第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、昨今の企業が抱える重要な経営課題としてのプロジェクトマネジメントの成否に対し、プロジェクトマネジメント実行支援サービス提供により寄与し、企業ひいては社会に貢献したいと考えており、「Managementを通じ、社会のHappinessに貢献する」をミッションに、「Managementにおける社会のPlatformとなり、組織の変革及び自律的な個人の成長を促す」をビジョンとして掲げております。

 

(2)経営環境及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの事業領域であるプロジェクトマネジメントの分野におきましては、デジタルトランスフォーメーション等の社内変革のニーズは引き続き旺盛でプロジェクトマネジメント支援に対するニーズは中長期的にも堅調に推移し、継続して成長していくと予測しております。

 そのような状況において、事業の成長を表す売上高の前事業年度からの成長率である売上高成長率を最も重要な経営指標と考えております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題

 上記経営環境の下、当社グループは、2025年10月期を最終年度とする中期経営計画「MSOL VISION2025」を策定いたしました。

 今後のプロジェクト支援に対する需要の高まりをとらえ、事業機会の最大化を図り、売上高230億円、営業利益50億円、営業利益率20%、社員数1,000名超を目指してまいります。目標を達成するため、以下の事項を課題として認識し対応いたします。

 

a)人材の確保と育成の強化

 継続的な業容拡大を続けていくために、顧客に提供できるプロジェクトマネジメントサービスを実行可能な人材の確保が必要であります。今後も積極的な新規採用を進めるとともに、中途退職の防止、社内研修の充実を図り人材育成に積極的に取り組みます。

 

b)新規顧客の充実

 現在、当社の主要顧客はエネルギー企業のような公共系企業やメーカーを中心としたエンドユーザーとなっており、やや特定顧客に売上が集中する傾向があります。

 今後は事業領域の拡大に伴い、既存顧客からのリピートオーダーに対応するだけでなく、新規顧客の開拓を積極的に進めてまいります。そのために営業体制を強化し、これまで以上に積極的な営業活動を行ってまいります。

 

c)グローバルプロジェクトへの対応と海外進出

 当社顧客のグローバルプロジェクト案件に伴い、常時英語を必要とするプロジェクトが増加しております。また、プロジェクトマネジメント実行支援サービスに対する潜在的需要は欧米などの先進諸国に限らずアジア各国でも顕著であります。このような需要に対して受注機会を逸することのないよう、常時英語を必要とするプロジェクトにも対応可能な人材の積極採用、及び海外での積極的なビジネス展開に取り組みます。

 

d)新型コロナウイルス感染症への対応

 新型コロナウイルス感染症拡大は、人々の生活様式や社会構造に大きな変化をもたらしており、今後も不透明な状況が見込まれます。当社グループにおいては、従業員の働く環境にも大きな変化が生じており、在宅勤務や時差出勤を取り入れ、IT環境の整備やデジタルの活用を推し進め、従業員の生産性や創造性を高めることを目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)景気変動リスクについて

 当社グループがコンサルティングサービスを提供する主要顧客は、各業界における売上高シェア30%超、かつ国内外に事業を展開する企業が中心であります。国内外の景気動向により、これら主要顧客の経営状態や業績により事業投資やIT投資を抑制した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、市場動向を注視し、得意先からの情報取集と分析に努めております。

 

(2)競合について

 当社グループが展開するプロジェクトマネジメント実行支援サービスについては、多くのコンサルティング企業がサービスの一つとして当該サービスを掲げております。当社創業時はプロジェクトマネジメント実行支援サービスがコンサルティング企業にてそれ程多くはサービス提供されておらず、創業以来、プロジェクトマネジメント支援を専門に事業を行ってきた当社では、他社に先行してプロジェクトマネジメント実行サービスを推進していると考えております。しかしながら、プロジェクトマネジメント支援を専門に事業を行うコンサルティング会社が現れた場合には、競合他社との競争激化により、価格の下落、又は価格競争以外の要因でも案件獲得を失うおそれがあり、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、顧客の幅広いニーズに対応することで差別化を図り、競争力の維持向上に努めております。

 

