第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は設立時に「便利で安全なネットワーク社会を創造する」というビジョンを掲げております。セキュリティと利便性は二律背反トレードオフであり、便利で安全に使うことができるものは非常に難しいですが、「便利でありながら安全を担保できるようなネットワーク社会の創造に貢献しよう」という決意を込めております。

 

(2)経営戦略等

事業戦略の第一は、多様なサービスラインナップ※を提供することです。部分的な「PCへインストールするアンチウイルスソフト」、「WAF(Web Application Firewallの略で、外部ネットワークからの不正アクセスを防ぐためのファイアウォールの中でも、Webアプリケーションのやり取りを把握・管理することによって不正侵入を防御することができるファイアウォールのこと)などのセキュリティデバイスの導入」、「メール訓練による社員の意識向上」などはそのセキュリティ効果はゼロではありませんが、いずれも限定的であり、企業の取り組みとしては不十分であると言わざるをえません。一方で、多様なサービスラインナップを提供できるサービスベンダーは非常に数も少なく、しかも監査資格(当社はPCI DSSというセキュリティ監査資格を保有しています)を持った企業でのサービス提供はほとんどありません。監査資格を保有しつつ、多様なサービスラインナップを提供することが第一の戦略となります。

※多様なサービスラインナップとは、技術ソリューション(情報セキュリティ対策システム等)に加え、セキュリティに対する社員意識を向上させ、万一の時にはインターネットを切断する、という高度な経営判断ができるような「組織防衛体制」を顧客企業が構築できるためのサービスのことを指しております

 

事業戦略の第二は、独立系※であることを生かしたサービス展開を図ることです。IT関連機器メーカ等の系列会社は系列の製品を使用する必要があり事業に制約を受けますが、当社は他社から制約を受けない独立系であることから、日々新しく出てくる米国企業などの新製品をどれも取り扱うことができます。今や、セキュリティサービスはメーカ系、総研系、SIer系などの大手資本が参入していますが、いずれも大企業をバックにした資本構成の中で、当社は稀有な存在であり、独立系を維持することが非常に重要な戦略であると考えています。

独立系である強みを前面に打ち出して、様々な顧客に対して、客観的なコンサルとその時点で最適と思われるサービスを提供していくことが第二の戦略となります。

※情報セキュリティサービスを提供する会社は、メーカ系、総研系、SIer系などの大手資本が参入した系列会社とそれ以外の会社に大きく分けられ、系列に属さない会社を独立系と呼んでおります。当社は、ファンド投資を受けた経緯からSBIホールディングス株式会社の子会社にはなっているものの、事業において制約を受けていないこと等から独立系のカテゴリーに属していると認識しております

 

事業戦略の第三は、スキルを持った人員によるサービスを徹底することです。企業が情報セキュリティ対策デバイス(機器・装置)の効果をきちんと得ようと思うと、しかるべきスキルを持ったエンジニアを配置し、24時間で監視・運用することが必要になります。しかしながら通常の企業では、そのような人員はもとより、そもそもIT人員が不足している状況です。そのような状況でデバイスを買っても、当初狙った効果を得ることはできないと考えられます。当社のスキルを持った人員がお客様に代わってデバイスを運用したり、サービスそのものをクラウド化して提供したりすることなどを徹底することが、当社の第三の戦略となります

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の目標とする経営指標としては、収益性の向上に重点をおき、売上高営業利益率の向上を掲げております。

 

(4)経営環境

情報セキュリティ市場においては、依然として標的型メール攻撃や企業システムの脆弱性を突いて情報を窃取しようとする攻撃があとを絶たず、情報セキュリティ対策が重要な経営課題としてあげられるようになってまいりました。また、クレジットカード業界ではPCI DSS準拠を経済産業省が今まで以上に強く勧めている背景もあり、2020年の東京オリンピックまでに日本の情報セキュリティを強化しようとする動きは一段と活発になっております。

