文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
人生は「ある日」の積み重ねでできています。そして住宅を持つ日は、お客さまにとってかけがえのない「ある日」。当社グループは、住み替える人々に必要なさまざまなサービスと商品を、全国の店舗をはじめとする多様なチャネルを通じご提供することで、お客さまの大切な「ある日」が最高のものとなるようにお手伝いします。
さらに、お客さまにとって本当に住みやすい街やライフスタイルに合った家のご紹介、不動産売買のお手伝い、さまざまな暮らしのサービスが付いた住宅ローンなど、住み替えに必要なサービスと商品をワンストップでご提供します。
(2)中期的な経営戦略
新型コロナウイルス感染症の拡大は、日本社会における働き方の意識を変え、都心から郊外、マンションから戸建など、住環境に求めるニーズの大きな転換点となりました。このような住環境ニーズの大きな変化を捉え、当社グループは、2022年3月期から2026年3月期までの5年間を対象とする「中期経営計画2021」を策定し、2021年5月に公表いたしました。
これまでの「住宅ローンカンパニー」からお客さまをワンストップでフルサポートする総合的な「住み替えカンパニー」への進化を目指し、既存の住宅ローン事業に加えて、不動産事業(居住用)並びに住み替えに関するコンシューマーサービス事業を本格的にスタートいたします。
①住宅ローン事業
融資実行件数の年平均成長率15.8%を実現することで、2026年3月期に融資実行金額を2021年3月期の2倍である1.6兆円を目指します。不動産事業やコンシューマーサービス事業と連携、住み替えニーズの取り込みやバンドル戦略による差別化等によりさらなるシェア拡大を目指します。また、地域支社を設立、お客さまのニーズをよりきめ細かくサポートする営業体制を新たに構築します。
②不動産事業(居住用)
住宅ローン事業に次ぐ第二の収益の柱として本格始動します。人生のさまざまなライフステージで住み替えを希望するお客さまに、ご検討の初期段階からお手伝いします。お客さまのライフスタイルに合った街・物件・資金計画など具体的な方法を一括提案する住み替えコンシェルジュ事業や、ライフスタイルに合うベストな街や家をAIが提案する「パーソナル住みやすい街」アプリの開発など、今までにない新たなサービスを展開します。
③コンシューマーサービス事業
お客さまに当社の住宅ローンをお選びいただいた際、お得な引越しやカーリースなど、住宅購入時や購入後の新生活に必要な優待サービスをご提供します。不動産事業や住宅ローン事業へのシナジー貢献に加え、独立した収益源としての事業化を推進します。
(3)目標とする経営指標
①中期経営計画
2018年8月に策定した中期経営計画における目標に対しては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり目標未達となりましたが、2021年3月期の営業収益及び税引前利益につきましては、前年度を超えて着地いたしました。
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指標 |
CAGR目標 (2018年3月期-2023年3月期) |
CAGR実績 (2018年3月期-2021年3月期) |
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営業収益 |
10.0% |
9.5% |
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税引前利益 |
15.0% |
14.2% |
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住宅ローン新規借入実行件数 |
15.0% |
7.5% |
②中期経営計画2021
中期経営計画2021における財務目標は、以下に記載のとおりであります。
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指標 |
2021年3月期(実績) |
2026年3月期 |
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営業収益 |
268億円 |
610億円 |
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税引前利益 |
77億円 |
170億円 |
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住宅ローン新規借入実行件数 |
2.5万件 |
5.3万件 |
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①市場環境
当面の当社グループが属する住宅関連業界におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の収束時期が見通せず、依然として不透明な状況は続いておりますが、在宅時間の増加で「快適な住環境」が重視される傾向があることや、リモートワークの普及によるライフスタイルの変化、住宅ローン減税制度の効果もあり、比較的底堅く推移していくことが期待されます。
一方で、やや中期的には、地方から大都市圏への人口流入、ライフステージ・ライフスタイルに合わせた住み替え、単身世帯の増加等を背景とした住宅需要の活性化が予想されます。また、国の中古物件流通促進政策を背景とした中古物件流通量の増加等、住宅ローン市場において引き続き成長が見込める領域(潜在マーケット)が存在すると想定されます。
②競合他社の状況と商品ラインアップ
日本銀行によるマイナス金利政策や変動金利型住宅ローン金利引き下げ競争の激化を背景として、住宅ローンによる利息収益が期待できない環境が続き、銀行をはじめとする民間金融機関の住宅ローン事業の縮小・撤退が報じられておりますが、変動金利商品を提供する大小の銀行は、依然として全住宅ローンの80%を超える市場を占有しております。一方、インターネット専業銀行は住宅ローンの商品性・サービスの強化を推し進めており、銀行のなかではポジションを拡大しつつある状況にあります。
当社グループは、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供している全期間固定金利商品で、従来から提供する「ARUHIフラット35」(フラット35買取型)に加え、当社独自の全期間固定金利商品である「ARUHIスーパーフラット」(フラット35保証型)を数年前から市場に投入・拡大することにより、固定金利市場の拡大を図っております。「ARUHIスーパーフラット」シリーズは全体の実行件数を押し上げる原動力となっており、2021年3月期のフラット35の実行件数(借換を含む)シェアは28.4%(前年比0.9%増)となり、11年連続で第1位となりました。さらに、銀行代理商品やオリジナル変動金利商品等の変動金利商品の導入・拡充により、市場規模の大きな分野に参入し、住宅ローン事業のさらなる拡大を図っております。今後は、お客さまの属性やニーズの違いを的確に分析・判断し、最適な商品を開発することに加え、新たな顧客層や不動産事業者等への営業基盤強化等が課題であると認識しております。
③販売チャネル及び営業体制
当社グループは、FC店舗、直営店舗、直販ホールセール営業や来店不要で手続きが可能な非対面チャネルなど、様々な販売チャネルを拡大して提供することで、より大きな市場により効率よくアクセス可能な体制を整備してまいりました。今後も、全国に展開されるリアルチャネルと非対面チャネルの融合を推進することで、お客さまの多様化するニーズへの対応に引き続き取り組んでまいります。また、2021年4月1日付で営業体制を再編し、従来のFC店舗の支援・管理機能と直営店舗の営業機能を一本化することで、より高度かつ機動的な営業戦略の策定・遂行を図るとともに地域戦略の強化を目指してまいります。
一方、店舗網の強化に取り組む上で、FC店舗を含む人材の安定的な確保と雇用の拡大、能力向上とコンプライアンス体制の強化が課題であると認識しており、こうした営業体制の再編により、店舗チャネルの戦略的な運営を従来以上に推し進め、販売体制とコンプライアンス体制の強化に継続的に取り組んでまいります。
④オペレーション体制
当社グループは、住宅ローン業務において、OCR(Optical Character Recognition)やRPA(Robotic Process Automation)、AI等の最先端テクノロジーを活かして、お客さまの利便性と事務効率の向上への取組みを加速させております。また、2019年12月に導入したAIを活用したリスク管理システム「ARUHI ホークアイ1.0」に、不適切な物件価格を検知する機能を追加した「ARUHI ホークアイ2.0」を2021年3月よりテスト運用し、2021年5月に本格稼働を開始いたしました。今後も引き続き当社グループ独自の先進的なテクノロジーを活用し、住宅ローン業務の自動化・ペーパーレス化等を通じた更なる事務処理能力、精度の向上及び事務コストの削減に取り組んでまいります。オペレーション体制の強化においては、イノベーション・チャレンジを継続することが当社グループの責務かつ課題であると認識しております。
