第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

《ミッション》

「働くを変え、チームの力を解き放つ」

  チームスピリットは、日々の「働く」に向き合い、多様な働き方への変革を通じて、個人がそれぞれの力を発揮できる環境づくりを支えます。

 さらに、強い「個の力」を「チームの力」へと結集して、目指す未来へと解き放ち、事業の成功や成果につなげ、ひいては社会全体の成長に貢献します。

 

《ビジョン》

「チームの成功を支える プラットフォームになる」

 私たちは、「チームの成功」を支える “Team Success Platform” を提供し、お客様の事業の成功と成果の実現を支えます。

 また、私たち自身が、「チームの成功」という提供価値を創造し続けるプラットフォームになります。

 

《Spirit》(注)

Customer Value Spirit - お客さまの期待を超えていこう

 お客さまの声に耳を澄ませ、歩む先を見据え、半歩先の伴走を続けます。

 同時に「働く」のあるべき未来の姿を描き、そのために必要な価値を想像し、製品・サービスとして届けます。

 

Challenger Spirit - 変化と挑戦を楽しもう

 どんなアイデアもまずは仲間に問うことからチャレンジが始まります。

 自らチャレンジャーになり、またチャレンジャーを讃え、支えることが、チームの成長の礎となります。

 

Professional Spirit - 常に学び、高め合おう

 プロフェッショナルであり続けるために、学び続けます。

 学びはチームへの貢献のためであることを忘れず、その知見を共有し、チームの成長へとつなげます。

 

Team Spirit - 最高のチームになろう

 互いへの敬意を持ちながら踏み込んだ議論をし、最善を追求します。

 全員が同じ成功を目指していることを忘れず、チーム一丸となって行動します。

 

(注)当社グループでは、バリューを社名にちなみSpiritとして掲げています。

 

 当社グループはこのようなミッション、ビジョン、スピリットに基づき、「お客様の成功」を判断基準として経営しております。

 

《経営方針》

少子高齢化と労働人口の減少が進む日本の産業社会において、生産性の改善は最大級の課題です。働き方改革を成果として結実させるためには「生産性改革」と真正面から向き合っていく必要があり、その課題をテクノロジーの力で解決していくことが、当社に課された大きな使命であると感じています。

私たちが提供する「TeamSpirit」は、勤怠管理、工数管理、経費精算といった従業員が日常的に利用するバックオフィス業務システムを、1つのプラットフォームの中で自由に組み合わせて利用できるクラウドサービスです。2011年のサービスローンチ以降、多くの企業の働き方改革に貢献してまいりました。

「TeamSpirit」は、長時間労働の是正や休暇取得管理などの労務管理業務にとどまるものではなく、従業員一人ひとりの働くデータ(ワークログ)を活用し、働くを変え、チームの力を解き放つソリューションです。このプロダクトを通じて、多くの企業が直面している「生産性改革」を真正面からとらえ、その課題を解決するための顧客価値をお届けします。

私たちは上に掲げたミッションを実現すべく、ビジョンとスピリットを共有する仲間とともに社会課題に対し全力で向き合い、ステークホルダーの皆さまとともに持続的な発展を目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループのSaaS事業は、サブスクリプション型リカーリングレベニューモデルであるため、ARR及び契約ライセンス数を増加させ解約率を低位に留めることで、売上高及び利益の成長を実現し、継続的な企業価値の向上と株主への利益還元を目指します。

 

(3)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

 我が国は、少子高齢化による労働力人口の減少という大きな社会課題に直面しており、多くの日本企業にとって生産性の改善や多様な人材が活躍できる労働環境の整備が重要な経営課題となっています。加えて、テレワークやハイブリッドワークが急速に広まったことで、働き方そのものが多様化しており、高度な労務管理や働き方の可視化による生産性の改善の重要性は今後もさらに高まっていくものと考えております。

 富士キメラ総研 「ソフトウェアビジネス新市場 2025年版」によれば、当社が事業を行う勤怠管理のソフトウエア市場は、当社の事業形態であるSaaS型が主流となって今後も安定的な成長を続ける見込みです。

 このようなSaaS市場は、スモール・ミッドセグメントでは多くのSaaS事業者が参入してきており競争環境が激化しています。一方、エンタープライズセグメントにおいては、当社のようなSaaS事業者が存在せず旧来から所有のオンプレミス型が多い市場にSaaS化の追い風を受けて市場浸透を続けており、ユニークなポジションを築いております。

