第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「ICT技術を活用することにより社会インフラの効率的、効果的付加価値の向上及び、社会貢献を目指す。」を経営理念に、IoT、AI、ビッグデータ、クラウドコンピューティング等の新技術を効率的、効果的に活用した付加価値の高いサービスを社会に提供し、豊かな社会の創造に貢献することを経営方針としております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、IT関連事業及び地盤関連事業を主軸に、豊かな社会の創造に向け、最新ソリューション技術の提供、地盤関連技術へIT技術の利活用、防災関連技術等を提供してまいります。また、新規事業の開拓も積極的に行い、「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」の施行などの社会情勢にも視野を広げ、継続的な企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループでは、売上高営業利益率を、重要な経営指標と位置付けており、売上高営業利益率3.5%の達成を
中期的な目標としております。

 

(4)経営環境

コンサルティング事業

 「クラウドコンピューティング」の急速な普及や2016年1月からは「マイナンバー制度」が開始されました。
当社グループは、クラウドコンピューティングにつきましては、総務省から、「地方自治体のクラウド化のための実証実験のPMO」を受託し、北海道、京都府、佐賀県等6道府県、78市町村で実施しました。また、「マイナンバー制度」につきましては、東京都、佐賀県、熊本市をはじめ30を超える自治体からコンサルティング業務を受託してきましたが、今後は、民間企業への対応でもシェアの拡大を図ってまいります。

 

②システム開発事業

 IT業界においては、IoT、AI、FinTechなど、新たな技術革新が進んでいます。これらの動向と
IT関連のコンサルティング及びシステム開発事業とのシナジー効果は大きいと考えています。引き続き金融関連分野や、IoT関連のソリューションを提供する組込システム分野への事業拡大を図ってまいります。

 また、国や地方における多種多様な課題解決のため、さまざま角度からのシステム開発を進め、コンサルティング事業と連携し、IoT等の積極的な利活用を推進してまいります。

 

③人材派遣事業

 有効求人倍率は2019年3月の時点で1.63倍と高い水準が続いており、人材派遣のニーズは高いものとなっております。そのような環境の下、当社グループの技術者派遣業、製造業及び流通業向け人材派遣業の専門性に特化した派遣業は、ニーズの高いものであると考えております。

 また、政府は「出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律」を施行し、2019年4月1日より新たな在留資格(特定技能)が創設されました。これにより5年間で34万5千人の外国人材を受け入れる予定を発表しており、グローバル人材の需要は高いと考えております。当社グループのITグローバル株式会社が中心に、教育事業及び海外事業との協業により、質の高いグローバル人材の派遣事業の早期拡大を図ってまいります。

 

④地盤調査改良事業

 地盤調査改良市場につきましては、2018年の新設住宅着工戸数は、前年比2.3%減と2年連続で減少しましたが、2018年の下期より2019年3月末までの新設住宅着工戸数は、貸家を除き前期比増加傾向の状況にであり、戸建に対する潜在的ニーズは高い水準であると考えております。

 また、中長期的な事業拡大に向けて、新工法の開発や店舗及び中低層建築物等の地盤改良の受注獲得を進めてまいります。

 さらに、被災地域の復興関連事業への注力と、さらには既存技術を活かし異常気象の増加に伴い需要が拡大している防災関連市場においても受注の拡大を見込んでおります。

 

⑤保証検査事業

 保証検査事業につきましては地盤調査改良市場と同様の経営環境にあります。さらには現有の顧客基盤を活用して新たな収益商品の開発・導入・販売により顧客との価値交換性を高め、建物に関する安心相談窓口の地位を確立してまいります。

 

⑥ICT事業

 2015年度に発生したマンションの杭データ改ざん問題以来、地盤データの信頼性に対する注目度は高まっています。当社グループの「G-Webシステム」は、地盤データに第三者として電子認証を行うサービスであり、地盤データの不正・改ざんを防止することができるため、業界におけるニーズが高まっております。また得られた技術を活かし、昨今市場が拡大しております中古住宅市場の品質検査分野におけるシステムの開発・販売を行う事などにより受注の拡大を見込んでおります。

 

⑦海外事業

 ベトナム社会主義共和国では、地盤調査・改良事業をコア事業とし、日本国内で培った技術力を活かし、現地社員へ技術指導・教育を実施しながら、メコン川の堤防補強等のインフラ工事を進め、地域貢献する企業を目指しています。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

