文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、『マッチング・ファースト』を企業理念に掲げ、最適なマッチングで最高の満足を提供することで、産業を活性化し、豊かな社会を実現したいと考えております。
そのため、当社は「経営理念」を以下のとおり定めております。
一.マッチングの満足度を最大化する
二.新しいサービスの創造で新しい市場を創造する
三.利益を伸ばし続けることがみんなの幸せになる
四.不正を行わず、誠実にビジネスを行う
五.変わらず生き続けるために変わり続ける
(2) 経営環境及び経営戦略
当社が主に事業を行う介護業界においては、異業種からの新規参入による競争の激化や人材採用難の状況が継続していることに加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、全体として厳しい状況が続いております。この結果、介護事業所の再編が加速しており、M&Aによる事業承継への需要が高まっている状況にあります。また、我が国の高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)は年々上昇し、介護サービスの需要が拡大していることを背景として、介護高齢者マーケットへの参入意欲は引き続き旺盛であります。
このような環境のもと、当社は商談型展示会を開催することによって、単体事業としても収益を上げながら、来場者である介護事業者と出展社である各種サプライヤー(※)、双方の決裁権限者の情報並びに業界特有の課題・ニーズに直接アクセスできる利点を活かし、M&A仲介を含む様々なサービスを提供していく独自のビジネスモデルを展開しております。
(※) 介護用品メーカー、機械浴槽や建材等の設備備品メーカー及び介護ソフトや配食等の施設向けサービス事業者等
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、主な経営指標として、企業の事業活動の成果を示す営業利益を重要な経営指標と考えております。また、収益性判断の指標に営業利益率を掲げております。
事業別には、商談型展示会事業及びハイブリッド展示会事業については、主な収入である出展料が出展小間数×小間単価となり、小間単価に大きな変動がないため、出展小間数(出展社に貸し出すために仕切られたスペースの単位)を重要な指標としております。また、M&A仲介事業については、主な収入である仲介手数料が成約組数×手数料単価となり、手数料単価に大きな変動がないため、成約組数を重要な経営指標としております。
当社は、大きく変容する社会・ビジネス環境に対応し、更なる事業拡大を図るため、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画「Vision2025」を公表し、この実現に取り組んでおります。
展示会事業(※)のうち介護分野においては、2024年3月期は、知見のある介護・医療・健康分野に集中し、全国展開を継続することで、着実に顧客を拡大してまいります。一方、IT分野においては、2024年3月期に、新たに福岡にてリアル展を開催する等、既存展の規模拡大とともに他の地域での開催を拡大してまいります。
M&A仲介事業においては、コンサルタントの採用が順調に推移し、計画どおり戦力化が進捗していることから、2024年3月期も増収を見込んでおります。一方、介護業界におけるM&Aのニーズは引き続き旺盛ですが、2025年3月期以降の中長期的な成長を見据え、2024年3月期より、建設分野を始めとした新分野における売主・買主の開拓、及び案件成約に本格的に取り組んでまいります。このための先行投資として、主力のコンサルタントの一定数を新分野に投入することから、2024年3月期における売上高及びセグメント利益の拡大は限定的となりますが、2025年3月期以降、大幅な業績拡大を見込んでおります。
人材採用支援事業においては、2024年3月期は、教育体制の整備・仕組化に注力するため、売上高の拡大は限定的となりますが、2025年3月期以降、主力の人材採用イベントの開催数の拡大、及び人材紹介事業の案件数の拡大により、大幅な売上拡大を見込んでおります。
これらを踏まえ、2024年3月期以降の業績予想、並びに定性情報の一部を2022年5月10日公表の「中期経営計画」から変更いたしました。
当社は、引き続き、中期経営計画の達成をとおして、プライム市場への上場を果たし、企業理念である「マッチング・ファースト」を実現してまいります。
(※) 経営管理上の観点から、従来のセグメント区分における「商談型展示会事業」及び「ハイブリッド展示会事業」を、変更後のセグメント区分においては「展示会事業」としております。また、株式会社リアライブを子会社化したことに伴い、「人材採用支援事業」を新しい報告セグメントとしております。なお、2023年3月期のセグメント情報は、2024年3月期の報告セグメントに基づき作成しております。
中期経営計画の数値目標(単体ベース)
(単位:百万円)
|
|
2021年3月期 (実績) |
2022年3月期 (実績) |
2023年3月期 (実績) |
2024年3月期 (業績予想) |
2025年3月期 (計画) |
|
売上高 |
1,277 |
2,091 |
3,047 |
3,864 |
5,221 |
|
営業利益 |
281 |
586 |
945 |
1,079 |
1,684 |
|
調整後営業利益(※) |
290 |
646 |
1,003 |
1,138 |
1,731 |
|
経常利益 |
292 |
591 |
943 |
1,068 |
1,675 |
|
当期純利益 |
198 |
349 |
621 |
684 |
1,072 |
中期経営計画の数値目標(連結ベース)
(単位:百万円)
|
|
2021年3月期 (実績) |
2022年3月期 (実績) |
2023年3月期 (実績) |
2024年3月期 (業績予想) |
2025年3月期 (計画) |
|
売上高 |
- |
- |
- |
4,728 |
6,350 |
|
営業利益 |
- |
- |
- |
1,018 |
1,696 |
|
調整後営業利益(※) |
- |
- |
- |
1,197 |
1,864 |
|
経常利益 |
- |
- |
- |
1,007 |
1,688 |
|
親会社株主に 帰属する当期純利益 |
- |
- |
- |
644 |
1,080 |
(※) 2021年2月1日を割当日とする新株予約権の行使条件となる利益であり、連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合、損益計算書とする。)に記載の営業利益から、のれん償却費及び新株予約権に係る株式報酬費用の影響を排除した金額です。
調整後営業利益=営業利益+のれん償却費+株式報酬費用
(4) 優先的に対処すべき事業上の課題
2024年3月期の我が国経済は、引き続き緩やかな回復基調で推移することが期待される一方、地政学リスクの高まりや金融資本市場の変動等、依然として先行き不透明な状況が続くものと推測しております。
セグメント別の見通しは以下のとおりです。
