文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社はライフスタイル雑貨の製造卸企業として、”We are smile producers!”を企業理念とし、以下の経営基本方針のもとに事業を展開しております。
①情熱あふれるアートや美しいデザインに触れる喜びを、身近なくらしへご提供します。
②お客様が選び、組み合わせ、工夫し、オンリーワン作りを楽しめる商品をご提案します。
③夢中になれる幸せな時間、笑顔と感動をお届けし、世の中になくてはならない企業を目指します。
そして、着実な成長と発展を通じて、次の「目指す企業像」の実現を図ってまいります。
「目指す企業像」
①ライフスタイル・グッズの提案を軸として、お客様の何気ない日常に気軽な価格で、「ワクワク」と「笑顔」をお届けする会社でありたい
②公正な経営判断と企業行動を通じて、全ての顧客・取引先・ステークホルダー及び株主からの信頼に応え、責任を果たしていくことで、いつまでも社会で必要とされる会社でありたい
③意欲ある者へは成長機会の提供を、貢献に対しては適切な処遇を実現し、そこに集う従業員個々人がやりがいと愛情を持ち、笑顔で働くことができる”smile working company”でありたい
(2)目標とする経営指標
当社は、持続的に成長することを目指し、その基盤となる付加価値率(売上総利益から販売費を控除した額の対売上高比)の向上に努めてまいります。また、株主還元を重視し、長期的に安定した配当の実施に努めてまいります。このため、株主資本利益率及び配当性向を目標とする経営指標としてまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は、3ヵ年中期経営計画を作成し事業に取組んでおります。同経営計画は、消費者動向や顧客業界動向を含む社会情勢や、当社業績や部門別課題、内部管理体制の整備状況などの社内情勢を踏まえ、今後3年間の基本的な経営目標として策定しております。
2019年9月期を初年度とする中期経営計画(2018年10月~2021年9月)においては、下記の4つの重点戦略を策定し、売上・利益の増大等を通じて企業価値を向上させるべく、全社を挙げて取り組んでおります。
①商品開発力・企画提案営業力の更なる向上
②企画開発・製造・品質管理・物流プロセスの改善
③変動費(原価及び販売費)の効率化による収益性の改善
④アミファの世界観を実現するプロフェッショナル集団への進化
(4)会社の対処すべき課題
当社は株式公開会社としての社会的責任を果たし、事業を発展させ、永続的な成長を図っていくために、以下の課題に取り組んでまいります。
①商品企画力の強化
当社の販売するライフスタイル雑貨は、いわゆる生活必需品とは異なり、嗜好品のカテゴリーに属し、人々の身近な暮らしの中に、アートやデザインを通じて楽しみや安らぎを提供するものであります。
特に、当社主力商品であるワンプライス商品の最終需要者は一般消費者であり、それら消費者に受け入れられる商品作りにおいて、また競合企業各社の商品との差別化において、より訴求力のあるデザインを取り入れた商品の企画、開発が重要な課題であると認識しております。この実現を図るためには、消費者の嗜好や世の中のトレンド、季節性、商品のバラエティ、価格優位性といった要素を的確に企画に取り込み、スピード感を持って商品を開発し、遅滞なく市場に提供することが必要です。
このため、商品企画を行う商品開発部署の人員強化を質量両面において図っていくとともに、当社ネットワークを通じた国内、海外の多数のフリーランスイラストレーターとの連携を強化してまいります。加えて、商品の企画段階から販売までの全てのステップにおいて、一貫性のあるスムーズな組織対応を進めてまいります。
②商品群の多様化
当社では、消費者の嗜好の変化や世の中のトレンドの変化をいち早く把握するため、マーケットリサーチに注力しております。消費者の嗜好の多様化や個別化は数年来継続している傾向であり、こうした消費者のニーズに応えるためには、当社商品の多様化、品揃えの豊富さを図っていく必要があると認識しております。
また、当社の主要顧客である100円ショップ各社は、各社独自の戦略に基づく品揃えを図っており、当社はそのニーズにも応えていく必要があります。
このため、現在販売している季節性商品、通年型商品の品揃えの一層の充実に加え、当社の世界観を多面的に展開する企画商品群の開発に取り組んでまいります。
また、「フルール」ブランド商品は、美しい花で暮らしに潤いをという想いのもと、プリザーブドフラワーや花器、フラワーアクアリウムなどの関連商品の企画開発に取り組んでおります。
③海外販売への対応とインバウンド需要の取り込み
当社商品の主たる販売先は日本国内ですが、主要顧客である100円ショップでは海外での店舗販売網の拡充を図っております。この過程で、海外消費者の嗜好にあうワンプライス商品開発の要請も寄せられており、当社としてもこれに応える企画開発の取組み、並びに商品数の拡大を図っております。
また、ワンプライス商品は訪日客のお土産としての需要もあるため、2020年の東京オリンピック、パラリンピック開催も睨み、海外からの旅行者も視野に入れて、デザインとパッケージを含めたアピール性、買いやすさを追求し、インバウンド需要に対応してまいります。
④品質管理体制の強化
当社の販売する商品は、一般消費者向けの商品が大半を占めるため、安価であっても良質の商品を提供し続けることが、顧客満足度の向上やリピート率の向上につながるものと認識しております。
100円ショップ業界の店舗数と販売額の増大に伴い、ショッピングモールでも集客効果の高い立地に100円ショップが置かれることも増えています。この結果、顧客層が以前より広がっており、当社商品を購入する消費者も、小中学生から大人まで幅広い年齢層、所得層になってきていると認識しております。
