第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、「明るく積極堅実経営」を経営理念として掲げ、資源循環型社会の形成を通じて、豊かな住・生活環境を提供することを目的に、都市に埋蔵された資源を解体・収集し、再生のための多様なソリューションを提供する企業として、お客様から信頼される質の高いサービスを提供し、関係する行政、企業、地域との共生を図り、永続的な発展を目指して株主と社員をはじめ全てのステークホルダーを大切にすることを経営方針としております。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、「解体事業」、「環境事業」、「金属事業」の3つの事業を柱として、資源循環型社会の形成のための一翼を担うリサイクル事業を創造し、かつ、長期に亘ってお客様から信頼されるサービスを提供することを基本方針とし、事業規模の拡大と収益性の向上が当面の重要な課題と認識しております。従いまして、連結売上高及び連結営業利益が重要な経営指標になると認識し、これを最も重要な指標として位置づけております。

 

(3)経営環境

わが国の高度経済成長期の波に乗って昭和40年代以降に建設されたビルや倉庫、工場など膨大な量の建築物が更新・撤去の時期を迎えており、適正・適法な解体工事を実施すると共に、解体時に発生するスクラップや産業廃棄物などの都市資源を効率よく再資源化することが求められております。国土交通省の「平成30年度建設投資の推移」によりますと、その累計は21世紀に入って2,500兆円を超える額となっています。

こうした背景を元に、国土交通省においても適正・適法な解体工事が施工される施策として昭和46年に制定された建設業の許可に係る業種区分28業種を45年ぶりに見直し「解体工事業」が新設されました。今後、経過期間を経て2019年には完全許可制度、2021年には一定の要件を満たす技術者制度が導入されることになっております。

また、少子高齢化に伴い人口が減り始めた一方で、高度経済成長期に建てられた古い家屋が野放しにされており社会問題化しつつあります。総務省の「平成25年住宅・土地統計調査」によると昭和48年に約170万戸(空き家率5.5%)であった空き家の数は、平成25年には約820万戸(空き家率13.5%)と約5倍になっています。空き家は現在も増え続けており、株式会社野村総合研究所の「2018年、2023年、2028年及び2033年における日本の総住宅数・空き家数・空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)の予測」によると、2033年には空き家率が30%を超えることが予測されています。老朽化した空き家は景観を乱したり、放火の対象や倒壊による危険をはらんでいるため、平成26年には「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行され、所有者に対して解体工事の勧告や解体費用の補助を行うほか、行政代執行も可能な条例が全国の各自治体において施行されつつあります。

以上のように、当社グループを取り巻く経営環境は、高度経済成長期から成熟循環型社会へ移行するために不可欠である資源循環を安全且つ環境保全に配慮しながら効率的に実現しなければならないという、いわば、安心できる統合された静脈産業の磐石な基盤の形成に対する潜在的な要求であって、そのニーズは今後ますます高まってくるものと認識しております。

 

(4)中長期的なグループの経営戦略及び対処すべき課題

解体事業は専門性の高い工事として建設業の中では成長性が見込まれる事業です。従来は、建築一式工事として解体から新築までを総合建設業者(ゼネコン)が一括受注し、その下請けで解体工事業者が施工するという形態でした。しかし、平成28年の建設業法改正後は解体工事のみを分離発注されることが期待されます。当社グループと致しましても、こうした社会的なニーズを追い風に、平成29年4月に子会社化した株式会社国徳工業を含む解体事業セグメントの陣容を拡充し、事業を拡大してまいります。

また、リサイクルビジネスを展開していくうえでは、トータルソリューションの実現によるサービスの向上が経営戦略上の重要な課題であると認識しております。当社グループは、解体事業、環境事業及び金属事業が三位一体となった「ワンストップ・サービス」を提供することにより、お客様の工場や倉庫の解体及び設備や在庫の撤去から処分、有価物の買取りに至るまでの統合的なサービスを提供してまいります。

