第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、経営の基本方針として以下の事項を「経営理念」として掲げております。

 

 『森六グループは、未来を先取りする創造力と優れた技術で高い価値を共創し、時を越えて、グローバル社会に貢献します。』

(法令遵守)

国内外の法令を遵守し、公平で公正な企業活動を通じ、信頼される企業グループをめざします。

(人間尊重)

社員一人ひとりが自主性、創造性を発揮し、一緒に働く仲間の人格や個性を尊重します。

(顧客満足)

お客様に満足いただける、価値ある情報、質の高いサービス、優れた製品を提供します。

(社会貢献)

地球環境に配慮し、地域に根ざした企業活動を通し、「良き企業市民」として社会に貢献します。

(進取の精神)

時代を先取りし、継続的に企業価値向上に努めます。

(同心協力)

チームワークを尊重し、理想を追求する企業グループをめざします。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、平成29年3月期からの中長期的な経営指針として、「第11次中期計画(平成29年3月期~平成31年3月期)」をスタートいたしました。

 平成25年に創業350年を迎え、激動する事業環境の中でも400年企業として勝ち残るために、これまで培ってきたものは継承しながらも、新たなことにも積極的にチャレンジし、将来に繋がるものを造り上げていく方針です。第11次中期計画の概要につきましては、以下のとおりであります。

a.スローガン

 『Moriroku Innovation 400;400年企業に向けた変革の実現』

 

b.基本方針

 新たなことに挑戦し変革を実現することで強固な経営基盤を構築する

 

c.基本戦略

(a)事業構造変革:新規顧客の拡大、新商品の開発、ものづくり機能と商社機能の融合、海外事業強化

(b)付加価値創造:開発機能を強化し、新たな付加価値を生み出すものづくりを手の内化し、高付加価値のビジネス創出

(c)管理体質変革:組織体制を含めた抜本的な見直しを行い、コーポレート・ガバナンス機能を強化する

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本及び資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。

 

(4)経営環境

 今後の見通しに関する世界経済は、米国では個人消費や設備投資が引き続き堅調に推移するものの、中国・アジアでは輸出を中心にした景気拡大ペースは鈍化することが予想されます。また、国内経済では中国経済の減速に伴い輸出が減速するものの、五輪関連等により設備投資が緩やかに回復することが見込まれます。

 当社グループの主な事業領域である自動車市場につきましては、米国における政策金利の引き上げや、中国において平成29年末で終了した小型車減税の反動等、先行きには不透明感があり、中長期的には厳しい状況が継続すると予想されます。

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社グループは持続的に成長する企業集団を目指し、400年企業として勝ち残るために、「第11次中期計画」において全従業員の総力を結集して、以下の課題に重点的に取り組んでまいります。

 

a.グローバル事業強化

 北米、中国、アジアの事業展開を加速させるとともに、国内を含めたグローバル4極のネットワークを最大限に活用し、管理・開発体制のさらなる強化を図ってまいります。

b.新商品等の開発強化・軽量化への取り組みの加速

 事業環境の変化に対応するため、将来を見据えた技術の研究や新製品領域へ参入するとともに、独自技術製品の開発を強化してまいります。また、自動車のEV・PHV促進に向けた動きが顕著となる中、車両の軽量化に向けた取り組みを加速してまいります。

c.高品質、高効率製造体質の更なる向上

 国内製造工場を中心に製造工程の自動化、無人化、省エネ化などによる高効率な製造体質及びグローバルでの品質保証体制を強化してまいります。

d.ケミカル事業における「ものづくり」拡大

 化学品専門商社として、素材・製品の流通コーディネートだけでなく、子会社がもつ技術・ノウハウを融合させながら高付加価値素材・製品の開発等を通じた「ものづくり」への取り組みを拡大してまいります。

e.コーポレート・ガバナンス機能強化

 経営資源の最適配分や人事・IT戦略を強化するとともに、グループ全体における最適な内部統制システムの整備・運用を通じて、持続的成長に繋がる強固な経営基盤を構築してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、記載事項のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 市場の変化によるリスク

