第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「『ありがとう』を集める。」の経営理念のもと、株主、取引先、社員等、全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、透明性の高い企業経営を目指し、コンプライアンスの徹底を経営の基本と位置付け、あらゆる法令やルールを厳格に遵守し、誠実で公正な企業活動を推進し企業の社会的責任を果たしてまいります。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症拡大を契機として世界経済の不確実性が高まっております。そのような中で当社グループの経営基盤の強化と安定した成長を実現するために対処すべき課題は、以下の通りであります。

 

①ホームユース事業

 住環境向けのホームユース事業では、レジデンスWi-Fiサービスの新規契約獲得及びシェア拡大を目標に掲げ、邁進してまいります。また、新規契約物件は新築物件の比率が増加しており、納期が長期化しているため、受注状況の管理をより強化してまいります。

 FG Home IoTの開発も順調に進んでおり、実証実験も行っております。リモートワークの通信品質向上やセキュリティ強化と共に、賃貸マンションの通信需要獲得とサービス単価アップに貢献する目論見であります。

 

②ビジネスユース市場の開拓

 ビジネスユース事業は、従来のフリーWi-Fi事業に加え、ホテル、病院介護、BCP対策などの施設Wi-Fi需要の市場開拓のため、既存販売パートナー様との関係を強化し、かつ新たな販売パートナー様との関係を構築いたします。

 

③コスト上昇への対応

 通信トラフィックの急拡大、半導体不足や円安の影響等によるコスト上昇に対応するため、回線の有効活用などの合理化、為替予約の検討等によりコスト上昇の影響を抑える対策を行ってまいります。

 

④社内システムの効率化・生産性向上

 会社規模拡大に伴う業務の煩雑化に対応し、社内業務の効率化及び生産性向上が必須と考えております。そのため当社の基幹システムの改修や外部サービスの利活用を実施いたします。

 その一環として、受注状況の管理システム、お客様からの電話応答の自動化システム、財務経理業務のペーパレス化を推進するシステム等を社内に導入しております。

 

⑤内部統制の安定運用とコンプライアンスの遵守

 これまでも内部統制の整備運用を実行してまいりましたが、今年度以降は新たに経営管理本部内に内部統制チームを組織し、内部統制をより強化してまいります。

 また、当社は、「内部統制」、「コンプライアンス」、「開示情報統制」が充分に機能したコーポレート・ガバナンス体制を構築することが経営上の重要な課題と認識しております。株主を始めとする全てのステークホルダー及び社会からの信頼を確保することが企業価値向上につながると考え、公正性・効率性を追求しながら、健全で透明性のある経営に努めるとともにアカウンタビリティー(説明責任)を果たしてまいります。また、株主をはじめとするステークホルダーに対して適時かつ適切に情報開示を行う経営体制の構築・整備に取組んでおります。

 

(3)経営上の目標の達成状況と判断するための客観的な指標等

 当社事業における主要な取組みは、既存事業の展開を強化し、当社グループの特徴でもある通信機器開発からWi-Fi環境の構築、運用、お客様サポート、広告サービスまで内製化された垂直統合型のビジネスモデルを強みとして、新たな事業パートナー開拓既存パートナーとの協業推進、新商品・サービスの開発・各事業におけるサービス品質の強化による事業拡大に取り組んでおります。

 主要な取組みは各事業に区別して社内目標を設定し、達成状況を判断しております。

 通信サービス事業が投資から回収まで数年を要する事業特性から、業績の伸長を踏まえ、かつ将来の事業展開・設備投資等を長期的・総合的に勘案したうえで、将来の設備投資動向等の資金を睨みつつ、株主の皆様への還元を行ってまいります。

 

(4)経営環境

 新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、取締役会や執行役員会議で検討を重ねた結果、当社グループの将来業績に与える影響は僅少であり、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の概況 ①当期の経営成績の概況」に記載したもの以外の、当該感染症の影響に関する記載は不要と判断いたしました。

 次期の見通しにつきましては、従前から掲げておりました営業利益20億円の目標を超える水準を実現すべく、更なる成長加速と攻める姿勢を強化する方針であります。特にビジネスユース事業についてはホテル、病院介護、BCP対応などの施設Wi-Fi需要を開拓し、事業拡大にまい進してまいります。ホームユース事業については国内通信需要の引き続きの拡大を元に安定成長を図ります。不動産事業は現在保有している賃貸不動産による家賃収益に加え、回転期間の短い物件に対しての投資を進めてまいります。その他事業については主に再生可能エネルギー(電力)事業のため、引き続き研究開発費用が先行する見込みです。

 現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、連結及び単体の業績予想を算定いたしました。

 インターネットを取り巻く昨今の事業環境下においては、モバイル端末を中心とした次世代通信網の普及は急激に進んでおり、インターネットの利用方法も多様化しております。これにより、インターネット業界全体においては、収益機会は増加傾向にあるものの、更なる競争激化や業界再編等が進みつつあります。