また、当社グループは、こうした住宅ローンにおけるオペレーションの強みを活かし、事務コストを削減したい、煩雑な事務作業を外注したい、といった銀行等民間金融機関からのご要望にお応えする事務受託子会社を設立し事務受託業務を行っております。従来コストセンターであった住宅ローン事務を、テクノロジーを活用した独自の強みによりプロフィットセンター化を実現することで、収益化への貢献も行ってまいります。
⑤内部管理体制及び経営管理体制
a.コーポレート・ガバナンス
当社は、コーポレートガバナンス・コードを重視した経営を行うため、以下の基本的考え方に基づくコーポレート・ガバナンスを行っております。当社は、これからも透明で健全な企業経営を継続的に行ってまいります。
なお、コーポレート・ガバナンスの詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。
b.リスク管理
当社グループは、リスク管理基本方針に基づくERM(Enterprise Risk Management)体制により、グループ全体のリスクを統合的に管理しております。事業領域の拡大や商品拡充に伴う新規リスクや既存リスクの継続
的なモニタリングにより、リスクを適切にコントロールしながらビジネスの拡大と成長による企業価値向上に
取り組んでまいります。
c.コンプライアンス
当社グループは、当社の「Mission、Value」の企業理念を具現化した「アルヒ・コンプライアンス行動規範」を定め、FC店舗従業員を含む全役職員に周知しております。この行動規範では、社外のステークホルダーの皆さま(お客さま・株主・社会全般など)への行動規範と帰属する組織の一員(よりよい企業風土・組織の一員・経営者など)としての行動規範を定めております。
当社は、こうした行動規範を日常業務で継続的に想起し行動につなげるため、「コンプライアンスファースト」をスローガンに掲げるとともに、「コンプライアンス・ハンドブック」を作成し、FC店舗従業員を含む全役職員に配布しております。また、テクノロジーの活用やオペレーションの改善を通じ、ルールに沿った適切な業務運営を行えるよう体制を整えております。FC店舗を含めたこれらの取組みは継続して強化していくことが重要と認識しており、FC店舗を含む全役職員に対する定期的な教育・研修及び月1回行う自主点検に加えて、定期検査を通じた管理体制を維持することでコンプライアンス風土の醸成に引き続き努めてまいります。
⑥サステナビリティ
当社グループは、住み替えにより新しい家を買いたい、人生を変えたいと思ったお客さまにワンストップで様々な商品・サービスを提供することで、既存住宅ストックと地域活性を促し、誰もが自分らしい生活ができる持続可能な社会の実現を目指しております。また、お客さま・ビジネスパートナー・地域社会などの皆様の期待・要請に応え、高い倫理観のもとに住まいと暮らしをサポートするさまざまな事業を開発・推進することで、社会的課題の解決と持続的な企業価値の向上を図ってまいります。
a.環境
環境への取組みにおいては、「良いものを受け継ぎ長く使う、ストック型・循環型社会の形成に貢献する」「地球環境に配慮した、良質な住宅の普及を促進する」との考え方をベースに企業活動を行っております。
また、当該考え方に基づいたグリーンRMBSを発行しており、その裏付け資産は、省エネルギー性能の高い住宅に対するローンであるフラット35Sのうち適格基準を満たすものを選定しており、省エネルギー性に優れた住宅の普及促進に貢献しております。こうしたグリーンRMBSの発行は、日本初の取組みとなるもので、2021年4月には「ディール・オブ・ザ・イヤー2020」で「ベスト・ストラクチャード・プロダクト」を受賞いたしました。今後も金融機関として環境負荷を減らす取組みに努めてまいります。
b.サステナブルなライフスタイルの提案
フラット35をはじめ様々な金融商品や住み替えのための各種サービスの提供を通じ、より多くの人に豊かな住まいと暮らしを提供してまいります。
地域活性への取組みにおいては、「本当に住みやすい街大賞」の選定を行っております。当社グループは住宅ローン事業で得られた膨大なデータを元に、あこがれやイメージではなく「実際にその地域で生活する」という視点から、住環境・交通利便・教育環境・コストパフォーマンス・発展性の5つの基準について、住宅や不動産の専門家が参画する選定委員会によって、公平な審査のもとに毎年「本当に住みやすい街」を選定しランキングを発表しております。主要な地域別に公表しているこのランキングはTV、雑誌、インターネットなどの多くのメディアに取り上げられ話題となっており、選出された街の商店街の看板やWebサイトなどにランキングを利用していただくことで、街のPRを後押ししております。また、選定された街と連携し地域活性に向けた取組みを行うことで、街の持続的な発展に貢献しております。
c.カスタマーファースト
当社グループはお客さまの満足度向上は最も重要な経営課題の一つであると考えております。当社の考える
「お客さま」とは、住宅ローンにおけるお客さまだけでなく、ビジネスパートナー、地域社会、従業員等を含
むさまざまな方であると定義しております。全社をあげて顧客満足度の向上への取組みを行うため、社内のすべての会議体・すべての部署に対してお客さま満足に関する提言を行うCSD(Customer Satisfaction Director)を設置し、「カスタマーファースト」をスローガンとして、全社的な取組みを行っております。
d.「働きやすさ」と「働きがい」の両立
当社グループは、従業員一人一人がそれぞれのワークスタイル・ライフスタイルに合わせてその能力を最大限発揮できる多様性のある職場環境をめざし、その一環としてリモートワーク体制の積極的推進やコアタイムがないスーパーフレックス制度を導入しております。また、最長3年の育児休業や小学校6年生までの育児時短勤務などに加え、産休・育休中は先輩従業員に復職後のアドバイスを受ける「ワーキングペアレントコミュニティ」を開催するなど出産や育児が必要な従業員をサポートしております。また、教育研修については、人材開発に関する専門部署を設けており、階層別研修や外部研修への参加を推奨するなど従業員のスキル向上やキャリア形成をサポートする体制を整えることにより、従業員全員がその能力を最大限に発揮できる環境づくりと人材育成に取り組んでおります。
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女性管理職比率 20.34% |
ARUHI従業員の 産休・育休復帰率 100% |
新卒からシニアまで 幅広い年代の従業員が活躍中 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する記載のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、本項目中の記載内容については、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
1.リスク管理の方針
当社グループでは、経営の健全性・安全性を確保し、収益力の向上を図るため、事業におけるリスクを適切に管理することが事業遂行における重要な課題の一つであるとして、リスク管理体制の構築・整備に取り組んでおります。また、新商品の開発時等におけるリスク評価及びリリース後の定期的なモニタリングを実施し、リスクに関するPDCAサイクルを機能すべく努めております。
当社グループでは、リスク管理に関する組織体系や役割の明確化を目的として「リスク管理基本方針」を定め、グループ全体がリスクについて共通認識を持ち、各種リスクの管理に努めております。また、信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスク及びその他の管理すべきリスクを「リスク管理規程」に定めるとともに、当該リスクの管理・報告体制を規定し、より実効性の高いリスク管理体制の構築に取り組んでおります。
2.リスクの管理体制
当社グループでは、各種リスクを所管する部門を定め、以下の管理体制のもと、リスクの評価や定期的なモニタリングに加え、当社事業におけるKRI(Key Risk Indicator)のモニタリング結果を、ERMに関する重要事項を審議する諮問機関として設置した「ERM委員会」にて、代表取締役をはじめとする経営陣に向け定期的に報告を行っております。
3.個別リスク
(1)市場環境に関するリスク
①市場環境について
当社グループの主要な事業である住宅ローンの需要は、景気動向、消費動向、金利動向等の経済情勢、人口動態、世帯動態等の社会構造、不動産市況、住宅着工件数の動向、住宅に関連する税制の変更、政府の方針の変化等により影響を受けやすく、住宅ローンの新規需要が減少した場合は、融資実行業務、ファイナンス業務に関する営業収益の減少など当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、このようなリスクに対し、①住宅ローン市場の中でも成長が見込まれる分野への注力②景気動向・金利動向によってそれぞれ変動する固定金利・変動金利商品などの選好に対し、どのような環境にも対応しやすい商品の品揃え③営業費用のうち固定費用の割合を抑えることにより損益分岐点売上高の低水準化などの施策をとることにより、業績変動の抑制に努めております。
新型コロナウイルスの感染拡大による当社グループの業績への影響につきましては、今後も動向を留意する必要があります。
②競合他社との競争環境について