① 展示会事業
介護業界での展示会においては、今後も「CareTEX」及び「CareTEX One」の開催エリアの拡大及び出展規模の拡大を図っていく計画であります。当事業年度においては、全国7エリアでの開催を予定しております。また、営業活動が正常化し、リアル展へのニーズも回復していることから出展小間契約は順調に獲得できることを見込んでおります。
IT業界での展示会においては、引き続き、オンライン展とリアル展をシームレスに融合させ、双方の強みを活かした、新発想のハイブリッド展示会である「DXPO」の開催・運営を行ってまいります。なお、2024年3月期においては、リアル展について東京・大阪に加え、新たに福岡での開催を予定しております。
以上により、2024年3月期通期の展示会事業の業績は、出展小間契約は3,678小間(前事業年度比33.2%増)、売上高1,781百万円(前事業年度比40.1%増)、セグメント利益507百万円(前事業年度比40.3%増)を見込んでおります。
なお、当社は業績予想を策定する上で、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり展示会の開催ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により展示会の開催ができなくなった場合、業績に影響を与える可能性があります。
② M&A仲介事業
M&A仲介事業においては、自社開発した「M&A工程管理システム」により、厳格な工程管理を行うことで、コンサルタント個人の経験や能力に依存しがちなM&Aの工程を「定型化」「可視化」し、コンサルタントを大量に採用した場合でも、案件進捗の確実性とスピードを担保することが可能となったことから、2024年3月期においても引き続き、コンサルタントを大幅に増員(当事業年度末のコンサルタント数39名に対し、2024年3月期末には57名に増員の予定)し、案件の成約組数増加に注力してまいります。また、新分野である建設分野での案件数増加に注力するとともに、更なる新分野への横展開を図ります。
以上により、2024年3月期通期のM&A仲介事業の業績は、成約組数は200組(前事業年度比38.9%増)、売上高2,083百万円(前事業年度比17.6%増)、セグメント利益1,024百万円(前事業年度比0.9%増)を見込んでおります。
なお、当社は業績予想を策定する上で、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり訪問・面談等ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により訪問・面談等ができなくなった場合、業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材採用支援事業
人材採用支援事業においては、当社の第3の柱となる事業とすべく、当社のノウハウである教育体制の整備・仕組化を浸透させ、株式会社リアライブの既存事業である、採用イベント事業及び人材紹介事業の育成に注力いたします。また、当社が開催する展示会の出展社・来場者に対して、人材採用ニーズの調査を行い、採用ニーズを持つ企業に対して、株式会社リアライブの人材採用支援サービスを提供するなどの連携を図ってまいります。
以上により、2024年3月期通期の人材採用支援事業の業績は、売上高864百万円、セグメント利益192百万円を見込んでおります。
なお、当社は業績予想を策定する上で、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり採用イベントの開催ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により採用イベントの開催ができなくなった場合、業績に影響を与える可能性があります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において当社が判断したものであります。
当社は、社会発展のために果たすべき義務や役割を理解し、事業活動を通じて企業価値向上と社会課題解決の双方を実現するサステナビリティ経営を推進してまいります。
また、持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、コーポレート・ガバナンス体制の強化が重要と考え、経営と業務執行の分離により、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図っております。また、経営の健全化、公正性の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を一層強化するため、当社全体で、リスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取り組みを実行するとともに、独立社外取締役の活用など、信頼性の向上と自浄能力の増強に努めてまいります。
(1)経営環境
様々な社会課題の顕在化やステークホルダーの価値観の変容に伴い、ESG(環境・社会・ガバナンス)を重視した経営や経済価値と社会価値の双方を創出するサステナビリティ経営がより一層求められています。当社も、持続的な社会の創造については、責任をもって取り組んでいくべきであると考えています。
(2)サステナビリティに関する考え方
当社にとってのサステナビリティとは、事業を通して社会課題の解決に寄与することであり、当社の持続的な成長が、社会の持続的な発展に貢献できるような世界を目指すことです。その実現に向けて、顧客、取引先、従業員、株主はもちろん、環境や社会とのエンゲージメントも重要であると考え、ステークホルダーとのエンゲージメントを大切に、サステナビリティを重視した経営を実践しております。
≪ガバナンス≫
ⅰ基本的な考え方
当社は、「マッチング・ファースト」によって産業を活性化し、豊かな社会の実現に貢献する、という創業以来の企業理念を追求する経営理念のもと、公正で透明性の高い経営に取り組むことを基本的な考えとしております。その実現のため、株主の皆様や顧客の皆様をはじめ、取引先、地域社会、従業員等各ステークホルダーと良好な関係を築き、長期的視野の中で企業価値の向上を目指すべく経営活動を推進しております。
経営管理組織の構成につきましては、「
ディスクロージャーに関しましては、会社法、金融商品取引法に定められた情報開示はもとより、取引所が定める「上場有価証券の発行者の会社情報の適時開示等に関する規則(適時開示規則)」に基づく情報開示は、上場会社としての当然の責務と考えております。また、株主・機関投資家・個人投資家・顧客等に向けたIR活動も重要な企業責任であるとの認識に立っており、一般に公正妥当と認められた企業会計基準を尊重し、監査法人のアドバイス等を積極的に受け入れ、制度としてのディスクロージャーの他、リスク情報を含めた自発的なディスクロージャーにも重点を置き、透明性、迅速性、継続性を基本として積極的な開示に努めております。
ⅱコーポレート・ガバナンス体制
当社のコーポレート・ガバナンス体制につきましては、「
≪戦略≫
