当第2四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、依然として厳しい状況が続くこととなりました。経済活動レベルを段階的に引き揚げようとする政府の施策にもかかわらず、冬季になり更なる猛威を振るうようになった新型コロナウイルス感染症に収束の兆しが見えず、実体経済の落ち込みが拡大している状況にあります。世界経済においては、中国及びアジアにおいて感染症の影響が落ち着きだしてきた地域がある一方、欧米においては、感染症が大きく拡大しており、景気の先行きが不透明で予断を許さない状況が続いております。
当社の取引先である欧米の放射光施設においては、今までリモートワーク体制を基本として施設への厳しい入構人数制限が行われてきましたが、年末からのロックダウン措置に伴い更なる厳しい規制がなされ、稼働停止に近い状態となっております。また、製造委託先のドイツの企業が、国のロックダウン措置に伴い活動停止状態になる等、業界全体として厳しい状況が続いております。
一方、アジア(中国、韓国、台湾)の放射光施設においては、日本と同程度の感染症対策(手指消毒、マスク着用)のもと通常稼働をしておりますが、感染症拡大の影響によりビジネス渡航制限の解除が延期されたことから、現地へ赴くことが出来ておらず、営業活動に大きな制約が出ている状況であります。
このような経済環境のなかで当社は、オプティカル事業及びライフサイエンス・機器開発事業という独自の技術を利用した二つの事業により、事業基盤の強化と拡充に努めてまいりました。
この結果、当第2四半期累計期間における経営成績は、売上高129,178千円(前年同四半期比54.3%減)、営業損失293,137千円(前年同四半期は211,670千円の損失)、経常損失290,600千円(前年同四半期は213,967千円の損失)、四半期純損失203,395千円(前年同四半期は150,633千円の損失)となりました。
セグメントの経営成績は、次の通りであります。
(オプティカル事業)
当第2四半期は、中国(施設:SSRF)向け、台湾(施設:TPS、NSRRC)向けの売上が業績を牽引しました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は引き続き大きく出ており、特に欧米でのロックダウン措置や感染拡大によるロジスティクスの遅れ等の影響が重なり、製造は完了していたものの出荷ができない案件が多く、当初の業績予想を大きく下回る結果となりました。これらの案件については当事業年度中に売上計上を見込んでおりますが、一方で、第4四半期に売上計上を予定している多くの案件について、各国における感染拡大の影響が続いていることから不透明な状況となっております。
こうした状況から、今後は特に経済活動の回復が進む中国向けの案件に焦点をあてた取り組みを行う方針としております。ビジネス渡航制限の解除が延期されたこともあり、当事業年度においては厳しい状況が続くものと見込んでおりますが、現在、中国では他に類を見ない程多くの地域に放射光施設及び自由電子レーザー(XFEL)施設の建設が進んでおり、アフターコロナにおいては営業戦略的に最重要地域になると考えております。例えば、上海では2017年にX線自由電子レーザー施設のSHINEの建設が始まり、2022年以降の稼働を目指しています。Ⅹ線自由電子レーザーを扱うためには、放射光施設に導入するミラーよりも高い形状精度のミラーが求められるため、全て当社の技術でしか実現できない仕様のものであるという特徴があります。SHINEにおける施設の建設とビームラインの設計が順調に進んでいることから、今後順次仕様が決定したミラーから引き合いがあると見込んでおり、今後3年程度にわたり約50件の受注を見込んでおります。また、中国では、地方自治体単位で放射光施設やX線自由電子レーザー施設を建設する財力があり、上海市や北京市のみならず、合肥市、武漢市、東莞市、成都市、その他いくつかの都市において建設計画が進んでおり、徐々に引き合いがきております(当社調べ)。
また、当社では、放射光用Ⅹ線ミラーの新しい製品として、形状可変ミラー(※1)とAKBミラー(※2)の2つが今後発展をしていくと考えております。双方ともにユーザーフレンドリーな光学系であり、極めて高い専門技術が無くても高い光学性能を発揮することができるため、発展途上段階ではあるものの猛烈な勢いで科学技術の開発を進める中国や、さらに高い研究成果を得ようとするアメリカや日本からの引き合いが増えてきております。当社はこれまで、大阪大学やSPring-8の研究者の方達と長きにわたって共同研究を行ってきた実績があり、設計や製造に関する高い技術とノウハウを有しているため、これらミラーの製造のみならず設計段階から積極的に関与し、影響力を高めていきたいと考えております。
※1 形状可変ミラーとは、表面に複数個の圧電素子を貼り付け、各素子の電圧制御によって理想とする形状に変形させ、任意の表面形状を得る光学素子。
※2 AKBミラー(Advanced KB)とは、2回反射の光学系をKB配置した光学系であり、ミラーの振動や位置変化に対して強みを持つ。
この結果、売上高は105,405千円(前年同四半期比40.4%減)、セグメント損失は88,837千円(前年同四半期は431千円の損失)となりました。
(ライフサイエンス・機器開発事業)
当第2四半期は、CellPetⅡやその後継機種であるMakCellといった、CELLFLOAT®システム以外の汎用型の自動培養装置の売上が業績を牽引しました。特に新製品であるMakCellについては、本格販売を開始し、第3四半期以降に売上拡大を図ってまいります。一方で、当第2四半期に売上計上予定であった水晶振動子ウエハ加工システムについては、当社での取引先立ち合い確認後、納入し、装置の立ち上げを行い所定の精度が得られたものの、装置全体のシステムの最適化及び最終調整に時間を要し、第2四半期中の検収には至りませんでした。そのため、当初の業績予想を大きく下回る結果となりましたが、引き続き検収に向けて鋭意努力してまいります。
この結果、売上高は23,772千円(前年同四半期比77.6%減)、セグメント損失は54,604千円(前年同四半期は40,629千円の損失)となりました。
(2)財政状態に関する説明
①資産、負債及び純資産の状況
(資産)
当第2四半期会計期間末における流動資産は921,130千円となり、前事業年度末に比べ290,679千円減少いたしました。これは主に仕掛品が143,323千円増加した一方で、受取手形及び売掛金が287,278千円減少したことによるものであります。固定資産は1,497,993千円となり、前事業年度末に比べ73,138千円増加いたしました。これは主に、減価償却が進んだことに伴い機械及び装置が19,280千円及び建物が16,392千円減少した一方で、建設仮勘定が17,724千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は2,419,123千円となり、前事業年度末に比べ217,541千円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期会計期間末における流動負債は149,509千円となり、前事業年度末に比べ13,689千円減少いたしました。これは主に前受金が28,343千円増加した一方で、買掛金が36,754千円減少したことによるものであります。固定負債は1,544千円となり、前事業年度末に比べ356千円減少いたしました。これは長期リース債務が356千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は151,053千円となり、前事業年度に比べ14,045千円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期会計期間末における純資産合計は2,268,069千円となり、前事業年度末に比べ203,495千円減少いたしました。これは主に四半期純損失を203,395千円計上したことによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ78,853千円減少し、494,547千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は61,725千円(前年同四半期は138,693千円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期純損失290,600千円の計上、減価償却費45,754千円の計上、売上債権の減少287,979千円、たな卸資産の増加156,930千円及び仕入債務の減少36,755千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13,406千円(前年同四半期は245,014千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6,838千円及び無形固定資産の取得による支出4,540千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は99千円(前年同四半期は2,362千円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出(財務活動によるキャッシュ・フローその他)99千円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期累計期間における研究開発活動の金額は、122,745千円であります。
なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第2四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定、または、締結等はありません。