文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営環境
① コンサルティング市場
IDC Japan㈱によると、ビジネスコンサルティング市場は2020年半ばに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、新規案件の停滞や継続案件の凍結といった影響を強く受けましたが、その後は需要が急速に回復し、2021年は前年比11.4%増の5,724億円、2021年~2026年の年間平均成長率は8.8%で拡大、2026年に8,732億円になると予測されており、また米国の同市場規模が約10兆円と言われていることなどから、今後も十分に成長の余地があるものと考えております。
② M&A市場
㈱レコフのデータによると、2011年以降M&Aが増加傾向にあります。2020年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、一時的に件数が減少したものの、その後再び増加し、2021年、2022年は2年連続で過去最高件数を記録しました。高齢化の進行による事業承継型M&Aの増加や人口減少及び少子化に伴う国内市場の縮小による国内中堅・中小企業の再編のためのM&Aの増加のほか、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした事業構造の変化へ対応するための事業再編型M&Aが増加する一方、コロナ拡大が収束することによりクロスボーダーM&Aの増加が見込まれるなど、今後もM&Aは継続して増加する見通しです。
③ 事業再生市場
㈱帝国データバンクによりますと、2022年の企業倒産件数は6,376件(前年比6.0%増)となり、2019年以来3年ぶりの増加となりました。持続化給付金など政府による事実上の資本注入策に加え、各金融機関による無利子・無担保(ゼロゼロ)融資、既存融資のモラトリアムなど、官民一体の複層的な中小企業対策により、記録的な低水準で推移してきた企業倒産件数は、2022年5月以降、増加基調に転換し、今後も緩やかな増加局面が継続すると見られており、事業再生のニーズも今後拡大していくと考えられます。
(2)今後の経営方針
上記の経営環境のもと、既存事業の成長を図るとともに顧客企業の課題に対する最適なサービスを提供するため、以下のような施策を重点課題と位置付けて経営基盤の強化拡充を図ってまいります。
① 組織的営業体制の強化
当社グループの売上の最大化を図るため、近年の成長ドライバーとなっている事業法人向けの組織的なカバレッジ体制を一層強化してまいります。
当社の事業法人営業部を拡充し、大手顧客企業の各部署に対する多層的・多面的な営業を実行するとともに、当社フロント社員向けに大手金融機関の営業職経験者による営業研修を実施し、当社グループの組織的営業体制の強化を進めてまいります。
② ソリューションの拡充・強化
ESGやサステナビリティへの対応やDXへの対応に関する顧客企業からの支援ニーズは年々高まっており、当社グループとして専門人材の確保を進め、コンサルティング領域を拡大してまいります。
これまでにも、IR/SR、DX、TCFD、GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)及び人事コンサルティング領域のソリューションの拡充に取り組んでおり、今後も新規ソリューションの拡充・強化を図ってまいります。
③ 拠点戦略の再構築
現在、国内においては東京本社、大阪支店、名古屋支店に続き、2023年1月に福岡支店を開設いたしました。今後も拠点を拡大し、当該拠点における顧客に対して質の高いサービスを提供するため、現地の優秀な人材を雇用するとともに、ITを活用した東京本社との連携を図り、当社グループの業容拡大と地域貢献を目指してまいります。
また、海外におきましても、現在は中国子会社、シンガポール支店、ニューヨーク支店を開設しておりますが、今後は欧州における拠点開設について検討してまいります。
④ 収益性の向上
当社グループの収益性を向上させるため、案件単価の向上及び業務の効率化へ鋭意取り組んでまいります。
2022年12月期は、M&Aアドバイザリー事業においては難易度の高い案件に積極的に取り組むことで案件単価の向上を実現しておりますが、今後は経営コンサルティング事業や再生支援事業においても、ソリューションの幅を広げることに注力するとともに、業務効率化を鋭意推進して収益性の向上を目指してまいります。
⑤ 投資事業の始動
国内企業においては、サステナビリティへの対応、デジタル化等の生産性向上への対応、少子高齢化や事業承継問題等を抱えている地域経済活性化への対応、そしてアフターコロナへの対応等、ビジネスモデルの変革が求められております。
連結子会社フロンティア・キャピタル株式会社は、このような顧客企業の重要課題を解決することを通じて社会課題の解決を図るべく、中長期的かつ経営人材の派遣を伴う投資事業を2023年度から本格稼働し、投資先企業のビジネスモデルの変革や業界再編による成長に寄与するとともに、当社グループの企業価値向上を図ってまいります。
(3)対処すべき課題
当社グループが持続的に発展・成長するため、中長期的な取り組みとして、以下の課題に注力してまいります。
① 働き方改革・DE&Iの推進(社員の働きやすい環境の整備)
当社グループにとって最も重要な経営資源は人材であり、人的資本を中核とした当社のサステナビリティ基本方針及びマテリアリティ並びにDE&Iの推進により多様な人材が活躍できる職場環境の構築と同人材の採用並びにリテンション強化、時間外労働の抑制、ハラスメントの根絶、マネジメント層に対する研修などについても継続的に取り組んでまいります。
② 認知度及びブランド力の向上
当社グループの潜在顧客の信頼を高めるため、当社グループの認知度及びブランド力の向上が必要です。
そのための施策として、当社グループのオウンドメディアである「FRONTIER EYES ONLINE」へ当社グループのフロント社員による潜在顧客である経営者や経営層向けの専門性・時事性がある論考記事の寄稿や当社主催のウェビナーでタイムリーな情報発信を行うとともに、雑誌やWebメディアへの寄稿、書籍の出版、各種メディアへの出演などを通じて当社グループのフロント社員の知名度アップと企業としての認知度向上を図ってまいります。
