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回次 |
国際会計基準 |
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第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
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決算年月 |
2020年2月 |
2021年2月 |
2022年2月 |
2023年2月 |
2024年2月 |
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売上収益 |
(千円) |
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税引前利益 |
(千円) |
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親会社の所有者に帰属する当期利益 |
(千円) |
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親会社の所有者に帰属する当期包括利益 |
(千円) |
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親会社の所有者に帰属する持分 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり親会社所有者帰属持分 |
(円) |
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基本的1株当たり当期利益 |
(円) |
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希薄化後1株当たり当期利益 |
(円) |
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親会社所有者帰属持分比率 |
(%) |
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親会社所有者帰属持分当期利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
(千円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
(千円) |
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従業員数 |
(人) |
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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(注)1.国際会計基準(以下「IFRS」という。)により連結財務諸表を作成しております。
2.第5期までの希薄化後1株当たり当期利益については、2021年2月期末時点までは当社株式は非上場であり、新株予約権は存在するものの、権利確定条件に上場条件が含まれているため、希薄化後1株当たり当期利益の計算に含めておりません。
3.第5期までの株価収益率については、2021年2月期末時点までは当社株式は非上場であったため、記載しておりません。
4.従業員数の(外書)は、派遣社員の年間平均雇用人員であります。
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回次 |
日本基準 |
|||||
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第4期 |
第5期 |
第6期 |
第7期 |
第8期 |
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|
決算年月 |
2020年2月 |
2021年2月 |
2022年2月 |
2023年2月 |
2024年2月 |
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売上高 |
(千円) |
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経常利益 |
(千円) |
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当期純利益 |
(千円) |
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資本金 |
(千円) |
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発行済株式総数 |
(株) |
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純資産額 |
(千円) |
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総資産額 |
(千円) |
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1株当たり純資産額 |
(円) |
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1株当たり配当額 |
(円) |
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(うち1株当たり中間配当額) |
( |
( |
( |
( |
( |
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1株当たり当期純利益 |
(円) |
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潜在株式調整後1株当たり当期純利益 |
(円) |
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自己資本比率 |
(%) |
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自己資本利益率 |
(%) |
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株価収益率 |
(倍) |
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配当性向 |
(%) |
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従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
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(外、平均臨時雇用者数) |
( |
( |
( |
( |
( |
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株主総利回り |
(%) |
|
|
|
|
|
|
(比較指標:配当込みTOPIX) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
最高株価 |
(円) |
- |
- |
2,705 |
2,410 |
3,320 |
|
最低株価 |
(円) |
- |
- |
1,166 |
1,100 |
1,741 |
(注)1.第5期までの潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新株予約権の残高はありますが、2021年2月期末時点までは当社株式は非上場であったため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。
2.従業員数の(外書)は、派遣社員の年間平均雇用人員であります。