住宅ローン市場における主要なプレイヤーである銀行をはじめとする民間金融機関の間では、住宅ローンに対する取組みの強弱に大きな違いが生じつつありますが、当該市場は依然として非常に多くの金融機関が参加し、当社グループは厳しい競争環境に置かれております。このため、こうした競合他社の状況が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。我が国の住宅ローンの市場は年間約20兆円の巨大な市場であることから、0.1%の市場シェアの変動は、約200億円の融資実行の変動に繋がり、当社がFC店舗を経由する場合の典型的な取引では約4億円の融資実行業務関連営業収益の変動などの影響が齎されます。
当社グループは、全国店舗網の充実、審査スピードの更なる改善、商品ラインナップの拡充、住宅ローンの金融機関選択にとって重要な役割を果たすことの多い不動産会社との関係強化等により同業他社との差別化を図ることにより、市場シェアの維持・拡大に努めております。
(2)事業に関するリスク
①単一事業であることについて
2021年3月期の当社グループの営業収益の大半は住宅ローン事業に関するものであり、住宅ローン市場に影響する環境変化が発生した場合には、他事業によるカバーが困難であるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、お客さまをワンストップでフルサポートする総合的な「住み替えカンパニー」として、既存の住宅ローン事業に加えて、不動産事業(居住用)並びに住み替えに関するコンシューマーサービス事業を本格的にスタートし、当該リスクの軽減に努めております。
②新規事業及びM&Aを伴う業容拡大について
当社グループは、成長戦略の1つとして、これまでの「住宅ローンカンパニー」から総合的な「住み替えカンパニー」への進化により、コンシューマーブランドになることを目指しております。「住み替えカンパニー」として今後も新しいサービスを提供するため、新規事業開始に加えて、M&A(企業や事業の合併及び買収)を含む積極的な業容拡大を進めてまいりますが、これらの新規事業開始や業容拡大等がもたらす影響について、当社グループが予め想定しなかった結果が生じ、結果として当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、M&Aを含む新規事業への進出においては、決められた期間において達成すべき業績指標 (KPI)、経営成績及び財政状態への影響、当社の主要事業である住宅ローン事業とのシナジーなどさまざまな観点からの検討を取締役会等において議論し、取締役会等での機関決定を前提とするとともに、実行後も当該事業の継続したモニタリングをすることにより、当該リスクの軽減に努めております。
③法的規制及び法改正について
当社グループは事業活動を行うにあたり、関係監督官庁から許認可を受けております。
その主な内容及び関連する法規制については次のとおりであります。
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法規制等の名称 |
貸金業法 |
銀行法 |
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取得年月 |
2017年6月 |
2017年6月 |
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許認可等の名称 |
貸金業者登録 |
銀行代理業者許可 |
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所管官庁等 |
関東財務局 |
関東財務局 |
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許認可等の内容 |
関東財務局長(2) 第01512号 |
関東財務局長(銀代) 第319号 |
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有効期限 |
2023年6月6日 |
期限なし |
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法令違反の要件 及び主な許認可取消事由 |
登録取消事由 貸金業法第24条の6の5に該当した場合 |
許可失効事由 銀行法第52条の57に該当した場合 |
当社グループの主たる事業である住宅ローン事業は、貸金業法第3条に定める登録に基づく貸金業及び銀行法第52条の36に定める許可に基づく銀行代理業であります。このため、当社が各業法に定められる処分事由に抵触する場合、各業法に基づき行政処分又は登録・許可の取り消しを受ける可能性があります。
当社グループは、各業法に基づく当局及び所属銀行の検査を定期的に受検しており、また、グループ全体でのコンプライアンス体制強化に努めております。
なお、本書提出日現在において、登録・免許取消事由又は許可失効事由に該当する事実はありませんが、将来何らかの理由により登録・免許の拒否又は取消、許可の失効があった場合には、当社グループの事業活動に重大な支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、今後、当該各種法規制の改正があった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社は、法令等遵守を徹底するとともに、内部管理・内部統制体制を整備することにより、登録・免許の取消事由を惹起することのない業務運営に努めております。
④住宅金融支援機構への依存について
2021年3月期に当社グループが実行した住宅ローンのうち、融資実行後住宅金融支援機構に譲渡することを前提とする商品である「フラット35」の占める割合は7割弱、また、同機構による保険・保証を前提として融資実行後証券化する「スーパーフラット」の占める割合は2割強であり、当社グループの事業は住宅金融支援機構に大きく依存しております。そのため、住宅金融支援機構との提携関係に何らかの変化が生じた場合、住宅金融支援機構の信用力の低下、その他の理由により住宅金融支援機構が発行する貸付債権担保住宅金融支援機構債券の利回りが上昇した場合、政府の住宅金融支援機構に関する方針の変化若しくは住宅金融支援機構が提供するプログラムの変更等が生じた場合、又は「フラット35」の商品競争力が低下した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、住宅金融支援機構と良好な関係を維持し、自らも「フラット35」の競争力の維持に努めると同時に、オンライン・バンクとの提携により販売する銀行代理商品(変動金利商品・固定金利商品)や大手地方銀行のひとつである静岡銀行との提携による変動金利商品「ARUHI 変動S」、等住宅金融支援機構とは独立した商品の販売拡大に努めております。また、今後も各種の金融機関と提携することで多岐にわたる商品ラインアップの拡充を続け、合わせて不動産事業(居住用)並びに住み替えに関するコンシューマーサービス事業の開始により、住宅金融支援機構への依存度の軽減に努めてまいります。
⑤FC店舗展開及び運営管理について
当社グループは住宅ローン事業を行うにあたり、全国に152の拠点を展開しておりますが、このうちFC店舗及び他取扱拠点の数は138であり、それらの店舗を経由した住宅ローンの実行件数は全体の8割弱を占めております。当社グループは、FC店舗数の拡大を販売力強化のための重要な施策と位置付けておりますが、FC運営法人が見つからない場合、出店計画地域において適当な物件が見つからない場合、FC運営法人側の諸事情を理由とする撤退、FC運営法人との間で契約が維持できなくなった場合、又は運営上生じる予期できない法令違反、不祥事等により当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、FC運営法人のサポートとして、研修制度・OJT教育の拡充、店舗運営指導、各種業務サポートツールの構築、多店舗展開を活かした情報の共有・分析データの還元、表彰制度による功績に対する評価等により、FC運営法人と当社グループは良好なパートナーシップと信頼関係の維持に努めております。また当社グループでは、FC店舗の支援及び管理体制の強化等を目的に営業体制の再編を行うなど、法令違反又は不祥事等の発生防止に向け、従来以上にコンプライアンス体制を強化すべく努めております。
⑥銀行代理業に関するリスクについて
当社グループは変動金利の住宅ローンを含む取扱商品の多様化のため、複数のオンライン銀行との間で契約を締結して銀行代理業を行っております。固定金利に対する変動金利の住宅ローンの割合の拡大、住宅金融支援機構への依存度の軽減などの観点からも、銀行代理業による融資の実行拡大は当社のリスク軽減のため重要な施策のひとつでありますが、提携するオンライン銀行との協業による事業の拡大が計画どおり進行しない場合は、当社グループの業績、財務状況、及び事業のリスク状況に影響を与える可能性があります。
⑦子会社に関するリスクについて
当社グループは、お客さまの住宅に関する「探す、買う、借りる、暮らす」をサポートするため、今後も各子会社とのシナジーを最大限に活用し、グループ全体の企業価値向上を目指してまいりますが、子会社の事業展開が計画どおりに進まない、経営状況が悪化又は予測不能な事態が発生した場合には当社グループの経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