当社グループの事業展開上、リスク要因となる可能性がある事項について以下に記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項につきましても、投資者の判断上重要と考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、本項においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末日現在において、当社グループが判断をしたものであります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
(1)外部環境に起因するもの
① 外部環境・市場の動向等について
当社グループは主に国内及び中国を含むアジア地域や欧米において、経営コンサルティング事業、M&Aアドバイザリー事業、再生支援事業及びその他事業を展開しておりますが、景気変動が顧客企業の経営状態に与える影響等により当社が受託する案件の質や数量に変動が見られた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 競争激化について
当社グループの事業は、業務遂行のための必要な許認可等が存在せず、基本的に参入障壁は低く、競争の激しい分野であります。
今後も、多様な経営支援サービスをワンストップで提供し、また提供するサービス内容の高度化を行うこと等により、競合他社との差別化を図ってまいりたいと考えておりますが、激しい競争状況が続き、価格競争が激化する可能性があります。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 大型案件の成功報酬による業績の変動について
当社グループの主要な事業の一つであるM&Aアドバイザリー事業の売上高は、主に着手金、作業時間に応じて請求する作業報酬、月額固定報酬などの基礎報酬及び案件が成約した等の一定の条件を満たした場合にのみ受け取ることができる成功報酬から構成されております。特に大型案件において、顧客企業及びその相手方の間等で成約に至らなかった場合、当社グループの収益は減少することになります。また、想定以上に報酬が増大した場合、当社グループの収益は大きく増加いたします。
さらに、四半期別の業績については、大型案件の成功報酬の計上がない四半期と、大型案件の成功報酬の計上が集中する四半期との間で、大きく業績が変動する可能性があります。
当社グループはM&Aアドバイザリー事業以外にも、経営コンサルティング事業、再生支援事業等を通じて収益の安定化を図っており、また、大型案件に依存せず非大型案件も数多く手掛けるなどしておりますが、M&Aアドバイザリー事業における大型案件の成功報酬の多寡によって業績が変動する可能性があります。
なお、参考までに第16期の四半期ごとの売上高とその内に含まれるM&Aアドバイザリー事業の成功報酬の金額及び営業損益の推移を記載いたします。
(単位:千円)
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第16期 第1四半期 連結会計期間 |
第16期 第2四半期 連結会計期間 |
第16期 第3四半期 連結会計期間 |
第16期 第4四半期 連結会計期間 |
第16期 連結会計年度 |
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売上高 (うちM&Aアドバイザリー事業に係る成功報酬) |
2,224,878 (657,054) |
1,747,964 (297,694) |
1,916,621 (299,806) |
2,026,189 (411,188) |
7,915,655 (1,665,744) |
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営業利益 |
408,404 |
135,012 |
135,795 |
228,919 |
908,131 |
④ 法的規制について
当社グループの主要事業を制限する直接的な法的規制は存在しないと考えております。しかしながら、今後、当社グループの事業を直接的もしくは間接的に制限する法的規制がなされた場合、また、従来の法的規制の運用に変更がなされた場合には、当社グループの事業展開は制約を受け、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
なお、当社は主要事業を補足するサービスとして、金銭消費貸借の媒介を行っております。同事業につきましては、当社は貸金業法で必要とされる登録を行っております。また、当社は労働者派遣事業及び有料職業紹介事業の許可を得ております。
⑤ 訴訟の可能性について
当社グループは、有効なコンプライアンス体制の確立に努めておりますが、事業遂行にあたり、当社グループの法令違反の有無に拘わらず何らかの原因で当社グループに対して訴訟等の提起がなされる可能性があります。
これらの訴訟が提起されること、及びその結果如何によっては、当社グループの社会的な信頼性及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 海外での事業活動及び為替レートの変動
当社グループの営む海外における事業活動には、次のようなリスクが存在します。
イ.通常、予期しない法律や規制の変更
ロ.人材の採用・確保の困難など、経済的に不利な要因の存在又は発生
ハ.テロ・戦争・その他の要因による社会的又は政治的混乱
こうしたリスクが顕在化することによって、当社グループの海外での事業活動に支障が生じ、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、当社グループの海外事業の現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受け、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