このように、当社グループでは、解体事業を成長エンジンとして、金属事業と環境事業とのシナジーを実現しつつ、あらゆるニーズに対してきめ細かく効率的なサービスを提供することにより、売上高の増加を目指してまいります。

そのため、対処すべき課題を以下のように認識しております。

 

  ① 解体事業の拡充

昭和40年代に建設されたビルやプラントなどの建築構造物は50年以上が経過し、それぞれが逐次更新の時期を迎えております。また、それ以降の高度経済成長期に建設された膨大な数の建築物も順次更新されることになりますが、安全で環境保全にも配慮した適正な解体工事に対する社会的なニーズは全国的に広範囲な規模で今後急速に高まってくるものと予想されます。こうした背景を元に、国土交通省においても適正・適法な解体工事が施工される施策として昭和46年に制定された建設業の許可に係る28業種区分を45年ぶりに見直し「解体工事業」が新設されました。今後2019年には完全許可制度、2021年には一定の要件を満たす技術者制度が導入される予定であります。

下請に対する発注金額が4千万円以上の解体工事は特定建設業許可を取得することが義務付けられており、一級国家資格を持つ監督員(監理技術者)を現場に常駐する必要がありますので、大型工事1件の元請受注に対し1名の監理技術者が必要となります。言い換えると会社に所属する監理技術者数が受注できる工事数になります。従来の解体工事業界は下請体質であり、施工技術を有してはいるものの工事管理能力のある工事業者は少なく、多くの業者は「一般建設業」で営業しており、数少ない特定建設業許可業者でも一般的には一級国家資格を保有する社員は多くは在籍していないのが実情であります。このような中、当社は特定建設業を取得し、平成30年5月末現在に於いては9名の一級施工管理技士(1名が専任技術者、8名が監理技術者)が在席しておりますので元請として同時並行で施工できる大型工事を8件まで受注する事が出来ることになります。今後も有資格者を拡充し、大型工事の元請受注件数を増加させていくことで売上高の増加を目指してまいります。

また、大型工事の施工に際しては高度な施工技術と大型重機を備えていることが必要となりますが、当社の子会社である株式会社国徳工業は、高い施工技術を有するとともに大型重機も保有しておりますが、今後も超大型重機の導入を図り、化学プラントや高層ビルなどの大型解体工事を受注してまいります。

 

  ② 事業領域の拡充

 当社グループが現在行っている金属やプラスチック、木材などのリサイクル事業を深掘りし、リサイクル技術を高めることで廃棄物から有用金属、プラスチックなどのリサイクル資源の回収率を高めると共に、リサイクル過程で発生する廃棄物及び外部から受け入れた廃棄物からリサイクル資源を製造する事業を強化し、リサイクル率と再生資源の付加価値を高めてまいります。

また、これらに加えて、ビルやプラントなど建築物を解体する解体事業においては、工事現場で発生する副産物としての鉄スクラップや木材などの有用資源のリサイクル率を高めると共に、同時に発生する産業廃棄物を環境保全に配慮した上で、適正・適法に処理を行うことが重要な課題です。

また、循環資源を継続的に安定して受入れることも重要な課題であると認識しております。金属事業は、昭和48年創業以来45年間に亘る事業であり地域における安定的な集荷基盤を有しておりますが、引き続き工業団地等に対する積極的な営業展開を行うことにより、新規仕入先の開拓に努めてまいります。環境事業につきましては、ゼネコンやハウスメーカー等の建設業及び厨房用冷凍・冷蔵機器メーカーや自動販売機等の複合素材並びにMRI等の医療機器メーカーとも多年に亘る信頼関係を元にした安定的な循環資源の受入態勢は整っておりますが、金属事業と同様に積極的な営業展開を行い新規顧客の開拓に努めてまいります。

大手リース会社やアセットマネジメント関連企業とのタイアップにより循環資源排出元の企業におけるリース資産の除却や廃棄に際して当社グループのトータルソリューションを提供することによるリサイクルビジネスを創造しておりますが、今後とも工場閉鎖等に関する案件情報を共有し、循環資源の調達の幅を拡げ売上高の増加を目指してまいります。

