第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業等のリスクは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

2020年2月1日から指定感染症に定められた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、四半期報告書提出日現在においてもなお感染者が増加しております。当該感染拡大は、世界的な大流行(パンデミック)となっており、人類生命への脅威となると同時に世界経済に大きな影響を及ぼしております。当社グループは、飲食事業を日本、アメリカ等に展開しており、当該パンデミックの発生が当社グループ事業においてリスクであるということを強く認識したため、「事業等のリスク」に追加いたします。

また、ここ数年発生している大規模自然災害についても毎年少なからず事業への影響が確認でき、一定のリスクを認識していることから、併せて大規模自然災害の発生についても「事業等のリスク」に追加いたします。

以下の見出しに付された項目番号は、前事業年度の有価証券報告書における「第一部  企業情報  第2  事業の状況  2  事業等のリスク」の項目番号に対応したものです。

 

(1)事業環境について

③  大規模自然災害の発生について

当社グループは、日本国内各地に直営店舗と製麺並びに食材供給のための工場を多数有しております。ここ数年、国内においては、2011年3月に起こった東日本大震災を筆頭に地震、台風、豪雨等、大規模な自然災害が発生しており、今後も自然災害の規模によっては、店舗の一時休業、製麺・食材の供給遅れ等の事態を招くことが想定されます。当社グループでは、こうした日本の災害の発生しやすい自然環境を前提としてBCPを策定し、店舗、工場に不測事態における避難場所、緊急連絡方法等を明記した危機管理マニュアルを配付し、万全を期しております。しかしながら、自然災害の規模が想定以上となった場合においては、店舗、工場のスタッフの人命にかかわる状況を招いたり、停電、風水害等による工場の機能休止に至ったりするおそれがあります。このように想定以上の大規模自然災害が発生した場合においては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④  パンデミックの発生について

今般発生した新型コロナウイルス感染症の世界的大流行は、多くの人命を奪い、世界経済に大きな打撃を与えることが確認されております。日本においては、政府、各自治体から営業時間短縮を始めとする営業自粛要請が発せられたことに伴い、当社事業においても少なからず影響を受けることとなりました。但し、当社グループの展開する飲食事業は、日常食であるラーメンに特化して展開しており、お祝い、記念等において利用される「ハレ消費」の飲食事業モデルとは一線を画すことから、一定程度の影響に留まることも確認できました。今後、今回のパンデミックと同等以上の事態に至った場合においても営業時間調整、一定の感染対策等を講じることで完全休業には至らない状況で営業活動を送ることができるものと考えます。しかしながら、今回以上のパンデミックが発生した場合においては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2019年11月1日から2020年7月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な大流行(パンデミック)により、当該感染症が世界中の多くの人命を奪うとともに世界経済に対して過去に経験し得ない多大な影響を及ぼしております。

国内においては、4月に政府が緊急事態宣言を発し、感染症拡大を防止するための官民あげての対策が講じられておりましたが、5月下旬に当該宣言を解除し、国内経済活動も緩やかに再開する動きとなりました。しかしながら、経済活動の再開も束の間、7月に入ると新型コロナウイルス感染症拡大の第2波が訪れ、再び経済活動への負の影響が懸念される状況となりました。2020年4~6月期の実質GDP成長率においては、年率換算ベースで2020年1~3月期の△3.4%から△27.8%(速報値)と大きく落ち込む結果となりました。政府の経済対策、緩和的な金融環境の中で持ち直しつつあった個人消費も一転して冷え込み、2019年12月に1.57倍を付けていた有効求人倍率は2020年6月においては1.11倍まで悪化することとなりました。

また、海外においては、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、世界各国の景気減速が顕著となり始めており、そうした中で中国と本年大統領選が実施される米国との政治的軋轢も一層溝を深める等、世界経済の動向が見定まらない状況にあります。米国における2020年4~6月期の実質GDP成長率は、年率換算△32.9%となる等、戦後最大の経済危機の様相を呈しております。

当社グループの属する外食産業におきましては、ここ数年、最重要経営課題は人手不足解消でありましたが、一転、新型コロナウイルス感染症に対する政府、自治体からの営業自粛要請を受け、営業活動に壊滅的打撃を受け、既存従業員の雇用継続が厳しい状況に至っております。特に夜間時間帯を主力営業時間とし、長時間滞在を前提とするような高級飲食業態、居酒屋業態等においては、緊急事態宣言下は勿論のこと、解除後においても甚大な影響を受けております。