また、子会社の事業拡大及びそれに伴う新規の子会社設立等を行うにあたり、当社グループの収益に占める子会社の割合が増加していくことが想定されます。従って子会社の業績及び財務状況の悪化等は、現在想定している影響度より大きなものになる可能性があります。
(3)財務・会計に関するリスク
①有利子負債に関するリスクについて
当社グループは、金融機関を貸付人とする融資契約にもとづく借入金、及び金融市場で発行するコマーシャルペーパーなど、2021年3月末において約805億円の有利子負債があります。このうち、1年以上の返済期間をもつ長期借入金は288億円(流動化に伴う借入債務を含む)であり、2022年3月期において約35億円の約定返済が予定されております。残りの482億円の有利子負債は、いずれも短期の有利子負債であり、主に債権流動化を行うまでに一時的に保有する住宅ローンの実行資金として使用しております。これらの有利子負債については、当社グループの事業計画の未達等など当社に起因するもののみならず、金融市場の混乱などにより、金融機関の融資姿勢に変化が生じ、借換えが困難になった場合には、住宅ローン実行資金など事業資金の減少や事業環境の変化への適応力の低下等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
このようなリスクに対して、当社グループでは、長期安定性を有する資金の調達を進め、コミットメントライン契約による短期借入金枠を設定するなど、資金調達の安定性を図ると共に、2018年12月に格付投資情報センターよりBBB+/a2、また2019年4月に日本格付研究所よりA-/J1の発行体格付けを取得し、社債発行の準備をするとともにコマーシャルペーパーを発行するなど直接市場調達による調達多様化を図っております。
また、上記の融資契約に基づく借入金については、財務制限条項が付されております。これに抵触した場合、貸付人の請求があれば契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり、当社グループの財務状況及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社グループの他の借入についても期限の利益を喪失することが予測され、当社グループの存続に影響を与える可能性があります。
②証券化に関するリスクについて
a.資金調達リスク
当社グループの住宅ローン事業は、住宅ローン事業の資金調達を原則、債権譲渡や住宅ローン債権の証券化により行っております。資本市場の混乱などにより金融機関が証券化により組成される信託受益権を購入しなくなる場合や、当社の信用力の低下その他様々な内外部環境の変化により、住宅金融支援機構が債権譲渡に応じなくなる場合、又は金融機関が当社に対する貸付を行わなくなる場合などにおいて資金調達ができなくなり、結果としてローン商品の販売を停止せざるを得なくなり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、資金調達先の分散を図ると共に、金融市場の混乱などによりフラット保証型商品の流動化に支障が生じた場合に備えたバックアップラインの設定を行うなど、資金調達における適切なポートフォリオの構築に取り組んでおります。また、急激な金融市場の変動に備えるため、金融機関、格付機関、債券投資家などと日常的に意思疎通を密にすることにより、調達環境が不透明な状況にあっても適切に調達できる環境を整えることに努めております。
b.見積将来キャッシュ・フローの変動リスク
当社グループでは、住宅ローン債権(住宅ローン債権を裏付資産とした信託受益権を含む。)の債権譲渡の結果、当社に残存することとなる回収サービス権又は配当受領権について、当該権利から発生する将来キャッシュ・フローを見積り、当該見積将来キャッシュ・フローの現在価値を資産として認識しております。この評価は、繰上償還率(CPR)、デフォルト率(CDR)、割引率等について一定の前提条件を設定して行っておりますが、当該前提条件が市場動向の変化等により修正された場合、当該資産の評価が変動し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、見積将来キャッシュ・フローの上記計算前提をきめ細かくフォローする体制を整えており、当該前提条件については、外部第三者機関の公表データを反映させ、又はこれに加えて外部第三者機関の公表データに過去実績等を勘案して合理的に見積った調整を反映させ、慎重に設定することにより、将来の資産評価価値の下落リスクを抑えております。
c.信用リスク
当社グループの住宅ローン事業の主力商品である「フラット35」は、貸付後速やかに債権譲渡されるため、当社は原則として信用リスクを負いません。「フラット35」以外の商品についても、住宅金融支援機構の融資保険の付保を前提に証券化・流動化を実施、あるいは当社グループとしては販売のみを行う商品の取扱いなど、極力信用リスクを負わないビジネスモデルをとっております。したがって、当社グループの負う信用リスクは非常に限定されていると言えます。
しかしながら、経済環境の変化や景気変動等の要因により、当該ローン債権の延滞やデフォルトが想定を上回った場合は、住宅金融支援機構に支払う融資保険料の引き上げや、流動化・証券化のコストが上昇するなど、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
d.買戻しリスク
当社グループが実施している流動化・証券化スキームの契約においては、債権譲渡先である住宅金融支援機構や信託銀行に対する当社の事実表明や譲渡した住宅ローン債権に関する事実表明に重要な点における瑕疵等があった場合、一旦譲渡された住宅ローン債権を債権譲渡先から当社が買い戻すことが義務付けられております。このような義務にもとづく買戻しの発生は極めて限定されておりますが、買戻しが発生した場合には、買戻しのための資金が必要になることに加え、当該住宅ローンについての回収リスクを負う場合もあるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、このような買戻しの義務の発生を避けるため、住宅ローンの融資実行のプロセスにおいて、住宅金融支援機構や信託銀行との契約に定められた事項につき、厳格に対応するルールを徹底するとともに、IT技術を利用して人為的ミスを極力排除することに努めております。
e.金利変動リスク
当社グループが利用している一部の債権流動化・証券化スキームにおいては、当社グループが住宅ローンの融資を実行し住宅ローン債権を保有してから、証券化による資金調達を行うまでの間に最大で数ヶ月のタイムラグが発生するため、市場金利の変動により、当社グループが融資実行時に想定していた金利水準と証券化時に投資家から求められる金利水準が異なった場合には、貸付債権流動化関連収益が想定した水準から変動するリスクがあります。このようなリスクに関連する債権流動化は2021年3月期には月間の平均が約140億円であり、貸付債権の見込実質期間を勘案すると、0.01%の金利の変動は約13百万円の収益の変動に繋がることになります。
当社グループは、金利変動によるかかるリスクは極力排除することを方針としており、毎月、予想される流動化債権の金額に対して金利スワップによるヘッジ取引を行い当該金利変動リスクの極小化に努めております。
③のれん等の減損リスクについて
当社は、旧アルヒ株式会社の株式を公開買付けにより取得しており、本書提出日現在、のれんを24,464百万円(連結総資産の約15%)計上しております。当社はIFRSに基づき連結財務諸表を作成しているため、当該のれんの償却は行っておらず、また当該のれんについては、第三者による当社の将来の収益力評価を適切に反映したものですが、のれんの対象となる事業の将来の収益性が低下した場合には、当該のれんについて減損損失を計上するため、当社グループの業績及び財務状況に重要な影響を与える可能性があります。
④会計・税務リスクについて
a.株式取得費用
当社は、旧アルヒ株式会社の株式を公開買付けにより取得しており、その際に発生した株式取得費用を税務上損金として処理しておりますが、税務当局が当社と異なる見解を採用する場合、当社の申告する損金の全部又は一部が、税務当局から損金として認定されず課税所得が増加する結果、法人所得税費用が増加し、加算税・延滞税の支払いを命じられる可能性があり、その場合当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
b.消費税処理
当社は、課税売上げに係る消費税額から控除する課税仕入れ等に係る消費税額の算出にあたり、個別対応方式による計算を行っておりますが、課税期間における個々の課税仕入れ等を、課税売上対応分、非課税売上対応分及び共通対応分に区分する際の区分方法について、税務当局が当社と異なる見解を採用する場合、課税売上げに係る消費税額から控除する課税仕入れ等にかかる消費税額が減少する結果、消費税費用が増加し、加算税・延滞税の支払いを命じられる可能性があり、その場合当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
c.流動化・証券化取引
