文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、2016年11月、2017年度~2021年度の5年間の中期経営計画「DSA2021」を策定し、目標達成に向けた取り組みを行なっています。「DSA2021」では、同年10月に制定した経営理念をより具体的に推進すべく、お客様からの信頼を第一に考え、お客様要求品質第一に徹し、事業活動を展開してまいります。
2019年度も変わらず経営理念及び経営計画書に則りお客様要求品質第一に徹しもっといいものづくりを目指し、「点火コイルシェア世界一」、「電子・車載電装事業 売上高比率5割達成」、「IoTを軸とした新規事業創出」を三本柱として、CO₂削減をも狙いとした点火コイル技術の深化、住宅用蓄電システム国内シェアNo.1を目指し、自動車電動化対策としてのDCDCコンバータの進化及び半導体事業構築及び連携を推進してまいりました。一方で、事業継続の危機に瀕して私的整理である「事業再生ADR手続き」を行っていた東証一部上場田淵電機株式会社を2019年1月に救済、仲間に加え、ダイヤモンド電機株式会社と田淵電機株式会社の2社を中核の事業会社として運営する経営体制を構築しました。よって2019年度は、グループの再編を積極的に進め、「お客様の安全・安心・感動を我が社の『信頼』と共に」をスローガンとして、国内外の拠点統廃合や拡大したグループリソースの横断的な組み合わせを推し進めました。具体的には、ルクセンブルク営業所以降もベトナム事務所、インドネシア工場等開設、一方で田淵電機グループの中国拠点であった東莞工場並びに米国田淵電機の閉鎖を行い、中長期達成の肝である海外事業戦略を着々と漸進させております。
自動車や家は「電気」を重要なキーワードとして、一層の拡がりを見せる中、当社では「車と家をものづくりでつなぐ」をキーワードに事業構成を抜本的に見直す事で、その動きを益々加速させる方針です。すなわち両社グループの強みを活かし、電気、特に再生可能エネルギーで「車と家」をつなぐことで、人々が暮らす地球環境にやさしい社会に貢献する企業を目指します。また、人口増大と利便性の追求に端を発した、世界の課題である地球温暖化は深刻度を増しており、当社の扱う電力変換技術を中心としたテクノロジーの重要度は増していく事が予想されます。
当社グループは収益性、資本効率の観点から「DSA2021」において、目標とすべき経営指標として、以下を掲げております。
・売上高 :2021年度 1,000億円以上
・営業利益率 :2021年度 6.0%以上
・ROE :2021年度 15.0%以上
なお、当年度における進捗状況は、連結売上高 710億円、営業利益率 0.7%であります。
当社グループは、お客様第一主義を掲げ、お客様要求品質第一に徹し、人と社会を大切にすることを標榜した経営理念の下「先進エレクトロニクス技術を駆使して、もっといい車づくり、豊かな住まいづくりに貢献するグローバルシステムサプライヤー」を目指した事業活動を展開してまいります。
中長期的には、当社グループの主力事業は、グローバル化・ボーダレス化・エコ化に向けた技術革新の急速な進展、アジア等の新興国市場の内需による成長等の市場環境が大きく変化しており、これらに対応するため下記の事項を重点方針として取り組んでまいります。
グローバル経済環境下において継続的に利益が確保できる体制を構築するため、社長交代以降徹底して推し進めてきた経費節減の徹底及び浸透、在庫削減等による生産活動全体の最適化及び業務の効率化、地球環境を見据えながらもそのことによって将来の収益を生み出す事業への種蒔き等を通じて収益力の強化を推進してまいります。
自動車メーカーのグローバル化は予想以上の進展を見せている中、中長期的にはアジアの新興国はコンパクトカーを中心としたモータリゼーション時代を迎えて引き続いて内需主導の成長が期待されます。このため、現地生産能力の拡充、材料・部品の現地調達率の引上げを図るとともに、グローバルでの生産の相互補完による収益確保を推進してまいります。
また、電子機器事業につきましても、アジアを中心とした新興国市場の成長を睨んで、インバータ技術を核として海外拠点を活用したビジネス展開を進めてまいります。
自動車機器事業では「省燃費」、ホームエレクトロニクス関連の電子機器事業においては「省電力」をキーワードにエンジン制御の高度化、HVを含む自動車の各種制御に関する研究開発を進めるとともに、今後成長が見込まれるHEMS・VPP・ZEH市場を意識した住設向け太陽光発電用パワーコンディショナや蓄電ハイブリッドシステム等の新製品の開発を積極的に推進してまいります。
刷新された経営理念の下策定された経営計画書を憲法に、監査等委員会設置会社への移行、定期的なコンプライアンス委員会開催及びコンプライアンス研修、システム統制を含めた環境整備を推進し、内部統制の強化を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当社グループは、自動車用点火コイル・電装品の自動車機器、太陽光発電用パワーコンディショナ・蓄電ハイブリッドシステム等のエネルギーソリューション機器、家庭向け冷暖房・給湯用着火装置等の電子制御機器の製造・販売を主な事業内容としております。