当社グループは、日本、北米、欧州及びアジアを含む世界各国で事業を展開しております。これらの市場の長期にわたる経済低迷、消費者の価値観の変化、燃料及び原料価格の高騰及び金融危機などは購買意欲の低下につながり、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 特定の得意先への依存によるリスク

当社グループの主要な販売先は本田技研工業㈱及びそのグループ会社(以下、同社)であり、樹脂加工製品事業においては、同社に対する売上高は外部顧客への売上高の90%以上を占めております。

同社との取引は継続的かつ安定しており、同社の日本、北米(米国、カナダ)、中国、アジア(フィリピン、タイ、インドネシア、インド)の生産拠点及び技術担当拠点等へ自動車用樹脂部品供給を行っておりますが、同社が経営戦略や購買方針の変更が行われた場合、同社が製品を販売している日本、北米、中国、アジアにおける経済情勢等の変化に伴う自動車需要に変動があった場合は、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(3) 商品市況の変動リスク

当社グループは、ナフサを原料として製造される石油化学製品の取扱いを樹脂、工業薬品、有機化学、塗料、油脂加工、電子材料、自動車分野など広範囲に行っております。石油化学製品はこれら原料市況ならびに需給バランスの要因から、製品ごとに固有の市況を形成しており、その変動は当該取引の売上と損益に影響を与える可能性があります。

 

(4) 為替変動によるリスク

当社グループは、外貨建による取引を行っており、外貨建取引については為替変動により円換算後の価格に影響を与えます。これらの取引に対し、為替予約によるヘッジを行い、為替変動リスクを最小限にする努力をしておりますが、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外に現地法人を有しており、外貨建の財務諸表を作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、これらを日本円に換算する際の為替レート変動に伴う換算リスクがあります。

 

(5) 金利変動によるリスク

当社グループは、営業活動や投資活動に係る資金を金融機関からの借入等により資金調達しておりますが、有利子負債には変動金利条件となっているものがあります。変動金利による調達に関しましては、金利スワップ契約等を活用することで金利変動に伴うリスクの軽減に努めておりますが、今後の金利動向によっては、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(6) 海外活動にかかるリスク

当社グループは、海外市場への進出を積極的に進めているため、海外での活動の割合が高まっております。当社グループは、現地動向を随時把握の上、適切に対応していく方針ですが、現地の法的規制や慣習等に起因する予測不能な事態が発生し、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 株価変動によるリスク

当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を有しており、これらは株価の変動によるリスクを負っております。それらのリスクに対し、所有株式を継続的に見直し、整理する等リスクを軽減する施策を講じておりますが、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 取引先の信用にかかるリスク

当社グループは、多様な商取引により国内外の販売先に対して信用取引を行っており、信用リスクを負っております。信用リスクの軽減のため、取引先の財務状況に応じて取引金額を制限するなどして与信管理を行っております。また、安定かつ継続的な商品・製品の調達に努めておりますが、仕入先等の財務状況の悪化や経営破綻等により、商品・製品の継続的な供給が困難となる場合もあります。これらのリスクが顕在化することによって、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 原材料、部品及び商品の一部の取引先への依存によるリスク

当社グループは、多数の外部取引先から原材料、商品及び部品(以下、購入品)を購入しておりますが、製品の製造及び販売に使用するいくつかの購入品については、一部の取引先にその多くを依存しております。このため、これらの購入品について、何らかの理由により主要な取引先から安定的な供給を受けられない場合は、当社グループの生産活動及び販売活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 製品の品質にかかるリスク

当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001や自動車産業品質マネジメントシステムISO/TS16949の認証を受け、当該規格下において各種製品の製造、品質管理を行い、品質の保持、向上に努めております。

しかしながら、万一、製品の欠陥が発生した場合には、その欠陥内容によっては多額のコスト発生や信用の失墜を招き、当社グループの経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 研究開発活動にかかるリスク

当社グループは、継続して独創的な魅力ある新製品の開発を進めておりますが、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、顧客や市場からの支持を獲得できる新製品または新技術が投入できない可能性があります。この場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 知的財産権にかかるリスク

