文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
当社グループが社名に冠する「バリュエンス」は、価値を示す「Value(バリュー)」、知識や知見を示す「Intelligence(インテリジェンス)」、体験や経験を示す「Experience(エクスペリエンス)」を掛け合わせた造語であり、当社グループはこの名のとおり、これまでに培ってきた知見やノウハウを活かし、価値を見抜き、または新しく生み出すことで、お客様をはじめとする全てのステークホルダーへ人生を変える価値を提供してまいります。そして、一人ひとりが自分に正直に、自信に満ち溢れ、笑顔で輝く、「らしく、生きる。」ことができる世界の実現を目指してまいります。
当社が属するリユース・リサイクル事業においては、フリマアプリの拡大・浸透をはじめとして市場が活性化しており、サステナビリティへの関心もあってリユースの注目度は更に高まっております。このような状況の中、一般消費者からの買取は依然として競争が激しく、販売面においても、小規模なものも含めると数多くの業者向けオークションが乱立しております。今後も、新規参入やM&Aなどによる企業再編の動きが加速するものと予想されます。
一方で、海外においては組織的にCtoBtoBのビジネスモデル(一般消費者から買取を行い、リユース事業者に販売するモデル)を展開する有力企業は不在と認識しております。
上記の認識に基づき、当社は、現状のビジネスモデルのITを活用した効率化(DX化の推進)に加え、一般消費者とのエンゲージメントを高める施策を通じてグループ全体で長期的な関係を築くことで、継続的な収益を生むリカーリング型のビジネスモデルへと転換を図ります。さらに、グローバル展開を加速化していくことで、更なる成長を図ってまいります。
上記経営環境の下、当社グループは、2020年10月に、2025年8月期を最終年度とする5ヶ年の中期経営計画「VG1000」を策定、公表いたしました。
世界中のパートナーの仕入から販売までをワンストップで支援するラグジュアリー品に特化した「Global Reuse Platformer」となることで、リカーリング型ビジネスへの転換を図り、持続的な成長を実現してまいります。
同時に、不動産仲介をはじめとする取扱ジャンルの拡大により事業機会の最大化を図り、売上高1,000億円を目指してまいります。目標とする各種指標とその進捗は以下のとおりです。

※中期経営計画公表時点である2021/8期の期首計画(営業利益:25億円)を起点とする。
グローバルリユースプラットフォームの構築に向けた主要KPIとその進捗、戦略は以下のとおりです。

※海外における買取店舗の出店が計画以上に進捗していることから、2025年8月期末の目標を当初目標の30店舗から100店舗へと引き上げております。これに伴い、買取店舗数(国内外)の目標数値を200店舗から270店舗へと変更しております。
<戦略>
① グローバル展開の強化
魅力的なプラットフォーム構築のためには、多くのパートナーの参加と、良質かつ大量の商品が集まることが必須となります。日本のリユース品は世界での需要が強いことから、海外パートナーの参加拡大が更なるオークションの活性化につながると認識しており、海外子会社を中心にパートナー開拓を推進し2025年8月期時点で海外パートナー数500社超を目指します。買取仕入については、2025年8月期時点で、国内170店舗、海外店舗100店舗の展開を目指します。なお、海外においては、パートナーとの協業による出店を中心に、リスクを最小化しながらスピード感のある出店を行っております。また、自社仕入商品だけでなく委託商品の受付を拡大することでプラットフォームへの安定的な商品供給を実現してまいります。良質で大量の商品が集まるからこそ多くのパートナーが参加し、競り上がりにより落札価格が高いオークションであるからこそ委託商品も集まる、この循環によりプラットフォームの拡大を持続的なものとしてまいります。
オークションのオンライン化により、より多くの商品の出品が可能となったことから、他社商品の委託販売受付を開始しております。今後更にシステム開発と仕組みの整備を進めることで、メンテナンスやクリーニング、SBAとALLUの連携による落札商品の小売委託販売の受付(フルフィルメントサービス)など、マネタイズポイントの増設を図ってまいります。付加価値サービスの展開により、パートナーの仕入から販売までを任せていただける存在になるとともに、手数料型ビジネスの拡大により収益性の向上を図ってまいります。また、仕入や販路選定においてもAIの導入を進めるなど、収益性改善のための投資を行ってまいります。
自社オークションのグローバル展開により世界中の最新の販売データの収集が可能であり、そのデータベースの規模は業界最大級を誇ります。このデータベースを活用し、販売価格をタイムリーに反映した適正価格で買取を行うことで、売上総利益率の安定化に努めてまいります。また、適正価格での買取を可能とすることで、自社仕入商品、他社の委託商品についても適正な価格での販売が可能となる環境をつくり、落札率の向上や委託受付の拡大につなげてまいります。