 当社グループは、通信機器開発からWi-Fi環境の構築、運用、お客様サポート、広告サービスまで内製化された垂直統合型の統合的なサービスとして提供するため、グループ内の技術や人的リソースの連携、ネットワーク資産の効率化などを進めてまいります。

 また、コーポレート・ガバナンスをはじめコンプライアンス遵守とリスクマネジメントに誠実に取組み、経営の透明性と健全性を一層高め、継続的な企業価値向上に努めてまいります。

 

(連結業績の見通し)                                    (単位:百万円)

 

2022年6月期実績

2023年6月期予想

増減

増減率(%)

売上高

10,624

12,900

2,275

21.4

営業利益

1,652

2,020

367

22.2

経常利益

1,604

1,960

355

22.2

親会社株主に帰属する当期純利益

1,073

1,300

226

21.1

 

 

(連結セグメント別売上高の見通し)                             (単位:百万円)

セグメント

2022年6月期実績

2023年6月期予想

増減

増減(%)

Wi-Fi

事業

ホームユース事業

8,141

9,320

1,178

14.5

ビジネスユース事業

1,244

1,830

585

47.0

不動産事業

1,238

1,740

501

40.5

その他

0

10

10

合計

10,624

12,900

2,275

21.4

 

 以上の背景により、当社グループの2023年6月期は、売上12,900百万円、営業利益2,020百万円、経常利益1,960百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,300百万円を予想しております。

 なお、上記の業績予想は、本報告書の提出日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後の様々な要因によって予想値と異なる結果となる可能性があります。

 

(5)気候変動への取り組みとTCFD

気候変動が社会に与える影響は大きく、当社としても取り組むべき重要な社会課題だと捉えております。パリ協定の目指す脱炭素社会(世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする)の実現に向け、当社は、脱炭素と資源循環に取り組むとともに、環境負荷低減を実現する商品・サービスの提供、環境技術の開発を推進してまいります。

当社は、株主・投資家をはじめとする幅広いステークホルダーとのコミュニケーションがとれるように、TCFDのフレームワークに基づき、情報開示(ガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標)を順次進めてまいります。詳細は以下の通りです。

 

①ガバナンス

当社では今後、気候変動に対するガバナンスを強化していく予定です。また当社では気候変動に関する対応を経営企画本部で行っております。経営企画本部では、気候変動対応を含むサステナビリティに関連する重要なリスク・機会を特定し、それらの対応に係る具体策を策定し、重点課題に関するグループ全体の取り組みを推進・サポートを行い、進捗をモニタリングするとともに、対応方針の立案と関連部署への展開を行ってまいります。

また経営企画本部では、これらの結果は定期的に取締役会に報告し、取締役会において当該報告内容に関する管理・監督を行ってまいります。なお、今後、必要な場合はサステナビリティ委員会を設置し、経営企画本部で行っているこれらの業務をサステナビリティ委員会へ引き継ぐ予定でおります。

 

②戦略

当社では気候変動に関連し自社においてどのようなリスク及び対応策が考えられるか、また、どのような機会が考えられるかについて組織横断ワークショップを開催いたしました。

気候変動に関する重要な物理的リスク・移行リスクと機会として、TCFD提言に倣い、以下の通り開示いたします。

リスク種類

顕在化時期

影響度

対応方針

移行リスク

(1.5~2℃シナリオで最も顕在化すると想定)

政策・法規制リスク

規制対応コストの増加

中期

・法規制調査および製造ベンダーからの情報収集

・製品の省資源化推進

・複数調達先による安定調達と適正価格での調達

技術リスク

環境配慮技術に対する投資・開発コスト増加

中期

・メーカーや業界の市場動向のモニタリング

・製品リサイクルの推進、省エネ、耐久性能向上による長期利用

・新規パートナー開拓

市場リスク

環境負荷の大きい商材需要の減少

中期

・環境配慮事業の成長に向けて投資・開発を拡大

・機器メーカーや業界の市場動向のモニタリング

物理的リスク

急性リスク

サプライチェーンの被災による操業停滞

中期

・持続可能な調達に向けたサプライチェーンマネジメントの実施

・サプライチェーンBCPの策定

機会の種類

顕在化時期

影響度

対応方針

機会

資源の

効率性

生産や輸送の高効率化によるエネルギーコストの削減

長期

・通信機器の製造コスト、在庫コントロールによる輸送コストの削減

・あらゆる場所に通信の導入、高速化、長距離化の促進により、ドローンやセンサー、VR/AR/MRによる遠隔ビジネスが活性化し、エネルギーコストが削減される

製品・

サービス

 

・再生可能エネルギー事業による、自家消費型太陽光発電システムの需要増加

長期

・蓄電、蓄熱設備を増設し、リサイクルエナジーの提供促進

環境配慮技術の開発や実装に対する助成の強化

短期

助成制度の活用による再生エネルギービジネスの拡大

環境配慮設備(再エネ、バッテリー、燃料電池など)に必要な材料や部品、ソリューション需要増加

中期

環境配慮技術への開発投資、パートナー開拓による対応技術の発展、新市場開拓による販売増加

 

