当社グループの企業理念は「新しい価値の創造と機会の拡大」の追求であり、それはCreation Of New Value And New Opportunities の頭文字を取り「Convano(コンヴァノ)」と名付けられた社名にも込められております。
この企業理念に基づき、従来の常識や既成概念にとらわれず課題にチャレンジし続けることで、一般的に高価格かつ施術に時間がかかるため、限られた人だけがする贅沢品と考えられていたネイルサービスを、「手軽、リーズナブル、安定品質」を実現する業界唯一のポジションを構築してまいりました。
今後は「ネイルで世界を変える」のビジョン実現のため、またネイル業界全体の発展に貢献するためにも、更なるブランド認知の促進を図り、より多くの方々に「ジェルネイル」を経験していただくべく、新規ユーザーの開拓並びに雇用機会の創出に取り組んでまいります。
国内の構造的な人手不足を背景とする採用難及び雇用維持に伴う人件費の上昇、不動産賃料の高騰などのコスト増加要因により、当社グループが属するネイル業界においても厳しい経営環境となっております。
しかしながら、為替相場の急激な変動や地政学的な衝突の影響による物価上昇など回復基調に転じており、ネイル利用者も再成長を見込んでおります。
ネイルを普段使いする利用者の比率及び一人当たりの平均利用回数も、緩やかに伸びていく見通しがあり、市場動向は堅調に推移しております。
競争環境においては、「安価・短時間」を売りにする競合の参入が増加傾向にあります。一方、「リーズナブルさ・スピード」と「品質・仕上がりの安定感」を両立しているのは当社のみであり、独自のオペレーションによるポジションと優位性を確立している業界唯一のネイルサロンであると認識しております。参入企業が増える中でもシェアの維持・拡大が可能であると想定しております。
当社グループは主要財務指標として、全社及び各事業の売上収益、営業利益、EBITDA及びその成長率を重視して います。また独自のオペレーションによる高い生産性が当ビジネスモデルの根幹であるため、各ネイリスト別の施 術時間や顧客の店舗での滞在時間など、様々な時間の動向を注視しております。さらに予約によるご来店が大半で あるため、予約手段の割合や、予約可能数に対する予約率、キャンセル率などの動向を事業上の重要な指標として 注視しております。
当社グループが展開するネイルサロン「ファストネイル」は、多くの人にとって、非日常であったジェルネイルの一般化を目指し、当たり前を疑い、業界の常識を更新してまいりました。ジェルネイルは、毎日変えられるものではないため、顧客に日常的に楽しんでいただくためにも、考え抜かれたデザインやオペレーション、短い時間と明朗な会計、安定した品質を提供することに徹底的にこだわりました。今後も「ファストネイル」は、これらの強みを顧客に向けてよりいっそう訴求し、安心して通えるネイルサロンのトップブランドとして認知していただくことが不可欠であります。そこで、時代に即した効果的な広告宣伝手法への対応、顧客ニーズをとらえた商品の開発、当社グループ独自の予約アプリ「FASTNAIL TOWN」の機能拡大を継続的に実施し、利便性の更なる向上を図ってまいります。
また過去には出店場所を首都圏や関西・東海の駅近郊のビル内をメインとして進めてまいりましたが、近年は優良商業施設内の高い認知が期待できる場所への出店に軸足を移しております。さらに今後は、地方都市などの未開拓地域への出店を図るため、既にそれらの地域に密着したビジネスを展開しておられる、ヘアーサロンなどの事業者をパートナーとしたフランチャイズ展開も推進し、事業規模の一層の拡大を図ってまいります。
① 既存店舗の稼働率向上と新規出店の適正なバランス
コロナ禍が沈静化するにつれて需要の回復基調が顕著となる中、各店舗に用意された座席の稼働状況には、まだ余力がある状況となっています。
コスト面においても店舗の賃料は大きな比率を占めており、物流コストも上昇していることから、当面の間は需要と供給のバランスを考慮しつつ既存店への配属を重視した人員施策を行い、稼働率を高めて効率的な利益の獲得に努めてまいります。
このように各店舗の従業員数を十分に充足させることは、労働環境の大きな改善にもつながり、離職の抑制にも好影響を与えることが期待でき、採用コストの抑制とともに待遇改善にも寄与すると考えております。
一方で、当社店舗の便利な立地がお客様の大きな来店動機につながっています。これまでも物件を厳選して優良商業施設に店舗を構えてまいりましたが、今後も既存店の人員充足を優先しつつバランスを熟考しながら、新規物件の開拓、あるいは好立地への移転、フランチャイズ展開などを進めてまいります。
② 人材価値の向上と、長く働きやすい環境の実現
当社グループにおいて「優秀な人材」が最も大切な経営資源であることに変わりはありません。質の高い採用から育成・技術の向上、定着が重要であり、他社との差別化並びに事業規模の拡大の要となります。
よって、これまで以上に従業員教育の充実と労働環境並びに待遇の改善を図るとともに、今後はブランドの方向性を一層明確にし、インナーブランディングの浸透を進め、すべての従業員が当社グループの目指す姿、ビジョンや経営理念などを深く理解し行動することにより、お客様に対して提供する価値を向上させてまいります。
また、優秀な人材が長期で働けるよう、結婚や出産、育児、介護などのライフステージの変化が起きた際に、柔軟な働き方が選択可能な雇用区分の再設計を行いましたが、この制度の利用促進を図るために更なる改良を行い、より一層の福利厚生の充実を実現させることによって、個々人の環境変化に応じた働きやすい環境整備を推し進めてまいります。
③ 時代の変化とニーズに即応できる体制づくり
