第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは創業時より「事業活動を通じての社会への貢献」と「全従業員の物心両面の幸福の追求」の2つを経営理念としております。また、当社グループが2021年3月期に30年目を迎えるにあたって中期経営方針を策定し、この方針の中で改めて経営理念に立ち返り、私たちのミッションとして「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」を掲げております。

 このミッションに基づき、拡大するリユース市場の中で私たちの強さを活かし、「本を中核としたリユースのリーディングカンパニー」として、世の中の変化に対応して最も多くのお客様がご利用されるリユースチェーンとなることを目指します。

 そのための基本戦略として次の2つを掲げております。

 

基本戦略Ⅰ:個店を磨く

 店舗型とネット型それぞれのリユースサービスを磨き上げることが、最も多くのお客様にご利用いただけるリユースのリーディングカンパニーとなるための出発点と考え、各店舗別パッケージ・サービスに応じた磨き込みを行います。

 

①ブックオフ単独店(主な店舗パッケージ:BOOKOFF)

<現状>

 ブックオフチェーン店舗数の約8割を占めるパッケージであり、顧客接点として重要な役割を担っております。一方で、主力商材である本・ソフトの一次市場流通量減少により今後仕入・売上確保が厳しい状況となることも予想されているため、新たな商材の追加やネット販売の活用など世の中の変化に対応することも求められています。

<方針>

・お客様との重要な接点である本・ソフトについて、各店舗で生み出された販売方法のノウハウを集約・活用し、お客様満足度を向上させる

・追加商材メニューから各地域に応じた商材を選択・導入し、新たなお客様の獲得により収益を上乗せする

・都市部を中心に本・ソフト以外の買取を行う総合買取窓口の設置を進め、良質な商品の買取を低コストで実現する

 

②ブックオフ複合店(主な店舗パッケージ:BOOKOFF SUPER BAZAAR、BOOKOFF PLUS)

<現状>

 近年の直営店出店のメインパッケージであり、当社グループ収益の中核を担うパッケージです。様々な商材のリユースをお客様に体験していただく場として多くのお客様にご利用いただいており、今後の成長する柱と位置づけています。成長するリユース市場の中で競合他社の出店も進んでおり、店舗の立地や規模に応じた売場づくりと運営改善により売上・利益の成長を持続させることが課題となっております。

<方針>

・従来同様に出店のメインパッケージとして直営店出店を継続する

・BOOKOFF SUPER BAZAARはあらゆる商材を取扱う総合性に加えて、スポーツ用品やハイブランドなど特に単価の高い商材について専門性を高める

・都市部に立地するBOOKOFF PLUSは、それぞれの商材の知識、接客レベル等の専門性を高める

・ロードサイドに立地するBOOKOFF PLUSは、アパレルを中心に立地特性に応じて取扱い商材の幅を広げて売場の品揃えを広げつつ、業務効率改善と人員配置見直しにより収益力を高める

 

③非店舗型サービス(BOOKOFF Online、hugall)

<現状>

 2007年よりECサービスを展開し国内最大級の中古書籍在庫量を誇る「BOOKOFF Online」と、富裕層をメインターゲットに百貨店内買取窓口を展開する「hugall」は、店舗ではリーチできないお客様層との重要な接点です。「BOOKOFF Online」は本・ソフトを中心に売上を継続的に伸ばしてきましたが、配送単価や人件費単価の上昇の影響により収益性の維持に課題があります。一方「hugall」は百貨店内買取窓口を中心に良質な買取を伸ばしているものの、今後の百貨店網の継続的な拡大が課題となっております。

 

<方針>

・グループの物流センターの集約を通じて固定費の圧縮と業務改善による収益体質改善を進める

・本・ソフトは、各ジャンルのカテゴリーキラーとしてオンリーワンのECサービスを目指す

・本・ソフト以外の良質な商品確保により百貨店内買取窓口の早期収益化の上、利益成長につなげる

 

 