 当社グループは、エンタープライズセグメントにおいて国内のSaaS事業者だけでなく外資系EPRベンダーが容易に成し得ない様々な参入障壁を築いております。まず、過去において多額の投資を実行しエンタープライズに特化した製品群(機能と性能)を有しています。次に、米国Salesforce社との提携によりSalesforce Platformの高い信頼性と拡張性が強みとなっています。さらに、エンタープライズ企業に強い外資系ERPベンダーとは、このような外資系企業が我が国特有の法制度への対応が困難であることから、独国のSAP社や米国のWorkday、Deloitteといったグローバルトップ企業との強固な競合関係を構築し維持しております。

 このような経営環境において、強いコアプロダクト(=勤怠管理)をエンタープライズ市場に市場浸透を図っていく「エンタープライズ戦略」を進めると同時に、コアプロダクトを軸にスピーディにマルチプロダクト展開を進め、新しい複数製品をスモール・ミッド市場の既存顧客を中心に販売していく「マルチプロダクト戦略」の2つを基本戦略として事業を推進していく方針です。

 

 なお、このような経営環境における当社グループの商品、ビジネスモデルは「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループが提供するサービスは、多様な働き方への対応や生産性の改善、チーム力の強化といった、「働くこと」や「人的資本」を取り巻く企業の課題意識の高まりを背景に、今後もますますの需要増加が期待されます。当社グループのさらなる成長を実現するため、優先的に対処すべき課題は以下のとおりであります。

 

①エンタープライズビジネスの成長加速

 当社は、エンタープライズビジネスを成長戦略の柱に据えて、製品開発、マーケティング、営業の各領域に投資を行っております。当事業年度においても、従業員1,000名以上のエンタープライズ企業から複数の新規受注を獲得し、エンタープライズビジネスの拡大を進めております。この戦略を成功させることが、中長期的な企業価値及び株主価値の向上に資すると考えており、成長性と収益性のバランスを取りながら投資を行ってまいります。

 

②ミッド・スモール市場の成長維持

 ミッド・スモール市場には多くの競合が存在しており、足もとの成長率はやや鈍化傾向にあります。運用利便性を向上させるUIの改善や継続的な機能強化及び新機能のリリースに加え、主力製品である勤怠管理を軸にスピーディにマルチプロダクト展開を進め新しい複数製品をスモール・ミッド市場の既存顧客を中心に販売していくマルチプロダクト戦略を推進しています。さらに、インサイドセールスやWebマーケティングの強化等、ミッド・スモール市場を成長させるために各種施策を推進してまいります。また、カスタマーサクセスの継続的な強化を行い、解約率の削減にも取り組んでおります。

 

③新規領域への事業拡大及びマルチプロダクトの開発加速

 当社グループは、持続的な成長率を実現するために、積極的な新規事業・プロダクトの開発が不可欠であると考えております。既存事業の周辺領域における新サービスの開発にとどまらず、新たな領域への新規事業の開発を進めるマルチプロダクト戦略を行い、中長期的な成長加速のドライバーとしてまいります。

 

④優秀な人材の確保と育成

 当社グループの中長期的な企業価値の向上に向けて、優秀で意欲的な人材を採用し、その定着を図ることは経営基盤を強固にしていくために非常に重要な課題であると認識しております。当社グループとしては積極的な採用活動を継続するとともに、適切な目標管理と人事評価を行い、優秀な人材の確保と活用に努めてまいります。また、従業員の職位、職務に応じた適切な研修を積極的に行い、人材の教育・育成を進めてまいります。

 

⑤中長期的な収益性の向上と安定したキャッシュ・フローの創出

 当社グループは、ARR成長を最優先としながらも、収益性向上に向けた経営の効率性を高めることを重要戦略にしております。全社にわたって、投資対効果を見極めながら規律を持った投資を行っており、今後もARR成長に向けた投資は継続するものの、収益性向上に向けた経営効率性を高めるための取り組みを行ってまいります。長期的な目線として、ARR100億円と営業利益率20%を目指してまいります。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

 

(1)基本的な考え方

 当社グループは、「働くを変え、チームの力を解き放つ」をミッションに掲げ、労働生産性を改善するという大きな社会課題の解決を目指しています。当社グループが持続的に高品質なサービスを提供し企業価値を向上させていくために、サステナビリティへの取組を重要な経営課題と位置づけ、社会全体の持続的な発展と当社グループの成長のために様々な課題に対し積極的かつ優先的に対応をしてまいります。

 

 当社のグループのサステナビリティを実現するため、「第1企業の概況 3事業の内容」に記載した《サブスクリプション型リカーリングレベニューモデル》をビジネスモデルとして採用しております。

 

 また、中期ビジョンとして「ARR100億円、ARR成長率20%以上、営業利益率20%以上」を掲げており、これを実現するために次の3点を成長戦略のポイントとして位置付けております。