以前より消費者の行動様式の変化が進む中、まさにコロナ禍がその流れに拍車を掛けました。デジタル化が進むマーケティングにおいてもその手法は多様化・分散化の一途をたどり、これまでの限られた広告宣伝だけでは消費者の心をつかむことが難しくなっています。
よって当社グループでは、マーケティング部門や商品開発部門並びに関連企業の連携を強めて、時代に合った効果的な広告宣伝手法への対応と、消費者ニーズの変化を敏感に捉えた商品開発に努めつつ、一方ではメニューバラエティなどの集中と選択により、当社の特徴である効率の高い店舗におけるオペレーションの最適化を図ってまいります。
また、他社との圧倒的な差別化要因である当社独自の予約アプリ「FASTNAIL TOWN」の改良と機能拡大も継続的に行い、利便性の更なる向上を行ってまいります。
④ 変革と成長を支える経営基盤の強化
当社グループを取り巻く経営環境は日々刻々と変化しており、様々な企業リスクへの迅速かつ柔軟な対応が必要となっています。
特に近年、コンプライアンス並びにコーポレートガバナンスの重要性が顕著に高まっており、経営陣は当然のことながら従業員のモラルにいたるまで、会社全体での健全性や透明性が求められています。
このような環境変化を踏まえ、当社グループは企業価値を更に高め、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに信頼され支持され続ける企業となるために、従業員への啓蒙と教育活動はもとより、経営陣においても意思決定の迅速化と明確化、組織体制の最適化、監査役及び会計監査人による監査との連携を強化し、企業倫理を高めてまいります。
当社グループが、ネイル事業を展開しこれまで成長を遂げてきた背景には、様々な経歴、価値観、性別等を問わない「人材の多様性」が不可欠でありました。今後も企業理念に基づき、「従来の常識や既成概念にとらわれず課題にチャレンジし続ける会社」として成長し続けていくために、当たり前に女性が活躍する職場の環境づくりとして、女性社員の採用強化、キャリアアップ支援により女性社員の活躍を推進するとともに、人材の多様化による組織力向上を図ってまいります。なお、長期継続就労の実現に努め、柔軟なライフステージの変化を意識した、勤務形態を可能にする人事制度の導入と育児の両立に向けた社内セミナーの開催などを行っていく方針であります。また、育児休業からの復職時には、人事担当者及び復帰予定の部署における統括責任者との面談を実施し、長く働きやすい職場環境を整備してまいります。
なお、本文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があるとともに、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社グループは、事業においてサステナビリティマネジメントを推進するにあたり、明確な意思決定手続きを定めております。当社グループにおけるコンプライアンス経営、環境経営、社会貢献活動に関わる事項については、取締役、監査役及び関係する責任部署の上長など、社内横断的なメンバーで構成される経営会議が活動を推進しております。具体的に、経営が必要とするサステナビリティに関する重要事項の意思決定にあたっては、経営会議で審議され、重要事項は取締役会に報告されます。
人口の約半分を占める女性のニーズをキャッチするために、店舗づくりから経営判断に至るまで女性の視点が活かされ、各部署、店舗において女性が活躍していることを前提といたします。
① 女性活躍の阻害要因である、アンコンシャス・バイアス払拭のための継続的な教育を実施
② 仕事と育児の両立支援など、女性がライフイベントを経ながら就業を継続するための制度・環境の整備
③ 男女ともに仕事も育児も楽しめる、育児休暇を取得しやすい風土の醸成
④ ロールモデルの事例共有による女性のリーダーシップを醸成、育休復帰後も平等な役員登用及び管理職への抜擢
⑤ 長時間労働を前提としない管理職としての働き方を構築
当社グループは、リスク管理規程を制定し、社長を委員長とする社内横断的なコンプライアンス委員会を設置してリスク管理を行なうこととしております。
また、社内相談窓口の設置や従業員へのヒアリング及びアンケート等を実施し、リスクの識別、課題認識の徹底を図っております。
(4) 指標及び目標
① 指標 計画は2023年4月1日から2026年3月31日までの3年間といたします。
② 目標 当社グループとして目指すべき将来像を検討しつつも、女性管理職比率に関しては2026年3月31日まで引続き70%から80%以上を継続いたします。
以下において、当社グループの事業展開上のリスクとなる可能性が考えられる主な事項を記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の迅速な対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項記載事項及び本項以外の記載内容も併せて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、本文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があるとともに、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
当社グループが属しているネイル産業は2008年頃までに急成長してきましたが、その当時と比較すると現在は伸び率も鈍化しており、ほぼ成熟期に移行し始めたものと思われます。また、当社グループがサロンを主に出店している関東地区は競争が激化しており、過当競争である可能性も否定できません。他業界と比較するとネイルサロン事業は投資コストや法規制などにおいて参入障壁が低く、個人商店の開業も含めて当面、継続して出店が発生するものと考えられます。
