第2【事業の状況】

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社の目指す姿として「ビジョン」「ミッション」を以下のとおり定め、企業や製品のファンによるクチコミや購買の促進を支援する様々なサービスを提供しております。

<ビジョン>世界中の"好き"を加速する

<ミッション>個の力を最大化し、“小さな経済”を成長させる

 

(2) 経営戦略

当社は、上記のような「ビジョン」「ミッション」のもと、経営戦略その施策として以下の3つを掲げています。

 

経営戦略

施策

①アンバサダーマーケティング事業の拡張提供

主に大企業トップブランド向けのフルサポート型アンバサダープログラムに加え、主に中小企業向けで支援内容を柔軟に選択できるセレクト型、ファンの応援行動・経済貢献を分析できる当社ツール「アンバサダープラットフォームスターター」を活用し、顧客企業自らがファンマーケティングを実施できる「セルフ型」など、多様なサービス展開・サポート体制の充実

②動画特許テクノロジーを活用しDX推進

動画自動作成ツール「PRISM」を活用し、多様な価値観やニーズを持つ各ユーザーに対して、個別最適化された動画の提供し、ユーザー数の増加を図る。

③中小企業向けマーケティング独自支援

インスタグラムの運用自動化ツール「Digital Panda」や美容師向けの教育プラットフォームを提供する「hairstudy」による主に中小企業向けのマーケティング支援体制の強化

 

 

(3) 経営環境

当社グループは、アンバサダープログラム事業を行う当社と、動画自動作成技術を持つ株式会社クリエ・ジャパン、インスタグラムの運用自動化ツール「Digital Panda」の運営を行う株式会社popteam、美容師向けの教育プラットフォームを提供するHAIRSTUDY株式会社の子会社3社の計4社により事業展開を行っています。

当社が主として事業展開を行うインターネット広告市場は、2010年には7,747億円であった市場が2020年には22,290億円の市場に伸長し(出典元:電通「2020年 日本の広告費」)、今後も成長が期待できる市場環境にポジショニングしています。

そのような環境のなか、当社ではアンバサダーの応援行動・経済貢献の分析テクノロジー、企業のファンマーケティングを支援する運営ノウハウ・データの蓄積、多様なプログラムの開発を通じて、以下のような競争優位性を有していると判断しています。

①SNSとリアルの両面からのワンストップ施策

②自社開発システムや開発体制強化によるSNSのクチコミ収集・分析テクノロジー

③幅広い顧客の要望に応えるサービス提供体制

これらの競争優位性により、当社は大企業から中小企業まで企業規模・業種を問わず、幅広い顧客へのサービス提供の実績を有していると考えています。

 

一方で、新型コロナウイルス感染拡大によって、顧客企業でのリアルイベントの開催中止の影響により、当社の競争優位性の1つである「①SNSとリアルの両面からのワンストップ施策」が発揮できなくなる恐れがあります。実際に、新型コロナウイルス感染拡大により、アンバサダープログラム導入ブランド件数は2020年12月末時点では54プログラム(前期末比15プログラム減)となっております。このような状況を鑑み、当社ではアンバサダープログラムのオンラインイベント開催の促進やファンマーケティングの自社運営が可能となるSaaS型ツール「アンバサダープラットフォームスターター」をリリースするなど、新型コロナウイルス感染拡大への事業についての対応を進めているものの、依然、新型コロナウイルスの感染拡大は当社の業績に悪影響を与える恐れがあります。

 

(4)目標となる経営指標

当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。売上高及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置づけ、各営業課題に取り組んでまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①不適切な資金流用及び会計処理への再発防止策の徹底

当社は、2021 年 6 月 16 日付「2021 年 12 月期第1四半期報告書の提出期限の延長(再延長)に係る承認申請書提出のお知らせ」及び同年6月 21 日付「第三者委員会の最終調査報告書公表及び役員報酬の減額に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、第三者委員会による調査の結果、元役員による不適切な資金流用が行われていたこと、及びその後の社内調査により、ソフトウエア資産において不適切な会計処理が行われていたことが判明いたしました。

当社は、本事案を受け、第三者委員会の最終調査報告書による原因分析及び提言を真摯に受け止め、以下のとおり再発防止策を策定し、継続して運用をおこなっていきます。なお、以下の再発防止策については2021年12月末までに体制を整備し、2022年1月以降から本格運用を実施する予定となっています。

 

(1)ガバナンス体制の強化

 ① 取締役会による監督機能強化

 取締役会における決算報告の拡充及び報告基準の引き下げ、監督機能を強化する。

 ② 社外役員の選定基準の策定

 社外役員の選定基準を策定し、独立性を確保する。

 

(2)コンプライアンス意識の徹底

 ① コンプライアンスを最優先した経営の実現

 経営トップ自ら、コンプライアンス遵守が経営の最重要課題であることを再度明確にし、

役職員に対して、継続してメッセージを配信する。

 ② 役職員に対するコンプライアンスの意識改革

 コンプライアンス意識の維持向上の為、本事案をふまえたコンプライアンス教育及びリ

 スク管理研修を定期に実施する。

③ 職業倫理の確立

 管理部社員に対して、職業倫理の確立を人事管理の最上位の目標に位置付ける。

 