 

①エンタープライズビジネスの強化

②マルチプロダクトカンパニーへの進化

③経営効率性の改善による着実な営業利益の成長

 

 これらを実現するために、サステナビリティ分野においては以下のテーマを重要な戦略と位置付けて重点的に取り組んでおります。

 

 なお、サステナビリティ全般に対するガバナンス体制は以下のとおりです。

(サステナビリティ上の重要な課題の検討・審議に関連する主な会議体)

会議体

開催頻度

主な構成メンバー

主な役割

取締役会

原則月1回

取締役

サステナビリティに関する取組全般の監督

監査等委員会

原則月1回

監査等委員である取締役、内部監査室長

サステナビリティに関する取組を含む取締役の業務執行の監査

指名・報酬委員会

適宜

取締役

経営層及び中核人材の選任及び報酬体系方針の策定及び監督

経営会議

原則月1回

取締役、執行役員等

サステナビリティに関する各種施策の検討及び推進

衛生委員会

毎月1回以上

人事・労務、衛生委員、産業医

労務管理、職場衛生環境の整備に関する報告・審議

コンプライアンス委員会

半期毎

社内取締役、監査等委員会議長(社外取締役)、執行役員、内部監査室長、法務

コンプライアンス・内部統制に関する報告・審議

 

(2)人的資本

①ガバナンス

 当社のビジネスモデルは目に見える資産を保有しないサブスクリプション型リカーリングレベニューモデルであり、その価値創造の根源は「人材」です。「働くを変え、チームの力を解き放つ」をミッションとし、価値創造の源泉となる「人的資本」の強化を以下の体制のもとで推進しております。

 まず、人的資本経営の実行体制として、取締役会における経営視点での方針の議論を経て、組織再編や人事評価等の重要な人事施策を経営会議で審議、決定しております。人事施策の効果・課題などに加えて、リスクの早期発見・対処のため、エンゲージメントサーベイやストレスチェックなどを活用してモニタリングを行い、その結果が経営会議と取締役会に対して定期的に報告され、各会議体において議論しながら施策を進めております。

 このようなガバナンス体制を通じて、人的資本経営を強化し、持続的な企業価値向上を推進してまいります。

 これらを実現するために、サステナビリティ分野においては下記のテーマを重要な戦略と位置付けて重点的に取り組んでおります。

 

②戦略

 当社グループでは、人的資本経営において重要と考えるスキル・リスキリング、ウェルビーイング、カルチャーの3つの観点から各種多様な施策を実行しております。

 

ⅰ.スキル・リスキリング

 持続的な成長を推進するための組織規模拡大局面において、当社ではリーダー層の登用を積極的に推進しております。そのため、比較的経験の少ないリーダーであってもチームのパフォーマンスを最大化させていく、マネジメント力の強化が最重要課題と捉え、管理職を対象としたリーダーシップスキル、チーム合意形成スキル、チームコミュニケーションスキルといった各種のピープルマネジメントスキル研修を重点的に実施し、リーダーが変化と多様性に適切に対応していくためのスキル強化を行っています。

 また、顧客に対する価値創造の一連のプロセスにおいて最も重要なプロダクト開発及びサービス提供に必要な専門スキルの強化を推進しております。

 特に、当社の主要プロダクトはSalesforceプラットフォーム上で提供されるものであることから、Salesforce認定資格がプロダクト開発力及びサポート対応品質に大きく貢献するため、当該認定資格の取得状況を把握し、受験料の補助や資格手当の拡充により、開発力及びサポート対応品質強化に努めております。

 また、開発部門に関してはSalesforce認定資格だけでなく、勤怠計算や経費精算等の業務関連性の高い専門スキルを定義し体系化することで、スキルの獲得状況を見える化し、費用補助を行うことでリスキリングを推奨しております。

 このような、各専門職におけるスキルの定義とリスキリング推奨制度は開発部門だけでなく、コンサルティング部門やコーポレート部門でも展開を始めており、全社展開に向けた取組が始まっております。今後は、従業員の保有スキルを可視化した上でスキルの面での人材ポートフォリオ分析を通じた採用、育成により組織力向上を目指してまいります。

 その他、スキル向上を想定した副業制度や業務関連書籍の購入補助制度などを全社で実施しております。

 

ⅱ.ウェルビーイング

 当社は、自社製品の活用を実践し労働生産性の改善を体現し、従業員がパフォーマンスを最大化できる環境整備を行っております。

 特に、勤務形態については、自社製品であるTeamSpiritを最大限に活用することで、フレックス勤務、ハイブリッドワーク、育休や傷病といった休暇制度等、働く人がパフォーマンスを最大化させる上で勤務する時間や場所、個々人がおかれた状況に柔軟に対応できる環境となっております。