3.第5期までの株価収益率、最高株価、最低株価及び第6期までの株主総利回り、比較指標については、当社株式は2021年3月16日付で東京証券取引所市場第一部(現プライム市場)へ上場しているため記載しておりません。
4.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所(プライム市場)におけるものであり、それ以前は東京証券取引所(市場第一部)におけるものであります。
当社は、1972年4月に現在とは異なる事業を目的として株式会社ヤマギワ工作所の商号で設立され、1990年6月に株式会社ヤマギワ工作所から株式会社テックヤマギワに商号変更しました。その後、2004年2月に株式会社テックヤマギワから株式会社エイ・ピー・ツーに商号を変更し、2004年3月に翼システム株式会社情報企画事業部のソフトウェア事業(現データエンパワーメント事業)を譲受け、ウイングアークテクノロジーズ株式会社に商号を変更しました。
当社グループにて、現在のデータエンパワーメント事業を始めたのは2004年3月からでありますが、事業譲受の対象になった翼システム株式会社情報企画事業部は、同社の当時の主力事業であった自動車整備業向けパッケージソフト以外のソフトウェア分野での新規事業化を目的に、社内ベンチャーの位置づけで1993年10月に発足しました。その後、同事業部にて当社グループの現在の主力製品である帳票開発ソフトウェア「Super Visual Formade(以下「SVF」という。)」を1996年12月に、多次元高速集計検索エンジン「Dr.Sum」を2001年5月にそれぞれリリースし、事業として立ち上げました。その後、翼システム株式会社は同事業部を売却し資金化することとなり、2004年3月に株式会社アドバンテッジパートナーズをスポンサーとして、株式会社エイ・ピー・ツーへ事業譲渡を行い、株式会社エイ・ピー・ツーは商号をウイングアークテクノロジーズ株式会社に変更しました。2004年3月の事業譲受以降につきましては、2009年11月に会社分割によりウイングアークテクノロジーズ株式会社を新たに設立し、同社に当社のデータエンパワーメント事業を承継させると共に、当社の商号を1stホールディングス株式会社(旧1stホールディングス株式会社)に変更しました。
2010年12月に、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)(現東京証券取引所JASDAQ市場)に株式を上場し、2012年2月には、東京証券取引所市場第二部へ市場変更を行いましたが、2013年4月にオリックス株式会社をスポンサーとして、旧1stホールディングス株式会社の株式取得を目的として設立されたモノリスホールディングス株式会社が旧1stホールディングス株式会社の株式を対象に株式公開買付けを実施し、同年5月に成立したことをうけ、同年9月に同市場への上場を廃止いたしました。また、同年12月には、モノリスホールディングス株式会社が旧1stホールディングス株式会社を吸収合併し、同日に商号を1stホールディングス株式会社へ変更いたしました。さらに、2014年3月には、商号をウイングアーク1st株式会社(以下「旧ウイングアーク1st株式会社」という。)に変更いたしました。
その後、カーライル・グループが運営する投資ファンドであるCJP WA Holdings, L.P.の出資により、2016年3月に設立されたWACホールディングス株式会社が、同年4月に、旧ウイングアーク1st株式会社の全株式を取得して完全子会社化した上で、同年6月に吸収合併し、同日付でWACホールディングス株式会社からウイングアーク1st株式会社に商号変更を行い、実質的に事業を承継し現在に至ります。
当社の事業運営主体の変遷は以下のとおりです。
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年月 |
概要 |
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1972年4月 |
東京都北区において照明器具及び同部品の製造・販売を目的とし、株式会社ヤマギワ工作所を設立 |
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1990年6月 |
商号を株式会社ヤマギワ工作所から株式会社テックヤマギワに変更 |
|
2004年2月 |
商号を株式会社テックヤマギワから株式会社エイ・ピー・ツーに変更 |
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2004年3月 |
翼システム株式会社情報企画事業部(注)のソフトウェア事業(現データエンパワーメント事業)を譲受け、ソフトウェアの製造・販売を開始 |
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翼システム株式会社からの事業譲受に伴い、ディジタル・ワークス株式会社及び株式会社エフ・アイ・ティの株式を取得 |
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|
商号を株式会社エイ・ピー・ツーからウイングアークテクノロジーズ株式会社に変更 |
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2006年1月 |
開発、機能評価及び検証作業強化のため、当社100%出資でHITコミュニケーションズ株式会社を設立 |
|
2008年2月 |
当社販売製品の開発のため、当社100%出資で株式会社フォー・クルーを東京都渋谷区に設立 |
|
2009年5月 |
中華人民共和国における当社製品の販売を目的とし、当社100%出資で文雅科信息技術(上海)有限公司を設立 |
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2009年11月 |
会社分割により設立したウイングアークテクノロジーズ株式会社に当社のデータエンパワーメント事業を承継し持株会社体制に移行するとともに、1stホールディングス株式会社(旧1stホールディングス株式会社)に商号変更 |
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2010年12月 |
大阪証券取引所JASDAQ市場(スタンダード)(現東京証券取引所JASDAQ市場)に株式を上場 |
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2011年3月 |
セキュリティサービス事業を行うバリオセキュア・ネットワークス株式会社(現バリオセキュア株式会社)の全株式を取得し、子会社化 |
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2011年10月 |
オフショア開発拠点として、大連唯知計算機系統有限公司(現文雅科信息技術(大連)有限公司)を完全子会社化 |
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2012年2月 |
東京証券取引所市場第二部に株式を上場 |
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2012年11月 |
大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)(現東京証券取引所JASDAQ市場)の上場を廃止 |
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2013年5月 |
モノリスホールディングス株式会社が株式公開買付により旧1stホールディングス株式会社を完全子会社化 |
|
2013年9月 |
東京証券取引所市場第二部の上場を廃止 |
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2013年12月 |
モノリスホールディングス株式会社を存続会社として、旧1stホールディングス株式会社を吸収合併し、1stホールディングス株式会社に商号変更 |
|
2014年3月 |