当社グループは、製造する製品に関する特許及び商標を保有し、もしくはその権利を取得することで当社グループが保有する技術等について保護しております。また、他社の知的財産権に対する侵害のないようリスク管理に努めております。

しかしながら、当社グループの知的財産権が違法に侵害されることによって、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。また、当社グループの製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性や損害賠償等の訴訟を起こされる可能性もあります。これらの要因により、当社グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 災害・戦争・テロ・ストライキ等によるリスク

当社グループは、世界各国において事業展開しており、それらの事業は自然災害・テロ・ストライキ等の影響を受ける可能性があり、これらの事象が発生した地域においては、原材料や部品の購入、製品の生産・販売及び物流サービス等に遅延、混乱及び停止が生じる可能性があります。また、一つの地域でこれらの事象が発生した場合には、それ以外の地域へ影響する可能性もあり、これらの遅延、混乱及び停止が生じ、それが長引くようであれば、当社グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 法的規制にかかるリスク

当社グループは、事業展開する各国において、商品の販売、安全基準、有害物質や生産工場からの汚染物質排出レベルなどの様々な法的規制の適用を受け、これらの関連法規を遵守した事業活動を行っております。

しかしながら、将来においてこれらの法的規制の強化や新たな規制の制定が行われた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性や、これらの規制を遵守するための費用増加につながる可能性があり、当社グループの経営成績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 固定資産の減損損失にかかるリスク

当社グループは、有形固定資産などの固定資産を保有しております。当該資産のうち、減損の兆候が認められる資産または資産グループについては、回収可能価額(当該資産または資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フローの総額もしくは当該資産または資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)が帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減額した当該金額を減損損失として計上することとなります。

このため、当該資産または資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化などにより、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態および経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、中国では外需拡大に伴い輸出が好調に推移したものの、建設・不動産の低迷により景気は概ね横ばいとなりました。一方、米国では個人消費や設備投資が増加したことで、景気は底堅く推移する等、全体的に緩やかな回復傾向にありました。このような世界的な景気持ち直しの効果により国内の設備投資は緩やかに増加したものの、個人消費については一部で弱含みが見られました。

 当社グループの主な事業領域である自動車市場につきましては、米国において自動車販売は金利引き上げ等に伴い減速に転じたものの、中国において小型車の減税措置継続の影響等もあり、新車販売台数が好調に推移し、安定した増加をみせました。また、国内においても自動車販売は緩やかに回復し、アジア地域においては特にタイにて、回復基調がみられました。欧州に加えて中国やインドにおいてもEV・PHV促進に向けた動きが顕著となり、車両の軽量化に向けた取り組みが加速しております。

 このような中、当社グループでは、樹脂加工製品事業・ケミカル事業において、主に中国・タイで自動車用樹脂成形部品・原料の取引が拡大したほか、国内では新車販売台数が回復傾向にあり、自動車用樹脂成形部品の受注・販売が改善しました。

 一方、米国では主要顧客の自動車販売が回復傾向にあるものの、樹脂加工製品事業における新機種の量産等にかかる費用の増加がありました。

 なお、前連結会計年度に比べ、化学商品の販売価格形成の基準となるナフサ価格については回復し、為替相場についても円安基調となりました。また、高機能多層フィルムの製造・販売を行う四国化工㈱の新工場建設を決定したことに伴い、現工場の一部について減損損失(特別損失)119百万円を計上しております。

 この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の総資産については、主に現金及び預金や売掛金の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて15,783百万円増加し、133,824百万円となりました。また、負債については、主に買掛金の増加に伴い、前連結会計年度末に比べて2,635百万円増加し、67,152百万円となりました。

 純資産については、主に利益剰余金や株式上場に係る自己株式の処分による資本剰余金の増加等に伴い、前連結会計年度末に比べて13,148百万円増加し、66,672百万円となりました。

 

b.経営成績

 当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高182,177百万円(前連結会計年度比7.2%増)、営業利益9,417百万円(同48.9%増)、経常利益9,256百万円(同54.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,805百万円(同563.3%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より報告セグメントについて、売上高、利益等を勘案し「樹脂加工製品事業」と「ケミカル事業」の表示順序を変更しております。

(樹脂加工製品事業)