① 経営統合による相乗効果について

 当社は、2018年10月1日にITbook株式会社及びサムシングホールディングス株式会社が、共同株式移転の方法により両社を完全子会社とする株式移転設立完全親会社として設立されました経営統合により期待されるシナジー効果を十分に発揮するために、管理機能の効率化をはじめ、新たな事業の創出に取り組んでまいります。

 

② 人材の確保について

 コンサルティング事業及びシステム開発事業において、ITコンサルティングやプロジェクトマネジメントの
ノウハウを有する優秀な人材の確保が重要になります。

 当社グループでは、社内人事評価システムや社内教育体制及び社外研修の充実、インセンティブなどにより、
優秀な人材の確保に努めてまいります。

 また、地盤調査改良事業では、品質を一定以上に保つため、原則として正社員による現場作業を中心に行っております。一方で機械化を促進し作業の生産性向上に注力しておりますが、業容の拡大のためには、作業人員を一定数確保することが不可欠であります。継続的な新卒採用及び、有能な人材の中途採用活動強化により、安定的な人員確保に努めてまいります。

 

③ 競合について

 当社グループの地盤調査改良事業は、一定の安定した需要が見込めるため、公共工事の受注を主たる業務としていた建設会社が新規参入してくる可能性があります。また、既存の地盤改良業者がシェア拡大・維持のために低価格戦略を採ってくることも考えられます。

 ITなどの活用を促進し、他社にはない特異なサービスを開発し、技術面による競合他社との差別化を図ってまいります。

 

④ 研究開発

 当社グループの地盤調査改良事業は、株式会社サムシングの技術本部が中心となって国内外での技術・ノウハウの共有、新工法の研究開発に取り組んでおります。市場ニーズの多様化、技術の高度化、競争激化等の環境下で差別化を図るためには、さらなる活動強化が必要であると考えております。今後も人員の増強、研究開発活動の推進により、一層の高品質化・高度化・サービスの高付加価値化を図ることで、当社グループの業績向上に役立てます。

 

⑤ 海外事業の黒字化について

 当社グループの海外事業においては、長期的な企業成長の確保という観点から、2011年よりベトナム社会主義共和国に駐在員事務所を設立しました。そして、2013年に現地法人(SOMETHING HOLDINGS ASIA PTE.LTD.、SOMETHING VIETNAM CO.,LTD.)を設立し、また、2016年に現地法人(JAPANEL HOME (CAMBODIA) CO.,LTD.)を設立し、海外事業の展開を進めております。

 2018年からは、ベトナム社会主義共和国で地盤調査改良事業を中心に事業活動を行っております。施工実績や
引き合いも増えてきていることから、早期の黒字化を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 以下には、当社グループの事業展開上のリスク要因と考えられる主な事項を記載しております。

 当社グループでは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生時の対応に努力する方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討した上で
行われる必要があると考えております。また以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。

 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日において、当社が判断したものであります。

 

(1)人材の確保について

 コンサルティング事業及びシステム開発事業において、ITコンサルティングやプロジェクトマネジメントのノウハウを有する優秀な人材の確保が重要になりますが、その採用は容易ではありません。当社グループでは、
社内人事評価システムや社内教育体制及び社外研修の充実、インセンティブなどにより、優秀な人材の確保に
努めておりますが、当社グループの計画した人材の確保が十分にできない場合、又は既存の優秀な人材が社外流出した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 地盤調査改良事業においては、原則として、正社員による現場作業を中心に行っております。機械化等を促進し作業の生産性向上に注力しておりますが、業容の拡大のためには、作業人員を一定数確保することが不可欠であります。新卒等の採用により安定的な人員確保に努めておりますが、雇用情勢の逼迫等により、その確保が
十分でない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)製品・サービスの瑕疵について

 地盤調査改良事業は、建築基準法及び住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)をはじめとする各種法令等に準拠した品質管理基準により万全を期しております。しかしながら、当社グループが予見できない瑕疵又は重大な過失による施工不良、並びに調査ミス等での多額の損害賠償請求等を受けた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、保証検査事業についても、JIS規格に定められた調査方法に、より正確を期すためにシステム化された厳密な条件を採用して作成された調査データにより審査し、保証の有無を判定しておりますが、保証に際して確認した地盤調査データについて、現在の調査技術においても予見できない原因や、重大な過失による調査データの過ちの見過ごし、審査ミス等により多額の損害賠償、保証請求等を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)検収時期の遅延等による業績への影響について

