第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 世界の医薬品市場は、新型コロナウイルスに対するワクチンの新薬の承認申請が行われ、2020年12月に初めて英国で承認を受け、同国民へのワクチンの接種が開始されました。また、米国では新型コロナウイルス感染の拡大により、医療機関への患者の受診機会が抑制されたことで、多くの医療機関が医業収入減少で経済的な窮地に陥り、開業医(クリニック)を中心とした医療機関の統合再編が進むとされています。一方、わが国の医薬品市場では、新型コロナウイルスに対するワクチンの国内臨床試験が、バイオベンチャー企業を含む国内外の製薬会社によって開始され、2020年12月、米国ファイザー社と独ビオンテック社が新型コロナウイルスワクチン「BNT162b2」を厚生労働省に特例申請しましたが、未だに感染拡大の影響を受けています。また、2021年4月予定の薬価改定については、2020年12月18日に開催された中央社会保険医療協議会において、薬価収載されている品目の69%が対象として、新薬の59%、長期収載品の88%、後発医薬品の83%が引き下げの対象とすることが決定され、製薬業界にとっては厳しい状況が続くものと予測されます。

 当社では、新型コロナウイルスの感染拡大による影響が続く中で、経済的にも安心して家族のがん患者にも勧められる治療法を提供することを目指して、着実に臨床開発を前進させました。

 抗がん剤候補化合物DFP-10917は、米国における臨床第Ⅲ相試験の参加施設をさらに拡大し、症例登録を推進しました。抗がん剤候補化合物DFP-14323は、日本国内における臨床第Ⅱ相試験の結果について、ESMO ASIA CONGRESS 2020(欧州臨床腫瘍学会アジア大会)に引き続き、2021年2月に開催される日本臨床腫瘍学会(JSMO)においても、Mini-Oralセッションでの発表が受理されました。抗がん剤候補化合物DFP-11207は、米国における臨床第Ⅱ相試験の準備を進めると共に、新型コロナウイルス感染拡大による影響を見据えて、日本及び中国における臨床試験の検討を開始しました。抗がん剤候補化合物DFP-14927は、米国における拡大臨床第Ⅱ相試験に向けて、臨床試験責任医師と協議の上、2施設の臨床試験への参加を決定しました。また、抗がん剤候補化合物DFP-10825は、臨床第Ⅰ相試験の開始に向けた前臨床試験を中国において進めました。なお、抗がん剤候補化合物DFP-17729は、日本国内における膵がん患者を対象とした臨床第Ⅰ相/Ⅱ相試験が開始し、2020年11月に臨床第Ⅰ相試験の第1症例を登録しました。

 以上の結果、当第3四半期累計期間の事業収益は、日本ケミファ㈱とのライセンス契約に伴うマイルストーンの受領により100百万円となりました(前年同四半期は事業収益はなし)。事業費用につきましては、開発パイプラインの臨床試験における医療機関並びに症例数の増加、新たな臨床試験の準備を進めたことなどに伴い、研究開発費が654百万円(前年同四半期比36.6%減)となりました。この結果、営業損失は770百万円(前年同四半期は1,223百万円の損失)、経常損失は770百万円(前年同四半期は1,229百万円の損失)、四半期純損失は773百万円(前年同四半期は1,232百万円の損失)となりました。

 なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の経営成績を記載しておりません。

 

 また、当社の財政状態は次のとおりであります。

(資産)

 当第3四半期会計期間末における資産合計は1,363百万円となり、前事業年度末と比較して798百万円減少しました。これは主として、現金及び預金が663百万円、売掛金が110百万円減少したことによるものであります。

(負債)

 当第3四半期会計期間末における負債合計は74百万円となり、前事業年度末と比較し31百万円減少しました。これは主として、未払法人税等が15百万円、未払金が12百万円減少したことによるものであります。

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は1,289百万円となり、前事業年度末と比較して766百万円減少しました。これは主として、四半期純損失の計上により利益剰余金が773百万円減少したことによるものであります。

 

  (2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当社は、抗がん剤開発経験が豊富な少人数の専門家集団であり、研究開発のマネジメント機能に特化しております。当社は、研究所や製造施設を保有せず、研究開発及び製造の受託会社を積極的に活用し、効率的な研究開発体制を構築しております。

 当第3四半期累計期間における当社の研究開発費の総額は654百万円となりました。

 研究開発費の主な内容は、開発品の臨床試験費用及び前臨床試験費用に関わる外部委託費であります。

 当第3四半期累計期間において、DFP-10917は米国での臨床第Ⅲ相試験施設の拡大と症例登録、及びDFP-14927は米国での臨床第Ⅱ相試験に向けた臨床施設の拡大を進めました。DFP-14323は日本国内での臨床第Ⅱ相試験の結果の経過観察と共に、日本臨床腫瘍学会(JSMO)での発表準備を進めました。DFP-11207は米国での臨床第Ⅱ相試験の準備、DFP-17729は日本国内での臨床第Ⅰ相/Ⅱ相試験における臨床第Ⅰ相試験の症例登録開始、また、DFP-10825は中国での臨床第Ⅰ相試験の開始に向けた前臨床試験を進めました。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。