第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 なお、第1四半期連結会計期間より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、感染力の強いオミクロン株BA.5系統による新型コロナウイルス感染症第7波の到来によって過去最多の感染者数を記録したものの、3月以降、政府、自治体がこれまで行ってきた緊急事態措置、まん延防止等重点措置は講じられることなく、経済優先の姿勢が貫かれる中で推移してまいりました。

国内景気は、新型コロナウイルス感染症にかかる各種規制が解除されたことにより、飲食業、サービス業に明るい兆しが見え始めましたが、石油、天然ガス等のエネルギー資源価格の高騰に急激に進んだ円安が拍車をかけ、貿易収支が大幅な赤字に転落したこともあり、企業収益に下押し圧力がかかる等、先行きに不安を残しております。こうした状況下、内閣府が発表した2022年4~6月期の国内総生産(GDP)速報値(物価変動の影響を除いた実質の季節調整値)は、前期比0.5%増(年率換算2.2%増)と3四半期連続のプラス成長になりました。4~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、新型コロナウイルス感染症に対する各種行動規制の緩和による経済活動の改善と考えられるものの、依然として景気回復の力強さには欠けております。一方、企業は、先送りしていた設備投資を徐々に再開し始めており、機械受注、建設工事受注ともに増加基調となっております。また、雇用環境としては、6月の就業者数が微増、失業率が2.6%とほぼ横ばいにて推移してまいりました。

また、政府は訪日外国人の入国規制を緩和したものの、依然として入国者数の上限規制を設けていること、入国前の陰性証明が必要なこと等から、新型コロナウイルス感染症発生前との比較において5%程度に留まる等、本格的な外国人観光客の入国には繋がっておらず、コロナ禍で経済的影響を受けている飲食、宿泊等の小売、サービス業者は、円安が進む状況にあってもインバウンド需要から得られる経済効果を取り込めない状況が続いております。加えて、6月以降、猛暑日の日数が観測史上最高ペースで推移していることから、電力不足に陥るリスクも顕在化し始めております。

海外においては、2月のロシアによるウクライナへの軍事侵攻に伴い、米国、ヨーロッパ各国がロシア産原油、天然ガス、石炭などの輸入禁止等の対ロシア制裁を打ち出したことから、侵攻前から高騰し始めていたエネルギー資源価格は依然として高止まりし、世界のサプライチェーンも大きな混乱を招く状況に至っております。

また、米国においては、米国商務省が発表した2022年4~6月期の実質GDP成長率(速報値)は、前期比年率マイナス0.9%となり、市場予想を大きく下回り、2022年1~3月期のマイナス1.6%に続いて2期連続のマイナス成長となりました。年初には堅調であった個人消費が足下では歴史的な高水準であるインフレに対し、強い警戒感が表れ、物価高を嫌気して軟調に推移しております。そうした中、米連邦公開市場委員会(FOMC)は、3月に2年半ぶりにゼロ金利政策を解除し、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0~0.25%から0.25~0.50%に引き上げ、さらに5月、6月、7月にも大幅な引き上げを図り、計4回の引き上げによりフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は2.25〜2.50%となる等、インフレ抑制に腐心しております。

一方、中国においては、新型コロナウイス感染症拡大に対してゼロコロナ政策を掲げ、3月からは最大経済都市で物流の拠点でもある上海市において、事実上の都市封鎖(ロックダウン)を実施する等、経済成長よりコロナ封じに重きをおいた政策を講じておりましたが、6月の上海市を始めにロックダウンを段階的に解除することとなりました。これにより、サプライチェーンの機能が改善されることとなり、徐々に輸出が回復する等、経済活動が正常化し始めております。

こうした経済環境下、当社グループの属する外食産業は、まん延防止等重点措置が全面解除された3月以降、行動制限の緩和で人流が一時期回復したものの、感染力の高いオミクロン株BA.5系統による新型コロナウイルス感染症第7波の到来によって過去最多の感染者数となる状況下、再び人流が減少する経営環境を招いております。ここ数年の最重要経営課題であった「人手不足解消」が一層クローズアップされる状況に至っております。特に夜間時間帯を主力営業時間とし、長時間滞在を前提とするような高級飲食業態、居酒屋業態等においては、営業時間短縮を進めることにより従業員の雇用確保が難しくなる等、事業継続と人材確保のバランスを保つための舵取りに苦慮する場面も散見されております。また、顧客獲得という点から見れば、円安が進行する為替環境にあり、また、政府が訪日外国人の入国制限の緩和を進めているにも関わらず、依然として訪日外国人は新型コロナウイルス感染症発生前とは比較にならず、インバウンド需要を取り込めない状況のまま推移しております。さらに、ロシアのウクライナへの軍事侵攻によって、ウクライナからウクライナ産小麦の輸出ができない状況を招いており、先行き不透明な状況で推移しております。