 また、ハイブリッドワーク環境において自発的に出社して相互のコミュニケーションを促進するための環境整備の一環として、各地から通勤の利便性の高い千代田区内幸町に本社オフィスを開設しております。また、デザイン性が高い共用スペースのほか、会議室やテレフォンブースが充実している等、働きやすさを重視した設計となっているWeworkにオフィス環境を整え、従業員の憩いの場やドリンクを用意する等従業員が自分たちで働きやすいオフィス作りを積極的に行っております。

 各種制度や環境面だけでなく、確定拠出年金や株式報酬制度、持株会奨励金制度を通じて個人の資産形成を促進し、将来設計の面でも安心して持続的に働くことができる報酬制度を導入しております。また、部活動やボランティア活動に対する費用補助を通じて従業員同士の交流体験を推奨しております。

 

ⅲ.カルチャー

 当社では多様性を重視し、ジェンダー、国籍、キャリア、障害、個々人のライフステージにとらわれない人事や柔軟な働き方を実現しておりますが、平均勤続年数が約3年と比較的、入社から間もないメンバーが多数を占めております。そのため、勤続年数に関わらず価値創造に向けて全社が一体となるためのカルチャー形成を推進しております。

 採用の面では、カジュアル面接の実施を行う他リファーラル採用やアルムナイ採用を奨励しており、入社時点のミスマッチを予防しております。

 また、入社後のオンボーディングプログラムを整備し、新入社員が各役員との面談を通じた会社理解や当社特有の専門知識に関する各種研修を受講することで早期に当社のカルチャーに馴染み、戦力化していくことを促進しております。

 加えて、OJTやオンボーディングプログラムでフォローしきることができない新入社員の悩みや困りごとを先輩社員が解決に導くメンター制度を導入しています。

 

 全社員を対象としたカルチャー醸成の取組としては、毎月のAll-Hands MTG(オンライン形式の全社集会)の他に年に数回のALL-TeamSpirit(会場での全社集会)を開催しています。ハイブリッドワークを採用する当社グループの全従業員が一堂に会し、代表取締役CEOをはじめとする各役員等から直接全社戦略を共有し、相互のコミュニケーションが取れるようなコンテンツにすることで、相互コミュニケーションの増進を図っております。また、月次の経営会議の一部を全社に向けて公開することで、経営課題をリアルタイムに共有し従業員の経営参画意識の醸成に寄与しております。

 

 また、ハイブリッドワーク環境下において普段、業務上の接点が少ない従業員同士のコミュニケーションを促進する目的で、出社日にランダムに選出された他部門の社員とランチをともにする「シャッフルランチ制度(昼食代補助制度)」等の各種イベントを実施しております。

 さらに、当社のミッション及びビジョンを体現し、価値創造に貢献した社員を表彰するアワード制度や、社内SNS上で、日頃の感謝を伝え合う「タコス制度(ピアボーナス制度)」、ちょっとした困りごとを発信しお互いに助け合う「HelpMe制度」等があります。

 このように、価値創造を最大化することを目的として、組織の枠組みを超えたチームワークを促進するカルチャー形成に取り組んでおります。

 

③リスク管理

 当社グループでは、人的資本の毀損につながる「リスク」と、価値創造のための「機会」の両面から各重要課題にアプローチすることによって、企業価値向上につなげています。当社が、認識しているリスク及び機会とそれらに対する取り組みは下表のとおりです。

項目

リスク又は機会

取組

コンプライアンス/倫理

コンプライアンス違反やハラスメントによる職場環境の悪化

コンプライアンス委員会の定期開催によるリスクのモニタリング

ハラスメント研修の定期開催

社内通報窓口及び社外通報窓口の設置

労働慣行

長時間労働等による生産性の低下

当社製品であるTeamSpiritの勤怠・工数機能によって、対面及び非対面のハイブリッドワーク環境下においても労働時間や仕事内容を可視化し、適時にモニタリングすることで適切な労働時間管理を実現

健康・安全

長時間労働による心身の傷病の発生

上記のTeamSpiritの機能活用に加えて、ストレスチェックやエンゲージメントサーベイ等の各種モニタリングを実施

ダイバーシティ

イノベーションの停滞や意思決定の質の低下、従業員のモチベーション低下

ジェンダー、国籍、キャリア、障害、個々人のライフステージにとらわれない採用と柔軟な働き方の実現

採用・維持・サクセッション

採用活動の不調、退職率の増加、重要ポジションの兼任による業務過多

リファーラル採用やアルムナイ採用の奨励、オンボーディングプログラムの拡充等の各種のウェルビーイング施策の展開(上記②ⅲ参照)

