文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
当社グループは、循環型社会における主要な取組の一つである「リユース」を事業の中核とする企業として、「Circular Design for the Earth and Us」をパーパスに掲げ、事業活動を通じた持続可能な社会への貢献を目指しております。更に、顧客やパートナーへの様々な選択肢提供により、当社グループが保有するモノのみならず顧客やパートナーが保有するモノの循環を促進することで新たな収益機会を創出すべく、2030年に「Circular Design Company」の実現を目指しております。
(2)経営環境
当社グループが属するリユース業界においては、フリマアプリの拡大・浸透をはじめとして市場が活性化しており、サステナビリティへの関心もあってリユースの注目度は更に高まっております。また、2024年のリユース市場規模は前年比4.5%増の3兆2,628億円となりました。また、2030年にはその市場規模は4兆円に到達すると見込まれております。(出所:株式会社リフォーム産業新聞社「リユース業界の市場規模推計2025(2024年版)」(2025年9月))
このような状況の中、一般消費者からの買取は依然として競争が激しく、販売面においても小規模なものも含めると数多くの事業者向けオークションが乱立しております。今後も、新規参入やM&Aなどによる企業再編の動きが加速するものと予想されます。
一方で、海外においては組織的にCtoBtoBのビジネスモデル(一般消費者から買取を行い、リユース事業者に販売するモデル)を展開する事業者は一部存在するものの、当社グループが最大規模で海外展開しているものと認識しております。また、世界のラグジュアリーリユース市場規模は2023年に361億ドルであり、2030年には500億ドル以上に拡大すると見込まれております(出所:BlueWeave Consulting)。国内よりも市場規模が大きいことに加え競合企業がまだ少ないことから、海外におけるリユース市場は国内以上に成長余地があると考えております。
上記の認識に基づき、当社グループは、オークションプラットフォームの機能拡充による付加価値向上・他社との差別化により利用を促進していくことに加え、小売販売の強化や不動産・自動車をはじめとした取扱領域の拡大など、当社グループと顧客とのエンゲージメントを高め長期的な関係を築くことで、継続的な収益を生むリカーリング型のビジネスモデルに注力してまいります。また、グローバル展開を加速していくことで、更なる成長を図ってまいります。
(3)経営戦略及び優先的に対処すべき事業上の課題
当社グループは、2027年8月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「To the Next Stage: For 2030 Revival Vision」を2024年10月に公表いたしました。本中期経営計画においては、収益性向上に向け構造改革を進めるとともに、重点領域と定める小売拡大や海外仕入拡大に資する投資に厳選して対応することを基本方針とし事業拡大に努めてまいります。
また、本中期経営計画で設定している重点テーマ及びマテリアリティを解決すべく、仕入・オークション・小売・海外・領域拡大・サステナビリティの取組の6つを基本戦略として、2030年の「Circular Design Company」実現に向け、企業価値向上を目指してまいります。
[中期経営計画の概要]
[中期経営計画の基本戦略]
事業戦略は次のとおりであります。
戦略1.仕入
これまでの積極的な出店やM&Aにより拡大した店舗網を基盤に、今後は効率化を重視し出店地域を厳選した出店戦略を進めてまいります。リピーター施策にも注力することでリピーター比率をより高め、効率的な国内店舗仕入の拡大を図ってまいります。
また、国内店舗仕入以外にも、リソース配分の最適化により出張買取・宅配買取・オンライン買取に注力するとともに、株式会社三越伊勢丹との取組「i’m green」や金融機関等からの顧客紹介など他業種とのアライアンスの取組により、新規出店に依存しない仕入体制の構築を目指してまいります。これに加えて、社員独立制度や、海外パートナー店舗と同形態となるパートナー制度の開始により、直営店出店以外の方法でも店舗拡大を計画しております。
海外においては、これまでの海外展開の経験を踏まえ、店舗出店コストや人件費の高い欧米ではなく、アジアや中東地域においてパートナー店舗を中心に出店を加速するとともに、国内で培ったWEBマーケティングのノウハウを海外でも最大限活用することで、海外における仕入拡大を図ってまいります。
2025年8月期においては、売上総利益率を重視するとともに1店舗あたりの効率を重視した仕入を継続いたしました。出店基準の見直しも進め、新たな出店基準に応じた店舗の出退店を行いました。また、提携社数の増加及びアライアンスによる仕入拡大に加え、特に東南アジア・中東地域での海外における仕入も拡大いたしました。
2026年8月期においては、効率的な店舗運営やリピーター施策等を継続し、収益性を重視しつつ、出店ペースを加速し、国内は年間10店舗程度の直営店舗の出店を予定しております。海外においては、パートナー店舗を中心に東南アジア・中東に注力し、年間10店舗以上の出店を計画しております。また、アライアンス等による店舗仕入以外の仕入ネットワークの強化を図ることで、グループ全体で恒常的な仕入高成長を目指し、2026年8月期は仕入高成長率10%程度を目指してまいります。
戦略2.オークション
当社グループ最大の強みであるオークションプラットフォームの更なる強化に向け、機能拡充を継続いたします。
パートナー開拓に引き続き注力するとともに、世界中から参加しやすいオークションとなるようプラットフォームの最適化を行うほか、リペアサービス等の付随サービス拡充により他社オークションとの差別化を図るなど、国内外パートナーの参加拡大に努めてまいります。また、パートナー向けに新たな決済手法の導入を行う等、パートナーのキャッシュフロー改善に資するサービス導入による利便性向上を図るとともに落札額拡大も企図した施策に取り組んでまいります。
オークション委託については、委託出品点数の増加に加え、STAR BUYERS AUCTION(以下「SBA」という。)サイト内でパートナー企業名義でのオークション開催ができるSaaS型機能の提供も貢献いたしました。引き続き利用企業の獲得に注力することにより、2027年8月期のオークション委託比率は40%以上を目指してまいります。
また、フルフィルメントサービスの提供によりプラットフォームの付加価値向上に引き続き注力いたします。フルフィルメントサービスは、パートナーがSBAで落札した商品を自動で当社グループのECサイトに出品でき、パートナー自身がリソースを割くことなく小売販売を行うことができるサービスであり、当社としては小売委託拡大や手数料収入拡大が期待できることから、収益性の向上につながる取組として推進してまいります。
2025年8月期においては、オークションプラットフォームの機能拡充を継続していること等により、オークション委託が順調に拡大し、2025年8月期のオークション委託比率は38.3%となりました。また、第3四半期連結会計期間よりオークション会員費・参加費の導入を行ったことにより手数料収入を拡大し、更なる収益性向上も図りました。
2026年8月期においても引き続き委託拡大と収益性改善に努めてまいります。また、2025年10月よりオークションパートナー向けに新たな決済サービスの導入を開始する等、パートナーのキャッシュフロー改善に資するサービス導入により利便性向上を図ることでオークションへの参加をさらに促進いたします。このように、落札額の拡大につなげる新たな取組も行いつつ、小売とのバランスを取りながら自社商品の出品も継続し、プラットフォームとしての魅力を向上させることで、SBAを世界でも唯一無二のオークションに成長させてまいります。
戦略3.小売
顧客との関係をこれまでの買取のみの一方通行のものから、買い取った上で販売もするという循環を描く双方向なものに変え、顧客のLTV向上を図ってまいります。
小売強化に向け、商品の特性に合わせて小売向けの商品の振り向けを積極的に行うことで、小売での販売機会を拡大いたします。オークション出品予定の商品についても、出品までのリードタイムを活用し、短期間に限定して当社グループのECサイトに掲載する施策(シームレス出品)を行うことで、在庫回転期間を長期化することなく小売での販売機会の拡大を図ってまいります。本施策により、当社グループのECサイトへの商品掲載数も増加するため、WEBマーケティングによる集客効果の最大化も期待できると考えております。
小売店舗については2024年10月にオープンしたALLU SHINJUKUを含む5店舗展開により、従来のリユース店舗と一線を画す店舗設計や商品ラインナップを意識し、他社との差別化を図りながら、国内顧客向け1to1施策等による国内富裕者層の取り込みや、インバウンド顧客へのアプローチを継続してまいります。当社グループのECサイトにおいては、店舗への商品取り寄せや来店顧客のリピーター化を促進するなど、リアルとオンラインの相乗効果を企図しております。また、国内のみならず海外拠点からの送客やインバウンド顧客の固定化による海外顧客の囲い込み、海外の小規模事業者向けのプラットフォームとしての位置付けの確立、業務効率化等による収益性向上と更なる認知拡大・売上高成長を企図し、2025年11月に越境ECサイトをローンチいたしました。これに加えて、店舗や当社グループのECサイトで購入された商品は当社グループのECサイト「ALLU online store」上に自動出品されるサービスを展開しており、販売後も当社プラットフォーム上に商品がストックされることで、ECサイト価値の向上に寄与するほか、商品が循環することで売買のたびに手数料収入を得られるモデルの実現を目指してまいります。
2025年8月期においては、シームレス出品によるEC強化や、ALLU SHINJUKUの出店による小売店舗網の拡大に努めました。また、国内顧客向け1to1施策による顧客のリピーター化や、国内ECサイトの統合によるECプラットフォーム強化に取り組みました。
2026年8月期においては、これらの取組に加えて自社での越境ECサイトの立ち上げによるグローバルでの小売拡大にも注力いたします。また、越境ECサイトを活用することで、資金面の兼ね合い等でSBAに参加できない小規模事業者等の事業者向けのプラットフォームとしても強化いたします。国内においては、引き続きシームレス出品やSBAパートナーからの委託出品によりECサイト価値向上と更なる取扱い拡大を計画しております。また、店舗においても既存の5店舗体制で展開し、インバウンド顧客に依存しない売上獲得の強化を目指し、国内顧客向け1to1施策等による売上高成長を目指してまいります。
戦略4.海外
海外においては、引き続き買取店舗の店舗網拡大により、仕入拡大に注力してまいります。2025年8月期末時点で日本を含む14か国に展開しておりますが、これまでの海外展開の経験を踏まえ、本中期経営計画においては店舗投資コストや人件費が低いアジア地域や、中東地域での展開に注力いたします。パートナー店舗を中心に出店を加速することで効率的に店舗網拡大を図るとともに、国内で培ったWEBマーケティングのノウハウを海外でも最大限活用することで、海外における仕入拡大を図ってまいります。2027年8月期末に90店舗、2030年8月期末に150店舗を目標に海外店舗を出店してまいります。
販売においては、富裕者層の多い地域を中心に、パートナーのオークション参加誘致に引き続き注力し、年率10%程度のペースでパートナー開拓を継続してまいります。また、越境ECサイトにて購入いただける小規模事業者の開拓も進めていくとともに越境ECサイトを活用した小売販売も強化することで、国内小売店舗に来店したインバウンド顧客のリピーター化も企図してまいります。
2025年8月期における買取店舗展開については、スクラップアンドビルドを進めパートナーによる出店を継続したことに加え、最適なリソース配分により1店舗あたりの仕入高が伸長いたしました。販売面では、米国関税措置の影響を一部受けたものの、SBAパートナーの拡大に努めるとともに、インバウンド顧客の取り込みによる小売売上高拡大に取り組みました。
2026年8月期においては、引き続きパートナー店舗を中心に東南アジア・中東での出店に注力することにより、国内店舗出店だけに依らない仕入拡大を計画しております。販売面では、SBAパートナー拡大に引き続き注力するほか、自社で越境ECサイトを立ち上げることにより、業務効率化等による収益性向上と海外顧客のリピーター化を図ってまいります。
戦略5.領域拡大
当社グループの中心事業である、ブランド品等の買取・販売とのシナジーが見込まれる周辺サービスの拡充としてリペア事業への注力なども進めており、持続可能な消費を促進しながら、サービス利用からの顧客流入を図ってまいります。
また、ブランド品等とのシナジーが見込める自動車や不動産をはじめとする実物資産へと取扱を拡大し、顧客のLTV向上、リピーター化促進も図ってまいります。
リペア事業においては、従来からサービス展開している時計修理に加え、バッグ修理のサービスも開始しております。業界の中でも大規模体制のリペア専門チームを社内で有しており、高精度かつ高品質なサービスを提供することにより、個人顧客との関係性構築に加え、SBAでの落札額向上やALLUでの販売額向上にも寄与しております。2025年8月期のリペア件数実績は約4.5万件であり、2027年8月期には5万件以上を目指しております。
