文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、「ROAD to the DREAM-共に歩む、その先の未来へ」という基本理念を策定しております。この基本理念には、次のような願いが込められています。
・社会に参画する人が増え、それぞれが働くことの幸せを実感すること。
・それを実現させるのは、柔軟な働き方ができる社会であること。
・社会・仕事・個人のトライアングルが大きく実る未来を創造すること。
グループの従業員、仕事に携わる派遣スタッフ、より良い労働力を求めるクライアントも含めて、共に手を携えて、より大きな組織、より理想とするカタチを作り上げていこうという信念を表現しております。
なお、当社は平成29年6月に商号をキャスティングロードホールディングス株式会社からCRGホールディングス株式会社に変更しました。新商号は、「ステークホルダーとのコミュニケーションを図り(Communication)、関係性を構築し(Relation)、共に成長をしていく(Growing)」ことを、それぞれの頭文字であるCRGによって表現しており、共に手を携えて、より大きな組織、より理想とするカタチを作り上げていこうという想いが込められています。
当連結会計年度における我が国の経済は、海外経済の不確実性や相次ぐ自然災害の経済に与える影響等懸念があるものの、各種政策の効果を背景に景気は緩やかな回復傾向にあり、雇用環境や個人消費も着実な改善が見られております。
当社グループが属する人材サービス業界におきましては、平成30年9月の完全失業率(季節調整値)は2.3%と低水準で推移しており、有効求人倍率(季節調整値)は1.64倍と年々上昇傾向にあることから、構造的な人手不足は増々深刻な状況にあります。
このような市場環境のもと、当社グループにおきましては人手不足を背景とした多くの需要が寄せられ、業績は順調に伸長いたしました。
又、人材サービス業界に特化した基幹システムや勤怠管理を自動化するシステム等の開発・導入を行い、業務の効率化に取り組んできた他、IT技術の活用によるマッチング精度の向上を行うことにより、派遣スタッフの定着率向上に取り組んでまいりました。
今後も、経営資源を効率的に投下し、ビジネスとしての礎の構築を図り、業容の拡大を推進してまいります。
具体的な戦略は、以下のとおりです。
中核事業であるコールセンター派遣においては、未だ進出していない空白エリアである政令指定都市等の高ポテンシャル地域への拠点進出等を積極的に推進し、コールセンターのユーザーであるエンド・クライアント企業へのダイレクト・サービス拡大により、顧客開拓を図ってまいります。又、注力分野であるシニア人材活用や介護・看護事業を強化する他、倉庫業務等へのサービス分野の拡大、デリバリーの請負等により、売上高の拡大を図ってまいります。
基幹システム「C3」の機能向上、外注先を利用したAIによるマッチングシステムの開発、RPAによる事務作業効率化等のIT活用により、サービスレベルの向上やオペレーションの更なる効率化を図ってまいります。
スーパーバイザーとオペレーターをセットで派遣する「ユニット型派遣」に加え、請負型契約への切り替え、クライアントが希望する派遣人数をコミットメントすることで優先的に案件獲得をすること等により、サービスの高付加価値化に取り組んでまいります。又、スタッフのキャリアアップ制度利用を推進することによって介護・看護職の有資格者を増やし付加価値の高い人材提供を図るほか、将来的にはAI、RPAの導入をサポートできる人材の育成・供給にも注力することにより、請求単価の向上を図ってまいります。
案件スクリーニングの強化、優良案件が見込める企業における当社シェアの拡大、人材紹介事業の強化等、高収益案件へこれまで以上に注力することで、一層の収益性向上を図ってまいります。
生産性・作業品質・提案力を持続的に向上させることで、高い顧客満足・評価を獲得し、クライアントとの関係を深化させることで業務拡大につなげます。
具体的には、国内既存5拠点における請負業務範囲の拡大に加え、ペットケア以外の事業拡大を企図し、将来的にはクライアントの国内全拠点への展開を目指します。
更に、ベトナム等からの海外人材を国内で受入、経験を積ませることで、同海外人材に技術・ノウハウを吸収させ、将来は同人材を活用し、クライアントの海外拠点での業務受注を目指してまいります。
① BPOサービス事業、給与計算代行事業、採用代行受託事業
人材採用に課題を抱えている企業に対し、採用業務全般の代行受託業務、又、勤怠処理に関わるルーティン業務(入力作業等)のアウトソーシングサービス、更には、AIシステムの導入による人材の有効活用の提案等を、クライアントに対し提供してまいります。
人事管理、労務管理領域を効率化するための受託開発を主軸とし、具体的にはロボティクスを活用したRPAソリューション、勤怠ソリューション分野に注力してまいります。
RPAソリューションにおいては、人員不足による長時間労働といった課題を抱えるあらゆる業種のクライアントに対し、ロボティクスを活用した業務の自動化・効率化ソリューションを積極的に提案し、既存クライアントの課題解決策を提供しながら、顧客基盤を拡大してまいります。
当社グループは、持続的な成長と企業価値の向上のため、収益力を高めるとともに、経営の効率化を図ってまいります。具体的には、売上高成長率及び売上高営業利益率を重要な経営指標と位置づけております。
当社グループが属する人材サービス業界においては、我が国の少子高齢化・人口減少という社会構造の変動を受け、人手不足がこれまで以上に深刻な問題となることが予想されていることから、経営基盤の一層の強化を図り、クライアントが必要とするサービスの提供を質・量ともに満たすことが重要であると認識しております。これらに対しては、シニア層人材の活用を進める一方で、RPA市場への参入により、人材供給に加え、ロボットによる省人化施策も提供することによって労働市場における需給調整機能の提供を推進してまいります。
