文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社の目指す姿として「ビジョン」を以下のとおり定め、企業や製品のファンによるクチコミや購買の促進を支援する様々なサービスを提供しております。
<ビジョン>
世界中の"好き"を加速する
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。売上高及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置づけ、各営業課題に取り組んでまいります。
①不適切な資金流用及び会計処理への再発防止策の徹底
当社は、2021 年 6 月 16 日付「2021 年 12 月期第1四半期報告書の提出期限の延長(再延長)に係る承認申請書提出のお知らせ」及び同年6月 21 日付「第三者委員会の最終調査報告書公表及び役員報酬の減額に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、第三者委員会による調査の結果、元役員による不適切な資金流用が行われていたこと、及びその後の社内調査により、ソフトウエア資産において不適切な会計処理が行われていたことが判明いたしました。
当社は、本事案を受け、第三者委員会の最終調査報告書による原因分析及び提言を真摯に受け止め、以下のとおり再発防止策を策定し、継続して運用をおこなっていきます。なお、以下の再発防止策については2021年12月末までに体制を整備し、2022年1月以降から本格運用を実施しておりました。
しかしながら、2022 年 2 月 1 日付「第三者委員会の設置及び2021年12月期決算発表の延期に関するお知らせ」にて開示のとおり、当社台湾子会社ならびに当社の過去の取引において、前回調査で発覚しなかった疑義について、再度、第三者委員会を設置し調査を実施いたしました。調査結果については、2022年4月11日付「第三者委員会の調査報告書の公表について」にて開示しております。
当社は、これらの2度にわたる第三者委員会の調査報告の結果を踏まえて、以下のとおり再発防止策を策定しており、今後、再発防止策に基づいたさらなる体制整備を進めてまいります。
(1)ガバナンス体制の強化
① 取締役会による監督機能強化
取締役会における決算報告の拡充及び報告基準の引き下げ、監督機能を強化する。
② 社外役員の選定基準の策定
社外役員の選定基準を策定ならびに策定後の継続的な見直しにより、十分な独立性と監督機能を有する社外役員を確保する。
(2)コンプライアンス意識の徹底
① コンプライアンスを最優先した経営の実現
経営トップ自ら、コンプライアンス遵守が経営の最重要課題であることを再度明確にし、
役職員に対して、継続してメッセージを配信する。
② 役職員に対するコンプライアンスの意識改革
コンプライアンス意識の維持向上の為、本事案をふまえたコンプライアンス教育及びリ
スク管理研修を定期に実施する。
③ 職業倫理の確立
管理部社員に対して、職業倫理の確立を人事管理の最上位の目標に位置付ける。
(3)組織体制の再構築
① リスク管理体制の強化
コンプライアンスに関する企業文化改革及び全社横断的な内部統制システムの強化を目
的として、経営トップ及び各部門長等から構成されるリスク管理委員会を設置する。
② 適切な権限配分の実現と権限集中の解消
管理体制を強化することにより、適切な権限配分を実現する。
③危機管理体制の強化
コンプライアンス違反等の不祥事が発生した際に、速やかに改善策を提示するための体制や規程、マニュアル等を整備する。
(4)監査体制の強化
① 内部監査体制の見直し
内部監査の体制強化、人員構成の変更、権限強化を実施する。また、内部監査人員への定期的な教育や外部の専門家の知見を取り入れながら内部監査体制を強化する。
② 監査役、内部監査、会計監査人の連携強化
三者で定期的な協議の場を設け、有益な監査に繋げるための連携を強化する。
③ 監査における透明性の確保
全社的に監査への情報提供ルールを設定し、透明性を確保する。
(5)社内規程の整備・改訂及び業務フローの見直し
① 各種社内規程・管理資料の整備・改定
職務権限規程、業務分掌規程、経理規程及びコンプライアンス規程等、必要な規程・管理
資料の見直しを実施し、整備する。
② 現金管理方法の見直し
小口現金の上限金額を設定し、定期現金実査には、常勤監査役の立ち合いを必須とする。
③ ソフトウエア資産計上フローの見直し
管理部・技術部・常勤監査役にて定期的に協議の場を設け、ソフトウエア資産について
の確認を実施する。
(6)情報収集体制の強化
① 内部通報制度の周知徹底
研修や全社員集会などを通じて、社員への周知の頻度、質を高め、徹底する。
② 内部通報に関する信頼の醸成
情報提供者の秘匿及び不利益扱いの禁止について、明記・明言することで、内部通報に
関する信頼感を醸成する。
③役職員への定期的なアンケート調査
当社役職員へコンプライアンス違反についての定期的なアンケートを実施し、情報収集に努める。
(7)モニタリングの継続
上記具体策を実行するに当たり、監査役会を中心として定期進捗モニタリングにより、適時状況を把握し、改善に努める。
② アンバサダー事業の収益拡大
イ.顧客基盤の拡大について
当社グループの主力事業であるアンバサダー事業は大手企業を中心とした顧客基盤となっております。大手企業では自社で複数ブランドを保有することも多く、随時新たな製品も開発・発売をされるため、アンバサダー事業の拡大余地は大きいと考えており積極的な営業活動が必要と考えております。