<中小事業者へのM&A仲介サービス>
事業存続に課題を持つ中小事業者に対して、適切な譲受先を提案することで事業を存続させるサポートを行う当社のM&A仲介事業は、ビジネスそのものがサステナビリティに配慮していると考えております。
当社は、介護業界最大級の商談型展示会の開催や、eコマース事業で培ってきた介護業界での豊富な知識と人脈を活用し、介護業界に特化したM&A仲介事業を2015年より、医療業界に特化したM&A仲介事業を2017年より、障害福祉に特化したM&A仲介事業を2020年より、さらに保育業界・建設業界に特化したM&A仲介事業を2021年よりスタートしました。介護・建設・福祉関連業界のM&Aは、スタッフの雇用継続や、利用者・取引先へのサービス提供の継続を図るための重要な選択肢のひとつとして認知されてきており、今後も益々需要が拡大するものと予想されています。介護・建設・福祉関連事業のM&Aは、承継資産のほとんどが人的資源であり、案件ごとにきめ細かい対応が必要になる中、当社は、譲渡価額のみならず、社風の相性までも考慮し、安心して譲渡・譲受いただける最適なマッチングを目指しています。
また、当社では、中小事業者がM&A仲介サービスを利用する際に最大の障壁となっていた「高額なM&A仲介手数料」を、業界最安値に設定することで、介護・福祉関連業界では大きな割合を占める中小事業者にもM&A仲介サービスを提供しております。
<採用>
当社の持続的な成長と発展のためには、人材の確保が必須であるため、新卒・中途採用を積極的に実施しております。また、透明性の高い人事考課制度を設けることで、当社の事業を支える優秀な人材の獲得及び人材の社外流出防止を行っております。入社後も社内での教育体制を整備・仕組化することにより、効率的な運営を実現しております。
<不正防止>
M&A仲介事業においては、自社開発の工程管理システムを導入し、作業工程を可視化し上長がすべての案件の管理が可能となったことで、担当者による不正防止を行っております。
<環境>
2022年3月期より新たにハイブリッド展示会事業を開始いたしました。2つの展示会を連続開催し、ブース装飾・受付・看板・備品等を居抜きで再利用することが可能なため、最小限の残材・廃棄物での展示会開催を実現しました。
≪リスク管理≫
当社では適宜リスク管理委員会を開催しております。詳細は、「
また、経営会議にて、長時間労働及び有給取得状況等の労務状況の確認及び指導を行うことにより、過重労働を起因とした健康問題や業務事故の発生及びそれに伴う訴訟、従業員の士気の低下等を防止しております。
≪指標及び目標≫
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に取り組む方針でありますが、当社の経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクをすべて網羅しているものではありませんので、この点にご留意下さい。
1.事業環境に関連するリスクについて
(1) 介護関連市場について
当社は主に、介護事業者を対象として、商談の場を提供する商談型展示会の主催及びM&A仲介サービスを提供しておりますが、介護事業者は介護保険法の適用を受けるサービスの提供を事業内容とするため、介護保険制度の影響を受けることになります。
介護保険制度は3年ごとに介護保険法及び介護報酬の改正が行われており、これに合わせて3年を1期とする市町村介護保険事業計画の策定が行われております。法令の改正及び大幅な報酬改定により、当社の取引先である介護事業者が事業内容の変更を余儀なくされる等の影響を受けた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 展示会市場について
展示会は一度開催された場合、毎年定期的に開催される性質を有していることに加え、ノウハウの蓄積により、異業種への横展開が比較的容易であります。しかしながら、展示会を開催するにあたっては、開催規模や来場者の利便性を考慮した適切な会場を用意する必要がありますが、当社が予定したとおりに会場の確保が進まない場合や、自然災害、感染症等により会場が使用困難となった場合、展示会の開催ができず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、金融危機等の経済動向によっても、出展社による出展の見合わせや来場者数の減少が発生する可能性があります。
このような場合、会期の延期や会場の変更を行う等の対策を実施します。会期を延期した場合、同一事業年度内の開催となる場合には、業績への影響は軽微となる見込みですが、翌事業年度となる場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) M&A市場について
M&A市場は、介護・福祉業界においては、法定要件に見合った人材確保の難しさや、競争激化、介護報酬の基本報酬部分の実質減額改定傾向に加えて、オーナー経営者の高齢化に伴う後継者問題も増加しており、大きな需要があります。また、新たに参入した建設業界においても、オーナー経営者の高齢化に伴う後継者問題が増加しており、介護・福祉業界と同様に大きなM&Aニーズがあります。今後も、小規模事業者にとっては出口戦略の一つとして、大手事業者にとっては拡大戦略又は得意分野への選択と集中の一つの手段として、M&Aの活用は増加するものと予測しており、当社でも様々なM&Aニーズに対応できるように体制を整備しております。しかしながら、将来的な後継者問題解決策としてのM&A譲渡ニーズが減少に転ずること、当社が対象としている事業の対象市場の動向によりM&A買収ニーズが減少に転ずること等を要因として、市場が縮小した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、現状M&A仲介業務を直接的に規制する法令等はなく、許認可制度や資格制限もありません。しかしながら、今後、法令等の制定・改定により、また、法解釈の変更により、M&A仲介業務に対する何らかの規制を受けることとなった場合、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。
一方で、中小企業庁がM&A支援機関登録制度を発足し、一定の要件を満たす仲介事業者やアドバイザリー業者が公開されています。当社も登録事業者となっておりますが、今後、登録要件の変更や制度の改定等により登録事業者でなくなった場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
上記に加え、M&A取引又はM&A制度に係る金融商品取引法、会社法、税法、対象とする市場領域の関連法等の法改正が行われることで、社会におけるM&Aニーズも変化する可能性があり、それらの結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) インターネット関連市場について