当社グループは主にWEBマーケティングにより、買取ニーズの顕在化した顧客に対してアプローチし店舗へ誘導することで仕入の拡大を図ってまいりました。この顕在ニーズへの対応に加え、Mineyの活用により所有物の資産としての管理を提案することで、潜在ニーズを顕在化し顧客を拡大すべく取組を進めております。一方で、指名検索による顧客流入が少ないなど、認知度が低いことが課題であると認識しており、WEBマーケティングによる新規顧客の獲得、Miney活用による潜在ニーズの顕在化と併せ、チラシやCMなどのマスマーケティングを活用した認知獲得策を展開することで認知度を向上させ、マーケティングの効率化を図ってまいります。また、顧客とのコミュニ―ションの工夫により関係性を長期化し、LTVの向上を図ることで、更なる集客効率化に努めてまいります。
当社グループは、WEBマーケティングを中心に集客を行っており、機能を内製化することで高い効果を発揮しておりますが、一方で指名検索による流入が少ないなど認知度の面で課題が残っております。
2021年8月期に初めてのテレビCM放映を実施いたしましたが、今後もこの施策を継続し、認知度の向上を図ってまいります。テレビCMに加えて、WEBマーケティングなどの複数の施策を統合的に実施することで、潜在顧客・顕在顧客の双方にアプローチし集客を拡大してまいります。また、認知度向上に伴う指名検索の増加によりCPAを低減し、将来的にはより効率的な集客を実現できるものと考えております。さらに、顧客とのエンゲージメントを強化するとともに、グループ内送客の体制構築を進め、顧客のLTVを向上させてまいります。
リユース品は新品商品とは異なり決まった価格が存在せず、相場も一定ではないことから、値付けが非常に難しいという特徴を持っております。当社グループにおいては、研修体制の整備や現場でのOJTを進めることでコンシェルジュの能力向上に努めておりますが、これに加え、査定能力を標準化するための仕組みの構築が重要であると認識しております。
そのため、社内システムの機能改善やデータベースの整備、本部における店頭サポート体制の強化を継続しておりますが、今後はこれらに加え価格算出にAIを活用することで、更なる能力標準化と買取の効率化に努めてまいります。
当社グループの主力販路であるSBAは、2020年4月にリアル開催からオンライン開催に移行しており、海外からの参加も可能な世界有数のブランドリユースオークションとして規模を拡大しております。
今後は更に多くのパートナーが参加するプラットフォームとして魅力度を高めるとともに、委託拡大に向けた取組も展開することで、総取扱高の拡大を図ってまいります。また、パートナーの落札商品の小売販売までを一気通貫で請け負うフルフィルメントサービスを構築し、更なる収益率向上を目指すべく、システム開発を進めてまいります。
当社グループは現在、オークションにおけるパートナーへの販売を主としており、顧客から買い取った商品は優先的にオークションに振り分ける体制をとっております。
今後は、AIも活用し商品特性や過去の販売履歴からより利益率の高い販路へと商品を振り分ける運用とすることで、小売販売が拡大していく想定であり、売上総利益率の向上も期待されます。また、上述のとおりフルフィルメントサービスの展開を予定しておりますが、このサービスでは、パートナーが落札した商品をそのまま倉庫保管し、小売ブランド「ALLU」で販売する(小売販売の委託)こととなります。そこで、より多くの小売販売の委託を請け負うためにも、「ALLU」の販売力強化が必要であると考えております。
当社グループの事業は、顧客からの買取がビジネスモデルの起点にあるため、より多くの顧客と接点を持つことが事業を拡大する上で重要と考えております。
今後は、買取のみならず、小売販売をはじめその他toC向けサービスの拡大、取扱いジャンル拡大やコミュニケーション強化により、顧客とのエンゲージメントを高めてまいります。これによりグループ全体で長期的な関係を築くことで、継続的な収益を生むリカーリング型のビジネスモデルへと転換していく方針です。
当社グループは、香港をはじめ欧米や東南アジアに子会社を設け、現地におけるSBAパートナーの開拓と、買取の展開を進めております。買取においては直営のみならず、パートナーとの協業による出店に注力し、当社としてリスクの少ないかたちで展開を加速しております。国内での競争が依然として激しい現状において、海外へとビジネスを拡大していくことが重要であると認識しております。
今後もこの活動を推し進め、国内で培ったビジネスモデルをグローバルで拡大するとともに、海外においても小売販売を強化することで更なる規模拡大を図ってまいります。