⑦ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により海外への物理的な移動に制約が生じたことから、当社グループが営むM&Aアドバイザリー事業において、国内企業と海外企業との間でのクロスボーダーM&A案件に中断や進捗の遅れなどの影響が生じており、今後も、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が長期化する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2)内部環境に起因するもの
① 人材の確保・育成について
当社グループは、各事業・各部署の中核的な人材として当該分野の経験者を配属し、多種多様な専門家が人的資本を構成しております。優秀な人材を確保・育成することは、今後、当社グループが事業を拡大する上で重要であり、特に経験豊富で専門性の高い人材の確保は当社グループの事業遂行上極めて大きな課題であります。
従いまして、必要とする人材を十分かつ適時に確保できなかった場合、もしくは当社グループにおいて重要な役割を担う専門性の高い人材の流出が発生した場合には、今後の事業遂行に影響を与える可能性があります。
また、人材の確保が順調に行われた場合でも、需給のひっ迫に伴う優秀な人材の獲得のための採用コストが増大することや、人件費、設備コスト等固定費が増加することが想定され、その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 内部管理体制の整備について
当社グループは、2022年12月末現在、取締役5名(うち非常勤社外取締役2名)、監査役3名(うち非常勤社外監査役2名)、従業員335名となっておりますが、内部管理体制や業務遂行体制は当該組織規模に応じたものとなっております。
当社グループは、今後とも従業員の人材育成及び外部からの新規従業員の採用により、従来以上に組織的な内部管理体制を整備・運用するように努めてまいりますが、その過程において急激な事業拡大が生じた場合等には十分な人的・組織的対応が取れない可能性があります。その場合、当社グループの事業展開及び拡大に影響を与える可能性があります。
③ 情報管理・インサイダー取引について
当社グループの事業は、顧客企業の機密情報を取得することが前提となりますので、当社グループは、秘密保持契約等によって顧客企業や将来的に顧客になり得ると考えられる企業に対して守秘義務を負っております。
当社グループでは、厳重な情報管理の徹底を図るとともに、従業員への守秘義務遵守のための指導・教育を行っておりますが、何らかの理由でこれらの機密情報が外部に漏洩した場合、信用失墜等によって、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
また、当社グループは、上記の通り、情報管理の徹底を図るとともに、従業員への守秘義務遵守のための指導・教育を行った上、インサイダー取引防止の観点から、国内外の別や顧客企業であるかどうかの別を問わず、役職員による株式取引等を社内規程により原則として禁止しておりますが、万が一当社グループの役職員が顧客企業の機密情報を元にインサイダー取引を行った場合、当社グループの信用を著しく毀損し、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
④ 海外事業の収益化について
当社は、中国を含むアジア企業及び中国を含むアジア進出を目指す日本企業に対してサービスを提供することを目的として、2011年10月に中国に100%子会社である頂拓投資諮詢(上海)有限公司を設立し、2012年12月にシンガポール支店を開設しております。また、日本企業の北米への進出、当該地域における事業拡大に向けた支援体制を強化することを目的として、2017年6月にニューヨーク支店を開設しております。しかしながら、これらの組織は収益化の途上にある中、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も受け、今後、事業計画の実現が順調に進捗しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ 投資事業の収益化について
当社グループは、2022年4月に経営人材の派遣を伴う投資事業を行うフロンティア・キャピタル株式会社を設立いたしました。同社は設立趣旨に賛同いただける金融機関等から資金を募るべく資金調達活動を重ね、2022年12月27日開催の取締役会において、金融機関7行から総額2,666,400千円の資金調達を行うことを決議し、2023年度以降、投資活動を本格化させていくことを予定しておりますが、今後、事業計画の実現が順調に進捗しない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、同社が投資した企業が外部環境の変化等によって著しく収益が棄損したことに伴って減損損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 特定の人物への依存について
当社の創業者であり、かつ事業の推進者である代表取締役大西正一郎及び代表取締役松岡真宏は、経営方針や経営戦略の決定をはじめとして当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしております。
現時点において、代表取締役大西正一郎及び代表取締役松岡真宏が当社グループの事業から離脱することは想定されておりませんが、退任その他の理由により当社グループの経営から退くような事態が発生した場合、当社グループの事業戦略、組織運営及び経営成績等に影響が及ぶ可能性があります。
(3)その他
① 利益還元に関する方針について
当社グループは、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。
当社グループは、株主に対する適正な利益還元を経営の重要な課題として認識しており、今後、株主の期待に応えるべく積極的に利益還元を行っていきたいと考えておりますが、各連結会計年度における利益水準、次期以降の見通し、資金需要及び内部留保の状況等を総合的に勘案した上で、事業拡大による株主価値最大化を実現すること等を企図して、配当を実施しない可能性があります。