当社は、オンライン展示会をインターネット技術を用いてサービス提供しており、インターネットの更なる発展は当社の事業の成長にとって重要であります。当社事業においては「電気通信事業法」及び関連法令等の規制を受けており、届出電気通信事業者としてユーザーの通信の媒介に係る通信の秘密の遵守等が義務付けられております。今後新たな法的規制の導入、法解釈の変更、技術革新の遅れ等、予期せぬ要因により、インターネット業界全体及び関連市場の成長が鈍化した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、インターネット業界においては、スマートフォンやクラウドサービスの普及、AI(人工知能)の活用等、新技術・新サービスが次々と生み出されており、当社の事業においてもこれらの変化に対応していく必要があるという認識のもと、サービスの改良に取り組んでおります。しかしながら、技術革新において当社が予期しない変化が生じた場合、既存システムの改良、新たな開発等による費用の支出が必要となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
2.当社の収益構造に関するリスクについて
当社が運営しているサービスのうち、商談型展示会事業及びハイブリッド展示会事業について売上高及び営業利益の計上が展示会開催月に偏重します。このため、展示会の開催時期や開催場所、展示会の規模やタイプの異なる展示会を増やしていくこと、また、M&A仲介事業も拡大していくことで、年間をとおして売上及び利益の計上時期を平準化していく方針でありますが、当社が予定したとおりに会場を確保できない場合や、来場者及び出展社の確保が困難になる事態が発生した場合、M&Aコンサルタントの採用が予定どおりに進まない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2023年3月期における四半期別の売上高及び営業損益の推移は以下のとおりであります。
|
(単位:千円) |
|
四半期別売上高・営業損益推移 |
第1四半期会計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日) |
第2四半期会計期間 (自 2022年7月1日 至 2022年9月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2022年10月1日 至 2022年12月31日) |
第4四半期会計期間 (自 2023年1月1日 至 2023年3月31日) |
|
売上高 |
288,251 |
1,061,060 |
571,703 |
1,126,225 |
|
営業利益または 営業損失(△) |
△73,232 |
543,464 |
70,860 |
404,497 |
3.事業内容に関連するリスクについて
(1) 商談型展示会事業について
当社では現在、介護・健康施術業界の主要なサプライヤーを一堂に集めた商談型展示会「CareTEX」を6都市(東京、大阪、福岡、名古屋、仙台、札幌)、業種特化型展示商談会「CareTEX One」を1都市(横浜)、合計7都市で運営しており、全国展開を進めることで、全国に分散した介護・健康施術事業者のプラットフォームとなるべく拡大を進めており、その過程で、月別の損益及び業務量の平準化を図る予定です。また、オンライン展を通年開催することにより、月別の損益の平準化を図っております。
当社は商談型展示会を開催することによって、アクティブバイヤー並びに業界のサプライヤーの情報をデータベース化しており、双方の決裁権限者(サプライヤーにおいては販売価格の決定権を有する権限者)に直接アクセスできるという利点を活かして、M&A仲介サービスの提供が可能となることから、入り口としての商談型展示会を重要なものであると捉えております。しかしながら、当社が主催する商談型展示会の開催内容の陳腐化や、来場者数の確保が困難になる事態が発生した場合並びに出展社数の減少といった事態等が発生した場合には、当社の計画どおりに推移せず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、商談型展示会の開催には、会場の確保・出展社の獲得及び来場者の誘致といった各局面において、開催分野における業界の専門知識や展示会運営についてのノウハウが必要であるため、参入障壁は高いものと考えておりますが、同様のノウハウを有する競合が参入した場合、当社が開催する商談型展示会への出展社の出展意欲が競合展へと分散し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、商談型展示会においては、出展社による知的財産権を侵害した展示、出展社・来場者間の紛争発生、展示場内の安全管理上の問題、その他の何らかの要因により、当社が主催者責任を問われて訴訟を提起された場合等において、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) ハイブリッド展示会事業について
当社では現在、バックオフィス、フロントオフィスの各種システムベンダー・サプライヤーを一堂に集めたハイブリッド展示会「バックオフィスDXPO」「フロントオフィスDXPO(※)」を2都市(東京、大阪)及びオンライン上で運営しており、2024年3月期には新たに「バックオフィスDXPO」「営業・マーケ DXPO」「広告・販促 DXPO」「店舗・EC DXPO」の開催都市を1都市(福岡)増やす等、早期に全国展開を進めることで、全国に分散した各種システムベンダーのプラットフォームとなるべく拡大を進めており、その過程で、月別の損益及び業務量の平準化を図る予定です。
リアル展の開催には、商談型展示会事業と同様に、展示会運営についてのノウハウが必要であり、かつ、オンライン展の開催においては、効率的な商談・マッチングが可能なプラットフォームの構築が必要であるため、参入障壁は高いと考えております。しかしながら、リアル展においては、出展社・来場者間の紛争発生、展示会場内の安全管理上の問題、オンライン展においては、技術革新において当社が予期しない変化が生じた場合、その他何らかの要因により、当社が主催者責任を問われて訴訟を提起された場合等において、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※「フロントオフィスDXPO」のうち大阪展については、「フロントオフィスDXPO」と「店舗・EC DXPO」の2展を同時開催。
(3) M&A仲介事業について
M&A仲介事業は譲渡意向のある企業と買収意向のある企業を、当社の保有する企業情報のデータベースを活用して仲介するサービスであります。当社は両者のマッチングが円滑に進み、早期に成約に至るよう案件の進捗管理を適時に実施しておりますが、両者での条件交渉が難航する場合や、デューデリジェンス作業が遅延すること等を要因として、想定どおりに案件が進捗しない場合並びに成約時期の変動・成約規模の変動があった場合、期間ごとの業績が大きく変動する可能性があるとともに、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社ではコンプライアンスを遵守しM&Aの仲介を行うよう社内体制の整備に努めております。仲介業務においては公平・中立の立場で業務を進められるように倫理にも配慮するよう細心の注意を払っており、2021年9月にはM&A支援機関登録制度に登録いたしました。しかしながら、情報提供の過誤、譲渡先・買収先間の紛争、その他の何らかの要因により、当社が仲介手数料の返還や減額等を求められた場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 人材の獲得、確保、育成について