当社グループは、2021年4月のSBA香港オンライン化をもって、主要販路である自社オークションのオンライン化率は100%となりました。これにより販売面についてはコロナ禍においても運営可能な状況を整えております。一方で、買取面については、出張・宅配・オンラインの展開も行っているものの、高額品の取り扱いを主としていることもあり店頭買取の比率が高い状況です。
今後は、コロナ禍においてもより多くの来店を獲得できるよう、マーケティングの工夫に努めるとともに、出張・宅配・オンラインによる買取も強化してまいります。
当社は、買収防衛策を導入しない旨を当社コーポレートガバナンス基本方針において定めております。今後、買収防衛策を導入する場合は、経営陣・取締役会の保身目的とならないように、その導入、運用については、取締役会・監査等委員会は株主に対する受託者責任を全うする観点から、その必要性・合理性をしっかりと検討し、適正な手続を確保するとともに、株主に十分な説明を行うこととしております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、当社グループの事業又は本株式の投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。
当社グループの事業において、リユース品の買取仕入れは収益確保における基盤となっております。しかしながら、リユース品の買取仕入れは新品と異なり、お客様の売却希望商品の持込数に依存することから、仕入量の調節が難しいという環境にあります。そのため、より安定した買取仕入れを行うべく、インターネット上でのSEO対策の強化に加え、カスタマーサポートの充実や、電話やSNS「LINE」を使用した事前査定を実施することで当社グループ買取店舗への誘導を図っております。また、宅配買取、出張買取、オンライン買取も実施し、仕入体制の強化に努めております。さらに、海外での買取も開始いたしました。このほか、資産管理アプリ「Miney」を活用し、顧客の囲い込みや潜在顧客の発掘を推し進めております。
しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化、宝石・貴金属等における相場変動等によって、質・量ともに安定的なリユース品の確保が困難となった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
リユース品の仕入金額については、金やプラチナ等の相場がある場合を除き、あらかじめ流通価格が決まっているものはありません。また、ブランドの人気の移り変わりや近年におけるリユース品流通量の増大により、当社グループのリユース品仕入れにおいては、商品の真贋チェック(当社グループの規定に準ずるか否かのチェック。以下同じ)を行い、その時々の状況に合わせた適正な買取価格を提示できるコンシェルジュの存在が欠かせません。従って、専門知識と経験を持ち合わせたコンシェルジュの人員確保は、当社の重要な経営課題であると認識しております。
以上により、コンシェルジュの人員確保が計画どおり進まない場合、当社グループのリユース品買取仕入活動及び店舗の出店計画は制約を受けるため、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
バッグや時計といったブランド品については、一部ブランドの「コピー商品」の流通が広範囲にわたっており、社会的な問題となっております。当社グループにおいては、日頃から各コンシェルジュの真贋チェック能力を養うことにより、コピー商品の買取防止に努めております。また、お客様(パートナー及び一般消費者)に安心して商品をお買い求めいただくために、販売前にも再度入念な真贋チェックを行っており、誤って仕入れたコピー商品については、全て返品もしくは廃棄処理を行い、コピー商品の販売防止に努めております。また、必要に応じて、社外に真贋チェックを依頼しております。
しかしながら、各ブランドの正規店からの仕入れではなく二次流通にて一般消費者から商品を仕入れるという特性上、常にコピー商品の買取・販売のリスクを含んでおり、当該トラブルの発生及びこれに伴う信頼低下により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
買い取った商品が盗品であると発覚した場合、民法の規定では2年以内、古物営業法に関する規定では民法の認める場合に加えて古物商が公の市場より仕入れてから1年以内であればこれを無償で被害者に回復することとされております。当社グループにおいては、少しでも盗品と疑わしい商品については買取を控え、警察当局とも密に連携を図る等、盗品の流通を阻止すべく体制を整えております。
また、古物営業法及び民法遵守の観点から、古物台帳(商品の買取記録を詳細に記載した台帳)を業務システムと連携させることで、盗品買取が発覚した場合には適時適切に警察当局の捜査に協力し、盗品を被害者へ無償返還できる体制を整えております。しかしながら、事業特性上、盗品の買取を完全に防止することは困難であり、盗品の買取による仕入ロスや当該トラブル発生に起因した信頼低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこれまで、買取店舗「なんぼや」「BRAND CONCIER」「古美術八光堂」を全国に展開することにより、買取仕入量を確保してまいりました。
