第一部に株式を上場 |
当社グループは、当社(株式会社オプトラン)、連結子会社4社及び関連会社2社により構成されており、光学薄膜装置の製造・販売を主要な事業としております。光学薄膜とは、レンズ等の各種光学部品の表面にコーティングを施し、コーティングの材料により異なる機能(例:反射防止、赤外線カット等)を持たせることをいいます。具体的には、デジタルカメラやプロジェクター等の一般光学部品、スマートフォンやタブレット等のタッチパネルや筐体、生体認証センサ、カメラモジュール、LED照明、車載カメラ等に用いられています。顧客は光学薄膜成膜メーカーや、光学薄膜を用いる最終製品メーカーであり、当社は装置販売を行うと共に、多様な顧客ニーズに対応し、成膜プロセスに関するアドバイスを行い、光学薄膜成膜技術ノウハウを活用した成膜ソリューション提供を特徴としております。
なお、当社グループの事業は、成膜装置事業の単一セグメントであります。
当社グループの成膜装置事業の特徴は以下のとおりです。
① 成膜プロセスに関するソリューションの提供力
② 顧客所在地の近くに開発・生産・営業拠点を置き、密接なコンタクトを通じ、成膜ソリューションノウハウを提供及び海外生産による効率的な大規模生産体制構築による生産コストの削減
③ 将来性の高いIoT関連成長市場への事業領域の拡大
(1)市場について
当社グループが属する光学薄膜装置市場は近年、最終製品に求められる成膜機能の増加や高機能化に伴い、需要が拡大しております。
光学薄膜装置市場は、成膜を必要とする最終製品の市場の成長に伴い拡大しております。当社グループ関連の最終製品の世界市場については、2015年から2019年の成長率として、スマートフォンが30%増加、IoT関連も増加(車載カメラレンズ181%増加、生体認証128%増加)LED照明も10%増加と見込まれており、これらの成長に伴い、光学薄膜装置市場も同様傾向になると想定しております(出所:株式会社富士キメラ総研 2016イメージング&センシング関連市場総調査、株式会社富士経済 2015年光学/透明部品・材料市場の現状と将来展望)。
技術的な面としては、ここ数年の世界的な市場規模拡大が続くスマートフォンではカメラ機能の解像度の飛躍的アップ・3D化による複眼カメラ機能の搭載・生体認証センサの搭載・筐体背面への加飾膜成膜等、新規技術への要求が高まっております。また、当社が初めてLED市場へ供給した最新の光学薄膜装置は、発熱効率、放熱性能、カラー演出性能等で特段の改善結果をもたらし、LED照明の性能アップに貢献し、市場規模が拡大しております。
これらに加え、新規市場として監視カメラ・車載カメラ・人体/生物認証センサについても被写体認識をより正確に行うため、高度な光学薄膜技術の応用が期待され、需要が高まっております。また、従来の一般光学分野においても一眼レフカメラやデジタルカメラの高機能化により多様な成膜技術への需要が生じています。
(2)成膜装置事業
当社グループの顧客は、最終製品の製造を行うメーカーや光学部品メーカーであり、顧客より光学薄膜装置を受注し、開発・製造・販売しております。
光学薄膜装置の受注から販売までの流れは以下のとおりです。
(注)上記図は目安であり受注の大幅な増加や当社グループの生産状況によって、出荷後検収完了までの所要期間が変更されたり、追加的な要望が発生すること等により、受注から検収までの期間が長期化することがあります。
当社グループは、光学薄膜装置に関し、装置製造及び成膜プロセスに関するアドバイスを行う総合的な提案型ソリューションメーカーとして、事業を展開しております。製品は受注生産であり、製造の前に顧客ニーズを反映した成膜実験をたびたび行い、装置開発の目途をつけた時に初めて、細かい仕様を決定し設計を行っております。装置完成後は顧客立会により工場内で出荷前検収を行い、その後搬送のために一度解体し、納入先にて組立据付後、再度検収を受けております。1年間の保証期間中は操作上の不具合や問題が起きた場合、当社社員が顧客工場に派遣され、迅速に対応できる体制を取っております。
なお、事業領域拡大の一環として、近年、当社は光学薄膜事業を合弁形式で行うことに注力しております。光学薄膜は世界的に巨大な市場であり、成長性は高く、当社の光学薄膜装置生産・販売への影響もほとんどないことから、進出を決定しております。国内有力光学薄膜メーカーである株式会社トーカイと合弁会社を台湾に設立し、(東海光電股份有限公司)光学薄膜生産・供給を開始しております。さらに、当社株主の中国大手有力光学薄膜成膜メーカーである浙江水晶光電科技股份有限公司と合弁会社を設立いたしました(浙江晶馳光電科技有限公司)。