当社が事業を拡大するに当たり、特に展示会の主催に関しての専門知識及び経験を有する人員の獲得、育成、維持が重要な課題であると認識し、これに積極的に取り組んでおります。また、M&A仲介サービスにおいては、教育体制・仕組化が浸透したため、当社の教育プログラムを通じてM&Aコンサルタントとしての成長が期待できる人員を獲得することが重要な課題であると認識し、これに積極的に取り組んでおります。しかしながら、人材を適時に確保できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、あるいは人材育成が計画どおりに進捗しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は事業規模に応じた組織体制を志向しており、現在時点では比較的小規模な組織で事業運営を行っていることから、従業員が欠けるような事態に至った場合の経営成績及び財政状態への影響は相対的に大きいものと考えられます。そのため、新卒採用・中途採用問わず積極的な採用及び教育を実施しております。
(5) 競合について
当社の事業は、展示会を入り口として得られる決裁権限者のデータベースを活用し、M&A仲介サービスを行う独自のビジネスモデルでありますが、個別の事業単体で見た場合には、展示会の主催やM&A仲介等において同様のサービスを提供している企業もあり、これらの企業が今後、複合的な展開をする場合には、競合関係になり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 情報セキュリティの管理について
当社は、商談型展示会の開催ごとに取得したアクティブバイヤー並びにサプライヤーの情報、「介護M&A支援センター」等から登録されたM&Aの譲渡または買収の意向を持つ企業の情報をそれぞれデータベース化して保有しており、その保管やデータ利用についてはアクセス権者を制限する等、注意を払っております。当社では、上記のような顧客から入手した情報が漏洩しないよう、社内規程を整備し、情報の保管管理を徹底するとともに、役職員に対しても情報の取扱に関する教育を実施しております。しかしながら、不測の事態等により、情報の漏洩、情報の消失等が発生した場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下、当社としての強みであるデータベース価値の著しい低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 個人情報管理について
当社は、各事業を通じて得た個人情報を取り扱っております。当社では、「個人情報の保護に関する法律」に従い、社内規程を整備し、個人情報保護の厳正な管理を行っております。このような対策にも関わらず、個人情報の漏洩や不正使用等の事態が生じた場合、損害賠償請求等の金銭補償や信用力の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
4.その他のリスクについて
(1) 特定人物への依存について
当社代表取締役社長 新村祐三は、当社の創業者及び経営の最高責任者であり、当社は経営方針や事業戦略の決定等といった経営の重要な部分を同氏に依存しております。当社は、過度に同氏に依存しないよう、経営幹部役職員数の拡充、育成及び権限委譲による体制の構築等により、経営組織の強化に取り組んでおりますが、十分な体制の構築が整うより以前に、同氏の業務執行が困難となるような事態が緊急に生じた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 知的財産権の侵害について
当社は、当社が保有する商標権等の知的財産権の取得及び保護に努めております。また、他社の知的財産権に対しても侵害が発生しないよう努めており、過去もしくは現時点において、当社に対し第三者からの知的財産権の侵害等による訴訟が発生した事実はありません。しかしながら、今後当社の事業分野において第三者が得た知的財産権等の内容によっては、当社に対する損害賠償等の訴訟が発生する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 訴訟について
本書提出日現在において、当社が当事者として関与している重要な訴訟手続きはありません。しかし、今後の当社の事業展開の中で、第三者が何らかの権利を侵害され、または損失を被った場合、もしくはシステム障害等によって利用者に損害を与えた場合等、当社に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。損害賠償の金額によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 自然災害、事故等について
当社では自然災害、事故等に備え、サーバーの分散化、データの定期的バックアップ、システム稼動状況の監視によりシステムトラブルの事前防止または回避に努めておりますが、当社本社の所在地である関東圏において、大地震、台風等の自然災害や事故等により、設備の損壊や電力供給の制限等の事業に支障を来たす事象が発生し、システムの利用が制限された場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、取締役及び従業員に対するインセンティブ目的として、ストック・オプションを付与しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、これらの新株予約権が行使条件を満たして行使された場合、当社株式が新たに発行され、当社株式の1株当たりの価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日におけるストック・オプションによる潜在株式数は940,400株であり、発行済株式総数10,160,400株の9.3%に相当しております。
(注)2021年6月1日付及び2023年6月1日付でそれぞれ普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。
(6) 新型コロナウイルス感染症について
商談型展示会事業及びハイブリッド展示会事業におけるリスクにつきまして、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり展示会の開催ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により展示会の開催ができなくなった場合、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