今後、更なる成長へ向けて仕入力の強化が必須でありますが、今後の買取店舗の出店が計画どおりに進まなかった場合、リユース商品の仕入れが計画を下回り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取扱商品におけるマーケット規模が大きい三大都市圏の中心である東京特別区、大阪市、名古屋市及びその周辺に買取店舗が多く存在しております。これらのことから、三大都市圏及びその周辺に影響を与える大規模災害の発生等により事業設備の損壊、各種インフラの供給制限等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループが展開する買取店舗は賃借店舗であることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、また、契約更新時などに賃料が上昇した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループの事業においては、インターネットによる集客をはじめ、店舗での現金払出しに関連する不正防止や買取から販売までの間の個別の商品の管理、買取及び販売の相場データの収集、オンライン上でのオークション販売に至るまでITシステムへの依存が大きくなっております。
このため、数日間のシステム停止であれば人の組織的な対応で事業を継続できる側面がありますが、想定以上のシステム停止等が発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、買取店舗及び小売店舗を展開しておりますが、事業環境の変化等により各店舗の採算性が低下した場合、減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、減損処理が発生しないよう各拠点の収益管理を徹底し、採算性の悪い拠点に対しては対策を講じておりますが、不採算拠点の増加や閉鎖が増加した場合には、多額の減損損失が発生する可能性があります。
当社グループは、貴金属、時計、地金、宝石及びブランド品が主な取扱商材となっており、そのほか、骨董・美術品や食器類等へ多様化させることにより、特定の商品に依存しない安定した販売体制を構築しております。また、今後の更なる収益拡大に向け、自動車、不動産など取扱商品のジャンルを拡大しております。
しかしながら、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化や、為替相場及び貴金属・地金相場の変動等により価値下落がもたらされるもの、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により販売動向が大きく左右されるものが存在しており、為替・株式市況等の乱高下、景況感の急激な変化等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
2021年8月期において、新型コロナウイルス感染症拡大による政府の緊急事態宣言発令を受け、一部の店舗営業の臨時休業等を行った結果、リユース品の買取及び販売において若干の影響が生じました。本書提出日現在においては、販売については自社開催のオークションをオンライン化し、買取については緊急事態宣言の解除を踏まえ、顧客と従業員の安全の確保を大前提として感染拡大に留意しながら通常の体制で営業を行っておりますが、今後、緊急事態宣言の発令やそれに類する事態が発生した場合、また、その他自然災害の発生によって店頭買取・出張買取といった商品買取をはじめとした営業活動に支障をきたす可能性があります。特に新型コロナウイルス感染症の収束の時期は未だ不透明であり、経済活動への影響を現時点では予測できない状況となっていることから、これらの環境下において、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、翌期以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。
③ 為替相場の変動に伴う売上の減少及び利益率の悪化について
当社グループは、買取った商品を自社開催のオークションを通じて国内外のリユース業者へ卸販売しております。オークション参加業者の中には短期間で海外へと転売するビジネスモデルを採る業者も存在することから、構造的に為替変動の影響を受ける側面があります。オークションにおける落札価格に為替の影響が加味されるため、円安時は金額が伸びやすく、円高時は金額が抑えられる傾向にあります。