自動車事業においては、なんぼや・ALLUからの送客による買取・販売を継続しつつ、整備事業及び「TWISTED(注)」事業を拡大させることにより、富裕者層との接点拡大及び既存事業とのシナジー創出に努めてまいります。TWISTED車両の国内での走行認可が下りたことから、2026年8月期より本格的に認知拡大施策及び販売を行う計画としております。また、2025年9月にはショールーム併設の認証整備工場を神奈川県横浜市に新設し、実車展示による販売促進及び整備能力向上による自動車事業拡大も企図しております。
不動産事業においては、自動車事業同様になんぼや・ALLUからの送客により既存リソースを活用した集客を行うとともに、顧客のライフステージに寄り添うことでLTV向上を企図しております。不動産仲介事業を中心に展開しており、仲介事業が順調に拡大してきたことから、2026年8月期より顧客の即金ニーズに応えた更なる利便性向上のため、不動産の買取販売も開始する計画としております。
(注)JAGUAR LAND ROVER LIMITED社のDEFENDER車両を独自に修復・カスタマイズした車両。
国内ではバリュエンスジャパン株式会社が独占販売を行う。
戦略6.サステナビリティ
当社グループの持続的な成長を支える取組として、事業とサステナビリティの更なる統合を図ってまいります。
社会的な課題であり当社グループのマテリアリティの一つでもある気候変動への取組をはじめ、人的資本への取組、取締役会の実効性向上・サステナビリティ経営体制の強化に向けた取組など、E・S・Gそれぞれにおいて施策を推し進めてまいります。
また、スポーツ事業についても、当社が設定した4つの重点テーマを横断して解決する重要な取組の1つであると認識しており、モノや思いをつなぐ新たな循環型経済圏をつくる非財務価値向上への取組として推進し、企業価値向上を図ってまいります。
詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
(対処すべき課題)
① 仕入の効率化
当社グループは、創業時よりWEBマーケティングを中心に集客を行っております。一方で、競争環境の激化により顧客獲得コストが上昇していることから、CRM施策によるリピーター顧客の獲得や集客の効率化が必要であると認識しております。
今後もSEO対策をはじめとするWEBマーケティングを中心に、潜在顧客・顕在顧客の双方にアプローチしつつ、認知向上によって指名検索を増加させることによる顧客獲得単価の低減や、取扱領域の拡大など顧客とのエンゲージメント強化によるグループ内送客の体制構築と顧客のリピーター化により、効率的な集客を実現できるものと考えております。
また、店舗の繁閑に応じたリソース配分により効率的な店舗運営を行っていくことや、百貨店や金融機関など他業種とのアライアンスによる買取強化にも注力するなど、自社での買取以外の仕入も拡大することで、効率的な仕入成長を目指してまいります。加えて、国内で培ったノウハウを活かし海外でもWEBマーケティングを行うことやパートナーによる効率的な店舗網拡大により、海外仕入を拡大することにも取り組んでまいります。
② 査定能力の標準化
リユース品は新品と異なり決まった価格が存在せず、相場も一定ではないことから、値付けが非常に難しいという特徴を持っております。当社グループにおいては、研修体制の整備や現場でのOJTを進めることで買取スタッフの能力向上に努めておりますが、これに加え、査定能力の標準化や真贋を判定するための仕組みの構築が重要であると認識しております。
そのため、社内システムの機能改善やデータベースの整備、本部による店舗サポート体制の強化を継続することで、更なる能力標準化と買取の効率化に努めてまいります。
③ オークションプラットフォームの拡大
当社グループの主力販路であるSBAは、オンラインで開催しており、海外の事業者も数多く参加するグローバルなブランドリユースオークションプラットフォームとして規模を拡大しております。
今後も更に多くの国内外パートナーが参加するプラットフォームとして魅力を高めるとともに、プラットフォームの機能拡充を継続していくことで、GMV(流通取引総額)の拡大を図ってまいります。また、SBAサイト内でパートナー企業名義でのオークション開催ができるSaaS型機能の提供等による委託拡大や、パートナーが落札した商品の保管・小売販売までをワンストップで請け負うフルフィルメントサービスの構築、パートナー会員費・オークション参加費の導入により、更なる収益力向上を目指してまいります。
④ 小売販売の強化
当社グループは当連結会計年度末現在、実店舗5店舗とECサイトにて、一般消費者に向けた小売販売を行っております。
今後は、toBの強みを活かしたシームレス出品(オークション出品までのリードタイムを活用しECサイトに商品を出品する施策)に加え、海外でのEC販売などグローバルも含めた小売強化に注力してまいります。小売販売の強化は、ビジネスモデルをリカーリング型に転換するための重要施策と位置付けております。顧客との接点を拡大し、買取をはじめとした当社グループサービスの利用につなげることでエンゲージメント強化を図るほか、小売の販売力強化によりフルフィルメントサービスにおける小売委託をより多く獲得できるようになり、パートナーとのエンゲージメント強化にも貢献すると考えております。
⑤ 顧客とのエンゲージメント強化
当社グループの事業は、顧客からの買取がビジネスモデルの起点にあるため、より多くの顧客と接点を持つことが事業を拡大する上で重要と考えております。
今後は、買取のみならず、小売販売をはじめとするtoCサービスの拡大、不動産・自動車・リペア・スポーツ事業などの取扱領域の拡充やグループ内送客の体制強化などにより、顧客とのエンゲージメントを高めてまいります。これによりグループ全体で顧客との長期的な関係を築くことで、継続的な収益を生むリカーリング型のビジネスモデルへと転換していく方針です。
⑥ グローバル展開の加速
当社グループは、香港をはじめ欧米、東南アジア、中東等に子会社を設け、現地におけるSBAパートナーの開拓と、買取店舗の展開を進めております。買取においては直営のみならず、パートナーとの協業による出店に注力し、当社グループとしてリスクを最小限にした店舗展開を行っております。国内リユース市場における競争が依然として激しい現状において、リユース市場が成長しており、かつ競合が比較的少ない海外へとビジネスを拡大していくことが重要であると認識しております。
国内で培ったWEBマーケティングのノウハウを海外でも活かすことにより、CtoBtoBのビジネスモデルのグローバル展開と、グローバルも含めた小売強化を行うことで、更なる規模拡大を図ってまいります。
⑦ サステナビリティの取組強化
当社グループのメイン事業であるリユースは、循環型社会における重要な取組の一つであり、リユース事業をグローバルに展開していくことが、持続可能な社会の実現、ひいては当社グループの持続的な成長につながると考えております。TCFD提言に基づく情報開示をはじめ、リユースによる環境フットプリントの削減貢献量を可視化したResale Impactの事業ブランドへの展開や、カーボンニュートラル達成に向けた国際的イニシアチブの認証取得などの取組を行っております。
また、コーポレート・ガバナンスの実践・強化により経営の透明性・公正性・迅速性の維持・向上を図り、全てのステークホルダーとの対話を通じて、持続的な成長と中長期的な企業価値及び株主価値の向上に取り組んでおります。
今後も循環型社会の実現を牽引する存在として、環境や社会、ガバナンスに配慮した取組を積極的に行っていくことで、持続的な社会の実現と企業価値向上を目指してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2027年8月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「To the Next Stage: For 2030 Revival Vision」の戦略におけるKPIとその目標値は以下のとおりであります。
<中期経営計画におけるKPI及び目標値>
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戦略1.仕入 |
2025年8月期実績 |
2027年8月期目標 |
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なんぼや以外(海外含む)の仕入高比率 |
18.4% |
25%以上 |
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国内買取店舗数(なんぼや・古美術八光堂・BRAND CONCIER) |
139店舗 |
240店舗 (注)1 |
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買取顧客リピーター比率 (注)2 |
49.3% |
50%以上 |
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戦略2.オークション |
2025年8月期実績 |
2027年8月期目標 |
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オークション委託比率 |
38.3% |
40%以上 |
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戦略3.小売 |
2025年8月期実績 |
2027年8月期目標 |
|
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小売売上高比率 |
20.6% |
25%以上 |
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戦略4.海外 |
2025年8月期実績 |
2027年8月期目標 |
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海外買取店舗数 |
49店舗 |
90店舗 (注)3 |
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海外仕入高成長率 |
― |
CAGR 25%以上 |
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海外パートナー数増加率 |
31.7% |
年率10%以上 |
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戦略5.領域拡大 |
2025年8月期実績 |
2027年8月期目標 |
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リペアサービス提供件数 |
約4.5万件 |
5万件以上 |
(注)1.国内買取店舗数の目標値につきましては、2030年8月期の出店店舗数であります。
2.2回目以降買取成立顧客ユニークユーザー数÷買取成立顧客ユニークユーザー数
3.2030年8月期の海外買取店舗数の目標値は150店舗であります。
仕入においては、アライアンスや海外の仕入が好調に推移したことにより、国内店舗展開だけに依らない仕入拡大も当社グループ全体の仕入高成長に貢献しております。
オークションにおいては、オークションプラットフォームとしての認知度向上や委託出品点数の増加に加え、SaaS型機能の貢献等により、オークション委託比率が好調に拡大しております。
小売においては、売上総利益率重視の仕入を行いながら小売へ鮮度の高い商品振り向けが実現できていることやシームレス出品の施策が奏功していることに加え、小売販売力の向上により店舗・ECそれぞれで売上高が好調に拡大しており、小売売上高比率も堅調に推移しております。
海外においては、事業運営の効率を重視し、欧米の直営店舗は閉店した一方、東南アジアや中東等においてはパートナー店舗を中心に出店を継続しております。最適なリソース配分により1店舗あたりの仕入高を着実に伸ばすとともに、店舗展開も加速することで海外の仕入高成長も目指してまいります。
領域拡大においても、リペアサービス提供件数を拡大することで事業者や一般消費者向けのリペアサービスの提供のみならず、自社オークションやALLUにおいて販売する商品の価値も向上させることができるため、販売額の拡大にも貢献しております。また、自動車や不動産などのブランド品以外の事業領域拡大への取組にも引き続き努めてまいります。
詳細は、当社コーポレートサイト(https://www.valuence.inc/ir/investor/plan/)をご覧ください。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
1.サステナビリティ全般
(1)ガバナンス
サステナビリティへの対応は当社グループの重要な経営課題の一つという認識のもと、関連する重要事項については取締役会で審議、決定しております。サステナビリティに精通した社外取締役を選任することで、取締役会はサステナビリティの監督に適切な知識・経験・能力を確保した構成になっております。