住宅ローンの流動化・証券化取引は、世界的な金融・経済危機により、その取引に係る税務・会計上の法規や基準等の制度は細部に至って規制が強化されております。当社グループでは、個別案件の取組みに際し、取引に係る税務・会計上の処理及びスキームが及ぼす影響について、都度、税理士・公認会計士等の専門家とともに慎重な検討・判断を行っております。しかしながら、今後、取引に係る税務・会計制度が新たに制定された場合や現行法規等の解釈に変化が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
また、当社グループが計上する貸付債権流動化関連収益については、見積将来キャッシュ・フローに繰上償還率(CPR)、デフォルト率(CDR)、割引率などにつき前提条件を設定することにより算定しております。このため当該前提条件の見積りが変化することにより貸付債権流動化関連収益が変動することとなります。
当該貸付債権流動化関連収益のうち、キャッシュによる回収が行われていない部分については金融資産として計上されますが、当該金融資産の評価価値は、前提条件の見積りの変化によって変動する可能性があります。当社グループでは当該見積前提条件を設定するにあたっては、外部第三者機関の公表データを反映させ、又はこれに加えて外部第三者機関の公表データに過去実績等を勘案して合理的に見積った調整を反映させ、慎重に設定することにより、将来の金融資産の評価価値の下落リスクを抑えております。
また、当社グループが行っている債権流動化取引については、関連するIFRSの規定・ガイダンスが複雑で多岐にわたるとともに変更されることもあることから、それらの変更、又は認識・判断の変更などによって、その適用の仕方が変更される可能性があります。
従来にない新スキームによる住宅ローンの流動化・証券化取引については、外部専門家等を起用するとともに、監査法人と慎重に議論をすることなどにより、適切な会計方法を適用することに努めております。
⑤新株予約権の行使による株式希薄化について
当社は、新株予約権方式によるストック・オプション制度を導入しており、当社グループの役員及び従業員に対して、中長期的な業績及び企業価値向上のインセンティブを与えること等を目的として新株予約権を発行しております。将来においてこれらの新株予約権が行使された場合には、当社株式価値が希薄化する可能性があります。本書提出の前月末現在、これらのストック・オプションによる潜在株式数は1,066,400株であり、発行済株式総数の2.95%に相当しております。但し、新株予約権それぞれの行使期間に制限がある点では、新株予約権の全てが即時に行使され、即時に当社株式価値が希薄化する予定はありません。新株予約権の詳細は、「第4 提出会社の状況 1.株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」をご参照ください。
当社グループは、新株予約権の将来的な行使に備えるため、時に応じて自己株式取得を行うことにより株式希薄化の最小化に努めております。
(4)オペレーショナルリスク
①事務リスクについて
当社グループは、住宅ローン事業における事務処理を行ううえで、各種情報システムの活用や担当者以外の第三者が業務内容を二重に確認する再鑑制度の実施等、業務の正確性、効率性を高めるための様々な取組みを実施しております。しかしながら、一部においては人的な対応に委ねられている業務もあり、役職員の誤認識、誤操作等により事務手続きのミスが発生する可能性があります。業務の性質によっては、事務手続きのミスが安定的なサービスの供給の妨げ、経済的な損失、個人情報等の流出等に繋がる可能性があり、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対し、当社グループは社内研修の拡充による業務遂行に必要な知識の共有、社内規範や事務手続きの標準化及び文書化に取り組むと同時に、RPA(Robotic Process Automation)などのIT技術を利用することにより、事務リスクの軽減に努めております。
また、新型コロナウイルス対策として、在宅勤務・テレワークを推進しておりますが、こうした働き方の変化による事務リスクについても対応を行っております。
②情報システムに関するリスクについて
当社グループは、住宅ローン事業において、FC店舗及び直営店舗といったチャネルに加え、インターネット及び情報システムの仕組みに基づき、住宅ローンを提供しており、インターネット接続環境やシステムネットワークインフラが良好に稼動することが事業を円滑に運営する上で求められております。しかしながら、不正アクセス、社外からの破壊行為、サイバー攻撃、地震や水害等の大規模広域災害、火災等の地域災害、コンピューターウイルス、電力供給の停止、通信障害、通信事業者、システム事業者に起因するサービスの中断や停止などの外的要因だけでなく、システム開発における不備、人為的ミス、機器故障、外部委託先の瑕疵などの現段階では予測不可能かつ当社グループのコントロールを超えた事由により、システムに重大な支障が生じた場合、当社グループの顧客(潜在的な顧客を含みます。)に対してサービスを提供することができず、当社グループの顧客の個人情報及び取引情報その他の情報の保護に問題が生じ、又は当社グループの財務・会計・データ処理その他のシステム及び設備が適切に稼働しない可能性があります。これらの事象が生じた場合、データの喪失や当社グループの処理能力に影響が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、セキュリティ対策プログラムを有すると共に、コンピューターシステムについて、安定稼動のためのシステム運用やバックアップシステムの構築などの対策を講じており、当該リスクの顕在化の抑制に努めております。
③個人情報の管理について
当社グループの主たる事業である住宅ローン事業は、個人の顧客を対象に住宅ローンを提供しており、住宅ローンの相談、申込にあたり各種個人情報を収集しております。このため、当社は、個人情報保護法に定める個人情報取扱事業者に該当し、個人情報の取扱いについて規制の対象となっており、当該法律に即して業務の運営を行っております。しかしながら、外部からの侵入者及び当社関係者並びに業務委託先等により、個人情報が外部に流出し、不正に使用された場合又は何らかの事由により個人情報の漏洩や毀損等が起こった場合、民事上又は行政上の法的責任を問われるとともに、当社グループ全体に対する信用及び当社グループに対する信用が低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、個人情報保護方針等の個人情報保護に関する各種規程を定めて運用し、顧客情報の流出や不正アクセス行為などにより、顧客の利益が侵害されないようセキュリティ対策を講じ、顧客情報の保護に細心の注意を払っております。また、個人情報管理体制の適正な運用に努めており、当該リスクの抑制に努めております。
しかしながら、万一当該事象が発生した場合、できる限り速やかにマスコミ等に公表することにより、お客さま等関係者への影響を最小限に抑えるとともに関係者からの信頼を確保するために全力を尽くす所存であります。
④当社グループ従業員、顧客又は不動産業者等の不正により損失を被るリスクについて
当社グループの主たる事業である住宅ローン事業において、当社グループの従業員、FC店舗の従業員、顧客又は不動産業者による詐欺やその他の不正が発生した場合、当社が直接的な損失を被る可能性や行政処分の対象となる可能性があります。また、当該不正等の発生により、当社グループ全体のイメージが悪化すると共に社会的信用が低下し、ひいては当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、「コンプライアンスファースト」をスローガンに役員及び当社グループの従業員、さらにはFC店舗の従業員まで、当社グループ全体でのコンプライアンス意識を高めることに努めております。
具体的には、コンプライアンスやリスクマネジメントに関する委員会組織を設置し、基本方針・行動計画の決定及びモニタリング等を当該委員会で実施しております。また当社グループ従業員及びFC店舗の従業員に対し、指導・研修等を行うことで、コンプライアンス体制の強化に努めております。特に、住宅ローンを取扱う有人チャネルである直営店及びFC店舗に対しては、コンプライアンスを統括する部署に検査・指導グループを設け、全店舗への定期的な検査・指導を臨店にて行っております。その上で、各FC運営法人においてもコンプライアンス責任者を設置し、法令・規則に従って業務運営がなされるよう同社従業員の指導・監督にあたっております。
さらに、2019年12月には住宅ローン不正利用検知システム「ARUHI ホークアイ1.0」の本格稼働を開始しました。また、2021年5月には「ARUHI ホークアイ2.0」を本格稼働させ、不適正案件の排除に取り組んでおります。
以上のとおり、コンプライアンスを遵守する企業風土の醸成や研修・検査・指導体制の構築、さらにはシステムを導入した不正検知等予防対策を講じておりますが、万一当該事象が発生し損害が生じた(又は可能性がある)場合には、法的措置を含めあらゆる措置を検討し損失を回避いたします。
⑤労務に関するリスクについて
当社グループでは、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)・差別的行為(セクシャルハラスメント等)から生じる人的資産の損失・損害を未然に防止するため、コンプライアンスの研鑽等、適切な管理に努めております。また、健全な業務運営のため、労務関連法令諸規則を踏まえた人事関連諸制度を制定し、適正な運用を行うとともに、定期的な従業員意識調査に基づく人事管理・運用の見直しや在宅勤務・テレワークの積極的な活用を含めた働きやすい職場環境の整備等、適切な人事処遇や労務管理に努めております。
