当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針等
<パーパス>
当社グループは、「持続可能な社会の実現とグループの持続的企業価値成長を目指す ― 様々な社会課題に対してソリューションを提供する企業 ―」をパーパスとして掲げております。
<経営理念>
ICT技術・DXにより社会インフラの効率的、効果的付加価値の向上及び社会貢献を目指す。
<経営基本方針>
1.成長基盤は社員自身であること
社員・役員自身の自己研鑽、タフアサインメント、見聞、感動体験にこそSAAFホールディングスグループの成長基盤はある
2.ガバナンス経営の実践
ガバナンス(企業統治)体制があってこそ公器としての企業があり、資本市場からの信頼が得られることを認識し続けること
3.社員とその家族の安心と希望の実現
会社が存続、成長し続けること、社員の皆が自身の成長を託せると自信を持てること、働きがいと成果を家族と共有できること
(2)経営環境
<コンサルティング事業およびシステム開発事業>
企業や官公庁・自治体におけるDX推進を背景に、国内DX投資市場は拡大が見込まれております。また、AIやロボット等のデジタル技術の活用拡大に伴い、デジタル人材への需要は急速に高まっている一方で、人材不足は一層深刻化しております。
<人材事業>
デジタル人材に加え、教育分野における教員不足も社会課題となっており、人材の確保・育成に対するニーズは高まっております。
<建設土木事業>
建設土木事業においては、新設住宅着工戸数が低水準で推移する一方、高度経済成長期に整備された社会インフラの老朽化に伴う維持管理・更新需要が拡大しております。また、建設業界では人手不足を背景として、ICT、AI、IoT等を活用した建設DXへの取組みが加速しております。
このような経営環境のもと、当社グループは社会課題の解決を成長機会と捉え、事業ポートフォリオの変革および収益基盤の強化に取り組んでおります。
(3)経営戦略等
当社グループは、前中期経営計画の未達要因および事業環境の変化を踏まえ、事業ポートフォリオの見直しと成長戦略の再構築を進め、2027年3月期を初年度とした新たな中期経営計画 MTG2028を策定いたしました。
中期経営計画MTG2028では、「現場デジタルプロバイダー」への進化を基本方針として掲げ、コンサルティング事業、システム開発事業、人材事業および建設土木事業の連携を強化し、ICT技術・DXを活用したソリューションの提供を通じて社会課題の解決を目指しております。
当社グループは、中期経営計画MTG2028に基づき、以下の戦略を重点的に推進してまいります。
① デジタルプロバイダーへの進化
企業や自治体におけるDX需要は拡大を続けている一方、DX構想策定や要件定義を担う高度デジタル人材は不足しております。当社グループは、コンサルティング事業、システム開発事業および人材事業を連携させることで、DX戦略立案からシステム開発、運用支援、人材提供までを一貫して提供できる体制の構築を進めております。
これにより、顧客の課題解決を支援するとともに、高付加価値案件の獲得および収益性向上を図ってまいります。
② 人材プラットフォームの構築
デジタル人材不足が社会課題となる中、当社グループは事業成長の基盤となる人材プラットフォームの構築を重要戦略として位置付けております。
2026年3月に公表した株式会社Schooとの資本業務提携を活用し、既存SES人材のリスキリングによる高付加価値化、AI・DX人材の育成、自治体向けDX支援人材の拡充および教育人材の高度化を推進しております。また、グループ横断での採用・育成・配置機能を強化することで、持続的な成長を支える人材基盤の構築を進めてまいります。
③ 建設DXの推進
建設土木事業においては、新設住宅着工戸数の減少や建設業界における人手不足を背景に、量的拡大から付加価値向上および生産性向上を重視する事業環境へと変化しております。また、高度経済成長期に整備された社会インフラの老朽化に伴い、維持管理および更新需要の拡大が見込まれております。
当社グループは、地盤関連サービスで培った技術力や顧客基盤を活かし、ICT、AI、IoT等のデジタル技術を活用した建設DXを推進しております。現場業務の効率化やインフラ維持管理の高度化に資するサービスを展開し、「現場デジタルプロバイダー」として新たな事業機会の創出を図ってまいります。場の生産性向上およびインフラ維持管理の高度化に資する建設DXソリューションの提供を推進してまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な企業価値向上を実現するため、売上高および営業利益を重要な経営指標として位置付けるとともに、資本効率の向上を重要な経営課題として認識しております。
中期経営計画MTG2028においては、「現場デジタルプロバイダー」への進化を基本方針とし、事業ポートフォリオの変革および収益性の向上を推進しております。特に、高付加価値サービスへのシフト、人材プラットフォームの構築および建設DXの推進を通じて、持続的な成長と収益基盤の強化を図ってまいります。
また、当社グループは営業利益率を重要な収益性指標として位置付けており、中長期的には売上高営業利益率5%以上の安定的な達成を目指しております。
これらの指標の達成に向け、既存事業の収益力向上、新規事業の創出等を通じて、企業価値の向上に取り組んでまいります。
(5)対処すべき課題
① ガバナンス体制の強化
当社は、過年度に発生した連結子会社における不適切な会計処理事案を厳粛に受け止め、再発防止策の継続的な実施および運用強化を進めております。また、前中期経営計画の未達についても、事業環境の変化への対応の遅れに加え、グループガバナンス機能の不全による経営判断および業務執行の停滞が要因の一つであったと認識しております。
このような課題認識のもと、当社グループは経営の透明性向上および迅速な意思決定体制の構築を重要な経営課題として位置付けております。2025年6月の経営陣刷新以降、グループ経営管理機能の強化およびガバナンス体制の再構築を進めており、取締役会の監督機能強化、内部監査機能の充実およびグループ会社管理の強化を通じて、内部統制体制の実効性向上に取り組んでまいります。