このため、品質に対する目も一段と厳しくなってきており、100円であっても良質の商品を提供しなければ、ブログや口コミ等ですぐにブランド評価が低下する危険性も増大していると認識しており、恒常的に品質の維持向上を図っていく必要があります。
特に、海外企業からの仕入・調達金額が約87%を占めており、季節イベント向け商品の比率も高いことから、品質管理や納期遵守、生産能力の安定化が重要と認識しております。このため、社内の管理体制の強化に努めるとともに、特に海外委託企業に対する品質向上に向けた指導、管理、管理者育成にも注力してまいります。
⑤為替対策
海外からの仕入はその大半がUSドル建ての契約となっており、ドル高円安は仕入コストの上昇につながります。適切な為替リスクヘッジを通じて、為替変動による業績への悪影響を軽減すべく取り組んでまいります。
⑥物流業務の効率化
売上高の拡大に伴い、海外からの仕入量も増加する傾向にあります。これら海外輸入品の物流に係るコストの削減や、出荷システムの高度化、倉庫面積の効率的利用を含めた物流業務の効率化に取り組んでまいります。
また、2014年より開始した中国の保税物流園区の利用をさらに効率化し、中国国内から第三国向けの出荷にも備えてまいります。
⑦ICT(情報通信技術)の活用
当社の取り扱う商品数は、年間約97百万個に及ぶとともにその種類も多岐に亘っており、海外企業からの仕入・調達金額が約87%を占めております。これら大量、多種の商品を、発注・製造・出荷・販売の各段階で、遅滞なく正確にハンドリングする必要があるため、業務をサポートする社内システムを整備し、ICTを最大限活用するよう努めてまいります。
⑧付加価値率の確保
受注を決定する段階において、当社が目標とする付加価値率の確保のために、見積りの精度を高める体制を整備し運営を図ってまいります。
⑨財務体質の健全性の確保
当社の属する卸売業界の一般的特性として、仕入による資金支出が先行し、販売代金回収までの期間、運転資金が必要です。従って、当社の売上が増大するに伴い必要な運転資金は増加することになります。
このため、当社はこの増加運転資金を、主として自己資金と金融機関からの借入金によって賄っております。
当社が中長期的に発展を続けていくためには、安定的な財務基盤を整えることが肝要であるとの認識に立ち、長期に亘る財務の健全性に留意し、過度に借入金に頼らぬ財務体質の維持・確保に努めてまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しておりますが、当社に関するすべてのリスクを網羅したものではありません。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経済状況について
当社が商品の卸販売をしている市場・顧客は大部分が日本国内であります。顧客の店舗は広く国内に展開しており、最終的には一般消費者に販売されるため、日本国内の景気の影響を受けます。また一部の顧客では積極的に海外店舗の拡大を図っており、当社商品も間接的に輸出されていくため、世界経済の景気の影響も受けます。
日本国内及び世界経済の景気低迷により需要が減退する場合、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)消費動向について
当社の商品は世間のトレンドや消費者の嗜好にマッチしたデザインに特徴を有します。そうしたトレンドや嗜好の変化を予測し、また柔軟に対応しながら商品の開発に努めてまいりますが、市場動向に対応できなかった場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3)商品・原材料等の仕入・調達について
当社の商品・原材料等は国内外の協力企業より仕入・調達を行っており、安全性、品質管理の徹底には万全の注意を払っております。このうち海外企業からの仕入・調達金額が約87%を占めており、安定的な供給が確保されるよう体制を整えております。しかし、予期せぬ災害等の発生や当該国の政情を含むカントリーリスクなどにより、必要数量が必要な時期に納入されない可能性があります。仕入の混乱、物流費用の増加、ひいては顧客への供給に影響が生じ、販売機会の喪失等が発生した場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は商品の仕入れに際し、同一商品に対し複数の協力企業から見積りを徴収し、協力企業間での競争環境を形成することにより仕入原価の低減を図っております。
当社の求める品質水準を満たせる協力企業数が少なく競争環境を形成することが出来ない場合や、原油価格の値上がりなどを始めとする原材料費の高騰、あるいは当該国での法令変更や規制強化に伴う製品価格への波及、商品形状(大型化)や販売先の要求の高度化(新素材・新製法等の採用)への対応などの要因により、当社の商品仕入価格が上昇し、当該上昇を適切に販売価格に反映できない場合には、当社の業績並びに財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)商品の安全性及び品質管理について
当社は商品の企画及び開発にあたり、自社の品質管理基準を設定し、安全性確保や品質向上に取り組むとともに、関連法規の遵守に努めておりますが、何らかの事情により取扱商品の品質や安全に関しての問題が生じた場合、製造物責任や損害賠償責任などによる、不良品回収のためのコストやその他の多額の費用が発生する可能性は否定できません。これらに起因する、当社の社会的信用力の低下による売上高の減少などにより、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の取扱商品や競合他社の類似商品の安全性をめぐる重大なクレームや風評が発生した場合、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)自社企画商品について
