第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等については、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは「世界に氾濫する情報から”知”を創造していく」ことをミッションとし、他に類のない自然言語処理・類似性評価・2次元可視化・指標化等の技術により、さまざまな文書情報を用いた各種の解析サービスを提供しております。

当社グループの強みである独自のアルゴリズムは、当社グループの成長の源泉であり、これをあらゆる形(たとえば、ライセンス提供、コンサルティングなど)でビジネスとして立ち上げてゆくことにより、持続的な成長を実現させるというものであり、その事業化の形は多様であると考えております。

 

(2)経営戦略等

当社グループの経営戦略は、当社グループの強味であるアルゴリズムを活用し得る企業体とのコラボレーションを図ることにより、新たな市場を創出するというものであります。これは、当社グループの人的、物的、財務的資源の足りない部分を他の企業体の資源で補うことにより、当社グループの潜在的な成長性を何倍にも引き上げるというものであり、例えば、ビッグデータを有するもののその解析に課題を抱えている企業体との協業などが想定されます。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

高い成長性と収益性及び企業価値の向上が経営上の重点課題と認識しており、成長性については売上高を、収益性については経常利益を経営指標としております。

 

(4)経営環境

当社グループは、そのときどきの技術の発展がビッグデータを取り巻く領域(以下「ビッグデータ市場」)を規定するものと考えており、その発展段階に応じて、今後も進化し続けると考えております。

具体的には、1990年代から始まるインターネットの普及とデータのデジタル化の段階から、2000年代のヤフーやグーグルに代表される検索エンジン(注1)の普及の段階、そして、2010年代の情報通信技術(ICT)(注2)の進展の段階から現在は人工知能(AI)(注3)の拡大の段階におり、将来は、量子コンピュータ(注4)の段階へ進展することになるものと考えております。

このような認識のもと、当社グループを取り巻くいわゆるビッグデータ関連市場はまだまだこれから成長が期待される事業領域であると考えており、当社グループのアルゴリズム技術は人工知能(AI)が脚光を浴びている昨今、その取り巻く潜在市場も大きいと予想されます。

2024年7月期におきましては、順調に新規案件を受注し、売上高は前期に比べて増加致しました。また、AI関連技術が実用フェーズを迎え、世界中で同時にデジタルトランスフォーメーションへのシフトが急速に進行しており、市場規模は拡大が続いております。当社のビッグデータ解析技術は、デジタルトランスフォーメーションの進歩によって、今後大きな需要が見込める分野であると考えております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①新規事業分野の開拓

当社グループの事業領域は、大量の文書解析のニーズがある分野全てにわたっておりますが、現状、特に知的財産権の分野が主要な事業領域となっております。当社グループは、これをマーケティング分野、投資分野、医療分野、法曹分野などに展開していくことが可能であり、新規事業分野への開拓が重要と考えております。

②VALUENEXブランドの強化

予測分析のリーディングカンパニーとしての地位を築くことを目標としているなかで、VALUENEXという社名をサービス名にも昇華させ、さらにはブランド化していきたいと考えております。そのためには認知度向上が不可欠であり、インターネットなどを有効に利活用しながら、定着を図る方針であります。

③優秀な人材の確保と育成

当社グループは、今後、さらなる事業成長を目指していく上で、最も重要な経営資源は人材であると考えており、そのためには優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しております。当社グループにおきましては、社内コミュニケーションの活性化や人事評価制度の整備等によって人材の定着と能力の底上げを行うとともに、当社グループの企業理念・風土に合致した人材の確保を進めてまいります。

 

④海外展開の強化

当社グループが、中長期的な視野からさらなる成長を図るには海外市場、特に当社の子会社がある米国での事業展開の強化が重要であると考えております。そのために今後は営業体制の強化、開発体制の強化を推進していく方針であります。

⑤内部管理体制の強化

当社グループが、事業規模を拡大するとともに企業価値を継続的に高めていくためには、内部管理体制の更なる強化が必要であると考えております。社内規程や業務マニュアルの運用、定期的な社内教育の実施等を通じて業務の効率化と法令遵守の徹底を図るとともに、監査役による監査や定期的な内部監査の実施により、より一層の内部統制強化に努めてまいります。

 

 

用語解説

本項「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」において使用しております用語の定義について以下に記します。

 

 

用語

用語の定義

(注1)

検索エンジン

インターネットに存在する情報(ウェブページ、ウェブサイト、画像ファイル、ネットニュースなど)を検索する機能及びそのプログラム。

(注2)