企業ニーズは、情報漏えいを起こさないためのトータルシステムや、「CSIRT」と呼ばれる緊急時対応組織の組成、「PCI DSS」への準拠など、従来のエンドポイントに代表される部分的な対策から、経営の観点からの全社的な対策へと明確に移ってきており、当社の営業活動もそのような訴求を強く推進してまいりました。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

昨今では、度重なる情報漏えい事故により、「安全はただでは無い」という認識が顧客企業において強くなってきたと言えます。しかし、そのような危機意識は未だ大企業の域に留まっており、今後は中小企業にもその意識が高まることが予想されます。そのような環境の中、当社では以下の点を課題ととらえ、より一層の企業価値向上を目指してまいります。

 

 ①サービス品質の向上

当社が提供するサービスにおいて障害等が発生した場合には、当社のレピュテーションが低下し、受注活動を鈍化させるとともに、既存顧客の解約リスクも発生します。マネージドサービスにおけるサービス提供開始前の検証実施の強化徹底、脆弱性診断サービスにおける担当者以外の技術者による複数回によるチェックなど、障害等が発生しないための体制構築を今後も継続してまいります。

 

 ②新サービスの開発

情報セキュリティに対する脅威は日進月歩の状況です。今日の対策が将来の対策になり得ない、と言っても過言ではなく、関連して顧客のニーズも多様化してきております。顧客がセキュリティサービスを手軽に利用できるクラウドモデルでの提供や、新たな脅威に対するサービスの開発等に努め、情報セキュリティサービス市場における差別化を進めてまいります。また、情報セキュリティ強化に対応したサービスの提供も必要であり、既に取り組んでいるデジタルフォレンジックやPCI DSS準拠支援サービス等のコンサルティングサービスにもより一層、注力してまいります。

 

 ③ストック型サービスにおける契約解除防止

当社が展開する継続サービスにおける顧客の契約解除は、当社の安定的な業績基盤を失い、業績変動に対する影響を増加させるものであるため、その対処として、定期訪問による顧客満足度の調査や新サービスの案内、顧客キーマンとのコミュニケーション強化等、組織をあげての既存顧客フォロー体制を構築し、解約リスクの早期察知と防止を図ってまいります。

 

 ④人材の確保と育成

当社のサービスを安定的に継続提供し、更に進化させていくにあたり、人材の確保と育成は重要であります。当社は、積極的な採用活動を行うとともに、社内人材に対して、組織全体でフォローアップできる体制を整備することで、全体のレベルアップを図ってまいります。

 

 ⑤ガバナンスに関する課題

当社では、今後内部統制システムの整備を推し進めることにより、企業価値の向上を目指した経営の透明性、健全性及び遵法性の確保、コンプライアンス体制の整備及び迅速かつ公平な経営情報の開示を通じて、法令遵守及び社会的倫理規範尊重に対する役員及び従業員の意識を強化し、当社のコーポレート・ガバナンス体制をより一層整備してまいります。

 

(6)中期的な事業経営戦略

当社といたしましては、セキュリティ対策が経営における重要事項であるという認識が広がっている現状を鑑み、今後3年間は新規サービスの開発とそれに伴う顧客の開拓に取り組んでいく予定であり、それに必要な人材の確保がまず何よりも重要な経営戦略となります。人材の確保を進めるとともに、以下のサービスの開発をすすめ、より多くの顧客のニーズに応えてまいる所存です。

①AI搭載の各種サービス開発(脆弱性診断やマルウエア検知、セキュリティ機器マネージド等

②PCI DSS準拠支援及び監査サービスのアジアでの展開

③セキュリティ教育サービスの本格展開

④ラボ設立によるフォレンジックサービスの強化

 

 

2【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 低価格化の進展

情報セキュリティ市場の販売価格は、ここ数年間で低下しております。競合他社との兼ね合いや顧客要請によるものであり、技術者の生産性の向上やクラウドサービス化を推進して技術者に依存しないサービスの開発等、低価格でも利益の確保が可能な対応を進めております。しかし、それらの対応が奏功せず、採算の確保が出来なかった場合には、今後の事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 技術革新への対応に関するリスク