 

(3)組織体制の再構築

 ① リスク管理体制の強化

 コンプライアンスに関する企業文化改革及び全社横断的な内部統制システムの強化を目

 的として、経営トップ及び各部門長等から構成されるリスク管理委員会を設置する。

 ② 適切な権限配分の実現と権限集中の解消

 管理体制を強化することにより、適切な権限配分を実現する。

 

(4)監査体制の強化

 ① 内部監査体制の見直し

 内部監査の体制強化、人員構成の変更、権限強化を実施する。

 ② 監査役、内部監査、会計監査人の連携強化

 三者で定期的な協議の場を設け、有益な監査に繋げるための連携を強化する。

 ③ 監査における透明性の確保

 全社的に監査への情報提供ルールを設定し、透明性を確保する。

 

(5)社内規程の整備・改訂及び業務フローの見直し

 ① 各種社内規程・管理資料の整備・改定

職務権限規程、業務分掌規程、経理規程及びコンプライアンス規程等、必要な規程・管理

資料の見直しを実施し、整備する。

 ② 現金管理方法の見直し

 小口現金の上限金額を設定し、定期現金実査には、常勤監査役の立ち合いを必須とする。

 ③ ソフトウエア資産計上フローの見直し

 管理部・技術部・常勤監査役にて定期的に協議の場を設け、ソフトウエア資産について

 の確認を実施する。

 

 (6)内部通報制度の実効性担保

 ① 内部通報制度の周知徹底

 研修や全社員集会などを通じて、社員への周知の頻度、質を高め、徹底する。

 ② 内部通報に関する信頼の醸成

 情報提供者の秘匿及び不利益扱いの禁止について、明記・明言することで、内部通報に

関する信頼感を醸成する。

 

 (7)モニタリングの継続

上記具体策を実行するに当たり、監査役会を中心として定期進捗モニタリングにより、適時状況を把握し、改善に努める。

 

 

② アンバサダー事業の収益拡大

イ.顧客基盤の拡大について

当社グループの主力事業であるアンバサダー事業は大手企業を中心とした顧客基盤となっております。大手企業では自社で複数ブランドを保有することも多く、随時新たな製品も開発・発売をされるため、アンバサダー事業の拡大余地は大きいと考えており積極的な営業活動が必要と考えております。

また、更なる成長を見据え、今後はより良い製品、サービスを展開している中小規模の企業を支援するため、提供サービスのラインナップを増やすことで顧客基盤の拡大・強化を推進してまいります。

 

ロ.アンバサダー活動のモデル化及びそのノウハウについて

当社グループが支援する企業におけるアンバサダーとの活動は、直接会って交流するリアルイベントから、インターネットを通じて参加できる企画、商品開発、販促物制作など様々です。

今後は業種・業態に合わせた活性化プログラムの開発を推進し、交流する際のノウハウを提供することで導入の障壁を下げることが必要であると考えております。

 

ハ.アンバサダープラットフォームの機能充実について

当社グループの基幹システムであるアンバサダープラットフォームはアンバサダーの発見、影響力/発言分析、連絡をワンストップで提供しております。

アンバサダーの分析対象となるSNSのサービスの利用にはトレンドがあり、今後も新しいサービスを通じてアンバサダーが情報発信を行うことが想定されます。当社グループでは今後も積極的にトレンドを捉え、アンバサダーの貢献価値証明のため、新しいサービスと本システムとの連携、継続的な開発が必要と考えております。

また、企業や外部機関が保有する様々な「外部データ」と、アンバサダーの「クチコミデータ」を連携することで更なる価値証明が可能となるため、データ連携、機能開発への投資が必要と考えております。

 

③ アンバサダープログラムのサービス拡充と高付加価値化

当社グループが行う事業報告セグメントは「アンバサダー事業」のみとなっており、ひとつの事業モデルに依存している状況にあるため、複数のビジネスモデルを持ち、より頑強な組織へと成長していくことが今後の発展において重要であると考えております。  

今後は、インターネットを活用したマーケティング施策が多様化する中で、幅広い顧客ニーズに対応すべく、当社のテクノロジーと企画・運営ノウハウ活用した販促・購買支援、市場調査、商品開発など新たな収益性の見込めるサービス展開を進めてまいります。

 

④ 効果検証活動

当社グループではアンバサダーによる貢献効果をデジタル、リアルの両面で検証しております。今までの効果検証により、アンバサダープログラムの導入によって、アンバサダーの発言活性化効果や、周囲の友人や知人にオススメする貢献が確認されております。

今後もアンバサダープログラムを通じたアンバサダーによる貢献効果の検証活動が重要と考えており、来店・誘導貢献、購買貢献など多面的に貢献を明らかにするべく一層の検証活動を強化してまいります。