また、更なる成長を見据え、今後はより良い製品、サービスを展開している中小規模の企業を支援するため、提供サービスのラインナップを増やすことで顧客基盤の拡大・強化を推進してまいります。
ロ.アンバサダー活動のモデル化及びそのノウハウについて
当社グループが支援する企業におけるアンバサダーとの活動は、直接会って交流するリアルイベントから、インターネットを通じて参加できる企画、商品開発、販促物制作など様々です。
今後は業種・業態に合わせた活性化プログラムの開発を推進し、交流する際のノウハウを提供することで導入の障壁を下げることが必要であると考えております。
ハ.アンバサダープラットフォームの機能充実について
当社グループの基幹システムであるアンバサダープラットフォームはアンバサダーの発見、影響力/発言分析、連絡をワンストップで提供しております。
アンバサダーの分析対象となるSNSのサービスの利用にはトレンドがあり、今後も新しいサービスを通じてアンバサダーが情報発信を行うことが想定されます。当社グループでは今後も積極的にトレンドを捉え、アンバサダーの貢献価値証明のため、新しいサービスと本システムとの連携、継続的な開発が必要と考えております。
また、企業や外部機関が保有する様々な「外部データ」と、アンバサダーの「クチコミデータ」を連携することで更なる価値証明が可能となるため、データ連携、機能開発への投資が必要と考えております。
③ アンバサダープログラムのサービス拡充と高付加価値化
当社グループが行う事業報告セグメントは「アンバサダー事業」のみとなっており、ひとつの事業モデルに依存している状況にあるため、複数のビジネスモデルを持ち、より頑強な組織へと成長していくことが今後の発展において重要であると考えております。
今後は、インターネットを活用したマーケティング施策が多様化する中で、幅広い顧客ニーズに対応すべく、当社のテクノロジーと企画・運営ノウハウ活用した販促・購買支援、市場調査、商品開発など新たな収益性の見込めるサービス展開を進めてまいります。
④ 効果検証活動
当社グループではアンバサダーによる貢献効果をデジタル、リアルの両面で検証しております。今までの効果検証により、アンバサダープログラムの導入によって、アンバサダーの発言活性化効果や、周囲の友人や知人にオススメする貢献が確認されております。
今後もアンバサダープログラムを通じたアンバサダーによる貢献効果の検証活動が重要と考えており、来店・誘導貢献、購買貢献など多面的に貢献を明らかにするべく一層の検証活動を強化してまいります。
⑤ 当社グループ及びサービスブランドの知名度向上について
当社グループは、インターネットの普及や「アンバサダー」の重要性の高まりと共に、新聞・テレビ・雑誌等各種マスメディアで紹介される機会が増加したことから、徐々に知名度が向上しつつあると認識しております。しかしながら、更なる事業拡大及び他のSNSマーケティング施策との差別化を図るにあたり、当社のブランドを確立し、より一層知名度を向上させていくことが重要です。今後も、費用対効果に注意を払いながらプロモーション活動を強化してまいります。
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針です。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、別段の記載のない限り、本書提出日現在において当社が判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(継続企業の前提に関する重要事象等)
当社グループは、当連結会計年度まで継続して重要な営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上し、当連結会計年度末には、債務超過となっております。また、資金繰り懸念も生じております。これらにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在しております。
当社グループは、この状況を改善すべく、既存の事業活動を着実に実行するとともに、この度の不適切会計問題での第三者委員会の提言を踏まえ、経営・ガバナンス体制と内部管理体制の改革に取り組み、当社グループの早期再建を進めてまいる所存であります。また、経費削減等を進め、今後の事業資金を確保と債務超過の状態を早期に解消するために、新規の資金調達等も検討してまいります。
しかしながら、その対応策については、実施途上であり、ご支援いただく利害関係者の皆様のご意向に左右されるものであり、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
(過年度決算訂正への影響)
当社グループは、過去の不適切な会計処理・開示について、2度の第三者委員会による調査、外部監査人による訂正監査を受け、過年度における有価証券報告書等の訂正報告書を提出いたしました。これにより、今後、当社グループは開示規制違反に係る課徴金の納付命令や㈱東京証券取引所から上場契約違約金の請求等の措置を受けるなど法令・規則等に従った対応を図る必要が生じる可能性があります。また、不適切会計に関連し、株主等から訴訟を受ける可能性もございます。
(新型コロナウィルス等の感染拡大によるリスクについて)
新型コロナウィルス等の感染症等の流行が発生・拡大・継続した場合、当社グループのクライアント向けサービス領域において、当社クライアントの事業活動が悪影響を受けることで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、今般の新型コロナウィルス感染症への対応としましては、事務所におけるマスク着用、アルコール消毒の実施、テレワーク・時差出勤の導入、ウェブ会議の活用など、ご来訪者および役職員の感染防止対策を講じてまいりましたが、引き続き、これらの対策を講じてまいります。