当社グループといたしましては、ファストネイルブランドの特徴と強みを一般消費者により一層アピールすることによる潜在需要の掘り起こしを強化してまいりますが、競合状態がさらに激化した場合には、既存店舗の売上が減少し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、今後、店舗展開を行う上で新たな人材の確保が不可欠となりますが、ネイル業界特有の事情で女性比率が高く、結婚、出産等のライフステージの変化により、平均勤続年数が短く、離職率が高い傾向にあります。ネイリストの技術向上、労働環境の改善・充実を今後も図っていく方針ですが、給与相場の上昇、求人費用の増加、労働力需要の増加などに伴い、採用環境が悪化した場合、あるいは退職者数が想定を大きく上回った場合、当社グループが必要とする従業員を適切なコストで確保することができなくなり、新規出店の遅延や既存店の売上減少など業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの基本的な出店方針は、主要駅を基軸とし特定の出店地域ごとに店舗数を拡大していく方式であり、各地域における有力不動産業者や商業施設ディベロッパーなどからの情報に基づき、立地条件、賃貸条件、売上予測、投資採算性などを慎重に検討し、出店地を決定しております。しかしながら、当社のニーズに合致した物件が必ずしも確保できるとは限らず、また仮に確保できたとしても不動産賃料の高騰などにより計画された店舗収益を確保できない可能性もあり、新規出店が計画通り行われず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは初期投資を抑えた出店を基本戦略としておりますが、新規出店時には内装工事や什器備品、販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、大量の新規出店、期末に近い時点での新規出店は、その期の利益を押し下げる要因となります。また、賃貸物件による出店を基本としているため、出店時には賃貸人に対して敷金及び保証金を預け入れます。契約に際しては、物件所有者の信用状況の確認などを行い、検討しておりますが、賃貸人の経営状況によっては、当該店舗における営業に支障が生じ、契約満了による退店をした際に敷金及び保証金などの全部又は一部が返還されない可能性があります。
また、当社グループ側の都合により不採算店舗の契約を中途解約する場合など、締結している賃貸借契約の内容によっては、敷金及び保証金などの全部又は一部が返還されない場合があり、当社グループの財務状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、第10期連結会計年度末における総資産に占める敷金及び保証金の割合は6.2%となっております。
当社グループは会員登録の際にお客様から頂く情報、採用した従業員の情報など、多数の個人情報を保有しており、社内規程に則った管理に努めております。しかしながら、個人情報が外部へ漏洩するような事態が発生した場合には、法令違反、損害賠償などにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループはインターネット回線を通じてオーダーシステム、予約システム、ホームページなどを専門の外部業者が所有するレンタルサーバーにて、また売上管理、原材料の受発注、電子帳票類の保管などを、自社内のサーバーにて運用しております。データのバックアップや予備機の設置、定期的なウイルスチェックなどの対策を講じておりますが、災害や機械の故障、回線業者側の不具合など、不測の事態によってシステム障害が発生した場合には、店舗の運営に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、事業に必要な資金を金融機関からの借入により調達しており、借入金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、第10期連結会計年度末における総資産に対する借入金の割合は37.5%となっております。
のれん及び無形資産の商標権は、当社グループの資産の相当な部分を占めます。旧㈱コンヴァノの買収により発生したのれん及び無形資産の商標権は、第10期連結会計年度末現在それぞれ650,260千円、488,000千円であり、合わせて当社グループの総資産の44.9%を占めています。IFRSのもとでは、のれん及び無形資産の商標権は償却の対象とはならず、毎年及び減損の兆候があると認められた場合にはその都度、減損テストが実施されます。また、当社グループの有形固定資産も、帳簿価額を回収することが出来ない可能性を示す事象や状況変化があった場合には減損テストが実施されます。
外部環境の著しい変化などにより当社グループの店舗収益が悪化し、事業計画において計画したものと業績が大きく乖離した場合、有形固定資産、のれん及び無形資産の商標権について減損損失を計上することとなり、当社グループの財政状態及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは関東、関西、東海、中国、九州地区に店舗を展開しております。これらの地区において天候不順や異常気象が発生した場合には、客数が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、地震や台風などの天変地異により、特定の店舗に留まらず、ある程度のエリアの店舗に跨ってお客様の来店や従業員の出勤が困難になった場合、若しくは店舗の破損・停電・道路の寸断などによって営業が困難になった場合には、店舗の売上が大幅に減少することが考えられます。さらに被害の程度によっては、修繕費などの多額の費用が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
