第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

 

回次

第49期

第50期

第51期

第52期

第53期

決算年月

2019年9月

2020年9月

2021年9月

2022年9月

2023年9月

売上高

(千円)

4,966,549

4,785,114

4,677,444

5,919,488

8,131,382

経常利益

(千円)

287,635

266,384

256,730

260,386

202,728

当期純利益

(千円)

176,679

173,037

172,777

222,071

147,436

持分法を適用した場合

の投資利益

(千円)

資本金

(千円)

32,000

35,525

37,220

37,220

37,220

発行済株式総数

(株)

3,200,000

3,225,000

3,235,000

3,235,000

3,235,000

純資産額

(千円)

2,037,165

2,155,404

2,289,215

2,472,918

2,392,704

総資産額

(千円)

2,871,614

2,938,999

2,944,906

3,084,738

4,409,129

1株当たり純資産額

(円)

636.61

668.34

707.64

764.44

798.91

1株当たり配当額

(円)

19.00

19.00

19.00

24.00

24.00

(うち1株当たり

中間配当額)

(-)

(-)

(-)

(-)

(-)

1株当たり当期純利益

(円)

64.02

53.81

53.51

68.65

46.89

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

63.40

53.71

53.46

自己資本比率

(%)

70.94

73.34

77.73

80.17

54.27

自己資本利益率

(%)

9.60

8.25

7.78

9.33

6.06

株価収益率

(倍)

26.26

13.34

13.08

9.05

14.08

配当性向

(%)

29.7

35.3

35.5

35.0

51.2

営業活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

462,565

396,976

132,541

233,923

1,033,785

投資活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

20,273

40,289

58,422

15,460

35,498

財務活動による

キャッシュ・フロー

(千円)

107,792

141,701

127,817

131,496

1,047,356

現金及び現金同等物

の期末残高

(千円)

1,115,815

1,332,039

1,279,016

898,135

876,207

従業員数

(人)

63

68

73

75

83

(外、平均臨時
雇用者数)

(11)

(13)

(19)

(20)

(22)

株主総利回り

(%)

43.8

43.9

40.6

44.4

(比較指標:配当込み
TOPIX)

(%)

(-)

(104.9)

(133.7)

(124.2)

(161.2)

最高株価

(円)

1,793

1,510

760

693

706

最低株価

(円)

792

442

664

581

598

 

 

(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。

2.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有していないため記載しておりません。

3.当社は、2019年9月19日付で東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場いたしましたので、第49期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、新規上場日から第49期の末日までの平均株価を期中平均株価とみなして算定しております。

4.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は年間平均人員を( )内にて外数で記載しております。

5.第49期の株主総利回り及び比較指標は、2019年9月19日付で東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場いたしましたので記載しておりません。

6.2019年9月19日付で東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場いたしましたので、それ以前の株価については記載しておりません。

7.最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所スタンダード市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)におけるものです。

8.2020年2月14日付で新株予約権の権利行使により、新株25,000株を発行しております。その結果、2020年9月期末における発行済株式総数は3,225,000株、資本金は35,525千円となっております。

9.2021年5月17日付で新株予約権の権利行使により、新株10,000株を発行しております。その結果、2021年9月期末における発行済株式総数は3,235,000株、資本金は37,220千円となっております。

10.第52期及び第53期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

11.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第52期の期首から適用しており、第52期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2 【沿革】

 

1973年10月

東京都台東区台東において、織物資材の販売を目的として資本金3,200万円でフジ産業株式会社を設立

ギフト向け化粧箱内装用資材織物の販売を開始

1999年6月

100円ショップ向けライフスタイル雑貨の販売を開始

2000年4月

100円ショップ向けライフスタイル雑貨販売のため、株式会社アミファ(子会社)を設立

2001年6月

中国の製造工場に100円ショップ向け商品の製造委託を開始

2004年2月

プリザーブドフラワーの輸入販売を開始

2007年6月

本社を東京都千代田区三番町に移転

2012年9月

ライフスタイル雑貨の新ブランド「エメルスタイル」の販売を開始

2013年7月

本社を東京都港区北青山に移転し、本社一部にショールームを併設

2014年10月

株式会社アミファ(子会社)を吸収合併し、商号を株式会社アミファに変更

2019年9月

東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2022年4月

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、JASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場に移行

2023年10月

創業50周年

 

 

 