② 収益体質の改善
当社グループを取り巻く事業環境は、人件費や資材価格の上昇等の影響を受けており、持続的な成長のためには収益力の向上が重要な課題であると認識しております。
建設土木事業においては、高付加価値案件へのシフト、地域密着型営業の強化および適正な価格転嫁を推進するとともに、現場業務のデジタル化による生産性向上に取り組んでおります。また、グループ全体において不採算事業の整理、固定費の最適化および業務効率化を進めることで、収益性の向上を図ってまいります。
③ 人材の確保・育成
当社グループの持続的な成長のためには、事業の競争力の源泉となる人材の確保および育成が重要であると認識しております。
コンサルティング事業およびシステム開発事業におけるDX・AI人材、建設土木事業における技術者の確保を進めるとともに、グループ横断での採用活動、人事制度の整備および教育研修の充実に取り組んでおります。
また、人材プラットフォーム機能の強化を通じて既存人材のリスキリングを推進し、AI・DX分野を中心とした高付加価値人材の育成を進めてまいります。
④ グループ経営管理体制の強化
事業持株会社体制への移行を見据え、グループ各社の管理体制の高度化および経営資源の最適配分を推進してまいります。
⑤ 競争優位性の確立
各事業分野において競争環境が激化する中、当社グループは「現場デジタルプロバイダー」戦略のもと、ICT、AIおよびIoT等のデジタル技術を活用した独自サービスの開発を推進しております。
建設土木事業、DX関連事業および人材事業の連携による高付加価値サービスの提供を通じて差別化を図るとともに、地盤関連データの活用や現場DXソリューションの展開を進め、価格競争に依存しない事業基盤の構築に取り組んでまいります。
⑥ 今後の見通し
2027年3月期の通期業績予想につきましては、当初の計画から変更しており、売上高28,327百万円、営業利益1,200百万円、経常利益1,050百万円、親会社株主に帰属する当期純利益441百万円を見込んでおります。
(単位:百万円)
|
|
2025年3月期 実績 |
2026年3月期 実績 |
2027年3月期 予想 |
|
売上高 |
28,855 |
29,580 |
28,327 |
|
営業利益 |
333 |
1,093 |
1,200 |
|
経常利益 |
142 |
1,001 |
1,050 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
△129 |
460 |
441 |
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループ経営理念のもと、グループ全社が個々に「社会問題解決型企業」であるという社会的認識と存在意義の確立を目指すことそのものが、事業活動を通じたマテリアリティであると考えます。加えて、当社グループ企業活動全体を通じたマテリアリティの双方を継続的に取組、モニタリングするとともに、関連する機会、リスクを監視、管理することを目的として「サステナビリティ委員会」の設置を検討しております。
(2)戦略
上記記載の「サステナビリティ委員会」の設立後、SAAFホールディングスグループおける「サステナビリティ基本方針」を策定し、サステナビリティに関する具体的な戦略を構築する予定であります。
なお、人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は以下のとおりであります。
(基本的な考え方)
当社グループは、経営基本方針として以下を掲げております。
1.成長基盤は社員自身であること
社員・役員自身の自己研鑽、タフアサインメント、見聞、感動体験にこそSAAFホールディングスグループの成長基盤はある
2.ガバナンス経営の実践
ガバナンス(企業統治)体制があってこそ公器としての企業があり、資本市場からの信頼が得られることを認識し続けること
3.社員とその家族の安心と希望の実現
会社が存続、成長し続けること、社員の皆が自身の成長を託せると自信を持てること、働きがいと成果を家族と共有できること
(人材の育成に関する方針)
当社グループは、コンサルティング事業、システム開発事業、人材事業、建設土木事業を行っております。
建設土木の施工現場を持つ当グループが、デジタル人材プラットフォームを通じて現場のデジタル変革を実装し、さらにその知見を自治体・地域企業等の顧客市場へ展開する「現場デジタルプロバイダー」事業を柱として掲げております。
当社グループの成長基盤が社員であることから人の成長なくして、事業の持続的な成長はないと考えております。それぞれの事業には、事業特有のスキルが必要ですが、ベクトルを合わせ、リスクを最小限に、生産性の高い仕事ができるよう、経営理念やコンプライアンス、働く環境の整備について、共通の認識を持つ必要があり、グループ統一の取り組みが重要であると考えております。
また、「現場デジタルプロバイダー」として成長していくためには、グループ内のデジタル人材数増加が必須であり、既存社員に対するリスキリングによる高付加価値化にも注力してまいります。
(社内環境整備に関する方針)
当社グループには様々な事業があり、国籍、年齢、性別、経験等多様性のある人材がおります。これらの人材が、その個性を活かし、主体的に考え、自主的に行動し、また、仲間に対して、お客様に対して、我々に関わる全ての人に対して、感謝の気持ちを込めて、取り組めるよう環境を整備してまいります。
(3)リスク管理
当社のリスク管理につきましては、「
(4)指標及び目標
サステナビリティ委員会を設立後に「指標及び目標」を設定する予定であります。
なお、人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針に関する指標の内容ならびに当該指標を用いた目標および実績、指標および目標は以下のとおりであります。
①グループ共通研修の受講率
2022年度から、グループ共通研修を全役職員向けに実施しております。今後も、同様の研修を実施することを予定しており、100%の受講率を目標としております。