サステナビリティ全体の業務執行に係る実務については、取締役会の支援機関として設立されたESG推進委員会が担っております。ESG推進委員会は、サステナビリティに関するリスク・機会の抽出、マテリアリティ(重要課題)の特定、課題解決に向けた指標と目標の設定及び進捗管理を行っております。なお、サステナビリティに関する戦略の責任者の明確化及びサステナビリティ経営の更なる社内浸透を目的に、ESG推進委員会の下部組織として重点テーマ毎に分科会を設置し、ESG推進委員を各分科会の責任者として選任しております。
取締役会は、ESG推進委員会及びリスクマネジメント委員会で協議、決議された内容の報告を受け、当該報告内容を踏まえて、当社グループのサステナビリティ課題への対応方針及び実行計画等についての議論、審議を行うとともに、執行の監督を担っております。ESG推進担当取締役はESG推進委員会の委員長を務め、サステナビリティの取組に係る執行責任を負っております。また、代表取締役はリスクマネジメント委員会の委員長を務め、サステナビリティリスクを含むリスクマネジメントに係る執行の最終責任を負っております。
(推進体制)
(2)戦略
当社グループは、「Circular Design for the Earth and Us」というパーパスと「大切なことにフォーカスする人を増やす」というビジョンに基づき、事業成長と社会価値創出の実現を目指しております。2027年8月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「To the Next Stage: For 2030 Revival Vision」では、当社グループの競争優位性と社会課題解決を両立させるため、4つの重点テーマを設定しております。これらのテーマには、事業活動を通じて戦略的に取り組む17のマテリアリティが体系的に反映されております。これらのマテリアリティを経営戦略と統合し、実効性ある取組を推進することで、誰もが大切なことにフォーカスし、自分らしく生きることのできる、持続可能な社会の実現を目指してまいります。
(マテリアリティ・マトリックス)
(重点テーマと目指す姿)
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重点テーマ |
目指す姿 |
マテリアリティ |
管掌役 |
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人生の 広がる |
人々が「大切なことにフォーカスして生きて いける」未来をつくるためには、一人ひとりが 自分にとっての豊かな生き方について追求する 必要があります。 バリュエンスは、お客様の人生で起こる さまざまな選択や場面に寄り添い、豊かさを 育み、人生における選択肢が広がる商品・ サービスを提供することを目指します。 |
① 持続可能な消費の促進 ② 人生の選択肢が広がる 商品とサービスの提供 ⑤ 顧客のファン化と 長期的な顧客関係 |
当社 取締役 兼 バリュエンス ジャパン株式会社 取締役 兼 執行役員 (営業本部管掌) |
|
モノと 循環する グローバル経済圏 |
世界中の人々が「大切なことにフォーカス」 できるようになる結果、人と地球がともに 豊かになりつづけ、世界の幸せにつながると 考えています。 バリュエンスは、全ての人が安心して利用 できるマーケットプレイスのもと、 コミュニティとの共存共栄を通じて、 実物資産の循環と心の豊かさが波及する グローバル経済圏を構築し、拡大させることを目指します。 |
③ 革新的・創造的な マーケットのデザイン ⑦ データプライバシーと サイバーセキュリティ ⑩ コミュニティとの 共存共栄 ⑬ 責任あるマーケティングと消費者意識 |
バリュエンス ジャパン株式会社 執行役員 (販売本部管掌) |
|
Value Designの 源泉となる 文化と |
従業員一人ひとりが、夢やキャリアを追求し、可能性を広げていくアクションを模索 しつづけることが、バリュエンスに関わる 全ての人が大切なことにフォーカスするためのValue Designの起点となります。 バリュエンスは、従業員一人ひとりが 心身ともに健康で、個性や才能を発揮できる ような応援やサポートと、全員が居場所を 感じられる文化の醸成を目指します。 |
⑧ 労働安全衛生と従業員のウェルビーイング ⑨ 人材獲得・定着・ 人材開発 ⑭ DEIB |
当社 執行役員 兼 コーポレート ストラテジー本部長 (人事部管掌) |
|
地球・ とって 誠実な |
私たちが中長期にわたり循環をデザインする ためには、豊かな地球環境や社会のもと、 強靭なガバナンス体制を構築し持続的に 企業を成長させることが必要不可欠です。 バリュエンスは、地球環境、社会を含む ステークホルダーと誠実に向き合いながら、 倫理的かつ公正な判断のもとで事業を運営することを目指します。 |
④ ガバナンス・ コンプライアンス・ ビジネス倫理 ⑥ 人権尊重 ⑪ 気候変動対策 ⑫ ステークホルダー・ エンゲージメント ⑮ 廃棄物管理 ⑯ 水資源管理 ⑰ 生物多様性 |
当社 執行役員 兼 コーポレート ストラテジー本部長 (法務部管掌)
バリュエンス ジャパン株式会社 執行役員 (SCM本部管掌) |
(3)リスク管理
当社グループは、ESG推進委員会において、サステナビリティに係るリスク・機会について主要事業を中心に対象活動を選定し、より詳細に検討を行うことにより、サステナビリティに係るリスク・機会の識別及び評価を行っております。ESG推進委員会において議論・検討された内容は取締役会で報告され、特に重要とされたリスク・機会は当社グループの戦略に反映し、ESG推進委員会が中心となって管理を行っております。
また、サステナビリティに係るリスクの分析結果や取組の状況についてはグループ全体のリスク管理を行うリスクマネジメント委員会に共有され、同委員会によりサステナビリティに係るリスク管理状況がモニタリングされております。また、ESG推進委員会及びリスクマネジメント委員会が連携し、サステナビリティに係るリスクの管理を行っております。その他リスク管理の詳細は「
(4)指標及び目標
持続可能な社会への貢献と当社グループの持続的な成長を目指し、4つの重点テーマについて指標及び目標を以下のとおり設定しております。設定された指標と目標に基づいて各分科会が活動計画を策定し、サステナビリティへの取組を実行・推進しております。
その他の指標及び目標と進捗状況につきましては、
(重点テーマ① 人生の選択肢が広がる価値提供)
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マテリアリティ |
指標 |
2025年8月期実績 |
2027年8月期目標 |
2030年8月期目標 |
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① 持続可能な消費の促進 ② 人生の選択肢が広がる商品と サービスの提供 ⑤ 顧客のファン化と長期的な 顧客関係 |
なんぼや以外(海外含む)の仕入高比率 |
18.4% |
25%以上 |
↗ |
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買取顧客リピーター比率 (注)1 |
49.3% |
50%以上 |
↗ |
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リペアサービス提供件数 |
約4.5万件 |
5万件以上 |
↗ |
「人生の選択肢が広がる価値提供」は、当社グループが提供する商品・サービスによる顧客価値創出の中核となる重点テーマであります。本テーマの指標は収益性向上のための重要な指標であり、なんぼや以外(海外含む)からの仕入高比率、買取顧客リピーター比率、リペアサービス提供件数のいずれも好調に推移しております。また、リユース事業に加えて、商品寿命を延ばすリペアサービスの拡充やスポーツ・エンターテインメント業界の廃材を活用したアップサイクル事業を推進しております。特にアップサイクル事業は2025年度の環境省の「デコ活(注)2」推進事業に採択され、消費者の環境意識を高める事業として注目されております。
これらの取組を通じて、お客様の持続可能な選択を支援し、循環型社会の実現に貢献してまいります。
(注)1.2回目以降買取成立顧客ユニークユーザー数÷買取成立顧客ユニークユーザー数
2.環境省が推進する「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称。脱炭素型ライフスタイルの将来像を示すとともに、国・自治体・企業・団体等が連携し、国民の新しい暮らしへの移行を後押しする取組。
(重点テーマ② モノと思いが循環するグローバル経済圏)
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マテリアリティ |
指標 |
2025年8月期 実績 |
2027年8月期 目標 |
2030年8月期 目標 |
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③ 革新的・創造的な マーケットのデザイン ⑦ データプライバシーと サイバーセキュリティ ⑩ コミュニティとの共存共栄 ⑬ 責任あるマーケティングと 消費者意識 |
オークション委託比率 |
38.3% |
40%以上 |
↗ |
|
小売売上高比率 |
20.6% |
25%以上 |
↗ |
|
|
海外仕入高成長率 |
- |
CAGR25%以上 |
↗ |
「モノと思いが循環するグローバル経済圏」の構築には、新たな機会を創出するマーケットの創造が不可欠であり、本テーマの指標は当社の収益基盤拡大のための重要な指標であります。自社オークションにおけるSaaS型機能の貢献やECプラットフォームの機能強化により、オークション委託比率及び小売売上高比率はいずれも好調に推移しております。また、リユース業界の信頼性向上を目的として2025年4月に責任あるマーケティング方針を新たに策定し、透明で誠実な情報発信を徹底しております。スポーツ等をはじめとしたチーム・団体やアスリート・アーティスト等の希少価値の高いモノやコトが循環するプラットフォーム「HATTRICK」では、106件のチャリティ企画を実施し、ファンや受益者との新しいつながりを創出いたしました。
これらの取組を通じて、実物資産の循環と心の豊かさが波及するグローバル経済圏の実現を推進しております。
(重点テーマ③ Value Designの源泉となる文化と人材力)
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マテリアリティ |
指標 |
2025年8月期 実績 |
2027年8月期 目標 |
2030年8月期 目標 |
|
⑧ 労働安全衛生と従業員の ウェルビーイング ⑨ 人材獲得・定着・人材開発 ⑭ DEIB |
従業員エンゲージメント スコア(注)1 |
3.7 |
4.0 |
4.2 |
|
女性取締役比率 |
18.2% |
- |
30% |
|
|
女性管理職比率(注)2、3 |
14.6% |
25% |
30% |
|
|
男性育休取得率 |
100% |
80% |
100% |
|
|
男女間賃金格差(注)2、4 |
72.8% |
80% |
85% |
従業員一人ひとりが夢やキャリアを追求し、個性や才能を最大限発揮することは、当社グループの競争優位性の源泉であります。当社グループは、従業員が心身ともに健康で、全員が居場所を感じられる組織文化の醸成を通じて、人材力を競争力に転換する取組を推進しております。詳細については「3.人的資本」をご参照ください。
(注)1.外部エンゲージメントサーベイ「会社満足度」「仕事満足度」「上司満足度」「職場満足度」における各スコア平均値(1~5段階評価)を算出しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、提出会社及びバリュエンスジャパン株式会社に在籍する正社員(出向社員を含む)、契約社員、パート、アルバイトを対象に算出しております。
3.2025年8月期より、管理職のうち、課長相当職から課長代理を除外し集計しております。
4.2025年8月期より、算定対象を月間賃金支給人数から月末在籍人数に変更し集計しております。
(重点テーマ④ 地球・社会にとって誠実な事業運営)
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マテリアリティ |
指標 |
2025年8月期 実績 |
2027年8月期 目標 |
2030年8月期 目標 |
|
④ ガバナンス・コンプライアンス ・ビジネス倫理 ⑥ 人権尊重 ⑪ 気候変動対策 ⑫ ステークホルダー・ エンゲージメント ⑮ 廃棄物管理 ⑯ 水資源管理 ⑰ 生物多様性 |
コーポレートガバナンス・ コード ※プライム基準 |
- |
- |
全項目 コンプライ |
|
再生可能エネルギー |
2026年1月 |
50% |
100% |
|
|
GHG排出量削減率 ※2023年8月期実績比 |
2026年1月 |
50% |
90% |
|
|
GHG排出量 |
2026年1月 |
- |
カーボン ニュートラル (注) |
当社グループの持続的成長には、豊かな地球環境・社会のもとで強靭なガバナンス体制を構築することが不可欠であります。「バリュエンスグループ行動規範」の徹底を図るため、グループ全社員を対象とした研修を実施いたしました。また、取締役会の監督機能を強化するとともに、内部通報制度に加え外部通報制度を整備するなど、透明性と説明責任を重視した健全なガバナンスの維持に努めております。