エンゲージメント

一体感の欠如による戦略の不一致

チームスピリットカルチャーの醸成のための各種施策の展開(上記②Ⅲ参照)

育成

変化や多様性によるスキルや専門知識の陳腐化

リーダー育成とスキルマネジメントを中心とした専門知識習得のための各種施策の展開(上記③ⅰ参照)

 

 

 

④指標及び目標

 法定開示項目の他、当社が人的資本経営を推進していく上で重要と考える指標とその目標は下表のとおりです。

なお、当社においては、関連する指標データ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結子会社では行われてはいないため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

項目

指標

実績

中期的な目標

法定開示項目

勤続年数

3.5

5年程度

女性管理職割合

29.3

女性活躍の推進に向けた改善を促進する

男女賃金格差

75.0

同上

男性育児休業率

85.7

取得対象者の100

スキル・リスキリング

Salesforce認定資格保有者数

60

取得対象者の100%

ウェルビーイング

育休復帰率

83

100%

働きがいある会社認定の有無

認定あり

継続して認定を受ける

コンプライアンス研修参加率

100

100%

従業員1人あたり月平均残業時間

18.2時間

今後も低減を目指す

カルチャー

リファーラル採用又はアルムナイ採用比率

24.4

今後も増加を推奨する

退職率 (注)

16.0

10%以下

(注)提出会社における直近2年間の平均値としております。

 

(3)その他の事項

①情報セキュリティ

 当社グループのサービスを継続的に提供していくためには、情報セキュリティの強化が必要不可欠であります。当社では、ISO/IEC27001及びプライバシーマークを取得し、情報セキュリティを強固に保つために適正な管理・運用を行っております。また、情報セキュリティ及びプライバシー基本方針を定め、すべての役職者・従業員向けに社内研修を実施する等、情報セキュリティの強化のための施策に取り組んでいます。

 

②環境問題

 気候変動は、持続可能な社会を実現する上で最も差し迫った課題の1つであり、気候パターンの変化や異常気象により我々の社会に大きな影響を及ぼすリスクがあります。当社グループは気候変動対策として、エネルギー使用量と温室効果ガス排出量の測定・開示・削減に取り組むとともに、TeamSpiritをはじめとする各種オンラインサービスの提供により、ユーザーの皆様のペーパーレス推進や不要な移動の削減の一翼を担うことで、社会全体の環境負荷低減に貢献していきたいと考えております。

 

 なお、当社の電力使用量および温室効果ガス(GHG: Greenhouse Gas)排出量は以下のとおりです。

 2023年8月に再生可能エネルギーを利用するオフィスビルへの移転及び旧オフィスでは執務室を2フロア利用から移転に合わせてワンフロアに集約したことなどにより、電気使用量及び温室効果ガスの排出量が減少しました。

 当社グループが気候変動に与える影響の多くは電力消費によるものであり、環境負荷を抑制していくためにも、入居するオフィスを通じてさらなる電力消費の削減や再生可能エネルギーの利用を進めてまいります。また、フリーアドレスのオフィス出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークにより、無駄のない効率的なオフィス利用が可能となっております。

 

 

2023年8月期

2024年8月期

2025年8月期

電気使用量(KWh)

130,673

43,592

51,161

SCOPE1(kg-CO2)

0

0

0

SCOPE2(kg-CO2)

58,934

16,390

20,874

SCOPE1,2 合計

58,934

16,390

20,874

(注)対象は株式会社チームスピリット本社のみ

 

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境の変化について

 当社グループのSaaS事業は、企業を主要顧客としており、勤怠管理など顧客企業の従業員が毎日使用する機能を提供しています。国内外の経済情勢の変動や景気動向等を理由として直ちに契約が解約される性質の商品ではないため安定的な収益を見込んでおりますが、顧客企業のIT投資マインドが減退するような場合には、新規契約数が鈍化する可能性など、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)クラウド市場の動向について

 当社グループが事業を展開するクラウド市場は着実な成長を続けております。当社グループはこの市場成長傾向は継続するものと見込んでおり、その中で一定のシェアを獲得するべく、商品や営業組織の拡充を図っております。しかしながら、国内外の経済情勢の変動や景気動向等を理由として予期せずクラウド市場の成長が鈍化するような場合には、新規契約数の鈍化など、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)株式会社セールスフォース・ジャパンに関するリスク

 当社グループが顧客に提供しているアプリケーションは、株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するクラウドプラットフォーム(Lightning Platform)上に構築されております。なお、同社との契約における解除条項は以下のとおり定められておりますが、現状で解除条項に抵触しておりません。