最新のスマートフォンでは光学薄膜の機能が重要になっています。表面上部には、初めて生体認証機能が追加されました。スマートフォンから赤外線を照射し、顔に当たって反射した赤外線を認識する機能がこれです(N-IRフィルタ)。さらにカメラ機能を補強し、光がレンズを透過する時に失われる光量を最小限とするための光学薄膜や(反射防止膜)、自然な写真画像にするための成膜も付加されています(IRカットフィルタ)。また、筐体背面の加飾膜も最新のスマートフォンに加えられており、色の鮮明さに貢献しています(カラー加飾膜)。様々な光学薄膜が表面・裏面に加工されています(下図参照)。当社の光学薄膜装置はこれらの成膜に用いられています。いずれもスマートフォンの重要な機能を実現するための成膜であり、性能発揮に不可欠な技術となっています。
(注)ITOとは透明かつ導電性を有する酸化インジウムスズの英語名であるIndium Tin Oxideの頭文字から取った名前であり、この薄膜をITO膜と呼びます。スマートフォンの場合、透明導電性を活かして薄型の透明電極として使用しています。
(代表的な成膜対象となる最終製品)
|
代表的な成膜対象となる最終製品 |
当社成膜装置で蒸着する成膜の主な機能 |
|
スマートフォン |
筐体背面へのカラー装飾膜 筐体表面の生体認証部分への反射防止膜・N-IRフィルタ タッチパネル部分への反射防止膜、防汚膜、ITO膜、傷防止膜 カメラモジュール部分への反射防止膜、IRカットフィルタ |
|
LED |
LEDチップへのITO膜、増反射膜、窒化アルミ膜 |
|
生体認証 |
生体認証センサへの成膜(指紋・虹彩・網膜・顔・音声等による認証方法として、セキュリティシステム・PCログイン・スマートフォンログイン・病院/銀行/出入国管理システムの本人確認に活用) 生体認証センサへの反射防止膜、N-IRフィルタ |
|
自動車 |
サラウンドビューモニタ等の車載カメラ部分に反射防止膜、IRカットフィルタ カーナビへの防汚膜 ダッシュボードのパネル部分への反射防止膜、防汚膜 センサ部分の加飾膜 |
|
AR/VR |
ヘッドアップ・ヘッドマウントディスプレイ部分へのIRカットフィルタ、防汚膜、硬質膜、ハーフミラー膜、ダイクロックミラー(波長分離フィルタ) |
|
半導体光学融合 |
より微細な半導体設計を可能とする光学薄膜技術の半導体製造装置への応用 モーションセンサの反射防止膜、バンドパスフィルタ |
|
光通信 |
DWDM(高密度波長分割多重)モジュールにバンドパスフィルタ |
|
デジタルカメラ(一眼レフカメラ) |
カメラレンズ部分への反射防止膜、IRカットフィルタ |
薄膜技術にはいくつか種類がありますが、当社の薄膜技術は、主に「イオンビームアシスト蒸着方式」又は「スパッタリング方式」を採用しております。「イオンビームアシスト蒸着方式」とは、成膜する薄膜の材料物質を電子銃で直接照射し加熱蒸発させ、蒸着時にイオンを照射すること(イオンアシスト)で膜の組成を制御し、安定した緻密な膜を作ることができる成膜方式です。「スパッタリング方式」とは、加速されたイオン粒子を薄膜の材料物質に衝突させ、そのエネルギーにより材料物質の分子が飛び出し、成膜対象物に薄膜として付着させる方式です。
各薄膜技術の方式により、膜の質、成膜の効率性等が異なるため、最終製品に求められる成膜の機能、成膜の加工数等によって、顧客ニーズに応じ仕様を定め、受注生産を行っております。
|
主要な製品名 (型式) |
薄膜形式 |
膜性能及び主な用途 |
|
光学薄膜形成装置 (OTFCシリーズ)
|
イオンビームアシスト蒸着方式
|
膜性能:IRカットフィルタ(注3)、帯域フィルタ(注4)、ARコーティング(注5) 主な用途:スマートフォン、車載カメラ、監視カメラ、デジタルカメラ、プロジェクター等各種光学部品 |
|
汎用型光学薄膜形成装置 (Gener-1300)
|
真空蒸着方式(注1)
|
膜性能:反射防止膜 主な用途:デジタルカメラ、プロジェクター等各種光学部品 |
|
防汚膜成膜装置 (Gener-2350)
|
イオンビームアシスト蒸着方式
|
膜性能:防汚膜、反射防止膜及び両者を組み合わせた膜 主な用途:スマートフォンタッチパネル |
|
主要な製品名 (型式) |
薄膜形式 |
膜性能及び主な用途 |
|
反応性プラズマ成膜装置 (RPDシリーズ(ITO/AlN))
|
イオンプレーティング方式(注2)
|
膜性能:高性能なLED機能成膜 主な用途:LED照明 |
|
光学膜用スパッタ成膜装置 (NSC-15)
|
スパッタリング方式
|