情報を窃取するための攻撃は日々新しい技術により考え出され、セキュリティ業界ではそれらへの対策としての防御サービスを絶えず考え実行しております。昨今では、標的型メール攻撃と呼ばれる攻撃手法やランサムウェアなどが出現してきましたが、それらの防御の為の新しいサービスを都度考案したり、最新技術を当社のサービスに取り入れることが、より良い品質提供には必要不可欠となっております。もし、それらの最新技術への対応が遅れ、他社に大きく先行された場合には、当社の経営成績や財務状況に影響を与える可能性があります

 

(3) 当社が提供する製品のバグや欠陥の発生によるリスク

当社が提供するセキュリティ機器マネージドサービスやセキュアメールサービスにおいて利用しているプラットフォームは、海外製品を利用しております。予め十分な検証やテストを実施した後サービス提供を行っておりますが、サービス提供開始後に重大なバグや欠陥が発生する可能性も有り、そのバグや欠陥が原因で顧客のサービスに著しい損害を与えた場合、契約解除に伴う売上の減少等により当社の経営成績や財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4) 人材の確保・育成に関するリスク

当社のサービスは技術者の役務提供サービスによって行われており、今後の企業成長には人材の確保・育成が不可欠の要素となっております。当社では、中途採用を中心に即戦力として活用できる技術経験者を採用し、OJTによる実践を通じて社員の育成に注力しておりますが、業界ではITエンジニアが不足しており、中でもセキュリティのノウハウを持ったエンジニアのニーズは高く、その確保は容易ではありません。もし十分な人材の確保・育成ができない場合には今後の事業計画、とりわけ中期計画に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 人材の流出に関するリスク

当社技術者のノウハウは経営の重要資源であります。従って、技術者の流出はサービス継続のリスクであります。日々のコミュニケーション強化の一層の充実に加えて、業績連動型の一時金支給、個人目標の達成度合いを考慮した年俸改定等、競業他社との比較で遜色のない処遇を設計しておりますが、人材が流出した場合には事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 当社情報セキュリティに関するリスク

当社のサービスでは顧客の重要な情報を入手します。これらの顧客情報の漏洩は事業展開において大きなリスクであります。社内教育の実践、各種データのアクセス権限による制約、書面情報の施錠管理、オフィスの入退室管理等、対策を講じて実践しておりますが、顧客情報の漏洩が発生した場合、事業展開、経営成績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 為替相場の変動について

韓国支店の取引について、為替相場の変動が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) セキュリティ事業に特化していることによる影響について

当社は、セキュリティ事業に特化したサービス提供をしております。今後、経済環境の悪化その他の要因により、セキュリティ事業の需要が低迷した場合には、当社の経営成績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(9) 天災、災害、テロ活動などの発生や停電による影響

地震や天災といった災害、国内におけるテロ活動などの予期せぬ事態により、当社の業績や事業活動が影響を受ける可能性があります。また、全国的、地域的な停電や入居しているビルやデータセンターの事情によって電力供給が十分に得られなかった場合、当社の事業活動とサービスの提供が停止し、当社の経営成績や財務状況に大きな影響を与える可能性があります。

 

(10)グループ会社との関係について

当社の親会社はSBIホールディングス株式会社(以下、親会社といいます。)であり、当社は連結子会社として親会社グループに属しております。

 なお、当社と親会社グループとの関係は以下のとおりであります。

 ①資本関係について

親会社は、当事業年度末現在において当社の議決権の60.39%を間接保有しており、当社に対する大株主としての一定の権利を有しております。このことから、親会社は議決権行使等により当社の経営等に影響を及ぼし得る立場にあり、同社の利益は他の株主の利益と一致しない可能性があります。また、株式市場での売却ではなく、特定の相手先への譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数や当社に対する方針によっては、当社の事業戦略等に影響を与える可能性があります。

 ②取引関係について

親会社グループとの取引については、セキュリティサービスの売上高は70,947千円(2019年6月期 売上高の1.93%)、その他経費精算システムの利用等の取引が発生しておりますが、取引条件については、独立第三者間取引と同様の一般的な取引条件で行っております。