 

⑤ 当社グループ及びサービスブランドの知名度向上について

当社グループは、インターネットの普及や「アンバサダー」の重要性の高まりと共に、新聞・テレビ・雑誌等各種マスメディアで紹介される機会が増加したことから、徐々に知名度が向上しつつあると認識しております。しかしながら、更なる事業拡大及び他のSNSマーケティング施策との差別化を図るにあたり、当社のブランドを確立し、より一層知名度を向上させていくことが重要です。今後も、費用対効果に注意を払いながらプロモーション活動を強化してまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針です。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 当社グループの事業環境及び固有の法的規制に係わるリスクについて

① レピュテーション毀損により事業連携が進まないリスク

当社は、事業展開において取引先との業務提携を積極的に促進することで事業拡大を図っています。しかしながら、当社は2021年6月に公表しましたとおり、元役員による不適切な資金流用及び会計処理が発覚し、ステークホルダーの皆様からの信用を損ね、当社のレピュテーションが毀損した状態と認識しています。当社としては再発防止策の整備・徹底を進め信用回復を図っておりますが、当該レピュテーションの毀損により、事業展開において取引先や外部機関との連携が進まず、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② インターネット事業に関する一般的なリスク

当社グループは、インターネット関連事業を主たる事業対象としており、インターネットの活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットのさらなる普及が成長のための基本的な条件と考えております。インターネットの普及は引き続き進んでいるものの、今後どのように進展していくかについては不透明な部分もあります。当社では、マーケティング部や技術部を中心にインターネット事業の市場環境を注視することでリスクの低減を図っておりますが、インターネットに関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因によって、今後の普及に大きな変化が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 競合について

当社グループが行うインターネットを活用したマーケティング市場は、マーケティング手法やサービスの形態が日々進化しております。「当社ASPシステムであるアンバサダープラットフォームの活用」及び「アンバサダーを活かすノウハウの蓄積によるサービスの品質」により他社との差別化を行っておりシェア拡大に努めております。しかしながら、ファンを活用したマーケティング施策を提供する会社が増加し、競争が激化した場合は当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

④ アンバサダー事業に係わるサービスの拡充

当社グループでは、多様化する顧客ニーズに対応するためアンバサダーを起点とした新しいサービス提供を常に検討し、実施していく方針でおりますが、これによりシステム投資、宣伝広告などの追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。自社エンジニアの育成や顧客との接点を獲得するためのセミナー開催等を通じて効果的なシステム投資・宣伝広告によりリスクの低減に努めておりますが、予測とは異なる状況が発生し新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

⑤ ステルスマーケティング※について

昨今一部のクチコミサイトでのいわゆるやらせ問題及びステルスマーケティング問題が表面化しております。当社では、ステマ対策ガイドラインを作成し、企業から何らかの便宜を受けた際にはその内容が伝わる様、事業及び継続的な周知・確認、事後対応を行っておりますが、広告主の不安が高まった場合等には、ソーシャルメディアを利用した広告市場の拡大に悪影響を与え、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

※ステルスマーケティング:消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。

 

⑥ 技術革新について

当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新サービスの導入が相次いで行われております。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っておりますが、これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応に支障が生じた場合、当社グループの業界における競争力が低下し当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ システム障害について

当社グループは、クライアント企業にインターネットによりサービスを提供しております。システムの安定的な稼働を図るために定期的バックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの事前防止又は回避に努めております。しかしながら、サイトへのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、当社グループソフトウエアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムがダウンした場合、当社グループの事業活動に支障を生ずる可能性があります。また、サーバーの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や、当社グループに対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 個人情報管理によるリスク

当社グループはサービス提供にあたり、アンバサダーなどの個人に関連する情報を取得しております。これらの情報の取り扱いには、外部からの不正アクセスや内部からの情報漏洩を防ぐため、「個人情報保護規程」の制定、セキュリティ環境の強化、従業員に対する個人情報の取り扱いに対する教育等、十分な対策を行っております。また、当社は2012年10月にプライバシーマークの認定を受けております。しかし、今後何らかの理由により個人情報が漏洩した場合には、損害賠償や信用力の失墜により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 情報取得への制限リスク

当社グループは、ソーシャルメディア等により日々大量に生成されるインターネット上のクチコミを、当社グループが顧客に提供するソフトウエアを通じて自動的に収集しております。しかしながら、ソーシャルメディア等の運営者側の方針転換により、情報の自動収集に制限が加わったり、禁止されたりする可能性があります。このような事象が生じた場合、当社グループは独自の方法により同様のデータの入手に努める方針ですが、現在入手できているデータを取得できなくなることでサービスの品質が低下したり、情報の収集に対して追加コストが発生したりする場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑩ 知的財産権に係る方針等について