基本戦略Ⅱ:総力戦で取り組む

 これまでの当社グループは店舗と店舗以外の事業がそれぞれ個別にサービスを提供しておりましたが、今後は会員制度や販売・買取のプラットフォーム、それらを支えるシステム等を統合し共通化してまいります。そして、各サービスで蓄積された会員・商品情報、運営ノウハウ等の資産を全てのサービスで活用いたします。これらを実現するのが「ひとつのBOOKOFF」構想です。

<方針>

・グループ内の会員IDを統合・連携し、会員アプリ活用によりポイントプログラムを強化する

・価格データベースの拡充、取扱いアイテムの拡大など買取・販売双方でのサービスを充実する

・グループ内の在庫情報を共通化し、買取・販売双方のプラットフォームを構築。「全国のBOOKOFFの商品がいつでもどこでも買える」、「不要になったものの売り方が分かる・選べる」を実現する

 

 

(2)経営環境

 近年、国内リユース市場は拡大を続けており、競合他社が相次いで事業を立ち上げております。

 店舗型BtoCサービスにおいては各社の積極出店を継続し、合わせて新しい店舗パッケージやサービスの開発を進める一方、フリマアプリに代表されるCtoCサービスやネット型BtoCサービスの拡大が急速に進んでおり、市場における競争環境は激しさを増しています。今後、グループの事業展開を継続するためには人財の確保と育成が重要となります。また人財の育成においては、企業倫理の徹底と社会との信頼関係構築を重視しております。

 現在、新型コロナウイルス感染症拡大によって、社会活動や個人消費等、多岐に渡って影響が出ております。当社グループにおいても政府による緊急事態宣言並びに各自治体からの休業要請を受け、店舗の休業や営業時間の短縮などで直営店売上に大きな影響が生じております。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループの対処すべき課題は以下のとおりと考えております。

 

①事業ミッション「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」の実現

 当社グループは「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」を事業ミッションとして掲げ、リユースのリーディングカンパニーとして顧客層を拡大し、最も多くの人が利用するリユースチェーンを目指してまいります。

 そのために、大型複合店舗の出店や、個別の既存店舗においては地域のお客様に楽しんでいただけるような売場作りやサービス水準の確立、各種マニュアルの徹底や実践的な研修を通じたオペレーション水準の向上及び事業ミッションをイメージしたブランディング戦略に基づく活動に取り組んでまいります。

 

②事業方針に基づく事業成長に向けた取組みの実現

 当社グループが事業方針として掲げる「個店を磨く」と「チェーン総力戦」の2つのテーマを着実に実行に結びつけ、チェーンが保有する顧客基盤や情報・システムを共通化・オープン化し活用する「ひとつのBOOKOFF」構想の実現により、継続的な事業成長を実現してまいります。

 

③グループの事業展開の中核となる人財の確保・育成

 当社グループが将来にわたり継続して企業価値を拡大していくため、未来の経営を支える人財の確保・育成が急務であります。

 わが国の小売業界において人手不足並びに人件費の上昇など厳しい雇用環境が続くなかで、各種業務プロセスの省力化による業務効率化や待遇の改善、多様性に富んだ人財受け入れを可能とする人事制度の構築などにより、積極的な採用を進める動きとともに、長く安心して働き続けられる環境を整備し、人財確保並びに人財育成に取り組んでまいります。

 

④企業倫理の徹底・浸透

 当社グループは、コンプライアンスの徹底を企業の社会的責任の根本と位置づけ、各種ステークホルダーとの信頼関係を構築するために当社グループの役員及び従業員が遵守すべき指針として、「コンプライアンス・ガイドライン」を制定しております。当ガイドラインの理念浸透と徹底に向けて、全グループの役員及び従業員に対し、各種研修や会議、社内報やイントラネットの活用等を通じて啓蒙活動を行ってまいります。

 また、アカウンタビリティー(説明責任)を確保するために、内部統制の整備と運用による責任分担の透明化を推し進めるとともに、経営の適時適切な情報開示や決算情報の早期開示の実現をはかってまいります。