(3)品質リスクについて

 当社グループは、顧客のマネジメントを支援するコンサルティングサービスを展開し、顧客の価値創造、課題解決を支援するサービスを提供しております。しかしながら、顧客が期待する品質のサービスが提供できない場合には、契約の継続性に支障を来し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、提供サービスの品質の向上・維持のため、顧客満足度調査を実施したり、外部講師による社内研修を充実させるなどの対策をとっております。

 

(4)外注委託先のリスクについて

 当社グループでは、外部の知識・ノウハウの活用あるいは生産性向上のため、コンサルティング業務の一部を外部委託しております。

① 品質管理について

 当社グループでは、外部委託先において予想外の事態が発生した場合には、プロジェクトマネジメント実行支援サービスの品質保持のためのコスト増、顧客からの損害賠償等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、委託先に対してプロジェクトマネジメント実行支援サービスの品質水準及び管理体制に関して定期的な審査を実施し、必要に応じて改善指導を行うなど外部委託先のプロジェクトマネジメント実行支援サービスの品質管理に努めております。

 

② 委託業務について

 当社グループと外部委託先との契約は7割以上が業務委託契約の下で行われております。この委託契約の下で行われる業務委託に当たっては、労働関係法令に則った適切な対応が求められます。しかし、業務委託の趣旨から逸脱して業務が遂行され、偽装請負等の問題等が発生した場合には、当社グループの信用を失い、事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、業務委託に関し外注管理規程を制定し全社的な問題意識の共有化・定着化を図り、適正な業務委託の徹底に努めております。

 

③ 外部委託先の確保について

 外部委託先への委託による売上高は、全売上高の2割程度(2021年10月期)を占めております。今後も同程度の売上高を維持するには、当社が顧客に販売可能なプロジェクトマネジメント実行支援サービスを提供できる外部委託先の確保が必要不可欠となっております。しかし、外部委託先の確保ができない場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、外部委託を担当する専任者を配置し、定期的に外部委託先のプロジェクトマネジメント実行支援サービスの品質調査を実施するほか、必要に応じて改善指導を行うなどにより外部委託先との関係強化に努めております。また、外部委託先の新規開拓も行っており、当社が顧客に販売可能なプロジェクトマネジメント実行支援サービスを提供できる外部委託先の安定的な確保に努めております。

 

(5)特定人物への依存について

 当社代表取締役社長である髙橋信也は、当社設立以来の代表者であり、プロジェクトマネジメント事業に関する経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社グループの事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。しかしながら、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては現在、取締役及び執行役員への人事採用方針や営業戦略方針の決定権限の委譲並びに取締役会等における情報の共有を図り、同氏に過度に依存しない組織体制の構築を進めております。

 

(6)小規模組織であることについて

 当社グループは、2021年10月31日現在、従業員490人と比較的組織規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっております。したがって、当社グループの役員や重要な業務を担当する従業員が退職等で流出した場合は、当社グループの事業活動に支障を来し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)人材の採用・確保及び育成について

 当社グループは、顧客に販売可能なプロジェクトマネジメント実行支援サービスを提供できる人材の採用・確保及び育成が、今後の事業展開のために重要であると考えております。しかしながら、当社グループが必要とする、顧客に販売可能なプロジェクトマネジメント実行支援サービスを提供できる人材の採用・確保及び育成が計画通りに進まない場合や、人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、優秀な人材を確保するために計画的な新卒及び中途採用を継続するとともに、自社主催の選考会の開催や、人材紹介エージェントと緊密な関係を築くことにより、このような人材の採用・確保を、社内研修を充実させることで社員の育成を図っております。また、福利厚生の充実、業務環境の改善等により離職率の低減を図っております。

 

(8)自然災害、事故等について

 当社の事業拠点は、本社所在地である東京都港区にあり、当該地区において大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めております。

 

(9)海外展開について

 当社グループは、2015年11月に中華民国、2018年11月に中華人民共和国に子会社を設立し、アジアを中心とした海外市場において、積極的な事業展開を推進しております。海外事業展開において、海外における当社グループの事業に係る法規制等の成立・改正が行われた場合、政治情勢により事業運営に支障をきたす事態が生じた場合、自然災害や伝染病などが発生した場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、現地での動向について海外拠点における情報網に加え、日本国内からの支援及び必要に応じて外部コンサルタントを活用して情報収集を図り、適切な対応をとるように努めております。