更に、外注先を利用したAIによるマッチングシステムの開発、勤怠管理をより一層軽減するシステムの開発等、従来労働集約型産業と言われ続けてきた人材サービス業界に風穴を開ける画期的な取り組みもはじめております。
今後とも効率的な経営資源の投下を継続し、人材サービス事業の充実を図り、業容の拡大を推進してまいります。
当社グループは上記成長を実現するために以下の課題に取り組んでまいります。
当社グループは、継続的成長のために、派遣スタッフの採用と育成が重要であると考えております。
人材派遣紹介事業では、セールス系及びメディカル系(介護・看護)の市場成長性を期待しているため、当該領域に係る派遣スタッフの採用と育成の強化を進めてまいります。
更に、専門性を持った派遣スタッフを確保するため、当社グループ内において専門性の高い教育・研修体制の強化を図ってまいります。
又、当社グループの事業方針に合致する企業との業務提携等も積極的に実施し、迅速に顧客ニーズに対応できる体制を構築してまいります。
当社グループは、継続的成長のために優秀な人材を採用するとともに、将来を担う人材の育成が必要不可欠であると認識しております。
競合企業に負けない組織体制を構築するため、提案力やチーム力を強化することで顧客ニーズに柔軟に対応できるよう正社員の教育強化を図ってまいります。
人材派遣紹介事業におきましては、全国主要都市に営業所を展開する方針ですが、中国地方への展開はまだ実施しておらず、今後の課題となっております。又、中部地方及び関西地方では既存の営業所があるものの、未だ展開の余地があると認識しております。当社グループといたしましては、積極的に営業所を展開していくことで、更なる収益基盤の拡大を図ってまいります。
更には、人材派遣紹介事業が当社グループの売上の大半を占めておりますが、当該事業に依拠しない体制を構築するため、それ以外の事業も拡大し多様な収益基盤の構築に取り組んでまいります。
株式会社プロテクスにつきましては、取引先メーカー1社及びその関連会社との取引となっており、同社グループとの取引縮小等に伴う事業リスクが存在するため、当該リスクの低減が必要であると認識しております。
請負業務範囲の拡大や国内外を含む受注拠点拡大及び取引先メーカーとのリレーション強化を図る一方、同社との取引を通じて得たナレッジを他社取引に展開し、事業の拡大及び事業リスクの低減を図ってまいります。
深刻な人手不足を背景に、当社グループは総合人材サービス会社として、人材だけでなく、生産性向上に向けた省人化施策も提供することが必要となってくると認識しております。
当社グループでは、ITシステムやRPAを活用した新たなサービスを創出し、顧客企業に価値を提供していくと同時に、AIマッチングシステムやRPA活用による社内オペレーションの効率化によって収益性向上を図ってまいります。
又、人材サービス業界に特化した基幹システムや勤怠管理を自動化するシステムを開発・導入し、業務の効率化に取り組んでおります。又、スマートフォン上で完結する勤怠報告アプリケーションの導入や、幅広い給与支払い方法に対応できるシステム開発を行う等、派遣スタッフの利便性を向上する各種機能を実装し、派遣スタッフの満足度向上を図っております。
今後は更に、これらシステムのクライアントへの提供を推進する他、継続的な機能強化を行い、付加価値向上に努めてまいります。
当社グループでは、継続的な事業規模拡大のため、積極的に新規事業へ参入していく方針であります。
当社グループは、人材需給が逼迫する状況を背景に、クライアントの業務効率化のためのソリューションを提供するRPA事業へ参入いたしました。今後も、クライアントのRPA活用をより一層促進するためのAI、RPAの導入をサポートできる人材の育成・提供事業等、新たな価値を生むための取り組みを展開してまいります。
又、必要に応じてM&Aなども活用することにより、市場環境や顧客需要の変化に柔軟かつスピーディーに対応してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、首都圏を中心とした全国の主要都市に人材派遣紹介関連事業を展開しております。当社グループの属する人材サービス関連業界は、社会情勢や景気変動等の外部環境に影響を受けます。今後、雇用環境の変動、市場環境が悪化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主要事業である人材派遣紹介事業においては、当社グループと同様の事業を営む企業が多数存在しており、これら企業との競合が生じております。当社グループでは、近年の人手不足の影響による派遣スタッフの人件費高騰を受け、クライアントとの交渉により請求単価へ転嫁することで収益性の確保を図り、競争力の維持向上に努めておりますが、同業他社間における価格競争によって取引単価が低迷した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、クライアントの要求に対応するため、派遣スタッフの安定的な確保が重要課題の一つであると考えております。常時インターネット等で募集するだけでなく、プロモーション活動の強化により当社の認知度を向上させ、安定的な確保に努めております。特に、看護師、介護福祉士等のスキルの高い人材の確保に注力しております。
又、定着率向上のため就労後の派遣スタッフに対し、初日に営業担当者がアンケート用紙を使用して聞き取り等を行い、派遣スタッフのフォローをしております。その後、月1回の定期的なヒアリングを実施し、その結果をクライアントに対してフィードバックすることで、就業環境の向上に努めております。