 

⑤新型コロナウイルス感染症拡大への対応

 新型コロナウイルス感染症の拡大が、社会や経済全体、個人の生活や消費に影響を与え、世界各国において先行きが不透明な状況が継続すると予測されます。

 当社グループにおいては、政府による緊急事態宣言並びに各自治体からの休業要請を受け、当該地域の1,000㎡超の店舗を中心に、グループ直営店の過半の店舗を全日休業もしくは土日祝日休業としたほか、他の地域・店舗においても営業時間の短縮など、お客様・従業員の安全確保に取り組んだ結果、直営既存店売上高に影響が出ております。

 一方で、休業が伴わない店舗においては、足元の売上高が前年を大きく上回るなど、書籍、ソフトメディアを中心に、いわゆる「巣ごもり需要」が窺えるほか、休業店舗についても営業時間や売場面積を縮小するなど、感染防止に最大限の配慮を払いながら順次営業を再開するとともに、不測の事態に備え、お取引金融機関からは十分な資金調達枠を確保しております。

 当社グループとしては今後も、お客様・従業員の安全を第一に店舗における感染拡大防止に取り組むとともに、「BOOKOFF Online」などのECチャネルも活用しお客様の需要にお応えしながら、中期経営方針で掲げる「個店を磨く」・「総力戦で取り組む」の方針に従い、既存店舗の磨き込み、EC・店舗間の連携促進、アプリ会員基盤の拡大、業務の更なる効率化、海外や新たな事業領域への挑戦などを推進してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループは、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減していくため、リスクマネジメントを担当する役員を選任しております。担当役員を委員長、構成員を主に管理部門の部長職以上のメンバーとする「リスク管理委員会」を設置し、リスクマネジメント体制を整備しております。当社グループの経営成績及び財務状況等(株価等を含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断によるものです。

 

(特に重要なリスク)

  ① 店舗投資について

 当社グループは、「BOOKOFF」を中心とした総合リユースへの事業拡大を進めるため、「BOOKOFF」を中心に様々なリユース商材を集めた大型複合店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」と「BOOKOFF」にアパレル等のリユース商材を複合させた「BOOKOFF PLUS」を中心に出店を行っております。今後も、機動的な店舗開発を行う方針でありますが、不動産市況の変動等により出店条件に合致した物件を確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 また、当社が注力している複合店「BOOKOFF SUPER BAZAAR」、「BOOKOFF PLUS」の収益の立ち上りは早期化の傾向にありますが、中核パッケージである「BOOKOFF」が取り扱う書籍・CD・DVD・ゲーム以外の商材に対する認知度や、そのリユースの浸透度の低さ等から「BOOKOFF」店舗と比較して収益の安定化には一定の時間を要する傾向があります。事業の展開状況によっては、十分な将来キャッシュ・フローを生み出さない店舗資産が判明した場合、減損損失を計上することになります。投資金額が「BOOKOFF」店舗と比較して大きいため、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

  ② 「人財」の確保・育成について

 当社グループは将来にわたり継続して企業価値を高めていくため、人財の確保と、人財育成方針による人事、オペレーション、計数管理に至る全てに対しバランスの取れた人財育成を目指してまいりましたが、一つの店舗に複数の商材を取り扱う大型複合店が増えている中で、一商材の知識・スキルに長けた人財の重要性も高まっており、幅広い厚みのある人財の採用と育成が必要とされてきています。日本では少子高齢化による労働力人口減少への対応が社会課題となっております。小売業界においては人手不足や人件費の上昇、育成の難易度など厳しい雇用環境が続き、相応しい人財の確保が困難となる場合や、人財の社外流出が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ③ IT投資について

