第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

(1) 経営方針

当社グループは、2016年11月、2017年度~2021年度の5年間の中長期経営計画「DSA2021」を策定し、目標達成に向けた取り組みを行なっています。「DSA2021」では、同年10月に制定した経営理念をより具体的に推進すべく、お客様からの信頼を第一に考え、お客様要求品質第一に徹し、事業活動を展開してまいります。 

なお、中長期経営計画「DSA2021」については、2020年9月8日付けで中長期経営計画「DSA2021再点火反転攻勢版」として見直しを行いました。

 

(2) 経営戦略等

中長期経営計画「DSA2021再点火反転攻勢版」の概要

2017年度を起点として進めてまいりました中長期経営計画「DSA2021」について、昨年からのコロナ惨禍を斬り抜け、「ニューノーマル=新常態」時代にも「サステナブル=持続可能」な成長を描くため、新たなビジョンとして再点火し、反転攻勢に連戦猛進してまいります。

各事業については、自動車機器、エネルギーソリューション及び電子機器の3事業にポートフォリオを再構築し、バランスの取れた事業構造を目指しております。

 

◆新ビジョン「車と家をものづくりでつなぐ」

EV/PHVや再生可能エネルギーの更なる拡大には、車・家・電力系統を「ものづくりでつなげる」ことが重要となります。

田淵電機・ダイヤモンド電機がそれぞれ得意とする定置型製品・車載用製品とその先端技術を組み合わせ、V2X(Vehicle-to-everything)製品群の開発を進めております。V2X、つまり、災害時に車に家電をつなぐV2L (Vehicle-to-Load)、 家の電力を丸ごとバックアップするV2H (Vehicle-to-Home)、 そして車の電池で系統を支えるV2G (Vehicle-to-Grid)により「つなげる」ことで 、持続可能な社会の実現に貢献します。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

売上高 1,000億円 達成
◆点火コイルシェア世界一
・お客様要求仕様対応、マルチ点火、エネルギー変換効率追求
・点火コイル技術の深化に依るCO2削減プロジェクト推進
 
◆ 電子・車載電装事業 売上高比率5割達成
・住宅用蓄電システム国内シェアNo.1
・超小型絶縁双方向電力変換技術の進化及び省エネ電源技術追求
 
◆ IoTを軸とした新規事業創出
 ・当社独自のモビリティ開発及び連携推進
 ・電動化及び「ものづくり」改善の為の半導体事業構築及び連携推進

 

「DSA2021再点火反転攻勢版」において、目標とすべき経営指標として、以下を掲げております。

2023年度 売上高1,000億円
 ・2024年度 営業利益率6%、ROE15%以上達成

 

なお、当年度における進捗状況は、連結売上高 706億円、営業利益率 3.2%であります。

 

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 

新型コロナウイルスの世界的蔓延によってもたらされた新常態及び脱炭素社会への対応が求められるなかで、「車と家をものづくりでつなぐ」を掲げている当社が、如何に人々と地球環境に資する「ものづくり」を持続的成長のなかで行っていけるかを課題として捉えております

なお、新常態及び脱炭素社会への対応、電動化を含むモータリゼーション並びにエアコンのインバータ化の世界的展開等を主とした既存ビジネスのさらなる発展、並びにエネルギーミックスの推進を軸とした対応を、当社の中長期的な改善の機会と捉え、下記事項を重点方針として取り組んでおります

 

① 新型コロナウイルスへの対応

感染防止及び感染拡大防止のためのリモートワークの拡充、通勤ラッシュ等三密を避けるための柔軟な勤務制度の運用等でサプライチェーンを死守しております

 

② エネルギーの効率的な利活用に焦点を当てた技術開発

「車と家をものづくりでつなぐ」を具現化すべく、新常態及び脱炭素社会で求められる再生可能エネルギー拡大の中心となるパワーコンディショナ並びに蓄電システム、電動化を含むモータリゼーション並びにエアコンのインバータ化の世界的展開等への電力変換技術を核とした技術、それらの深化及び発展に注力してまいります