しかしながら、今後の雇用情勢や労働需要の変化により当社の意図したとおりに人材の確保が進まなかった場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの人材派遣紹介事業においては、クライアントとの個別交渉により決定した派遣料金を請求して売上高を計上しており、売上原価として、市場環境やスキルに応じて派遣スタッフに支払う給与及び法定福利費等を計上しております。当社グループは適正粗利率の維持に努めており、派遣給与支払水準の上昇や社会保険料負担増の際には請求料金についても値上げするべく、クライアントとの料金交渉に随時取り組んでおります。
しかしながら、支払給与と請求料金の値上げ又は値下げが必ずしも連動しない可能性があることから、このような案件が急激に増加したり、連動しない期間が長期化した場合、収益性が低下し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの中核会社である株式会社キャスティングロードにおいては、コールセンター派遣売上高が大半を占めております。又、株式会社ジョブスにおいても、コールセンター向けの派遣を行っております。これらコールセンター派遣売上高の連結売上高に占める割合は6割を超えております。当社グループでは、介護・看護等のメディカル分野への派遣強化や、RPA分野の拡充を中心に、他分野への事業展開を強化することでリスクの低減を図ってまいりますが、コールセンター業界の需要が大幅に縮小した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが行う人材派遣紹介関連事業に適用される「労働基準法」、「労働者派遣法」、「職業安定法」等は、市場環境等に合わせて、適宜法改正等が今後も行われていくと予想されます。その際、法改正に起因する売上高の減少や費用の増加が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの主要事業である労働者派遣事業は、「労働者派遣法」に基づき、厚生労働大臣の許可を受け行っております。又、当社グループは、「職業安定法」に基づき、厚生労働大臣の許可を受け有料職業紹介事業を行っております。それぞれの許認可の有効期限と取消事由は以下のとおりです。
① 労働者派遣事業
a 有効期限
(a) 株式会社キャスティングロード 平成31年10月31日
(b) 株式会社ジョブス 平成33年12月31日
(c) 株式会社CRドットアイ 平成32年2月29日
b 取消事由
(a) 「労働者派遣法」又は「職業安定法」に違反したとき
(b) 許可条件に違反したとき
(c) 関係派遣先への派遣割合が100分の80以下ではない場合又は関係派遣先割合報告書の提出をしない場合で、指導又は助言を受け、更に必要な措置をとるべきことの指示を受けたにもかかわらず、なお違反したとき
② 有料職業紹介事業
a 有効期限
(a) 株式会社キャスティングロード 平成31年1月31日
(b) 株式会社ジョブス 平成33年12月31日
(c) 株式会社CRドットアイ 平成32年2月29日
(d) 株式会社CRSサービス 平成33年1月31日
b 取消事由
(a) 「職業安定法」もしくは「労働者派遣法」の規定又はこれらの規定に基づく命令もしくは処分に違反したとき
(b) 暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の事由を不当に拘束する手段で職業紹介を行った者又はこれらに従事した者
(c) 虚偽の広告をし、又は虚偽の条件を呈示して職業紹介を行った者又はこれに従事した者
現時点において、当社グループでは許可の取消等の事由に該当する事実はないと認識しておりますが、許可要件に違反した場合等には、許可の取消、事業停止命令又は事業改善命令を受けることがあります。企業のコンプライアンス及びリスク対策に十分努めてまいりますが、当社グループの売上高の大部分が当該事業で構成されており、今後何らかの理由により許可の取消等があった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、社会保険の加入対象となる派遣スタッフが多数就労しており、社会保険の加入を徹底しております。今後、制度の改正による社会保険料の会社負担率上昇や、加入対象者の増加等による社会保険料の負担増となった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの派遣スタッフが派遣先で業務上、又は通勤途上において負傷・疾病・障害・死亡となった場合には、「労働基準法」及び「労働者災害補償保険法」上、使用者である当社グループに災害補償義務が課せられます。当社グループでは、派遣スタッフからの定期的なヒアリングにより、派遣先の就業環境におけるリスクの未然把握に努めておりますが、万が一当該事象が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループにおいては、請負契約に基づく業務提供を行っており、業務完了に関しクライアントに対して責任を負っております。このため、業務提供に先立ち、クライアントとの間で請負業務の範囲及び内容について確認を行っております。しかしながら、請負業務の遂行にあたって業務の進捗及び完了に関する認識の相違が発生した場合、クライアントからの代金回収が困難又は不能となる場合がある他、賠償金の請求、提訴その他の責任追及がされた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