 当社グループは、会員サービスを核として、店舗運営及び書籍・CD・DVD・ゲーム等を販売するECサイト「BOOKOFF Online」の運営の他、外部サイトの活用を行っておりますが、当社グループのサービスの競争優位性を維持向上していくとともに更なる事業拡大のためには、IT投資を継続的に行う必要があり、これらの投資が適切に行われない場合には、サービスの競争優位性やブランドイメージの低下につながる可能性や、サービス改善への費用の増加に伴い、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、ネットワーク、情報システム、または事業運営においてサービスの継続が長期にわたり困難となる等取引機会の喪失や信用の毀損が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

(重要なリスク)

  ① 中古品の仕入について

 当社グループにおける仕入は、顧客からの買取がその大半を占めております。一次流通市場の動向、既存の競合他社の動向、新規の競合他社の参入、フリマアプリに代表されるCtoCサービス等が商品の仕入に影響を及ぼす可能性があり、今後も中古品を質量ともに安定的に確保できるというわけではありません。中古品の仕入状況によっては商品不足による販売機会の喪失などが生じ、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 また、当社グループの取り扱うリユース商品は、「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。顧客から買い取った商品が盗品または遺失物であると判明した場合は、民法の規定により、2年以内であればこれを無償で被害者等に回復することとされております。当社グループでは、古物買取時の相手方確認や、帳簿等への記載及びその保管など、古物営業法に基づく取引記録の確認・保管措置を適切に実施しており適法に対応できる体制を敷いておりますが、当社グループが買い取った商品が盗品、遺失物であった場合は、被害者への無償返還や買取額相当の損失が発生するだけでなく、取扱商品全体に対する信頼が低下し、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

  ② パート・アルバイトスタッフの人件費について

 現在、当社グループでは、少数の社員と学生や主婦を中心としたパート・アルバイトスタッフで店舗を運営しており、多くの短時間労働者を雇用しております。今後、最低時給上昇によるパート・アルバイト人件費の増加や、厚生年金適用基準の拡大により、当社グループが負担する保険料及び労務管理費用が増加することで、当社グループの店舗運営や経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

  ③ 情報セキュリティについて

 当社グループは、店舗運営等の事業を展開する上で、個人情報や営業秘密等の機密情報を取扱っています。これらの情報の流出による企業経営や信用への影響を十分に認識し、当社グループの保有するこれら機密情報等の管理を徹底するために、適切な管理体制の構築や強化を行っておりますが、万が一機密情報の流出や消失が発生した場合は、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ④ コンプライアンスについて

 当社グループは、国内外の法令遵守と社会規範の尊重を目的に、内部監査体制の整備を進め、コンプライアンス管理委員会を常設機関として設置するなど、グループ全体の意識向上を通じたコンプライアンスの徹底をはかっております。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの営業活動停止、社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ⑤ 災害について

 当社グループは、日本全国、米国、マレーシアに店舗の展開をしているほか、「BOOKOFF Online」の倉庫拠点を神奈川県に構えております。大規模な自然災害等により店舗、倉庫及び商品に被害を受けた場合、当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。また、新型コロナウイルス等感染症の拡大が発生した場合、外出自粛要請に伴う店舗の休業や営業時間短縮による来店客数の減少が当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

  ⑥ フランチャイズ(FC)展開について

 当社グループは、「BOOKOFF」を中心としたリユース店舗をフランチャイズ方式で展開しております。当社グループはFC加盟店との相互繁栄を目指し、全国に支店を配し、各支店にFC加盟店への支援を行う支店長とスーパーバイザーを配置しております。加えてFC加盟店の店長、社員及びパート・アルバイトスタッフに対する研修制度、商品データベース等のシステム支援等を行っております。またFC本部としてFC加盟企業とのコミュニケーションを重視する方針です。ただし、FC加盟店が何らかの理由により退店する場合、ロイヤリティー収入が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  ⑦ 海外での店舗展開について

 当社グループは、当社が設立した海外現地法人を通じて米国にて「BOOKOFF」、マレーシアにて「Jalan Jalan Japan」を展開しております(FC加盟店店舗除く)。