情報通信技術(ICT)

Information and Communication Technology

コンピュータやインターネットに関連する情報通信技術のことであり、従来から使われている「IT(Information Technology)」に代わる言葉として使われております。

(注3)

人工知能(AI)

Artificial Intelligence

人間の脳が行っている知的な作業をコンピュータで模倣したソフトウェアやシステム。具体的には、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことをいいます。

(注4)

量子コンピュータ

量子力学の原理を情報処理に応用するコンピュータのこと。

スーパーコンピュータが数千年もかかって解く問題を、数秒で計算できるようになると期待されております。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 社会環境の変化に伴い当社グループを取り巻く環境も変化しており、持続的な成長を実現するうえで必要となる課題も変化しております。サステナビリティに関連した課題については、取締役会の中で適宜、その内容及び当該課題に対する取組について所管の取締役が報告し、重要な課題については対応策の検討を行っております。

 

(2)戦略

 当社グループが長期にわたり持続可能な会社への貢献と自らの発展を実現させるためには人材が重要であることから、人材育成・社内環境整備の取組として①多様な個性と能力の尊重②多様な働き方の実現という基本方針のもと、ダイバーシティを推進していきます。

 

(3)リスク管理

 当社は、不測の事態または危機の発生に備え、「リスク管理規定」を定め、子会社を含む企業集団全体のリスクを網羅的に把握・管理する体制の構築を行っておりますが、サステナビリティに関連するリスクにつきましても当該規定に基づきリスク管理を行っております。また、今後の状況に応じて、サステナビリティに関連するリスク管理の強化を検討してまいります。

 

(4)指標及び目標

当社グループの人材育成方針は、性別や国籍、新卒・中途採用の区別なく、経験、能力、多様な視点や価値観を有する社員を積極的に採用し、社員の強みが発揮できる業務経験や社内外セミナーの活用により進めてまいります。社内環境整備方針は、新たなチャレンジを後押しする体制構築に加え、フレックス制度や在宅勤務等、社員の家庭環境に応じて柔軟な働き方をサポートできる体制づくりを進めてまいります。また、人的資本に関する取り組みに関して、当社グループにおける具体的な指標及び目標は設定しておりませんが、今後も継続して人材育成及び労働環境、多様性・流動性における取組を推進していくとともに、測定可能な目標設定を検討して参ります。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態・経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)巨大資本データベース事業会社による当社グループの解析技術市場への参入について

当社グループの解析技術は、独自の技術であり、他社による模倣は困難であると考えておりますが、巨大資本データベース事業会社が当社グループの解析技術市場に参入しない保証はなく、参入があった場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(2)システム障害について

当社グループは、ASPサービスを展開しておりますが、天災、サイバー攻撃、事故などに起因した通信ネットワークの切断により、システム障害が発生する可能性があります。

当社グループではデータのバックアップ、データセンターの分散配置などによりトラブルに対する備えをしておりますが、システム障害が発生した場合には、一時的なサービス提供の停止等により、業績に影響が生じる可能性があります。

当社グループの事業は、サービスの基盤をインターネット通信網に依存しております。そのため、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生やサイバー攻撃によるシステムダウン等を回避すべく、稼働状況の監視等により未然防止策を実施しております。しかしながら、このような対応にもかかわらず大規模なシステム障害が発生した場合等には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(3)知的財産権について

当社グループでは「VALUENEX®」「TechRadar®」「DocRadar®」等の名称及びサービス名について商標登録を行っているほか、文書検索装置及び文書検索方法の特許(日本:第5159772号。米国:US 8,818,979 B2)を取得しております。今後も知的財産権の保全に積極的に取り組む予定ですが、当社グループの知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間及び費用がかかるなど、業績に影響が生じる可能性があります。

また、当社グループによる第三者の知的財産権の侵害については、可能な範囲で調査を行い対応しております。しかしながら、当社グループの事業領域における第三者の知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社グループが認識せずに他社の特許等を侵害してしまう可能性は否定できません。この場合には当社グループに対する損害賠償請求や、ロイヤリティの支払要求等が行われること等により、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(4)季節変動について

当社グループは、当社グループの顧客である企業あるいは官公庁の会計年度の関係により、3月にコンサルティングの売上高が増加する傾向にあるため、通期の業績に占める第3四半期連結会計期間の比重が高くなっております。また、売上高の小さい四半期においては、販売費及び一般管理費等の経費は固定費として毎四半期比較的均等に発生するため、営業赤字となることがあります。