・相手方が本契約の重大な違反をして、違反のない当事者からの書面の通知の受領後30日以内に、その違反を是正しなかった場合。

・特定の四半期において、当社グループの有効なユーザー合計数が25%以上減少し、さらにその後2ヶ月連続して10%以上減少した場合。

・相手方に、解約しようとする当事者の直接競合者による支配権の変更があった場合。

・相手方が、破産又は、支払不能、管財人による財産管理、清算、債権者への財産譲渡に関するその他の手続の申し立ての対象となった場合。

 また、現状では株式会社セールスフォース・ジャパンに日本からの撤退の予定はなく、今後の契約関係も安定して継続する見込みであります。しかしながら、同社の経営戦略の変更により日本でのLightning Platformの提供が廃止・停止となった場合、Lightning Platformの機能に障害が発生して当社グループのアプリケーションに影響が生じた場合、Lightning Platformの競争優位性が失われた場合、Lightning Platform利用料(当社グループのプラットフォーム仕入価格)の引上げを要求された場合、同社とのOEMパートナー契約の解除事由に抵触し契約を解除された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)営業活動に関するリスク

 当社グループはこれまで、クラウド市場や働き方改革市場の拡大などを背景として事業の拡大をしてまいりました。今後は、エンタープライズ企業を中心により幅広い業種や企業との契約を増やしていく予定でございますが、商談日数の長期化や段階的な導入などにより、売上計上時期が変動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)想定を上回る解約が生じるリスク

 当社グループのSaaS事業は、サブスクリプション型リカーリングレベニューモデルであるため、顧客満足度を高めることで解約率を低く維持するための施策を行っております。しかしながら、顧客企業の利用状況や経営環境の変化などの理由により、毎年一定の解約が発生しております。予算及び経営計画には将来の解約を見込んでおりますが、想定を超える解約が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6)新規契約数の季節変動について

 当社グループの売上は顧客企業の人事及びIT予算により構成されるため、新規契約時期は顧客企業の予算策定スケジュール、システム刷新計画、人事部門の繁忙期などの影響を受けます。したがって、季節に依らず契約数が推移する業種に比べて、顧客企業の決算期を3月とすると当社製品の導入時期は当社事業年度の下半期に偏重する傾向があります。また、システム刷新計画の変更により、契約の獲得件数の変動が大きく下振れ幅が顕著な場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。
 

(7)競合について

 当社グループが提供する勤怠管理や経費精算等のフロントウェアソリューション領域においては、特にミッド・スモール市場を中心に多くの競合企業が存在しておりますが、当社グループのサービスは単一機能を提供することに止まらず、勤怠管理、就業管理、工数管理、経費精算、電子稟議、カレンダー、SNSといった従業員が日々利用する機能をひとつに集約することで、複合的な視点で従業員の活動記録(ワークログ)をリアルタイムに可視化し、より効率的で生産的な働き方を実現することを目指しております。また、より幅広いお客さまニーズに対応するため、2023年9月にサービスラインナップを刷新し単機能プランを新設しました。

 エンタープライズ市場においては手組みのスクラッチシステムやカスタマイズされたオンプレ型のパッケージシステムの利用が主流となっており、当社と同じクラウドサービスの競合企業はミッド・スモール市場と比較しても少ない状況です。しかしながら、競合企業の技術力の向上や予期しないサービスの登場などにより、現在以上に競争が激化する場合には、新規契約数の鈍化や既存契約先の解約数増加など、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)単一事業であることのリスク

 当社グループの売上は、「TeamSpirit」とその関連サービスで構成されており、SaaS事業の単一事業となっております。国内の労働力人口の現象により、企業の生産性向上に寄与するシステムに対する需要の成長傾向は継続するものと見込んでおりますが、当該市場の成長が鈍化するような場合、事業環境の変化等への対応が適切でない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)人材の確保について

 当社グループのビジネスの成長持続には、優秀なエンジニア、コンサルタント及びセールス人材を安定的に確保することが重要と認識しております。当社グループでは継続的に従業員の採用及び教育を行っておりますが、従業員の採用及び教育が計画どおりに進まないような場合や人材流出が進むような場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)訴訟について

 本書提出日現在において、重大な訴訟を提起されている事実はございません。しかしながら、当社グループが事業活動を行う中で、顧客等から当社グループが提供するサービスの不備、アプリケーションの不具合、個人情報の漏洩等により、訴訟を受けた場合には、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)知的財産権に係る方針について