経営基盤強化のため、1stホールディングス株式会社を存続会社として、子会社3社(ウイングアーク株式会社、1stネクスパイア株式会社、ディジタル・ワークス株式会社)を吸収合併し、ウイングアーク1st株式会社(旧ウイングアーク1st株式会社)に商号変更 |
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東南アジアでの当社製品の販売を目的とし、当社100%出資でWINGARC SINGAPORE PTE. LTD.をシンガポールに設立 |
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2016年6月 |
WACホールディングス株式会社を存続会社として、旧ウイングアーク1st株式会社を吸収合併し、ウイングアーク1st株式会社に商号変更 |
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構造改革の一環として、バリオセキュア株式会社の全株式を譲渡 |
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2017年5月 |
海外でのクラウドサービス展開のため、SPACE-TIME RESEARCH PTY. LTD.(現WINGARC AUSTRALIA PTY LTD)の全株式を取得し、完全子会社化 |
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2017年11月 |
リテール向けサービス強化のため、株式会社リテールマーケティングメソドロジー(現株式会社リテールマーケティングワン)の株式を取得し、子会社化 |
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2018年1月 |
クラウドプラットフォーム強化のため、株式会社Everforthの全株式を取得し、完全子会社化 |
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2018年3月 |
共同でのソリューション開発を目的に、東洋ビジネスエンジニアリング株式会社(現ビジネスエンジニアリング株式会社)と資本業務提携 |
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2018年9月 |
共同でのソリューション開発を目的に、伊藤忠商事株式会社及び鈴与株式会社と資本業務提携 |
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2019年11月 |
共同でのソリューション開発を目的に、株式会社データ・アプリケーションと資本業務提携 |
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新サービスの展開を目的に、Sansan株式会社との資本業務提携 |
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新サービスの展開を目的に、株式会社帝国データバンクと資本業務提携 |
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新たな事業領域の拡大を目的に、伊藤忠商事株式会社と資本業務提携 |
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2020年11月 |
新サービスの展開を目的に、株式会社PKSHA Technologyと資本業務提携 |
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データソリューションサービスの開発を目的に、東芝デジタルソリューションズ株式会社と資本業務提携 |
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2021年3月 |
東京証券取引所市場第一部に株式を上場 |
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2022年2月 |
運輸業界のDX推進を目的に、株式会社traevoの株式を取得し、子会社化 |
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2022年4月 |
東京証券取引所市場第一部から新市場区分(プライム市場)へ移行 |
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2023年2月 |
公共領域における共同でのソリューション開発を目的に、株式会社スマートバリューと資本業務提携 |
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2023年12月 |
完全子会社である株式会社リテールマーケティングワンを吸収合併 |
(注)翼システム株式会社情報企画事業部の沿革
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1993年10月 |
翼システム株式会社情報企画事業部として発足 |
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1995年10月 |
帳票開発設計ツール「Visual Formade」をリリース |
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1996年12月 |
帳票開発設計ツールに機能追加した「Super Visual Formade(SVF)」をリリース |
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2004年3月 |
当社に事業譲渡 |
現在、スマートフォンやIoTの普及により、日々生み出されるデータは加速度的に増加しております。当社グループは、この様々なデータ(ビッグデータ)を「新しい資源」として捉えており、この資源を活用して企業や社会に様々な価値をもたらすソフトウェア及びサービスの提供を行っております。
当社グループは、当社、連結子会社6社の計7社で構成されており、「データエンパワーメント事業」を単一の報告セグメントとしておりますが、提供しているソフトウェア及びサービスの性質により、企業の基幹業務を支える「帳票・文書管理ソリューション」と、様々なデータを活用し、今までにない新たな価値を生み出す「データエンパワーメントソリューション」の2つに売上収益を区分しております。
[帳票・文書管理ソリューション(BDS)]
帳票・文書管理ソリューションでは、帳票に関する業務基盤として国内で最も多く利用されているソフトウェア及びそれらをベースとしたソリューションを提供しています。請求書、納品書、発送伝票、eチケットなどの業務帳票から公的機関が発行する各種証明書まで社会の様々な場所で帳票の作成や出力、管理に利用されています。主力の「SVF」は、帳票の作成や出力を担っています。現在では「SVF」での帳票出力の85%はデジタル化されています。文書管理基盤の「invoiceAgent」と合わせて企業、公的機関の多くでデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に貢献しています。
当社グループは帳票ソフトウェアの先駆者として、多くの顧客にご利用頂いており、機能の豊富さやシステムの安定性等が評価されております。その結果、「SVF」の帳票市場(帳票運用製品)における市場シェアは、65.1%(注)となっております。主なソフトウェア及びサービスは以下のとおりです。
(注)デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社発刊 ミックITリポート2021年11月号「帳票設計・運用製品の市場動向 2021年度版」図表2-3.[運用]製品のベンダー別売上・シェア動向 2020年度実績
(主な連結会社) 当社、文雅科信息技術(大連)有限公司、文雅科信息技術(上海)有限公司、
WINGARC SINGAPORE PTE. LTD.