当社のビジネスモデルはファブレス型のメーカーです。自社企画商品については、原則として仕入先からの買い取りであるため、仕入先への返品は困難であります。当社は販売先並びに最終消費者の需要動向等を勘案して、計画的に商品発注を行うなど在庫水準等の適正化を図っておりますが、消費者の嗜好及び販売先の需要は急激に変化する可能性があることから、市場動向の判断を誤り、適時適切に販売先への商品の供給ができなかった場合は、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制等について
当社は、各種法令につきコンプライアンスの遵守に努めております。しかし、ラッピング商品に対する食品衛生法、容器包装リサイクル法、製造物責任法、不当景品類及び不当表示防止法及び下請法などをはじめとして、今後の法規制の動向によっては、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社が提供する商品のデザインに関しては、意匠権や著作権を始めとする第三者の知的財産権を侵害する可能性があります。商品の企画にあたってはこれらの知的財産権の有無の確認を行っておりますが、商品の提供後にこれらの権利を巡る係争が発生した場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)情報漏洩によるリスクについて
当社は、顧客情報取扱規程や個人情報に関する取扱規程の制定などを通じて、情報管理に努めておりますが、コンピューターへのハッカーの侵入等により、万が一、情報漏洩が起きた場合には、お客様に対する損害賠償の発生、信用及びブランドイメージが低下することにより、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)大規模災害による影響について
当社は本社として東京都港区に事業拠点を有しております。地震台風等の大災害への対策は実施しておりますが、その損害の程度によっては、事業拠点の損壊やシステム障害の発生等により事業運営上の支障が生じ、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また当社の仕入先、委託先及び販売先に同様の影響が生じた場合も同様に当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)為替相場の急激な変動について
当社は、前述のとおり海外との輸入取引を行っておりますが、これら輸入品は主としてUSドル建てでの決済を行っているため、為替相場の急変等により仕入価格が上昇した場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)特定の販売先への依存について
当社の主要な販売先は、主に国内100円ショップ業界でありますが、それら企業のうち、株式会社セリア及び株式会社大創産業に対する販売依存度が高くなっており、これら企業との取引の増減が当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼします。
当社は、今後ともこれら企業との緊密な関係を維持し、そのニーズに応える商品提供に努めてまいりますが、当社の取組みが十分な結果を得られない等、何らかの理由により各社の取引方針が変更され、契約更新の拒絶、解除その他の理由により契約の終了等が生じた場合、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当期事業年度における当社の売上高に占める特定の販売先への売上高割合
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当事業年度 至 2019年9月30日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
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株式会社セリア |
2,146,940 |
43.2 |
|
株式会社大創産業 |
1,557,955 |
31.4 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(11)業績の季節変動について
当社の商品は、主にギフトラッピング、デザイン文具、キッチン・テーブルウエア、フラワー関連商品であり、商品の特性から、ハロウィン(10月)、クリスマス(12月)、バレンタイン(2月)などの行事に関連して販売されるものが多くを占めております。
当社では年間を通じて定常的に販売されるアイテムを増加させるため、新商品の企画・開発を進めておりますが、当社の業績特性として、これら商品の需要が高まる上半期(10月~3月)に、売上高が集中する傾向があります。営業利益についても、売上高と同様の変動要因に加え、第4四半期に賞与費用が発生すること等により、上半期(10月~3月)に集中する傾向があります。
前事業年度及び当事業年度における各四半期の売上高
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前事業年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) |
|||
|
第1四半期会計期間 (10月~12月) |
第2四半期会計期間 (1月~3月) |
第3四半期会計期間 (4月~6月) |
第4四半期会計期間 (7月~9月) |
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|
売上高 (千円) |
1,447,711 |
1,405,121 |
936,259 |
947,687 |
|
|
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
|||
|
第1四半期会計期間 (10月~12月) |