 

  ③ 事業地域の拡大

 解体工事を全国規模で展開していく中において、工事現場で副産物として発生する有用金属や産業廃棄物のリサイクル及び適正処理が重要な課題であることは前述のとおりですが、これらの静脈産業で取り扱う金属スクラップや産業廃棄物の付加価値は自動車や電気製品などプロダクトアウトされる動脈産業の製品に比較すると格段に低い傾向にあります。従って、広範な地域をまたがって移動させる経済合理性は望めませんので、それらを取り扱うスクラップや産業廃棄物処理業者も全国に点在しているのが実状です。

 一方、当社グループの顧客となる全国に拠点展開する大手企業の場合、全国規模で施工されるであろう解体工事や、それに伴って発生する廃棄物を一括して安心できる一企業グループに委託したいという潜在的なニーズが存在します。このニーズは、広域での廃棄物処理の場合、煩雑な処理委託先管理の合理化、処理品質、コンプライアンス、価格の合理性といったものとなります。

 当社グループは、平成27年6月に全国の同業他社と当社を含めた7社での包括業務提携を締結しており、今後当社グループが全国規模で解体事業を展開する過程で発生する副産物のリサイクル資源の販売先及び産業廃棄物の適正な処理委託先として相互の業務提携活動を積極的に推進し、上述のニーズに対応してまいります。

  ④ 内部管理体制の充実と機能向上

 当社グループは、企業価値の向上を図るため、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識し、業務の適正性、財務報告の信頼性確保及び法令順守の徹底を進め、その整備を実施いたしました。

 コーポレート・ガバナンスに関しては、内部監査により定期的なモニタリングの実施と内部監査室と監査役や監査法人との連携を図ることにより適切に運用しておりますが、当社グループは、経営環境や市場の変化、顧客の動向に対応するために、迅速かつ適正な意思決定及び業務執行の遂行を図ると共に、事業活動に関する監査を強化することにより、取締役会及び監査役会の機能向上を図ってまいります。

 また、当社グループは、今後も一層の事業拡大を見込んでおりますので、更なる内部管理体制の強化を図ることで、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。

 

  ⑤ 人材の確保と育成

 当社グループは、今後の事業拡大に合わせ、優秀な人材を継続的に確保し、育成することが、当社グループの施工体制や生産工程の拡充並びに安全衛生管理体制及び環境保全体制強化の観点からも、重要な経営課題であると認識しております。

 この課題を克服するために、当社グループは社内教育を充実させ社員の資質向上を図り、社員一人ひとりがレベルアップすると共に、管理職及びリーダーの育成を強化し、事業拡大に伴う組織体制の整備を進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの現状の認識について、事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1)法的規制のリスク

 当社グループの事業活動においては、建設業法に基づく特定建設業許可、廃棄物処理法に基づく産業廃棄物収集運搬業及び産業廃棄物中間処理業の許可やその他関連する多くの許認可を必要と致します。当社グループは、コンプライアンスの重要性を強く認識し、既存法規等の規制はもとより、規制の改廃や新たな法規制が生じた場合も適切な対応が取れる体制の構築を推進してまいります。

 

① 遵守すべき法令について

 当社グループが事業を行う上で配慮すべき主要な法的規制に抵触することになった場合には、事業の停止命令や許認可の取消し等の行政処分を受ける可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 許認可の更新と取消し要件について

 当社グループでは、現在主要な許認可として、解体事業における特定建設業許可、環境事業における産業廃棄物収集運搬業及び処分業等の許認可、金属事業における金属くず商及び古物商等でありますが、当社グループは、現在、当該基準に適合しておりますので、許認可の更新されない事由はありません。しかしながら、万が一、当該基準に当社グループが適合しなくなった場合には、許認可の更新がなされなくなったり、取消となる可能性がありますので、そのような場合は、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)労働災害のリスク