 

(10)取引慣行について

 当社グループが属するコンサルティング業界では、長期継続的に取引関係のある一部取引先からの新規業務を受注するケースなどにおいて、慣習上、引合いからサービス提供開始に至るまでの時間が2週間程度で進行するケースがあり、契約文書を締結しないまま業務を遂行するケースがあります。当該契約未締結業務において、取引関係の内容、条件等に疑義が生じる、又は紛争が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、契約文書を締結する前に発注内示をもらうなど、取引上のトラブルの未然防止に努めております。

 

(11)法的規制のリスクについて

 当社グループの事業においては、プロジェクトマネジメント実行支援サービスを提供するにあたり顧客先に社員を派遣して行うことがあり、この場合は「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」(注)という。)で定められた労働者派遣事業に該当します。当社グループは、関係法令の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当、あるいは法令に違反した場合には当該事業の停止を命じられる可能性があります。また、新たに法規制の厳格化や改正等が行われた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、各担当部門がコンプライアンスの遵守及び強化を第一義に、情報収集力の強化と法規制対応に注力しています。

(注) 派遣元事業者が派遣先と労働契約を締結して、派遣元事業主が雇用する労働者を派遣先の指揮命令下で労働に従事させること(労働者派遣事業許可証 派13-303234)

 

(12)コンプライアンスリスクについて

 当社グループの役員及び従業員に対し、行動規範を定める等、取締役及び従業員に対して法令遵守意識を浸透させております。しかしながら、万が一、当社グループの役員及び従業員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合には、当社グループの社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、関連規程を制定し、内部監査による遵守状況の確認等を行うとともに、法令遵守のための定期的な社内教育に努めております。

 

(13)訴訟等のリスクについて

 当社グループは、顧客や外部委託先と契約を締結する際に、損害賠償の上限を定めるなど、過大な損害賠償の請求をされないようリスク管理を行っております。しかしながら、契約時に想定していないトラブルの発生、取引先等との何らかの問題が生じた場合などにより、他社から損害賠償請求等の訴訟を提起された場合には、当社グループの社会的信用並びに業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、当社の顧問弁護士や外部専門家と連携することで、訴訟等のリスク低減に努めてまいります。

 

(14)知的財産について

 当社グループが事業活動を行うに当たり、第三者が保有する知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っておりますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害し、当該第三者より損害賠償請求、使用差止請求等がなされた場合には、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社はプロジェクトマネジメントその他のコンサルティングサービス、ソフトウェアの開発、提供を事業の中核としており、これらのうちには、商標権、著作権等の知的財産権による保護の対象も含まれます。しかしながら、これらに対する知的財産権が適切に保護されないときは、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、引き続き啓蒙及び社内管理体制を強化すると共に、上記のような事実が判明したときは直ちに、事例に応じて弁護士・弁理士等と連携し解決に努める体制を整えております。

 

(15)情報の管理について

① 機密情報の管理について

 当社グループのコンサルティングサービスは、顧客先において、システム構築PMO等の支援に従事しており、機密性の高い情報を取り扱っております。しかしながら、不測の事態により、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、役員及び従業員に対して、入社時及び定期的に機密情報の取扱について指導・教育を行っております。

 

② 個人情報の管理について

 当社グループのコンサルティングサービス、eラーニング及び集合研修サービスの提供において個人情報を取り扱うことがあります。このため当社グループでは、プライバシーマークを取得し、役員及び従業員に対して、入社時及び定期的に個人情報の管理について指導・教育を行っております。しかしながら、不測の事態により、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)風評リスクについて

 当社グループのサービスや役員及び従業員に対して意図的に根拠のない噂や悪意を持った評判等を流布された場合には、当社グループの社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、高品質のサービスの提供に努めるとともに、役員及び従業員に対する法令遵守浸透、情報管理やコンプライアンスに関し、定期的に説明会を開催するなど、意識の徹底を行い、経営の健全性、効率性及び透明性の確保を図っております。

 