膜性能:スマートフォン表面・背面の成膜 主な用途:スマートフォン、タッチパネル(ハード反射防止膜)、筐体(カラー装飾膜)、カメラモジュール(ハード反射防止膜、IRカットフィルタ)、生体認証(N-IRフィルタ) |
(注)1.真空蒸着方式とは、真空中で蒸着材料を熱して気化(蒸発又は昇華)させ、基板表面に付着させることで薄膜を形成させる方法です。
2.イオンプレーティング方式とは、真空蒸着方式で気化させた薄膜材料を電気的に加速させて基板に付着させる方法です。
3.IRカットフィルタとは、デジタル画像の特徴である赤外(赤色発生)部分をカットし、より人間の目と同じ色彩を映し出すために必要な光学フィルタです。
4.帯域フィルタとは、特定の波長の光だけを透過又は反射させるフィルタを指します。IRカットフィルタも帯域フィルタに該当します。
5.AR(Anti-Reflection: 反射防止)コーティングとは、ガラス表面からの反射を低減させるコーティングのことです。透明なガラスとはいえ、光を照射すると約4%の光がガラス表面で反射します。光が入る表面、抜けていく裏面とそれぞれ約4%ずつ反射するため、ガラスを透過する光は約92%まで下がってしまいます。この光の減衰を減らすために、高屈折率薄膜と低屈折率薄膜を交互に重ねたコーティングを施しています。身近な例だとメガネやデジタルカメラなどに施されています。
(3)事業の特徴について
① 成膜プロセスに関するソリューション提供力
当社の特徴は、装置製造+成膜プロセスアドバイス(ソリューション提供)です。光学薄膜設計から始まり、多数の成膜時の条件設定(成膜の厚さ・膜数・材質等多数)のノウハウが、当社には豊富に蓄積されています。当社設立時より、装置製造に加え、ソリューションを一体で提供することで、求める光学薄膜を迅速に行えることを、当社装置提供を通じ、市場に実証してまいりました。光学薄膜装置は複雑で高機能の装置です。過去の成膜実験の積み重ねから蓄積された成膜データ及び成膜経験に基づき、あらゆる成膜ニーズに的確に答えアドバイス出来ることが、当社の強みになっています。当社は装置受注前より顧客と頻繁に成膜ニーズについての情報交換を行い、成膜実験を本社・上海・台湾それぞれで行い、顧客の求める成膜結果を取得した時に、装置受注をしております。このプロセスは顧客との装置共同開発でもあり、顧客ニーズの的確な把握を行い、最先端の市場ニーズをタイムリーに捕捉出来る結果にもつながっています。顧客にとり、短時間で高度技術の成膜生産を立ち上げられるソリューション提供力を発揮することで、ニーズに迅速・タイムリーに答えてきた結果が、技術開発型企業の当社の市場地位を確固たるものとしております。
② 顧客所在地の近くに開発・生産・営業拠点を置き、密接なコンタクトを通じ、成膜ソリューションノウハウを提供及び海外生産による効率的な大規模生産体制構築による生産コストの削減
光学薄膜生産拠点は近年、日本から東アジアに大きくシフトしております。特に中国が光学薄膜生産拠点として非常に大きな地位を占めるようになり、光学部品メーカーの多い台湾・韓国等の重要性も飛躍的に拡大しております。当社は、生産コスト削減を計り、2000年12月に中国(上海)に光馳科技(上海)有限公司を設立いたしました。また、中国製造補完のため、2013年9月に台湾(台中)に光馳科技股份有限公司(台湾)を設立いたしました。これら2拠点は当社グループの工場として、全装置生産を行っております。生産を全て海外で行うことで、生産コスト面での有利性を確保しております。
また、研究開発についても、日本本社を本部としますが、上海・台湾にも成膜実験機能を置き、顧客からの成膜性能要求に成膜データで答えることで、受注につながる研究開発体制を構築してきました。
さらに、営業マーケティングでも、日本本社が本部ですが、上海・台湾にも現地採用要員を多数配置し、また米国シリコンバレーにも要員を配置して、4拠点体制でマーケティングを行っています。これにより、顧客ニーズの的確で詳細な把握が可能となっております。
以上のように、研究開発・生産・営業マーケティング共東アジア及び米国西海岸にて、横断的に機能を配置し、顧客の近くで事業活動を行う体制としております。この点は、当社のユニークさとなっており、顧客ニーズの迅速な把握や研究開発の的確さ、さらに受注力の強化に寄与しております。
③ 将来性の高いIoT関連成長市場への事業領域の拡大
光学薄膜技術の応用分野は、時代と共に広がってきております。当社設立時の光通信用光学薄膜装置の開発から始まり、その後のデジタルカメラ等のデジタル家電関連装置へのニーズの高まりや、さらにその後のLED向け装置市場の隆盛とスマートフォン市場の出現と続きました。