この傾向は、様々な国や地域からのオークション参加が増えることで軽減されると考えておりますが、為替変動のタイミングとその時のオークション参加パートナーの国別割合によって、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループでは主に商品の買取において同業他社との競合が生じており、当社においては、マーケティングの強化、利便性の高い立地への出店、店舗におけるサービスクオリティーの向上、継続的な人材教育により、競争力の向上及び競合他社との差別化を推進していく方針であります。
しかしながら、今後において、新規参入企業により一層の競合激化が生じた場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、運転資金の多くを金融機関からの借入金等に依存しているため、金融情勢の変化などにより計画通り資金調達ができない場合には、事業展開等に影響を受ける可能性があります。また、金利の上昇により資金調達コストが増大した場合には利益を圧迫し、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループは、古物営業法にかかる法的規制を受けており、古物営業の許可を都道府県公安委員会より受けております。古物営業の許可には有効期限は定められておりませんが、古物営業法又は古物営業に関する他の法令に違反した場合、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、公安委員会は古物営業法第24条に基づき営業の停止もしくは許可の取消しを行うことができるとされております。
当社グループは、古物商の許可を受けて古物の売買を行っており、古物市場主の許可を受け、かつ競り売りの届出を行い古物商間及び海外パートナーとの古物の売買をしております。また、同法に関する社内教育を徹底し、同法に定められている買取依頼者の本人確認、古物台帳の管理の徹底等、同法を遵守した営業活動を行っており、事業継続に支障をきたす事象発生は無いものと認識しております。
しかしながら、今後、同法に抵触するような事件が発生し、許可の取消し等が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、店舗業務や販売促進等において、顧客の住所、氏名、職業、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社グループにおいては個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備し、プライバシーマークを取得する他、社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。また、海外におけるGDPR、CCPA、PDPA等の法規則にも対応できるよう整備しております。
しかしながら、個人情報の漏洩が発生した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループの事業は「犯罪による収益の移転防止に関する法律」が適用されます。当社グループが同法令の遵守を怠った場合、行政庁による指導、助言及び勧告並びに罰則を受けることがあり、その場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、事業拡大を図るために、グループ事業の海外展開を進めていく方針であります。そのなかで、各国の景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、大幅な為替変動などが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権を付与しており、また、譲渡制限付株式報酬制度を導入し当社グループの役員及び従業員に譲渡制限付株式を付与しております。今後もこれらの制度の活用を検討しておりますが、新株予約権が行使された場合、また、譲渡制限付株式を付与した場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
なお、当社は「ブランド品、骨董・美術品等リユース事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当社グループは、現在2025年8月期を最終年度とする中期経営計画「VG1000」の達成に向けた取組を推進しております。世界中のパートナーの仕入から販売までをワンストップで支援するラグジュアリー品に特化した「Global Reuse Platformer」となり、リカーリング型ビジネスへの転換を図ることで、持続的な成長の実現を目指しております。
この成長戦略を実現するため今期は集中的に先行投資を実施する年と位置付け、広告宣伝費をはじめ人件費や、システム保守・開発関連の費用等を計画的に増加させてまいりました。この計画に基づき取組を進めた結果、当社グループの当連結会計年度における連結業績は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度における具体的な取組は以下のとおりです。