 

③ 収益構造の更なる強化

変転する市場環境において、継続的に利益が確保できる体制を構築するため、経費節減の徹底及び浸透、在庫削減等による生産活動全体の最適化及び業務の効率化を挙社一致しグローバルで進めてまいります

 

④ ESG経営の強化

現社長により刷新された経営理念の下策定された経営計画書を憲法に、監査等委員会設置会社としての企業統治、加えて、ESG即ち、環境整備・地域共生・多面体に耀き働く仲間達を大切にする経営を通じて、持続的成長を目指してまいります

 

なお、今期においては新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が経済に与える影響は大きく、当社においても、消費活動低迷による需要の落込み、サプライチェーン分断による供給の制約等を原因として、業績にも一定の影響が生じるものと思われます。当社がこの危機的状況を乗越え、事業活動を維持し、中長期の方針を堅持するためにも、経費節減及び売上確保に向けたあらゆる施策を行ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 業績の変動要因

当社グループは、自動車用点火コイル・電装品の自動車機器、太陽光発電用パワーコンディショナ・蓄電ハイブリッドシステム等のエネルギーソリューション機器、家庭向け冷暖房・給湯用着火装置等の電子制御機器の製造・販売を主な事業内容としております。

自動車機器事業は、世界的な自動車業界のグローバル化の進展に伴う価格競争の激化、自動車の電子化の進展に伴う新製品開発コスト増等により、製品競争力の格差に大きな変動の可能性を内包しております。より有力なメーカーの主力商品に採用されることが、当社グループの業績に直接影響いたします。また、エネルギーソリューション事業は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を始めとする政府のエネルギー政策全般及び当社グループが生産する太陽光発電関連製品の販売先や電気事業者の動向等によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電子機器事業は、成熟製品分野を多く占める家庭向け電子制御機器で、円安時における海外拠点から国内拠点への生産回帰、付加価値の高い新分野における新製品の開発が鍵となります。

当社グループ製品の主要原材料である金属・樹脂・部品等に関して、安定的かつ安価に調達できるよう努めておりますが、市況変動による価格の高騰・品不足、いくつかの原材料等については特定仕入先の生産能力の不足による納入遅延、取引先が製造した製品の欠陥、経営状態の悪化、不慮の事故、自然災害等により、当社グループの原価の上昇、生産遅延・停止がおこり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、収益力確保に向け、部品・生産設備の内製化等による合理化努力・生産性向上、高付加価値新製品の開発に全力で取り組んでおり、最大限の努力を傾注いたします。それにもかかわらず、想定外の事由により達成できなかった場合は、業績に影響が出る可能性があります。

 

(2) 特定の取引先への集中等

当社グループにおいて、売上高に占める上位10社グループの比率は58.3%となっております。特定顧客への依存度を引き下げるべく顧客基盤の拡充に努めておりますが、主要顧客の業績、顧客の海外生産シフト等生産政策の変更等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(3) 海外での事業拡大に伴うリスク

当社グループは、顧客のグローバル化に対応するため海外事業を積極的に展開しており、政治・経済情勢の変動、社会環境、法制・税制の変更、人材確保の困難等、海外拠点特有のリスク要因があります。

また、当連結会計年度の海外売上高比率は45.1%であり、為替変動リスクに対応するため、短期的には為替先物予約の活用、中長期的には現地調達体制の整備を進めておりますが、現時点でこのリスクを完全に回避することは困難であり、為替相場の変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 災害等による影響

当社グループは生産設備の定期的点検等を通して生産力の低下を最小限に抑制するよう努力しておりますが、自然災害による火災・電力供給等の中断による影響を完全に防止又は軽減することができるという保証はありません。予期せぬ自然災害の発生により生産活動が中断し、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

また、2020年初めからの新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界各国で外出や移動の規制、事業活動の自粛等の措置がとられ、当社グループではアメリカ、インド、中国等での生産拠点の操業やサプライチェーンに影響を及ぼしました。