日本国民の多くがその免疫をもっていない新型コロナウイルス等の感染症が国内で拡大した場合、お客様や従業員が感染リスクに晒され、店舗の営業や本社の業務遂行に支障をきたすほか、感染拡大防止のための外出自粛要請等による消費マインドの低下、臨時休業等により営業自粛等の対応を行わざるを得なくなった場合、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
また、従業員への感染による、店舗の休業や本社の業務の一時的な閉鎖、物流の遅延による店舗の営業への支障、風評被害によるブランドイメージの低下など、当社グループの事業及び業績に重大な影響を与える可能性があります。
当社グループの展開する「ファストネイル」は、来店前の予約手段や広告宣伝の多くをインターネットに依存しております。そのため、商標などの不正使用や、ソーシャルメディアの急激な普及にともなうインターネット上の書き込み、悪意のあるクチコミ投稿などによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの競合他社に対する風評被害であっても、ネイル産業全体の社会的評価や評判が下落することにより、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
当社は設立が2013年であり、未だ成長途上にあるため、さらなる事業拡大に対応する上での必要な経験等が十分に蓄積されていないと考えております。よって、今後の事業及び経営成績を予測する上で見込みと異なる推移となった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは、今後の事業展開や成長を支えるためにも内部管理体制のより一層の充実を図っていく方針でありますが、事業の拡大及び人員の増加に適時適切に組織的な対応ができなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業は、その性質上、顧客からの仕上がり品質やサービスに対するご指摘、ご不満などのクレームを受ける可能性があります。またお客様に店舗に直接ご来店いただくことから、店舗において何らかの重大な事故などが発生した場合、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による活動制約は段階的に緩和されたものの、オミクロン株などによる感染の再拡大も発生した一方で、為替相場の急激な変動や地政学的な衝突の影響による物価上昇など、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの属するネイル業界におきましても、感染の再拡大による外出の自粛や、物価高による節約志向の高まりなどにより、回復基調ではあるものの依然として厳しい経営環境で推移しました。
このような環境の中、当社グループはコロナ禍に起因する人員不足並びに店舗スタッフの感染などにより一部店舗で臨時休業を実施したものの、積極的な採用活動を行ったことにより人員不足は解消に向かい、前連結会計年度に比べて増収となりました。
店舗展開ではファストネイルブランドにて、4月にテラスモール湘南店(神奈川県藤沢市)、9月にmozoワンダーシティ店(名古屋市西区)、12月になんばウォーク店(大阪市中央区)を直営店として優良商業施設に新規出店しました。
利益に関しては、従業員の待遇改善や人員不足解消に向けた積極的な採用教育活動の実施、予約アプリの利便性を高めるための改修など、将来に向けた投資、原材料並びにエネルギーコストの上昇などにより費用が増大したことに加え、売上収益の回復により雇用調整助成金の受給対象から外れたことで当連結会計年度は赤字となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益は2,330百万円(前連結会計年度比8.7%増)、営業損失は36百万円(前連結会計年度は営業利益89百万円)、税引前損失は43百万円(前連結会計年度は税引前利益82百万円)、親会社の所有者に帰属する当期損失は34百万円(前連結会計年度は親会社の所有者に帰属する当期利益51百万円)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(店舗数)
(注)( )内はフランチャイズ店舗であり内数であります。
(新規出店)
(業績)
(単位:百万円)
(業績)
(単位:百万円)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6百万円増加し、399百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は127百万円(前連結会計年度比239百万円の収入減)となりました。これは主に、助成金返還損失引当金を△81百万円、営業債権及びその他の債権の増減額を△26百万円それぞれ計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は41百万円(前連結会計年度比52百万円の支出減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出を33百万円計上したことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は79百万円(前連結会計年度比166百万円の支出減)となりました。これは主に、リース負債の返済による支出を201百万円計上した一方で、短期借入金の増減額を170百万円計上したことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループで行う事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、仕入価格によっております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先が無いため記載を省略しております。