まず、当期は仕入を拡充する施策として、国内外における買取店舗の出店を積極的に行ってまいりました。M&Aにより買取店舗「ネオスタ」28店舗を取得するとともに、18店舗の新規出店と5店舗の退店を実施した結果、国内の買取店舗数は125店舗となりました。海外についてはスピード感を持った店舗展開のため、直営に加えて現地企業との協業も進めております。この結果、コロナ禍においても直営7店舗、協業12店舗の新規出店を遂げることができ、海外における買取店舗数は21店舗となりました。これらの結果、当連結会計年度末における国内外の買取店舗の総数は、前連結会計年度末と比較してグループ全体で60店舗純増し、146店舗となりました。
買取面におきましては、新型コロナウイルスの影響を一定程度見込んでいたものの、当期予想の策定時より感染拡大が継続し、一時的に最大で19店舗が休業となるなど買取環境は厳しい状況が続きました。さらに、4月から放映したテレビCMによる集客効果で売上高・利益を大きく伸長させる計画も、度重なる緊急事態宣言の発令などの影響で期待どおりの結果に届かず、仕入が当初の計画を下回り、通期の業績予想にも影響が出てまいりました。しかし6月以降は一時的に休業となった店舗が通常営業に戻り、テレビCMを含む各種マーケティング施策を強化した結果、仕入環境は徐々に改善し、仕入高が前連結会計年度と比較し38.7%増で着地しました。
その後、新型コロナウイルス感染拡大防止のため自粛が求められる中で東京2020オリンピック・パラリンピックが無観客開催となり、人流が抑制されたことや、感染力が強い変異ウイルスによる過去類を見ない感染者数増加の影響を受け、8月は当社グループの買取店舗における来店客数が急激に減少しました。その結果、当第4四半期連結会計期間における仕入高は直前四半期並みの水準となりました。
仕入高・店舗数の四半期推移につきましては以下のとおりです。
[仕入高・店舗数]

販売面におきましては、オークションのオンラインシフトを推進し、4月には当社グループが運営するオークションの全てがオンライン開催となりました。当社の主力チャネルである業者向けオークションSBAにおきましては、2020年10月より開催数を月2回に増やし、自社仕入商品及び委託商品の出品量の拡大に向け体制整備を進めてまいりました。さらに、これまで新型コロナウイルスの影響で2020年11月以降開催できていなかった香港におけるダイヤモンドオークションを4月、6月、8月にオンラインで3回開催することができ、当連結会計年度においてオークションでの販売拡大が進みました。一方、今後のフルフィルメントサービス展開に向け、小売ブランド「ALLU」の強化に注力しており、小売販売の売上高は期初から好調に推移し、ECサイト・実店舗ともに前連結会計年度を大きく上回りました。これらの結果、当連結会計年度の売上高が前連結会計年度末より14,579百万円増加し、52,512百万円(前年同期比38.4%増)となりました。
売上総利益率につきましては、第1四半期連結会計期間の期首から好調で推移した時計相場の下落に伴い、売上総利益率の一時的な悪化がありましたが、SBA落札データを迅速に買取価格に反映させる施策が奏功し、売上総利益率が改善しました。加えて、SBAにおける海外販売比率の増加や売上に占める地金の割合が縮小したことも影響し、当連結会計年度においては前連結会計年度から1.8ポイント改善の26.4%となりました。
売上高(toB・toC)の四半期推移につきましては以下のとおりです。
[売上高(toB・toC)]

当社主力チャネルであるSBAにおきましては、パートナー会員数が前連結会計年度末の576社(国内467社/海外109社)から1,239社(国内938社/海外301社)に増加しております。また、海外経済の回復を背景とした海外パートナー数の順調な拡大に加え、第2四半期連結会計期間の終盤からは為替相場の円安傾向もあり、SBAにおける海外からの落札額が拡大しております。上述のとおり香港オークションをオンライン開催したこともあり、当第4四半期連結会計期間において海外売上高比率は過去最高を更新し、全体売上高の19.1%となりました。
売上高(国内・海外)の四半期推移につきましては以下のとおりです。
[売上高(国内・海外]