(1) 当社グループの事業環境及び固有の法的規制に係わるリスクについて
① レピュテーション毀損により事業連携が進まないリスク
当社は、事業展開において取引先との業務提携を積極的に促進することで事業拡大を図っています。しかしながら、当社は2021年6月に公表しましたとおり、元役員による不適切な資金流用及び会計処理が発覚し、ステークホルダーの皆様からの信用を損ね、当社のレピュテーションが毀損した状態と認識しています。当社としては再発防止策の整備・徹底を進め信用回復を図っておりますが、当該レピュテーションの毀損により、事業展開において取引先や外部機関との連携が進まず、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② インターネット事業に関する一般的なリスク
当社グループは、インターネット関連事業を主たる事業対象としており、インターネットの活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等のインターネットのさらなる普及が成長のための基本的な条件と考えております。インターネットの普及は引き続き進んでいるものの、今後どのように進展していくかについては不透明な部分もあります。当社では、マーケティング部や技術部を中心にインターネット事業の市場環境を注視することでリスクの低減を図っておりますが、インターネットに関する何らかの弊害の発生や利用等に関する新たな規制の導入、その他予期せぬ要因によって、今後の普及に大きな変化が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③ 競合について
当社グループが行うインターネットを活用したマーケティング市場は、マーケティング手法やサービスの形態が日々進化しております。「当社ASPシステムであるアンバサダープラットフォームの活用」及び「アンバサダーを活かすノウハウの蓄積によるサービスの品質」により他社との差別化を行っておりシェア拡大に努めております。しかしながら、ファンを活用したマーケティング施策を提供する会社が増加し、競争が激化した場合は当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
④ アンバサダー事業に係わるサービスの拡充
当社グループでは、多様化する顧客ニーズに対応するためアンバサダーを起点とした新しいサービス提供を常に検討し、実施していく方針でおりますが、これによりシステム投資、宣伝広告などの追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。自社エンジニアの育成や顧客との接点を獲得するためのセミナー開催等を通じて効果的なシステム投資・宣伝広告によりリスクの低減に努めておりますが、予測とは異なる状況が発生し新サービス、新規事業の展開が計画どおりに進まない場合、投資を回収できず、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑤ ステルスマーケティング※について
昨今一部のクチコミサイトでのいわゆるやらせ問題及びステルスマーケティング問題が表面化しております。当社では、ステマ対策ガイドラインを作成し、企業から何らかの便宜を受けた際にはその内容が伝わる様、事業及び継続的な周知・確認、事後対応を行っておりますが、広告主の不安が高まった場合等には、ソーシャルメディアを利用した広告市場の拡大に悪影響を与え、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
※ステルスマーケティング:消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること。
⑥ 技術革新について
当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づく新サービスの導入が相次いで行われております。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っておりますが、これらが想定通りに進まない場合等、変化に対する適切な対応に支障が生じた場合、当社グループの業界における競争力が低下し当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑦ システム障害について
当社グループは、クライアント企業にインターネットによりサービスを提供しております。システムの安定的な稼働を図るために定期的バックアップ・稼働状況の監視等により、システムトラブルの事前防止又は回避に努めております。しかしながら、サイトへのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、当社グループソフトウエアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムがダウンした場合、当社グループの事業活動に支障を生ずる可能性があります。また、サーバーの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や、当社グループに対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑧ 個人情報管理によるリスク