自動車機器事業は、世界的な自動車業界のグローバル化の進展に伴う価格競争の激化、自動車の電子化の進展に伴う新製品開発コスト増等により、製品競争力の格差に大きな変動の可能性を内包しております。より有力なメーカーの主力商品に採用されることが、当社グループの業績に直接影響いたします。また、電子機器事業においては、連結業績のうち大きな割合を太陽光発電用パワーコンディショナ・蓄電ハイブリッドシステム等のエネルギーソリューション機器が占めています。再生可能エネルギーの固定価格買取制度を始めとする政府のエネルギー政策全般及び当社グループが生産する太陽光発電関連製品の販売先や電気事業者の動向等によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。一方、成熟製品分野を多く占める家庭向け電子制御機器では、円安時における海外拠点から国内拠点への生産回帰、付加価値の高い新分野における新製品の開発が鍵となります。
当社グループ製品の主要原材料である金属・樹脂・部品等に関して、安定的かつ安価に調達できるよう努めておりますが、市況変動による価格の高騰・品不足、いくつかの原材料等については特定仕入先の生産能力の不足による納入遅延、取引先が製造した製品の欠陥、経営状態の悪化、不慮の事故、自然災害等により、当社グループの原価の上昇、生産遅延・停止がおこり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、収益力確保に向け、部品・生産設備の内製化等による合理化努力・生産性向上、高付加価値新製品の開発に全力で取り組んでおり、最大限の努力を傾注いたします。それにもかかわらず、想定外の事由により達成できなかった場合は、業績に影響が出る可能性があります。
当社グループにおいて、売上高に占める上位10社グループの比率は59.2%となっております。特定顧客への依存度を引き下げるべく顧客基盤の拡充に努めておりますが、主要顧客の業績、顧客の海外生産シフト等生産政策の変更等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
当社グループは、顧客のグローバル化に対応するため海外事業を積極的に展開しており、政治・経済情勢の変動、社会環境、法制・税制の変更、人材確保の困難等、海外拠点特有のリスク要因があります。
また、当連結会計年度の海外売上高比率は55.9%であり、為替変動リスクに対応するため、短期的には為替先物予約の活用、中長期的には現地調達体制の整備を進めておりますが、現時点でこのリスクを完全に回避することは困難であり、為替相場の変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループは生産設備の定期的点検等を通して生産力の低下を最小限に抑制するよう努力しておりますが、自然災害による火災・電力供給等の中断による影響を完全に防止又は軽減することができるという保証はありません。予期せぬ自然災害の発生により生産活動が中断し、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
また、2020年初めからの新型コロナウィルス感染症の拡大により、世界各国で外出や移動の規制、事業活動の自粛等の措置がとられ、当社グループではアメリカ、インド、中国等での生産拠点の操業やサプライチェーンに影響を及ぼしました。
当社グループでは感染リスクの高い国や地域への渡航制限、サプライチェーンの維持、事業所における三蜜の回避、在宅勤務への移行といった感染拡大防止策の徹底等の対策を講じておりますが、本感染症がさらに拡大し長期化した場合には、当社グループの業績及び財務状況にさらなる影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ各社は、知的財産権の保護に関する規制、環境規制、商取引、投資又は輸出入、公正競争、労働、租税等にかかる所在国・地域の各種法令諸規制の適用を受けております。これらの法令諸規則又はその運用にかかる変更は、当社グループの事業活動への制約、法令遵守対応にかかる費用又は法令諸規則違反による当社グループへの過料賦課等によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、2013年7月に当社顧客への一部自動車部品(点火コイル)の販売に関して米国独占禁止法に違反したとして米国司法省との間で司法取引契約を締結しております。当該違反行為に関連して、一部顧客と協議をすすめた結果、和解が成立し、2017年3月期において計上した訴訟損失引当金796百万円の支払いが完了しております。なお、当社及び当社の米国子会社に対して複数の集団訴訟が提起されているほか、一部顧客と損害賠償に関する交渉を行っております。当該訴訟の結果として、当社の経営成績等へ影響を及ぼす可能性があります。