現在はスマートフォンの技術革新が継続しており、生体認証や筐体背面装飾膜等の高度な光学薄膜技術需要が生じております。今後しばらくはこの流れは続くと思われますが、他方、IoT関連の光学薄膜装置需要も黎明期を迎え、少しずつ動きが見えてきております。自動車向け車載カメラ・衝突防止センサー・AR/VR・生体認証・半導体等、多分野で光学センサー・カメラレンズが使用されることとなり、これらにはほとんど全て光学薄膜装置が必要になってきます。当社は、その時代で最も技術的レベルの高い装置開発に取り組んできましたが、今後もこの方針は不変であり、世界市場をリードする世界トップクラスの技術開発型企業として、研究開発にさらに注力し、最先端の光学薄膜装置を市場に供給してまいります。
[事業系統図]
事業系統図は以下のとおりであります。
(1)仕入
当社及び製造子会社は国内外の仕入先より部品・原材料を仕入れております。重要部品は当社が国内仕入先より仕入を行い、製造子会社へ供給しております。
(2)生産
当社は国内外の顧客から受注し、製造子会社において生産しております。
(3)販売
当社は製造子会社で生産した成膜装置を仕入れ、国内外の顧客に販売及び保守サービスを提供しております。一部成膜装置については、製造子会社及び販売子会社で販売し、製造子会社で保守サービスを提供しております。
持分法適用会社において、薄膜加工サービスを提供しております。
|
名称 |
住所 |
資本金 又は 出資金 |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
|
(連結子会社) |
|
|
|
|
|
|
光馳科技(上海)有限公司 (注)1 |
中国 上海市 |
千円 800,000 |
成膜装置 製造販売 |
100.0 |
当社製品の製造販売 役員の兼任あり 債務保証あり |
|
光馳科技股份有限公司(台湾) (注)1 |
台湾 台中市 |
千台湾ドル 220,000 |
成膜装置 製造販売 |
100.0 |
当社製品の製造販売 役員の兼任あり |
|
光馳(上海)商貿有限公司 (注)1 |
中国 上海市 |
千米ドル 1,000 |
成膜装置販売 |
100.0 |
当社製品の販売 役員の兼任あり |
|
Optorun USA, INC. (注)1 |
米国 カリフォルニア州 |
千米ドル 1,000 |
市場調査 |
90.0 |
役員の兼任あり |
|
(持分法適用関連会社) |
|
|
|
|
|
|
東海光電股份有限公司 |
台湾 新竹市 |
千台湾ドル 291,629 |
薄膜加工 サービス |
33.4 (20.6) |
当社製品の販売 役員の兼任あり 債務保証あり |
|
浙江晶馳光電科技有限公司 |
中国 浙江省 |
千人民元 60,000 |
薄膜加工 サービス |
49.0 |
- |
|
(その他の関係会社) |
|
|
|
|
|
|
浙江水晶光電科技 股份有限公司 |
中国 浙江省 |
千人民元 664,098 |
光学部品 製造販売 |
被所有 20.0 |
当社製品の販売 役員の兼任あり |
(注)1.特定子会社に該当しております。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数であります。
当社グループは、成膜装置事業の単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
(1)連結会社の状況
|
2017年12月31日現在 |
|
従業員数(人) |
|
639 |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であります。
2.臨時雇用者数については、従業員総数の10%未満のため、記載を省略しております。
(2)提出会社の状況
|
2017年12月31日現在 |
|
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
67 |
38.8 |
8.7 |
11,042,951 |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であります。
2.臨時雇用者数については、従業員総数の10%未満のため、記載を省略しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
(3)労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定的に推移しております。