③リスク管理

当社は経営企画本部にて、全社的リスク管理の一環として気候変動リスクに関するモニタリングを行っております。経営企画本部では、社内各部署やグループ会社の協力を仰ぎながらリスクと機会の特定を主導し、状況把握を行ったうえで課題を精査しGHG排出削減を対象として目標の設定を行っております。取締役会では、経営企画本部より適時報告を受け、課題や設定した目標を監督しております。

 

④指標と目標

a.気候関連リスク・機会の管理に用いる指標

 当社は現在、気候関連リスク・機会を管理するための指標については定めておりません。今後、当社において指標を定める目的や必要性を協議し、同業や同規模の企業のTCFDに関する開示動向を注視しながら、必要な場合は指標の策定を検討してまいります。

 

b.温室効果ガス排出量(Scope1・2)※1

 当社は2021年度※2からグループ全体の温室効果ガス排出量の算定に取り組んでいます。

当社の2021年度※2 Scope1・2温室効果ガス排出量は約89.42(t-CO2)の実績、2022年度※3 は76.77(t-CO2)となります。Scope3温室効果ガス排出量については、今後、測定を行ってまいります。

 

当社Scope1・2温室効果ガス排出量実績、見込み及び目標

(単位:t-CO2)

温室効果ガス排出量

実績・目標

実績

目標※4

2021年度

2022年度

2030年度

Scope1・2排出量 合計

89.42

76.77

0

内訳

Scope1排出量

4.67

5.99

0

Scope2排出量

84.75

70.78

0

 

※1.

・Scope1→当社のガソリン使用量×排出係数(2.322(t-CO2/kl))。

排出係数は環境省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を参照しております。

・2021年度Scope2→当社各オフィスの電力使用量×電力会社別排出係数の合計値。

排出係数は「電力会社別排出係数-R1年実績-R3年1.7環境省、経済産業省」を参照しております。

・2022年度Scope2→当社各オフィスの電力使用量×電力会社別排出係数の合計値。

排出係数は「電力会社別排出係数-R2年実績-R4年1.7環境省、経済産業省」を参照しております。

・2021年度Scope2、2022年度Scope2、いずれも台湾オフィスの排出係数は以下の値を参照しております。

https://www.moeaboe.gov.tw/ECW/english/content/Content.aspx?menu_id=20721

※2. 2021年度→2020年7月1日~2021年6月30日を指す。

※3. 2022年度→2021年7月1日~2022年6月30日を指す。

※4. J-クレジット購入による削減を含みます。

 

 当社は会社の成長を、人や環境に配慮したものであるべきと位置づけ、SDGs(2030年までに国際社会が目指す共通の目標)で示されているグローバルな課題解決や、ESG(環境・社会・ガバナンス)に対する社会の課題や期待に対して積極的に取組んでまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

 本報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。

 当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本報告書中の本項以外の記載事項内容もあわせて、慎重に行われる必要があると考えております。

 また、本項の記載内容は当社株式の投資に関するすべてのリスクを網羅しているものではありません。

 以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1)情報セキュリティに係るリスクについて

 当社グループは、インターネットを用いたサービスを展開しており、当社グループのサービス提供に必要なコンピューターネットワークをはじめとする情報セキュリティの強化を推進し、設備及びネットワークの監視や冗長化、定期的なデータのバックアップなど、障害の発生防止に努めております。

 しかしながら、地震、火事などの災害のほか、コンピューターウイルスやハッカーなどによる攻撃、ハードウエア・ソフトウエアの不具合、人為的ミス、その他予期せぬ重大な事象の発生により、万が一、当社の設備又はネットワークが利用できなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)個人情報の管理に係るリスクについて

 当社は電気通信事業者であり、当社グループの保有するデータベースには、消費者の通信行為にかかる通信記録及びサービス利用者の個人情報のデータが蓄積されております。このため、当社グループ各社は、個人情報保護法に定める個人情報取扱事業者に該当し、個人情報の取扱いについての規制の対象となっております。

 当社グループでは、これらの情報の重要性に鑑み、情報保護に関する各種規程を定め、2016年2月にプライバシーマークの認証を取得し、当社グループによる個人情報管理の社内研修も実施しております。外部委託先との機密保持契約を締結するなど法令やルールを厳格に取組みと運用しており、プライバシーポリシー等を含めて当社のサイトに提示しております。

 現時点までにおいて、情報管理に関する重大な事故やトラブルの発生は認識しておりません。しかし、これら情報等が何らかの形で外部漏洩したり、不正使用されたりする可能性が完全に排除されるとはいえません。

 従いまして、これらの事態が起こった場合、とりわけ通信記録の漏洩が発生した場合には、監督官庁より業務改善命令が発せられる可能性もあり、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の低下等によって当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