第2四半期会計期間 (1月~3月) |
第3四半期会計期間 (4月~6月) |
第4四半期会計期間 (7月~9月) |
|
|
売上高 (千円) |
1,525,180 |
1,420,973 |
905,470 |
1,114,924 |
(注) 1.売上高には消費税等は含まれておりません。
2.上記の各四半期会計期間の数値については、有限責任 あずさ監査法人の四半期レビューは受けておりません。
(12)競合について
当社事業については、開始に際して許認可が必要とされないため参入障壁が比較的低く、今後も競合他社による新規参入、あるいは市場環境の変化等により、競争が激化する可能性があります。
当社は、デザイン企画開発を自社内で行うことにより、外部に依存しない独自の商品群を揃えるとともに、年間約1,300アイテムの新しい商品を低コストで供給しております。
しかしながら、当社の商品開発力、コスト競争力を上回る企業、あるいは既存の競合他社が当社を上回る商品力を具備した場合、当社の事業に影響を与える可能性があり、これらの競合先に対し効果的な対抗策を実現できず、当社が想定している事業展開が図れない場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)商品企画開発力について
当社は、商品開発部署に女性を中心とした33名(2019年9月30日現在)のデザイナーを有し、更に国内外のネットワークを通じて常時100名以上のフリーランスイラストレーターを起用して、当社独自の世界観に統一されたデザインに基づく商品の企画開発を行っております。
この企画開発を通じた販売数は年間約97百万個に達しています。また、このうち新規に開発、更新されるアイテムは年間約1,300アイテムに上ります。
しかしながら、当社の商品開発部署におけるデザイナーに欠員が生じたり、人員強化が計画通り進まない場合、あるいは国内外のイラストレーターとの連携強化に支障が生じた場合には、商品開発力に低下が生じる可能性があり、これらの事態に適切な対応が図れない場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)倉庫について
当社は持たざる経営を基本としており、倉庫スペースの確保並びに商品の入荷検品・在庫管理・出荷等のハンドリング業務は、取扱商品別に外部倉庫業者4社に委託しております。当社の事業特性から、商品在庫量には季節による変動があるため、繁忙期には倉庫業者から賃貸するスペースを拡大することを通じて、経費の増大を回避しております。
『amifa』ブランドである当社ワンプライスNB(ナショナルブランド)商品の販売数量が、ワンプライス商品全体の7割弱にのぼり、当該商品を取り扱う倉庫業者(株式会社バン・テック)からの賃貸面積が全賃貸坪数の7割程度を占めるため、当該業者への依存度が高い状態にあります。このため、予期せぬ天変地異や火災の発生等の事態により、当該倉庫に保管する当社商品に直接の被害が及んだり、又は当該倉庫業者の業務運営に支障が生じた場合には、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、顧客先ブランドで製造するワンプライスPB(プライベートブランド)商品でも、販売数量が年々拡大を続けており、当該商品を取り扱う倉庫業者(有限会社さくら梱包)を通じた出荷数量も増加しております。このため、出荷数量の変動に応じて当該業者が近隣での倉庫スペースを借り上げることで、出荷数量の急激な増加への対応を図ります。ただし、当該業者の倉庫立地が東京都心に近いため、将来に亘って当社が必要とする倉庫スペースが適時適切に確保できるとは限らない状況にあります。このため、今後周辺エリアでの倉庫需要の高まりや市況の変動によっては、倉庫スペースの確保が困難になる事態や、倉庫賃料等の上昇を通じて、当社の業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)物流について
当社の販売するワンプライス商品数は年間約87百万個に及びますが、これら商品は顧客が全国に展開する小売店舗に向け直接出荷されております。
商品は一般に段ボール箱に格納いたしますが、商品の形状や性質によりひと箱当たりの格納効率が異なってまいります。
商品の輸送は外部の運送業者に委託しており、その起用にあたっては、全国ネットワークを有しかつ物量の季節変動にも対応できる信頼性の高い企業を選定しております。
しかしながら、何らかの理由でこれら運送業者の輸送能力に障害が発生した場合や、輸送運賃が値上げされた場合、あるいは商品の単位当たりの格納効率が低下し輸送数量が増加した場合には、当社の輸送関連経費が増大し業績並びに財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、輸出や生産の増加を受け企業収益が堅調に推移したことや、人手不足を背景にした雇用環境の改善や名目賃金の伸びなどにより、緩やかな回復基調が持続しました。一方で、悪天候や自然災害の発生による消費者マインドの冷え込みや、景況感の悪化が生じたことに加えて、米中貿易摩擦及び英国のEU離脱をめぐる問題等世界経済に及ぼす影響や、国際情勢における地政学的リスクの存在などにより、先行き不透明な環境が継続いたしました。
こうした環境下、当社は主要顧客である100円ショップ各社に向けてライフスタイル雑貨の販売に注力してまいりました。
特に主要顧客への販売拡大に向けて、新企画や新商品の提案に積極的に取り組み、その結果、当事業年度における売上高は順調に伸長致しました。
売上高の順調な伸長に加え、積極的な原価低減に努め、原価率の低減による付加価値の増加の結果、営業利益は前年より増加することとなりました。
これを受け、当事業年度における当社のライフスタイル雑貨の商品群別累計売上高は、「ワンプライス商品」が4,461,419千円(前年同期比9.8%増)、「OEM商品」が268,382千円(同9.2%減)、「フルール商品」が224,942千円(同38.3%減)、「その他商品」が11,804千円(同20.8%減)となりました。