3 【事業の内容】

当社は、「アートやデザインを日常の暮らしに気軽に取り入れる」ライフスタイルの提案を目指して、ギフトラッピング、デザイン文具、キッチン・テーブルウエア、フラワー関連商品などを中心としたライフスタイル雑貨の企画・製造仕入・卸販売を主要な内容として事業を展開しております。販売先は、国内の100円ショップを主とした国内外の小売業者や卸売業者であります。

 

当社の事業は「ライフスタイル雑貨事業」の単一セグメントでありますが、取扱商品群としては以下のとおりとなります。

 

(1) ワンプライス商品事業

ギフトラッピング商品、デザイン文具、キッチン・テーブルウエアなどで、最終消費者向けに均一価格ショップにて販売される商品群であり、100円ショップを中心として、国内外の小売業者、卸売業者を通じて消費者に提供しております。『amifa』ブランドにて販売される商品と、販売先ブランド名にて提供している商品があります。

 

(2) プチプライス商品事業

希望小売価格100円を超える商品群をプチプライス商品と呼び、主な商品群は「フルール」、「OEM」、「一般小売商品」の3つで構成されています。

「フルール」分野は、花材を全国の花関連事業者へオンライン販売しています。fleur(フルール)はフランス語で「花」。「花、関連資材は、市場や卸、小売店を通して消費者に届く」という従来の流通経路ではなく、アミファで企画した商品を直接海外委託工場で製造し、全国へダイレクトにオンライン販売する流通を初めて実現しました。お客様の声をビビッドにいただいて製品作りを進めています。

「OEM」分野は、主に大手量販店、食品メーカーを取引先として、ラッピング商品、包装資材、販売促進用品などを受注生産しています。単なる御用聞き商売ではなく、営業・開発チームが一丸となって、取引先の売上アップに貢献するためのコンサルティングから行っています。ワンプライス商品開発で培ったノウハウとデザイン力を「OEM」分野で活かせることが当社の強みとなっています。

「一般小売商品」分野は、希望小売価格200円~数百円単価の商品群です。2023年9月期現在はまだ売上些少ですが今後注力してまいります。この価格帯で高付加価値・競争力のある商品を作るという高い目標は、企業価値を高め、主力のワンプライス事業強化にもつながると考えています。キッチンやインテリアのカテゴリーからスタートして、着実にしっかりと成長させていきたいと考えています。

 

当社商品のターゲットは主に女性で、いわゆる日用品や生活必需品などの無いと生活に困る商品というよりも、あったら暮らしが楽しくなる、いわゆる嗜好品を中心としているために、消費者の心の琴線に触れる商品であることが大切と考えております。当社が消費者に提供するのは、当社の商品を手にした消費者の誰もが『ワクワク感を抱き、「夢中になれるHAPPYな時間」を過ごしている、しかもそれを100円など手頃な価格帯で実現している』という、身近な楽しみと喜びであると考えております。

 

当社の考える「夢中になれるHAPPYな時間」とは、例えば贈る相手の笑顔を想像しながらギフトをラッピングしたり、数種類のマスキングテープの柄の中から自分の好みで組み合わせてハンドメイドワークを行ったり、花に囲まれた心癒される暮らしを想像しながらフラワーアレンジをする、といった心穏やかに没頭できる時間です。「好きなことに夢中になれる」ときに、人は満足感や幸福感を感じることができると考えております。したがって当社商品には、買ったら終わりの完成品よりも、購入したお客様が自らの手で素材、色柄、デザインを選び、組み合わせることで、作る時間そのものを楽しめる、いわば半製品とも言える商品の比率が高いという特徴があります。

 

全商品を100円などワンプライスで販売する均一価格ショップは、価格の安心感と購入意欲を喚起することで小売業態のひとつとして認知されています。当社はその均一価格ショップへ年間約1億50百万個の商品を販売しております。

 

主な商品例としては、ギフトラッピングには、お菓子など消費者が手作りする食品をラッピングする紙やフィルム製の袋、ボックス、リボンなどがあります。また、手軽にギフトを包むことができる包装紙や手提げ袋、メッセージを添えてプレゼントするシーンを演出するギフトカードやタグなどがあります。

デザイン文具には、実用性だけではない、使うことを楽しむ文具としてメモパッド、ノート、ふせん、ダイアリーなどがあります。また、カラフルなデコレーション用のマスキングテープ、折り紙としても使えるデザインペーパー、塗り絵ペーパー、箱などを好きな柄の紙を貼って楽しむデコパージュ商品などがあります。