(3)知的財産権に係るリスクについて

 当社グループは、通信インターネットビジネス業界における技術革新、ビジネスの拡大に伴い、知的財産権の社内管理体制を強化しておりますが、契約条件の解釈の齟齬、当社グループが認識していない知的財産権の成立等により、当社グループが第三者から商標等に係る知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受け金銭の支払等が発生した場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

(4)法的規制に係るリスク

 当社グループの事業におきましては、「有線電気通信法」、「電波法」、「電気通信事業法」、「建設業法(北海道知事許可:電気通信工事業)」等の法的規制を受け、またそれら事項を遵守しております。当社は、「電気通信事業法」による電気通信事業者として次の通り総務省から登録を受けております。

取得年月

2015年7月

許認可等の名称

電気通信事業者登録全部認定(電気通信事業登録 第358号)

所管官庁等

総務省

許認可等の内容

電気通信事業法第9条の規定に基づく電気通信事業の登録

有効期限

無し

法令違反の要件及び主な許認可取消事由

法令違反の要件:電気通信事業法第14条

取消事由:通信事業者としての欠格要件に該当

 

 

 現在のところ、これらの法律による規制の強化等が行われるという認識はありませんが、これらの規制が変更され、又は新たな法令が適用されることにより事業に対する制約が強化された場合、事業活動が制限され、又はコストの増加につながる可能性があります。

また、上記登録又は認定の取消し等の懸念は生じておりませんが、それらの事象が生じた場合、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)競合他社の影響について

 当社グループの属するホームユース事業を主とする業界には、多数の競合企業が存在しております。当社グループは、提供エリア数、サービス提供価格、通信速度及び通信品質、付加価値サービス、多言語コールセンター等の差別化の取組みを行っており今後も更にサービスの向上、ブランド力の強化を図ってまいります。

 しかしながら、異業種からの新規参入者等を含め競合他社との競争激化により、収益力の低下や、広告宣伝費が増加した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)事業における仕入、ネットワーク回線、データセンターの賃貸借契約、製造委託について

 当社グループは、ネットワーク回線及びデータセンターの設備の一部を自社で保有することなく、複数の国内通信事業者から通信サービスの回線の提供を受け、またそれらの施設内に、自社の製品機器を設置し、顧客にサービスを提供する形態により事業展開しております。

 当社グループとしましては、ネットワーク回線及びデータセンターの設備所有者との間でサービス提供契約及び賃貸借契約を締結し、契約期間満了後も賃貸借契約等の継続を予定しております。しかしながら、所有者が何らかの理由で、契約の継続を全部もしくは一部拒絶した場合又は契約内容の変更を求めてきた場合には、当社グループが、従前と同様の取引条件で更新できるという保証はありません。また、当社の開発する通信機器の製造委託先がTailyn Technologies,Inc.及びEmplus Technologies, Inc.という主要提携先2社が台湾に所在があることから、予期せぬ自然災害や不法行為などが生じ、当該製造委託先の役務提供の遅れや提供不能などの事態が生じた場合には、当社グループもサービスの提供の遅れや提供不能などの事態が生じるおそれがあり、その場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)回線・帯域調達コストについて

 インターネット上では、利用者一人あたりの使用データ量は急激に増えております。これにより、インターネット業界全体で、通信回線整備が需要に追いつかなかったり、帯域の不足が生じたりしております。当社グループでは、回線・帯域調達の効率化を含めた高効率のネットワーク運用を行うなどの努力を行い、これらの環境に対応すべく努めておりますが、更なる設備供給不足が進んだ場合には、これらの要因により、当社グループの事業運営及び拡大が制約され、調達コスト増加により採算悪化が生じる可能性があります。

 

(8)大規模システム障害に係るリスクについて

 当社グループは、サービス製品開発のための設備を多数保有しており、また、当社グループが提供するサービスにおいて顧客の情報資産が格納されるサーバーは、日本国内において2拠点以上で管理することでリスク分散を図っております。また、当該データセンターは、登録電気事業者として基準とされている迂回経路を確保した冗長構成、大規模地震に耐えられる耐震構造、消火設備、停電時に備えたバックアップ電源等24時間365日安定した運用ができるよう最大限の業務継続対策が講じられております。

 しかしながら、サイバー攻撃、システム又はハードウェアの不具合、電力会社の電力不足や大規模停電、想定したレベルをはるかに超える地震、台風、洪水等の自然災害、戦争、テロ、事故等、予測不可能な事態によってシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)大規模障害の発生により通信サービスが停止するリスクについて

 当社グループは、障害発生時の検知と現地対応人員の確保を迅速に行う体制を整えておりますが、通信設備の不具合、システム設定や仕様変更に伴うプログラム変更に不備があり、システム障害が発生した場合には、大規模な範囲で当社の通信サービスを提供することが困難となる可能性があります。

 

 