(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、運転資金及び仕入資金確保のための借入実施による現金及び預金の増加1,993百万円等により前連結会計年度末に比べて2,149百万円増加し、13,409百万円となりました。固定資産は、のれんの償却等によるのれんの減少219百万円があった一方、新規出店及びM&Aによる買取店舗の増加並びに倉庫移転実施に伴う建物及び構築物(純額)の増加200百万円や差入保証金の増加86百万円、繰延税金資産の増加309百万円、株式会社南葛SCの株式取得に伴う関係会社株式の増加315百万円があったこと等により前連結会計年度末に比べて1,198百万円増加し、5,317百万円となりました。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて3,348百万円増加し、18,727百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、買取店舗増加に伴う仕入の拡大による短期借入金の増加1,997百万円や、賞与引当金の増加121百万円があった一方、1年内返済予定の長期借入金の減少130百万円等により前連結会計年度末に比べて2,656百万円増加し10,301百万円となりました。固定負債は、リース債務の増加134百万円等により前連結会計年度末に比べて158百万円増加し、1,155百万円となりました。この結果、負債額は、前連結会計年度末に比べて2,814百万円増加し、11,457百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産額は、前連結会計年度末に比べて534百万円増加し、7,270百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加725百万円や新株予約権の発行による増加154百万円があった一方で、配当金の支払いによる利益剰余金の減少328百万円、自己株式の取得に伴う減少153百万円があったこと等によるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,993百万円増加し、8,269百万円となりました。
当連結会計年度中における各区分のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、2,007百万円の収入(前連結会計年度は1,582百万円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益811百万円や、減価償却費626百万円、株式報酬費用422百万円、法人税等の還付額242百万円、減損損失218百万円、たな卸資産の減少額158百万円等による資金の増加があった一方、法人税等の支払額472百万円等による資金の減少があったためであります。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、1,256百万円の支出(前連結会計年度は74百万円の支出)となりました。これは連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入657百万円や差入保証金の回収による収入208百万円による資金の増加があった一方、有形固定資産の取得による支出635百万円や、貸付による支出500百万円、関係会社株式の取得による支出315百万円、無形固定資産の取得による支出269百万円、差入保証金の差入による支出264百万円等による資金の減少があったためであります。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,210百万円の収入(前連結会計年度は1,052百万円の収入)となりました。これは短期借入金の増加額1,997百万円等による資金の増加があった一方、配当金の支払額328百万円や、長期借入金の返済による支出259百万円、自己株式の取得による支出167百万円等による資金の減少があったためであります。
④生産、受注及び販売の状況
当社グループでは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
当社グループでは受注活動を行っていないため該当事項はありません。
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.当連結会計年度の株式会社ネットジャパン及び日本マテリアル株式会社につきましては、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響の仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりです。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて14,579百万円増加し、52,512百万円となりました。