 海外店舗では、日本国内とは制度・文化・慣習が異なるうえ、「BOOKOFF」の現地での知名度は十分ではなく店舗数も少ないことから、現地法人の維持費用(管理部門コストなど)を完全に吸収し、投資回収を進める水準にまで収益が向上するには、相応の時間を要することが見込まれ、その投資回収状況によっては当社グループの経営成績及び財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概況

① 財政状態及び経営成績等の状況

 当社グループは創業時より「事業活動を通じての社会への貢献」と「全従業員の物心両面の幸福の追求」の2つを経営理念としております。また、当社グループが2021年3月期に30年目を迎えるにあたって中期経営方針を策定し、この方針の中で改めて経営理念に立ち返り、私たちのミッションとして「多くの人に楽しく豊かな生活を提供する」を掲げております。

 このミッションに基づき、拡大するリユース市場の中で私たちの強さを活かし、「本を中核としたリユースのリーディングカンパニー」として、世の中の変化に対応して最も多くのお客様がご利用されるリユースチェーンとなることを目指します。

 そのための基本戦略として次の2つを掲げております。

 

基本戦略Ⅰ:個店を磨く

 店舗型とネット型それぞれのリユースサービスを磨き上げることが、最も多くのお客様にご利用いただけるリユースのリーディングカンパニーとなるための出発点と考え、各店舗別パッケージ・サービスに応じた磨き込みを行います。

 

基本戦略Ⅱ:総力戦で取り組む

 これまでの当社グループは店舗と店舗以外の事業がそれぞれ個別にサービスを提供しておりましたが、今後は会員制度や販売・買取のプラットフォーム、それらを支えるシステム等を統合し共通化してまいります。そして、各サービスで蓄積された会員・商品情報、運営ノウハウ等の資産を全てのサービスで活用いたします。これらを実現するのが「ひとつのBOOKOFF」構想です。

 

 このような経営方針の下、当連結会計年度に各店の地域特性に応じた取扱い商材の追加を推進するとともに、「BOOKOFF SUPER BAZAAR」を5店舗(5号札幌宮の沢店、イトーヨーカドー流山店、水戸姫子店、アグロガーデン神戸駒ヶ林店、25号八尾永畑店)、「BOOKOFF」単独店を1店舗、「BOOKOFF 総合買取窓口」を3店舗、マレーシアでの「Jalan Jalan Japan」を2店舗出店、「BOOKOFF」単独店から「BOOKOFF PLUS」へのリニューアルを1店舗実施、物流倉庫内業務の効率化推進等にも取り組みました。また、「ひとつのBOOKOFF」構想を実現するべく、アプリ会員向けのサービス施策の充実や電子買取システムのフランチャイズ加盟店向け展開のほか、ECサイト「BOOKOFF Online」を活用したオムニチャネル化並びにO2O戦略を推進するべく、積極的な投資を行いました。

 当連結会計年度の売上高は国内直営既存店の店舗商品の「BOOKOFF Online」連携による販売、ハグオールの百貨店網の拡大、新規出店、FC加盟店の店舗譲受による店舗数増加等により84,389百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。収益面については、ハグオールの通期黒字化達成やIT、プロモーション等への戦略投資によるコスト増などは当初想定通り推移した一方で、消費税増税や暖冬の影響により、粗利率の高いアパレルが低調に推移したことや、2019年10月の台風の影響で半数以上の店舗が臨時休業となったことなどにより営業利益1,428百万円(前連結会計年度比7.8%減)、経常利益は1,898百万円(前連結会計年度比10.5%減)と減益となりました。また店舗等にかかる固定資産について将来の回収可能性を検討して減損損失を計上したほか、物流機能の更なる効率化のための物流センターの統廃合等により固定資産除却損を計上したこと等で、親会社株主に帰属する当期純利益240百万円(前連結会計年度比88.9%減)となりました。

 なお、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントを単一セグメントに変更したため、セグメント別の記載を省略しております。

 