しかしながら、当社従業員の不適切な行動や人事労務上の問題に関連する重大な訴訟が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
⑥人的資源に関するリスクについて
当社グループは、成長過程にあるため、今後の更なる業容の拡大及び業務内容の多様化に対応して、優秀な人材の積極的な採用・確保、従業員の育成体制の強化が必要とされておりますが、優秀な人材の採用及び育成が困難となる場合や、在籍する人材の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、従来から継続的に社員の意識調査を実施し、その情報などに基づき社員満足度向上に努めております。また従前、自宅に限られていた在宅勤務から一部自宅以外での勤務を可能としたリモートワークへ拡充することにより、働き方の多様化を推進しております。また、年次有給休暇の取得推進により、有給休暇取得率は、2021年3月期には2020年3月期の68.2%を上回り、71.2%になりました。これらの施策の実施により、2021年3月期の退職率は1年前の2020年3月期の5.2%から4.5%へと低下しました。継続的な優秀な新規人材の採用及び社員満足度の向上を図る施策の実行により、人的資源に関するリスクの低減に努めております。
⑦知的財産権について
当社グループは、保有する商標等の知的財産権の保護に努めておりますが、当社グループのノウハウや知的財産権が適切に保護される保証はありません。また万一、当社グループが事業を推進する中で第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求や使用差止請求等の訴訟を提起される可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、当社の知的財産権の保護及び第三者の知的財産権を侵害しない体制として、知的財産管理に関する規程を定めるとともに、当該規程において知的財産権の管理に関する業務を所管する部署を定め、必要に応じて顧問弁護士や弁理士等の意見を聴取する等、知的財産の適正な管理に努めております。
⑧重要な訴訟事件等の発生に関するリスクについて
当社グループにおいて、業績等に重大な影響を及ぼす可能性のある係争中の訴訟事案はありません。しかしながら、当社グループの営む事業の性質上、契約違反、不法行為、労働問題、消費者保護等に関する訴訟が発生する可能性があり、将来業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟等が発生し、かかる訴訟において当社グループに不利な判断がなされた場合又は当社グループに不利な和解がなされた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
⑨反社会的勢力との取引に関するリスクについて
当社グループは、反社会的勢力との関係が疑われる者との取引を排除すべく、新規の取引に先立ち、反社会的勢力との関係に関する情報の有無の確認や反社会的勢力ではないことの表明及び確約書の徴求など、反社会的勢力とのあらゆる取引を排除すべく必要な手続きを行っております。しかしながら、当社グループの厳格なチェックにもかかわらず、反社会的勢力との取引を排除できない可能性があります。このような問題が認められた場合、その内容によっては、監督官庁等より業務の制限又は停止や課徴金納付命令等の処分・命令を受ける可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
万一、反社会的勢力から不当な要求を受けあるいは何らかの問題が生じた場合は、関係行政機関や法律専門家とも協力し、速やかに対処します。
⑩風評等のリスクについて
当社グループの主たる事業である住宅ローン事業は、個人の顧客に対して資金の貸出を行うという事業特性上、当社グループに対する社会的信用度合いが重要となります。そのため、事実の有無にかかわらず、当社グループの業務、技術、コーポレート・ガバナンス及び規制当局の行為等から生じ得る否定的な世論、又はマスコミ報道やインターネット上の誹謗中傷等により、当社の風評が著しく悪化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
⑪大規模災害やパンデミック等のエマージングリスクについて
当社グループは、フランチャイズ方式により全国に店舗展開をしており、緊急時を想定した事業継続計画(Business Continuity Plan)に関する事項の規定、安否確認システムの導入等を行っておりますが、大規模な地震・台風等の自然災害、火災、停電、未知の感染症の蔓延などが発生した場合には、店舗の閉鎖や業務の停止等を余儀なくされ、当社グループの事業運営及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
特に大規模な自然災害又は有事等により、当社グループの情報システムに障害が生じた場合やデータサーバーが機能不全に陥ることで、当社グループにおいて重要な住宅ローン融資実行業務及び住宅ローン回収業務等が中断されることになり、事業運営に障害又は遅延をきたす可能性があります。
(5)その他特筆すべきリスク
①経営陣等への依存に係るリスクについて
当社グループは、当社の代表取締役会長兼社長CEOである浜田 宏を含む経営陣の先見性及びリーダーシップ及び専門的知識を有する従業員が業務執行について重要な役割を果たしております。このため、同氏を含む経営陣又は従業員が何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、経営陣の後継者育成プラン(サクセッションプラン)を策定し、同プランに基づいた人材育成を行っております。また、このような施策により、取締役会をはじめとして特定の人物に依存しないガバナンス体制に基づく業務運営に努めております。
②新型コロナウイルス感染症の感染拡大について
当社グループでは、従業員、外部委託先等、当社グループの業務やオペレーションに携わる多数の人員が新型コロナウイルス感染症に罹患することで、業務やオペレーションに支障が生じ、業務の停止又は店舗の閉鎖等を余儀なくされることにより、当社グループの業務運営や業績に影響を与える可能性があります。
当社グループではお客さまと従業員の安全確保を最優先に、昨年よりお客さまに対する住宅ローンWeb申込の受入体制強化、動画を使用した非対面での契約手続きの実施及び従業員に対する在宅勤務・時差出勤の推奨、第二本社(仮称:イノベーションラボ)の設立による新しい働き方の提案等、従来と変わらぬサービスを提供し、新型コロナウイルスの環境下でも事業を継続するために様々な取組みを行っております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループの属する住宅関連業界を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により年度初めは厳しい状況でしたが、その後持ち直しの動きが見られ、新設住宅着工戸数、中古マンション・中古戸建住宅の成約件数は、8月以降概ね回復の傾向となっております。新型コロナウイルス感染拡大の収束時期が見通せず、不透明な状況は続いているものの、市場の先行きについては、テレワークの普及による在宅時間の増加などで「快適な住環境」が重視される傾向があることや、住宅ローン減税の効果もあり、比較的底堅く推移していくことが期待されます。
このような状況のもと、当社グループは、「今こそもっと成長」を2021年3月期のテーマのひとつとして掲げ、お客さま、お取引先と従業員の安全を最優先に新型コロナウイルスへの感染防止対策を講じながら、商品・サービス等を強化し、企業価値の向上に積極的な取組みを継続してまいりました。具体的には、当社独自の全期間固定金利商品である「ARUHIスーパーフラット」の商品ラインアップ追加や全疾病保障特約付の保険商品の取扱いを開始したことに加え、株式会社北都銀行と業務提携契約を締結し、株式会社北都銀行の住宅ローンを希望するお客さまに対する当社商品の紹介も開始しております。事業の遂行に際しては、顧客重視(カスタマーファースト)と、コンプライアンス重視(コンプライアンスファースト)の取組みを継続して行っておりますが、AIを活用したリスク管理システム「ARUHI ホークアイ1.0」に加え、不動産取引データから価格妥当性を判定する「ARUHI ホークアイ2.0」を導入し、更なるリスクマネジメントの強化に取り組んでおります。また、千葉県の柏の葉キャンパスに第二本社を立ち上げ、従業員のライフスタイルに合わせた多様な働き方の提案や地域コミュニティへの貢献などを目指すとともに、災害などの不測事態の発生リスクへの対応強化も図っております。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの新規融資実行件数は、期末における住宅引き渡しの延期等の影響が一部に見られたこともあり、前年同期比3.6%の減少となりましたが、受理件数は、新型コロナウイルス感染症の影響を最小限に留め前年度とほぼ同水準となっております。
