第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期累計期間における世界の医療業界では、新型コロナウイルスの広範囲な感染拡大によって、医薬品製造に必要な物資の移動制限や、新薬開発における臨床試験の遅延などが続いております。パンデミックに対応するための抗ウイルス薬やワクチンの開発が、米国を中心として急速に進められ、ワクチン接種も同時に進められておりますが、オミクロン株の感染急拡大に伴い、各国において収束時期を見通すことが困難な状況が続いております。

 国内においては、秋から冬にかけて、夏場に全国各地で発令された緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除されるなど、経済活動及び社会生活が緩やかに回復傾向に向かっておりましたが、年明け以降、オミクロン株が国内で感染拡大懸念として不安な状態が続いております。

 このような環境の下、当社では、がん患者の高齢化による治療への懸念や新薬の高額化による費用への不安が進む中、経済的にも安心して家族のがん患者にも勧められる治療法を提供することを目指して、「モジュール創薬」に基づく研究開発に取り組み、着実に臨床開発を前進させました。

 抗がん剤候補化合物DFP-10917は、米国における臨床第Ⅲ相試験の症例登録を進めました。ほとんどの医療機関で新型コロナウイルス感染拡大による影響がでていますが、治験対象範囲の拡大や治験参加施設の拡大などの対応により、臨床試験を継続しています。また、日本におけるライセンスパートナーの日本新薬㈱が国内の臨床第Ⅰ相試験を開始しております。抗がん剤候補化合物DFP-14323は国内における臨床第Ⅱ相試験の症例登録を完了し、無増悪生存期間と全生存期間を明らかにするための経過観察を継続しております。抗がん剤候補化合物DFP-17729は国内における臨床第Ⅱ相試験の症例登録を完了し試験継続中であります。抗がん剤候補化合物DFP-11207は治験薬の製造を行い、臨床第Ⅱ相試験の開始に向けて、新型コロナウイルス感染拡大の影響の少ない日本での実施検討を継続しております。抗がん剤候補化合物DFP-14927は、米国において臨床第Ⅰ相試験を進め、第5段階の投与量レベルまでの安全性が確認され、第6段階まで進んでいます。また、抗がん剤候補化合物DFP-10825は臨床第Ⅰ相試験の開始に向けて、治験用原薬の製造並びに前臨床試験を実施しました。

 以上の結果、当第3四半期累計期間の事業収益は、日本ケミファ㈱とのライセンス契約によるマイルストーン収入を取得したことに伴い100百万円となりました(前年同四半期と同額)。事業費用につきましては、開発パイプラインの臨床試験における医療機関並びに症例数の増加、新たな臨床試験の準備を進めたことなどに伴い、932百万円(前年同四半期比7.1%増)となりました。この結果、営業損失は832百万円(前年同四半期は770百万円の損失)、経常損失は835百万円(前年同四半期は770百万円の損失)、四半期純損失は837百万円(前年同四半期は773百万円の損失)となりました。

 なお、当社は医薬品事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の経営成績を記載しておりません。

 

 また、当社の財政状態は次のとおりであります。

(資産)

 当第3四半期会計期間末における資産合計は1,441百万円となり、前事業年度末と比較して719百万円減少しました。これは主として、現金及び預金が747百万円減少したことによるものであります。

(負債)

 当第3四半期会計期間末における負債合計は78百万円となり、前事業年度末と比較し3百万円減少しました。これは主として、未払法人税等が4百万円減少したことによるものであります。

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は1,362百万円となり、前事業年度末と比較して715百万円減少しました。これは主として、新株予約権の行使等により資本金及び資本剰余金がそれぞれ61百万円増加したものの、四半期純損失の計上により利益剰余金が837百万円減少したことによるものであります。

 

  (2)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当社は、抗がん剤開発経験が豊富な少人数の専門家集団であり、研究開発のマネジメント機能に特化しております。当社は、研究所や製造施設を保有せず、研究開発及び製造の受託会社を積極的に活用し、効率的な研究開発体制を構築しております。

 当第3四半期累計期間における当社の研究開発費の総額は683百万円となりました。

 研究開発費の主な内容は、開発品の臨床試験費用及び前臨床試験費用に関わる外部委託費であります。

 当第3四半期累計期間において、DFP-10917は米国での臨床第Ⅲ相試験施設の拡大と症例登録、及びDFP-14927は米国での臨床第Ⅱ相試験に向けた臨床施設の拡大を進めました。DFP-14323は日本国内での臨床第Ⅱ相試験の結果の経過観察と共に、日本臨床腫瘍学会(JSMO)での発表準備を進めました。DFP-11207は米国での臨床第Ⅱ相試験の準備、DFP-17729は日本国内での臨床第Ⅰ相/Ⅱ相試験における臨床第Ⅰ相/Ⅱ相試験の症例登録を完了し試験を継続しております。また、DFP-10825は中国での臨床第Ⅰ相試験の開始に向けた前臨床試験を進めました。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。