 当社グループでは、多くの生産設備や重機等を使用して業務を行っており、充実した安全管理が不可欠であると認識しております。そのため、安全衛生委員会を設置し、従業員への安全教育、危険予知活動といった啓発活動並びに点検パトロールの継続的実施を通じ、事故を防止するための安全管理を徹底しております。しかしながら、万一重大な事故・労働災害等が発生した場合、一時的な復旧費用、補償金等の負担が生じ、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)原材料の相場変動リスク

 当社グループの金属事業では、鉄・非鉄等の金属スクラップを原材料として取り扱っており、売上高及び売上原価については、相場変動の影響を受けます。販売価格は仕入価格と同時に相場に連動して変動するため、利益は相場変動による影響を受けにくい仕組みになっています。ただし、仕入から販売までの加工に日数を要するため、相場が短期間に急激に変動した場合には利益の減少や損失が発生する可能性があります。

 

(4)最終処分場の維持管理のリスク

 当社グループは、安定型最終処分場を管理運営しております。安定型最終処分場は、管理型や遮断型最終処分場と比較すると埋立可能な品目は限定されております。しかしながら、管理型や遮断型に要求されるような水処理施設等を備え付ける必要がないため、それらに比較して、施設の不具合による環境汚染のリスクは低いと考えております。当社グループでは、埋立処分の品質基準を守るために、当社の積替保管施設、中間処理施設で処理された廃棄物のみを受け入れております。また、受け入れ廃棄物の確認、施設の点検、水質検査等を実施し、環境への影響を常時監視しております。現状においては、周辺環境への悪影響を及ぼすような事由は発生しておりませんが、万一、天災地変や人的過失等の不測の事故等により環境汚染等が発生した場合、企業としての信用を毀損し、事業活動に重大な影響を及ぼすことになるため、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(5)工事原価に係るリスク

 当社グループの解体事業は、請負契約による案件が中心であります。解体工事の性質上、有価物の価値を適正に見積ることができず、実際の売却額と見積り額が大きく乖離した場合や当初の見積以上の作業工数が必要となる場合があり、想定以上の負担により案件の採算性の悪化が生じる可能性があります。

 当社グループの対策として解体工事案件の採算性等に十分留意しつつ受注活動を行い、進捗遅延等を防止しております。このように案件管理を徹底する方針でありますが、工事の遅延や追加工事等により当初の見積以上の作業工数が発生し案件の採算性の悪化が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)工事完成基準売上計上のリスク

 当社グループの解体事業は、請負金額の売上計上基準に工事完成基準を採用しております。解体工事によっては請負金額が異なるため規模の大きな工事について、顧客企業の事情により計画変更や工事遅延等が発生した場合、当初予定の売上計上時期がずれ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)経営成績の季節変動について

 当社グループの事業は、顧客の資産除去等に応じた季節性があり、年末(12月)及び年度末(3月)に売上高及び利益が偏重する傾向にあることから、年度末を含む第1四半期(1月~3月期)と年末を含む第4四半期(10月~12月)は、他の四半期と比較して売上高及び利益が偏って高くなっております。

 なお、平成29年12月期及び平成30年12月期第1四半期につきましては、平成29年4月に株式会社国徳工業を子会社化いたしましたので、平成29年12月期第1四半期には同社の売上高及び営業利益は含まれておりません。また、金属事業の売上高は金属相場の影響を受けること及び解体事業における大型工事の完工月によっては、必ずしも上述の偏重傾向とならない場合があります。

 

平成29年12月期

連結会計年度

第1四半期

(1月~3月)

第2四半期

(4月~6月)

第3四半期

(7月~9月)

第4四半期

(10月~12月)

通期

売上高(百万円)

1,347

1,339

1,297

1,715

5,699

構成比(%)

23.6

23.5

22.8

30.1

100.0

営業利益(百万円)

100

24

47

93

266

構成比(%)