2.調整はセグメント間の相殺消去であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。
新型コロナウイルス感染症の影響は、感染症法上の分類について季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられることなどを契機に、徐々に収束に向かうことが予想されます。一方で、人件費の高騰に加えて原材料やエネルギー価格、物流コストなど様々な物価高の影響は、2023年4月以降も2024年3月期中は一定期間継続するものと見込まれるものの、その影響は限定的であると仮定し、会計上の見積りを行っておりますが、現時点ですべての影響について予測を行うことは困難な状況であるため、収束時期等によって変動する可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度末における資産、負債及び資本の状況は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ37百万円増加し、628百万円となりました。これは主に、営業債権及びその他の債権が26百万円、その他の流動資産が8百万円増加したことなどによるものであります。
非流動資産は、前連結会計年度末に比べ75百万円増加し、1,907百万円となりました。これは主に、使用権資産が74百万円増加したことなどによるものであります。
その結果、資産合計は前連結会計年度末に比べ112百万円増加し、2,536百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ74百万円増加し、1,244百万円となりました。これは主に、借入金が120百万円増加したことなどによるものであります。
非流動負債は、前連結会計年度末に比べ72百万円増加し、476百万円となりました。これは主に、リース負債が65百万円増加したことなどによるものであります。
その結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ145百万円増加し、1,720百万円となりました。
資本合計は、当期利益の計上などにより前連結会計年度末に比べ33百万円減少し、816百万円となりました。
当社グループの売上は、経済情勢、消費者の嗜好の変化、他社との競合、天候不順、出店計画等による影響を受け、また当社グループの費用は、原材料価格、光熱費、不動産賃料、人件費等による影響を受けます。したがって、これらの変動要因が発生し、当社グループによる対応策が有効に機能しなかった等の場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの経営成績に影響を与える他の要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
(c) 経営戦略の現状と見通し
ファストネイルは、コロナ禍以前は安定的な収益を確保しており、現状はコロナ禍の影響を受けておりますが、女性の「キレイでいたい」「おしゃれをしたい」といった普遍的な欲求に応えるビジネスであることから、日常生活の回復とともに需要も徐々に従前の水準に戻るものと考えております。
よって当社グループは、既存店の集客と収益力強化のために人材教育や魅力的なプロダクトの開発・提供に力を入れ、さらに優良物件への積極的な出店と、新たなフランチャイズパートナーの開拓を進めることにより、今後も事業規模の拡大を図ってまいります。
① 資金需要
主として運転資金、設備投資、長期借入金の返済、法人税等の支払に資金を充当しております。
運転資金のうち主なものは、人件費、地代家賃、材料費等であります。
設備投資は主に、ネイルサロン「ファストネイル」の新規出店にかかる有形固定資産の取得、敷金及び保証金の差入等であります。
② 資本の財源
営業活動によるキャッシュ・フローにより得た資金を基本としておりますが、運転資金につきましては、状況に応じて取引銀行から短期借入れを行っております。
③ 資金の流動性
・当座貸越契約
当社は、取引銀行6行との間で貸越極度額合計500百万円の当座貸越契約を締結しております。
当連結会計年度末において、当該契約に基づく借入を500百万円実行しております。
・コミットメントライン契約
当社は、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化に備え、2020年5月に取引銀行2行との間で借入極度額合計500百万円のコミットメントライン契約を締結しました。
当連結会計年度末において、当該契約に基づく借入を250百万円実行しております。
・劣後特約付金銭消費貸借契約
当社は、新型コロナウイルス感染症の影響により毀損した財務基盤の中長期的な安定を図り、将来の業績拡大を見据えた事業展開を推進するため、2021年3月31日付で株式会社商工組合中央金庫と劣後特約付金銭消費貸借契約を締結し、200百万円の借入を実行しております。
(1) コミットメントライン契約
当社が2022年5月に更新及び延長したコミットメントライン契約に関する内容は次のとおりです。
(注) 当該契約に替わる資金として、長期資金の借入及び当座貸越に関する契約を締結いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 37.重要な後発事象」に記載のとおりであります。
(2) 劣後特約付金銭消費貸借契約
特記事項はありません。