このため、特定の四半期業績のみをもって当社グループの通期業績見通しを判断することは困難であり、第3四半期連結会計期間の業績如何によっては通期の業績に影響が生じる可能性があります。

当社グループは、VALUENEX RadarのASPの販売を拡大していくことにより、季節変動性の緩和を図っていく方針ですが、今後につきましても、第3四半期連結会計期間依存型の傾向は続くことが考えられます。

なお、当連結会計年度における当社グループの四半期ごとの業績の概要は以下のとおりであります。

 

 

当連結会計年度

(自 2024年8月1日 至 2025年7月31日)

第1四半期

自2024年8月

至2024年10月

第2四半期

自2024年11月

至2025年1月

第3四半期

自2025年2月

至2025年4月

第4四半期

自2025年5月

至2025年7月

年度計

売上高

(千円)

131,383

125,898

228,678

204,898

690,858

営業利益又は

営業損失(△)

(千円)

△68,255

△58,157

27,965

25,059

△73,387

 

 

(5)特定の人物への依存について

当社代表取締役社長である中村達生は、当社グループの最高経営責任者であり、経営方針や事業戦略の決定、開発、サービスラインナップ、製品コンセプト等に関してリーダーシップを発揮しており、当社グループの経営活動全般において重要な役割を果しております。そのため、各事業部門のリーダーへ権限移譲を進めることで、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、同氏に不測の事態が生じた場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(6)人材確保・維持について

当社グループは、人員規模が小さく、社内体制も会社規模に応じたものであります。そのため今後更なる業容拡大を図るためには、事業の中核となるコンサルタントや営業担当者に加え、当社グループ独自の技術を継承し発展させる技術者の維持と拡充が重要であると認識しております。

しかしながら、このような人材の確保・維持が出来ない場合、あるいは役員及び社員が予期せず退任又は退職した場合には、当社グループが誇るサービスレベルの維持が困難となり、組織活動が鈍化し、業容拡大の制約要因となる場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(7)人材の育成について

技術力を維持するため、人材の教育には時間と費用をかけて取り組んでおりますが、教育の効果が出ない可能性や教育費が固定費に占める割合が高まる可能性があり、その場合、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(8)コンプライアンスの徹底について

当社グループは、会社法、税法、知的財産法、下請法、景品表示法等、さらには海外事業に係る当該国の各種法令・規制等の遵守は極めて重要な企業の責務と認識のうえ、法令遵守の徹底を図っております。しかしながら、こうした対策を行ったとしても、個人的な不正行為等を含めコンプライアンスに関するリスク並びに社会的な信用やブランド価値が毀損されるリスクを完全に回避することはできず、当該リスクが顕在した場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(9)海外展開について

当社グループは、米国、欧州を拠点として、海外市場に積極的に展開をしておりますが、当社グループの計画どおりに海外展開ができない場合、また、当該地域の情勢が悪化する場合や法規制等が当社グループにとって厳しくなる場合等には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(10)技術革新について

当社グループは、独自の解析技術に基づいて事業を展開しておりますが、当該分野はAI領域含め新技術の開発が相次いで行われ、非常に変化の激しい業界となっております。そのため、事業展開上必要となる知見やノウハウの獲得に困難が生じた場合、また技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合、さらに、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する場合等には、業績に影響が生じる可能性があります。
 当社グループは、上記のような業界特性、業界環境を踏まえ、エンジニアの採用・育成や職場環境の整備、AIやビッグデータ分析に関する技術、知見、ノウハウの取得・応用を最重要課題の一つとして、今後も一層強化してまいります。

 

(11)情報の保護について

当社グループは、業務上、顧客より提供された機密情報を取り扱う場合があるため、顧客と業務委託契約を締結し、情報管理責任者より権限を付与された担当者のみがデータにアクセスできるようにするなど、情報漏えいの防止に努めております。

しかしながら、何らかの理由で顧客の機密情報や個人情報が外部に流出した場合、当社グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜により、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(12)内部管理体制の強化について

当社グループでは、企業価値の継続的な増大を図るにはコーポレートガバナンスが有効に機能することが必要不可欠であると認識しており、今後とも業務適正性及び財務報告の信頼性の確保のために内部管理体制の適切な運用を徹底してまいります。しかしながら、当社グループは、人員規模が小さく、社内体制も会社規模に応じたものであり、事業の急速な拡大により、内部管理体制の構築が追いつかず、コーポレートガバナンスが有効に機能しなかった場合には、適切な業務運営が困難となり、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(13)プロジェクトの検収時期の変更あるいは赤字化による業績変動の可能性について