 システム開発事業は、検収時期の遅延等によって売上計上時期が計画より遅れることがあります。その場合には、利益計画を達成できない可能性があります。

 

(4)情報のセキュリティ管理について

 当社グループは、サービス提供の過程において顧客の重要情報を知り得る立場にあります。中でもシステム
開発事業における技術開発支援サービスでは、最新技術の研究開発を共同して行うため、顧客のビジネス上・
技術上の最重要機密に日常的に接しております。また、地盤調査改良事業及び保証検査事業においては、業務上取得したお客様の個人情報を含む様々な顧客情報をお預かりしております。

 当社グループでは、従業員に対し徹底した教育を行い、機密保持誓約書を提出させるなど機密保持の重要性を認識させており、機密情報の漏洩防止に努めております。また、外注先企業においても同様の対策を講じております。

 しかしながら、万が一情報漏洩が発生した場合には、顧客からのクレーム等により、当該業務に関する契約が解約され、あるいは損害賠償請求を受ける可能性がないとは言い切れません。こうした場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)原材料の市況変動

 地盤調査改良事業は、仕入れる材料として、主にセメントと建設用の鋼材を使用しております。当社グループは、業容の拡大に伴い仕入数量が増加しているため、供給業者との定期的な交渉を通じて仕入単価の低減に取り組んでおります。しかしながら、需給逼迫等により材料価格が高騰し、工事受注価格に材料費の上昇分を転嫁できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)法的規制について

The Offshore Companies Act 1990及び、The Offshore Insurance Act 1990

 当社グループの保証事業のキャプティブを行うSomething Re.Co., Ltd.は、マレーシアの監督官庁であるLABUAN OFFSHORE FINANCIAL SERVICES AUTHORITY (LOFSA)からThe Offshore Companies Act 1990及び
The Offshore Insurance Act 1990による規制を受けております。監督官庁へ免許手数料の支払いや会計報告の提出を行わない場合に、登録(Company No.LL02871)及び免許(Licensed Offshore Insurer - License No.IS200144)の取消しを受けることになります。

 これらの法的規制の変更があった場合には、新たに法的規制を遵守するために追加の支出及び人材確保が
考えられるため、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)保証事業について

 当社グループの保証事業は、株式会社GIR及びSomething Re.Co.,Ltd.と損害保険会社並びに再保険会社との関係において成立しております。既存の事業スキームに変更や修正が実施された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)未回収リスクについて

 当社グループは、売上債権の総資産に占める割合は概して高い水準にあります。当連結会計年度末で35.2%となっております。取引先の資金繰り状況等により売掛債権の未回収が発生した場合には、貸倒引当金が増加すること等が原因で、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9)有利子負債の依存度について

 当社グループの設備取得資金及び運転資金は主に金融機関からの借入金によって調達しております。このため、総資産に占める有利子負債の割合は当連結会計年度末で51.7%となっております。経済・金融情勢等によって市場金利が上昇した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼすこととなります。

 また何らかの理由により借入が実行できなくなった場合には、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。

 

(10)海外事業の黒字化について

 当社グループでは長期的な企業成長の確保という観点から、2011年よりベトナム社会主義共和国に駐在員事務所を設立しました。そして、2013年に現地法人(SOMETHING HOLDINGS ASIA PTE.LTD. SOMETHING VIETNAM CO.,LTD.)を設立し、また、2016年に現地法人(JAPANEL HOME (CAMBODIA) CO.,LTD.)を設立し、海外での事業展開を進めております。

 2018年からは、カンボジアでは、WPC(プレキャストコンクリートパネル)建材の製造販売事業を、また、ベトナム社会主義共和国では、地盤調査改良事業を中心に事業活動を行い黒字化を目指しております。今後、
計画どおりに事業展開しない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社は、2018年10月1日にITbook株式会社及びサムシングホールディングス株式会社が、共同株式移転の
方法により両社を完全子会社とする株式移転設立完全親会社として設立されました。設立に際し、ITbook株式
会社を取得企業として企業結合会計を適用しているため、当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の経営成績は、取得企業であるITbook株式会社の連結会計期間(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)の経営成績を基礎に、サムシングホールディングス株式会社の連結会計期間(自 2018年10月1日 至 2019年3月31日)の経営成績を連結したものとなります。