株式会社プロテクスにおいては、取引先が特定のメーカー1社及びその関連会社のみとなっております。当社グループとしては、当該取引先とは良好な関係を構築しており、今後も継続的な取引を見込んでおります。又、将来的に当該取引先以外への展開を推進することにより依存度の低下を図ってまいりますが、万が一何らかの理由により当該取引先との取引が継続されない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの売上高の大半を人材派遣紹介事業が占めており、派遣スタッフ、職業紹介希望者等の個人情報を多数保有しております。マッチングの最適化のため、クライアントに関する情報や、派遣スタッフの職歴・スキル等を含めた個人情報をITシステム上にデータベース化して管理しております。当該個人情報の管理につきましては、権限を有する者以外の閲覧をシステム上で制限しております。又、個人情報等の機密情報の漏えいを防止するため、「情報管理規程」を定めるともに、全役職員を対象に個人情報管理に係る研修を年1回定期的に行う他、各会議体で周知徹底を図っております。更に、情報処理の知識に精通した社外取締役を招聘し、適宜指導を受けながら、情報漏えいを未然に防ぐ体制を整備しております。
しかしながら、万が一何らかの理由により、クライアント及び派遣スタッフの情報の滅失・漏洩等があった場合には、損害賠償請求や社会的信用の失墜によって、当社グループの事業活動及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、大規模な地震や風水害等の自然災害の発生により、事業所移転を余儀なくされる可能性があります。又、当社グループだけでなくクライアントが人的・物的被害を受けた場合には、クライアント及び派遣スタッフの安否確認等の多大な対応が必要になり、業務負荷がかかることが予想されるため、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、定期的なバックアップ等によりリスクの低減に努めておりますが、特に当社グループで使用している基幹システム等の障害や停止による派遣スタッフ情報の滅失等があった場合、復旧にかかる費用が発生するとともにクライアントに損失を与える可能性があります。
現時点で、当社グループに対して損害賠償を請求され、又は訴訟を提起されている事実はありません。当社グループは法令違反を防止するための内部管理体制を構築し、取引先・従業員その他の第三者との関係において、訴訟リスクを低減するように努めております。しかしながら、当社グループの派遣スタッフによる派遣先等でのトラブルが発生した場合や、取引先等との関係に何らかの問題が生じた場合には、これらに起因して損害賠償を請求され、又は訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容及び結果によっては、当社グループの社会的信用、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、安定的な資金運用を図るため、金融機関から資金調達を行っておりますが、一部の金融機関との取引について、借入契約に財務制限条項が付されたものがあります。万が一、これらの条件に抵触した場合には、借入金利の上昇や期限の利益の喪失等、当社の経営成績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
当社の代表取締役会長である井上弘は、当社の創業者であり、経営方針・経営戦略の策定において重要な役割を果たしております。又、当社の代表取締役社長である古澤孝は、経営戦略の策定や実行において重要な役割を担っております。
こうした状況を踏まえ当社グループでは、特定の人物に依存しない体制を構築すべく組織体制の強化を図り、各人に過度に依存しない経営体制の構築に努めておりますが、何らかの理由により各人が当社の業務を継続することが困難となった場合は、当社グループの事業運営及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、企業価値を継続的に高めていくためには、業務執行の適正性及び健全性の確保が重要であると考えております。そのためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するよう、内部統制システムの適切な構築及び運用を実施してまいりますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない状況が発生した場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは持続的な事業の成長を実現させるために継続した人材の確保が必要であると考えております。そのため教育研修体制を整備することで、人材の育成を図るように努めております。又、非正規社員から正社員への転換や女性管理職の積極登用等、多様な取り組みを推進しております。しかしながら、採用環境の変化等により人材の確保・育成が計画どおりに行えない場合、又は優秀な人材が流失した場合には、長期的視点から事業展開、経営成績及び成長見通しに影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、今後も積極的な店舗展開を推進していく方針であります。しかしながら、当社グループの店舗展開に関し、物件の確保が計画どおりに進まない等の理由により、新たな店舗開設又は立地改善ができない場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。又、当社グループが展開する店舗は賃借物件であることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、又は契約更新時等に賃料が上昇した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、今後も引き続き積極的に新規事業への参入やM&Aを有効に活用していく方針であります。