キッチン・テーブルウエアには、マフィンやパウンドケーキ用のカップなどの製菓材料や、カジュアルなホームパーティーを演出する紙コップ、紙皿、食品のおすそ分けにも使われるワックスペーパーなどがあります。

母の日、ハロウィン、クリスマス、バレンタインといった季節のイベントを盛り上げる季節型雑貨や、季節にとらわれず一年を通して楽しめる通年型の雑貨を企画開発しております。

「日常の何気ない暮らしにワクワク感をプラスし、自分好みのスタイルで夢中になれるHAPPYな時間を楽しんでいただきたい」という想いで当社はこれらの商品群を「ライフスタイル雑貨」と呼んでおります。当社は営業部署と商品開発部署が一体となって、楽しい暮らしを提案するというテーマで、デザイン・品質・お得感を重視して企画、開発しております。

また、日々変化する消費者の好みや世の中のトレンドの変化を注視しながら、主な販売先である100円ショップの顧客ニーズから離れることのないように、「お客様の“少しだけ”先を行く」商品を開発することに注力しております。

 

当社は商品開発部署に女性を中心とした40名以上のデザイナーを配置し、商品それぞれの素材、形、色、柄、仕様を企画し、国内外ネットワークを通じた100名以上のフリーランスイラストレーターと代理人を通さずに直接コミュニケーションを取って、企画の意図を正確に伝えながら共同作業で商品をデザインしております。外部デザイナー主導型のいわゆる「ライセンス商品」ではなく、あくまで当社の世界観を大切にした商品群となるように注力しております。

当社の考える世界観とは、統一感を持った「ライフスタイル」の提案であり、多種の商品がシリーズとして一同に並んだ状態で販売されることで、相乗効果によってその魅力が単品で見るよりも明確に消費者に伝わると考えております。消費者が心地よさとワクワク感、HAPPYな時間を過ごしている自分を明確に想い描ける世界を、様々なライフスタイルに合わせて数多く提案したいと考えております。

また、均一価格ショップ各社においては、頻繁に来店するリピーター、ファンの維持拡大が課題となっております。これを受け、当社は廃番と新商品発売を繰り返す「改廃サイクル」のスピードも重視しております。商品開発を内製化することにより、改廃スケジュールに遅れが出ないようにコントロールを行い、年間約2,200アイテムの新商品をタイミング良く市場に投入する、商品サイクルのスピードを維持しております。

 

製造にあたっては、当社は自社工場設備を持たずに、国内外の工場へ委託生産を行ういわゆるファブレスメーカーです。海外生産を主力としており、海外企業からの仕入・調達金額が約95%を占めております。当社がファブレスメーカーを選択している理由は、顧客本位、マーケットインの発想で最終消費者の嗜好の変化へ柔軟に対応したいと考えているからです。機械設備や材料在庫などの制約に左右されがちなプロダクトアウトの発想ではなく、自社設備を持たずに常に新しい委託工場を開拓していくことが、新カテゴリーへの進出を容易にするという認識のもと、「持たざる経営」を選択しているからです。

 

さらに当社は、顧客の委託に従い生産した販売先OEM商品や、花材・資材を中心とした商品も取り扱っております。本物の生花や葉に特殊液を吸わせて、長期間咲いた状態で保存を可能にしたプリザーブドフラワーを、南米のエクアドルで生産・輸入し、「花のある心癒される暮らし」を提案しております。

 

「We are smile producers!」

この言葉を胸に、当社商品を使用していただくときのワクワク感、夢中になれるHAPPYな時間を通して、世界中の人々に笑顔になっていただくことをミッションとして、今後もより良い商品をお届けするために尽力してまいります。

 


 

4 【関係会社の状況】

該当事項はありません。

 

5 【従業員の状況】

(1) 提出会社の状況

 

 

 

 

2023年9月30日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

83

(22)

38.3

6.2

5,477

 

(注) 1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.当社はライフスタイル雑貨事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

4.前事業年度末に比べ、従業員が8名増加しています。主な理由は、事業の拡大に伴い期中採用が増加したことによるものです。

 

(2) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

 

(3)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当事業年度

補足説明

管理職に占める
女性労働者の割合(%)(注1)

男性労働者の
育児休業取得率(%)(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

全労働者

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

     38.5
  (5人/13人)

0.0

67.6

67.5

43.5

当社が常時雇用する労働者数は100人以下であります。

 

(注1)「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

(注2)「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。