(a)SVF
当社グループの主力製品である「SVF」は、帳票開発の効率化と多様な出力要件に応えるための帳票基盤ソリューションです。「SVF」は、日本固有の複雑な帳票フォームをノンプログラミングで直感的に設計し、PDF、Excel、紙などへ多様な形式で出力できるソフトウェア/ソリューションです。独自開発のソフトウェアにより高い汎用性を有しており、メーカーやOSの種類に依存しない帳票運用を実現しています。企業や公的機関の多くで複数のシステムを共通化した帳票基盤として活用されており、システム運用の効率化や内部統制の強化に貢献しています。
「SVF Cloud」は、従来の「SVF」の強みに加え、柔軟性とリアルタイム性を兼ね備えた帳票クラウドサービスです。クラウド上でのSFAサービスを提供している株式会社セールスフォース・ドットコムと連携した「SVF Cloud for Salesforce」やビジネスプラットフォームを提供しているサイボウズ株式会社と連携した「SVF Cloud for kintone」を提供しております。更に、Web API機能により様々なクラウドサービスと連携し、企業間のシステムの違いやシステム変更にも柔軟に対応することができます。また、外出先で、スマートフォンやタブレットからその場でPDFの見積書を出力する、といったリアルタイム性が求められる場面での利用も可能となっております。
(b)invoiceAgent
「invoiceAgent」は、企業や公的機関で流通している帳票を電子化し、保管から流通までを一元管理することで、生産性の大幅な向上を実現するソフトウェア及びクラウドサービスです。「invoiceAgent」は、電子文書の保管・管理業務を効率化するとともに、電子化された文書からデータを自動的に抽出し、他の業務システムにシームレスに連携させることができます。さらに、企業間で紙をベースにやり取りされている見積書や請求書等の書類をプラットフォーム上で電子的に送付・受領を行うことが可能で、関連する業務の大幅な効率化が可能です。また、2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法及び2023年10月に導入されたインボイス制度に対応しており、企業は「invoiceAgent」を導入することによりこれらの法的要件を満たすことが可能となります。
[データエンパワーメントソリューション(DE)]
データエンパワーメントソリューションでは、エンドユーザーに対して、ソフトウェアの販売、クラウドサービス、保守サポートの提供を主に行っております。これらは様々な種類のデータを組み合わせ、分析することにより、気づきや今までにない価値を生み出すビジネスの基盤となる(一般的にビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)と呼ばれる)ソフトウェア及びそれらをベースとしたソリューションを提供しています。生産性の向上やビジネスプロセスの効率化による経営スピードの向上を実現することをコンセプトとし、データの集計、分析、可視化、意思決定支援というデータ活用の一連の流れをカバーしております。企業の業務プロセス等に組み込まれるなどして、経営者から現場の業務担当者まで多くの方々にご利用頂いております。
主なソフトウェア及びサービスは以下の通りです。
(主な連結会社) 当社、株式会社Everforth、株式会社traevo、WINGARC AUSTRALIA PTY LTD
(c)Dr.Sum
「Dr.Sum」は、企業内外のデータを収集、蓄積し、そのデータを加工・分析することによって企業の意思決定に活用することを目的としたソフトウェアです。数百億件ものビッグデータを数秒で処理できる性能と、ユーザーが使い慣れたwebベースとExcelベースのユーザーインターフェースを備えており、システム担当者でなくともビッグデータの集計や分析を容易に行うことが可能となっております。また、「Dr.Sum」上で販売や会計といった社内の様々なデータを統合管理することで、企業を支える情報分析基盤として利用されております。また、様々なクラウドサービスの普及によりクラウド上に存在ずるデータが加速度的に増加しているため、クラウドサービスとの連携が容易な「Dr.Sum Cloud」のニーズも拡大しております。
(d)MotionBoard
「MotionBoard」は、企業をとりまく様々なデータを価値ある情報に変え、企業にイノベーションをもたらすことをコンセプトとした情報活用ダッシュボードです。
第一の特徴は多彩な表現力です。PC画面上にグラフィカルな数多くのチャートを自由に配置可能で、業務内容の確認から事業戦略の遂行状況の確認まで、目的に合わせた使い方が可能です。また、GIS機能を備えており、位置情報を持つデータを地図上にプロットすることが可能です。これにより、競合店舗情報と人口動態情報を組み合わせた店舗戦略や走行情報を利用したトラックの運行管理等、新しい情報活用の形が生まれております。第二の特徴は、リアルタイム処理です。「MotionBoard」は、基幹システム、情報系システム、SFAや CRM、外部のクラウドサービス等様々なデータソースとリアルタイムに接続し、これらの情報を一つのチャート上で統合し、分析して可視化することができます。またノンプログラミングで利用できることが特長で、多くは企業内のシステムに組み込まれる形で利用されています。近年では、Salesforceと連携した営業の生産性向上や小売業でのビッグデータ活用に加え、IoTで発生するデータの分析、可視化や閾値の設定によるリスク検知等にも利用されています。第三の特徴は、高いメンテナンス性です。通常、情報システムの構築は、高度な知識を持ったシステム担当者が行うことが一般的ですが、「MotionBoard」は、ユーザーが自由な発想で可視化や分析を行うことを想定しているため、データの設定から表示項目やチャートの選定、配置までユーザー自身で行うことが可能です。これにより、業務フローの変更等にも迅速に対応できます。