当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループの事業分野で当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性又は新たに当社グループの事業分野で第三者により著作権等が成立する可能性があります。かかる場合においては、当社グループが第三者の知的財産権等を侵害することによる損害賠償請求や差止請求等、又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは必要に応じて商標権等の知的財産権の申請を行っておりますが、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間や費用を要する等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑪ ソーシャルメディアデータの法整備について

ソーシャルメディアが益々浸透し、クチコミが日々大量に生成されるようになりました。このような状況において、ソーシャルメディアデータに関する法整備においては、2010年1月に施行された改正著作権法でインターネット上の検索サービスを提供する事業者がその検索サービスに必要な情報を収集する行為が一定の条件下で認められるようになりました。しかしながら、今後の新たな法律の制定や既存の法律の改正により、自主規制が求められるようになる可能性があります。このように当社グループのサービスを提供する上での情報収集やサービスの提供の仕方自体に何らかの制約を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について

① インターネット広告市場について

マーケティング支援事業及び広告事業が対象とするインターネット広告市場は拡大傾向にあり、インターネット広告はテレビに次ぐ広告媒体へと成長しており、今後も当該市場は拡大していくものと想定されます。当社は、システム開発体制の強化を通じて事業の付加価値向上を図っているものの、景況感の変化や新たなイノベーションの創出により、インターネット広告市場が拡大傾向の鈍化あるいは縮小傾向に転じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 景気動向及び顧客企業の広報・広告宣伝予算の影響について

当社の取引はクライアントの広報・広告宣伝予算に強く影響を受けます。景気低迷の折に、広報・広告宣伝予算は相対的に削減の対象となりやすいと考えられ、クライアントの景気やその他の影響が、当社の事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

(3) 当社の事業運営体制に係わるリスクについて

① 小規模組織であること

当社は小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものになっております。当社は今後の急速な事業拡大に応じて、従業員の育成、人員の採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

② 人材の確保及び育成について

当社の事業展開においては、利用者向けサイトの構築及び運用面においては高度な技術スキルを有する人材が要求されることから、サイト構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また、今後の事業拡大により受注の獲得機会が増加した場合、受注規模に応じた営業人員の確保が必要となります。当社は今後の事業拡大に応じて必要な人材の確保と育成に努めていく方針でありますが、必要な人材の確保が計画通り進まなかった場合や、現在在籍する人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、この場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

 

③ ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について

当社では、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

なお、提出日現在における新株予約権による潜在株式数は、197,900株であり、発行済株式総数の7.96%%に相当しております。

 

④ 配当政策について

当社の利益配分につきましては、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のための内部留保を意識しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら当社は、成長過程にあり今後の事業発展及び経営基盤強化といった、内部留保の充実を図るため、配当を行っておりません。

現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

⑤ 調達資金の使途について

当社は本増資による資金について、基幹システムの機能強化及び資本業務提携やM&A等に充当する計画としております。しかしながら当社の所属する業界の環境変化や、これに伴う今後の事業計画の見直し等により、投資による期待通りの効果があげられなくなる可能性や、場合によっては充当先の変更が生ずる可能性があります。この場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 他社との業務・資本提携等について

当社は、他社との業務提携、資本提携等を通じて事業の拡大、スピードアップに取り組んでいく方針であります。当社と提携先の持つ技術やノウハウ等を融合することにより、事業シナジーを発揮することを目指しますが、当初見込んだ効果が発揮されない場合、またこれらの提携等が何らかの理由で解消された場合、当社の事業展開、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 継続企業の前提に関する重要事象等について

当社グループは、前々連結会計年度において基幹システム「アンバサダープラットフォーム」システム刷新の遅れやアンバサダープログラムの受注単価向上施策の不十分、既存事業への投資増加により営業損失108百万円、経常損失114百万円、当期純損失355百万円となりました。また最近連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染拡大によるアンバサダープログラム契約件数の減少により営業損失237百万円、経常損失225百万円、親会社株主に帰属する当期純損失347百万円を計上しました。また、当第3四半期連結累計期間においても、売上原価や販管費等のコスト削減に努めたものの新型コロナウイルス感染長期化や不適切会計への対応により営業損失85百万円、経常損失75百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失300百万円を計上しています。このような事象又は状況を解消するために、当事業年度においては主力事業であるアンバサダープログラム※において、アンバサダーの応援行動・経済貢献を分析する「アンバサダーアナリティクス」の提供開始(2021年3月22日~)、顧客との接点を広げるための自社セミナー開催(2021年3月22日・10月13日~14日他)、従来の大企業のトップブランド向けのフルサポート型が中心だったアンバサダープログラムにおいて、当社のツールシステム利用と期間限定の支援を提供するセレクト型や、顧客企業が自らファンマーケティングを行うためのツール「アンバサダープラットフォームスターター」を利用してもらうセルフ型の提供を開始(2021年10月21日)するなど、ラインナップの拡大、自社ソリューションの販売推進による収益基盤の強化を推進し、また人件費を含む販管費及び一般管理費の見直しを推進するなど経営の合理化を図っております。また、人件費を含む販管費及び一般管理費の見直しを推進するなど経営の合理化を図っておりますが、当第3四半期連結会計期間末では債務超過となっており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。