なお、経営理念研修は、2025年7月以降、4月、10月の第一営業日に当社代表取締役 社長執行役員からグループ全役職員向けにプレジデントメッセージを発信する形式に変更しております。
|
研修テーマ |
提出日時点 在籍者の受講率 |
|
コンプライアンス研修 |
98.0% |
|
ハラスメント研修 |
97.2% |
②女性の従業員比率
グループ全体の女性の従業員比率は、2026年3月末日時点で約23.9%ですが、2029年3月末日までに30%を目標に取り組んでいきます。目標達成に向けて、引き続きリモートワークを活用するなど柔軟な働き方ができる環境の整備を進めていきます。
③シニア人材の活躍推進
現状、グループ全体での平均年齢は43.5歳ですが、今後は将来的にグループの事業を牽引する次世代層の採用に加え、シニア高専門性人材の採用を積極的に行っていきます。
既に多くのグループ会社が定年を65歳としておりますが、65歳以降の継続雇用の仕組みや、柔軟な働き方の整備を進めていきます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループでは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生時の対応に全力で対処する方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、以下の記載事項および本項以外の事項についても、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。また、以下の記載事項は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。
なお、文中における将来に関する内容は、当連結会計年度の末日において、当社が判断したものであります。
[方針]
当社グループでは、事業活動に伴うリスクを適切に把握・評価し、迅速な対応および再発防止を図るため、リスクコンプライアンス委員会を設置しております。各グループ会社におけるリスク情報の収集および共有を行い、その内容を取締役会へ報告することで、グループ全体のリスク管理体制の強化に努めております。
また、2025年6月の経営体制刷新以降、グループ経営管理機能および内部統制体制の強化を進めており、「関係会社管理規程」に基づく管理体制の整備、内部監査機能の強化ならびにコンプライアンス教育の継続的な実施に取り組んでおります。
重要なリスク事象が発生した場合には、リスクコンプライアンス委員会および取締役会を速やかに開催し、必要な対応策を決定・実行する体制を整備しております。
(1)グループ企業に対する管理強化
当社グループの事業規模および事業領域が拡大する中で、グループ会社に対する経営管理体制の強化は重要な経営課題であると認識しております。グループ各社との情報共有の徹底、管理部門の効率化および内部統制機能の強化を推進するとともに、2027年3月期より予定している事業持株会社体制への移行を見据え、グループ経営管理機能の高度化に取り組んでおります。
しかしながら、グループ管理体制の整備や各社との連携が十分に機能しない場合には、経営効率の低下や管理コストの増加等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2)人材の確保について
当社グループが持続的な成長を実現するためには、コンサルティング事業およびシステム開発事業におけるITコンサルタント、プロジェクトマネージャーおよびシステムエンジニア等の高度デジタル人材の確保が重要となります。また、AI技術の普及およびDX需要の拡大に伴い、これらの人材獲得競争は一層激化しております。
さらに、建設土木事業においては、施工品質の維持および事業拡大のため、専門技術を有する現場技術者を継続的に確保する必要があります。
当社グループでは、採用活動の強化に加え、人材プラットフォーム機能の強化を通じた既存人材のリスキリング、教育研修制度の充実および人事制度の整備を進めております。しかしながら、必要な人材の確保または育成が計画どおり進まない場合や、優秀な人材が流出した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3)製品・サービスの瑕疵について
建設土木事業における地盤調査改良事業は、建築基準法および住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)をはじめとする各種法令等に準拠した品質管理基準により万全を期しております。しかしながら、当社グループが予見できない瑕疵又は重大な過失による施工不良、並びに調査ミス等での多額の損害賠償請求等を受けた場合には、業績に影響を与える可能性があります。また、保証検査事業についても、JIS規格に定められた調査方法に、より正確を期すためにシステム化された厳密な条件を採用して作成された調査データにより審査し、保証の可否を判定しておりますが、保証に際して確認した地盤調査データについて、現在の調査技術においても予見できない原因や、重大な過失による調査データの見過ごし、審査ミス等により多額の損害賠償、保証請求等を受けた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)検収時期の遅延等による業績への影響について
システム開発事業は、検収時期の遅延等によって売上計上時期が計画より遅れることがあります。その場合には、利益計画を達成できない可能性があります。
(5)情報のセキュリティ管理について
当社グループは、事業活動を通じて顧客の機密情報および個人情報を取り扱っております。特にシステム開発事業においては顧客の重要な技術情報や業務情報を取り扱い、建設土木事業および保証検査事業においても個人情報を含む顧客情報を保有しております。
当社グループでは、情報管理規程の整備、従業員教育の実施、アクセス権限管理および外部委託先管理等を通じて情報セキュリティ対策を実施しております。また、近年増加しているサイバー攻撃やランサムウェア等の脅威への対応強化にも取り組んでおります。