 樹脂加工製品事業では、中国・タイで新車販売台数が好調に推移していることに加え、国内では前期に比べ回復傾向にあり、自動車用樹脂成形部品の受注・販売が順調に拡大しました。一方、米国では主要顧客の自動車販売が回復傾向にあるものの、新機種の量産等にかかる費用の増加がありました。

 また、メキシコ工場で量産を開始したほか、中国・武漢地区における第2工場が完成し、グローバルでの製造基盤の拡大を図ってまいりました。加えて、新製品領域の開発や、EV・PHV促進に向けた軽量化ニーズへの対応等、競争力強化のための取り組みを行ってまいりました。

 このような結果、当連結会計年度の売上高は114,998百万円(前連結会計年度比9.8%増)、営業利益は8,074百万円(同56.4%増)となりました。

(ケミカル事業)

 ケミカル事業では、中国において日系自動車メーカーの販売好調により、自動車向け既存ユーザーへの樹脂原料が増加したことに加え、新規取引の拡大に努めた結果、堅調に推移しました。また、ASEAN地域においても、タイで自動車販売台数が堅調であったことから、樹脂原料が伸長しました。

 加えて、“ものづくり”をさらに進化するため、付加価値の高い機能性医療用フィルムの製造・販売を行う四国化工㈱の新工場建設を決定し、新製法の採用や生産能力の増強を図ってまいります。それに伴い、現工場の一部について減損損失(特別損失)として119百万円を計上しております。

 このような結果、当連結会計年度の売上高は67,178百万円(前連結会計年度比3.0%増)、営業利益は1,382百万円(同21.5%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は17,190百万円となり、前連結会計年度末より8,287百万円増加しました。これは、営業活動によるキャッシュ・フロー15,388百万円および財務活動によるキャッシュ・フロー1,562百万円の合計額が、投資活動によるキャッシュ・フロー△8,819百万円を上回ったためです。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは15,388百万円となり、前連結会計年度より5,508百万円増加しました。これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは△8,819百万円となり、前連結会計年度より2,093百万円減少しました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少したことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは1,562百万円となり、前連結会計年度より629百万円減少しました。これは主に、自己株式の売却による収入の増加があったものの、長期借入れによる収入が減少したことによるものです。

 

③生産、受注および販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

樹脂加工製品事業(百万円)

134,553

108.8

ケミカル事業(百万円)

8,332

95.9

合計(百万円)

142,886

108.0

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

樹脂加工製品事業

121,116

110.8

6,118

144.0

ケミカル事業

67,326

103.3

2,023

107.1

合計

188,442

108.0

8,142

132.6

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

 至 平成30年3月31日)

前年同期比(%)

樹脂加工製品事業(百万円)

114,998

109.8

ケミカル事業(百万円)

67,178

103.0

合計(百万円)

182,177

107.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Honda of America Mfg., Inc.

18,232

10.7

21,135

11.6

Honda Manufacturing of Alabama LLC

20,290

11.9

19,687

10.8

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ15,783百万円増加の133,824百万円(前連結会計年度末は118,041百万円)となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ11,856百万円増加の68,358百万円(前連結会計年度末は56,502百万円)となりました。これは主に、現金及び預金が7,820百万円増加したほか、受取手形及び売掛金が3,057百万円増加したことによるものであります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ3,927百万円増加の65,465百万円(前連結会計年度末は61,538百万円)となりました。これは主に、株価上昇により投資有価証券が2,717百万円増加、有形固定資産が899百万円増加したことによるものであります。

 

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,635百万円増加の67,152百万円(前連結会計年度末は64,517百万円)となりました。

 流動負債は、前連結会計年度末に比べ6,037百万円増加の50,793百万円(前連結会計年度末は44,756百万円)となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が2,904百万円増加、短期借入金が2,256百万円増加したことによるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べ3,402百万円減少の16,359百万円(前連結会計年度末は19,761百万円)となりました。これは主に、長期借入金が4,191百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ13,148百万円増加の66,672百万円(前連結会計年度末は53,523百万円)となりました。これは主に、利益剰余金が6,472百万円、自己株式の処分等により資本剰余金が3,351百万円、株価上昇によりその他有価証券評価差額金が1,786百万円増加したことによるものであります。