37.9

9.0

18.0

35.1

100.0

 

 

平成30年12月期

連結会計年度

第1四半期

(1月~3月)

第2四半期

(4月~6月)

第3四半期

(7月~9月)

第4四半期

(10月~12月)

通期

売上高(百万円)

1,792

1,521

1,548

1,603

6,465

構成比(%)

27.7

23.5

23.9

24.8

100.0

営業利益(百万円)

117

42

68

52

280

構成比(%)

41.7

15.2

24.5

18.6

100.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.平成29年12月期の各四半期会計期間の数値については、有限責任 あずさ監査法人の四半期レビューは受けておりません。

 

(8)固定資産の減損に関するリスク

 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当社グループが有する有形固定資産について、今後収益性が悪化した場合や市場価格が著しく下落した場合等には、減損損失を認識すべき資産について減損処理をすることがあり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保と育成に関するリスク

 当社グループにおける建築物の解体工事並びに産業廃棄物等の処理及び加工に際しましては高度な技術を要しますので、それらの技術を継承し、業容を維持、拡大していくためには優秀な人材の採用・育成が重要な経営課題と認識しております。

 そのため、当社グループは社員に対する資格取得の際の支援や研修、有資格者の中途採用等を実施しております。しかしながら、そうした人材の確保・育成ができなかった場合、または、優秀な人材が社外に流出した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (10)環境汚染に関するリスク

 当社グループは、産業廃棄物等を取り扱っており、解体工事現場や中間処理過程で騒音、振動、粉塵、排水が発生いたします。これらに細心の注意を払いつつ環境汚染の低減に努めておりますが、当社グループの事業活動において環境責任を負うリスクを抱えております。不測の事態により流出漏洩等の事態が生じた場合及び将来、環境に関する規制がより厳しくなり、有害物質等を除去する義務が追加された場合には、これらに係る費用や補償が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)自然災害等のリスク

 地震等の自然災害や火災等の事故によって、当社グループの生産拠点等の設備が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合は当社グループの操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、生産拠点等の修復のために多額の費用を要することとなる可能性があります。さらに、社会的な生産活動の停滞、原材料の供給不足、日本市場の消費意欲の低下といった間接的な影響を受ける可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)個人情報等の漏洩等に関するリスク

 当社グループは、多数のお客様の個人情報をお預かりしている他、様々な経営情報等を保有しております。これらの情報の管理については、グループ各社において情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定し役職員等に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底、セキュリティ対策等を行っております。

 しかしながら、これらの対策にもかかわらず重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用の失墜による売上減少や損害賠償に対応するための費用の発生等により業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)反社会的勢力との取引に関するリスク

 当社グループは、反社会的勢力を排除するため、新規の取引にあたって反社会的勢力との関係有無についての確認や反社会的勢力ではないことを各種契約書に記載し締結する等の手続きを行っております。しかしながら、当社グループとしてのチェックを行っているにもかかわらず、反社会的勢力を含む犯罪集団との取引を排除できない可能性があります。その場合、詐欺や違法性のある取引に巻き込まれる可能性があり、当社グループの社会的な評価が失墜することにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の概要

(1)経営成績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、米国や中国などの政策等に関する不確実性が増し、先行きについては不透明な状態が続いております。

 このような経済情勢の下、当社グループの強みである解体事業を核とした工事現場から発生するスクラップの買取り、産業廃棄物収集運搬及び中間処理までを一貫して完結する「ワンストップ・サービス」を中心とした営業展開を推進し利益の確保に努めてまいりました。

 これらの結果、当連結会計年度における売上高は6,465,913千円(前年同期比13.4%増)、営業利益は280,651千円(同5.5%増)、経常利益は317,279千円(同14.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は223,282千円(同11.6%増)となりました。

 