M&A仲介事業におけるリスクにつきまして、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微となり、通常どおり訪問・面談等ができることを前提としております。このため、新型コロナウイルス感染症の状況が悪化し、緊急事態宣言が発出されたり、政府や自治体等の要請により訪問・面談等ができなくなった場合、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
また、当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されておりますが、この財務諸表の作成に当たっては、当社経営陣により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
(経営成績)
当事業年度においては、商談型展示会とM&A仲介サービスに加え、新たにハイブリッド展示会事業を注力事業として、これらの育成に努めております。商談型展示会事業につきましては、「CareTEX(*1)」、「からだケアEXPO」及び商品ジャンル特化型展示商談会「CareTEX One」を、東京都、大阪府、福岡県、宮城県、愛知県、神奈川県、北海道の全国合計7エリアでの開催に向け、万全の感染予防対策を講じた上で、来場者及び出展社への販促活動を行ってまいりました。また、2021年3月期より、商談型オンライン展示会「CareTEX365オンライン」及び「からだケアEXPO365オンライン」を開催しております。
また、ハイブリッド展示会事業として、オンライン展とリアル展をシームレスに融合させ、双方の強みを活かした、新発想のハイブリッド展示会「DXPO(読み:ディーエクスポ)」を東京都、大阪府及びオンライン上で初開催いたしました。
一方、M&A仲介事業につきましては、M&Aコンサルタントの教育体制の整備が完了したことから、案件の成約に注力するとともに、新分野である建設分野への横展開を本格化するための営業活動を行っております。また、前事業年度に引き続きM&Aコンサルタントの採用を継続いたしました。
また、当社は「中期経営計画」に続く、その先の成長を更に加速するため、当事業年度内における第1号の事業買収を目標とし、専門組織として「事業開発部」を新設し、活動してまいりました。この結果、株式会社リアライブの株式取得による子会社化を決定いたしました。
以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高は3,047,241千円(前事業年度比45.7%増)となり、営業利益は945,589千円(前事業年度比61.2%増)、調整後営業利益(*2)は1,003,921千円(前事業年度比55.3%増)、経常利益は943,486千円(前事業年度比59.4%増)、当期純利益は621,589千円(前事業年度比77.9%増)となりました。
以上により、前事業年度に引き続き、売上高、営業利益、経常利益及び当期純利益は、いずれも過去最高を計上しました。
(*1)「CareTEX」のうち東京展については、「CareTEX東京」「次世代介護テクノロジー展」「超高齢社会のまちづくり展」「介護予防 総合展」の4つの専門展により構成される「東京ケアウィーク」の総称にて開催。
(*2)2021年2月1日を割当日とする新株予約権の行使条件となる利益であり、連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合、損益計算書とする。)に記載の営業利益から、のれん償却費及び新株予約権に係る株式報酬費用の影響を排除した金額です。
調整後営業利益=営業利益+のれん償却費+株式報酬費用
当事業年度における各セグメントの概況は、以下のとおりです。
(イ)商談型展示会事業
商談型展示会事業は、商談型展示会である「CareTEX」、商品ジャンル特化型展示商談会「CareTEX One」並びに商談型オンライン展示会「CareTEX365オンライン」及び「からだケアEXPO365オンライン」の運営を行っております。当事業年度においては、5月に横浜展、7月に札幌展、9月に仙台展、11月に福岡展、12月に大阪展、2月に名古屋展、3月に東京展をそれぞれ開催いたしました。
今後開催予定の展示会につきましても、当社は政府や自治体の要請及び各会場のガイドラインに従い、万全の感染予防対策を講じた上で開催するよう準備を進めております。
〔展示会開催スケジュール〕
また、「CareTEX365オンライン」及び「からだケアEXPO365オンライン」は、介護・健康施術事業者と介護・健康施術関連サプライヤーに、効率的かつ安全に配慮した新たな商談・マッチング機会を提供する商談型オンライン展示会で、「ウェブース」「コネクト」「ウェビナー」の3つのサービスから構成されており、いずれも高い評価をいただいております。
なお、自社開発したオンライン展示会プラットフォーム『ExpON(エキスポン)』につきまして、機能を拡充させるためのシステム開発を実施しております。
以上の結果、当事業年度における商談型展示会事業の売上高は865,229千円(前事業年度比11.5%増)、セグメント利益は228,426千円(前事業年度比3.8%増)、出展小間数は1,565小間(前事業年度比13.1%増)となりました。
(ロ)ハイブリッド展示会事業
ハイブリッド展示会事業は、オンライン展とリアル展をシームレスに融合させ、双方の強みを活かした、新発想のハイブリッド展示会である「DXPO」の開催・運営を行っております。
ハイブリッド展示会「DXPO」とは、オンライン展の開設期間中(365日24時間)に並行してリアル展を年複数回開催し、リアル展の会期前1ヵ月及び会期後2ヵ月は、オンライン展でも集中的にマッチングすることで、「見込客獲得の量」と「商談の質」を高めつつ、かつ、年間を通じて継続的なマッチングの機会を提供する新サービスです。
「DXPO」の第1弾として、「バックオフィスDXPO」及び「フロントオフィスDXPO(*)」の東京都、大阪府及びオンライン上での開催を決定し、当事業年度においては、8月に東京展及び3月に大阪展を初開催し、来場者であるバックオフィス部門、フロントオフィス部門の決裁権限者及び出展社である各種システムベンダー・サプライヤーから、高い評価をいただいております。
以上の結果、当事業年度におけるハイブリッド展示会事業の売上高は406,060千円、セグメント利益は133,694千円(前事業年度は64,344千円の損失)、出展小間数は1,197小間となりました。
(*)「フロントオフィスDXPO」のうち大阪展については、「フロントオフィスDXPO」と「店舗・EC DXPO」の2展を同時開催。
(ハ)M&A仲介事業
M&A仲介事業は、介護、医療及び障害福祉事業者向けをはじめとするM&A仲介サービスの提供を行っております。当該事業におきましては、ウェブサイトのコンテンツ充実、セミナーの開催、ダイレクトメール及び地域金融機関等との業務提携によって案件獲得を強化するとともに、案件の成約に注力いたしました。さらに、前事業年度に引き続き、新分野への横展開を本格化するための営業活動を継続いたしました。なお、第1四半期会計期間より新たに建設分野へ参入し、案件の成約に注力しております。