② ストック・オプションの行使及び譲渡制限付株式の発行による株式価値の希薄化について
当社グループは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプション制度を採用しています。当連結会計年度末日現在付与しているストック・オプションに加え、今後付与されるストック・オプションについて行使が行われた場合には、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。
当連結会計年度末日現在、これらのストック・オプションによる潜在株式は205,720株あり、発行済株式総数の1.79%に相当します。
また、当社グループは、社外取締役を除く当社取締役及び当社従業員向けに譲渡制限付株式報酬制度を採用しており、当該制度に基づく株式の発行又は処分が行われた場合には、ストック・オプション制度と同様に、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績
当連結会計年度(自2022年1月1日 至2022年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大(COVID-19)に伴う行動規制が段階的に緩和され、社会・経済活動の正常化と景気の持ち直しの動きが一部見られたものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源の供給不足やエネルギー価格の高騰、円安の進行に伴う物価の上昇など景気の下振れリスクは依然として大きく先行きは不透明な状況であります。
このような経営環境の下、当社グループは、経営コンサルティング、M&Aアドバイザリー、再生支援、その他の機能を活かした包括的なサービス提供により、ワンストップで企業の課題解決を図る提案と執行に引き続き注力するとともに、1月には人事関連コンサルティング事業を行う株式会社セレブレインを当社グループに迎え、経営コンサルティングにおけるソリューション領域を拡充し、4月には経営人材の派遣を伴う投資事業を行うフロンティア・キャピタル株式会社を設立し、事業開始に向けて準備を進めてまいりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は7,915,655千円(前連結会計年度比37.9%増)、利益面に関して営業利益は908,131千円(同81.2%増)、経常利益は921,511千円(同79.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は556,722千円(同64.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。なお、売上高はセグメント間の売上高を含んでおります。
また、当社グループの事業はこれまで単一セグメントとしておりましたが、当連結会計年度より「コンサルティング・アドバイザリー事業」と「投資事業」の2区分に変更しております。詳細は連結財務諸表「注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。そのため「コンサルティング・アドバイザリー事業」における売上高及び営業利益、並びに各事業別の売上高を除き、前年同期との比較・分析を行っておりません。
(コンサルティング・アドバイザリー事業セグメント)
コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントの当連結会計年度の業績は、経営コンサルティング事業とM&Aアドバイザリー事業が好調に推移し、売上高は7,912,655千円(前連結会計年度比37.8%増)、営業利益は1,099,403千円(同119.3%増)となりました。
各事業別の経営成績は次のとおりであります。
<経営コンサルティング事業>
経営コンサルティング事業の当連結会計年度の業績は、売上高4,351,972千円(前連結会計年度比32.7%増)となりました。当連結会計年度においては、積極的な採用による人員増加の効果が現れてきたことに加え、SR/IR関連、DX関連、人事関連等のコンサルティングサービスの強化拡充が寄与し、前連結会計年度比で大きく増収となりました。
<M&Aアドバイザリー事業>
M&Aアドバイザリー事業の当連結会計年度の業績は、売上高2,793,464千円(前連結会計年度比61.9%増)となりました。当連結会計年度においては、大型・中型のM&A案件が順調に成立した結果、前連結会計年度比で大きく増収となりました。
<再生支援事業>
再生支援事業の当連結会計年度の業績は、売上高601,236千円(前連結会計年度比9.2%減)となりました。当連結会計年度においても、金融機関による企業への融資支援の継続により、再生支援のニーズが拡大せず、売上高は前連結会計年度比で減少いたしました。
<その他事業>
その他事業の当連結会計年度の業績は、売上高165,981千円(前連結会計年度比124.9%増)となりました。
(投資事業セグメント)
投資事業セグメントの当連結会計年度の業績は、当事業の立ち上げに伴う人件費等の諸費用により、売上高17,603千円、営業損失191,272千円となりました。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は5,658,644千円(前連結会計年度末は3,819,274千円)となり、前連結会計年度末に比して1,839,369千円増加いたしました。負債合計は2,642,688千円(前連結会計年度末は1,365,207千円)となり、前連結会計年度末に比して1,277,480千円増加いたしました。