当連結会計年度においては、主要ステークホルダーの特定と対話方法を整理し、透明性あるエンゲージメント体制を強化いたしました。生物多様性については、買取事業における電子署名サービスによるペーパーレス化推進やFSC認証紙の使用などを実施しております。今後はバリューチェーン全体での自然資本リスク評価と情報開示を進めてまいります。気候変動対策に関する詳細については、「2.気候変動」をご参照ください。
(注)削減努力を進めた上で残存する排出量については、SBT(Science Based Targets)に準拠した方法でオフセットを行う前提としております。
2.気候変動
(1)ガバナンス
気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ全般のガバナンスに含んでおります。詳細は「
(2)戦略
(短期・中期・長期のリスク・機会)
気候変動関連のリスク・機会は、長期にわたり当社グループへ影響を及ぼす可能性があるため、マイルストーンを設定し検討することが必要であると認識しております。そこで、検討期間を「短期」「中期」「長期」の3期に分類し、気候関連のリスク・機会を検討いたしました。それぞれの期間の定義は次のように定めております。
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|
期間 |
定義 |
|
短期 |
2027年8月期まで |
中期経営計画の目標年度までの期間 |
|
中期 |
2030年8月期まで |
SBTにおける短期目標年度及び 当社グループ環境長期目標年度までの期間 |
|
長期 |
2050年8月期まで |
SBTネットゼロ目標年度までの期間 |
(リスク・機会が事業・戦略・財務計画に及ぼす影響の判断プロセス)
気候変動が当社グループに与えるリスク・機会及びそのインパクト、戦略のレジリエンスの把握、更なる施策の必要性の検討を目的に、主要事業である「ブランド品、骨董・美術品における買取・販売事業」を対象にシナリオ分析を実施いたしました。シナリオ分析の検討に際しては、以下、1.5℃及び4℃シナリオの2つのシナリオを設定いたしました。
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設定シナリオ |
1.5℃シナリオ |
4℃シナリオ |
|
社会像と事業環境への影響 |
世界全体で2050年度までのネットゼロを 実現するため、大胆な政策や技術革新が 進められる世界。脱炭素社会への移行に伴う社会変化といった主に移行面でのリスク及び機会が顕在化しやすい。 |
気候変動対策が不十分で現在の排出ペースが継続し、化石燃料依存の経済発展が続く 世界。国際協力や政策対応が限定的で、 極端な気象現象や災害が多発し、主に物理面でのリスクが顕在化しやすい。 |
|
参照 |
「Net-Zero Emissions by 2050 Scenario(NZE)」(IEA) |
「Representative Concentration Pathways(RCP8.5)」(IPCC) |
(シナリオ分析の結果と戦略のレジリエンス)
当社グループは、カーボンニュートラル実現に向け戦略のレジリエンスを継続的に強化していく必要があると認識しております。そのためには、リスクを適切に移転・回避・軽減するとともに、機会に対しては積極的に対応することが重要との考えのもと、具体的な対応を検討いたしました。特に重要とされた項目については当社グループの戦略に反映し、管理しております。
当社が特定した主なリスク・機会とそれらについての対応は以下の表のとおりであります。
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区分 |
主なリスク・機会 |
発現 |
影響度 |
主な対応 |
|
|
移行 リスク |
政策/ 法規制 |
電力・エネルギーコストの増加 炭素税や排出権取引の導入に伴う電力料金の上昇により、店舗や 物流拠点における運営コスト (電力・空調)増加 |
短期 |
中 |
・店舗・物流拠点での省エネ施策 (LED照明、空調効率化等) ・再生可能エネルギー導入、 非化石証書・グリーン電力の活用 ・入居商業施設や物流施設の所有者、 管理者に対する、環境配慮型設備への切替の提案 |
|
物流・輸送コスト増加 炭素税導入に伴う燃料課税等に より燃料費が上昇し、買取商品の移動や販売に伴う国内及び海外の物流・輸送コストの増加 |
・国内物流効率化(拠点間輸送最適化、積載率向上、配送ルート見直し) ・低環境負荷輸送手段への移行 (海運利用、SAF等) ・梱包材の軽量化 |
||||
|
市場 |
原材料コスト上昇 電力価格・燃料価格の上昇による物流・運営コスト増加 |
短期 |
中 |
・物流効率化 ・低炭素輸送手段への移行 ・省エネ設備の導入 |
|
|
評判 |
気候変動対応遅れによる評価の低下 リユース事業において、気候変動関連の対応が不十分と認識された場合、投資家・金融機関からの 融資条件悪化による資金調達 コストの増加、環境意識の高い 消費者離れやパートナー企業との提携機会損失による売上高減少 |
短期~ |
大 |
・気候変動対応方針の明確化と 情報開示の強化 ・リユース事業における環境貢献の 定量化(Resale Impact) ・消費者向けコミュニケーションの強化 |
|
|
物理 リスク |
急性 |
自然災害による店舗・物流拠点の 停止・損害 台風の大型化や豪雨増加により、店舗や物流拠点が浸水・損壊することで、休業・営業停止に伴う 売上機会損失、設備の修繕費や 在庫損失が発生 |
短期~ |
中 |
・BCP対応継続 ・防災設備強化 ・保険付保、災害対応訓練実施 |
|
慢性 |
気象の極端化による来店客数減少 猛暑や豪雨などの極端気象、 又は感染症流行により外出が 控えられ、店頭買取の減少及び 小売店舗売上高の減少 |
中期~ |
中 |
・店頭買取以外の新規仕入モデル構築(他業種協業等) ・EC販売強化 (ECプラットフォームの機能充実等) |
|
|
機会 |
資源効率 |
省エネ化・物流効率化による 資源効率化 資源効率化による運営コストの 削減 |
短期~ |
中 |
・店舗・物流拠点への省エネ設備導入 ・梱包材の削減やリユース梱包材の導入 ・拠点間輸送の最適化、積載率改善、 モーダルシフトなどによる物流効率化 ・社有車をHV/EV等の次世代自動車へ 移行 |
|
製品と サービス |
環境配慮意識の高まりによる 競争力強化 消費者の環境配慮意識の高まりに伴う循環型消費拡大により、 新規顧客開拓、循環型サービス 創出、市場シェア拡大 |
短期~ |
大 |
・仕入競争優位性の強化 ・リペア事業の拡大 ・アップサイクル事業の開始 |
|
|
市場 |
環境配慮意識の高まりによる 循環型消費市場の拡大 環境負荷が低いリユース サービス、リペア事業のニーズの増加 |
短期~ |
大 |
・循環型消費市場を踏まえたビジネスと販売機会の拡大施策 |
|
以上のシナリオ分析の結果、当社グループにおいては、気候変動対応が不十分と判断された時の投資家・金融機関からの評価低下による資金調達コストの増加、環境意識の高い消費者離れやパートナー企業との提携機会損失による売上高減少が、重要な移行リスクとして改めて認識されました。また、物理リスクにおいては、自然災害による店舗や物流拠点への影響が大きなリスクとして認識されました。
一方で、消費者の環境配慮意識の高まりに伴うサーキュラーエコノミーの普及により、当社グループの主要事業であるリユース市場の拡大という機会も再認識されました。このため、認識されたリスクに対応することが事業機会の追求や企業価値向上にも繋がるとの考えのもと、カーボンニュートラルの達成に向け取組を積極的に進めております。
特に、影響度の高いリスクへの対応は喫緊の課題でもあり、各種施策の検討・実施を推進しております。具体的には、各種イニシアチブへの参加・賛同や、気候変動対応に関する開示の拡充、災害に備えた体制強化等を進めてまいります。GHG排出量の削減については、スコープ1、スコープ2の削減はもとより、スコープ3においても排出量の多いカテゴリから優先的に対応を検討し、カーボンニュートラルを目指してまいります。
(3)リスク管理
気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ全般のリスク管理に含んでおります。詳細は「
(4)指標及び目標
当社グループは、気候変動への対応を経営上の重要課題と位置づけております。2030年8月期までにスコープ1,2,3におけるカーボンニュートラルを達成することを目標に掲げ、科学的根拠に基づいた削減目標であるSBT認定について、2026年8月期中の取得を目指しております。設定した指標及び目標と進捗状況については、以下のとおりであります。
|
指標 |
2024年8月期 実績 |
2025年8月期 実績 |
2027年8月期 目標 |
2030年8月期 目標 |
|
GHG排出量削減率 (スコープ1,2) (基準年:2023年8月期) |
5.0%増 |
2026年1月 |
50% |
90% |
|
GHG排出量(スコープ1,2,3) |
|
- |
カーボン |
|
|
再生可能エネルギー電力比率 |
0% |
50% |
100% |
(注)削減努力を進めた上で残存する排出量については、SBTに準拠した方法でオフセットを行う前提としております。
前連結会計年度のスコープ1、スコープ2排出量は2023年8月期実績対比5.0%増となりました。主な要因は、国内外における新規店舗オープン等による事業拡大に加え、当社グループが入居する施設への再生可能エネルギー導入の働きかけや導入準備段階にとどまったことによるものであります。一方、当連結会計年度においては一部店舗において再生可能エネルギーの導入を実施したことから、スコープ1、スコープ2の削減効果が見込まれております。算定結果については2026年1月に開示予定です。なお、現在のGHG排出量実績については第三者検証を実施しておりませんが、今後はデータの信頼性向上のため導入を検討してまいります。
今後は、GHG排出量の削減に向けた具体的な施策を検討・実行するとともに、情報開示の拡充にも取り組み、ステークホルダーに対する透明性の高い報告に努めてまいります。
GHG排出量実績は、
3.人的資本
(1)戦略
当社グループは、パーパスの実現に向けて、人材の専門性の強化及び組織としての多様性の確保に取り組み、人材の価値を最大限に引き出すことが必要不可欠であると認識しております。全ての従業員が最も生産的かつ満足度の高い状態で働くことができる状態を目指し、以下のとおり人的資本戦略に関する方針を定めております。
(人材マネジメント方針)
事業成長、人材確保、配置、処遇、育成、組織文化の6つの観点で人材マネジメント方針を設定し、当社グループの企業文化に合う人材を厳選して採用した上で、公平な評価・処遇を通じて、従業員のモチベーションと成長を支援し、心理的安全性の高い組織文化を構築しております。
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観点 |
人材マネジメント方針 |
|
事業成長 |
中長期的な企業価値向上の観点から物事を鳥瞰し、必要な人事施策を導入いたします。 |
|
人材確保 |
国籍・性別・年齢などを問わず当社グループの企業文化に合う人材を厳選して採用し、 人材の確保・定着を目指してまいります。 |
|
配置 |
全ての従業員が自らの意思で好きなこと・得意なことに挑戦できる環境を提供いたします。 |
|
処遇 |
企業価値向上に資する貢献・成果に対して公平性のある評価・処遇をいたします。 |
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育成 |
多様な個の可能性を最大限に引き出し、個人の成長ひいては企業の成長につながる機会を 積極的に提供いたします。 |
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組織文化 |
思いやりを基にした人間関係と心理的安全性を確保し、従業員全員が自分らしく生き生きと 働ける環境を提供いたします。 |
(人材育成方針)
当社グループは、全ての従業員が好きなこと・得意なことを仕事にし、組織や自身の成長に向けて切磋琢磨する組織を目指し、OJT・職場外研修・自己啓発の観点から人材育成・支援を行ってまいります。
(社内環境整備方針)
当社グループは、パーパス実現に向けて、全ての従業員が最も生産的かつ満足度の高い状態で働くことができる労働環境を目指しております。従業員一人ひとりが働きやすさ・働きがいを持って働ける職場環境づくりを通じて組織・個人それぞれの成長を加速させてまいります。
(ダイバーシティポリシー)
当社グループは、全ての従業員が自分らしく仕事に取り組めるよう、人種、宗教、年齢、性別、国籍、障がい、性的指向、性自認等、あらゆる差別を禁止し人権を尊重いたします。職場において従業員があらゆるハラスメントを受けることなく、更なる多様性を受け入れるしなやかな組織に向けた啓蒙活動を継続してまいります。
(健康宣言)
当社グループは、「大切なことにフォーカスして生きる人を増やす」というミッションを掲げ、従業員一人ひとりが能力を最大限発揮することが企業価値向上に繋がるという考えのもと、当社グループに関わるあらゆる人々が健康かつ安全・安心に働くことができる世の中を目指してまいります。