当社グループでは、顧客の検収に基づき売上高を計上しております。そのため、当社グループはプロジェクト毎の進捗を管理し、計画どおりに売上高及び利益が計上できるように努めておりますが、プロジェクトの進捗如何では、納期が変更されることもあります。この結果、検収時期の変更により売上計上時期が変動し、業績に影響が生じる可能性があります。

また、プロジェクトは、想定される工数を基に売上見積を作成し受注しております。そのため、当社グループは顧客との認識の齟齬や想定工数の乖離が生じることがないよう、慎重に工数の算定をしております。しかしながら、工数の見積り時に想定されなかった不測の事態等の発生により、工数が増加すると、プロジェクトの収支が悪化する場合には、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(14)特定のベンチャーファンドについて

当社の最大株主は早稲田1号投資事業有限責任組合であり、本書提出日現在の同組合の当社の保有比率は発行済ベースで38.83%であり、同ファンドの運用期限は2019年1月31日で終了しております。

今後、同ファンドが当社株式を売却した場合、市場に一時に株式が大量に流通することとなる可能性があり、株価に影響が生じる可能性があります。

但し、同ファンドは、同ファンドの運用を継続した上で当社株式を単独又は複数の長期に株式保有する方針の企業等に譲渡する方向で検討しているとのことであります。

 

(15)配当政策について

当社グループは、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しており、企業体質の強化と将来の事業展開のために内部留保を確保しつつ、安定的かつ継続的に業績の成長に見合った成果を配当することを基本方針としております。したがって、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、利益還元実施を検討する所存でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(16)税務上の繰越欠損金について

当社は、現在、税務上の繰越欠損金が2025年7月時点で176,018千円存在しております。そのため、現在は通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられておりませんが、今後、繰越欠損金が解消された場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が課せられることとなり、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響が生じる可能性があります。

 

(17)資金使途について

当社が2018年10月30日に公募増資により調達した資金の使途については、子会社の増資、アルゴリズム研究体制の構築等、ASP機能改善、クラウドサーバ費用、採用経費、会計システム投資、本社拡張投資及び広告宣伝費に充当しておりますが、想定した投資効果を上げられず、業績に影響が生じる可能性があります。

 

(18)自然災害、疫病等について

地震、津波、台風等の自然災害及び火災並びに疫病等の発生により弊社お客様の事業へ影響が出た場合、新規契約獲得ペースの鈍化や、お客様の事業コスト見直しにより、コンサルティングサービスの受注減やASPサービスの解約増加が生じる可能性があります。

 

(19)為替変動に関するリスク

当社グループは、海外拠点への製品サービス提供や開発委託等グループ内の取引及び海外ベンダーのサービス利用等グローバルな企業活動において、急激な為替変動が発生した場合、経営成績及び財務状況等に影響を受ける可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当社グループは「世界に氾濫する情報から”知”を創造していく」ことをミッションとし、他に類のない自然言語処理・類似性評価・2次元可視化・指標化等の技術により、さまざまな文書情報を用いた各種の解析サービスを提供しております。

 

当連結会計年度における我が国経済は、内需及びインバウンド需要の回復など、社会活動の正常化の動きがみられました。一方で、国際情勢不安、円安の進行、物価上昇など、景気動向についてはいまだ予断を許さない状況が続いております。

このような環境の下、当社グループは、引き続き国内及び海外におけるコンサルティングサービス及びASPサービスのさらなる販売拡大に取り組みました。新規案件の受注は順調だったものの、北米大手顧客の内3社の社内体制の変更とトランプ関税の影響、一部案件の成約が遅延していることにより、海外におけるコンサルティングサービスの成果は一部翌期に持ち越しとなりました。また、営業活動等で必要な人材の採用を行いまして、採用は3名となり、人材や生成AIを活用したサービスの研究開発への投資コスト、業務委託費が増加いたしました。

これらの結果、当連結会計年度における売上高は690,858千円(前年同期比12.1%減)、営業損失は73,387千円(前年同期は営業利益4,915千円)、経常損失は73,687千円(前年同期は経常利益5,951千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は82,265千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益3,432千円)となりました。

なお、当社グループはアルゴリズム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

主なサービス別の状況は以下のとおりであります。

(a)コンサルティングサービス

当連結会計年度におけるコンサルティングサービスの売上高は、355,689千円(前年同期比21.9%減)でありました。

(b)ASPサービス

当連結会計年度におけるASPサービスの売上高は、325,767千円(前年同期比1.4%増)でありました。

 