当社は、独自の技術開発と生産工程の創出に最重点をおいておりますが、海外進出に伴い、知的財産権の侵害を受けるおそれは益々増大しています。また、顧客と市場ニーズに応えてシステム技術を開発するに当たり、全ての技術を当社でカバーしえない場合は、他社との協業等によりそのリスクを回避する所存であります。
当社グループは「お客様要求品質第一に徹することで、世界に冠たる製造業のお客様を通じて世の中に安全・安心・感動を届け続ける。」という品質方針に基づいて、顧客に喜ばれる品質・価格・納期の実現に徹底して努力しております。しかし、全ての製品について不具合がなく、将来にリコールが発生しないという保証はありません。予期せぬ品質の不具合の発生が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループが締結している借入金契約には、財務制限条項が付されているものがあり、この条項に抵触し、一括返済を求められた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
主要なリスクの分類とその対応策
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)における世界経済は、米中貿易摩擦による中国経済の減速に加えて、当第4四半期における新型コロナウイルス感染症の拡大により急減速しました。国内経済におきましては、企業収益や雇用・所得環境に改善の動きがみられ、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、消費税増税後の需要の落ち込みに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大により、消費マインドは大きく冷え込み、景気は後退局面に入りました。当社グループにおきましても、緊急事態宣言等の政策により米国、インド、インドネシアの各工場が操業を停止する等、大変厳しい情勢下を堪え忍びながら当連結会計年度末を迎えることとなりました。
このような状況の下、当社グループは、田淵電機株式会社の仲間化以来、「車と家をものづくりでつなぐ」を新たなビジョンとして掲げ、将来の新規事業展開を見据えた収益構造の見直しを図りつつ、現地生産能力の拡充等グローバル対応力の強化や省エネ技術を中心とした研究開発投資に注力してまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は710億12百万円(前期比27.7%増)、営業利益は5億11百万円(前期比13.9%減)、経常利益は1億43百万円(前期比63.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は17億76百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億43百万円)となりました。これは、主に、太陽光発電用パワーコンディショナの販売が好調であったこと及び拠点の統廃合をはじめとする経費節減対策に一定の効果があった一方、自動車機器事業の販売低迷、材料費の上昇及び特別損失として製品補償損失、事業構造改革費用、減損損失、貸倒引当金繰入額を計上したことによるものであります。
セグメントの状況は、以下のとおりであります。
自動車機器事業は、日系メーカー様を中心とした新規取引獲得もありましたが、米国及び日本国内における販売低迷、モデルチェンジによる販売終了等に加え、感染症拡大に対する各国の規制により、一部工場の操業を停止したこともあり、売上高331億39百万円(前期比13.7%減)となりました。利益面でも上記売上高減少の影響を受け、セグメント利益は50百万円(前期比97.3%減)となりました。
電子機器事業につきましては、自動車機器事業と同様に工場操業停止の影響がありましたが、太陽光発電用パワーコンディショナの販売好調等により、売上高378億72百万円(前期比120.1%増)となりました。利益面でも上記売上高の増加の影響及び諸施策を推し進めた結果、セグメント利益は19億1百万円(前期比672.7%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産は511億83百万円となり、前連結会計年度末に比べて25億78百万円減少しました。主な増加は、商品及び製品6億28百万円、原材料及び貯蔵品4億74百万円であり、主な減少は、現金及び預金35億24百万円、受取手形及び売掛金6億49百万円であります。
負債は450億71百万円となり、前連結会計年度末に比べて56百万円増加しました。主な増加は、長期借入金21億19百万円、短期借入金8億70百万円、主な減少は、支払手形及び買掛金14億16百万円、1年内返済予定の長期借入金8億43百万円であります。