(17)新株予約権行使による株式価値の希薄化について

 当社は、当社の取締役及び従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。当連結会計年度末現在における新株予約権における潜在株式は59,400株であり、発行済株式総数16,731,000株の0.4%に相当します。これらストック・オプションが行使された場合、新株式が発行され、株式価値が希薄化する可能性があります。

 

(18)配当政策について

 当社は、将来の事業拡大と、それに即応できる財務体質の強化のため、現時点では配当を実施しておりませんが、株主への利益還元の重要性について認識しております。

 今後、収益力の強化や、経営基盤の安定化を進め、株主に対して安定的かつ継続的な配当の実施を検討していく方針ですが、現時点においては配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

(19)ソフトウェアの減損について

 当社グループでは、ソフトウェア(ソフトウェア仮勘定を含む)については、将来の収益獲得が確実であると認められたものを資産計上しております。

 しかしながら、将来収益計画の下方修正又は開発計画の遅延・コスト増等により、投資回収計画が当初計画に達しない見込みとなった場合には、相当の減損による損失が発生するリスクがあります。その場合には、当社グループの業績や財政状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、重要な投資の実行に際して、精緻な採算性評価プロセスを経て意思決定を行うとともに、実行後のモニタリングを行うことで、減損に関するリスクの低減に努めております。

 

(20)財務に関するリスクについて

 当社グループでは、コミットメントライン契約等を締結しておりますが、当該契約では各決算期末における連結貸借対照表における純資産合計を前決算期末における純資産合計の80%以上を確保することなどの財務制限条項が付されております。今後、これに抵触し、当該契約による借入金の返済を求められた結果、不履行になった場合は期限の利益を喪失し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)資本業務提携について

 当社グループでは、リソースの強化及び収益獲得機会の拡大を目的に資本業務提携を実施しております。しかしながら、事後的に発生した想定外の事象や環境の変化等によって、当初期待した効果が十分に得られなかった場合、当社グループの業績、又は財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、対象となる企業については、外部専門家の協力のもと、詳細なデュー・デリジェンスを実施するとともに、取締役会等において、事前に効果やリスク等を十分に検討した上で、実行しております。

 

(22)感染症による影響について

 新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大による影響はすでに顕在化しており、今後感染拡大防止策として外出自粛要請等の措置、パンデミックの発生等により、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとしては、新型コロナウイルス感染症への対策として、時差通勤やテレワークの推奨、ウェブ会議等を利用した社内外のコミュニケーションの実施、また事務所にマスクや手指の消毒液を設置するなどの感染予防対策を施し、社員の健康管理を徹底したうえで事業を継続しております。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、行動制限が緩和され状況は改善されつつあるものの、昨年に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大等の影響を受け、依然として先行きが不透明な状態が続いております。

 一方、当社グループの事業領域であるプロジェクトマネジメントの分野におきましては、DX(デジタルトランスフォーメーション)等の社内変革のニーズは引き続き旺盛で、プロジェクトマネジメント支援に対する引き合いは中長期的にも堅調に推移するものと予測しております。

 当社は、「Managementにおける社会のPlatformとなり、組織の変革及び自律的な個人の成長を促す」をビジョンとして掲げ、当社のプロジェクトマネジメント手法の活用を紹介、提案することにより、様々な業種・業態の新規顧客を積極的に獲得してまいりました。

 加えて、事業領域の拡大と継続的な収益確保に向けた取り組みとして、人材の積極採用及び教育体制の整備によるコンサルタントの安定確保及びリスクマネジメント強化によるアカウントマネージャーの育成を積極的に推進してまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高は、7,359,091千円(前年同期比40.8%増)、営業利益は、922,186千円(同356.0%増)、経常利益は、932,597千円(同357.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、678,145千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失12,863千円)となりました。

 

 当社グループは、コンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績を省略しております。

 