当社グループはサービス提供にあたり、アンバサダーなどの個人に関連する情報を取得しております。これらの情報の取り扱いには、外部からの不正アクセスや内部からの情報漏洩を防ぐため、「個人情報保護規程」の制定、セキュリティ環境の強化、従業員に対する個人情報の取り扱いに対する教育等、十分な対策を行っております。また、当社は2012年10月にプライバシーマークの認定を受けております。しかし、今後何らかの理由により個人情報が漏洩した場合には、損害賠償や信用力の失墜により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 情報取得への制限リスク
当社グループは、ソーシャルメディア等により日々大量に生成されるインターネット上のクチコミを、当社グループが顧客に提供するソフトウエアを通じて自動的に収集しております。しかしながら、ソーシャルメディア等の運営者側の方針転換により、情報の自動収集に制限が加わったり、禁止されたりする可能性があります。このような事象が生じた場合、当社グループは独自の方法により同様のデータの入手に努める方針ですが、現在入手できているデータを取得できなくなることでサービスの品質が低下したり、情報の収集に対して追加コストが発生したりする場合等には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 知的財産権に係る方針等について
当社グループによる第三者の知的財産権侵害の可能性については調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループの事業分野で当社の認識していない知的財産権が既に成立している可能性又は新たに当社グループの事業分野で第三者により著作権等が成立する可能性があります。かかる場合においては、当社グループが第三者の知的財産権等を侵害することによる損害賠償請求や差止請求等、又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは必要に応じて商標権等の知的財産権の申請を行っておりますが、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間や費用を要する等により、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑪ ソーシャルメディアデータの法整備について
ソーシャルメディアが益々浸透し、クチコミが日々大量に生成されるようになりました。このような状況において、ソーシャルメディアデータに関する法整備においては、2010年1月に施行された改正著作権法でインターネット上の検索サービスを提供する事業者がその検索サービスに必要な情報を収集する行為が一定の条件下で認められるようになりました。しかしながら、今後の新たな法律の制定や既存の法律の改正により、自主規制が求められるようになる可能性があります。このように当社グループのサービスを提供する上での情報収集やサービスの提供の仕方自体に何らかの制約を受けた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について
① インターネット広告市場について
マーケティング支援事業及び広告事業が対象とするインターネット広告市場は拡大傾向にあり、インターネット広告はテレビに次ぐ広告媒体へと成長しており、今後も当該市場は拡大していくものと想定されます。当社は、システム開発体制の強化を通じて事業の付加価値向上を図っているものの、景況感の変化や新たなイノベーションの創出により、インターネット広告市場が拡大傾向の鈍化あるいは縮小傾向に転じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 景気動向及び顧客企業の広報・広告宣伝予算の影響について
当社の取引はクライアントの広報・広告宣伝予算に強く影響を受けます。景気低迷の折に、広報・広告宣伝予算は相対的に削減の対象となりやすいと考えられ、クライアントの景気やその他の影響が、当社の事業及び業績に大きな影響を与える可能性があります。
(3) 当社の事業運営体制に係わるリスクについて
① 小規模組織であること
当社は小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものになっております。当社は今後の急速な事業拡大に応じて、従業員の育成、人員の採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進行しなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 人材の確保及び育成について
当社の事業展開においては、利用者向けサイトの構築及び運用面においては高度な技術スキルを有する人材が要求されることから、サイト構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また、今後の事業拡大により受注の獲得機会が増加した場合、受注規模に応じた営業人員の確保が必要となります。当社は今後の事業拡大に応じて必要な人材の確保と育成に努めていく方針でありますが、必要な人材の確保が計画通り進まなかった場合や、現在在籍する人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、この場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