当社グループは、こうした状況を解消するため、当事業年度においては、2021年3月22日に開催した自社大型セミナー「アンバサダーサミット2021」を始め定期的なセミナー開催による顧客との接点の拡充・強化、大手YouTuberプロダクションVAZをはじめ複数企業との業務提携によるアンバサダープログラム事業と動画生成システム「PRISM」の業務提携先への導入促進、「アンバサダーアナリティクス」の提供開始をスタートするなどのシステム開発・機能強化を進めております。さらに、当事業年度においてコスト削減も進めており、当第3四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)において、前年同期比で売上原価は△27.1%、販管費及び一般管理費については△7.7%となりました。

今後、債務超過の解消に向けて、以下の施策を着実に実行してまいります。

 

    ①収益基盤強化

a. 顧客との接点を広げ関係を強化する自社セミナーの定期的な開催

b. 業務提携先へのアンバサダープログラム事業と動画生成システム「PRISM」の導入促進

c. アンバサダープログラムのサービス価値向上に寄与するシステム開発・機能強化

   ②コスト削減

当事業年度において進めていた売上原価・販管費及び一般管理費の削減について引き続き継続し、コスト削減を図ってまいります。

 

なお、上記の具体的な実施時期や当社に与える業績への影響、実現可能性の程度については現時点では不明です。当社グループは、これらの施策を着実に実行することで当社グループの経営基盤の強化を図ってまいりますが、当該施策において重要である①収益基盤強化は外部要因に依存することから、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 

 

(5) 新型コロナウイルス感染症拡大に伴うリスク

当社グループでは、新型コロナウイルス感染拡大に関する対応として、感染拡大防止と安全配慮義務に則った従業員の安全確保を最優先に対応しております。現在では、業務上可能な部門においては外部ツールやWEB会議ツールなどを活用し、生産性を担保しながらテレワーク化を実施しております。一方で、現時点において新型コロナウイルス感染症の収束時期について明確な見通しは立っておらず、新型コロナウイルス感染拡大が長期化し、当社主力サービスであるアンバサダープログラムにおけるイベントやサンプリング、キャンペーンの中止や延期の要請がクライアントより相次いだ場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) Oakキャピタル株式会社における当社に関する違約金等請求訴訟に伴うリスク

2021年12月14日に提出した臨時報告書に記載のとおり、当社は原告であるOakキャピタル株式会社から、2020年7月6日付けで当社と原告との間で締結した第9回新株予約権総数引受契約書に基づき、2021年6月16日付で開示した「2021 年 12 月期第1四半期報告書の提出期限の延長(再延長)申請に係る承認及び第三者委員会による最終報告に関するお知らせ」、及び同月21日付で当社から開示した「第三者委員会の最終調査報告書及び役員報酬の減額に関するお知らせ」に記載された当社元役員による不当な資金流出及び不適切な会計処理、これに起因した当社財務諸表又は連結財務諸表の公表後の訂正、当社の内部統制不備に起因した法令・規則等(証券取引所の上場規程を含む。)への違反を理由とした違約金6億0080万1700円 及びこれに対する遅延損害金の支払の請求が提起されました。当社は、本訴訟については原告の主張は理由がないと考えており、裁判を通して適切に対応してまいりたいと考えておりますが、裁判の過程を通じて、実際に違約金または和解金を支払うことになった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

最近連結会計年度(2020年1月1日から2020年12月31日まで)及び当第3四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは「アンバサダー事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいためセグメント別の記載を省略しております。

 

   経営成績

最近連結会計年度(2020年1月1日から2020年12月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により、社会情勢の混乱や経済活動の停滞が生じマイナス成長に陥り、いまだ本格的な回復には至っておらず、先行き不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻くインターネット業界においては、スマートフォンやタブレット等の普及により、さまざまなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の情報が増加するなか、インターネットで情報を比較検討した上で商品やサービスを購入し、クチコミを投稿・拡散する形へと変化してまいりました。さらに、2021年から本格導入が始まる第5世代移動通信システム(5G)も控え、今後もさらなる拡大が見込める市場と考えております。

当社グループは「世界中の“好き”を加速する」をビジョンに掲げ、企業やブランドのファンの育成・活性化を支援するアンバサダー事業を主軸事業としております。

また、SNSアカウント運営の自動化及び、分析を行うSNSマーケティングオートメーションツール「DIGITAL PANDA(デジタルパンダ)」を提供しております株式会社popteamを2020年7月6日付で子会社化し、更なる事業推進の加速を目的に、特定業界に強みを持つ企業との連携を図るため、美容師/美容室向けのオンライン動画教育プラットフォーム「hairstudy(ヘアスタディ)」を開発・運営する株式会社akubi(現 HAIRSTUDY株式会社)を2020年12月18日に子会社化致しました。

