第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により厳しい状況が続く中、再度の緊急事態宣言の影響などにより、感染収束の兆しが見えず先行きが不透明な状況となっております。

世界に目を向けても同様の状況であり、中国、台湾等の東アジアにおいて新型コロナウイルス感染症の影響が落ち着いている地域がある一方、欧米では変異種の猛威により感染拡大している地域もあり、景気の先行きについて予断を許さない状況が続いております。

当社の取引先である欧米の放射光施設においては、未だビームラインの停止によりリモートワークを中心とした研究業務を強いられたり、ビームラインは稼働しているものの立ち入り制限が行われる施設などが大半です。一方、東アジア(中国、韓国、台湾)地域の放射光施設においては概ね通常稼働をしている状況でありますが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりビジネス渡航制限の解除の目途が立っておらず、中国等営業重点地域へ赴くことが出来ず、営業活動が制約されている状況であります。

このような経済環境のなかで当社は、オプティカル事業及びライフサイエンス・機器開発事業という独自の技術を利用した二つの事業により、事業基盤の強化と拡充に努めてまいりました。

この結果、当第3四半期累計期間における経営成績は、売上高363,949千円(前年同四半期比32.8%減)、営業損失281,474千円(前年同四半期は193,626千円の損失)、経常損失248,658千円(前年同四半期は175,063千円の損失)、四半期純損失174,474千円(前年同四半期は123,541千円の損失)となりました。

 

セグメントの経営成績は、次の通りであります。

(オプティカル事業)

当第3四半期は、国内(施設:SPring-8、NewSUBARU、SACLA、JAXA)向け、中国(施設:SSRF)向けの売上が業績を牽引しました。第3四半期末は3月末であることから、国内向けの売上を多く計上する時期であり、当第3四半期においても同様の結果となりました。一方で、第4四半期は海外における売上計上を多く予定しており、各国における感染拡大の影響が続いていることから不透明な状況となっております。

こうした状況から、今後は引き続き経済活動の回復が進む中国向けの案件に焦点をあてた取り組みを行う方針としております。中国へのビジネス渡航制限が未だ解除されていないため、営業活動への制約は続くものと見込んでおりますが、現在、中国全土では他に類を見ない規模の放射光施設及びⅩ線自由電子レーザー(XFEL)施設の建設や既設のバージョンアップの計画が進んでおり、現在の営業戦略的に最重要地域と考えております。

例えば、上海市では中国最大の予算規模の新しいⅩ線自由電子レーザー施設「SHINE」を建設中でありますが、世界のⅩ線自由電子レーザー施設においては、通常の放射光施設に導入するミラーよりもさらに長いスケールで、高い表面形状精度が要求され、当社の技術でしか実現できない仕様のミラーが数多く導入されており、「SHINE」においても当社のミラーを相当数見込んでおります。また、北京市に建設中の次世代大型放射光施設「HEPS」においては、約120本のビームラインが計画されており、日本の大型放射光施設「SPring-8」など世界の有数の大型放射光施設(ビームラインが50~60本程度)を凌ぐ、世界最大規模の施設となる見込みで、今までにない数多くの引合いがあります。

さらに中国においては、地方自治体単位で放射光施設やⅩ線自由電子レーザー施設を建設する財力があり、上海市や北京市のみならず、合肥市、武漢市、東莞市、大連市、成都市、深圳市等の都市においても新設や既設のバージョンアップの計画が同時に進んでいる上、既に複数の施設から引き合いがあり、受注している状況です。

また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きかったアメリカにおいても、東海岸以外では徐々に施設の稼働が再開しており、世界3大放射光施設の1つである「APS」からの受注も始まっております。さらに、2018年に大型受注の発表を行いましたⅩ線自由電子レーザー施設「LCLS」からのリプレイスの受注も入っており、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に収まりつつあります。

この結果、売上高は316,101千円(前年同四半期比21.1%減)、セグメント利益は31,365千円(前年同四半期比66.6%減)となりました。

 

(ライフサイエンス・機器開発事業)

当第3四半期は、CellPetⅡやその後継機種であるMakCellといった、CELLFLOAT®システム以外の汎用型の自動培養装置の売上が業績を牽引しました。一方で、水晶振動子ウエハ加工システムについては、引き続き装置全体のシステムの最適化及び最終調整に時間を要し、第3四半期中の検収には至りませんでした。当事業年度中の検収に向けて鋭意努力してまいります。

この結果、売上高は47,848千円(前年同四半期比66.1%減)、セグメント損失は101,523千円(前年同四半期は54,544千円の損失)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当第3四半期会計期間末における流動資産は986,836千円となり、前事業年度末に比べ224,973千円減少いたしました。これは主に、仕掛品が159,107千円増加した一方で、現金及び預金が185,195千円、受取手形及び売掛金(主にオプティカル事業関連)が123,134千円減少したことによるものであります。固定資産は1,465,237千円となり、前事業年度末に比べ40,382千円増加いたしました。これは主に、建設仮勘定が29,045千円及び建物が24,641千円減少した一方で、繰延税金資産の増加により投資その他の資産が79,869千円増加したことによるものであります。

この結果、総資産は2,452,073千円となり、前事業年度末に比べ184,591千円減少いたしました。

 

(負債)

当第3四半期会計期間末における流動負債は153,716千円となり、前事業年度末に比べ9,482千円減少いたしました。これは主に、前受金が46,223千円増加した一方で、買掛金が32,685千円減少したことによるものであります。固定負債は1,366千円となり、前事業年度末に比べ534千円減少いたしました。これはリース債務が534千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は155,082千円となり、前事業年度末に比べ10,017千円減少いたしました。

 

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産合計は2,296,990千円となり、前事業年度末に比べ174,574千円減少いたしました。これは主に、四半期純損失を174,474千円計上したことによるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

当第3四半期累計期間における研究開発活動の金額は、184,835千円であります。

なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定、または、締結等はありません。