③ ストック・オプション行使による株式価値の希薄化について
当社では、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
なお、提出日現在における新株予約権による潜在株式数は、197,900株であり、発行済株式総数の7.96%に相当しております。
④ 配当政策について
当社の利益配分につきましては、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のための内部留保を意識しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら当社は、成長過程にあり今後の事業発展及び経営基盤強化といった、内部留保の充実を図るため、配当を行っておりません。
現在におきましても、内部留保の充実を優先しておりますが、将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
⑤ 調達資金の使途について
当社は本増資による資金について、基幹システムの機能強化及び資本業務提携やM&A等に充当する計画としております。しかしながら当社の所属する業界の環境変化や、これに伴う今後の事業計画の見直し等により、投資による期待通りの効果があげられなくなる可能性や、場合によっては充当先の変更が生ずる可能性があります。この場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 他社との業務・資本提携等について
当社は、他社との業務提携、資本提携等を通じて事業の拡大、スピードアップに取り組んでいく方針であります。当社と提携先の持つ技術やノウハウ等を融合することにより、事業シナジーを発揮することを目指しますが、当初見込んだ効果が発揮されない場合、またこれらの提携等が何らかの理由で解消された場合、当社の事業展開、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは「アンバサダー事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいためセグメント別の記載を省略しております。
当連結会計年度(2021年1月1日から2021年12月31日まで)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大の継続により、いまだ社会情勢の混乱や経済活動の停滞が生じマイナス成長に陥り、いまだ本格的な回復には至っておらず、先行き不透明な状況が続いております。
このような状況のなか、当社の主力事業であるアンバサダープログラムにおいて、オンラインイベントの開催やアンバサダープラットフォーム・スターターのリリース、アンバサダーアナリティクスの開始など新サービス等を積極的に打ち出すことにより業績向上に努めたものの、クライアント企業におけるリアルイベントの開催中止が継続していることから、アンバサダープログラムの導入数は低調に推移いたしました。
さらに、2021年5月に発覚いたしました元役員による資金流用を契機に、同年5月と2022年2月の2度にわたって設置した第三者委員会の調査費用や決算の訂正に伴う訂正関連損失引当金繰入額を特別損失として計上いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は632,900千円(前年比1.3%減)となりました。営業損失は106,168千円(前期は営業損失198,321千円)、経常損失は96,618千円(前期は経常損失185,827千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は740,769千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失345,405千円)となりました。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ223,599千円減少し、444,670千円となりました。これは、流動資産が122,622円減少し385,439千円となったこと及び固定資産が100,978千円減少し59,230千円となったことによるものであります。
流動資産の主な減少は、現金預金の減少121,447千円によるものであります。固定資産の主な減少は、無形固定資産の減少69,018千円及び投資その他の資産の減少31,882千円によるものであります。
一方、負債については、前連結会計年度末に比べ流動負債が389,328千円増加し603,341千円となったこと及び固定負債が75,842千円減少し209,888千円となったことにより813,229千円となりました。
流動負債の主な増加は、訂正関連損失引当金423,702千円によるものであります。固定負債の主な減少は、長期借入金の減少76,375千円によるものであります。