しかしながら、売上高においては新型コロナウイルス感染症拡大防止の為クライアントのイベントが相次いで中止又は延期となった影響や、利益面においてはコロナ禍により人件費抑制に努め、また雇用調整助成金などの助成金収入の計上はあったものの、今後の事業拡大に向けた企業買収に係る費用等の計上や株式会社クリエ・ジャパンについて、パーソナライズド動画事業の継続契約へのモデル転換が当初想定していた期間より遅れたこと等を勘案し、連結財務諸表において当子会社の連結子会社化時に発生したのれんの減損損失49,934千円及び不正行為に関連して発生した損失66,049千円を計上するなどをいたしました。

以上の結果、最近連結会計年度の経営成績は、売上高は667,349千円(前年比21.2%減)、営業損失は237,832千円(前期は営業損失108,733千円)、経常損失は225,327千円(前期は経常損失114,481千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は347,878千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失355,756千円)となりました。

 

 

また、当第3四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)における我が国の経済状況は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化するなか、ワクチン接種が一定数進んだことにより収束への期待感が高まる一方、デルタ株などの変異型ウイルスの流行を背景に感染の再拡大に歯止めはかからず、一部地域における緊急事態宣言の再発令、まん延防止等重点措置の対象地域の拡大や期間延長により、企業活動や消費行動の制約が余儀なくされ、予断を許さない状況が続きました。新型コロナウイルスの感染者数は減少傾向にあり、企業活動や消費行動の制約が緩和されつつも、リバウンドが懸念され、景気の先行きは依然として不透明であります。

当社グループを取り巻くインターネット業界においては、スマートフォンやタブレット等の普及により、さまざまなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の情報が増加するなか、インターネットで情報を比較検討した上で商品やサービスを購入し、クチコミを投稿・拡散する形へと変化してまいりました。さらに、本格導入が始まった第5世代移動通信システム(5G)により、今後もさらなる拡大が見込める市場と考えております。

当社グループは「世界中の“好き”を加速する」をビジョンに掲げ、企業やブランドのファンの育成・活性化を支援するアンバサダー事業を主軸事業としております。

 当事業については、機能追加や業務提携等の積極的な事業展開に加え、ユーザーの特性にあわせて one to one マーケティングが実現できる動画ソリューション「PRISM」(日本特許取得済特許第 6147776号、中国特許取得済特許第201580072669.4号、国際特許出願中)を提供する株式会社クリエ・ジャパン、SNSアカウント運営の自動化及び分析を行うSNSマーケティングオートメーションツール「DIGITAL PANDA(デジタルパンダ)」を提供する株式会社popteam、美容師/美容室向けのオンライン動画教育プラットフォーム「hairstudy(ヘアスタディ)」を開発・運営するHAIRSTUDY株式会社の子会社3社とのシナジー戦略を加速させております。

 当第3四半期連結累計期間においては、売上原価や販売費及び一般管理費等のコスト削減に努めたものの、2021年6月に公表しました元役員による資金流出や不適切会計への対応に費用増大並びに新型コロナウイルス感染長期化などの影響によりアンバサダープログラム契約件数が減少いたしました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は売上高481,509千円(前年同期比5.0%減)、営業損失85,510千円(前年同期は営業損失163,570千円)、経常損失75,989千円(前年同期は経常損失156,497千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失300,595千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失269,928千円)となりました。

なお、当社グループは「アンバサダー事業」を主要な事業としており、他事業セグメントの重要性が乏しいためセグメント別の記載を省略しております。

 

 

② 財政状態

最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)末における総資産は、前々連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)末に比べ254,844千円増加し、764,870千円となりました。これは、流動資産が198,119千円増加し509,770千円となったこと及び固定資産が56,725千円増加し255,099千円となったことによるものであります。

流動資産の主な増加は、新型コロナウイルス感染拡大等により営業キャッシュフローが145,696千円減少し、また資本業務提携や子会社取得等により投資キャッシュフローが147,856千円減少した一方で、株式発行や長期借入金による収入等により財務キャッシュフローが563,971千円増加したこと等により現金預金が268,812千円増加したことによります。固定資産の主な増加は、アンバサダープログラムのシステム機能強化による無形固定資産の増加13,141千円及びVH Education Services Private Limitedや株式会社トゥーワンラボとの資本業務提携等の投資その他の資産の増加46,727千円によるものであります。

一方、負債については、前々連結会計年度末に比べ流動負債が48,544千円増加し210,927千円となったこと及び固定負債が249,506千円増加し285,731千円となったことにより496,658千円となりました。

流動負債の主な増加は、1年内返済予定長期借入金の増加43,534千円によるものであります。固定負債の主な増加は、長期借入金の増加249,506千円によるものであります。長期借入金の増加は、新型コロナウイルス感染症の影響に備えて手元資金を厚くし、財務基盤の安定性をより一層高めるための借入れであります。