(10)提携・協力関係について

 当社グループは、ホームユース事業の競争力を強化するために、取次販売代理店、協力企業等のビジネスパートナーと様々な提携・協力を行っており、それらを通じて商品やサービスの開発、販売・サービス体制の整備・拡充等の事業展開を図っております。本報告書提出日現在においてビジネスパートナーとの関係は良好でありますが、期待する効果が得られない場合や何らかの事情により、提携・協力関係が解消された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)外注先の確保について

 当社グループは、通信設備工事を外部業者に発注しております。外注先は、その経営状態、技術力、評判及び反社会的勢力該当の有無などを調査して選定しております。今後、営業地域の拡大や受注件数の増加により、外注先を適時に確保できなかった場合、または外注先の倒産等に伴う代替業者との調整による工事遅延等が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)人材の確保及び育成について

 当社グループの更なる販売活動強化及び事業拡大を図るため、新卒者・専門知識保有者・海外事業推進に対応できる語学力を有する人材の採用活動の強化に加え、社員の階層に応じた研修を実施する等、人的資源の活性化に引き続き注力する方針であります。

 しかしながら、上記方針に基づく採用計画や人材育成が計画どおり進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)特定の人物への依存について

 当社グループの代表取締役社長である猪又將哲は、当社グループの事業開始以来、最高経営責任者として、経営方針及び事業戦略を決定するとともに、新規ビジネスの開拓及びビジネスモデルの構築から事業化に至るまでの過程において重要な役割を果たしております。

 当社グループは、権限の委嘱や人材の育成、取締役会や執行役員会議等において役員及び幹部社員間の情報共有を図ることで、猪又將哲に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。しかしながら、何らかの原因により猪又將哲の業務遂行が困難になった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)ホームユース事業における収益構造について

 当社グループのホームユース事業は長期契約による継続収益に加えて、契約形態に応じたサービス導入時に発生する一時収益の両面を併せ持つ収益構造となっております。

 長期契約による継続収益については、利用料売上に対応した費用として、受注にともない先行投資として構築した通信設備の減価償却処理を定率法により行っているため、新規契約案件の利用料売上の発生当初は利益率が低く推移する傾向にあり、サービス導入時に発生する一時収益と比べて利益率が低い状況にあります。

 現状の事業拡大の局面におきましては、新規契約案件についてサービス開始当初の継続収益の売上高構成比が上昇する事によりセグメント利益率が低下する可能性が有り、そのような場合、当社グループの全体の利益率が低下し、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)ホームユース事業における初期導入サービスに係る売上高の期間帰属について

 当社グループは、ホームユース事業において、顧客向けのインターネット接続機器の設置・設定(以下、初期導入サービスといいます。)を行っております。このうちインターネットサービスの提供サービス(以下月額利用料サービスといいます。)と一体の履行義務とみなされない初期導入サービスはインターネット接続機器の設置・設定作業が完了した一時点で収益を認識しており、当連結会計年度における当該初期導入サービスのうち一時点で収益を認識した売上高は1,493百万円であり、連結売上高の14%に相当いたします。

 ただし当社の顧客であるマンション・アパート等の賃貸物件オーナー様に、工事実施日に現地でお立ち合い頂くことは実務上難しいことから、その当日の工事完了報告書等の書面入手は困難であります。その代替として、当社において、現地に設置したルーター等の通信設備がインターネットに接続していることの確認(以下、「疎通確認」といいます。)を行い、当該確認日を売上計上日としております。

 このため、疎通確認が有効に機能しない場合や、疎通確認結果が不適切に調整された場合、売上高が適切な会計期間に計上されない可能性があります。また、疎通確認が実施されずに売上計上が行われた場合、初期導入サービスに係る売上高が適切な会計期間に計上されない可能性があります。

 

(16)通信設備の現物確認について

 当社グループは、当連結会計年度の連結貸借対照表において、通信設備(純額)5,549百万円を計上しております。これは顧客へのインターネット接続サービスを提供するために、当社が保有するルーター及びアクセスポイント機器等の固定資産であります。資産残高は当連結会計年度の連結総資産の約42%に相当いたします。

 当該通信設備は顧客の施設等に設置し、インターネット接続サービスの終了時に会計上、除却処理を行います。当連結会計年度において計上した固定資産除却損19百万円のうち、通信設備に係る固定資産除却損の金額は19百万円です。

 当社グループは半期ごとに当該ルーター等の通信設備のインターネット接続確認(疎通確認)を実施することにより、現物の有無を確認しておりますが、当連結会計年度末時点において所有する通信設備の数は452,825個であり、また当連結会計年度中に除却した通信設備の数は7,784個あります。数量が多いため、これらの通信設備についてサービス終了時に適時に除却処理が行われない場合には、連結貸借対照表上、資産が過大に計上されるほか、親会社株主に帰属する当期純利益が過大に表示される可能性があります。

 

(17)減損損失に係るリスクについて

 当社グループは、Wi-Fi通信サービスを提供するための通信設備を有しております。これらの資産は、ホームユース事業、ビジネスユース事業の二つの報告セグメントにて使用しております。それらの事業において、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には帳簿価額を減損し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)内部管理体制について