M&A実施にあたっては、対象となる企業の財務内容や事業内容のデューデリジェンスを厳密に実施することにより、事前のリスク把握に努めてまいります。
しかしながら、想定を超える事象の発生、法令や諸規制の変更によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(21) 株式価値の希薄化について
当社は、当社グループの役職員に対し、業績向上への意欲や士気を更に高めることを目的として新株予約権を付与しております。当連結会計年度末現在、これらの新株予約権による潜在株式数は619,500株であり、発行済株式総数4,700,000株の13.2%に相当しております。加えて、今後においても優秀な人材確保のための新株予約権を発行する可能性があります。現在付与されている、又は今後付与する新株予約権の行使により、発行済株式数が増加し、当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。
当社の公募増資等による調達資金の使途につきまして、現時点では、①業務効率向上のためのシステム開発、②事業拡大を目的とした新規出店に係る内装、造作等及び保証金、③財務体質の改善及び経営基盤安定化を目的とした金融機関からの短期借入金返済、④優秀な人員の確保を目的とした正社員の中途採用手数料に充当すること等を計画しております。しかしながら、当該計画に沿って調達資金を使用した場合でも、想定どおりの投資効果を得られない可能性があります。
当社は、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、当社は、現在成長過程にあり、財務基盤の強化を目的として内部留保の充実を優先することが、株主に対する最大の利益還元につながると考えております。
将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国の経済は、海外経済の不確実性や相次ぐ自然災害の経済に与える影響等の懸念があるものの、各種政策の効果を背景に景気は緩やかな回復傾向にあり、雇用環境や個人消費も着実な改善が見られております。
当社グループが属する人材サービス業界におきましては、平成30年9月の完全失業率(季節調整値)は2.3%と低水準で推移しており、有効求人倍率(季節調整値)は1.64倍と年々上昇傾向にあることから、構造的な人手不足は益々深刻な状況にあります。
このような市場環境のもと、当社グループにおきましては人手不足を背景とした多くの需要が寄せられ、業績は順調に伸長いたしました。
また、人材サービス業界に特化した基幹システムや勤怠管理を自動化するシステム等の開発・導入を行い、業務の効率化に取り組んできた他、IT技術の活用によるマッチング精度の向上を行うことにより、派遣スタッフの定着率向上に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は20,628百万円(前年同期比9.4%増)となり、事業部門別内訳は、人材派遣紹介事業が18,879百万円(前年同期比9.2%増)、製造請負事業が1,710百万円(前年同期比11.5%増)、その他事業が38百万円(前年同期比17.7%増)となりました。又、利益面では、営業利益が569百万円(前年同期比107.9%増)、経常利益が559百万円(前年同期比92.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が336百万円(前年同期比67.8%増)となりました。
なお、当社グループは、人材派遣紹介関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
a.資産の部
当連結会計年度末における流動資産は4,322百万円となり、前連結会計年度末に比べ231百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が135百万円、受取手形及び売掛金が125百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は453百万円となり、前連結会計年度末に比べ42百万円増加いたしました。これは主に無形固定資産が59百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は4,776百万円となり、前連結会計年度末に比べ274百万円増加いたしました。
b.負債の部
当連結会計年度末における流動負債は2,887百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が200百万円減少したものの、未払法人税等が75百万円、未払金が54百万円,未払費用が121百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は677百万円となり、前連結会計年度末に比べ159百万円減少いたしました。これは主に社債が37百万円、長期借入金が121百万円減少したこと等によるものであります。