新型コロナウイルスの感染再拡大や度重なる緊急事態宣言の発令及び長期化により、来店客数が伸び悩み、仕入高を当初計画していた水準にまで伸長させることはできませんでした。しかしながら、M&Aによる店舗数の拡大や、これまでに培ったコロナ禍におけるノウハウを生かした集客などにより、仕入高は前連結会計年度を上回る推移となりました。販売面においてはオークションのオンライン開催が軌道に乗ったため、仕入高の増加に伴い売上高を伸長させることができました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は前連結会計年度に比べて10,065百万円増加し38,671百万円、売上総利益は前連結会計年度に比べて4,514百万円増加し、13,841百万円となりました。売上総利益率につきましては、前連結会計年度から1.8ポイント改善の26.4%となりました。これは主に、地金の販売比率の低下や、オークションのオンライン化効果によるものです。オークションのオンライン化効果としては、パートナー数の順調な増加や、円安傾向もあって海外からの落札が活況となり、競り上がりしやすい状況となっていることが要因と認識しております。第2四半期連結会計期間において、時計相場の急激な変動により一時的に悪化しましたが、買取体制の見直しによりその後は改善し、高水準を維持しております。

(販売費及び一般管理費、営業利益、売上高営業利益率)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べて3,976百万円増加し、12,672百万円となりました。これは主に、M&Aや新規出店及び事業規模の拡大に伴う人件費の増加、新規出店等に伴う地代家賃の増加、テレビCMを含めたマーケティングの展開に伴う広告宣伝費の増加によるものです。また、譲渡制限付株式報酬の割当に係る株式報酬費用の増加、オークションプラットフォームをはじめとしたシステム開発・保守運用に関連する業務委託費の増加、倉庫移転等に伴う減価償却費の増加などもあり、その他の費用が増加いたしました。
将来に向け必要な投資は続けたため販管費率は上昇いたしましたが、売上高の伸長及び売上総利益率の改善により、営業利益は前連結会計年度に比べて537百万円増加し、1,169百万円となりました。売上高営業利益率については2.2%となりました。

(営業外損益、経常利益、売上高経常利益率)
当連結会計年度の営業外損益は、前連結会計年度に雇用調整助成金の取得があったこと等により、営業外収益が前連結会計年度に比べて63百万円減少し54百万円、また、営業外費用は、コミットメントライン契約締結の支払い報酬の発生等により、119百万円増加し246百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて354百万円増加し976百万円、売上高経常利益率は1.9%となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益、売上高当期純利益率)
当連結会計年度の特別損益は、株式会社NEO-STANDARDの連結子会社化に伴う負ののれん発生益の計上により特別利益が69百万円となりました。また、買取店舗等の減損損失の発生等により、特別損失が235百万円となりました。法人税等合計は、M&Aによる繰越欠損金の計上に伴う税効果により、前連結会計年度に比べて207百万円減少し85百万円となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて419百万円増加し725百万円、売上高当期純利益率は1.4%となりました。
当社グループは、事業の維持拡大に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安全性維持を資金調達の基本方針としております。資金調達手段の多様化と資本効率の向上を企図し、金融機関からの借入等、一部有利子負債を活用しております。
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品買取に係る仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。投資を目的とした資金需要は、主に、オークションプラットフォーム構築や買取・販売に係る社内システムの改修に係るシステム投資、買取店舗の新規出店に係る設備投資によるものであります。これらの資金需要につきましては、商品買取に係る費用に関しては借入金を主に、投資を目的とした資金については営業キャッシュ・フローで賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を行ってまいります。
なお、キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、運転資金の効率的な調達のため、取引銀行と総額11,000百万円のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結しております。なお、当該契約に基づく当連結会計年度末の借入実行残高は499百万円であります。
当社グループは、国立大学法人 北海道大学 大学院情報科学研究科と、人工知能を活用し、外部環境等を反映したオークション価格の動的設定や買取査定価格の自動算出についての共同研究を行っております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は