純資産は3,015,956千円(前連結会計年度末は2,454,066千円)となり、前連結会計年度末に比して561,889千円増加いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,414,871千円増加し、3,199,089千円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,250,257千円(前連結会計年度は316,813千円の資金の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益868,006千円、売上債権の減少額215,932千円、賞与引当金の増加額211,471千円、株式報酬費用88,167千円、投資有価証券評価損53,505千円、減価償却費47,495千円の増加要因と、法人税等の支払額343,093千円の減少要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は486,911千円(前連結会計年度は31,524千円の資金の使用)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出238,932千円、敷金及び保証金の差入による支出148,174千円、有形固定資産の取得による支出87,142千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は646,534千円(前連結会計年度は404,765千円の資金の使用)となりました。これは主に長期借入れによる収入860,000千円の増加要因と、配当の支払113,750千円、長期借入金の返済による支出90,284千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
該当事項はありません。
ロ.受注実績
該当事項はありません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
売上分類の名称 |
当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
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販売高(千円) |
前年同期比(%) |
||
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コンサルティング・ アドバイザリー事業セグメント |
経営コンサルティング事業 |
4,351,972 |
132.7 |
|
M&Aアドバイザリー事業 |
2,793,464 |
161.9 |
|
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再生支援事業 |
601,236 |
90.8 |
|
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その他事業 |
165,981 |
224.9 |
|
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投資事業セグメント |
投資事業 |
17,603 |
- |
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セグメント間取引消去 |
△14,603 |
- |
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合 計 |
7,915,655 |
137.9 |
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(注)セグメント間の取引を含めております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。重要な会計方針及び重要な会計上の見積りの詳細につきましては、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に係る会計上の見積り及び仮定については、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」「注記事項」の(追加情報)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績の分析
a.売上高
当連結会計年度の売上高は7,915,655千円(前連結会計年度比37.9%増)となりました。セグメント別の内訳は、コンサルティング・アドバイザリー事業7,912,655千円(同37.8%増)、投資事業17,603千円(セグメント間の売上高14,603千円を含む。)であります。また、コンサルティング・アドバイザリー事業における事業別の内訳は、経営コンサルティング事業が4,351,972千円(同32.7%増)、M&Aアドバイザリー事業が2,793,464千円(同61.9%増)、再生支援事業が601,236千円(同9.2%減)、その他事業が165,981千円(同124.9%増)であります。
コンサルティング・アドバイザリー事業セグメントにおいては、金融機関による企業への融資支援の継続により、市場の再生ニーズが拡大しなかった再生支援事業において売上高が減少したものの、経営コンサルティング事業においては積極的な人員増加の効果の発現とSR/IR関連、DX関連、人事関連等のコンサルティングサービスの強化拡充などが寄与し売上高が大幅に増加、M&Aアドバイザリー事業においては大型・中型のM&A案件が順調に成立した結果、売上高が大幅に増加いたしました。
b.営業利益
売上原価3,230,126千円(同43.7%増)、販売費及び一般管理費3,777,396千円(同26.2%増)を計上した結果、当連結会計年度の営業利益は908,131千円(同81.2%増)となりました。売上原価の主な内容は、給料及び手当1,544,440千円、賞与引当金繰入額410,953千円等の人件費と外注費364,076千円であり、主な増加要因は積極的な人員採用を行った結果、給料及び手当が307,014千円、賞与引当金繰入額が130,430千円増加したこと、外注先の活用により外注費が212,415千円増加したことであります。販売費及び一般管理費の主な内容は、給料及び手当1,419,541千円、賞与引当金繰入額364,820千円等の人件費と採用費469,080千円であり、主な増加要因は積極的な人員採用を行った結果、給料及び手当が116,797千円、賞与引当金繰入額が95,778千円、採用費が237,245千円増加したことであります。
c.経常利益