 当社グループは、グループの企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題の一つと位置付け多様な施策を実施しております。当社グループでは、内部監査室を中心とした内部監査の実施や経営管理本部の内部統制チームによる内部統制の構築、改善等により、適切な内部管理体制を維持、構築しておりますが、今後、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(19)有利子負債への依存度について

 当社グループは、事業の特性上、収益に先行して通信設備投資が必要となります。現状の事業拡大局面におきましては、通信設備投資規模は増加傾向にあり、資金面では手元資金に加えて金融機関からの借入金によって調達しております。当社グループでは、財政状態の健全性を維持するため手元資金とのバランスを考えながら借入額や借入時期を調整しておりますが、市場金利が上昇する局面や、通信業界または当社のリスクプレミアムが上昇した場合には、支払利息が増加し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 また、資金調達に際しては、営業獲得受注状況及びシステム本部内における通信機器の開発並びに工事運用部による各製品機器の在庫状況を確認して、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資の了解を得ております。

 しかしながら、何らかの要因により当社グループが必要とする資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20)為替レートの変動について

 当社グループが販売する通信設備機器の製造は台湾の提携工場を通じて行っているため、米ドル建ての取引を行っております。これに伴い米ドル建ての費用及び資産・負債が発生しております。そのため、日本円と米ドル間の為替相場が円安傾向となった場合、円換算した仕入価格が増加することになります。当社グループでは、急激な円安抵抗に対応するため、為替予約などのリスク回避対策を行ってまいりますが、その時点の状況如何では、かかる増加分を適正に販売価格に反映できず、当社グループの業績における利益率の低下を招く可能性があります。一方、円高傾向となった場合は、在庫販売取引において、状況の如何によっては、円高還元の販売価格引き下げを余儀なくされ、先行して仕入れた商品原価との値差が縮小し、利益率の低下を招く可能性があります。

 

(21)新型コロナウイルス感染症に関するリスク

 当社グループでは、賃貸マンション向け通信サービス事業において全国で新型コロナウイルス感染症の流行によるリモートワークが増加した影響による各家庭の通信サービス需要があり、本報告書提出日現在も需要が継続しております。バス等の移動設備における通信サービス需要は、同感染症の流行により減少しておりますが、一方でビジネス向け通信サービスやイベントWi-Fiの需要は、一過性の減少から回復に向かう見込みであります。

 以上は当社取締役会で検討・共有された事項であり、同感染症が当社グループの経営成績に与える影響は僅少であります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

当連結会計年度より報告セグメントの変更を行っております。なお詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照下さい。以下の前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分にて組み替えた数値で比較分析をしております。

(1)経営成績等の概況

①当期の経営成績の概況

(単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

1株当たり当期純利益(円、銭)

当連結会計年度

10,624

1,652

1,604

1,073

52.60

前連結会計年度

8,491

1,559

1,543

1,019

50.11

前年同期間増減率(%)

25.1

6.0

3.9

5.3

5.0

 

 当連結会計年度(2021年7月1日から2022年6月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言やまん延防止措置が2021年9月末で解除されたものの、変異株の出現により2022年1月から3月まで再度のまん延防止措置が発令され、3月で解除されたものの4月以降も感染者の拡大が続いております。また、国際情勢の不安定化や円安の進行など、今後の国内外の感染症の動向や景気変動についても引き続き注視が必要な状況となっております。

 

 このような状況下で当社グループは、主力のホームユース事業の堅調さを維持するとともに人流回復効果等によるビジネスユース事業の伸長に努めてまいりました。

 また、新世代SDGsエコロジーマンションであるReunir Graciasu川口が2022年3月に完成いたしました。太陽光発電及び蓄電設備、BCPに対応した衛星通信Wi-Fi、エントランス及びエレベーター前に顔認証システムを設置した非接触型IoT完備の新世代型高性能住宅であり、再生可能エネルギー(電力)のトライアルなどを今後進めてまいります。

 

 (事業セグメント)

 ホームユース事業におきましては、前年から引き続きサービス提供戸数が堅調に増加しているとともに、ネットワークカメラ等の付加価値サービスの提供に努めてまいりました。一方で、世界的な半導体不足や円安による機器の製造コストの増加、通信量増加に伴う回線利用コスト増加に加え、人員増加により人件費も増加傾向にあります。

 以上の結果、セグメント売上高8,141百万円(前年同期比15.2%増)、セグメント利益2,318百万円(前年同期比23.9%増)と増収増益になりました。なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は143百万円、セグメント利益は143百万円増加しております。

 

 ビジネスユース事業におきましては、新型コロナウイルス感染症による影響により、飲食店向けの通信サービスの需要等に回復の兆しは見られたものの、再度の感染拡大により依然として厳しい状況にあります。一方で医療施設向けのWi-FiサービスやBCP対応の衛星通信Wi-Fiサービス等の新規サービスを展開しております。また、ホームユース事業と同様に世界的な半導体不足、円安や通信量増加によるコスト増加及び人員の増加による人件費の増加は避けられず、利益率は減少傾向にあります。