純資産については、前連結会計年度末に比べ537,084千円減少し△368,559千円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純損失を740,769千円計上したことにより利益剰余金が減少したこと等によるものです。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前連結会計年度末に比べ144,368千円減少し260,412千円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果減少した資金は217,941千円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失を739,226千円計上した一方、訂正関連損失引当金が423,702千円あることによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果減少した資金は32,969千円となりました。これは主に自社開発ソフトウエアなどの無形固定資産の取得による支出27,315千円を計上した一方、投資有価証券の売却による収入が10,000千円あることによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果増加した資金は104,970千円となりました。これは主に株式の発行による収入203,500千円を計上した一方、短期借入金の返済による支出で54,996千円を計上したこと等によるものであります。
a.生産実績
生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.当社グループは、「アンバサダー事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいためセグメント別の記載を省略しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(訂正関連損失引当金の見積計上)
当社グループは、過年度における不適切な会計処理等の訂正に関連する第三者委員会調査費用、訂正報告書等作成支援費用、訂正監査費用の支払及び法令・開示規則・契約違反に伴う損失の発生に備えるため、当社の置かれている特殊な状況に鑑み、今後の損失見込額を訂正関連損失引当金として見積もり計上しております。しかし、見積額と実際の確定額との間に重要な乖離が生じる場合などには、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性がございます。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要になる可能性があります。
a.財政状態
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績
(売上高及び売上総利益)
売上高は新型コロナウイルス感染症拡大防止の為クライアントのイベントが相次いで中止又は延期となった影響を受けたことなどにより632,900千円となりました。売上総利益は404,414千円となりました。
(販売費及び一般管理費及び営業利益)
コロナ禍により人件費抑制に努めて参りましたが、今後の事業拡大に向けた企業買収に係る費用等の計上により販売費及び一般管理費は510,583千円となりました。この結果、営業損失は106,168千円となりました。
(経常利益)
雇用調整助成金などの助成金収入の計上により経常損失は96,618千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
2度にわたる第三者委員会による調査費用や決算訂正に伴う訂正監査費用等の訂正関連費用や、子会社株式等の減損損失、不正関連に関わる貸倒引当金を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は740,769千円となりました。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社の主な資金需要は、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに固定資産等にかかる投資であります。これらの資金需要につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しておりますが、必要に応じ銀行借入等により対応してまいります。
当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場動向、競合他社、技術革新、人材の確保育成、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
そのため、当社は、優秀な人材の採用、新規事業の開拓、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。
当社は設立以来「インターネットの発達によって生まれた新しいコミュニケーションを、どうしたら社会の中で新しい価値に変えていけるのか」を考えてまいりました。
「アンバサダー」をコアコンセプトとして中心に置きながら、あらゆる企業・ブランドに対して適応できるように、アンバサダープログラムの同一企業での多ブランド展開、クライアント企業において費用対効果の最大化を進めてまいります。
当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、コーポレートガバナンス体制の強化が最優先の課題だと認識しています。今後、組織体制の見直しや業務フローの改善、コンプライアンス意識のさらなる醸成を通じて、コーポレートガバナンス体制の強化に努めてまいります。
また、財務基盤の強化も大きな課題として認識しており、既存事業の成長や業務提携などを通じて収益力の向上を図っていくとともに、エクイティ・ファイナンスなどの資本政策にも注力し、財務基盤の強化を行ってまいります。
該当事項はありません。
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