第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

わが国の経済は、雇用や所得環境の改善により緩やかな回復基調となっているものの、物価上昇や金融資本市場の変動により先行きの不透明な状況が続いております。その一方で、当社が変革に挑戦している業界や領域の潜在需要はまだまだ大きく、各市場はデジタル化やEC化が進展しております。2023年の市場規模は、梱包材や商業印刷をはじめとするトランザクション領域の市場規模は7.8兆円(経済産業省「生産動態統計」等を基に当社試算)、テレビ・デジタル広告および国内SaaS市場をはじめとするソフトウエア&マーケティング領域の市場規模は6.5兆円(電通「2023年 日本の広告費」等を基に当社試算)、新規領域となるファイナンス領域の市場規模は2.5兆円(日本銀行「決済動向」等を基に当社試算)まで拡大したと想定されております。

当社グループは、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンを掲げながら、2023年8月には代表取締役の交代を経て、第二創業期へ移行しました。印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」やテレビCM・動画広告のプラットフォーム「ノバセル」といった、従来からの中核サービスの発展を進め、その周辺領域のM&Aを連続的に行うことによって、これらの領域拡張や収益性の向上を目指しております。当中間連結会計期間においては、当社グループに加わった子会社のPMI(Post Merger Integration)を推進し、効率のよい事業運営体への構築・整備を進めております。これらに加えて、2024年9月には中期戦略を発表し、従来のECサイトによるトランザクション事業を軸にしながら、ソフトウエア、ファイナンスの機能を発展させ「End-to-Endで中小企業の経営課題を解決するテクノロジープラットフォーム」を目指すことを新たな方向性として打ち出しております。トランザクション事業によってこれまでに築いてきた顧客基盤やキャッシュ・フロー創出能力をもとに新規領域への展開を進め、対象市場を拡大させていくべく、より一層サービス開発を進めてまいります。

以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は29,753百万円(前年同期比24.0%増)、営業利益は1,900百万円(前年同期比47.2%増)、経常利益は1,710百万円(前年同期比59.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,785百万円(前年同期比0.3%増)となりました。

 

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」の「3.報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。セグメントごとの比較情報については、前中間連結会計期間の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

(調達プラットフォームセグメント)

前期に取得した子会社の業績貢献が一定程度あったほか、大企業向けサービスであるエンタープライズ事業を中心にオーガニック成長も継続しております。さらに、新たにネットスクウェア株式会社の株式を取得したことで、競争優位性を維持しながら引き続きサービスの向上に取り組んでおります。

この結果、売上高は27,626百万円(前年同期比24.9%増)、セグメント利益は3,490百万円(前年同期比40.9%増)となりました。

 

(マーケティングプラットフォームセグメント)

中小企業を中心にリリースしたネット上の動画広告の制作サービスやSaaS事業については順調に拡大し売上総利益の拡大を牽引しており、広告代理店事業についても一定のボラティリティはありながら堅調に推移しております。さらには、デジタルマーケティング領域の支援体制の強化を目的に、新たに株式会社オールマーケの株式を取得し、より一層一体運営を図り包括的なマーケティング支援を進化に向けて様々な取り組みを行っております。

この結果、売上高は1,918百万円(前年同期比18.3%増)、セグメント損失は64百万円(前年同期はセグメント損失206百万円)となりました。

 

(2) 財政状態の分析

(流動資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は21,704百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,277百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が3,556百万円減少したことによるものであります。

 

(固定資産)

当中間連結会計期間末における固定資産は19,780百万円となり、前連結会計年度末に比べ898百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が678百万円、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定が164百万円増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

当中間連結会計期間末における流動負債は14,507百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,476百万円減少いたしました。これは主に短期借入金が1,850百万円、未払法人税等が481百万円増加した一方、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が5,003百万円減少したことによるものであります。

 

(固定負債)

当中間連結会計期間末における固定負債は9,927百万円となり、前連結会計年度末に比べ273百万円減少いたしました。これは主に社債が225百万円、繰延税金負債が55百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産合計は17,049百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,370百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益1,785百万円を計上したことのほか、自己株式の取得により自己株式が480百万円増加したことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて3,556百万円減少し、当中間連結会計期間末には13,448百万円となりました。

 

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において営業活動の結果得られた資金は1,625百万円(前年同期は766百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前中間純利益を2,780百万円計上した一方、法人税等の支払額を524百万円計上したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において投資活動の結果使用した資金は998百万円(前年同期は5,009百万円の使用)となりました。これは主に関係会社株式の売却による収入1,036百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出957百万円、子会社株式の条件付取得対価の支払額500百万円、無形固定資産の取得による支出201百万円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において財務活動の結果使用した資金は4,180百万円(前年同期は1,210百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入れによる収入1,500百万円、長期借入れによる収入1,000百万円があった一方、新株予約権付社債の償還による支出5,000百万円、長期借入金の返済による支出884百万円があったことによるものであります。

 

 

(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略について重要な変更はありません。

 

(6) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(8) 従業員数

当中間連結会計期間において、従業員数の著しい変動はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。