また、成約組数は、当事業年度においては144組(前事業年度比11.6%増)となりました。
なお、当事業年度においても、M&Aコンサルタントを大幅に増員するための採用活動を実施しておりますが、概ね計画どおり順調に進捗しております。
以上の結果、当事業年度におけるM&A仲介事業の売上高は1,771,919千円(前事業年度比35.4%増)、セグメント利益は1,015,375千円(前事業年度比30.9%増)となりました。
(ニ)その他
「CareTEX365 フード」(配食マッチングサービス)は、時期とエリアが限られる展示会の特徴を補完する形で、介護事業者と配食・介護食のサプライヤーをマッチングする事業です。
当事業年度におけるその他の売上高は4,032千円(前事業年度比35.9%減)、セグメント利益は4,032千円(前事業年度比35.2%減)となりました。
(資産)
当事業年度末の総資産は4,326,385千円となり、前事業年度末に比べて1,997,732千円の増加となりました。流動資産は3,931,570千円となり、前事業年度末に比べて1,895,529千円増加しました。主な要因は、当期純利益の計上及び資金の借入に伴い現金及び預金が増加したことに加え、2023年4月に実施した株式会社リアライブの株式取得に向け前渡金が増加したこと等によるものです。固定資産は394,814千円となり、前事業年度末に比べて102,203千円増加しました。主な要因は、自社システムリリースに伴うソフトウエアの計上及び追加機能開発に伴うソフトウエア仮勘定の計上等によるものです。
(負債)
当事業年度末における負債合計は2,472,305千円となり、前事業年度末に比べて1,499,996千円の増加となりました。流動負債は1,279,491千円となり、前事業年度末に比べて402,072千円の増加となりました。主な要因は、資金の借入に伴う1年以内に返済予定の長期借入金の増加及び3月に展示会を複数展開催したことによる未払金の増加等によるものです。固定負債は1,192,814千円となり、前事業年度末に比べて1,097,924千円の増加となりました。主な要因は、株式会社リアライブの株式取得及び事業運転資金の確保のため、資金を借入したことに伴い長期借入金が増加したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は1,854,079千円となり、前事業年度末に比べて497,736千円の増加となりました。主な増加要因は、当期純利益の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べて1,889,431千円増加し、3,837,197千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、835,793千円(前事業年度は878,719千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益を計上したものの、法人税等の支出が増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、142,235千円(前事業年度は105,185千円の使用)となりました。これは主に、ソフトウエア開発に伴う支出等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、1,195,873千円(前事業年度は274,644千円の使用)となりました。これは主に、株式会社リアライブの株式取得及び事業運転資金の確保のため、長期借入金を借入したことによるものであります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な会計方針)」をご参照下さい。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の不確実性の内容については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照下さい。
④ 生産、受注及び販売の実績
(イ)生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(ロ)受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(ハ)販売実績
当事業年度の事業領域ごとの販売実績は、次のとおりであります。
|
事業領域の名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
商談型展示会事業 |
865,229 |
+11.5% |
|
ハイブリッド展示会事業 |
406,060 |
- |
|
M&A仲介事業 |
1,771,919 |
+35.4% |
|
その他 |
4,032 |
△35.9% |
|
合計 |
3,047,241 |
+45.7% |
(注) 最近2事業年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2) 資本の財源と資金の流動性及び調達状況について
(資金需要)
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、展示会会場の会場使用費用、ソフトウエア開発、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的とした資金需要の主なものは、事業拡大に向けた株式取得(子会社化)によるものです。
(財政政策)
当社は、運転資金及び投資を目的とした資金については、内部資金及び金融機関からの借入により調達しております。なお、2023年3月末時点の長期借入金残高(1年以内返済予定を含む)は1,481,558千円、現金及び預金は3,836,697千円となっており、現状、金融機関からの借入はありますが、現金及び現金同等物の残高が借入金を超過しております。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況
① 経営計画の達成状況
当事業年度において、商談型展示会事業においては営業活動が概ね正常化したものの、営業員の採用の遅れに伴い出展小間契約の獲得に遅れが生じました。また、ハイブリッド展示会事業においては出展小間契約の獲得が順調に推移し、期首目標を達成いたしました。M&A仲介事業においては教育体制・仕組化が浸透し中途採用のM&Aコンサルタントが着実に戦力化したことで、期首目標には届かないものの、成約組数が前事業年度より増加いたしました。このため、売上高、営業利益、経常利益ともに過去最高益を計上するとともに、経営上の計画を達成いたしました。以上の結果、売上高は3,047,241千円(前期比45.7%増、計画比9.2%増)、営業利益は945,589千円(前期比61.2%増、計画比35.1%増)、営業利益率は31.0%(前期比2.9ポイント増、計画比5.9ポイント増)となりました。
|
指標 |
2023年3月期 (実績) |
2023年3月期 (計画) |
2023年3月期 (計画比) |
|
売上高 |
3,047百万円 |
2,790百万円 |
257百万円増(9.2%増) |