 以上の結果、売上高1,244百万円(前年同期比8.1%減)、セグメント利益235百万円(前年同期比46.7%減)と減収減益になりました。なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は11百万円、セグメント利益は11百万円増加しております。

 

 不動産事業におきましては、2022年4月に新たにグループ会社となった株式会社TMアセットによる不動産売買が業績に寄与した他、株式会社FGスマートアセットにおける不動産賃貸及び不動産売買が堅調に推移いたしました。

 以上の結果、売上高1,238百万円(前年同期は70百万円)、セグメント利益59百万円(前年同期は6百万円)と増収増益になりました。なお、収益認識会計基準の適用による影響はありません。

 

 その他事業におきましては、2021年7月1日に設立した連結子会社である株式会社オフグリッドラボの研究開発費の計上が主であります。

 以上の結果、売上高は0百万円、セグメント利益は△7百万円となりました。なお、収益認識会計基準の適用による影響はありません。

 

 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高10,624百万円(前年同期比25.1%増)、営業利益1,652百万円(前年同期比6.0%増)、経常利益1,604百万円(前年同期比3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,073百万円(前年同期比5.3%増)となり、売上高及び各利益において過去最高値を更新することができました。なお、収益認識基準の適用により、売上高は155百万円、営業利益・経常利益は155百万円増加しております。

 

②当期の財政状態の概況

 

 

 

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減率(%)

総資産

(百万円)

9,397

13,087

39.3

純資産

(百万円)

3,677

3,279

△10.8

自己資本比率

(%)

39.13

25.06

△36.0

1株当たり純資産額

(円)

180.40

160.74

△10.9

借入金の残高

(百万円)

4,236

6,500

53.5

社債の残高

(百万円)

210

150

△28.6

 

(資産)

 当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度末比3,689百万円増加の13,087百万円となりました。これは流動資産が2,108百万円増加し、固定資産が1,582百万円増加したこと等によるものであります。

 流動資産の増加は、現金及び預金が107百万円、売掛金140百万円、契約資産が197百万円、商品が343百万円及び販売用不動産が1,370百万円増加したことによるものであります。固定資産の増加は、建物が229百万円、当社通信サービス提供用の通信設備が707百万円、のれんが102百万円及び繰延税金資産が445百万円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末比4,087百万円増加の9,808百万円となりました。

 これは主に、契約負債が1,958百万円、短期借入金が664百万円及び長期借入金(1年内返済予定含む)が1,599百万円増加したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末比398百万円減少の3,279百万円となりました。これは主に収益認識会計基準の適用に伴い、累積的影響額として利益剰余金の期首残高1,302百万円の減少を加味したことにより、利益剰余金が310百万円減少したことによるものであります。また、収益認識会計基準の適用に伴う累積的影響額を利益剰余金の期首残高に加味したことから、自己資本比率は25.06%(前連結会計年度は39.13%)になりました。

 

 

 

③当期のキャッシュ・フローの概況

(単位:百万円)

 

前期

当期

増減率(%)

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,710

2,295

34.2

投資活動によるキャッシュ・フロー

△2,256

△2,626

16.4

財務活動によるキャッシュ・フロー

1,326

436

△67.1

現金及び現金同等物の増減額

781

107

△86.2

現金及び現金同等物の期首残高

1,415

2,196

55.2

現金及び現金同等物の期末残高

2,196

2,303

4.9

 

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は2,303百万円となり、前連結会計年度末比で107百万円増加しました。

 当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により得られた資金は2,295百万円(前連結会計年度は1,710百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が1,584百万円及び減価償却費1,215百万円があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により使用した資金は2,626百万円(前連結会計年度は2,256百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が2,200百万円及び連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出331百万円があったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により得られた資金は436百万円(前連結会計年度は1,326百万円の獲得)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が1,791百万円となった一方、長期借入金の返済による支出が1,764百万円、社債の償還による支出が160百万円があったことによるものです。

 

 

 

④ 生産、受注及び販売の実績

 a. 生産実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

 b. 受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注から売上までの期間が短いことから、当該記載を省略しております。

 

 c. 販売実績

  当連結会計年度における当社グループの販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ホームユース事業

8,141

15.2

ビジネスユース事業

1,244

△8.1

不動産事業

1,238

1,660.8

その他

0

合計

10,624

25.1

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年7月1日

至 2021年6月30日)

当連結会計年度

(自 2021年7月1日

至 2022年6月30日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社 USEN-NEXT LIVING PARTNERS

1,456

17.2

1,846

17.4

積水ハウス不動産東京株式会社

1,086

10.2

2.前連結会計年度における積水ハウス不動産東京株式会社の販売実績及び総販売実績に対する割合は100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容