しかしながら、不正アクセス、サイバー攻撃、情報漏洩等が発生した場合には、顧客からの損害賠償請求や社会的信用の低下等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(6)原材料の市況変動
建設土木事業は、仕入れる材料として、主にセメントと建設用の鋼材を使用しております。当社グループは、業容の拡大に伴い仕入数量が増加しているため、供給業者との定期的な交渉を通じて仕入単価の低減に取り組んでおります。しかしながら、需給逼迫等により材料価格が高騰し、工事受注価格に材料費の上昇分を転嫁できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。
(7)未回収リスクについて
当社グループは、売上債権の総資産に占める割合は概して高い水準にあり、当連結会計年度末で32.4%となっております。取引先の資金繰り状況等により売掛債権の未回収が発生した場合には、貸倒引当金が増加すること等が原因で、業績に影響を与える可能性があります。
(8)有利子負債の依存度について
当社グループの設備取得資金および運転資金は主に金融機関からの借入金によって調達しております。このため、総資産に占める有利子負債の割合は当連結会計年度末で57.9%となっております。経済・金融情勢等によって市場金利が上昇した場合には、業績に影響を及ぼすこととなります。
また何らかの理由により借入が実行できなくなった場合には、事業活動に影響を与える可能性があります。
(9)投資・M&Aに関して
当社グループは、「現場デジタルプロバイダー」戦略の実現に向け、既存事業とのシナジー創出および事業基盤の強化を目的として、必要に応じて投資およびM&Aを検討・実施しております。
当社は、対象企業や新規事業領域等の投資先について詳細な調査を行い、十分にリスクを検討することとしておりますが、事前に把握できなかった問題が判明する可能性や、投資先企業の業績変動により当社グループが保有する有価証券などの評価が大幅に下落し評価損を計上または追加的な支出が発生する可能性があります。買収、事業提携、およびその他戦略的投資並びに各事業に係る固定資産の取得および保有に関しては、「投融資委員会」において投資経済性評価を実施して投資回収とリスクの精査を行っておりますが、市場動向等の理由によって事業収益性が低下し、対象となる資産が十分なキャッシュ・フローを創出できないと判断される場合は減損の認識が必要となることがあります。これらの状況が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)訴訟
当社グループは事業領域を多岐に展開しており、取引先等との間の訴訟を含む様々な訴訟が提起される可能性があります。訴訟対応コストがかさむ場合、当社グループに不利益な判決、決定または判断等がなされる場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)事故・災害等による影響
当社グループは操業安全と事業継続性の確保を掲げ、災害や事故の未然防止の対策を策定しておりますが、当社グループが事業展開を行っている各地域における地震や津波、洪水といった大規模な自然災害や感染症の世界的な大流行があった場合、当社グループのみに限定されず、電力、ガスなどのインフラ被害や原材料の調達・物流など広範におけるサプライチェーンへの被害により、事業の中断につながる可能性があります。これらの状況が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」と
いう。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景に緩やかな回復基調を継続しております。一方、原材料価格の高止まりに加え、米中の通商政策や中東情勢の悪化等による影響が懸念されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの主軸事業の一つである情報サービス業界は、レガシーシステムからの脱却や社会的なDX化の動きは継続し、クラウドコンピューティングの普及拡大、ビックデータやAIの活用拡大、IoTの推進等、IT投資に取り組む企業の意欲は旺盛であり、2026年1月度および2月度の情報サービス業の売上高合計は前年同月比7.0%増(出典:「サービス産業動態統計調査」総務省統計局)となりました。一方で、技術者の人材不足は続いており、人材確保と育成が急務となっております。
もう一つの主軸事業である建設業界は、公共投資や企業の建設投資意欲は引き続き底堅く推移しております。一方、住宅市況においては、2025年4月に施行された建築基準法・建築物省エネ法改正に伴う建築確認審査の遅れ等により、新設住宅着工数は物価高によるコストの増加、2025年4月に施行された建築基準法改正による駆け込み着工からの反動により大幅に減少し、前年同期比14.3%減(出典:「建築着工統計調査」国土交通省)となりました。また、人件費や建設資材価格が高水準で推移しており、DX等を利用した生産性改善が喫緊の課題となっており、IT投資意欲は旺盛に推移しております。
このような環境のもと、当社グループは、企業価値の向上を目指し、各セグメントの事業を推進してまいりました。
当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は29,580,675千円(前期比102.5%)、売上総利益は7,569,991千円(前期比105.7%)、販売費及び一般管理費は6,476,125千円(前期比94.8%)、営業利益は1,093,865千円(前期比327.5%)、経常利益は1,001,811千円(前期比701.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は460,240千円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失129,176千円)となりました。
(単位:千円)
|
|
2025年3月期 |
2026年3月期 |
増減額 |
前期比(%) |
|
売上高 |
28,855,658 |
29,580,675 |