(健康経営推進方針)
当社グループは、「大切なことにフォーカスして生きる人を増やす」というミッションの実現に向け、社員一人ひとりが自分らしく輝き、能力を最大限に発揮するための基盤が「健康」であると捉えております。そのため健康経営は、社員の幸福と成長を支えると同時に、社会に新しい価値を生み出す原動力であり、企業価値向上に直結する重要な取組であると認識しております。
当社グループは以下の方針のもと、健康経営を推進してまいります。
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観点 |
方針 |
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心身の健康の保障 |
全ての社員が安心して働けるよう、予防と早期対応を重視し、安全で健やかな労働環境を整えます。 |
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自分らしさの尊重 |
多様なライフスタイルや価値観を尊重し、社員が自らの「大切なこと」にフォーカス できる柔軟な働き方をサポートいたします。 |
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挑戦と成長の支援 |
健康を自己実現と挑戦のエネルギー源と位置づけ、一人ひとりが学び・進化し続けられる文化を醸成いたします。 |
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社会的価値の創造 |
健康経営を通じて、社員・家族・地域社会にポジティブな影響を広げ、持続可能で豊かな社会の実現に貢献いたします。 |
これらの方針に基づき、事業成長と人材成長が循環を描き、持続的な成長を実現できる組織・人事戦略を立案し、企業価値向上を目指す施策を展開しております。なお、2025年9月に当社コーポレートサイトにて、当方針に基づく取組内容をまとめた人的資本レポート(https://www.valuence.inc/wp-content/uploads/2025/09/Human-Capital-Report-2025.pdf)を開示しております。
(2)指標及び目標
人的資本戦略に関連する指標及び目標については以下のとおりであります。
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指標 |
2025年8月期 実績 |
目標 |
目標 |
|
|
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4.2 |
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- |
|
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|
|
|
30% |
|
|
|
|
100% |
|
|
|
|
85% |
(注)1.外部エンゲージメントサーベイ「会社満足度」「仕事満足度」「上司満足度」「職場満足度」における各スコア平均値(1~5段階評価)を算出しております。
2.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき、提出会社及びバリュエンスジャパン株式会社に在籍する正社員(出向社員を含む)、契約社員、パート、アルバイトを対象に算出しております。
3.2025年8月期より、管理職のうち、課長相当職から課長代理を除外し集計しております。
4.2025年8月期より、算定対象を月間賃金支給人数から月末在籍人数に変更し集計しております。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業又は本株式の投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。
(1)仕入体制について
① リユース品の仕入について
当社グループの事業において、リユース品の買取仕入は収益確保における基盤となっております。しかしながら、リユース品の買取仕入は新品と異なり、お客様の売却希望商品の持込数に依存することから、仕入量の調節が難しいという環境にあります。そのため、より安定した買取仕入を行うべく、WEBマーケティングの強化に加え、カスタマーサポートの充実や、電話やSNSを活用した事前査定を実施することで当社グループの買取店舗への誘導を図っております。また、宅配買取、出張買取、オンライン買取に加えアライアンスや海外での買取も実施し、仕入体制の強化に努めております。
しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化、宝石・貴金属等における相場変動等によって、質・量ともに安定的なリユース品の確保が困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 仕入担当者(買取スタッフ)について
リユース品の仕入金額については、金やプラチナ等の相場がある場合を除き、あらかじめ価格が決まっているものはありません。また、ブランドの人気の移り変わりや近年におけるリユース品流通量の増大により、当社グループのリユース品仕入においては、商品の真贋チェック(当社グループの規定に準ずるか否かのチェック。以下同じ。)を行い、その時々の状況に合わせた適正な買取価格を提示できる買取スタッフの存在が欠かせません。従って、専門知識と経験を持ち合わせた買取スタッフの人員確保は、当社の重要な経営課題であると認識しております。
以上により、買取スタッフの人員確保が計画どおり進まない場合、当社グループのリユース品買取仕入活動及び買取店舗の出店計画は制約を受けるため、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ コピー商品の買取リスクについて
バッグや時計といったブランド品については、一部ブランドに対するコピー商品の流通が広範囲にわたっており、社会的な問題となっております。当社グループにおいては、日頃から各買取スタッフの真贋チェック能力を養うことにより、コピー商品の買取防止に努めております。また、お客様(リユース事業者及び一般消費者)に安心して商品をお買い求めいただくために、販売前にも再度入念な真贋チェックを行っており、誤って仕入れたコピー商品については、全て返品もしくは廃棄処理を行い、コピー商品の販売防止に努めております。また、必要に応じて、社外に真贋チェックを依頼しております。
しかしながら、各ブランドの正規店からの仕入ではなく二次流通にて一般消費者から商品を仕入れるという特性上、常にコピー商品の買取・販売のリスクを含んでおり、当該トラブルの発生及びこれに伴う信頼低下により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 盗品の買取リスクについて
買い取った商品が盗品であると発覚した場合、民法の規定では2年以内、古物営業法に関する規定では民法の認める場合に加えて古物商が公の市場より仕入れてから1年以内であればこれを無償で被害者に回復することとされております。当社グループにおいては、少しでも盗品と疑わしい商品については買取を控え、警察当局とも密に連携を図る等、盗品の流通を阻止すべく体制を整えております。
また、古物営業法及び民法遵守の観点から、古物台帳(商品の買取記録を詳細に記載した台帳)を業務システムと連携させることで、盗品買取が発覚した場合には適時適切に警察当局の捜査に協力し、盗品を被害者へ無償返還できる体制を整えております。
しかしながら、事業特性上、盗品の買取を完全に防止することは困難であり、買取した盗品の返還による損失発生や、当該トラブル発生に起因した信頼低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)店舗・事業所展開、運営について
① 今後の店舗出店について
当社グループは、国内外に買取店舗を展開することにより、買取仕入量を確保しております。また、海外においては、協業事業者(以下「パートナー」という。)による出店も行っております。
当社グループの更なる成長へ向けて仕入力の強化が必須でありますが、今後の買取店舗や海外パートナーによる買取店舗の出店が計画どおりに進まなかった場合、リユース商品の仕入が計画を下回り、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 当社グループの営業エリアについて
当社グループは、取扱商品におけるマーケット規模が大きい三大都市圏の中心である東京特別区、大阪市、名古屋市及びその周辺に買取店舗が多く存在しております。これらのことから、三大都市圏及びその周辺に影響を与える大規模災害の発生等により事業設備の損壊、各種インフラの供給制限等の不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 店舗の賃貸借契約について
当社グループが展開する買取店舗及び小売店舗は賃貸借契約を締結していることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、また、契約更新時などに賃料が上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 減損会計の適用について
当社グループは、買取店舗及び小売店舗を展開しておりますが、事業環境の変化等により各店舗の収益性が低下した場合、減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。当社としては、減損処理が発生しないよう各店舗の収益管理を徹底し、収益性が低下している店舗に対しては対策を講じておりますが、不採算店舗の増加により短期間に店舗閉鎖する事態が集中的に発生した場合には、多額の減損損失の発生により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)外部環境の変化による影響について
① 外部環境の変化に伴う業績変動について
当社グループは、ブランド品、貴金属、宝石などのリユース品が主な取扱商材となっており、そのほか、骨董・美術品等も取り扱っており、特定の商品に依存しない安定した販売体制を構築しております。また、今後の更なる収益拡大に向け、不動産、自動車等の取扱商品ジャンルを拡大し、世界中で共通の価値がある実物資産を幅広く取り扱っております。
しかしながら、取扱商材によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化や、為替・株式市況等の乱高下、国際的な貿易紛争や保護主義による各国関税の引き上げ、その他非関税障壁の導入、景況感の急激な変化、地金相場及び時計相場の変動等により、販売動向が大きく左右されるものが存在しております。これにより、計画どおり仕入・販売ができない場合、売上高に影響を及ぼす可能性があります。また、自社オークションを始めとする複数の販路を有しており、各相場動向を見ながら販路選択を行い、在庫回転期間を長期化させることなく販売することが可能ですが、計画どおりの売上総利益率が確保できず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 自然災害等による影響について
当社グループは、買取店舗及び小売店舗を展開しており、大地震、大型台風、洪水等をはじめとする自然災害や火災、感染症の拡大といった事象に備え、対応体制の整備、設備対応、社員への教育・啓発、定期訓練を実施しております。また、海外拠点においても事業継続計画(BCP)の強化に取り組んでおります。しかしながら、これらの対策を講じていても、地震・台風等の大規模自然災害や流行性感染症の発生により、営業継続に支障をきたす懸念があり、その回復・復旧に要するコスト負担等によって当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 為替相場の変動に伴う売上の減少及び利益率の悪化について
当社グループは、買取った商品を自社開催のオークションを通じて国内外のリユース事業者へ販売しております。オークション参加事業者の中には海外事業者も多く含まれており、落札価格に為替の影響が加味されるため、円安時は海外からの入札が増え落札額が上昇しやすく、円高時は落札額が抑えられる傾向にあります。
この傾向は、様々な国や地域からのオークション参加事業者が増えることで軽減されると考えておりますが、為替変動のタイミングとその時のオークション参加事業者の国別割合によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、小売店舗売上高の多くがインバウンド(訪日外国人観光客)によることから、急激に円高が進行するなどの要因により、インバウンド需要が冷え込んだ場合、小売店舗売上高が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 競合の激化について
当社グループが属するリユース業界においては、商品の買取店舗や小売店舗において同業他社との競合が生じております。当社グループにおいては、マーケティングの強化、利便性の高い立地への出店、店舗におけるサービスクオリティーの向上、継続的な人材教育により、競争力の向上及び競合他社との差別化を図っております。