営業外収益21,057千円、営業外費用7,676千円を計上した結果、当連結会計年度の経常利益は921,511千円(同79.1%増)となりました。営業外収益の主なものは為替差益9,158千円、持分法による投資利益8,059千円であり、営業外費用の主なものは支払利息7,429千円であります。
d.税金等調整前当期純利益
投資有価証券評価損53,505千円を計上した結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は868,006千円(同68.7%増)となりました。
e.親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等301,670千円、非支配株主に帰属する当期純利益9,614千円計上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は556,722千円(同64.4%増)となりました。
ロ.財政状態の分析
a.資産の部
当連結会計年度末の総資産は5,658,644千円(前連結会計年度末は3,819,274千円)となり、前連結会計年度末に比して1,839,369千円増加いたしました。その内訳は流動資産が4,276,116千円(前連結会計年度末は2,998,206千円)、固定資産が1,375,149千円(前連結会計年度末は821,068千円)、繰延資産が7,379千円(前連結会計年度末は-千円)であり、前連結会計年度末に比して、流動資産は1,277,909千円増加、固定資産は554,081千円増加、繰延資産は7,379千円増加いたしました。流動資産の増減の主なものは、現金及び預金の増加1,414,871千円、受取手形、売掛金及び契約資産(前連結会計年度は受取手形及び売掛金)の減少160,549千円であります。固定資産の増減の主なものは、のれんの増加265,130千円、敷金及び保証金の増加149,347千円、建物附属設備の増加88,738千円、繰延税金資産の増加68,838千円、投資有価証券の減少53,209千円であります。繰延資産の増減は、創立費の増加7,379千円であります。
b.負債の部
当連結会計年度末の負債合計は2,642,688千円(前連結会計年度末は1,365,207千円)となり、前連結会計年度末に比して1,277,480千円増加いたしました。その内訳は、流動負債が1,868,624千円(前連結会計年度末は1,282,944千円)、固定負債が774,063千円(前連結会計年度末82,262千円)であり、前連結会計年度末に比して、流動負債は585,680千円増加し、固定負債が691,800千円増加いたしました。流動負債の増減の主なものは、賞与引当金の増加211,471千円、1年内返済予定の長期借入金の増加138,388千円、未払消費税等の増加と未払費用の増加による流動負債のその他の増加135,647千円、未払金の増加34,161千円、未払法人税等の増加28,510千円、買掛金の増加25,606千円であります。固定負債の増減の主なものは、長期借入金の増加639,313千円、資産除去債務の増加52,487千円であります。
c.純資産の部
当連結会計年度末の純資産は3,015,956千円(前連結会計年度末は2,454,066千円)となり、前連結会計年度末に比して561,889千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益556,722千円の計上によるものであります。
③資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社グループの運転資金及び設備投資資金等は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて銀行からの借入により調達しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの主要な事業の一つであるM&Aアドバイザリー事業は、当連結会計年度における売上高の35.3%を占めております。同事業は、顧客に対してM&Aのアドバイザリー・サービスを提供しておりますが、業務の性質上、成功報酬の割合が高くなる傾向があります。M&Aアドバイザリー・サービスにおいて、成功報酬を獲得できるか否かは、顧客のM&Aがクロージングするか否かにかかっており、当社グループにおいてコントロールができません。顧客のM&Aの成否は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
なお、経営成績に重要な影響を与える要因の詳細については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等
当社グループは、「中期経営計画」において2023年度の売上高8,700,000千円、営業利益1,740,000千円(営業利益率20.0%)を目指しておりますが、そのために以下の指標を重視し達成状況を判断しております。
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目標値 |
実績値 |
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年平均売上高成長率 |
18.8% |
23.5% |
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年間の増員数 |
40名 |
78名 |
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営業利益率 |
20.0% |
11.5% |
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ROE |
20.0% |
20.9% |
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配当性向(連結) |
30.0% |
57.5% |
(注)年平均売上高成長率の実績値は2020年度を基準年度として算定しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。