営業収益については、融資実行業務において実行件数の減少があったものの、単価が高い建築物件の比率が増え、1件当たりの融資金額が増加したことから、オリジネーション・フィー売上が前年同期比1.4%増加いたしました。また、ファイナンス業務は前年同期比6.3%減少しましたが、過去に融資実行を行った住宅ローンに係るストック型収益である保険関連業務及び債権管理回収業務は好調な推移となりました。保険関連業務は、新型コロナウイルスの流行により、収入減に備える生命保険に対する関心が高まる中、2020年4月より保障内容を充実させた全疾病保障特約の取扱いを開始するなどにより、前年同期比33.6%増加しました。債権管理回収業務は、過去に融資実行を行った住宅ローンに係る債権に加え、他社からのサービシング債権譲受もあり、サービシング債権残高は着実に増加しており、前年同期比13.5%増加しました。これらの結果、当連結会計年度の営業収益は26,821百万円(前年同期比2.4%増)と厳しい市場環境の中で前年度を超えて着地いたしました。また効果的なコストコントロールを行った結果、税引前利益についても前年度を超え7,745百万円(同5.9%増)となり、当期利益及び親会社の所有者に帰属する当期利益は5,177百万円(同4.1%増)となりました。
なお、当社グループは住宅ローン事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は37,404百万円となり、前連結会計年度末に比べ22,592百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは4,750百万円の収入(前連結会計年度は7,407百万円の収入)となりました。これは主に、税引前利益が7,745百万円となり、預り金の増加額4,139百万円などのキャッシュの増加要因があった一方で、貸付債権流動化関連収益のうち、当連結会計年度にキャッシュとして回収しなかった3,795百万円や法人所得税の支払による支出2,712百万円などのキャッシュ減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは777百万円の支出(前連結会計年度は2,018百万円の支出)となりました。これは主に、無形資産の取得による支出526百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは18,620百万円の収入(前連結会計年度は4,057百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入15,700百万円、短期借入金の増加額10,700百万円などのキャッシュの増加要因があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループの事業の性格上、受注状況の記載に馴染まないため、記載しておりません。
c.販売の実績
1)販売実績
当連結会計年度における販売実績の内訳は次のとおりであります。なお、当社グループは住宅ローン事業の単一セグメントであるため、業務別に記載を行っております。
(単位:百万円(前年同期比を除く。))
|
業務 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比 |
|
融資実行業務 |
14,261 |
101.4% |
|
債権管理回収業務 |
2,492 |
113.5% |
|
保険関連業務 |
2,271 |
133.6% |
|
ファイナンス業務 |
7,364 |
93.7% |
|
その他業務 |
430 |
112.0% |
|
合計 |
26,821 |
102.4% |
(注)販売実績の内訳には、消費税等は含まれておりません。
2)融資実行業務売上及び件数
当連結会計年度における融資実行業務売上(注1)の内訳は、次のとおりであります。
(単位:百万円(前年同期比を除く。))
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比 |
|
新規借入 |
13,880 |
104.0% |
|
投資用マンションローン(注2) |
0 |
0% |
|
借換 |
380 |
66.9% |
|
合計 |
14,261 |
101.4% |
当連結会計年度における融資実行件数は、次のとおりであります。
(単位:件(前年同期比を除く。))
|
区分 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比 |
|
新規借入 |
24,369 |
96.4% |
|
投資用マンションローン(注2) |
1 |
0% |
|
借換 |
1,027 |
73.6% |
|
合計 |
25,397 |
92.9% |
(注1)融資実行業務売上の内訳には、消費税等は含まれておりません。
(注2)2020年2月をもって投資用マンションローンについては新規申込を中止し、当該事業から完全撤退しております。
(参考情報)
投資情報としての有用性の観点から、参考情報として実質上の存続会社である旧アルヒ株式会社の2017年3月期から2021年3月期に係る融資実行件数については、区分別に四半期ごとの実行件数を下記に記載しております。
1)新規借入
(単位:件)
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
合計 |
|
2017年3月期 |
3,822 |
4,078 |
4,279 |
4,543 |
16,722 |
|
2018年3月期 |
4,455 |
4,630 |
5,042 |
5,490 |
19,617 |
|
2019年3月期 |
5,262 |
5,517 |
6,134 |
6,573 |
23,486 |
|
2020年3月期 |
5,761 |
6,756 |
6,202 |
6,568 |
25,287 |
|
2021年3月期 |
5,644 |
6,199 |
6,393 |
6,133 |
24,369 |
2)借換
(単位:件)
|
|
第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
合計 |
|
2017年3月期 |
3,584 |
3,907 |
1,343 |
856 |
9,690 |
|
2018年3月期 |
699 |
441 |
367 |
290 |
1,797 |
|
2019年3月期 |
230 |
328 |
288 |
295 |
1,141 |
|
2020年3月期 |
300 |
440 |
441 |
214 |
1,395 |
|
2021年3月期 |
166 |
255 |
306 |
300 |
1,027 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産は164,762百万円となり、前連結会計年度末に比べ32,176百万円増加いたしました。これは主に現金及び現金同等物が22,592百万円、営業貸付金が5,550百万円、その他の金融資産が4,278百万円とそれぞれ増加したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は134,668百万円となり、前連結会計年度末に比べ28,717百万円増加いたしました。これは主に、借入債務が21,390百万円増加したこと、その他の金融負債が、営業貸付金及びその他の金融資産の増加に伴い4,204百万円増加したことなどによるものであります。
(資本)
当連結会計年度末における資本は30,093百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,459百万円増加いたしました。これは主に当期利益を5,177百万円計上した一方、剰余金の配当1,799百万円により減少したことなどによるものであります。
2)経営成績
(営業収益)
当連結会計年度の営業収益は、前年同期比2.4%増加の26,821百万円となりました。主な要因は、単価が高い建築物件の比率が増え、1件当たりの融資金額が増加したことから、融資実行業務が199百万円の増収となったこと、また過去に融資実行を行った住宅ローンに係るストック型収益である保険関連業務及び債権管理回収業務では、それぞれ571百万円、296百万円の増収となったことなどによるものであります。
(営業費用)
当連結会計年度の営業費用は、前年同期比1.6%増加の18,737百万円となりました。主な要因は前連結会計年度における人員増加により人件費が209百万円増加したこと、また積極的なシステム投資により減価償却費が119百万円増加したことなどによるものであります。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は5,177百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
住宅ローン市場は、2030年に向け一般世帯総数が微減となるものの、特に三大都市圏での中古住宅需要の増加、中古住宅に対する政策的な後押し等による中古住宅市場の成長に加え、低水準の金利が続くことが予想され、現状の20兆円程度を維持すると見込んでおります。
2)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