当社グループでは感染リスクの高い国や地域への渡航制限、サプライチェーンの維持、事業所における三蜜の回避、在宅勤務への移行といった感染拡大防止策の徹底等の対策を講じておりますが、本感染症がさらに拡大し長期化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に更なる影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 法的規制

当社グループ各社は、知的財産権の保護に関する規制、環境規制、商取引、投資又は輸出入、公正競争、労働、租税等にかかる所在国・地域の各種法令諸規制の適用を受けております。これらの法令諸規則又はその運用にかかる変更は、当社グループの事業活動への制約、法令遵守対応にかかる費用又は法令諸規則違反による当社グループへの過料賦課等によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、2013年7月に当社顧客への一部自動車部品(点火コイル)の販売に関して米国独占禁止法に違反したとして米国司法省との間で司法取引契約を締結しております。当該違反行為に関連して、一部顧客と協議をすすめた結果、和解が成立し、2017年3月期において計上した訴訟損失引当金796百万円の支払いが完了しております。なお、当社及び当社の米国子会社に対して複数の集団訴訟が提起されているほか、一部顧客と損害賠償に関する交渉を行っております。当該訴訟の結果として、当社の経営成績等へ影響を及ぼす可能性があります。 

 

(6) 知財競争

当社は、独自の技術開発と生産工程の創出に最重点をおいておりますが、海外進出に伴い、知的財産権の侵害を受けるおそれは益々増大しています。また、顧客と市場ニーズに応えてシステム技術を開発するに当たり、全ての技術を当社でカバーしえない場合は、他社との協業等によりそのリスクを回避する所存であります。

 

(7) 製品品質の不具合

当社グループは「お客様要求品質第一に徹することで、世界に冠たる製造業のお客様を通じて世の中に安全・安心・感動を届け続ける。」という品質方針に基づいて、顧客に喜ばれる品質・価格・納期の実現に徹底して努力しております。しかし、全ての製品について不具合がなく、将来にリコールが発生しないという保証はありません。予期せぬ品質の不具合の発生が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 財務制限条項による影響

当社グループが締結している借入金契約には、財務制限条項が付されているものがあり、この条項に抵触し、一括返済を求められた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

主要なリスクの分類とその対応策

リスク区分

内容

リスクへの対応策

市場動向

【自動車機器事業】

・急速な自動車の電動化の進展

・グローバル化の進展に伴う価格競争激化

・各国の環境規制の強化

 

 

 

 

【エネルギーソリューション事業】

・エネルギー政策、規制の見直し

・非化石由来のエネルギー需要の進展

・市場ニーズの高まりに伴う競争激化
 

 

【電子機器事業】

・お客様ニーズとのミスマッチ

 

「主要製品である点火コイルの需要は、電動化が進む中でもグローバルには2030年まで拡大」

・お客様要求仕様に対応し、マルチ点火、エネルギー変換効率の追求など技術の深化に拠るCO2削減を実現

・ハンガリー・インドネシア等、海外拠点の生産拡大

 

「ポストFIT、災害等危機対応を背景に蓄電システムへのニーズの高まり」

・再生可能エネルギーの拡大を目指し、増産体制の確保、当社のハイブリッド蓄電機能により低価格・高付加価値なシステムの提供

 

「車と家をつなぐ技術開発」

・小型かつコスト競争力のある価格帯の追求

・ダイヤモンド電機・田淵電機の独自技術の統合・プラットフォーム化

原材料の調達

・原油・金属(鉄・銅)等の国際価格の高騰

・特定仕入先の生産能力の低下

・部品の欠陥

 

・原価構造の見直しと最終製品への価格転嫁

・グローバル調達による物流費の低減

・セカンドソースの確保

 

海外展開

・為替リスク

・海外拠点の脆弱な経営基盤によるトラブル

・労働安全に関する現地法違反

 

・グループで「為替リスク管理」を徹底

・海外拠点のコンプライアンス教育の推進

 

自然災害

・災害・疫病による社会混乱

・施設への被害

・サプライチェーン停滞

 