純資産については、前々連結会計年度末に比べ43,206千円減少し268,212千円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純損失を347,878千円計上したことにより利益剰余金が減少しましたが、第三者割当増資による新株式の発行及び新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ151,292千円増加したこと等によるものです。

 

当第3四半期連結会計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)末の総資産は、最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)末に比べ405,068千円減少し、359,802千円となりました。これは、流動資産が289,949千円減少し219,821千円となったこと及び固定資産が115,118千円減少し139,981千円となったことによるものであります。

流動資産の主な減少は、新型コロナウイルスの感染拡大長期化等による売上高の減少や2021年6月に公表した不適切会計への対応による特別調査費用等により税金等調整前四半期純損失299,425を計上したこと等により現金預金が289,020千円減少したためです。固定資産の主な減少は、本社資産並びに事業用資産の減損等による有形固定資産の減少14,342千円及びソフトウエア並びにソフトウエア仮勘定の減損等による無形固定資産の減少88,270千円によるものであります。

一方、負債については、最近連結会計年度末に比べ流動負債が39,457千円減少し171,469千円となったこと及び固定負債が64,282千円減少し221,448千円となったことにより392,918千円となりました。

流動負債の主な減少は、借入金の返済等による短期借入金の減少48,042千円によるものであります。固定負債の主な減少は、借入金の返済等による長期借入金の減少64,625千円によるものであります。

純資産については、最近連結会計年度末に比べ301,328千円減少し△33,115千円となりました。これは親会社株主に帰属する四半期純損失を300,595千円計上したことにより利益剰余金が減少したことによるものです。

 

③キャッシュ・フローの状況

 最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前々連結会計年度末に比べ268,812千円増加し404,780千円となりました。

最近連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)の営業活動の結果減少した資金は147,504千円(前期比90,722千円増)となりました。これは主に新型コロナウイルスの感染長期化に伴うアンバサダープログラム契約件数の減少に伴う売上高減少による税金等調整前当期純損失の計上341,311千円、自社開発ソフトウエアの減価償却費の計上39,686千円、当社子会社である株式会社クリエ・ジャパンについて、パーソナライズド動画事業の継続契約へのモデル転換の遅れにより発生したのれんの減損損失の計上49,934千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)の投資活動の結果減少した資金は147,856千円(前期比92,523千円減)となりました。これは主にVH Education Services Private Limited や株式会社トゥーワンラボ等との資本業務提携のための投資有価証券による支出51,262千円、自社開発ソフトウエアなどの無形固定資産の取得による支出25,915千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出65,529千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)の財務活動の結果増加した資金は563,971千円(前期比450,291千円増)となりました。これは主に2020年7月に実施したOakキャピタル株式会社への第三者割当増資及び新株予約権の行使等の株式の発行による収入302,585千円、長期借入による収入300,000千円等によるものであります。

 

④生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。

 

 

c. 販売実績

最近連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

アンバサダー事業

581,576

68.7

 

(注) 1.当社グループは、「アンバサダー事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいためセグメント別の記載を省略しております。

    2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前々連結会計年度

最近連結会計年度

当第3四半期連結累計期間

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社電通

77,121

11.6

56,602

13.4%

株式会社電通デジタル

115,616

13.7

70,164

10.5

 

3.前々連結会計年度の株式会社電通ならびに当第3四半期連結累計期間の株式会社電通デジタルは当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。

 当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

(のれんの減損)

当社グループは、のれんについて、主として発生日以降7年間で均等償却しております。その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要になる可能性があります。

 

 

② 最近連結会計年度並びに当第3四半期連結累計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

 「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績

【最近連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)】

(売上高)

当社では、SNSやメディア運用などデジタルの側面と顧客企業とそのファンとの交流を促進するイベント開催などのリアルの側面の両面から顧客企業のファンマーケティングを支援することを強みの1つとしており、イベント開催が困難となる状況下では当社の強みを最大限活用できずアンバサダープログラムの契約数減少につながる可能性がありますが、新型コロナウイルス感染症拡大によりクライアントのイベントが相次いで中止又は延期となった影響を受けたことでアンバサダープログラム契約件数が54プログラム(前年同期比△15プログラム)となったことにより、売上高は667,349千円(前年同期比△179,676千円)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

売上原価は348,099千円(前年同期比△30,436千円)となったものの、アンバサダープログラム契約件数の減少に伴う売上高減少により、売上総利益は319,250千円(前年同期比△149,215千円)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

今後の事業拡大に向けたHAIRSTUDY株式会社、株式会社popteamの企業買収に係る費用等増加があった一方、人件費等の抑制に努め、販売費及び一般管理費は557,082千円(前年同期比△20,117千円)となりました。この結果、営業損失は237,832千円(前年同期は営業損失108,733千円)となりました。

 

 (経常利益)

雇用調整助成金などの助成金収入の計上により経常損失は225,327千円(前年同期は経常損失114,481千円)となりました。

 

 (親会社株主に帰属する四半期純利益)