こうした環境において当社グループは、2年間に及ぶコロナ禍の制約的な事業環境の中でも利益を追求するという経営スタンスにて、通常営業を継続することができました。当社グループのラーメン事業が店内滞在時間も短く、「ハレ消費」を前提とする飲食事業モデルではないことから、「日常食」という強みを生かしつつ、店内における各種感染症対策を万全に講じながら、新型コロナウイルス感染症が拡大する環境においても事業拡大の歩を一切緩めることなく、積極的な事業展開を進めてまいりました。当社グループは、こうした対応を機動的且つ適切に行うことにより、直営店事業、プロデュース事業のいずれにおいても新規出店を続ける等、安定的に事業を拡大してまいりました。また、お客様の持ち帰りニーズにも的確にお応えするべく、テイクアウト体制を速やかに構築するとともに、宅配(フードデリバリー)サービス、ECサイトでの商品販売等を本格展開してまいりました。

このようにコロナウイルス感染症対応ノウハウをしっかりと蓄積してまいりました当社グループは、コロナ禍におきましても従業員の雇用確保、積極的な新規出店等、他の飲食業者と一線を画した事業活動を展開することができたことから、堅調な業績を確保することができました。当第3四半期連結累計期間においては、国内の直営店、プロデュース店ともに店舗数を増加させることにより、売上拡大を図ることができました。

 

以上の結果、財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,177,490千円増加し、9,454,947千円となりました。

 当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ167,361千円増加し、4,328,429千円となりました。

 当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,010,129千円増加し、5,126,517千円となりました。

 

b.経営成績

当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高12,220,491千円(前年同期比25.2%増)、営業利益1,122,385千円(前年同期比70.0%増)、経常利益1,805,205千円(前年同期比43.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,234,648千円(前年同期比43.1%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、以下のとおり事業部門別に示します。

直営店事業部門の売上高は10,132,091千円(前年同期比25.7%増)となりました。

プロデュース事業部門の売上高は2,088,400千円(前年同期比22.9%増)となりました。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

a.セグメント別の業績の概況

 当第3四半期連結累計期間におけるセグメント別の概況については、当社グループの事業が単一セグメントであることから、事業の概況については以下のとおり事業部門別に示します。

 

(直営店事業部門)

国内直営店事業部門においては、当第3四半期連結累計期間を通じて積極的な出店を続け、直営店19店舗の新規出店(純増)を図りました。当該期間における直営店の新規出店は、主力である横浜家系ラーメン業態の「町田商店」で7店舗、それ以外のブランドで12店舗とバランスよく行うことができました。

特に当第3四半期会計期間におけるトピックスとしては、6月に東京駅八重洲地下街に一挙に7ブランドのラーメン店を東京ラーメン横丁という施設として総合出店を図ったことが挙げられます。これまで多くの有名ラーメン店が一堂に会すラーメンコンプレックス(ラーメン総合施設)は、全国各地にありましたが、1社のグループにて7つものブランドを出店する形態は日本初と言え、これにより、当社グループにおけるラーメンブランドの開発力を内外に示すことができました。東京駅周辺には、他の有名ラーメンコンプレックスが複数存在しておりますが、当社はそうした激烈な競争環境の中で当社が独自開発した7ブランドをもって多くのラーメンファンにご満足いただくべく、当該施設をプロデュースすることとなりました。

当第3四半期連結累計期間における「町田商店」の出店は7店舗となり、その出店先の内訳はロードサイド4店舗、駅近2店舗、商業施設内1店舗でありました。ロードサイド4店舗は、埼玉県鶴ヶ島市、静岡県富士宮市、愛知県蒲郡市、新潟県新発田市といずれも出店エリア内では競争力のある好立地に出店できたことから、早くも繁盛店として地元のお客様にご愛顧をいただいております。駅近2店舗は、八重洲地下街(東京ラーメン横丁店)、恵比寿駅東口に出店しております。また、当社グループにおいては、これまで商業施設内への出店を行ってまいりませんでしたが、本年1月、名古屋市に所在するイオンモール運営のモール型ショッピングセンターであるmozoワンダーシティ内に「町田商店」として新規出店を果たすことができました。

