当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策により緩やかな回復の動きは見られるものの、生活必需品を中心とした物価上昇が続き個人消費は伸び悩み、また、地政学リスクの長期化に加え、米国の通商政策の影響等による景気の下振れリスクの高まりもあり、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属するアパレル業界においては、訪日外国人によるインバウンド消費の減速が見られることに加え、生活防衛意識の更なる高まりや不安定な天候要因から春夏物の衣料品販売が低調に推移する傾向があるなど、依然として事業環境への影響が懸念されます。
このような環境の下、当社グループは「マルチ・ブランドの進化」としてブランドポートフォリオ経営、「マルチ・チャネルの深化」としてチャネル間の融合・新ロケーションの開拓、「CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の強化」として単一ブランドから複数ブランドへのファン拡大・LTV(ライフタイムバリュー)の最大化を目指しております。安定した事業基盤の構築として、主力ブランドの新規出店やオンラインとオフラインの統合を目指したOMO(オンラインマージズウィズオフライン)施策の推進、CRMを強化することで、販売機会の提案を行ってまいりました。
直近では、株式会社ワールドと協業で「petit main」の海外一号店である台湾に出店し、好評を得ております。引き続き今後も海外展開の推進などを中心に、ワールドグループとしてのシナジーをより一層拡大すべく取り組んでまいります。
また、IPビジネスも積極的に展開し、JR東日本グループのアトレと、当社ナルミヤキャラクターズのコラボレーション「atre Summer CARNIVAL」を7月に実施、また「Mezzo Piano Junior(メゾ ピアノ ジュニア)」のキャラクター「ベリエちゃん」と、株式会社サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」との初コラボレーションを行い、8月にルミネエスト新宿にてPOPUPショップを先方より展開していただきました。このような形で、IPビジネスの拡大も順調に進んでおります。
業績につきましては、昨年度から再開した積極的な新規出店に伴う売上増加、長い夏シーズン対策としての晩夏アイテム強化による売上増加、それに加え、第1四半期連結会計期間でのルミネ新宿で開催したメゾピアノジュニア25周年記念POPUP店舗の売上も寄与したこともあり、売上高は堅調に推移し、19,185百万円(前年同期比109.0%)となりました。売上総利益については、春夏物を積極的に仕入したものの、在庫消化に苦戦を強いられてしまい、値引きを強めた夏物セールによる在庫消化を実施した結果、11,137百万円(同105.9%)と売上高の前年同期比ほどの伸び率は獲得できませんでした。
一方で、コスト面につきましては、出店増加に伴う人件費の増加、物流単価上昇に伴う配送コストの増加や、引き続き積極的な新規出店に伴う開店コスト等の先行投資を進めているなどの一過性の事象もあり、販売費及び一般管理費が10,833百万円(前年同期比110.5%)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は19,185百万円(前年同期比109.0%)、営業利益304百万円(同42.9%)、経常利益248百万円(同35.7%)、親会社株主に帰属する中間純利益95百万円(同22.8%)となりました。
また、当社グループはベビー・子供服の企画販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の経営成績に関する記載は省略しております。
(2)財政状態の分析
(資産)
当中間連結会計期間末における資産は13,135百万円となり、前連結会計年度末に比べて860百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金が1,234百万円及びリース資産(純額)が68百万円減少し、売掛金が232百万円、建物及び構築物(純額)が177百万円及び長期前払費用が27百万円増加したことによります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債は6,515百万円となり、前連結会計年度末に比べて453百万円の減少となりました。これは主に、未払金が89百万円及び長期借入金が370百万円減少したことによります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は6,620百万円となり、前連結会計年度末に比べて407百万円の減少となりました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益95百万円の計上及び配当金の支払520百万円により利益剰余金が424百万円減少したことによります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて1,234百万円減少し、704百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、202百万円(前年同期は451百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益233百万円の計上、減価償却費286百万円、売上債権の増加額232百万円、仕入債務の減少額134百万円、未払金の減少額80百万円及び未払費用の増加額123百万円等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、452百万円(前年同期は593百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出345百万円、無形固定資産の取得による支出42百万円、差入保証金の差入による支出75百万円及び差入保証金の回収による収入13百万円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、982百万円(前年同期は874百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出381百万円、リース債務の返済による支出81百万円及び配当金の支払額520百万円によります。
(4)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
(株式会社ワールドとの株式交換契約)
当社は、2025年7月3日開催の取締役会において2025年10月1日を効力発生日として、株式会社ワールドを株式交換完全親会社、当社を株式交換完全子会社とする株式交換を行うことを決議し、同日付で株式会社ワールドと当社の間で株式交換契約を締結いたしました。
なお、詳細につきましては、「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。