 なお、当有価証券報告書は、初年度であるため、前連結会計年度との比較はありません。

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」と
いう。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の影響や中国経済の景気減速等による海外経済の不確実性等により先行き不透明な状況であり、国内においては、外需の低迷で生産や輸出が落ち込み、景気は芳しくない
状況が見込まれます。

 そのような中、当社グループの主軸事業の一つである情報システム業界におきましては、企業収益の改善を
背景に、老朽化システムの更新・業務改善に直結するシステムへの投資など、IT投資に積極的に取り組む企業の動きは続いています。一方で、技術者不足感は強く、人材確保の面では厳しい状況が続きました。

 また、もう一つの主軸事業である建設業界におきましては、新設住宅着工戸数は増加傾向にありましたが、2018年の新設住宅着工戸数は、前年比2.3%減と2年連続で減少しました。

 このような環境のもと、当社グループは、経営統合によるシナジー効果発揮を目的に、地盤関連事業への
AI、IoT技術の取り入れや、グローバル人材関連事業への投資など、企業価値の更なる向上に取り組みました。

 当社グループの当連結会計年度の業績につきましては、売上高は11,272,407千円、営業利益は65,116千円、
経常利益は60,185千円、親会社株主に帰属する当期純損失は87,635千円となりました。

 

 セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(a)コンサルティング事業

 コンサルティング事業におきましては、マイナンバー制度やマイキープラットフォームへの対応等の受注拡大を目指し、販売促進に努めました。また、マイナンバー制度のコンサルティングを通じて培った顧客からの
信頼、実績及び知見を活用し、中央官庁、独立行政法人、地方自治体等より、マイナンバー制度以外の領域での受注拡大にも努めました。さらに、サービスの質的向上を目指して優秀な人材の確保に努めるとともに、
中央官庁、独立行政法人、地方自治体等の公共機関や民間企業に対して積極的な営業活動を展開してまいりました。

 しかしながら、民間企業向けの業務改善を目的としたソリューション「r.a.k.u.」の販売については、システム開発人材の不足により、受注が思うように獲得出来ず当初予想を下回りました。これについては、期中に積極的に人材獲得を行ったので、来期は売上増を目指します。

 この結果、コンサルティング事業の売上高は1,243,803千円となりました。

 

(b)システム開発事業

 システム開発事業におきましては、ソフトウェア開発の売上が改善され、IoT機器分野での製品の開発・販売が好調に推移いたしました。また、金融向けサービスであるFinTech分野への取り組みも鋭意進めております。

 この結果、システム開発事業の売上高は2,024,961千円となりました。

 

(c)人材派遣事業

 人材派遣事業におきましては、技術者派遣業の人材確保及び顧客獲得に努め、派遣先企業開拓など営業努力が奏功し、大きく売上を伸ばしました。また、製造業及び流通業向けの人材派遣業でも、営業活動に注力し
堅実に売上高を確保しました。

 この結果、人材派遣事業の売上高は2,537,347千円となりました。

 

(d)地盤調査改良事業

 地盤調査改良事業におきましては、これまで主力であった、柱状改良工法に加え、2018年7月末より、螺旋状の節を有する安定した品質の補強体築造を可能とした新商品「スクリューフリクションパイル工法」のサービス提供を開始し、順調に売上高を伸ばしました。営業戦略の一つである戸建住宅市場だけに頼らない顧客層拡大に注力し、小型商業施設や低層マンションに対応した「コラムZ工法」の販売促進、また地盤改良工法の拡販商品と位置づけております「エコジオ工法」、「TGパイル工法」の販売を促進しました。また、全長ボーリング
コア判定アプリ「MARCRAY」の開発など、土木建築業へのAI、IoT技術の導入を本格的に開始し、生産性の向上及びコスト削減を進めました。

 この結果、2018年10月1日から2019年3月31日までの地盤調査改良事業の売上高は5,123,673千円となりました。

 