このような環境の下で当社グループは、いわゆる「ハレ消費」を前提とする飲食事業モデルではなく、店内滞在時間も短いという特性を有するラーメン業態であることから、日常食という強みを生かし、店内における各種感染症対策をしっかり講じ、直営店事業、プロデュース事業のいずれにおいても休業に追い込まれることは殆どない中で事業展開を図ってまいりました。特にお客様が当社グループ店舗に直接足を運んでいただく機会が減る状況下、お客様の持ち帰りニーズにお応えするべく、テイクアウト体制を速やかに構築するとともに、先行して昨年より準備を進めてきた宅配(フードデリバリー)サービスの本格展開につき満を持して開始することにより、店舗売上を下支えしてまいりました。当第3四半期連結累計期間においても、国内の直営店事業部門における新規出店を減速させることなく積極的に取り組み、プロデュース店の店舗数も増加させることにより、売上拡大を図ってまいりました。さらには採算面において製麺2工場(平塚工場、横浜第一工場)、餃子工場(那須工場)、チャーシュー工場(横浜第二工場)を含めた食材コストの削減、物流機能の一部集約によるコストダウン等、当社グループの経営課題に前向きに取り組んでまいりました。

 

以上の結果、財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ559,870千円増加し、6,340,953千円となりました。

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ514,397千円増加し、3,153,753千円となりました。

 当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ45,473千円増加し、3,187,199千円となりました。

 

b.経営成績

当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高7,972,451千円(前年同期比19.8%増)、営業利益305,263千円(前年同期比61.5%減)、経常利益360,693千円(前年同期比55.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益182,276千円(前年同期比63.1%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、以下のとおり事業部門別に示します。

直営店事業部門の売上高は6,385,808千円(前年同期比27.0%増)となりました。

プロデュース事業部門の売上高は1,586,642千円(前年同期比2.5%減)となりました。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

a.セグメント別の業績の概況

 当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の概況については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、事業の概況については以下のとおり事業部門別に示します。

 

(直営店事業部門)

内直営店事業部門においては、当第3四半期連結累計期間を通じて積極的な出店を続け、当第3四半期連結累計期間に直営店24店舗の新規出店、2店舗の退店、3店舗の業務委託化により19店舗純増いたしました。直営店の新規出店は、横浜家系ラーメン業態を関東地区に7店舗、関西地区に2店舗、中部地区に4店舗、東北地区に4店舗、新業態豚山を6店舗と成長余力の高いマーケット、業態に特化して進めてまいりました。関東地区では、依然として強い需要を有する神奈川県の藤沢市に「町田商店藤沢湘南台店」、鎌倉市に「町田商店由比ヶ浜店」をそれぞれ初めてオープンさせ、東京都内にも「町田商店三鷹店」「町田商店練馬土支田店」「町田商店保木間店」といずれもロードサイドに3店舗をオープンさせました。東北地区では、これまでロードサイド出店だけでしたが、初めて駅前店舗として「町田商店広瀬通店」を開店することができました。また出店余地が高いと判断する中部地区では、「町田商店小牧店」「町田商店弥冨通店」「町田商店御殿場店」「町田商店瀬戸店」と4店舗をオープンさせることとなりました。さらに前連結会計年度に積極出店を続け、お客様より非常に高いご評価をいただいている「豚山(豚骨ベースの醤油スープに、にんにく、野菜、背脂などをお好みで調整し、チャーシューをダイナミックに載せる、がっつり系のラーメン店)」を当第3四半期連結累計期間において、「豚山幡ヶ谷店」「豚山横浜西口店」「豚山下高井戸店」「豚山大森店」「豚山鶴見店」「豚山白楽店」と6店舗出店することができました。

また、前連結会計年度に当社グループの事業成長の鍵を握る商品開発力の底上げを目論み、組織的整備を図りながら商品開発拠点としての機能を備えることとなった「ヌードルズファクトリー」にて新メニュー、新業態のためのマーケティング、試作等を進めてまいりました。そうした中、当第3四半期連結累計期間においては、更に開発機能を一層高め、テスト販売を一定期間にわたって実施できる新業態を開発するに至りました。新業態は「長岡食堂」という店舗名称にて新潟県長岡市のご当地ラーメンとして親しまれている生姜醤油ラーメンを提供する業態として立上げられました。これまで当社グループが得意としてきた横浜家系ラーメン、がっつり系ラーメン(豚山)のような濃厚系ラーメンとは一線を画する淡麗で味わい深いラーメンを提供する業態となり、お客様の層も中高年、女性をターゲットにすることが叶い、当社グループの今後の展開に一定の可能性を感じさせるものとなっております。