しかしながら、今後新規参入企業により一層の競合激化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 有利子負債への依存度について
当社グループは、運転資金の多くを金融機関からの借入金等に依存しているため、金融情勢の変化などにより計画どおり資金調達ができない場合には、事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。なお、2025年8月期末時点の有利子負債(リース債務含む)は18,502百万円(有利子負債比率(注)251.3%)であります。また、今後は小売販売も強化してまいりますが、小売販売の割合が高まることに伴い、有利子負債の比率が上昇する可能性があります。当社グループは、複数の金融機関との間で総額11,000百万円のコミットメントライン契約を締結することで、十分な資金の流動性を確保しております。加えて、安定的な外部資金調達能力の維持向上は当社グループの重要な経営課題と認識しており、主要な金融機関との良好な取引関係を維持しております。なお、金利の上昇等により資金調達コストが増大した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法的規制について
① 古物営業法に関する規制について
当社グループは、古物営業法に係る法的規制を受けており、古物営業の許可を都道府県公安委員会より受けております。古物営業の許可には有効期限は定められておりませんが、古物営業法又は古物営業に関する他の法令に違反した場合、盗品等の売買等の防止もしくは盗品等の速やかな発見が著しく阻害される恐れがあると認められる場合には、公安委員会は古物営業法第24条に基づき営業の停止もしくは許可の取消しを行うことができるとされております。
当社グループは、古物商の許可を受けて古物の売買を行っており、古物市場主の許可を受け、かつ競り売りの届出を行い古物商間及び海外事業者との古物の売買をしております。また、同法及び関連法令に関する社内教育を徹底し、同法及び関連法令に定められている買取依頼者の本人確認、古物台帳の管理の徹底等、同法及び関連法令を遵守した営業活動を行っており、事業継続に支障をきたす事象発生は無いものと認識しております。
しかしながら、今後、同法及び関連法令に抵触するような事象が発生し、許可の取消し等が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 個人情報の管理について
当社グループでは、店舗業務や販売促進等において、顧客の住所、氏名、職業、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。このため、当社グループにおいては個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備し、プライバシーマークを取得する他、社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。また、海外におけるEU一般データ保護規則(GDPR)、カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)、シンガポール個人情報保護法(PDPA)等の法規則にも対応できるよう整備しております。
しかしながら、個人情報の漏洩が発生した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の費用発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 犯罪による収益の移転防止に関する法律について
当社グループの事業は「犯罪による収益の移転防止に関する法律」が適用されます。当社グループが同法及び関連法令の遵守を怠ったことにより、行政庁による指導、勧告及び罰則を受けた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)情報セキュリティについて
当社グループは、店舗運営、オンライン取引、顧客管理、販売促進等の事業活動において、顧客の住所、氏名、職業、年齢、クレジットカード情報等の個人情報をはじめ、取引先情報や社内機密情報など多様なデータを取り扱っております。これらの情報は当社の事業運営および社会的信頼の根幹を成すものであり、その適切な保護は極めて重要な経営課題と認識しております。
当社グループでは、情報セキュリティ対策の実効性を確保するため、社内規程の整備、アクセス権限管理の徹底、暗号化通信の採用、クラウド環境の多層防御、定期的な脆弱性診断の実施等を通じて、紛失、破壊、改ざん及び漏洩等のリスクの未然防止に努めております。さらに、個人情報保護法及び各国で整備が進むデータ保護関連法規制への対応を継続的に強化しております。
しかしながら、こうした対策にもかかわらず、マルウェアやランサムウェア等による攻撃、不正アクセス、従業員や委託先の管理不備、システム障害などの予測困難な事象が発生する可能性があります。これにより、個人情報や機密情報が漏洩した場合、損害賠償義務の発生、企業イメージの低下、営業活動の停止などが生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはこのようなリスクを低減するため、サイバーセキュリティに関する法令・ガイドラインを遵守し、サイバー攻撃検知・監視体制の強化、インシデント対応訓練、バックアップ体制の整備等を実施しております。
今後もPDCAサイクルに基づく情報セキュリティ及びサイバーリスク管理体制の維持・強化に取り組み、企業価値及び顧客エンゲージメントの持続的向上を図ってまいります。
(6)海外の事業展開について
当社グループでは、事業拡大を図るため海外展開を進めております。各国の景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、大幅な為替変動などが発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外での買取店舗展開においてパートナー店舗についても当社グループの屋号を使用して店舗運営を行うため、各国パートナーの店舗運営に関してネガティブな情報や風評等が流れた場合には、ブランドイメージの低下を招くことにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)特定人物への依存について
当社の創業者であり、代表取締役である嵜本晋輔は、当社グループの事業を推進するに当たり、経営方針及び経営戦略・事業戦略の決定をはじめ、その事業推進及び新規事業の立案に至るまで重要な役割を担っております。当社グループでは、特定の人物に依存しない体制を構築すべく組織体制の強化を図り、内部での人材育成を積極的に進め、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏に不測の事態が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)株式価値の希薄化について
当社グループでは、事業規模の拡大に伴い、増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があります。その場合には、当社の発行済株式数が増加することにより、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
加えて、当社は、当社グループの取締役及び従業員に対するインセンティブを目的として新株予約権及び譲渡制限付株式を付与しております。今後もこれらの制度の活用を検討しておりますが、新株予約権が行使された場合、また、譲渡制限付株式を付与した場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
なお、新株予約権の詳細については、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況」に記載のとおりであります。
(9)企業買収及び新規投資、新規事業に係るリスクについて
当社グループでは、今後の事業領域の拡大又は必要な機能の取得・拡充のため、企業買収をその選択肢の一つとしております。企業買収の実施に当たっては、対象会社の財務内容や契約関係等についてデューデリジェンスを行い、取得価額の妥当性やリスク等について十分に検討した上で決定しておりますが、買収後の事業環境や競合状況の変化等により当初想定したとおりに事業計画が進まない場合は、対象会社の株式取得価額やのれんの減損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新規投資や新規事業を開始するにあたっては、案件妥当性の判断に用いるハードルレートは当社で算出したWACCを上回る水準に設定するなど、リスクの回避に努めるとともに、資本コストを意識した経営に努めております。事業や契約の内容について社外専門家の調査等も踏まえ高度で多面的なリスクの検証を行い、経営執行会議や取締役会での議論を重ねた上で決定しておりますが、経営環境の著しい悪化等により当初想定したとおりに事業計画が進まない場合は、減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(注)有利子負債比率は、短期借入金、1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金、社債、長期借入金及びリース債務の合計額を純資産合計から新株予約権を控除した額で除して算出しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
なお、当社は「ブランド品、骨董・美術品等リユース事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
① 経営成績の状況
当社グループは、循環型社会における主要な取組の一つである「リユース」を事業の中核とする企業として、「Circular Design for the Earth and Us」をパーパスに掲げ、事業活動を通じた持続可能な社会への貢献を目指しております。さらに、顧客やパートナーへの様々な選択肢提供により、当社グループが保有するモノのみならず顧客やパートナーが保有するモノの循環を促進することで新たな収益機会を創出すべく、2030年に「Circular Design Company」の実現を目指しております。
2027年8月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「To the Next Stage: For 2030 Revival Vision」においては、収益性向上のため構造改革を進めるとともに、重点領域と定める小売拡大や海外仕入拡大に資する投資に厳選して対応することを基本方針とし事業拡大に努めております。
これに基づき事業を推進した結果、当連結会計年度の連結業績は以下のとおりとなりました。
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (自 2023年9月1日 至 2024年8月31日) |
当連結会計年度 (自 2024年9月1日 至 2025年8月31日) |
前期比 |
|
|
増減額 |
増減率 |
|||
|
売上高 |
81,468 |
84,841 |
3,373 |
4.1% |
|
営業利益又は営業損失(△) |
△426 |
1,453 |
1,880 |
- |
|
経常利益又は経常損失(△) |
△764 |
1,315 |
2,079 |
- |
|
親会社株主に帰属する 当期純利益又は当期純損失(△) |
△1,709 |
681 |
2,391 |
- |
(仕入高)
当連結会計年度における仕入高は66,014百万円(前期比5,496百万円増、同9.1%増。自動車の仕入高実績を除く。)となりました。売上総利益率重視の買取を継続し、1店舗あたりの効率化にも注力いたしました。また、百貨店や金融機関をはじめとしたアライアンスによる買取にも引き続き注力いたしました。海外においてはスクラップアンドビルドを進めながら特に東南アジア・中東地域における展開に注力し、WEBマーケティング強化による仕入拡大にも努めてまいりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は84,841百万円(前期比3,373百万円増、同4.1%増)となりました。2025年4月に発令された米国関税措置の影響を一部受けたものの、小売店舗の新規出店やEC強化に加え小売販売力の向上による小売売上高の拡大や、地金相場が引き続き高水準で推移したこと及びアライアンスの貢献による仕入拡大等により、売上高が伸長いたしました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は63,532百万円(前期比1,587百万円増、同2.6%増)、売上総利益は21,308百万円(前期比1,785百万円増、同9.1%増)となりました。仕入が好調に推移したことに加え、商品の特性に合わせて販路を選定しながら原価を積み上げることで、最適な価格での販売を実現いたしました。また、売上総利益率重視の仕入を継続したことや小売施策が奏功したこと等により、売上総利益率は25.1%(前期比1.2ポイント増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は19,854百万円(前期比95百万円減、同0.5%減)となりました。新規出店や昇給等による人件費の増加に加え、ALLU SHINJUKU出店に伴う地代家賃や償却費等の増加及び2026年8月期に向けた施策に係る先行投資を行った一方、マーケティングをはじめとする効率を重視した事業運営を継続し、構造改革が順調に進捗していることによるものであります。