純資産は61億11百万円となり、前連結会計年度末に比べて26億34百万円減少しました。主な増加は、資本剰余金24億64百万円、主な減少は、利益剰余金18億67百万円、非支配株主持分14億40百万円であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の13.3%から11.7%となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ35億10百万円減少し、77億92百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により使用した資金は、18億18百万円(前期は39百万円の獲得)となりました。主な要因は、減価償却費が22億19百万円、売上債権の減少額が4億66百万円あったものの、たな卸資産の増加額が15億29百万円、仕入債務の減少額が14億16百万円、税金等調整前当期純損失が14億7百万円、賞与引当金の減少額が6億35百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、33億33百万円(前期は5億25百万円の使用)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が26億79百万円、投資有価証券の取得による支出が5億23百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、18億55百万円(前期は55億40百万円の獲得)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が28億33百万円あった一方、長期借入れによる収入が40億66百万円、短期借入金の純増加額が8億61百万円あったことによるものであります。
当社グループの財政状態に関する指標のトレンドは下記のとおりであります。
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
Ⅰ. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
Ⅱ. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
Ⅲ. 営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。これは、電子機器事業におきまして、田淵電機株式会社を連結子会社化したことに伴う生産高増加による影響であります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の製品は、自動車機器事業においては、得意先から1~3ヶ月前より指定部品の生産計画内示を受け生産の予測をたてますが、実際の納入は、得意先の生産に合わせた提示によりラインに納入している状況であります。従って、内示と実際とは異なる場合もあり、受注高及び受注残高を算出することは困難であるため、受注実績の記載は省略しております。
また、電子機器事業においては、得意先からの生産計画の提示を受け、過去の実績及び将来の予測と生産能力を勘案して見込み生産を行っているため、受注実績の記載は省略しております。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、電子機器事業におきまして、田淵電機株式会社を連結子会社化したことに伴う生産高増加による影響であります。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度の売上高は710億12百万円(前期比27.7%増)、営業利益は5億11百万円(前期比13.9%減)、経常利益は1億43百万円(前期比63.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は17億76百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益1億43百万円)となりました。これは、主に、太陽光発電用パワーコンディショナの販売が好調であったこと及び拠点の統廃合をはじめとする経費節減対策に一定の効果があった一方、自動車機器事業の販売低迷、材料費の上昇及び特別損失として製品補償損失、事業構造改革費用、減損損失、貸倒引当金繰入額を計上したことによるものであります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因の詳細は、2 事業等のリスクに記載しております。
セグメントごとの財政状況及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
自動車機器事業は、日系メーカー様を中心とした新規取引獲得もありましたが、米国及び日本国内における販売低迷、モデルチェンジによる販売終了等に加え、感染症拡大に対する各国の規制により、一部工場の操業を停止したこともあり、売上高331億39百万円(前期比13.7%減)となりました。利益面でも上記売上高の減少の影響を受け、セグメント利益は50百万円(前期比97.3%減)となりました。今後、「点火コイルシェア世界一」を目指し、CO₂削減をも視野に入れた点火コイル技術の革新、また、市場戦略においては欧州市場開拓のため、ルクセンブルクに新たに開設した販売拠点の活動を強化する等、自動車関連事業の拡大を目指してまいります。