 

2)経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は182,177百万円となり、前連結会計年度に比べ12,172百万円(7.2%)増加しました。その主な要因は、中国・タイで自動車用樹脂成形部品・原料の取引が拡大したこと等によるものであります。

(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度の売上原価は157,633百万円となり、前連結会計年度に比べ8,420百万円(5.6%)増加しました。販売費及び一般管理費は15,125百万円となり、前連結会計年度に比べ657百万円(4.5%)増加し、営業利益は9,417百万円、前連結会計年度に比べ3,094百万円(48.9%)増加しました。営業利益が増加した主たる要因は、増収効果およびコスト低減活動等によるものであります。

(営業外損益、経常利益)

 当連結会計年度においては営業外収益として616百万円、営業外費用として778百万円を計上し、経常利益は9,256百万円となり、前連結会計年度に比べ3,270百万円(54.6%)増加しました。営業外損益の主たる内訳は、支払利息615百万円(前連結会計年度575百万円)、受取配当金370百万円(前連結会計年度323百万円)等によるものであります。

(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度においては特別利益として160百万円、特別損失として267百万円を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益は6,805百万円となり、前連結会計年度に比べ5,779百万円(563.3%)増加しました。特別損益の主たる内訳は、ケミカル事業の四国化工㈱の現工場を中心とした減損損失121百万円(前連結会計年度1,996百万円)、関係会社整理損111百万円(前連結会計年度73百万円)等によるものであります。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

 経営成績に影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、コーポレート・ガバナンス体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合った商品・製品を提供することにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減した上で、適切な対応を図ってまいります。

 

c.資本の財源および資金の流動性

(資金需要)

 当社グループの資金需要は、大きく分けて運転資金と設備資金の二つです。運転資金の主なものは、製造子会社で製品を製造するための原材料仕入と製造費、商社として機能するための商品の仕入、共通するものとして販売費及び一般管理費等があります。設備資金の主なものは、増産や自動化・効率化、生産品目のモデルチェンジ対応のための建物や機械装置、金型等の有形固定資産取得に加え、情報処理のための無形固定資産取得等があります。

 

(財務政策)

 当社グループは、運転資金、設備資金については,まず営業キャッシュフローで獲得した資金を充当し、不足分について有利子負債での調達を実施しております。長期借入については、事業計画に基づく資金需要、金利動向、既存借入金の返済時期等を考慮の上、調達を行っております。なお、自己株式売却により調達した資金は、設備資金に充当いたします。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益に注視し、収益性判断の指標に営業利益率を掲げているほか、資本及び資産の効率性判断の指標にROE(自己資本利益率)、財務の安定性判断の指標に自己資本比率を掲げております。

 当連結会計年度における営業利益率は5.2%(前連結会計年度比1.5ポイント改善)、ROE(自己資本利益率)は11.6%(同9.6ポイント改善)、自己資本比率は48.9%(同4.6ポイント改善)となりました。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。

 

e.セグメントごとの財政状態および経営成の状況に関する認識及び分析・検討内容

(樹脂加工製品事業)

 売上高は、中国・タイで新車販売台数が好調に推移していることに加え、国内では前期に比べ回復傾向にあり、自動車用樹脂成形部品の受注・販売が順調に拡大したことで、前連結会計年度比9.8%増の114,998百万円となりました。

 営業利益は、増収効果やコスト低減活動により、前連結会計年度比56.4%増の8,074百万円となりました。

 セグメント資産は、主に国内工場における設備更新および中国・武漢第2工場の建設により、前連結会計年度末に比べ5,887百万円増加の74,365百万円となりました。

(ケミカル事業)

 売上高は、中国において日系自動車メーカーの販売好調により、自動車向け既存ユーザーへの樹脂原料が増加したことに加え、タイで自動車販売台数が堅調であったことから、樹脂原料が伸長したことで、前連結会計年度比3.0%増の67,178百万円となりました。