これらの結果、当連結会計年度における営業利益は1,453百万円(前連結会計年度は426百万円の営業損失)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度においては、営業外収益は69百万円(前期比62百万円減、同47.6%減)、営業外費用は207百万円(前期比262百万円減、同55.8%減)となりました。これは、当連結会計年度において持分法による投資利益を計上したことや前連結会計年度において英国事業の撤退損を計上したほか、貸倒引当金繰入額の計上や資金調達に係る支払手数料の計上等があったことによるものであります。
これらの結果、当連結会計年度における経常利益は1,315百万円(前連結会計年度は764百万円の経常損失)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度においては、新株予約権戻入益により特別利益は26百万円(前期比23百万円増、同804.2%増)となりました。また、前連結会計年度においてはのれん等の無形固定資産の減損損失等により多額の特別損失を計上いたしましたが、当連結会計年度においては買取店舗の閉店等に係る有形固定資産の減損損失及びソフトウェアに係る固定資産除却損等により、特別損失は223百万円(前期比577百万円減、同72.1%減)となりました。法人税等合計は、法人税の増加等により437百万円(前期比290百万円増、同197.3%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は681百万円(前連結会計年度は1,709百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末においては、主に商品及び固定資産の取得により現金及び預金が減少した一方、売上総利益率重視の仕入を継続しながらも、仕入が好調に拡大したこと、2026年8月期に向けて一部商品を確保したこと等による商品の増加等により流動資産が増加いたしました。また、自動車販売・整備拠点の新設等に係る保証金の差入、買取店舗や小売店舗ALLU SHINJUKUの新規出店等に加え、展示品としての「オリジナル・バーキン」の取得等により固定資産も増加いたしました。これらの結果、資産合計は30,938百万円となりました。なお、商品仕入に係る短期借入金が増加したこと等により、負債合計は23,262百万円となりました。
また、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、純資産合計は7,676百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度においては、主に税金等調整前当期純利益や減価償却費、法人税等の還付金による資金の増加等があった一方、好調な仕入環境に加え2026年8月期に向けて一部商品を確保したこと等による棚卸資産の増加等により、営業活動によるキャッシュ・フローは、555百万円の支出となりました。
投資活動としましては、主に買取店舗や小売店舗ALLU SHINJUKUの新規出店に加え、展示品としての「オリジナル・バーキン」の取得に伴う有形固定資産の取得やオークションプラットフォーム等のシステム開発に伴う無形固定資産の取得により、投資活動によるキャッシュ・フローは、2,963百万円の支出となりました。
財務活動としましては、主に仕入資金等に係る短期借入金の増加及び長期借入れによる収入等により、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,913百万円の収入となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループでは生産活動を行っていないため該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループでは受注活動を行っていないため該当事項はありません。
c.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(千円) |
前期比増減率(%) |
|
ブランド品、骨董・美術品等リユース事業 |
66,660,720 |
8.8 |
(注)金額は、仕入価格によっております。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前期比増減率(%) |
|
ブランド品、骨董・美術品等リユース事業 |
84,841,115 |
4.1 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
顧客の名称 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高 (千円) |
割合 (%) |
販売高 (千円) |
割合 (%) |
|
|
日本マテリアル株式会社 |
8,810,395 |
10.81 |
11,670,293 |
13.76 |
|
株式会社ネットジャパン |
8,157,309 |
10.01 |
8,903,320 |
10.49 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(単位:百万円)
|
|
前連結会計年度 (2024年8月31日) |
当連結会計年度 (2025年8月31日) |
増減額 |
|
|
流動資産 |
17,600 |
20,043 |
2,442 |
|
|
|
現金及び預金 |
6,916 |
5,304 |
△1,611 |
|
|
商品 |
7,110 |
10,405 |
3,295 |
|
|
その他 |
3,573 |
4,332 |
759 |
|
固定資産 |
9,047 |
10,894 |
1,847 |
|
|
|
有形固定資産 |
4,224 |
5,856 |
1,631 |
|
|
無形固定資産 |
1,809 |
1,791 |
△17 |
|
総資産 |
26,648 |
30,938 |
4,289 |
|
|
負債 |
19,792 |
23,262 |
3,469 |
|
|
|
有利子負債 |
16,468 |
18,502 |
2,034 |
|
|
その他 |
3,324 |
4,759 |
1,435 |
|
純資産 |
6,855 |
7,676 |
820 |
|
|
負債・純資産合計 |
26,648 |
30,938 |
4,289 |
|
(資産)
当連結会計年度末における流動資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,442百万円増加し、20,043百万円となりました。この主な要因は、商品及び固定資産の取得による現金及び預金の減少1,611百万円や売上総利益率重視の仕入を継続しながらも、なんぼやにおける仕入、海外を含むなんぼや以外からの仕入共に好調に拡大したこと、2026年8月期に向けて一部商品を確保したこと等による商品の増加3,295百万円等によるものであります。固定資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,847百万円増加し、10,894百万円となりました。この主な要因は、2024年10月の小売店舗ALLU SHINJUKUの出店や2025年7月に展示品として「オリジナル・バーキン」を取得したこと等による有形固定資産の増加1,631百万円、2025年4月には神奈川県横浜市に自動車販売・整備拠点の新設を行ったこと等に係る差入保証金や繰延税金資産の計上等による投資その他の資産の増加232百万円があったこと等によるものであります。これらの結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて4,289百万円増加し、30,938百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債合計は、前連結会計年度末に比べて2,709百万円増加し、12,921百万円となりました。この主な要因は、商品仕入に係る短期借入金の増加1,500百万円等によるものであります。固定負債合計は、前連結会計年度末に比べて760百万円増加し、10,340百万円となりました。この主な要因は、運転資金調達に係る長期借入金の増加876百万円等によるものであります。これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3,469百万円増加し、23,262百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて820百万円増加し、7,676百万円となりました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加681百万円等によるものであります。
b.経営成績
買取面においては、前連結会計年度に引き続き売上総利益率重視の買取を継続し、1店舗あたりの効率化にも注力いたしました。また、店舗出店に依らない仕入拡大施策として、百貨店や金融機関をはじめとしたアライアンスによる買取にも引き続き注力いたしました。海外においてはスクラップアンドビルドを進めながら特に東南アジア・中東地域における展開に注力し、国内で培ったノウハウを活かしたWEBマーケティング強化による仕入拡大にも努めてまいりました。これらの結果、当連結会計年度における仕入高は66,014百万円(前期比5,496百万円増、同9.1%増。自動車の仕入高実績を除く。)となりました。
出店戦略については、国内においては出店基準を見直し、店舗効率を重視した出店戦略に転換いたしました。また、海外においては、不採算店舗の退店を行いつつ、出店コストの低い東南アジア等においてパートナー店舗を中心とした効率的な店舗展開を継続いたしました。この結果、当連結会計年度末におけるグループ全体の買取店舗数は、国内139店舗(協業店舗数は除く)、海外49店舗となりました。
2026年8月期においては、効率的な店舗運営やリピーター施策等を引き続き継続するとともに、収益性も重視しながら、国内は年間10店舗程度の直営店の出店、海外は東南アジアや中東等に注力し、パートナー店舗を中心に年間10店舗以上を出店する計画としております。また、グループ全体で恒常的な仕入高成長を目指すため、アライアンス等による店舗仕入以外の仕入ネットワークの強化も図ることで、2026年8月期の仕入高成長率は10%程度を目標としております。
[仕入高・店舗数推移]
※1 自動車の仕入高実績は除く。
※2 店舗数には海外店舗も含む。( )はそのうちの海外店舗数。国内協業店舗数は除く。
販売面においては、2025年4月に発令された米国関税措置の影響を一部受けたものの、2024年10月に5店舗目の小売店舗であるALLU SHINJUKUを新規出店したことや、ECサイトの統合による新たな小売プラットフォームの立ち上げ及びEC強化等もあり、小売販売力が向上したことにより小売売上高が拡大いたしました。また、地金相場が引き続き高水準で推移したこと及び百貨店・金融機関とのアライアンスの貢献による仕入が拡大したこと等により、当連結会計年度における売上高は84,841百万円(前期比3,373百万円増、同4.1%増)となりました。
当連結会計年度における売上総利益率は25.1%(前期比1.2ポイント増)となりました。これは、前連結会計年度に引き続き売上総利益率を重視した仕入を継続したことや、小売施策が奏功したことから売上総利益率が他の販路より比較的高い小売売上高が拡大したこと等によるものであります。
[売上高・売上総利益率推移]
インバウンド需要が引き続き高く国内パートナーの落札意欲が旺盛であったことや、ALLU SHINJUKUの新規出店に加えEC強化等による国内向け小売売上高の拡大及び地金相場好調に伴う卸売(地金)売上高の増加があったこと等により、当連結会計年度の国内売上高は66,675百万円(前期比5,078百万円増、同8.2%増)となりました。
この結果、当連結会計年度の海外売上高比率は21.4%(前期比3.0ポイント減)となりました。第3四半期連結会計期間においては、米国関税措置により海外パートナーのSBAへの参加見送り等の影響は一部受けたものの、足元では海外パートナーの入札も回復基調にあります。また、昨今の世界情勢を踏まえたインバウンド動向についても引き続き注視してまいります。
[売上高(国内・海外)推移]
※ 当連結会計年度よりインバウンド顧客向け売上高を国内から海外に組替。2024年8月期以前の実績についても同様に組替。
GMV(流通取引総額)においては、自社オークションにおける委託取扱いが好調に伸長したことに加え、小売に戦略的に商品を振り向けたことにより小売売上高が伸長したことや、好調な地金相場を背景として卸売(地金)売上高が増加したことにより、当連結会計年度のGMVは101,603百万円(前期比8,216百万円増、同8.8%増)となりました。また、委託出品点数の増加に加え、SaaS型機能等のオークションプラットフォームの機能拡充を継続していることにより、当連結会計年度の自社オークション委託落札額比率は38.3%(前期比9.7ポイント増)となりました。