電子機器事業につきましては、自動車機器事業と同様に工場操業停止の影響がありましたが、太陽光発電用パワーコンディショナの販売好調等により、売上高378億72百万円(前期比120.1%増)となりました。利益面でも、上記売上高の増加の影響及び諸施策を推し進めた結果、セグメント利益は19億1百万円(前期比672.7%増)となりました。今後、田淵電機との品質並びに技術融合の強化、早期の相乗効果創出に向け取り組んでいくとともに、お客様のニーズ、時代のニーズに合わせた技術開発を強化していく等、電子機器事業の拡大を目指してまいります。
なお、2021年3月期より報告セグメントの区分を「自動車機器事業」、「エネルギーソリューション事業」及び「電子機器事業」の3区分に変更し、グループの有するエレクトロニクス技術を駆使して、もっといい車づくり、豊かな住まいづくりに貢献するグローバルシステムサプライヤーを目指した事業活動を展開してまいります。
当連結会計年度末の総資産は511億83百万円となり、前連結会計年度末に比べて25億78百万円減少しました。主な増加は、商品及び製品6億28百万円、原材料及び貯蔵品4億74百万円であり、主な減少は、現金及び預金35億24百万円、受取手形及び売掛金6億49百万円であります。
負債は450億71百万円となり、前連結会計年度末に比べて56百万円増加しました。主な増加は、長期借入金21億19百万円、短期借入金8億70百万円、主な減少は、支払手形及び買掛金14億16百万円、1年内返済予定の長期借入金8億43百万円であります。
純資産は61億11百万円となり、前連結会計年度末に比べて26億34百万円減少しました。主な増加は、資本剰余金24億64百万円、主な減少は、利益剰余金18億67百万円、非支配株主持分14億40百万円であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の13.3%から11.7%となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要の主なものは、原材料の購入のほか、製造経費、販売費及び一般管理費等の営業経費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループでは、事業活動に必要な資金を安定的に確保することを基本としており、内部資金の活用及び金融機関からの借入等により資金を調達しております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、252億87百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、77億92百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。主なものは貸倒引当金、繰延税金資産、賞与引当金、退職給付に係る資産及び負債、製品保証引当金、減損損失、棚卸資産の評価、のれんであり、その見積り及び判断については継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。
(株式交換による田淵電機株式会社の完全子会社化)
当社は、2019年5月27日開催の当社の取締役会及び当社の連結子会社である田淵電機株式会社の取締役会において、2019年10月1日を効力発生日として、当社を株式交換完全親会社、田淵電機株式会社を株式交換完全子会社とする株式交換契約を締結し、2019年10月1日付で株式交換を実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。
(シンジケートローン契約の締結)
当社は、2019年12月25日付で、運転資金及び設備投資資金を安定的かつ効率的に調達するために、取引銀行6行とシンジケートローン契約を締結しております。
トランシェA
トランシェB
なお、本契約には財務制限条項が付されており、その詳細は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。
当社グループは、自動車機器事業における開発・生産・品質保証力と電子機器事業における電力変換技術・制御技術・実装技術の総合力をもって、燃費向上・省エネ・省資源・環境負荷物質の低減等地球環境問題に対応する新技術の開発に努めてまいりました。
自動車機器事業におきましては、点火系専門メーカーとしてのノウハウを活かして、燃費向上を目的としたエンジン制御の高度化・HVを含む自動車の各種制御に関する製品開発を進めており、当期は点火コイルを従来より更に小型・軽量化して製品化しました。当期の研究開発費は、
電子機器事業におきましては、得意分野である電力変換技術、高電圧発生技術をベースに、従来のホームエレクトロニクスだけでなく、新(代替)エネルギー市場の拡大を睨んだ住宅用パワーコンディショナのラインナップの拡充及び高付加価値化に取り組んでおります。当期は蓄電装置を含むハイブリッドパワーコンディショナの開発に取り組みました。当期の研究開発費は、