|
営業利益 |
945百万円 |
700百万円 |
245百万円増(35.1%増) |
② 主要な経営指標
当社の経営成績に影響を与える主要な経営指標として、商談型展示会事業及びハイブリッド展示会事業については、主な収入である出展料が出展小間数×小間単価となり、小間単価に大きな変動がないため、出展小間数(出展社に貸し出すために仕切られたスペースの単位)を重要な指標としております。また、M&A仲介事業については、主な収入である仲介手数料が成約組数×手数料単価となり、手数料単価においては、成約組数における中大型案件の割合の増加に伴い逓増傾向にあるものの、中小型案件を効率よく成約する『回転寿司モデル』を採用していることから、成約組数を重要な経営指標としております。それぞれの経営指標の推移及びその変動要因は以下のとおりです。
(ⅰ)商談型展示会事業
当社は、展示会の早期全国展開を進めることで、知名度を高めるとともに全国の決裁権限者のリスト化を図り、M&A仲介サービス等の付加サービスを創出・提供しております。当事業年度においては、5月に横浜展、7月に札幌展、9月に仙台展、11月に福岡展、12月に大阪展、2月に名古屋展、3月に東京展をそれぞれ万全の感染予防対策を講じた上で開催し、いずれの展示会においても、無事開催できたことを、来場者及び出展社双方から高く評価いただきました。
今後開催予定の展示会につきましても、当社は政府や自治体の要請及び各会場のガイドラインに従い、万全の感染予防対策を講じた上で開催するよう準備を進めております。
この結果、当事業年度に開催した全ての展示会の出展小間数は1,565小間(前事業年度比13.1%増)となりました。
出展小間数の推移
|
(単位:小間数) |
|
|
第14期 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
|
決算年月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月期 |
|
東京展 |
902 |
544 |
665 |
744 |
|
地方展 |
870 |
641 |
719 |
821 |
|
合計 |
1,772 |
1,185 |
1,384 |
1,565 |
(注) 小間数は、各事業年度に開催した展示会の出展小間数を記載しております。
(ⅱ)ハイブリッド展示会事業
当社は、オンライン展とリアル展をシームレスに融合させ、双方の強みを活かした、新発想のハイブリッド展示会である「DXPO」の開催・運営を行います。
ハイブリッド展示会「DXPO」とは、オンライン展の開設期間中(365日24時間)に並行してリアル展を年複数回開催し、リアル展の会期前1ヵ月及び会期後2ヵ月は、オンライン展でも集中的にマッチングすることで、「見込客獲得の量」と「商談の質」を高めつつ、かつ、年間を通じて継続的なマッチングの機会を提供する新サービスです。
「DXPO」の第1弾として、「バックオフィスDXPO」及び「フロントオフィスDXPO(注)」を、8月に東京展、3月に大阪展を初開催し、来場者であるバックオフィス部門、フロントオフィス部門の決裁権限者及び出展社である各種システムベンダー・サプライヤーから、高い評価をいただきました。
この結果、当事業年度に開催したリアル展の出展小間数は1,197小間となりました。
(注)「フロントオフィスDXPO」のうち大阪展については、「フロントオフィスDXPO」と「店舗・EC DXPO」の2展を同時開催。
出展小間数の推移
|
(単位:小間数) |
|
|
第17期 |
|
決算年月 |
2023年3月 |
|
合計 |
1,197 |
(注) 小間数は、リアル展の出展小間数を記載しております。
(ⅲ)M&A仲介事業
当社は、介護、医療及び障害福祉事業者向けのM&A仲介サービスの提供を行っており、当事業年度においては新たに建設分野にも参入しました。当該事業におきましては、ウェブサイトのコンテンツ充実、オンラインセミナーの開催、ダイレクトメール及び地域金融機関等との業務提携によって案件獲得を強化するとともに、案件の成約に注力いたしました。
また、教育体制・仕組化が浸透し、中途採用のM&Aコンサルタントが着実に戦力化したことで、成約組数は増加し、当事業年度において144組(前事業年度比11.6%増)となりました。
M&A成約組数の推移
|
(単位:組数) |
|
|
第14期 |
第15期 |
第16期 |
第17期 |
|
決算年月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
|
成約組数 |
49 |
85 |
129 |
144 |
(注) 成約組数は、各事業年度に成約したM&A組数を記載しております。
(4) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社が今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております各種課題に対応していくことが重要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は、市場動向をはじめとした外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を推進していく方針であります。
新型コロナウイルス感染症に関連する問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。
(1) 子会社の取得
当社は、「中期経営計画」に続く、その先の成長を更に加速するため、展示会事業・M&A仲介事業に続く、第3の柱となるマッチング・サービスを買収することを目的として、2023年2月1日開催の取締役会において、株式会社リアライブの全株式を取得をすることを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結、2023年4月1日付でその全株式の取得を完了しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。
(2) 資金の借入
① 資金の借入の目的
当社は、2023年2月1日開催の取締役会において、同日開催の取締役会で決議した株式会社リアライブの株式取得及び事業運転資金の確保を目的として、資金の借入を決議し、借入を実行しました。
② 借入の概要
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契約締結先 |
株式会社みずほ銀行 |
|
契約金額 |
9億円 |
|
契約締結日 |
2023年3月30日 |
|
借入期間 |
5年 |
|
借入金利 |
固定金利 基準金利+スプレッド |
|
返済方法 |
元金均等返済 |
|
担保の状況 |
無担保 |
|
契約締結先 |
株式会社三井住友銀行 |
|
契約金額 |
1億円 |
|
契約締結日 |
2023年3月8日 |
|
借入期間 |
5年 |
|
借入金利 |
固定金利 基準金利+スプレッド |
|
返済方法 |
元金均等返済 |
|
担保の状況 |
無担保 |
該当事項はありません。