財政状態の状況は以下のとおりであります。

当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ95,685千円減少し、911,522千円となりました。

当連結会計年度末における総負債の残高は、前連結会計年度末に比べ15,070千円減少し、202,468千円となりました。

当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ80,614千円減少し、709,054千円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて117,126千円減少し、708,887千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果、支出した資金は114,534千円となりました。(前連結会計年度は28,915千円の収入)これは主に税金等調整前当期純損失73,687千円の計上、その他の流動負債の減少25,646千円、棚卸資産の増加14,535千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果、支出した資金は1,424千円になりました。(前連結会計年度は1,133千円の支出)これは有形固定資産の取得による支出によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は2,237千円となりました。(前連結会計年度は435千円の支出)これは主に株式の発行による収入1,918千円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(a)生産実績

当社グループは、生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(b)受注実績

当連結会計年度の受注実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

至 2025年7月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ASP

325,376

94.3

216,816

99.8

コンサルティング

395,880

81.3

128,867

145.3

その他

8,837

62.1

4,162

88.1

合計

730,093

86.3

349,845

112.6

 (注)当社グループは、アルゴリズム事業の単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。

 

(c)販売実績

当連結会計年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

至 2025年7月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ASP

325,767

101.4

コンサルティング

355,689

78.1

その他

9,401

96.1

合計

690,858

87.9

 (注)1.当社グループは、アルゴリズム事業の単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。

2.サービス間の取引はありません。

3.売上高の10%を超える主な相手先が存在しないため、「最近2連結会計年度の10%を越える主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合」の記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a) 経営成績等

(ⅰ) 財政状態

(資産)

当連結会計年度末における流動資産は850,598千円となり、前連結会計年度末に比べ87,869千円減少いたしました。これは仕掛品が14,314千円、売掛金が13,511千円、その他流動資産が1,431千円増加し、現金及び預金が117,126千円減少したことによるものであります。

当連結会計年度末における固定資産は60,923千円となり、前連結会計年度末に比べ7,816千円減少いたしました。これは投資その他の資産が4,663千円、減価償却等によって有形固定資産が3,152千円減少したことによるものであります。

この結果、総資産の残高は、前連結会計年度末に比べ95,685千円減少し、911,522千円となりました。

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は202,468千円となり、前連結会計年度末に比べ15,070千円減少いたしました。これは主にその他流動負債が17,848千円減少し、前受金が1,982千円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末における固定負債はありません。

この結果、負債の残高は、前連結会計年度末に比べ15,070千円減少し、202,468千円となりました。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は709,054千円となり、前連結会計年度末に比べ80,614千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失が82,265千円計上されたことと、資本剰余金が1,123千円増加したことによるものであります。

 

(ⅱ) 経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ95,522千円減少し、690,858千円(前年同期比12.1%減)となりました。これは主に海外におけるコンサルティングサービスの成果が一部翌期に持ち越しとなったことによるものであります。

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は前連結会計年度に比べ26,560千円減少し161,703千円(前年同期比14.1%減)、売上総利益は、529,154千円(前年同期比11.5%減)となりました。これは主にコンサルティング原価71,268千円、システム管理費44,728千円、サーバ管理費26,745千円を計上したことによるものであります。

(販売費及び一般管理費、営業損益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は前連結会計年度に比べ9,340千円増加し602,542千円(前年同期比1.6%増)、営業損失は73,387千円(前年同期は営業利益4,915千円)となりました。これは主に給料及び手当258,864千円、地代家賃43,297千円、業務委託費34,220千円を計上したことによるものであります。

(営業外損益、経常損益)

当連結会計年度の営業外損益は、受取利息の計上等により営業外収益が2,716千円、また、為替差損の計上等により営業外費用が3,016千円となりました。この結果、経常損失は73,687千円(前年同期は経常利益5,951千円)となりました。

(特別損益、親会社株主に帰属する当期純損益)

当連結会計年度の法人税等合計は、主に過年度法人税等を計上したことにより、8,577千円となりました。この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は82,265千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益3,432千円)となりました。

 

(ⅲ) キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(b) 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(c) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。当社グループの資金需要の主なものは、人件費、システム管理費、地代家賃、研究開発費、業務委託費等であり、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。

 

(d)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、顧客に提供しているASPサービスについて、ユーザビリティ向上のため調査、比較、分析を行い、機能を改良する研究開発の実施であります。

当連結会計年度における研究開発費の総額は、34,197千円であります。