c.純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は1,210百万円となり、前連結会計年度末に比べ336百万円増加いたしました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が336百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は25.3%(前連結会計年度末は19.4%)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、1,875百万円と前連結会計年度末に比べ135百万円(7.8%)の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は623百万円(前年同期は103百万円獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加125百万円、法人税等の支払額が124百万円あったものの、税金等調整前当期純利益を559百万円計上し、未払費用が119百万円増加したこと等によるものであります。
投資活動の結果使用した資金は99百万円(前年同期は79百万円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出が64百万円、敷金の差入による支出が26百万円あったこと等によるものであります。
財務活動の結果使用した資金は388百万円(前年同期は300百万円獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額の減少が200百万円、長期借入金の返済による支出が401百万円、社債の償還による支出が35百万円あったものの、長期借入による収入が256百万円あったこと等によるものであります。
当社グループの提供するサービスの性質上、生産体制、販売経路の記載と関連づけ難いため、記載を省略しております。
当社グループの提供するサービスの性質上、受注実績の記載につきましても上記「a.生産実績」同様に、記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは人材派遣紹介関連事業の単一セグメントであるため、事業部門別に記載しております。
(注) 1.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実際の結果はこれらの見積りとは異なる場合があります。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1,772百万円増加し、20,628百万円(前年同期比9.4%増)となりました。これは主に、人材サービス業を取り巻く環境、特に昨今の少子高齢化と景気拡大を要因とする恒常的人手不足の下、クライアントが要求する人材の量・質いずれのニーズにも柔軟に対応したことを主因に、株式会社ジョブス(対前年同期比1,050百万円増、24.6%)を始め順調に業容が拡大した結果によるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ1,082百万円増加し、16,515百万円(前年同期比7.0%増)となりました。これは主に、人手不足を背景に派遣スタッフの人件費高騰という厳しい環境にあったことによるものです。又、利益面では、クライアントとの交渉により人件費上昇分の転嫁を図るとともに、利益率の高い案件の優先獲得により収益性が維持された結果、売上総利益は、4,112百万円(前年同期比20.2%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ395百万円増加し、3,543百万円(前年同期比12.6%増)となりました。これは主に、業容拡大により人件費が増加したものの、広告宣伝費の効率的な使用によりほぼ横ばいに抑えるとともに、新基幹システムの本稼動開始により研究開発費が減少したこと等によるものであります。この結果、営業利益は、569百万円(前年同期比107.9%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ269百万円増加し、559百万円(前年同期比92.6%増)となりました。これは主に、営業利益が増加したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ135百万円増加し、336百万円(前年同期比67.8%増)となりました。これは主に、経常利益が増加したことによるものであります。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は稼動キャストの労務費と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。設備資金需要につきましては、当社基幹システム等の構築費用や新規出店及び拠点の移転に伴う改装費用であります。
現在、いずれの資金需要につきましても、内部資金及び銀行借入金等により資金調達しております。
平成30年9月30日現在、借入金の残高は1,294百万円であります。また、当連結会計年度末において、金融機関との間で総額1,250百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結し、資金需要に備えております。(借入実行残高750百万円、借入未実行残高500百万円)
なお、キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、新規事業の展開が必要であると認識しております。
そのためには、優秀な人材の確保や教育の強化、組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めてまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。