 当社グループは、販売する商品の名称につき、商標登録を行っており、将来展開を計画している商品についても商標権の取得を目指す方針であります。当社グループの保有する知的財産権を保護するために細心の注意を払うと共に、他社の知的財産権を侵害しないように顧問弁護士等と連携し必要な措置を講じてまいります。ただし、当社グループの知的財産権の侵害や当社グループの他社侵害を把握しきれずに、何らかの法的措置等が発生した場合、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)システムトラブルについて

 当社グループが顧客に提供しているアプリケーションは、クラウドという特性上、インターネットを経由して提供されており、その可用性をインターネットに接続するための通信ネットワークやインフラストラクチャーに依存しております。当社グループはシステムトラブルを最大限回避すべく、企業向けクラウドプラットフォームとして多くの企業から信頼されているSalesforce,Inc.が運営するLightning Platform上にアプリケーションを構築しております。しかしながら、自然災害及び事故等による予期しえないトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こるような場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)重大な不具合について

 当社グループが提供するアプリケーションは、開発計画から本番リリースに至るまでの開発プロセスが定められております。顧客へ提供する前に、厳しい品質チェックを行った上で本番リリースしておりますが、顧客への提供後に重大な不具合(バグ等)が生じ、補修等追加コストの発生や信用の失墜、損害賠償責任が発生した場合、当社グループの事業活動及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)情報管理体制について

 当社グループでは、業務に関連して多数の顧客企業の情報資産を取り扱っております。情報セキュリティ基本方針を策定し、役員及び従業員に対して情報セキュリティに関する教育研修を実施する等、情報管理体制の強化に努めております。しかしながら、何らかの理由により重要な情報資産が外部に漏洩するような場合には、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)内部管理体制の構築について

 当社グループは、今後の事業拡大に対応するため、内部管理体制をさらに強化する必要があると認識しております。今後は人材採用及び育成を行うこと等により内部管理体制の強化を図っていく方針であります。しかしながら、内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)我が国における働き方の変化について

 当社グループの主力商品である「TeamSpirit」は、勤怠・就業管理機能を主要機能の1つとして構成しており、今後、勤怠・就業管理を必要としない成果管理主義型の働き方が浸透した場合や、法規制の改正等により勤怠・就業管理の位置づけに変化が生じた場合、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

 

①経営成績の状況

 当社グループは、「働くを変え、チームの力を解き放つ」のミッションと、「チームの成功を支えるプラットフォームになる」のビジョンを掲げ、我が国の少子高齢化にともなう労働力の減少と需給ギャップの拡大という社会課題に向き合い、チーム力の最大化の観点から人的資本の生産性向上を実現するSaaS(注1)をTeam Success Platformとして提供しています。具体的には、勤怠管理、工数管理、経費精算、電子稟議等の業務システムのクラウドサービス「TeamSpirit」(注2)等に加えて、AI議事録ソリューション「Synclog」や「TeamSpiritタレントマネジメント」等を提供しております。

 

 当社グループが提供するサービス領域における短期的な事業環境といたしましては、フルリモートワークやハイブリッドワーク等の多様な働き方への対応が求められるようになったことで、高度な「勤怠管理」への需要は継続的に高い関心を集めております。また、最近では、労働時間の正確な把握だけでなく、仕事の見える化によるチームの活性化や非対面でのマネジメントの最適化を可能にする「工数管理」への需要も高まっています。

 

 中長期的な事業環境といたしましては、人的資本経営に対する関心の高まりを背景に、多様で生産性の高い働き方の実現や、従業員エンゲージメントの向上に注力する企業がますます増加することが予想されます。また、特にエンタープライズ企業(注3)では、2000年頃に一斉導入されたERP並びに、それに付随したデータのエントリー機能を担う「勤怠管理システム」や「経費精算システム」といったERPのフロントウェアシステムのリプレイス需要が高まっています。従来、エンタープライズ企業では、これらのシステムは各社独自の仕様で構築されるケースが一般的でしたが、昨今は更新投資やシステム保守費をかけることなく最先端のサービスを利用することができるSaaSへの関心が高まっています。

 

 このような事業環境の下で、当社グループは成長戦略として①エンタープライズセグメントでの成長加速、②ミ

ッド・スモールセグメントでの成長維持、③新規領域の創出の3点に取り組んでおります。同時に成長性を最優先としながらも経営効率を高めるための施策に注力し、成長性と収益性の両立に取り組んでおります。

 

 2025年8月期の経営成績は以下のとおりです。

 

 ライセンスの受注状況に関して、エンタープライズ企業の新規受注や追加受注が成長を牽引したことで、当連結会計年度における契約ライセンス数の純増は118,170ライセンスとなり、累計の契約ライセンス数は663,689ライセンス(前連結会計年度末比21.7%増)となりました。これに伴い、ARR(注4)の純増は578百万円となり、累計では4,414百万円(同15.1%増)となりました。また、契約社数の増加は212社となり、累計で2,179社となりました。