 ③親会社からの独立性の確保について

当社の経営判断及び事業展開にあたっては、親会社の指示や事前承認に基づいてこれを行うのではなく、社外取締役1名を含む取締役会を中心とした当社経営陣の判断のもと、独自に意思決定して実行しております。

 

(11)四半期末月の業績偏重傾向について

当社の収益は、顧客のシステム投資等も含めた月ごとの予算配分等に影響を受けており、各四半期の末月である9月、12月、3月、6月に偏る傾向にあります。その中でも、特に顧客の決算月が集中する3月及び当社の決算月である6月に偏重する傾向があります。

当社では繁忙期の業務量を勘案して労働力を確保しているため、需要が低調な時期には、一定の固定費が見込まれる中で売上が低水準となり、一時的に損益が悪化する可能性があります。また、当社の決算月である6月に計上を予定していた売上が検収遅延等の理由により月ズレした場合等には、当社の経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(12)ストックオプション行使による株式価値の希薄化について

当社では、取締役、監査役、従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を用いたストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

なお、当事業年度末現在における新株予約権による潜在株式数は119,830株であり、発行済株式総数3,982,400株の3.00%に相当しております。

 

(13)繰越欠損金の解消による影響等について

当事業年度末現在において、税務上の繰越欠損金が存在しております。当社の業績が順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合や税法改正により繰越欠損金による課税所得の控除が認められなくなった場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当社の経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態の状況

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前事業年度末の数値で比較を行っております。

(資産)

当事業年度末における流動資産は1,507,398千円となり、前事業年度末に比べ575,078千円増加いたしました。その主な内容は、現金及び預金が400,528千円、売掛金が109,062千円増加したことなどによるものであります。

固定資産は1,051,427千円となり、前事業年度末に比べ337,614千円増加いたしました。その主な内容は、ソフトウエア仮勘定が146,318千円、リース資産が135,657千円増加したことなどによるものであります。

この結果、総資産は2,558,825千円となり、前事業年度末に比べ912,692千円増加いたしました。

(負債)

当事業年度末における流動負債は1,108,326千円となり、前事業年度末に比べ275,366千円増加いたしました。その主な内容は、未払金が128,480千円、前受収益が69,151千円、未払法人税等が34,286千円増加したことなどによるものであります。

固定負債は631,508千円となり、前事業年度末に比べ212,020千円増加いたしました。その主な内容は、長期リース債務が112,779千円、長期借入金が70,151千円増加したことなどによるものであります。

この結果、負債合計は1,739,835千円となり、前事業年度末に比べ487,386千円増加いたしました。

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は818,990千円となり、前事業年度末に比べ425,305千円増加いたしました。その主な内容は、資本金が182,893千円、資本剰余金が182,893千円増加したこと、当期純利益が59,911千円発生したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は32.0%(前事業年度末は23.9%)となりました。

 

②経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の影響に伴う景況感の悪化はあるものの、底堅い内需に支えられ、また引き続き堅調な設備投資マインドもあいまって、全体的には回復トレンドとなりました。

このような経済環境のもと、情報セキュリティ市場におきましては、巨額の暗号資産(仮想通貨)の流出事件や、決済サービス事業者等に対するサイバー攻撃、一般企業向けの標的型メール攻撃を中心とした攻撃、Webサイトへのサービス妨害攻撃など、深刻な被害につながる攻撃が増加いたしました。

さらに、IoT(Internet of Things)デバイスの普及や働き方改革の推進による在宅勤務の増加等、新たなセキュリティ投資需要の増加や、より高度なセキュリティ環境の構築が求められております。

このような背景から、情報セキュリティ市場は引き続き拡大傾向にあり、各企業もCSIRT(Computer Security Incident Response Team ※)とよばれる緊急時対応組織の組成を次々と始めており、当社への支援依頼も急激に増加しております。