・BCP策定

・リモートワークの推進等感染症対策の徹底

・定期的生産能力の点検

・仕入先様との強固な信頼関係構築

コンプライアンス

[法的規制]

・知財・各種商取引・輸出入・公正競争等の規制

・環境課題への取組み要請

 

 

 

 

 

[ガバナンス]

・人材流出

・ハラスメント

 

・契約時の徹底的な検証

・コンプライアンスの意識を社員全員で共有

 2020年12月1日にRE100に加盟し、2050年までにグローバルでCO2排出ゼロの「ものづくり」を目指すべく、再生可能エネルギーの導入や新工法等による省エネルギーの取り組みを行うと共に、当社のサプライチェーンについてもCO2排出削減に向けた活動を推進 

 

・継続的な採用、教育の充実、労働環境の最適化

「仕事と家庭生活の両立できる雇用環境の整備、労働時間の適正化や法令に基づく適正な労務管理、ハラスメント予防に関する社員教育の徹底、内部通報制度の設置などの施策を実行」

 

製造物責任

・リコールの発生

・顧客からの品質不具合に関する請求

 

 

品質基本方針

「お客様要求品質第一に徹することで、世界に冠たる製造業のお客様を通じて世の中に安全・安心・感動を届け続ける。」 の徹底。

 トップマネジメントによる異常発生時の即時対応、並びに継続的な品質改善活動を通したリスク源への徹底した取組み

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績

当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における世界経済は、前第4四半期に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により急減速し、未だ流行前の水準への回復には至っておりません。感染力の強いウイルス変異株の度重なる出現及び世界各国へのワクチン供給量のばらつきによる混乱も生じておりますが、主要国の厳しいロックダウンに由るパンデミックの沈静化や大規模な財政・金融政策の効果、加えてワクチン接種の進捗もあり、国境を跨いだ往来の回復等徐々に持ち直しが見られる国ひいては経済圏が増えてきました。他方、国内経済におきましては、アウトブレイク以降出口の見えぬエピデミックのなか度重なる緊急事態宣言及び所謂まん防により疲弊した地域経済、ワクチン接種開始の遅れが主要国の中で際立っており、景気の先行きは更に不透明感を増しつつも、外需環境の好転や巣ごもり需要による消費者行動の変化等が引き続き見られ、ごく一部の企業業績が好転し、日本経済の光明になりつつあります。

このような状況の下、当社グループは、昨年9月8日にリリースした中長期経営計画「DSA2021再点火反転攻勢版」にて新たなビジョンとして策定した「車と家をものづくりでつなぐ」を具現化すべく、新常態及び脱炭素社会で求められる再生可能エネルギー拡大の中心となるパワーコンディショナ並びに蓄電システム、電動化を含むモータリゼーション並びにエアコンのインバータ化の世界的展開等への電力変換技術を核とした技術、それらの深化及び発展、加えて収益構造の更なる強化、ESG経営の強化に連戦猛進して参りました。

その結果、当連結会計年度の売上高は706億39百万円(前年同期比0.5%減)、営業利益は22億47百万円(前年同期比339.2%増)、経常利益は24億70百万円(前年同期は経常利益1億43百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は95百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失17億76百万円)となりました。これは、主に、エネルギーソリューション事業の業績が貢献し、さらに経費節減対策を継続したことにより営業利益を計上したものの、希望退職者に対する「特別退職一時金」、「感染症関連損失」並びに拠点集約による工場資産の「減損損失」を特別損失に計上し、また米国内子会社の業績悪化による繰延税金資産の取崩及び国内連結納税適用により「法人税等」が生じたことによるものであります。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、先ず、引き続き自動車機器事業における新型コロナウイルスの販売への影響、半導体を筆頭としたサプライチェーンに及ぼす供給リスクが考えられます。一方、当該事業における米国を中心とした受注復活への設備投資に見合う売上及び利益を見込んでおりますが、上記リスクと共に生産が何らかの理由で計画通りに立ち上がらない場合にも、業績に影響を与える可能性があります。