 

 当連結会計年度における売上高は4,922百万円(前連結会計年度比11.3%増)となりました。ライセンス売上高は4,021百万円(同12.1%増)、プロフェッショナルサービス売上高は導入プロジェクトの受注が引き続き堅調に積み上がったことで900百万円(同8.1%増)となりました。営業利益は、増収に加えてシンガポール子会社の事業縮小に伴う人件費及びその他の固定費の減少や、採用活動や広告宣伝等の費用対効果の薄い施策の見直しによる経営効率化により269百万円(前連結会計年度は営業損失87百万円)となり黒字転換を実現しました。また、繰延税金資産について、当期の業績及び将来計画などを勘案し、その回収可能性を慎重に検討した結果、過年度の評価性引当金の戻し入れを行い、当連結会計年度末において繰延税金資産693百万円を計上したことに伴い、前連結会計年度末からの増加額190百万円を法人税等調整額に計上しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、362百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失180百万円)となりました。

 

 なお、当社グループはSaaS事業の単一事業であるため、事業セグメント別の記載を省略しております。

 

 

 

(注1)SaaS:Software as a Serviceの略称で、サービスとしてのソフトウエアを指す。クラウドサーバーにあるソフトウエアを、インターネットを経由して利用できるサービス。

 

(注2)TeamSpirit:大企業向けの「TeamSpirit Enterprise」及び、幅広い企業規模で利用可能な「TeamSpirit」の2つの製品で構成。

 

(注3)企業規模毎の定義は以下のとおり。

名称

定義

エンタープライズ企業

従業員が1,000名以上の企業

ミッド企業

従業員が200~999名の企業

スモール企業

従業員が199名以下の企業

 

(注4)ARR:Annual Recurring Revenueの略で、集計基準日時点の当社製品のライセンス収入から得られる月間収益の合計を12倍したもの。

 

②財政状態の状況

 当連結会計年度末における総資産は4,472百万円となり、前連結会計年度末から779百万円増加しました。

 

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産は3,676百万円となり、前連結会計年度末から553百万円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加によるものです。

 

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産は795百万円となり、前連結会計年度末から226百万円増加しました。これは主に、繰延税金資産の増加によるものです。

 

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債は2,848百万円となり、前連結会計年度末から384百万円増加しました。これは主に、繰延収益の増加によるものです。

 

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債はありません。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は1,623百万円となり、前連結会計年度末から394百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによる利益剰余金の増加によるものです。

 

③キャッシュ・フローの状況
 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は2,942百万円となり、前連結会計年度末に比べ399百万円増加(前連結会計年度比15.7%増)しました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は442百万円(前連結会計年度は68百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益277百万円及び受注拡大に伴い繰延収益261百万円を計上したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は21百万円(前連結会計年度は107百万円の収入)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は34百万円(前連結会計年度は0百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出32百万円によるものです。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

② 受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

③ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をサービス別に示すと次のとおりであります。

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2024年9月1日

至 2025年8月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

ライセンス

4,021,971

12.1

プロフェッショナルサービス

900,713

8.1

合計

4,922,684

11.3

(注)1.当社グループはSaaS事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。上記ではサービス別の販売実績を記載しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び重要な見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて 記載しています。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて 記載しています。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 資金需要及び資金調達につきましては、当社グループの事業規模の拡大を進めるために、次世代プロダクト開発に取り組んでいく考えであります。これらの資金需要は手元資金で補うことを基本として必要に応じて資金調達を実施します。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりと認識しており、これらのリスクについては発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 

⑤ 経営戦略の現状と見通し

 当社グループは①エンタープライズビジネスの強化、②マルチプロダクトカンパニーへの進化、③経営効率性の改善を成長戦略に位置づけ事業展開してまいりました。これらの戦略は着実に進展しているものと認識しており、今後もこれらを継続することで売上高成長と営業利益率改善を進めてまいります。

 

⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について

 当社グループの経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社グループが今後さらなる成長を遂げるためには、さまざまな課題に対処することが必要であると認識しております。

 それらの課題に対応するために、経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、次世代商品開発による競合との差別化を推進し、さらなる事業拡大を図ってまいります。

 

5【重要な契約等】

 当社は、2024年12月2日付でワークライフログ株式会社の株式の100%を取得し、同社を子会社といたしました。また、2025年2月28日付で子会社であるワークライフログ株式会社について、当社を存続会社とする吸収合併を行っております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。