725,017 |
102.5% |
|
売上総利益 |
7,163,256 |
7,569,991 |
406,734 |
105.7% |
|
販売費及び一般管理費 |
6,829,256 |
6,476,125 |
△353,131 |
94.8% |
|
営業利益 |
333,999 |
1,093,865 |
759,865 |
327.5% |
|
経常利益 |
142,814 |
1,001,811 |
858,996 |
701.5% |
|
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属す る当期純損失(△) |
△129,176 |
460,240 |
589,417 |
- |
セグメントの業績は次のとおりであります。
(a)コンサルティング事業
コンサルティング事業は、中央官庁・独立行政法人・地方公共団体向けの標準化支援に加え、防災・教育DX等の重点領域における受注が引き続き拡大し、増収となりました。加えて、人材育成分野およびシステムインテグレーション分野では、エンタープライズ顧客を中心とした開発案件の獲得が進展いたしました。
新規事業である人材紹介分野については、地方企業を中心に取引先が拡大するとともに、地方公共団体向けサービスの提供も開始し、収益貢献が進展いたしました。
収益面では、AI利活用の推進や内製化の進展により生産性および案件収益性が向上し、利益率の改善が進みました。
さらに、株式会社フォーバルとの業務提携により、中四国エリアを起点とした自治体および地域企業のDX推進体制を強化いたしました。
この結果、コンサルティング事業の売上高は2,276,290千円(前期比114.1%)、セグメント利益は254,572千円(前期比102.1%)となりました。
(b)システム開発事業
システム開発事業は、ニアショア開発事業・ラボ開発事業を中心に、ソフトウェア開発およびIoT機器分野等での製品の開発・販売に努めました。
ソフトウェア開発においては、ガバメントクラウド対応需要、IoT機器分野においては、熱中症対策需要、機器販売においては、Windows10サポート終了に伴うWindows11への駆け込み需要を積極的に取り組みました。
この結果、システム開発事業の売上高は5,681,013千円(前年比104.5%)、セグメント利益は195,786千円(前期比96.0%)となりました。
(c)人材事業
人材事業においては、製造業・流通業を中心とした人手不足を背景に、新規受注が順調に進捗するとともに、社員を中心とした人員供給体制の強化により、増収となりました。また、教育分野においても、教員向け派遣・紹介サービスの提供体制強化を継続し、将来の売上基盤の拡充を進めております。
収益面では、マーケティング戦略の刷新、コスト構造の見直し等による体制最適化を推進し、成長投資を継続しながらも収益性の改善が進み、増益となりました。
なお、2026年3月2日付で、株式会社アイニードを譲渡しており、当該譲渡に伴い売上高には影響があるものの、利益面への影響は軽微であります。引き続き、経営資源の最適配分を通じた事業ポートフォリオの見直しを進めております。
この結果、人材事業の売上高は4,427,981千円(前期比105.1%)、セグメント利益は150,401千円(前期比106.0%)となりました。
(d)建設土木事業
地盤調査改良事業は、建築基準法改正に伴う市場の遅延影響を受ける中、単価向上および顧客層の拡大に向けた施策を実施いたしました。首都圏で増加する中高層マンションやホテルの建設需要を捉え、大型重機の設備投資を計画的に進め、「NEW-EAGLE杭工法」の受注拡大に取り組みました。また、九州エリアの拠点再編に続き、東北エリアでの設備配置と物流網の見直しによるコスト構造の見直しを行い、コスト面での改善効果が進展いたしました。
鉄道関連の土木基礎専門工事事業は、大手ゼネコンからの受注工事を中心に、狭小地や低空間等の制約条件下でも大口径掘削が可能な「TBHリバースサーキュレーションドリル工法」および「BH工法」の受注拡大に注力いたしました。
土質調査試験事業は、大手ゼネコンによるダム建設工事や大規模造成工事、国策に係る造成工事等における盛土品質管理・土質試験の受託に加え、国および地方自治体による地質調査業務の受注拡大に努めました。
保証検査事業は、地盤総合保証「THE LAND」の販売促進をはじめ、セカンドオピニオン地盤保証、住宅完成保証の受注拡大に取り組みました。
海外事業につきましては、ベトナムにおける事業の見直しにより、赤字幅が前年同期比より大幅に縮小いたしました。
この結果、建設土木事業の売上高は17,179,647千円(前期比101.2%)、セグメント利益は237,859千円(前期はセグメント損失△53,982千円)となりました。
(e)その他事業
金融事業、M&Aアドバイザリー事業、およびドローンを活用したデータ解析事業等の売上高の総計は、15,742千円(前期比6.8%)、セグメント損失は△6,376千円(前期はセグメント損失△101,588千円)となりました。
なお、「その他事業」については、各会社の清算等の手続きを進めており、セグメントの廃止を予定しております。
(単位:千円)
|
|
2025年3月期 |
2026年3月期 |
増減額 |
前期比(%) |
||
|
売上高 |
構成比(%) |
売上高 |
構成比(%) |
|||
|
コンサルティング事業 |
1,994,244 |
6.9 |
2,276,290 |
7.7 |
282,046 |
114.1 |
|
システム開発事業 |
5,434,860 |
18.8 |
5,681,013 |
19.2 |
246,152 |
104.5 |
|
人材事業 |
4,212,841 |
14.6 |
4,427,981 |
14.9 |
215,140 |
105.1 |
|
建設土木事業 |
16,982,367 |
58.9 |
17,179,647 |
58.1 |
197,279 |
101.2 |
|
その他 |
231,344 |
0.8 |
15,742 |
0.1 |
△215,601 |
6.8 |
|