(e)プロフェッショナルサービス
当社グループのソフトウェア及びサービスは、導入が容易であることが特徴の一つですが、大規模案件では、複雑なシステム要件が発生することがあります。そのような場合には、システムに熟知した当社の技術スタッフが、導入支援サービスの提供を行っております。また、近年では、製造業でのIoTを用いた工場の可視化や小売業でのビッグデータ分析といった業界特有の課題解決のニーズが増加しており、このような要望に対しては、社内の専門チームが要件定義から導入まで、総合的なコンサルティングサービスを提供しております。
[用語の説明]
本書において使用しているIT業界特有の主な用語についてご説明いたします。
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用語 |
説明 |
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SIer |
システムインテグレーター(System Integrator)の略。主に企業のシステム構築、運用業務を一括して請け負う事業者。 |
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IoT |
Internet of Thingsの略。通信技術やインフラの発達により、インターネットを介して、あらゆるものがネットワークにつながること。 |
|
AI |
Artificial Intelligenceの略。人間の脳が行っているような認識や判断といった作業を自律的に行うソフトウェアやシステム。 |
|
SFA |
Sales Force Automationの略。案件管理や見込管理等、企業の営業活動の効率化を目的とするソフトウェアやシステム。 |
|
CRM |
Customer Relationship Managementの略。顧客属性や対応履歴を管理し、顧客ごとに最適な対応を行うことで、長期的に良好な関係を築き、結果として収益の最大化を目的とするソフトウェアやシステム。 |
|
API |
Application Programming Interfaceの略。外部の他のプログラムから機能やデータなどを呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めたもの。開発効率やシステム間連携が大幅に向上する。 |
|
BI |
ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)の略。企業活動によって生じた様々なデータを集計・分析し、企業の意思決定を支援するソフトウェアやシステム。 |
|
GIS |
Geographical Information Systemの略。デジタル化された地図情報と位置情報を持ったデータを統合し、情報全体の視覚的な把握を可能とするソフトウェアやシステム。 |
|
KPI |
Key Performance Indicatorの略。企業における業績管理評価のための重要な指標。 |
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DX |
デジタルトランスフォーメーションの略。企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。 |
事業系統図は次のとおりであります。
[事業系統図]
(注) 上記系統図の子会社は当社グループの事業上重要なものについて記載しております。
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名称 |
住所 |
資本金 |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合 (%) |
関係内容 |
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(国内連結子会社) |
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株式会社Everforth |
東京都渋谷区 |
34,875千円 |
クラウドサービスの提供 |
(所有) 100.00 |
ソフトウェア開発・設計の委託 役員の兼任 3名 |
|
株式会社traevo (注)1 |
東京都港区 |
200,000千円 |
クラウドサービスの提供 |
(所有) 51.50 |
ソフトウェア開発・設計の委託 役員の兼任 2名 |
|
(海外連結子会社) |
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文雅科信息技術(大連)有限公司 |
中華人民共和国 遼寧省大連市 |
827千人民元 |
ソフトウェアの開発 |
(所有) 100.00 |
ソフトウェア開発・設計の委託 役員の兼任 3名 |
|
文雅科信息技術(上海)有限公司 (注)1 |
中華人民共和国 上海市 |
21,437千人民元 |
ソフトウェア・クラウドサービスの販売、保守サポートの提供 |
(所有) 100.00 |
ソフトウェア・クラウドサービス販売及び保守サポートの委託 役員の兼任 3名 |
|
WINGARC SINGAPORE PTE. LTD. |
シンガポール 共和国 |
200千 シンガポールドル |
ソフトウェア・クラウドサービスの販売、保守サポートの提供 |
(所有) 100.00 |
ソフトウェア・クラウドサービス販売及び保守サポートの委託 役員の兼任 1名 |
|
WINGARC AUSTRALIA PTY LTD (注)1 |
オーストラリア メルボルン市 |
21,064千豪ドル |
ソフトウェア・クラウドサービスの販売、保守サポートの提供 |