② 財政状態

 当連結会計年度末における流動資産は、3,082,740千円となり、前連結会計年度末と比較して1,042,395千円増加しております。主な要因は、現金及び預金が604,201千円、受取手形及び売掛金が388,163千円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定資産は、725,218千円となり、前連結会計年度末と比較して30,275千円減少しております。主な要因は、ソフトウェアが36,803千円増加したものの、ソフトウェア仮勘定が50,931千円、建物(純額)が27,372千円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末における流動負債は、1,199,958千円となり、前連結会計年度末と比較して477,675千円増加しております。主な要因は、未払法人税等が229,916千円、未払消費税等が131,508千円、未払金が47,751千円、未払費用が27,055千円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定負債は、304,077千円となり、前連結会計年度末と比較して191,980千円減少しております。主な要因は、長期借入金が143,340千円、社債が48,000千円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末における純資産は、2,303,922千円となり、前連結会計年度末と比較して726,425千円増加しております。主な要因は、利益剰余金が678,145千円増加したことによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動により878,245千円増加し、投資活動により80,879千円減少し、財務活動により188,887千円減少したことにより、前連結会計年度末と比較致しまして、616,204千円増加し1,827,806千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

 営業活動によるキャッシュ・フローは、878,245千円(前年同期比180.7%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益922,097千円、減価償却費120,727千円、売上債権の増加額385,461千円、未払金の増加額50,522千円、未払消費税等の増加額131,448千円によるものであります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、80,879千円(前年同期比67.2%減)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出65,178千円、定期預金の払戻による収入80,849千円、有形固定資産の取得による支出29,458千円、無形固定資産の取得による支出61,287千円によるものであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、188,887千円(前年同期は300,202千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出143,340千円、社債の償還による支出48,000千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。

サービスの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

プロフェッショナルサービス事業

7,354,824

140.8

その他事業

4,266

102.1

合計

7,359,091

140.8

(注)1.コンサルティング事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2019年11月1日

至 2020年10月31日)

当連結会計年度

(自 2020年11月1日

至 2021年10月31日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

東京ガスiネット株式会社

708,573

13.6

858,163

11.7

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、7,359,091千円(前年同期比40.8%増)となりました。主な要因は、プロジェクトマネジメント実行支援サービス案件が堅調に推移したことによるものであります。

 

(売上原価)

 当連結会計年度の売上原価は、4,475,103千円(前年同期比34.1%増)となりました。主な要因は、コンサルタントの人件費及び外注費によるものであります。

 

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,961,801千円(前年同期比16.2%増)となりました。主な要因は、管理部門の人件費、採用教育費、業務委託費の増加によるものであります。

 

(営業外損益)

 当連結会計年度の営業外収益は、13,999千円(前年同期比66.5%増)となりました。主な要因は、受取賃貸料によるものであります。営業外費用は、3,589千円(同48.8%減)となりました。主な要因は、支払利息によるものであります。

 

(特別損益)

 当連結会計年度の特別損失は、10,500千円となりました。要因は、投資有価証券評価損によるものであります。

 

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は、7,359,091千円(前年同期比40.8%増)、営業利益は、922,186千円(同356.0%増)、経常利益は、932,597千円(同357.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、678,145千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失12,863千円)となりました。

 

② 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、「Managementにおける社会のPlatformとなり、組織の変革及び自律的な個人の成長を促す」をビジョンとして掲げ、優秀な人材を集め、高い収益性をもって成長し続けることを目標としており、成長性と収益性、効率性のバランスをとりながら経営を行ってまいります。

 当社グループでは主な経営指標として、売上高成長率、売上高営業利益率、自己資本比率を高水準で維持していくことを目標としております。

 当連結会計年度における売上高成長率は、40.8%(前連結会計年度は34.2%)、売上高営業利益率は12.5%(前連結会計年度は3.9%)、自己資本比率は60.0%(前連結会計年度は56.1%)となりました。引き続きこれらの指標について、改善されるよう取り組んでまいります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

① キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

 当社の資金需要は、人件費、採用教育費、外注費等であり、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。

 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間にコミットメントラインを設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この作成にあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 当社グループの連結財務諸表作成において、経営者は会計方針の選択・適用、また、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを行う必要があります。これらの見積もり及び判断については、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性から業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2021年9月29日開催の取締役会において、株式会社テトラ・コミュニケーションズの株式を取得し、子会社化することを決議し、2021年9月29日付で末廣祐介氏との間で株式売買契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。