合計 |
28,855,658 |
100.0 |
29,580,675 |
100.0 |
725,017 |
102.5 |
② 当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,264,028千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動の結果、獲得した資金は2,069,349千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益947,210千円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果、使用した資金は1,880,651千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得1,680,693千円による支出等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果、獲得した資金は29,439千円となりました。これは主に借入れの返済による支出等による減少要因が、借入れによる収入等による増加要因を下回ったことによるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
|
|
2023年3月期 |
2024年3月期 |
2025年3月期 |
2026年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
15.6 |
16.0 |
15.6 |
14.2 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
56.6 |
35.2 |
48.4 |
55.9 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
24.5 |
17.9 |
31.8 |
4.8 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
4.8 |
7.0 |
1.9 |
12.4 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により計算しております。
3.キャッシュ・フローおよび利払いは、キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業キャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を利用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|
|
生産高(千円) |
前期比(%) |
|
|
コンサルティング事業 |
1,202,590 |
113.0 |
|
システム開発事業 |
3,652,209 |
220.2 |
|
合計 |
4,854,800 |
178.3 |
(注)1.金額は、当期総製造費用であります。
2.建設業では、生産実績を定義することが困難であるため、建設土木事業、並びに建設土木事業に付随する一部のシステム開発事業に関しては、記載しておりません。
3.人材事業では、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(b)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|
|
仕入高(千円) |
前期比(%) |
|
|
コンサルティング事業 |
- |
- |
|
システム開発事業 |
585,691 |
106.4 |
|
合計 |
585,691 |
106.4 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.建設業では、生産実績を定義することが困難であるため、建設土木事業、並びに建設土木事業に付随する一部のシステム開発事業に関しては、記載しておりません。
3.人材事業では、提供するサービスの性格上、仕入実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(c)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
|
コンサルティング事業 |
2,254,717 |
130.7 |
211,695 |
86.9 |
|
システム開発事業 |
5,680,973 |
169.5 |
1,395,496 |
303.5 |
|
合計 |
7,935,690 |
156.3 |
1,607,192 |
228.4 |
(注)1.建設土木事業では、受注が工事日の1日~2日前に確定することが多く、工期が数時間~数日と短く、金額が僅少な工事が多いため、その多くが日々の工事施工終了時に売上高を計上しております。したがって売上金額と受注実績はほぼ均衡しており、受注残高に重要性はないため記載を省略しております。
2.人材事業では、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
(d)販売及び売上実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
|
コンサルティング事業 |
2,276,290 |
114.1 |
|
システム開発事業 |
5,681,013 |
104.5 |
|
人材事業 |
4,427,981 |
105.1 |
|
建設土木事業 |
17,179,647 |
101.2 |
|
その他事業 |
15,742 |
6.8 |
|
合計 |
29,580,675 |
102.5 |
(注)1.主要な相手先別の販売及び売上実績については、総販売実績に対する割合が100分の10以上となる相手先がないため、記載を省略しております。
2.セグメント間の取引は相殺消去しております。
3.建設土木事業、一部のシステム開発事業は請負形態を採っており、販売実績という定義は実態にそぐわないため、売上実績を記載しております。