[GMV推移]
※1 当連結会計年度より、ALLU AUCTION売上高を小売から自社オークション・自社オークション手数料に組替。2024年8月期以前の実績についても同様に組替。
※2 自社オークション委託落札額比率:
|
自社オークション(委託落札額) |
|
自社オークション(商品売上)+自社オークション(委託落札額) |
販路別の実績及び2026年8月期における取組については、以下のとおりであります。
[自社オークション]
小売店舗の新店であるALLU SHINJUKUの出店、季節性に応じ小売へ積極的に商品を振り向けたこと及びシームレス出品(オークション出品までのリードタイムを活用し小売ECサイトに商品を出品する施策)における販売が好調に推移したことに加え、米国関税措置の影響により第3四半期連結会計期間において海外パートナーの購買意欲が鈍化したこと等により、当連結会計年度の自社オークション売上高は33,648百万円(前期比4,382百万円減、同11.5%減)となりました。
2026年8月期においても引き続き委託拡大と収益性の改善に取り組んでまいります。2025年10月よりSTAR BUYERS AUCTION(以下「SBA」という。)において、落札商品代金を請求書カード払いできる新サービスである「Auction Pay」の提供を開始いたしました。このような新たな決済サービスの導入により、オークションパートナーのキャッシュフロー改善に資するサービス提供等によりオークションパートナーの利便性を高めるなど、落札額拡大につながる新たな施策も検討してまいります。加えて、小売とのバランスを取りながら自社商品のオークション出品も継続することで、プラットフォームとしての魅力を高め、SBAを世界でも唯一無二のオークションへ成長させてまいります。
[自社オークション手数料]
2023年3月からSBAサイト内でパートナー企業名義でのオークション開催が出来るSaaS型機能の提供を開始したことに加え、パートナー開拓にも注力し、委託出品点数・単価が拡大していること等により、自社オークションにおける委託取扱いが引き続き好調に伸長いたしました。この結果、当連結会計年度の自社オークション(委託落札額)GMVは20,894百万円(前期比5,622百万円増、同36.8%増)と過去最高を更新いたしました。また、第3四半期連結会計期間より国内パートナーからオークションの会員費及び参加費の徴収を開始したこともあり、当連結会計年度の自社オークション手数料売上高は3,416百万円(前期比239百万円増、同7.5%増)となりました。
2026年8月期においても当社最大の強みであるSBAの機能拡充を継続するとともに、SaaS型機能利用企業及び委託出品パートナーの獲得に注力すること等で、自社オークション委託落札額のGMV拡大に努めてまいります。また、海外パートナーからのオークションの会員費徴収も2026年3月より開始予定としており、更なる収益性向上を図ってまいります。
[小売]
自社オークションと同様に米国関税措置により第3四半期連結会計期間において海外顧客の購買意欲が鈍化したことでEC売上高が影響を受けたものの、2024年10月に小売店舗ALLU SHINJUKUが出店したことにより5店舗体制での運営が安定的に稼働していることや、シームレス出品の本格化等に加え小売販売力も向上しており、当連結会計年度の小売売上高は17,514百万円(前期比4,654百万円増、同36.2%増)となりました。
2026年8月期においても、小売強化により一般消費者との接点を拡大することで、小売販売と買取の双方向の関係を築くことで顧客のLTV向上を図るととともに、小売販売力の更なる向上を目指してまいります。当社グループのECサイト「ALLU online store」においては、自社商品の販売に加え、フルフィルメントサービスによる委託出品や、小売店舗・ECサイトにて購入された商品を顧客が使用しながら「ALLU online store」上に出品できる機能等を構築しております。これにより、当社のプラットフォームには自社商品のみならず多数の商品をストックすることができ、モノが循環する環境を形成することで、顧客を固定化するとともに当社グループの商圏内で商品が流通し続ける仕組みの確立も目指しております。また、自社での越境ECサイト「ALLU Global Online Store」の立ち上げによるグローバルでの小売拡大にも注力し、インバウンド顧客の囲い込み及び資金面の兼ね合い等でSBAに参加できない小規模事業者等の事業者向けのプラットフォームとしても強化いたします。店舗においても、既存の5店舗体制を維持しつつ、インバウンド顧客に依存しない売上強化も図り、国内顧客向け1to1施策等を通じて更なる売上高成長を目指してまいります。
[卸売(地金)]
1年を通じて地金相場の好調が継続したことに加え、百貨店や金融機関とのアライアンスによる仕入が貢献したことから、当連結会計年度における卸売(地金)売上高は22,139百万円(前期比3,776百万円増、同20.6%増)となりました。
2026年8月期においても、アライアンス強化に注力してまいります。また、直近では地金相場が上昇傾向にありますが、相場動向については引き続き注視してまいります。
[卸売・その他(地金除く)]
当連結会計年度における卸売・その他(地金除く)売上高は8,121百万円(前期比915百万円減、同10.1%減)となりました。オークションや小売に向かない商材及び自動車・不動産事業等の売上高を集計しております。
2026年8月期においては、引き続きなんぼや・ALLUからの送客により既存リソースを活用した集客を行いながら、ブランド品等とのシナジーが見込める実物資産の取扱いを拡大し、顧客のLTV向上・リピーター化促進を図ってまいります。自動車事業においては、2025年9月に「Valuence AUTOMOTIVE YOKOHAMA」として神奈川県横浜市に認証整備工場と「TWISTED」ショールーム併設の複合施設を開設し、「TWISTED」事業を中心とした自動車の買取・販売及び整備能力向上による売上高拡大を目指してまいります。不動産事業においては、従来から行ってきた仲介事業に加え、顧客の即金ニーズに応えるべく、新たに不動産の買取販売も開始していく予定であります。
[売上高(販路別)推移]
※1 自動車事業の売上高は卸売・その他(地金除く)に含む。
※2 当連結会計年度より、ALLU AUCTION売上高を小売から自社オークション・自社オークション手数料に組替。2024年8月期以前の実績についても同様に組替。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は19,854百万円(前期比95百万円減、同0.5%減)となりました。買取店舗及び小売店舗の新規出店や定期昇給、賞与等による人件費の増加や、ALLU SHINJUKU出店に伴う地代家賃や償却費等の増加に加え、物流拠点の統合や2026年8月期に向けた施策に係る先行投資を実施いたしました。一方、買取店舗の出店基準の見直しや効率重視のマーケティング体制の構築等、全社的にリソース配分を最適化し、各事業における事業運営の効率化を継続した結果、構造改革が順調に進捗していると評価しております。
2026年8月期においては、効率を重視した事業運営を継続しつつ、重点施策である小売・海外の成長投資に加え、認知拡大施策などの新たな取組も検討してまいります。
[販売費及び一般管理費推移]
これらの結果、当連結会計年度における営業利益は1,453百万円(前期は426百万円の営業損失)と早期の黒字回復を実現することができました。
[営業利益推移]
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
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前連結会計年度 (2024年8月31日) |
当連結会計年度 (2025年8月31日) |
増減額 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
226 |
△555 |
△781 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△2,105 |
△2,963 |
△858 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
464 |
1,913 |
1,448 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
6,915 |
5,303 |
△1,611 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて1,611百万円減少し、5,303百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、555百万円の支出(前連結会計年度は226百万円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益1,119百万円や減価償却費1,440百万円、法人税等の還付額181百万円等による資金の増加があった一方、棚卸資産の増加3,274百万円等による資金の減少があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,963百万円の支出(前連結会計年度は2,105百万円の支出)となりました。これは買取店舗や小売店舗ALLU SHINJUKUの新規出店に加え、展示品としての「オリジナル・バーキン」の取得等に伴う有形固定資産の取得による支出2,170百万円や、オークションプラットフォーム等のシステム開発に伴う無形固定資産の取得による支出656百万円があったことに加え、自動車販売・整備拠点の新設等に係る差入保証金の差入による支出163百万円等の資金の減少があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,913百万円の収入(前連結会計年度は464百万円の収入)となりました。これは長期借入金の返済による支出559百万円や社債の償還による支出200百万円があった一方、商品仕入に係る短期借入金の増加1,500百万円及び長期借入れによる収入1,400百万円等の資金の増加があったためであります。
b.資金調達
当社グループは、事業の維持拡大に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安全性維持を資金調達の基本方針としております。資金調達手段の多様化と資本効率の向上を企図し、金融機関からの借入等、一部有利子負債を活用しております。また、複数の金融機関との間で総額11,000百万円のコミットメントライン契約を締結することで、十分な資金の流動性を確保しております。
当連結会計年度末における有利子負債(リース負債除く)の残高は、18,213百万円であります。
当社グループでは、年度事業計画に基づく資金調達計画を策定するとともに、定期的に手元流動性及び有利子負債の状況等を把握・管理しております。また、安定的な外部資金調達能力の維持向上は当社グループの重要な経営課題と認識しており、主要な取引先金融機関と良好な取引関係を維持し、加えて財務体質の強化にも努めております。
c.資金需要の主な内容
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、商品買取に係る仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資資金需要は、主にオークションプラットフォーム構築や買取・販売に係る社内システムの改修等のシステム投資、買取店舗や小売店舗の新規出店に係る設備投資によるものであります。将来の成長に向けた戦略的な資金需要に対しては、財務健全性の維持と資本効率性の向上を両立させながら対応していく方針であります。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。
当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。
(財務上の特約が付された金銭消費貸借契約)
当社は財務上の特約が付された金銭消費貸借契約を締結しております。
契約に関する内容等は、以下のとおりであります。
(1)契約締結日
2024年1月26日
(2)金銭消費貸借契約の相手方の属性
都市銀行等金融機関
(3)金銭消費貸借契約に係る債務の期末残高及び弁済期限並びに当該債務に付された担保の内容
① 当該金銭消費貸借契約に係る債務の期末残高 6,000百万円(2025年8月31日現在)
② 当該金銭消費貸借契約に係る債務の弁済期限 2027年1月29日
③ 当該債務に付された担保 無
(4)財務上の特約内容
① 当社の各年度の決算期の末日における連結貸借対照表における純資産の部の金額を、当該決算期の直前の決算期の末日又は2023年8月に終了する決算期の末日における連結貸借対照表における純資産の部の金額のいずれか大きい方の75%の金額以上に維持すること。
② 当社の各年度の決算期に係る連結損益計算書上の経常損益に関して、それぞれ2期連続して経常損失を計上しないこと。
該当事項はありません。