当連結会計年度の資産、負債及び純資産の状況

(流動資産)

 当連結会計年度における流動資産残高は23,704百万円(前連結会計年度末は23,765百万円)となり、60百万円減少しました。売掛金が308百万円、新規出店やFC加盟店からの店舗譲受等で商品が213百万円増加した一方で、その他流動資産が539百万円減少したことが主な要因です。

 

(固定資産)

 当連結会計年度における固定資産残高は17,830百万円(前連結会計年度末は16,882百万円)となり、948百万円増加しました。新規出店やFC加盟店からの店舗譲受、システム投資を実施したこと等により有形固定資産が341百万円、無形固定資産が799百万円増加した一方で、投資その他の資産が191百万円減少したことが主な要因です。

 

(負債)

 当連結会計年度における負債残高は28,687百万円(前連結会計年度末は27,640百万円)となり、1,046百万円増加しました。新規出店やFC加盟店からの店舗譲受、システム投資のために借入金が増加したこと等により流動負債が178百万円、固定負債が868百万円増加したことが主な要因です。

 

(純資産)

 当連結会計年度における純資産残高は12,848百万円(前連結会計年度末は13,006百万円)となり、158百万円減少しました。親会社株主に帰属する当期純利益を計上した一方で、その他有価証券評価差額金の減少や剰余金の配当を実施したこと等が主な要因です。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ47百万円減少し6,094百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は3,543百万円(前連結会計年度は2,751百万円増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が901百万円であり、減価償却費1,581百万円、減損損失592百万円、のれん償却額130百万円、固定資産除却損229百万円等により資金が増加した一方、売上債権の増加263百万円等により資金が減少したことが主な要因です。前連結会計年度に実施したグループ再編に伴う税負担の軽減等により前連結会計年度に比べて増加額は拡大しました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は2,744百万円(前連結会計年度は559百万円減少)となりました。これは、新規出店等に伴う有形固定資産の取得1,161百万円、システムへの追加投資等による無形固定資産の取得449百万円、店舗譲受による支出590百万円があったことが主な要因です。新規出店やFC加盟店からの店舗譲受、システム投資を前連結会計年度と比べて積極的に実施したことで減少額は拡大しました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、減少した資金は832百万円(前連結会計年度は9,895百万円減少)となりました。これは、リース債務の返済による支出416百万円、配当金の支払額261百万円により資金が減少したことが主な要因です。新株予約権付社債の償還を実施した前連結会計年度に比べて減少額は大幅に縮小しました。

 

③ 仕入及び販売の実績

(a)仕入実績

 当社グループは、主として、一般顧客からの買取により商品仕入を行っております。

 当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。

(単位:百万円)

 

区分

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

構成比(%)

国内直営店

BOOKOFF

28,823

87.0%

その他リユース

1,619

4.9%

合計

30,443

91.9%

海外直営店

519

1.6%

FC

1,571

4.7%

その他

587

1.8%

総合計

33,121

100.0%

(注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。

2.区分間の取引については相殺消去しております。

3.区分「BOOKOFF」の内容は主にBOOKOFF国内店舗仕入、BOOKOFF Online仕入となっております。

4.区分「その他リユース」の内容は主にhugall、㈱ジュエリーアセットマネジャーズの仕入となっております。

5.区分「FC」の内容は主にFC加盟店に対する商品、備品消耗品の仕入となっております。

 

(b)販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

① 売上実績

(単位:百万円)

 

区分

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

構成比(%)

国内直営店

BOOKOFF

76,189

90.3%

その他リユース

3,492

4.1%

合計

79,681

94.4%

海外直営店

1,772

2.1%

FC

2,100

2.5%

その他

834

1.0%

総合計

84,389

100.0%

(注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。

2.区分間の取引については相殺消去しております。

3.区分「BOOKOFF」の内容は主にBOOKOFF国内店舗売上、BOOKOFF Online売上となっております。

4.区分「その他リユース」の内容は主にhugall、㈱ジュエリーアセットマネジャーズの売上となっております。

5.区分「FC」の内容は主にFC加盟店に対する商品、備品消耗品の売上、FC加盟店からのロイヤリティ収入、システム手数料収入等となっております。

 