以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高は4,966,549千円(同4.9%増)、営業利益は329,706千円(同78.9%増)、経常利益は287,635千円(同44.6%増)、当期純利益は176,679千円(同33.3%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は2,701,568千円となり、前事業年度末に比べ271,726千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が542,832千円増加した一方、電子記録債権が431,051千円減少したことによるものであります。固定資産は170,045千円となり、前事業年度末に比べ8,251千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が6,699千円、無形固定資産が8,676千円減少した一方、繰延税金資産が26,189千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、2,871,614千円となり、前事業年度末に比べ279,977千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は407,510千円となり、前事業年度末に比べ24,178千円減少いたしました。これは主に賞与引当金が25,591千円増加した一方、買掛金が20,253千円、1年内返済予定の長期借入金が28,148千円減少したことによるものであります。固定負債は426,939千円となり、前事業年度末に比べ88,019千円減少いたしました。これは主に長期借入金が88,132千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、834,449千円となり、前事業年度末に比べ112,198千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は2,037,165千円となり、前事業年度末に比べ392,176千円増加いたしました。これは主に新規上場に伴う自己株式処分による資本剰余金の248,521千円の増加、当期純利益176,679千円によるものであります。
この結果、自己資本比率は70.9%(前事業年度末は63.5%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ542,832千円増加し、当事業年度末には1,115,815千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は462,565千円(前年同期は108,897千円の収入)となりました。これは主に税引前当期純利益287,635千円、売上債権の減少による収入452,114千円、たな卸資産の増加による支出213,944千円及び法人税等の支払額107,861千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は20,273千円(前年同期は340,714千円の収入)となりました。これは主に固定資産の取得による支出20,377千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は107,792千円(前年同期は144,496千円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出116,280千円及び配当金の支払額52,155千円があった一方で、東京証券取引所JASDAQ上場による自己株式の処分による収入276,227千円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 商品仕入実績
当事業年度の商品仕入実績を取扱商品群別に示すと、次のとおりであります。
|
取扱商品群の名称 |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
ワンプライス商品(千円) |
2,817,837 |
114.5 |
|
OEM商品 (千円) |
178,964 |
90.5 |
|
フルール商品 (千円) |
130,495 |
64.8 |
|
その他商品 (千円) |
562 |
62.0 |
|
合計(千円) |
3,127,859 |
109.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社は商品の仕入を中心とし、一部組立業務はあるものの、当社事業に占める割合は低いことから生産実績等の記載は行っておりません。
3.当社はライフスタイル雑貨事業の単一セグメントであるため、取扱商品群別に記載しております。
b. 受注実績
当事業年度の受注実績を取扱商品群別に示すと、次のとおりであります。
|
取扱商品群の名称 |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ワンプライス商品 |
1,555,571 |
102.2 |
568,774 |
99.6 |
|
OEM商品 |
250,295 |
84.9 |
17,686 |
49.4 |
|
合計 |
1,805,867 |
99.4 |
586,460 |
96.6 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.ワンプライス商品の受注高及び受注残高は、顧客先ブランドで製造するワンプライスPB商品について記載しております。なお、フルール商品、その他商品は受注生産を行っておりません。