(所有) 100.00 |
ソフトウェア・クラウドサービス販売及び保守サポートの委託 役員の兼任 3名 |
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(その他の関係会社) |
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伊藤忠商事株式会社 (注)3 |
大阪市北区 |
253,448百万円 |
総合商社 |
(被所有) 22.09 (注)3 |
経営管理等 |
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東芝デジタルソリューションズ株式会社 (注)4 |
川崎市幸区 |
23,500百万円 |
システムインテグレーション及びIoT/AIを活用したICTソリューションの開発・製造・販売 |
(被所有) 13.31 |
経営管理等 |
(注)1.特定子会社に該当しております。
2.当社グループの報告セグメントは「データエンパワーメント事業」のみであるため、「主要な事業の内容」欄には、各会社の主要な事業を記載しております。
3.IW.DXパートナーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:関川 潔)が当社の議決権の22.09%を保有する株主でありますが、同社は伊藤忠商事株式会社及び伊藤忠テクノソリューションズ株式会社により設立され、同社の親会社である伊藤忠商事株式会社が当社のその他の関係会社に該当しております。なお、伊藤忠商事株式会社は有価証券報告書を提出しております。
4.東芝デジタルソリューションズ株式会社の親会社は株式会社東芝であります。
(1)連結会社の状況
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2024年2月29日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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データエンパワーメント事業 |
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( |
(注)1.当社グループは、「データエンパワーメント事業」を単一の報告セグメントとしているため、セグメント別の記載はしておりません。
2.従業員数の(外書)は、派遣社員の年間の平均雇用人員であります。
3.従業員数が当連結会計年度中で82名増加しておりますが、主としてデータエンパワーメントソリューション強化に伴う中途採用の増加によるものであります。
(2)提出会社の状況
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2024年2月29日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
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( |
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(注)1.当社は、「データエンパワーメント事業」を単一の報告セグメントとしているため、セグメント別の記載はしておりません。
2.従業員数の(外書)は、派遣社員の年間の平均雇用人員であります。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.平均勤続年数は、旧ウイングアーク1st株式会社を吸収合併した2016年6月以降の勤続年数を記載しております。
5.従業員数が当事業年度中で71名増加しておりますが、主としてデータエンパワーメントソリューション強化に伴う中途採用の増加によるものであります。
(3)労働組合の状況
当社グループにおいては、労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
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当事業年度 |
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管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注1、3) |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
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11.9 |
85.7 |
77.1 |
79.1 |
62.3 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出しております。
3.男女賃金格差については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。
正規雇用労働者については、男女同一の賃金制度を適用しており、同等級内においては共通の処遇を行っているため大きな差異はありません。全体的に女性に対し男性の方が上位級に属する割合が高いこと等が男女の賃金差の要因となっております。当社では上位級に属する女性の割合を高めるための様々な施策を行っており、男女賃金格差の改善に努めております。
パート・有期労働者については、男性は上位級に属していた社員の定年後再雇用者がほとんどであり、女性は派遣社員からの登用などによる若年層女性の構成比率が高いこと等が男女の賃金差の要因となっています。
② 連結子会社
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。