株式会社クリエ・ジャパンについて、パーソナライズド動画事業の継続契約へのモデル転換が当初想定していた期間より遅れたこと等を勘案し、連結財務諸表において当子会社の連結子会社化時に発生したのれんの減損損失49,934千円及び不正行為に関連して発生した損失66,049千円を計上したことにより親会社株主に帰属する四半期純損失は347,878千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失355,756千円)となりました。

 

 

【第3四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)】

(売上高)

当社では、SNSやメディア運用などデジタルの側面と顧客企業とそのファンとの交流を促進するイベント開催などのリアルの側面の両面から顧客企業のファンマーケティングを支援することを強みの1つとしており、イベント開催が困難となる状況下では当社の強みを最大限活用できずアンバサダープログラムの契約数減少につながる可能性がありますが、新型コロナウイルス感染長期化により引き続きクライアントのイベント中止又は延期の影響を受けているものの、2020年12月期下半期から本格的にスタートしたオンラインイベント開催の実施によりアンバサダープログラム契約件数が56プログラム(前期末比+2プログラム)や従来の大企業のトップブランド向けのフルサポート型が中心だったアンバサダープログラムにおいて、当社のツールシステム利用と期間限定の支援を提供するセレクト型や、顧客企業が自らファンマーケティングを行うための当社ツール「アンバサダープラットフォームスターター」をご利用いただくセルフ型の提供を開始(2021年10月21日~)するなど、ラインナップの拡大、自社ソリューションの販売推進による収益基盤の強化に努め、売上高は481,509千円(前年同期比△25,530千円)と微減にとどまりました。

 

(売上原価、売上総利益)

全社的なコスト削減に努め、売上原価は194,195千円(前年同期比△72,662千円)となったことにより売上総利益は287,314千円(前年同期比47,132千円増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は人件費等のコスト削減を進めたことにより、372,824千円(前年同期比△30,928千円)となりました。この結果、営業損失は85,510千円(前年同期は営業損失163,570千円)となりました。

 

 (経常利益)

雇用調整助成金などの助成金収入の計上により経常損失は75,989千円(前年同期は経常損失156,497千円)となりました。

 

 (親会社株主に帰属する当期純利益)

不正行為に関連して発生した特別調査費用68,557千円、減損損失110,189千円、貸倒引当金繰入額51,805千円を計上したことにより親会社株主に帰属する当期純損失は300,595千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失269,928千円)となりました。

 

 

c.目標となる経営指標

「1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(4)目標となる経営指標」で掲げておりました経営指標の最近連結会計年度と当事業年度の目標と実績については以下のとおりです。

 

 

最近連結会計年度

(自 2020年1月1日 

至 2020年12月31日)

2021年12月期

(参考)

当第3四半期

連結累計期間

(自2021年1月1日 至 2021年9月30日)

 

期初計画

実績

期初計画

実績

売上高

1,029

667

1,051

481

営業利益

△23

△237

△12

△85

売上高営業利益率

△2.24%

△35.53%

△1.1%

△17.67%

 

  最近連結会計年度においては、売上高・売上高営業利益率は期初で掲げていた実績が売上計画から下振れる結果となりました。主な要因について前述の「b.経営成績」で詳細を記載のとおり、期初計画の策定時には想定していなかった新型コロナウイルス感染症拡大により、クライアントのイベントが相次いで中止又は延期となった影響を受けたことでアンバサダープログラム契約件数の減少によるものです。売上高営業利益率についても、販売費及び一般管理費の削減に努めたものの、売上高の減少を補えるほどの削減には至らず、期初の計画から下振れる結果となりました。

 

 当事業年度においても、前述の「b.経営成績」で詳細を記載のとおり、新型コロナウイルスの感染長期化に伴い引き続きクライアントのイベント中止又は延期の影響を受けており、本書提出日現在では、当第3四半期連結累計期間の実績も考慮して、売上高・売上高営業利益率は期初で掲げていた計画から下振れる見込みとなっております。

 

d.キャッシュフローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

③ 資本の財源及び資本の流動性についての分析

当社の主な資金需要は、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに固定資産等にかかる投資であります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金により一部賄っているものの、必要に応じファイナンスや銀行借入等により対応してまいります。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社は、「第2 事業の状況  2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、技術革新、人材の確保育成、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社は、優秀な人材の採用、新規事業の開拓、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

 

 

⑤ 経営戦略の現状と見通し

 当社は設立以来「インターネットの発達によって生まれた新しいコミュニケーションを、どうしたら社会の中で新しい価値に変えていけるのか」を考えてまいりました。

 「アンバサダー」をコアコンセプトとして中心に置きながら、あらゆる企業・ブランドに対して適応できるように、アンバサダープログラムの同一企業での多ブランド展開、クライアント企業において費用対効果の最大化を進めてまいります。

 

⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について

 当社の経営者は、「第2 事業の状況  1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

 そのために、アンバサダー事業における新規クライアントの獲得、新規メニューの拡充等収益チャネルの多様化等を進めてまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。