3.当社はライフスタイル雑貨事業の単一セグメントであるため、取扱商品群別に記載しております。
c. 販売実績
当事業年度の販売実績を取扱商品群別に示すと次のとおりであります。
|
取扱商品群の名称 |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
ワンプライス商品(千円) |
4,461,419 |
109.8 |
|
OEM商品 (千円) |
268,382 |
90.8 |
|
フルール商品 (千円) |
224,942 |
61.7 |
|
その他商品 (千円) |
11,804 |
79.2 |
|
合計(千円) |
4,966,549 |
104.9 |
(注)1.当社はライフスタイル雑貨事業の単一セグメントであるため、取扱商品群別に記載しております。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社セリア |
2,006,789 |
42.4 |
2,146,940 |
43.2 |
|
株式会社大創産業 |
1,304,472 |
27.5 |
1,557,955 |
31.4 |
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株式会社キャンドゥ |
483,922 |
10.2 |
487,068 |
9.8 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たりまして、資産、負債、収益及び費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社は財務諸表の基礎となる見積り及び判断を過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行った上で計上しております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態の分析
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績の分析
(売上高・売上原価)
売上高につきましては、前年同期比4.9%増の4,966,549千円となりました。主要顧客である100円ショップ各社に向けて、タイムリーな新企画や新商品の提案や複数素材による提案等に積極的に取り組んだことが奏功し、ワンプライス商品の伸びが前年同期比9.8%増と伸長したことが主たる要因であります。
一方、売上原価につきましては、為替の安定、素材価格安定に加え、複数購買の徹底、品質管理の徹底等に努めた結果、原価率が58.0%と前期比1.6ポイント低下いたしました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費につきましては、前期比26,832千円増加し、1,756,094千円となりました。商品開発体制の強化や株式上場に向けた管理体制の強化等、従業員増加による人件費の増加等もありましたが、物流関連経費の抑制等に努めた結果、販管費率は35.4%と前期比1.1ポイント低下いたしました。
(営業外収益・営業外費用)
営業外収益につきましては、前期比18,841千円減少し、211千円となりました。これは、主に前期に保険返戻金が16,729千円あったことによるものです。
営業外費用につきましては、前期比37,818千円増加し、42,282千円となりました。これは、主に2019年9月19日、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)市場へ上場したことに伴う株式交付費24,698千円、株式公開費用13,500千円によるものです。
(特別利益・特別損失)
特別利益につきましては、当事業年度は発生がなく、前期比200,744千円減少しました。これは、前期に保険解約金200,744千円があったことによるものです。
特別損失につきましては、当事業年度は発生がありませんでした。
c. キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d. 経営成績に重要な影響を与える要因
当事業年度の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご覧ください。
e. 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要の主なものは、商品の仕入れ代金の支払いから販売代金の入金までの期間の運転資金であります。これら運転資金は、当社のフリーキャッシュ・フロー並びに銀行からの借入金で賄っております。効率的な在庫管理と債権回収により営業キャッシュ・フローの増加に努めるとともに、借入金につきましては、長期資金と短期資金のバランスを取りつつ、財務健全性の維持を図っております。
なお、当事業年度末における有利子負債の残高は245,632千円となっており、また現金及び現金同等物の残高は1,115,815千円となっております。
f. 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
当社は、持続的に成長することを目指し、その基盤となる付加価値率(売上総利益から販売費を控除した額の売上高比)の向上に努めるとともに、株主還元を重視し、長期的に安定した配当の実施に努めてまいります。このため、付加価値率、株主資本利益率及び配当性向を目標とする経営指標としております。
当事業年度における付加価値率は21.6%(前年同期比2.6ポイント増加)、株主資本利益率は9.6%(前年同期比7.6ポイント低下)、配当性向は29.7%(前年同期比10.0ポイント増加)であり、引き続き当該指標の改善に取り組んでまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。