(e)保証検査事業

 保証検査事業におきましては、保証部門の地盤総合保証「THE LAND」の売上獲得のほか、住宅検査部門における瑕疵検査保証売上や建物検査販売を促進しました。

 この結果、2018年10月1日から2019年3月31日までの保証検査事業の売上高は136,276千円となりました。

 

(f)ICT事業

 ICT事業におきましては、2015年に発生した横浜マンションの杭データ改ざん問題以降、大きく損なわれている地盤データに対する信頼性の回復が急務となっています。その関連で、当社グループのGPS機能付き地盤調査「G-Webシステム」は、地盤データの記録・管理に加え、第三者として電子認証を行うサービスとなっており、地盤データの不正・改ざんを防止することができることから、業界におけるニーズが高まっています。

 そうした環境のもとで、地盤改良工事向けG-Webシステム関連商品の販売を促進しました。

 この結果、2018年10月1日から2019年3月31日までのICT事業の売上高は165,333千円となりました。

 

(g)海外事業

 海外事業におきましては、ベトナム社会主義共和国の各省及び民間企業の地盤改良工事案件等の受注を促進しました。

 この結果、2018年10月1日から2019年3月31日までの海外事業の売上高は41,012千円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,789,602千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の営業活動の結果、獲得した資金は190,677千円となりました。これは主にたな卸資産の増加額115,325千円、仕入債務の減少額228,057千円等の減少要因があったものの、減価償却費196,522千円、のれん償却額87,029千円、売上債権の減少額113,146千円等の増加要因が減少要因を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は743,735千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出201,428千円、無形固定資産の取得による支出133,177千円、貸付けによる支出141,247千円等があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度の財務活動の結果、調達した資金は258,932千円となりました。これは主に借入れや社債の発行による収入等による増加要因が、借入れの返済による支出等による減少要因を上回ったことによるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

(a)生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

生産高(千円)

コンサルティング事業

700,467

システム開発事業

914,446

人材派遣事業

2,107,738

合計

3,722,653

(注)1.金額は、当期総製造費用であります。

2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3.建設業では、生産実績を定義することが困難であるため、地盤調査改良事業及び海外事業、並びに地盤調査改良事業に付随するICT事業に関しては、記載しておりません。

4.保証検査事業では、保証業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので記載しておりません。

 

(b)仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

仕入高(千円)

コンサルティング事業

システム開発事業

556,015

合計

556,015

(注)1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(c)受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

受注高(千円)

受注残高(千円)

コンサルティング事業

1,399,804

393,078

システム開発事業

2,194,309

220,111

人材派遣事業

211,898

19,270

合計

3,806,012

632,459

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.地盤調査改良事業では、受注が工事日の1日~2日前に確定することが多く、工期が数時間~数日と短く、金額が僅少な工事が多いため、その多くが日々の工事施工終了時に売上高を計上しております。したがって売上金額と受注実績はほぼ均衡しており、受注残高に重要性はないため記載を省略しております。

 

(d)販売及び売上実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

販売高(千円)

コンサルティング事業

1,243,803

システム開発事業

2,024,961

人材派遣事業

2,537,347

地盤調査改良事業

5,123,673

保証検査事業

136,276

ICT事業

165,333

海外事業

41,012

合計

11,272,407

(注)1.主要な相手先別の販売及び売上実績については、総販売実績に対する割合が100分の10以上となる相手先がないため、記載を省略しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.セグメント間の取引は相殺消去しております。

4.地盤調査改良事業、保証検査事業、ICT事業及び海外事業は請負形態を採っており、販売実績という定義は実態にそぐわないため、売上実績を記載しております。

 

建設業における受注工事高及び施工高の状況

(e)受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

 当社グループの地盤調査改良事業では、受注が工事日の1~2日前に確定することが多く、また、工期が数時間~数日と短く、かつ、金額が僅少な工事が多いため、その多くが日々の工事施工終了時に売上高を計上しております。

 また、連結会計年度末において受注工事の大半が完成しており、結果、当期完成工事高と当期受注高は毎期ほぼ同額であり、繰越工事高は僅少であります。従って、その金額に重要性はないため記載を省略しております。

 

(f)受注工事の受注方法別比率

 工事受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第1期連結会計年度

(自 2019年10月1日

至 2019年3月31日)