なお、経営成績に重要な影響を与える要因の詳細は、「2 事業等のリスク」に記載しております。

・連結

売上高

706億39百万円

(前年同期比0.5%減)

 

営業利益

22億47百万円

(前年同期比339.2%増)

 

経常利益

24億70百万円

(前年同期は経常利益1億43百万円)

 

親会社株主に帰属する当期純利益

95百万円

(前年同期は親会社株主に帰属する

 当期純損失17億76百万円)

 

 

セグメントの状況は、以下のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、2020年4月1日付の組織変更に伴い、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の「自動車機器事業」「電子機器事業」から、「自動車機器事業」「エネルギーソリューション事業」「電子機器事業」の3区分に変更しております。さらに、第3四半期連結会計期間より、顧客の市場の観点を重視した見直しを行い「電子機器事業」のうち「電装品の製造、販売」部分を「自動車機器事業」に含め、「電装技術」部分については「電子機器事業」に含めることに変更しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。

 

 

[自動車機器事業]

自動車機器事業は、日系及び中国メーカー様からの新規取引獲得もありましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による日本国内及び米国、アジアにおける販売が減少した影響により、売上高244億10百万円(前年同期比26.1%減)となりました。利益面でも上記売上高の減少の影響を受け、セグメント損失は14億31百万円(前年同期はセグメント利益3億23百万円)となりました。以降も「点火コイルシェア世界一」を目指し、CO₂削減を伴う点火コイル技術の更なる革新、また、パワーエレクトロニクス技術の次世代電動車への採用及びグローバル展開等、Tier1メーカーとして自動車機器事業の強化を目指してまいります。

[エネルギーソリューション事業]

エネルギーソリューション事業は、昨年度末に新製品として販売開始しました全負荷タイプの蓄電ハイブリッドシステム(EIBS7)並びに派生OEM品の販売好調により、売上高238億31百万円(前年同期比81.6%増)となりました。利益面でも上記売上高増加の影響を受け、セグメント利益は45億20百万円(前年同期比198.4%増)となりました。先ずは、住宅用蓄電システムの国内シェアNo1を堅持すると共に、そのシェアの更なる拡大に加え、産業用パワコンの強化によるグローバルで取り組まれている脱炭素への寄与により、エネルギーソリューション事業の拡大を目指してまいります。

[電子機器事業]

電子機器事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大で特に海外におけるエアコン用部品の販売が減少した影響により、売上高223億96百万円(前年同期比9.9%減)となりました。利益面では上記売上高は減少したものの、苦渋の決断であった希望退職による固定費の削減及びセールスミックスの変化により、セグメント利益は8億26百万円(前年同期比2.5%減)とほぼ横ばいとなりました。今後は、インバータエアコン用リアクタ市場において国内シェアNo.1及び主要なお客様内での当社製品占有率トップ3獲得を目指してまいります。また、脱炭素の流れから拡大が見込まれるインバータエアコンのグローバル市場での拡大に寄与し、既に投入しつつも未だ微小な電動車及び再エネ製品市場での電力変換器の存在感拡大を企図しつつ、電子機器事業の復活を目指してまいります。

 

生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
① 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

自動車機器事業

24,979

74.9

エネルギーソリューション事業

23,578

174.9

電子機器事業

22,867

91.6

合計

71,426

99.5

 

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.当連結会計年度において、エネルギーソリューション事業における生産実績に著しい変動がありましたが、これは昨年度末に新製品として販売開始しました全負荷タイプの蓄電ハイブリッドシステム(EIBS7)及び派生OEM品の販売が好調だったことによるものであります。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当社グループ(当社及び連結子会社)の製品は、自動車機器事業においては、得意先から1~3ヶ月前より指定部品の生産計画内示を受け生産の予測をたてますが、実際の納入は、得意先の生産に合わせた提示によりラインに納入している状況であります。従って、内示と実際とは異なる場合もあり、受注高及び受注残高を算出することは困難であるため、受注実績の記載は省略しております。