② 地域別売上状況                                 (単位:百万円)

名称

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

内・関係会社運営

店舗数

(2020年3月31日現在)

北海道

1,846

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 5号札幌宮の沢店」など11店舗

東北

3,199

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 仙台泉古内店」など22店舗

 

茨城県

1,730

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 荒川沖店」など11店舗

 

群馬県

2,200

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 17号前橋リリカ店」など8店舗

 

埼玉県

4,909

796

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 大宮ステラタウン店」など31店舗

 

千葉県

4,558

「BOOKOFF SUPER BAZAAR ビビット南船橋店」など22店舗

 

東京都

15,758

110

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 多摩永山店」など82店舗

 

神奈川県

18,446

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 409号川崎港町店」など46店舗

 

山梨県

850

「BOOKOFF PLUS 田富昭和通り店」など7店舗

関東甲信越

48,454

906

 

中部・北陸

7,349

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 248号西友岡崎店」など35店舗

近畿

8,711

2,730

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 307号枚方池之宮店」など61店舗

中国・四国

3,318

857

「BOOKOFF SUPER BAZAAR 広島段原店」など21店舗

九州・沖縄

3,310

1,152

「BOOKOFF SUPER BAZAAR ノース天神店」など33店舗

その他リユース

3,492

1,428

 

海外

1,772

1,772

「BOOKOFFニューヨーク西45丁目店」など14店舗

FC

2,100

 

その他

834

21

 

合計

84,389

8,870

 

注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 店舗数の状況

名称

当連結会計年度

(2020年3月31日現在)

内・関係会社運営

(店)

前期比

(店)

 

FC加盟店店舗数

(店)

前期比

(店)

北海道

11

1

 

29

東北

22

 

 

28

△2

 

茨城県

11

 

 

5

 

栃木県

 

 

17

 

群馬県

8

 

 

1

 

埼玉県

31

 

9

 

12

△1

 

千葉県

22

 

 

21

 

東京都

82

 

2

10

 

23

 

神奈川県

46

 

 

23

△1

 

山梨県

7

 

 

 

長野県

 

 

21

 

新潟県

 

 

25

関東甲信越

207

 

11

10

 

148

△2

中部・北陸

35

 

 

73

△1

近畿

61

 

30

 

24

中国・四国

21

 

12

 

45

△1

九州・沖縄

33

 

19

9

 

48

△10

海外

14

 

14

2

 

2

合計

404

 

86

(注1)22

 

397

(注2)△16

(注1)フランチャイズ加盟企業から譲受けしたBOOKOFF9店舗及び、当連結会計年度より店舗数に加えた総合買取窓口13店舗を含んでおります。

(注2)当社グループが譲受けしたBOOKOFF9店舗を含んでおります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(ア) 経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績は、売上高84,389百万円(前連結会計年度比4.4%増)、営業利益1,428百万円(前連結会計年度比7.8%減)、経常利益1,898百万円(前連結会計年度比10.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益240百万円(前連結会計年度比88.9%減)となりました。

 

(売上高)

 売上高は84,389百万円(前連結会計年度比4.4%増)となりました。「BOOKOFF」既存店において書籍、ソフトメディア等の売上高が好調に推移したことに加え、大型複合店舗の出店も実施しました。またECサイトでの販売が好調に推移しました。

(売上原価)

 売上原価は33,312百万円(前連結会計年度比2.3%増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費は、給与及び手当、パート・アルバイト給与、地代家賃などを中心として、合計49,648百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。

(営業外損益)

 営業外収益は設備賃貸収入、古紙リサイクル収入等、合計969百万円(前連結会計年度比8.2%減)となりました。営業外費用は支払利息、設備賃貸原価等、合計500百万円(前連結会計年度比2.8%増)となりました。