各セグメント別の状況は以下のとおりです。

<解体事業>

 解体工事の需要は堅調に推移し、大型案件14件を含め完工件数は252件となりました。

これらの結果、売上高は1,380,779千円(前年同期比41.2%増)、営業利益は140,735千円(同29.7%増)となりました。また、受注残高につきましては、1,173,437千円と順調に推移しております。

<環境事業>

 産業廃棄物処理受託及び再生資源販売の取扱高は顧客のニーズに合ったサービスを提供するなど販路拡大を展開したことにより廃棄物処理受託数量29,520トン、再生資源販売数量16,267トンと堅調に推移しました。

また、中国で雑品スクラップの規制が強化されたことにより販売価格が下落しましたが、速やかな価格転嫁を行うことによって利益を確保することができました。

これらの結果、売上高は1,520,318千円(前年同期比15.1%増)、営業利益は42,587千円(同64.9%増)となりました。

<金属事業>

 スクラップの取扱高は65,894トンと堅調に推移しました。一方で、当連結会計年度下期は鉄スクラップ価格が海外市況下落の影響を受け、国内価格も大きく下落いたしました。銅・真鍮・ステンレス及びアルミについては若干の変動はあったものの、概ね堅調に推移致しました。

これらの結果、売上高は3,564,815千円(前年同期比4.8%増)、営業利益は97,329千円(同26.2%減)となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は4,813,140千円となり、前連結会計年度末に比べて1,208,865千円増加しました。流動資産は、第三者割当増資等による現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べて1,257,183千円増加の2,878,983千円となりました。固定資産は、保険積立金の一部解約及び投資有価証券の売却等により、前連結会計年度末に比べて48,318千円減少の1,934,156千円となりました。

(負債)

 当連結会計年度末における負債は2,181,796千円となり、前連結会計年度末に比べて27,821千円減少しました。流動負債は、社債を1年内償還予定の社債へ振り替えたこと等により、前連結会計年度末に比べて76,732千円増加の1,137,714千円となりました。固定負債は、1年内返済予定の長期借入金へ振り替えたこと等により、前連結会計年度末に比べて104,554千円減少の1,044,082千円となりました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、自己株式の処分等により、前連結会計年度末に比べて1,236,687千円増加し、2,631,343千円となりました。

(3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び預金同等物(以下「資金」という。)は、1,710,321千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は425,791千円となりました。これは主に、資金の増加として、税金等調整前当期純利益340,168千円、減価償却費191,707千円等があった一方、資金の減少として、法人税等の支払額143,845千円等があったことによるものであります。

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は190,670千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出205,273千円等によるものであります。

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は836,102千円となりました。これは主に、自己株式の処分による収入859,390千円及び株式の発行による収入166,196千円等によるものであります。

 

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

環境事業

1,034,076

90.6

金属事業

2,819,361

138.3

合計

3,853,438

121.2

 (注)1.金額は製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.解体事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。

 

(2)受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

解体事業

 

 

        受注高

1,592,161

94.3

        受注残高

1,173,437

122.0

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.環境事業及び金属事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

解体事業

1,380,779

141.2

環境事業

1,520,318

115.1

金属事業

3,564,815

104.8

合計

6,465,913

113.4

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自 平成29年1月1日

至 平成29年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成30年1月1日

至 平成30年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社ナベショー

1,406,108

24.7

1,705,326

26.4

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

  当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は、以下のとおりであ

 ります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 ①重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産・負債および収益・費用の計上金額に影響を与えております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

②経営成績の分析

イ.当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度の経営成績の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の(1)経営成績」をご参照ください。
ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について
 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容①重要な会計方針および見積り」をご参照ください。

ハ.資本の財源および資金の流動性についての分析

(キャッシュ・フロー)

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

(資金需要)

 運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払い、並びにに配当金の支払い等に資金を充当しており、必要とする資金は、営業活動によるキャッシュ・フロー、自己株式の処分及び株式の発行により調達しております。特に設備投資につきましては、大型の設備投資を計画しております。

 当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れにより、成長を維持す
るために将来必要な資金を調達することが可能と考えております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。