今後の方針につきましては、「中期経営計画2021」のもと、取組みを推進します。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指数等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指数等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、住宅ローン事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
1)資金調達の基本方針
当社グループは、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、主として銀行等からの長期借入金、及びコミットメントラインにより資金調達を行っております。100%子会社については原則として銀行などの外部からの資金調達を行わず、アルヒ株式会社からの貸付を行うことにより、資金調達の一元化と資金効率化、流動性の確保を図っております。また、お客さまに貸付けた住宅ローン債権は、貸付実行後遅滞なく債権譲渡・流動化を行うことでオフバランス化しております。
2)資金需要の主な内容
当社グループのオンバランス資金需要は、大きく分けて通常資金需要と貸付資金需要の2つになります。通常資金需要は主に、人件費、販売費及び一般管理費、システム開発などになります。一方、貸付資金需要は、当社のお客さまへの住宅ローン貸付のための資金需要になりますが、これら貸付金は全て貸付実行後遅滞なく債権譲渡・流動化などが行われ回収されるため、資金需要はそれまでの間の短期間のつなぎ資金となります。
3)資金調達手段
当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用を行うと共に、金融機関からの借入、融資実行した貸付金の住宅金融支援機構への債権譲渡及び市場での貸付債権証券化などを行っております。
このようなオペレーションを行うに当たっては、複数の金融機関からコミットメントラインを含む十分な借入枠の確保を行うと共に、安定的な貸付債権証券化の消化ができる環境整備を行うなど、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金調達が可能な状況を常に維持するよう努めております。
また、当社グループは、円滑な資金調達を行うため株式会社格付投資情報センター(R&I)、株式会社日本格付研究所(JCR)の2社から格付けを取得しております。2021年3月31日現在の格付けは下記のとおりであります。当社グループとしては引き続き健全な財務基盤を維持し、格付けの維持・向上に尽力していく方針であります。
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R&I |
JCR |
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長期発行体格付 |
BBB+ |
A- |
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見通し |
安定的 |
安定的 |
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コマーシャルペーパー |
a-2 |
J-1 |
③重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は国際会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるために、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しておりますが、特に以下の将来に関する主要な仮定及び報告期間末における見積りは、当社の連結財務諸表に大きな影響を及ぼします。
a.のれんの評価
当社グループは、旧アルヒ株式会社の株式を公開買付けした際の買収価額と純資産の公正価値との差額をのれんとして認識しております。のれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、年1回回収可能価額を見積っております。当該回収可能価額の算定においては、見積将来キャッシュ・フローを使用しております。
減損判定における資金生成単位の回収可能価額は、見積り・前提を使用するため、見積り・前提は減損が認識されるか否かの判定及び認識される減損金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
のれんの減損判定において、当社は独立した外部の評価機関を利用しております。見積将来キャッシュ・フローは社内で作成した3ヶ年事業計画を使用し、付随する財務資料、内部資料等を加え、一般に入手可能な市場情報も考慮に入れております。割引率に株主資本コストを使用しております。
2021年3月31日時点における評価の結果は、減損損失を認識することはありませんでした。
b.金融商品の公正価値
当社グループが保有する金融商品の公正価値の見積りにおいては、市場価値に基づく価額により見積っております。市場価格がない場合には、将来キャッシュ・フローを割り引く方法、又はその他の適切な評価技法により見積っております。
これら金融商品のうち住宅ローン債権の債権譲渡により生じた受益権(配当受領権)は、FVTPLの金融資産に分類しており、公正価値の評価においては、繰上償還率(CPR)、デフォルト率(CDR)を将来キャッシュ・フローの見積りにおけるインプットとして使用し、割引率等についても一定の前提条件を設定しております。
将来キャッシュ・フローの見積りにおけるインプットとして使用するCPR、CDRについては、外部第三者機関の公表データを参照して見積っております。但し、一部のパッケージローンについては、CPRの見積りにおいて、外部第三者機関の公表データに、過去実績等を勘案して合理的に見積った調整を反映しております。
(業務上の重要な契約)
当社グループの経営上の重要な契約には、当社が住宅金融支援機構と締結した住宅ローン債権売買基本契約及び買取債権管理回収業務委託契約並びに当社と各代理店の運営法人との間で締結した代理業務委託契約等があり、主な契約内容は以下のとおりであります。
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名称 |
契約内容 |
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住宅ローン債権売買基本契約 |
イ.契約相手方:住宅金融支援機構 ロ.契約締結日:2004年12月1日、毎年1年間自動更新 ハ.契約の目的及び内容:「フラット35」債権の売買 ニ.契約金額及び代金授受方法: 契約金額:指定なし 代金授受方法:当社が買取申請し住宅金融支援機構が買取承認をした「フラット35」債権に対し、その債権額が住宅金融支援機構から入金されます。 ホ.契約の重要な内容:当社及び住宅金融支援機構間で「フラット35」債権の売買を行います。 「フラット35」債権の売却代金は月に3回、住宅金融支援機構が指定する日に当社に入金されます。 |
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買取債権管理回収業務委託契約 |
イ.契約相手方:住宅金融支援機構 ロ.契約締結日:2004年12月1日、毎年1年間自動更新 ハ.契約の目的及び内容:「フラット35」債権回収業務等の受託 ニ.委託手数料:業務内容に応じて住宅金融支援機構から委託手数料が支払われます。 |
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代理業務委託契約 |
イ.契約相手方:各代理店の運営法人 ロ.契約締結時期及び契約期間:運営法人との個別契約による ハ.契約の目的及び内容:住宅ローン業務等の委託 ニ.契約金額及び代金授受方法(基準)等:当社から代理店の運営法人に対して住宅ローン融資金額に一定料率を乗じて算出された金額を支払います。 ホ.契約の重要な内容:代理店の運営法人は当社から委託を受けて住宅ローンに関する業務を遂行し、当社は代理店の運営法人に対して住宅ローン融資金額に事前に定められた比率を乗じて算出された金額を翌月に支払います。 |
(株式会社みずほ銀行等と締結しているタームローン契約)
当社は2017年11月21日に株式会社みずほ銀行をアレンジャー兼エージェント、株式会社三井住友銀行をコ・アレンジャーとする金銭消費貸借契約書(以下「タームローン契約」という。)を締結しております。主な契約内容は、以下のとおりであります。
1.契約の相手先
契約の締結先は株式会社みずほ銀行ほか6社となります。
2.借入金額の残高(2021年3月31日時点)
タームローンA:8,000百万円
タームローンB:2,863百万円
3.金利
TIBOR(東京銀行間取引金利)+スプレッド
スプレッドはタームローン契約において予め定められた料率とされております。
4.返済期限
タームローンA:2025年2月28日を最終回とする分割返済
タームローンB:2025年2月28日を最終回とする分割返済
5.主な借入人の義務
(ア)タームローン契約において許容される場合を除き、担保提供又は保証提供を行わないこと。
(イ)タームローン契約において許容される場合を除き、合併等の組織再編行為、事業・資産の一部又は全部の譲渡・譲受等を行わないこと。
(ウ)タームローン契約において許容される場合を除き、主たる事業の内容を変更しないこと。
(エ)財務制限条項を遵守すること。
該当事項はありません。