(特別損益)

 特別利益は関係会社清算益、移転補償金等、合計18百万円(前連結会計年度比88.5%減)となりました。特別損失は減損損失、固定資産除却損等、合計1,015百万円(前連結会計年度比101.8%増)となりました。

 

 当連結会計年度の経営成績と2019年5月10日に公表した2020年3月期連結業績予想(以下、期初予想とします)との増減額と増減率は次の一覧表のとおりであります。

 

当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

(単位:百万円)

 

 

期初予想

(A)

経営成績

(B)

増減額(B-A)

増減率

売上高

83,000

84,389

1,389

1.70%

営業利益

1,800

1,428

△371

△20.6%

経常利益

2,300

1,898

△401

△17.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

1,200

240

△959

△80.0%

 

 売上高はBOOKOFF国内直営店においてCD・DVD・ゲームやブランドバッグ・時計・貴金属を中心に売上高が想定を上回って推移したことなどにより、期初予想を上回りました。

 営業利益、経常利益はBOOKOFF国内直営店において、消費税増税や暖冬の影響により、粗利率の高い書籍、アパレルがそれぞれ低調に推移したことや、2019年10月の台風の影響で半数以上の店舗が臨時休業となったことなどにより、期初予想を下回りました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、当社グループが保有する店舗等にかかる固定資産について将来の回収可能性を検討した結果、減損損失592百万円を計上したこと、及び物流機能のさらなる効率化のため、物流センターの統廃合を行ったことで、固定資産除却損229百万円を計上した結果、期初予想を下回りました。

 

(イ) 財政状態の分析

 財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績等の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(ア) キャッシュ・フローの分析

 財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(イ) 資金調達の流動性

 当社のグループの資金の源泉は、現金及び現金同等物と営業活動によるキャッシュ・フローであります。当社グループの主な運転資金需要は、お客様からの商品買取(仕入)、店舗運営に係る人件費及び地代家賃等販売管理費であり、主な設備投資需要は、新規出店及び改装、店舗の賃借に係る差入保証金、販売管理に係るシステム改修等であります。運転資金と設備投資資金は、営業活動によるキャッシュ・フローで充当することを基本として、グループ内での資金効率化を進めつつ、金融機関からの借入金により調達しております。

 これらの結果、当連結会計年度末における借入金の残高は17,822百万円(前連結会計年度末は17,418百万円)となっております。また現金及び現金同等物の残高は6,094百万円(前連結会計年度末は6,142百万円)となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。個々の重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」、減損損失の見積りについては「連結損益計算書関係」注記に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

<フランチャイズ契約について>

 子会社ブックオフコーポレーション㈱は、「BOOKOFF」をはじめとする各種のリユース小売店舗のフランチャイズ展開を行うために、フランチャイズチェーン店が出店されるたびにフランチャイズ契約を締結しております。
 フランチャイズ契約の当事者は、フランチャイザーである同社(以下「本部」という。)と、フランチャイジーとなる加盟者です。当契約の要旨は、次のとおりです。

(1)契約内容

 本部は加盟者に対して、加盟者が「BOOKOFF」等の標章や本部が開発し所有するフランチャイズシステムを用い、フランチャイズチェーン店(以下、「FC加盟店」という。)の営業を行うことを許諾する。契約期間中、本部は、FC加盟店に対して、継続的に経営指導、営業指導、技術援助を行うことを約し、加盟者はこれについて、本部に一定の対価を支払う。

(2)契約期間

 本契約の有効期間は、契約締結日より5年間とする。ただし、契約期間満了日の3ヶ月前までに、本部または加盟者のいずれからも本契約を終了する旨の書面による意思表示がない場合は、本契約は更に2年間自動的に更新されるものとし、以後も同様とする。

(3)ロイヤリティ

FC加盟店売上高の一定料率

(4)加盟料等

加盟料    固定額

開店指導料  固定額

 

5【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。