建設業における受注工事高及び施工高の状況
(e)受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高
当社グループの建設土木事業では、受注が工事日の1~2日前に確定することが多く、また、工期が数時間~数日と短く、かつ、金額が僅少な工事が多いため、その多くが日々の工事施工終了時に売上高を計上しております。
また、連結会計年度末において受注工事の大半が完成しており、結果、当期完成工事高と当期受注高は毎期ほぼ同額であり、繰越工事高は僅少であります。従って、その金額に重要性はないため記載を省略しております。
(f)受注工事の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
第7期連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
建設土木事業 |
99.7 |
0.3 |
100.0 |
|
第8期連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
建設土木事業 |
100.0 |
0.0 |
100.0 |
(注)1.百分比は請負金額比であります。
(g)完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁(千円) |
民間(千円) |
計(千円) |
|
第7期連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
建設土木事業 |
23,979 |
16,413,320 |
16,437,299 |
|
第8期連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
建設土木事業 |
6,808 |
17,172,839 |
17,179,647 |
(h)手持工事高(2026年3月31日現在)
当社グループは、継続的な施工の発注がなされることがありますが、受注金額が合理的に見積もれないため、前連結会計年度、当連結会計年度とも手持工事高の記載は行っておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成に際し、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループはこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性がある ため、これらの見積りと異なる場合があります。
詳細については、「第5経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、特に以下の項目が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(a)固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。将来この回収可能額が減少した場合、減損損失が発生し、親会社株主に帰属する当期純損益に影響を与える可能性があります。
(b)のれんの評価
当社グループののれんは、株式の取得価額と被取得企業の識別可能資産及び負債の企業結合日時点の時価との差額で計上し、規則的に償却しております。株式の取得価額は、取得時における経営環境や事業戦略に基づき策定された事業計画を基礎とし、超過収益力を含めて決定しております。当該事業計画には、顧客の数や顧客単価等の仮定に基づく将来の見積りが含まれております。
のれんに減損の兆候があると認められる場合には、のれんが帰属する事業から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額とのれんの帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定します。その結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回り減損損失の認識が必要とされた場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識されます。
また、のれんが帰属する事業から得られる将来キャッシュ・フローの見積りは、当該事業の営業損益実績や事業計画等を基礎としております。事業計画に含まれる顧客の数や顧客単価等の仮定は、経営環境や事業戦略の変化等によって影響を受けることから高い不確実性を伴い、将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす可能性があります。
事業計画による将来キャッシュ・フローの見積りに使用した条件及び仮定に変更が生じ、のれんが帰属する事業に影響がある場合には、のれんの減損損失が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末より170,481千円増加し、17,168,538千円となりました。これは主に、投資有価証券の増加等によるものであります。
流動資産は10,339,973千円となり、その主な内訳は、現金及び預金が3,437,318千円、受取手形、売掛金及び契約資産が5,576,480千円であります。固定資産は6,828,565千円となり、その内訳は有形固定資産が2,885,794千円、無形固定資産が1,940,207千円、投資その他の資産合計が2,002,562千円であります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末より417,489千円増加し、14,572,166千円となりました。これは主に、短期借入金の増加等によるものであります。