脆弱性診断サービスにおきましては、業界全体で前年にも増して強い需要が続いており、今後当面は本サービスに経営資源を重点的に投下していく予定です。

この結果、当事業年度における経営成績は、売上高3,670,914千円(前期比9.7%増)、営業利益120,786千円(前期比33.3%減)、経常利益73,094千円(前期比52.8%減)、当期純利益59,911千円(前期比65.2%減)となりました。

※ コンピュータセキュリティにかかるインシデントに対処するための組織の総称。

 

③キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前事業年度末に比べ400,528千円増加し、706,838千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動の結果得られた資金は327,158千円(前期は414,132千円の収入)となりました。その主な内容は、減価償却費304,193千円や税引前当期純利益70,787千円の計上などによるものであります。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動の結果使用した資金は223,773千円(前期は197,417千円の支出)となりました。その主な内容は、固定資産の取得による支出217,242千円があったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動の結果得られた資金は298,829千円(前期は178,249千円の支出)となりました。その主な内容は、ファイナンス・リース債務の返済による支出154,818千円があった一方で、株式の発行による収入343,963千円および長期借入れによる収入173,346千円があったことなどによるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

当事業年度の受注実績を示すと、次のとおりであります。

サービス区分別の名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

セキュリティ監査・

コンサルティングサービス

773,727

100.11

211,486

128.43

脆弱性診断サービス

1,191,599

125.13

278,374

151.69

情報漏えいIT対策サービス

2,008,029

113.57

1,289,595

114.24

合計

3,973,355

113.75

1,779,454

120.48

 (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績を示すと、次のとおりであります。

サービス区分別の名称

当事業年度

(自 2018年7月1日

至 2019年6月30日)

(単位:千円)

前年同期比(%)

セキュリティ監査・

コンサルティングサービス

726,907

95.15

脆弱性診断サービス

1,096,739

121.88

情報漏えいIT対策サービス

1,847,267

109.78

合計

3,670,914

109.69

 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自  2017年7月1日

至  2018年6月30日)

当事業年度

(自  2018年7月1日

至  2019年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱DNPデータテクノ

417,347

12.5

359,237

9.8

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき、作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しているとおりであります。

 

②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

(売上高)

当事業年度の売上高は3,670,914千円となり、前事業年度と比較して324,397千円の増加となりました。これは主に、脆弱性診断サービスが大きく伸びたことによるものであります。

(売上原価、売上総利益)

当事業年度の売上原価は2,823,024千円となり、前事業年度と比較して271,362千円の増加となりました。これは主に、売上の増加に伴う仕入れの増加及び事業拡大に伴う従業員の増加等によるものであります。

この結果、売上総利益は847,890千円(前期比6.7%増)となりました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は727,103千円となり、前事業年度と比較して113,404千円の増加となりました。これは主に、事業拡大に伴う従業員の増加等によるものであります。

この結果、営業利益は120,786千円(前期比33.3%減)となりました。

(営業外損益、経常利益)

営業外費用は48,026千円となり、前事業年度と比較して21,305千円の増加となりました。これは主に、新規上場申請に伴う費用であります。

この結果、経常利益は73,094千円(前期比52.8%減)となりました。

(特別損益、当期純利益)

特別損失は2,307千円となりました。これは、複合機の除却損であります。また、法人税等10,875千円を計上しております。

この結果、当期純利益は59,911千円(前期比65.2%減)となりました。

 

b.財政状態の分析

当事業年度の財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

c.キャッシュ・フローの分析

当事業年度の財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

d.経営成績に重要な影響を及ぼす可能性のある事項

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況  2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

③経営者の問題認識と今後の方針について

当社が今後の業容を拡大し、より良いサービスを継続的に展開していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております各種課題に対応していくことが重要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は、市場動向をはじめとした外部環境の構造やその変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を推進していく方針であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)当社が技術提供を受けている契約

相手方の名称

国名

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

Lastline,Inc.

米国

米国Lastline社製OnPremiseソフトウエア

2013年9月30日

ソフトウエアのレンタル契約

2013年9月30日から

2017年3月31日まで

以後1年毎の自動延長

 

(2)当社が技術援助等を与えている契約

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。