地盤調査改良事業

100

100

(注)1.百分比は請負金額比であります。

2.公共事業はその多くが競争受注(競争入札)ですが、当社グループは公共事業を直接受注しないため特命と記載いたしました。

 

(g)完成工事高

期別

区分

官公庁(千円)

民間(千円)

計(千円)

第1期連結会計年度

(自 2019年10月1日

至 2019年3月31日)

地盤調査改良事業

5,123,673

5,123,673

(注)1.金額には、消費税等は含まれておりません。

2.当社グループへの直接発注者は全件が民間企業であります。

 

(h)手持工事高(2019年3月31日現在)

 当社グループは、継続的な施工の発注がなされることがありますが、受注金額が合理的に見積もれないため、手持工事高の記載は行っておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に際し、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループはこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(a)財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末における資産の額は11,042,961千円となりました。流動資産は7,888,607千円となり、その主な内訳は、現金及び預金が3,086,823千円、受取手形及び売掛金が3,895,558千円であります。固定資産は3,152,753千円となり、その内訳は有形固定資産が955,539千円、無形固定資産が1,363,998千円、投資その他の資産合計が833,215千円であります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債の額は8,477,039千円となりました。流動負債は6,138,287千円となり、その主な内訳は、支払手形及び買掛金が1,441,684千円、短期借入金が2,270,321千円であります。固定負債は2,338,752千円となり、その主な内訳は、長期借入金1,691,531千円であります。

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産の額は2,565,921千円となりました。株主資本は、2,447,269千円となり、その内訳は、資本金が900,000千円、資本剰余金が2,019,476千円、利益剰余金が△469,230千円であります。その他に、その他の包括利益累計額が8,725千円、新株予約権が13,035千円、非支配株主持分が96,890千円であります。

 

(b)経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度末における売上高は11,272,407千円となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

(売上総利益)

 当連結会計年度末における売上総利益は2,959,187千円となり、売上総利益率は26.2%であります。

 

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度末における販売費及び一般管理費は2,885,071千円となりました。売上高に対する販管比率は25.6%であります。

 

(営業利益)

 当連結会計年度末における営業利益は65,116千円となり、営業利益率は0.6%となりました。

 セグメント別では、コンサルティング事業が△161,598千円、システム開発事業が140,198千円、人材派遣事業57,334千円、地盤調査改良事業94,183千円、保証検査事業が50,464千円、ICT事業が26,609千円、海外事業が△18,583千円であります。

 

 

(経常利益)

 当連結会計年度末における経常利益は60,185千円となりました。

 営業外収益は助成金収入などにより65,891千円、営業外費用は支払利息などにより70,822千円であります。

 

(c)当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、
経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの
状況」に記載のとおりであります。

 

(d)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(e)資本の財源及び資金の流動性について

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 当社グループの運転資金のうち主なものは、原材料の仕入れのほか、販売費及び一般管理費用であります。
投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社設立、子会社株式の取得等によるものです。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達に
つきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,712,823千円となって
おります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,789,602千円となっております。

 

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、2018年10月1日付で、連結子会社であるITbook株式会社及びサムシングホールディングス株式
会社との間で経営指導及び管理業務に関し、受託契約を締結しております。

 

5【研究開発活動】

 当連結会計年度における各セグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費等につきましては、次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は2,183千円となっております。

(1)システム開発事業

 システム開発事業では、AIやIoTで続々と登場する新たな技術を活用し高品質化を図ることで、利用者の
利便性の向上、顧客への提案力向上を目的として研究開発を行っております。

 具体的な研究開発活動としては、既製機器に通信網の拡張技術を付加し、設置場所に制限なく利用できる製品を開発しました。

 システム開発事業における研究開発費の総額は878千円となっております。

(2)地盤調査改良事業

 地盤改良事業では、新しい価値の創造、品質並びに生産性の向上、環境整備を目的として継続的な研究開発を
行っており、その主な項目として地盤の耐震化技術の開発、既存技術の適用範囲拡大並びに生産効率の向上などが挙げられます。

具体的な研究開発活動といたしましては、従来より継続的に行っている地盤改良技術の適用範囲拡大及び生産性の向上を目的とした工法の開発並びに調査技術の開発についても、当連結会計年度においても継続しておこなっております。

 地盤調査改良事業における研究開発費の総額は1,304千円となっております。