一方、新型コロナウイルス感染症の拡大は、国内直営店事業に多大な影響を及ぼし、来客数の減少を招くことととなっておりますが、テイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こしにより、従来の来店に伴う売上を下支えしてまいりました。テイクアウトで提供する商品は、本格ラーメンを自宅で食すことのできるニーズにお応えする形で包材、梱包方法等に工夫を凝らしたこともあり、SNS等で一定の評価を受けることとなりました。また、ヘビーユーザーの多い豚山業態を中心に昨年より準備を進めてきた宅配(フードデリバリー)サービスの本格展開を開始いたしました。宅配サービスにおいても高いクオリティーが維持されたことで潜在需要を掘り起こすことができ、豚山業態においては新型コロナウイルス感染症拡大下においても売上を減少させることなく、事業拡大を図ってまいりました。さらには、営業時間短縮の煽りを受けつつも正社員、臨時社員の適正数確保を図るべく、全従業員を対象として当第3四半期連結累計期間に休業手当を支給する等、雇用継続に努めました。

海外直営店事業部門においては、直営店の出店地域となる米国(ロサンゼルス、ニューヨーク)にて新型コロナウイルス感染症の影響を日本以上に大きく受けることとなりました。米国においては、E.A.K. RAMENという屋号の横浜家系ラーメン業態にてロサンゼルス1店舗、ニューヨーク2店舗を展開しており、当該地域では2020年2月~4月においては、法的拘束力を伴う営業自粛命令が発動されたことから、ローカルスタッフのレイオフ等、雇用調整を行わざるを得ない状況にて推移いたしました。3店舗とも通常収益を確保することは難しく、大幅な赤字を招くこととなりました。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の当社グループの店舗数は、直営店108店舗(国内105店舗、海外3店舗)、業務委託店9店舗、合計117店舗となりました。また、直営店事業部門の売上高は6,385,808千円となりました。

 

(プロデュース事業部門)

国内プロデュース事業部門においては、既出店地域においてはこれまで通り、商圏における潜在需要試算に基づく出店ルールに従ってプロデュース店と直営店との間できめ細かく調整を行いながら、出店を進めてまいりました。また、未出店地域においては、当社グループとして直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってまいりました。しかしながら、プロデュース店においても新型コロナウイルス感染症の拡大とともに休業、営業時間短縮といった状況に至り、来客数が減少する事態となったことから売上減少等、多大な影響を受けることとなりました。プロデュース店も直営店同様にテイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こしに着手する等、販売促進活動を展開してまいりましたが、十分な業績挽回には繋がりませんでした。

一方、海外プロデュース事業部門においては既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行い、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下においても新規出店を1店舗叶えることができました。

以上の結果、当社グループがプロデュースする店舗数は、当第3四半期連結累計期間に29店舗の純増となり、結果、国内386店舗、海外10店舗、合計396店舗となりました。また、プロデュース事業部門の売上高は1,586,642千円となりました。

 

b.財政状態

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ559,870千円増加6,340,953千円となりました。これは主に、積極的な出店と新工場への設備投資等により現金及び預金が464,871千円減少した一方、建物及び構築物等の有形固定資産が759,823千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ514,397千円増加3,153,753千円となりました。これは主に、未払法人税等が202,109千円減少した一方、短期借入金が570,311千円、1年内返済予定の長期借入金が72,875千円、長期借入金が205,724千円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ45,473千円増加3,187,199千円となり、自己資本比率は50.3%となりました。これは主に、配当の支払に伴い利益剰余金が148,452千円減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益182,276千円の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5)研究開発活動

 特に記載すべき事項はありません。

 

(6)従業員数

① 連結会社の状況

当第3四半期連結累計期間において、当社グループは業容の拡大に伴い、84名増加しております。

 

② 提出会社の状況

当第3四半期累計期間において、当社は業容の拡大に伴い、80名増加しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。