 営業利益は、主に中国・タイで自動車用樹脂原料が増加したことから、前連結会計年度比21.5%増の1,382百万円となりました。

 セグメント資産は、取引拡大に伴う売掛金の増加により、前連結会計年度末に比べ2,755百万円増加の34,686百万円となりました。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

研究開発体制

 樹脂加工製品事業においては、主に自動車樹脂部品の研究開発を行っており、森六テクノロジー㈱開発センターを中心に、北米はGreenville Technology, Inc.(米国・オハイオ州)、中国は広州森六塑件有限公司、アジアはMoriroku Technology (Thailand) Co.,Ltd.に研究開発部門を設置しており、設計部門を主体とする新機種開発や開発部門を主体とする新製品および新技術の開発など各地域の顧客ニーズに合わせた取り組みを行っております。

 また、ケミカル事業においては、四国化工㈱に共押出多層技術を核とした研究開発部門を設置しており、未来を見据えた環境に優しい製品、顧客ニーズに応える製品、顧客への提案製品、今までの包装という分野とは異なる新たな機能製品を研究開発し、提供することを基本方針としております。

 

 当社グループでは、多様化・高度化する顧客ニーズに応える製品を研究開発し、提案・提供することを目的とし、顧客や社会の要請に応える新製品や高品質化技術およびコスト競争力強化のための製造技術の研究開発を行っております。

 当連結会計年度における事業の種類別セグメントの研究開発活動の状況は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度の研究開発費は総額で2,408百万円となっております。

 

(1)樹脂加工製品事業

 日本国内では、当事業の強みである樹脂製品の成形技術および加工技術の活用拡大施策の一環として、大型で付加価値の高い外装部品や内装部品を対象とした試作品製作や品質試験等の研究開発活動を展開しております。また、北米および中国の各開発拠点においても、日本国内の研究開発活動と連携しながら、現地生産機種を対象とした企画や提案モデルの試作品を製作し、現地の主要顧客に対してプレゼンテーションを実施しており、この活動は今後も他の開発拠点への拡大を予定しております。主な研究開発活動の内容は下記に記載しております。

 これにより、樹脂加工製品事業に係る研究開発費は2,240百万円であります。

 

①自動車の軽量化

 自動車業界では環境に対する配慮から燃費向上とCO₂排出量削減が大きな課題となっており、EV・PHV等の次世代自動車へシフトする動きがグローバルで展開されております。これに伴い、自動車メーカー各社は車両の「軽量化」に取り組んでおり、当社も樹脂部品の研究開発を通じて貢献できるよう注力しております。

 現在、ドアトリム(ドアの内側部分)にて20%の軽量化と側面衝突強度を両立する開発が完了しており、今後受注予定の新機種での採用を計画しております。

 更に、ボディ外装部品ではバックドアの樹脂化(軽量化目標 鉄対比△30%)に関する材料・工法等の基礎研究を終えており、社内の性能評価について、来期中の完了を目指して取り組んでおります。

 これら「軽量化」への取り組みは随時、主要顧客へのプレゼンテーションを実施しております。

②加飾技術

 従来から、塗装、真空貼合、インモールド、インサートなど外装部品や内装部品の加飾技術を研究し、世界各地域の多様なニーズや価値観に対応してきました。

 現在、メッキ加工の代替技術として、環境に優しいホットスタンプ工法(箔押し)を用いた外装部品(フロントグリル)や内装部品(アウトレット)の加飾による高付加価値化に取り組んでおります。

③顧客ニーズの吸上げ

 快適・便利・魅力など、顧客ニーズを吸い上げて、当社オリジナルの製品企画を主要顧客に提案しております。

 現在、最新の市場ニーズやトレンドを考慮した製品コンセプトの企画や実際に操作できる試作品を製作して、主要顧客へのプレゼンテーションを日本国内および海外で実施し、魅力ある製品としての高付加価値化に取り組んでおります。

 

(2)ケミカル事業

 当事業の主な研究開発活動は、四国化工㈱において、食品加工業界および医療業界向け用途拡大を図るべく、同社の中核技術である「共押出多層フィルム」の製造設備、生産技術の質的拡大および新製品の研究開発等を展開しております。

 これにより、ケミカル事業に係る研究開発費の金額は167百万円であります。