また、エネルギーソリューション事業及び電子機器事業においては、得意先からの生産計画の提示を受け、過去の実績及び将来の予測と生産能力を勘案して見込み生産を行っているため、受注実績の記載は省略しております。

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

自動車機器事業

24,410

73.9

エネルギーソリューション事業

23,831

181.6

電子機器事業

22,396

90.1

合計

70,639

99.5

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ダイキン工業株式会社

8,615

12.1

8,156

11.5

スズキ株式会社

7,774

10.9

5,748

8.1

 

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は640億85百万円となり、前連結会計年度末に比べて129億2百万円増加しました。主な増加は、現金及び預金76億19百万円、受取手形及び売掛金38億75百万円であり、主な減少は、その他流動資産9億23百万円、機械装置及び運搬具6億27百万円であります。

負債は568億99百万円となり、前連結会計年度末に比べて118億27百万円増加しました。主な増加は、短期借入金56億24百万円、電子記録債務28億48百万円であり、主な減少は、長期借入金7億3百万円であります。

純資産は71億85百万円となり、前連結会計年度末に比べて10億74百万円増加しました。主な増加は、為替換算調整勘定5億29百万円、退職給付に係る調整累計額1億82百万円であります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の11.7%から11.0%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ76億19百万円増加し、154億12百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、37億16百万円(前年同期は18億18百万円の使用)となりました。主な要因は、売上債権の増加額が36億97百万円、たな卸資産の増加額が12億29百万円あったものの、仕入債務の増加額が36億3百万円、減価償却費が21億98百万円、税金等調整前当期純利益が10億78百万円あったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、18億65百万円(前年同期は33億33百万円の使用)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が18億61百万円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は、55億15百万円(前年同期は18億55百万円の獲得)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出22億64百万円があった一方、短期借入金の純増加55億16百万円、長期借入れによる収入17億72百万円あったことによるものであります。

 

 

当社グループの財政状態に関する指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

 

2019年3月

2020年3月

2021年3月

自己資本比率(%)

13.3

11.7

11.0

時価ベースの自己資本比率

(%)

6.2

6.2

30.2

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

578.7

△13.9

8.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

0.3

△11.1

21.6

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

Ⅰ.  各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

Ⅱ.  株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

Ⅲ.  営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。主なものは貸倒引当金、繰延税金資産、賞与引当金、退職給付に係る資産及び負債、製品保証引当金、減損損失、棚卸資産の評価、のれんであり、その見積り及び判断については継続して評価を行っております。

なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは「車と家をものづくりでつなぐ」をビジョンと定め、燃費向上・省エネ・省資源・環境負荷物質の低減等地球環境問題に対応する新技術の開発に努めてまいりました。

自動車機器事業におきましては、自動車部品専門メーカーとしてのノウハウを活かし、燃費向上を目的とした「高出力・小型・軽量化」の点火コイル開発並びに自動車の電動化に対応する車載充電器の開発を実施しており、当期の研究開発費は、1,072百万円となっております。

エネルギーソリューション事業におきましては、本年度市場に投入しました蓄電ハイブリッドシステムの次期型モデル開発着手、及び、OEM各社に向けた開発を進めております。また、「車と家をものづくりでつなぐ」をコンセプトとした次世代新製品の研究開発を開始し、当期の研究開発費は、1,124百万円となっております。

電子機器事業におきましては、ホームエレクトロニクス市場(特にエアコン市場)の拡大に向け、更なる省電力化、高付加価値化に取り組んでおります。また、電動車に対応したトランス、リアクタの量産化と開発を進め、当期の研究開発費は399百万円となっております。

基礎研究の分野では、電動車の蓄電池を電力需給調整力として利用する未来に着目した、世界最高クラスの電力密度を持つV2X対応車載充電器を開発し、更に最新の米国規格であるSAE J 3072に適応した次世代モデルの研究開発を進めております。

新規事業の分野では、エネルギーのロスである排熱に着目し、熱電発電モジュールを開発するベンチャー企業と共同で、熱電発電システムを開発を進めております。基礎研究、新規事業に係る当期の研究開発費は116百万円となっております。