 当連結会計年度の業績は、売上高10,624百万円(前連結会計年度比25.1%増)となりました。売上原価は5,785百万円(前連結会計年度比39.7%増)、販売費及び一般管理費は3,187百万円(前連結会計年度比14.2%増)となり、営業利益1,652百万円(前連結会計年度比6.0%増)、経常利益1,604円(前連結会計年度比3.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,073千円(前連結会計年度比5.3%増)となりました。

 

a. 売上高

 売上高は10,624百万円(前連結会計年度比25.1%増)となりました。これは不動産販売が収益に大きく貢献したこと、また、小規模賃貸向けの新規サービス導入と継続サービス提供数が増加していることや新規パートナーの開拓による販路の拡大により、ホームユース事業の売上が堅調に伸張したことによるものであります。

 

b. 売上原価、売上総利益

 売上原価は5,785千円(前連結会計年度比39.7%増)となりました。これは主に、売上増加、円安や半導体機器不足による機器の製造コストの増加に伴う通信設備の減価償却費の増加及び通信トラフィックの増加による通信費の増加によるものであります。この結果、売上総利益4,839百万円(前連結会計年度比11.2%増)となりました。

 

c. 販売費及び一般管理費、営業利益

 販売費及び一般管理費は3,187百万円(前連結会計年度比14.2%増)となりました。これは主に、事業規模拡大に伴い、人件費及び販売手数料等が増加したことによるものであります。この結果、営業利益1,652百万円(前連結会計年度比6.0%増)となりました。

 

d. 営業外収益、営業外費用及び経常利益

営業外収益及び営業外費用につきましては、重要な発生はありません。この結果、経常利益1,604百万円

(前連結会計年度比3.9%増)となりました。

 

e. 特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益

 特別利益は重要な発生はありません。

 特別損失は20百万円(前年同期比68.7%減)となりました。これは主に利用が終了した通信設備の除却損の計上によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は1,584百万円(前連結会計年度比7.3%増)となり、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,073百万円(前連結会計年度比5.3%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概況 ③当期のキャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b. 資金需要

 当社グループの運転資金需要の主要なものは、売上高増加による仕入債務の支払いと売上債権の回収のサイトの差から発生するもの、通信機器及び販売用不動産などの棚卸資産の増加によるもの、及び有形固定資産である通信設備機器の取得に係る支払であります。その他、業容の拡大及び管理体制の充実による人件費の増加をはじめとした販売費及び一般管理費も資金需要増加要因の一つであります。

 

c. 財務政策

 当社グループにおける増加運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金により資金を調達することとしております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積もりには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であるため、当社グループの重要な会計方針及び見積りには含めておりません。

 この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当該リスクを分散・低減すべく、市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保育成し、ユーザーのニーズを的確に捉え最適な製品やサービスを最適なタイミングで提供してまいります。

 

⑤ 経営戦略の現状と見通し

 当社グループは、ニッチな市場を自ら創出し、市場占有率を高めることによってプライスメーカーとなるという経営方針の下、ホームユース事業、ビジネスユース事業を中心に事業拡大に取り組んでまいりました。

 当社グループ事業の継続的な発展を実現するため、今後も垂直統合型のビジネスモデルにより、パートナー企業を含めた営業体制を強化するとともに、サービス運用及び顧客サポートからのフィードバック情報に基づいた 新商品・新サービスの開発による差別化・高付加価値化の推進、Wi-Fiを活用した広告サービスの機能追加とマーケティングを強化し、さらなる拡販による事業拡大を図ってまいります。

 これらの経営戦略方針の下、持続的な成長を目指すとともに、当社グループが成長・発展を指向する過程で、通信Wi-Fi市場の発展に寄与したいと考えております。

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループが今後の業容を拡大し、よりよいサービスを継続的に提供していくためには、経営者は「第2事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は常に各種ニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(製造委託契約)

相手方名称(相手先の所在地)

契約の名称

契約内容

契約期間

Tailyn Technologies,Inc.

(台湾)

製造委託契約書

通信機器の製品開発及び製造の委託

2017年12月27日から

2021年12月26日まで

(以後1年毎の自動更新)

Emplus Technologies,Inc.

(台湾)

製造委託契約書

通信機器の製品開発及び製造の委託

定めなし

 

(株式取得による企業結合)

 当社は、2022年4月13日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社FGスマートアセットが株式会社TMアセットの発行済株式の全部を取得し子会社化することを決議し、2022年4月13日付で株式譲渡契約を締結しました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。

 

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループの垂直統合型のビジネスモデルをより強固なものとするために、通信機器やシステム等について研究開発活動を行っております。具体的には、Wi-Fiルーター兼アクセスポイント(AP)などの通信機器の開発・改良やシステム開発などを中心に実施しております。

 また、効率的な会社経営を行うため、当社グループのWi-Fiサービス提供用通信基盤管理システムの開発なども行っております。

 当連結会計年度の研究開発費は、54百万円であります。

 なお、上記の研究開発費の金額は特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っておりません。