「町田商店」以外のブランドでは、6ブランド、12店舗の出店を図りました。これまで「町田商店」を主力としてきた当社グループの出店戦略ですが、「町田商店」でも十分に収益性を確保できるに至った現在においては、駅近、ロードサイドという大括りな出店判断に留まらず、各業態にマッチした立地をそれぞれ選定することにより、厚みのある出店戦略が立案でき、当第3四半期連結累計期間においては、中華そば業態の「長岡食堂」で2店舗、九州豚骨ラーメン業態の「がっとん」で3店舗、ガッツリ系ラーメン業態の「豚山」においては4店舗、油そば業態の「元祖油堂」を1店舗、味噌ラーメン業態の「いと井」を1店舗、その他1店舗、合計12店舗をオープンすることができました。

「長岡食堂」は、今後の業態競争力の見極めも兼ねてラーメン激戦地である横浜駅西口へ2号店目をオープンし、さらに東京ラーメン横丁店として3号店目を6月にオープンすることとなりました。また、「がっとん」では、ロードサイド1店舗、駅近2店舗(含む東京ラーメン横丁店)、計3店舗をオープンいたしました。一方、当社グループにおいて「町田商店」に次ぐ収益の柱となった「豚山」においては、池袋西口店、蒲田店、武蔵小杉店、東京ラーメン横丁店と4店舗オープン、ラーメン競合店が多数ひしめく駅近好立地にいずれも出店することができました。

さらに、当社グループでは、新商品、新業態の開発に対しても商品開発部を中心に各種テーマに積極的に取り組んでまいりました。当第3四半期連結会計期間においては、「いと井」を開発し、会計期間中に東京ラーメン横丁でオープンを迎えることとなりました。ここ数年で当社グループが開発、ローンチしたブランドは、「豚山」「長岡食堂」「元祖油堂」「いと井」とどれも一定程度のご評価をいただくものとなっており、当社グループのブランド開発力も十分備わってきたと自負しております。今後も引き続き可能性を秘めた新ブランドの開発に注力してまいります。

海外直営店事業部門においては、直営店の出店地域となる米国(ロサンゼルス、ニューヨーク)にて新型コロナウイルス感染症の影響を日本以上に大きく受けることとなりました。これまで米国においては、横浜家系ラーメン業態の「E.A.K. RAMEN」をロサンゼルス1店舗、ニューヨーク2店舗を展開しておりましたが、この度、コロナ禍による影響を受け、需要回復が見込めないロサンゼルス店を5月に閉店し、海外店舗を2店舗といたしました。なお、ニューヨークの2店舗につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大が店内営業の自粛命令が発動される等、日本以上に深刻化していたものの、機動的にローカルスタッフのレイオフ等、雇用調整を行う等、損失を最小限に留める努力をしてまいりました。

以上の結果、当第3四半期連結会計期間末の当社グループの店舗数は、直営店158店舗(国内156店舗、海外2店舗)、業務委託店10店舗、合計168店舗となりました。また、直営店事業部門の売上高は10,132,091千円となりました。

 

(プロデュース事業部門)

国内プロデュース事業部門においては、既出店地域においてこれまで通り、商圏における潜在需要試算に基づく出店ルールに従ってプロデュース店と直営店との間できめ細かく調整を行いながら、出店を進めてまいりました。未出店地域においては、当社グループとして直営店を出店させる予定のない地域については、新規オーナーの開拓を精力的に行ってまいりました。また、既存プロデュース店に対しましては、新型コロナウイルス感染症の拡大等による来客数の減少、売上減少等の影響を受ける状況下、直営店同様にテイクアウトニーズへの対応、宅配ニーズの掘り起こし等、販売促進活動における直営店の成功ノウハウをもとに積極的に支援してまいりました。

一方、海外プロデュース事業部門においては既存オーナーの出店意思を確認しながら新規出店地域の検討を行い、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下においても出店支援を進めるとともに、新たに、アメリカ、東南アジアにおいて「町田商店」「豚山」等のブランドをFC事業として展開すべく、精力的な営業活動を開始いたしました。

以上の結果、当社グループがプロデュースする店舗数は、当第3四半期連結累計期間に28店舗の純増となり、結果、国内482店舗、海外14店舗、合計496店舗となりました。また、プロデュース事業部門の売上高は2,088,400千円となりました。

 

b.財政状態

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,177,490千円増加し9,454,947千円となりました。これは主に、売掛金が100,562千円、建物及び構築物等の有形固定資産が774,073千円、敷金及び保証金が89,981千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末に比べ167,361千円増加し4,328,429千円となりました。これは主に、買掛金が99,705千円、短期借入金が44,309千円、長期借入金が55,078千円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ1,010,129千円増加し5,126,517千円となり、自己資本比率は54.2%となりました。これは主に、配当の支払に伴い利益剰余金が318,588千円減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益1,234,648千円の計上により利益剰余金が増加したこと等によるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更を行っております。

 詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 特に記載すべき事項はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。