流動負債は11,069,984千円となり、その主な内訳は、支払手形及び買掛金が1,731,679千円、短期借入金が6,014,000千円であります。固定負債は3,502,182千円となり、その主な内訳は、長期借入金2,803,530千円であります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末より247,007千円減少し、2,596,371千円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金の減少等によるものであります。株主資本は、3,097,794千円となり、その内訳は、資本金が1,909,570千円、資本剰余金が704,918千円、利益剰余金が483,449千円であります。その他に、その他の包括利益累計額が△654,992千円、非支配株主持分が153,570千円であります。
(b)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は29,580,675千円となり前期比102.5%となりました。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
また、前期より増加した主な要因としましては、コア事業が堅調に推移し全ての報告セグメントで増収を達成したことに加え、コンサルティング事業において防災分野や教育DX分野をはじめとするデジタル化需要を取り込んだことにより、受注が拡大したことによるものであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は7,569,991千円となり、売上高総利益率は25.6%であります。なお前期の売上高総利益率は24.8%となります。
当社グループの建設土木事業における原材料は、セメントや鋼管等の仕入高および外注費が高い割合を占めております。資源の高騰等が続いているため、仕入先や外注先との交渉を行い原価の削減に努めてまいります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は6,476,125千円となり、売上高販管費率は21.9%であります。なお前期の売上高販管費率は23.7%となります。売上高販管費率改善の主な要因は、社内DXの推進による業務プロセスの効率化及び生産性向上により管理部門コストの最適化が進展したことに加え、不採算事業の縮小及び清算等の事業ポートフォリオ見直しを実施したことによるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は1,093,865千円となり、売上高営業利益率は3.7%となりました。
セグメント別では、コンサルティング事業が254,572千円、システム開発事業が195,786千円、人材事業が150,401千円、建設土木事業が237,859千円、その他事業が△6,376千円であります。
売上高営業利益率に関しましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は1,001,811千円となりました。
営業外収益は、保険解約返戻金64,059千円等により160,004千円となり、営業外費用は、支払利息164,911千円等により252,058千円となりました。
(c)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、
経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
(d)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(e)資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの運転資金の使途のうち主なものは、原材料の仕入れのほか、販売費及び一般管理費であります。
投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものです。
運転資金は自己資金および金融機関からの借入を基本としており、また、設備投資や長期運転資金の調達につきましても、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務を含む有利子負債の残高は9,956,732千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,264,028千円となっております。
(1)シンジケートローン契約
|
主な借入先 |
株式会社三井住友銀行 (アレンジャー株式会社三井住友銀行) |
|
契約形態 |
シンジケーション方式タームローン |
|
当初借入金額 |
1,800百万円 |
|
資金使途 |
株式会社ユーシンの株式取得資金 |
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借入期間 |
自 2024年12月20日 至 2029年12月20日 |
|
担保の有無 |
あり |
|
財務制限条項 |
あり(注) |
(注)詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載しております。
当連結会計年度における主要なセグメントの研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費等につきまして、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は
(1)システム開発事業
システム開発事業で行っているR&D室を中心に、新規事業として3Dカメラ(4D Product)の「4DKanKan」における日本市場の新規開発、最先端技術・概念に基づく新たな価値・サービスの創造をテーマに研究開発に取り組みました。
システム開発事業における研究開発費の総額は
(2)建設土木事業
建設土木事業では、新しい価値の創造、品質並びに生産性の向上、環境整備を目的として継続的な研究開発を行っており、その主な項目として地盤の耐震化技術の開発、既存技術の品質向上及び生産性向上、集中豪雨対策工法の開発を行いました。
具体的には、耐震化技術として液状化対策工法のモデル解析、改良体撤去工法と地盤改良技術の品質向上及び生産性向上を目的とした材料、設備に関する研究開発、また集中豪雨対策として地中埋没ドレーン管と埋没方法研究開発を行いました。
建設土木事業における研究開発費の総額は