文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは「全てがWINの世界を創る」という経営理念のもと、「Smart Marketing for Your Life」をビジョンとし、「ECトランスフォーメーション」を推進することで、ショッピングに「最適な出会い」「最高の体験」「最強の利便性」を創造し、顧客満足を最大化することをミッションとしております。ビューティ&ヘルス及び食品市場におけるEC支援のシェアNo.1企業を目指し、独自開発のEC向けマーケティングテック及び領域特化型のデータと、同市場における実績及びノウハウに基づくコンサルティングを事業基盤とし、マーケティングのサービスを保証すべく、「KPI保証」型によるサービスを提供してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、主要財務指標として、全社の売上収益、営業利益、マーケティングテック導入社数及びその成長率を重視しており、その向上を図る経営に努めてまいります。
(3)中長期的な経営戦略
①ECマーケティングテック
マーケティング総合支援ツールである「RESULTシリーズ」とAIの機能強化、領域特化型DMPの充実化を推進してまいります。ビューティ&ヘルス領域における、これまでの豊富な実績に基づくデータが蓄積されたDMPとAIを連携させ、クライアントの商材と類似するマーケティング事例を発見し予測モデルを作成し、それを基にプロモーションの方向性や施策の設定などを行い、マーケティングの最適化を図ります。
「KPI保証」型は当社の報酬がクライアントの売上に連動するため、クライアントの導入障壁が低くなります。当社グループは「KPI保証」型での提供にて契約社数増を図り、取得データを拡張しつつ、AIをさらに学習させることで、より高確度のマーケティングを可能にしており、効果を見ながらのPDCAでクライアントの予算配分を調整し、既存施策への予算配分見直しや余剰予算で効果が見込める新規施策を設定するなどして、当社グループにおけるクライアント1社あたりの取引単価を拡大し売上増へと結び付けてまいります。
また自社のマーケティングテックを有効に運用し、的確なコンサルティングを行うための人員強化及び育成にも取り組んでまいります。
②広告マーケティング
既存のマス広告や紙媒体に捉われず、コールセンターの拡充やフィールドキャラバン(リアル店舗でのマーケティング及び販売)の展開など、新たな顧客開拓を行ってまいります。さらに、それらを自社マーケティングテックと連携させることで、データ収集の機会としつつ、より多角的かつ密度の高いコミュニケーションを実行できるインフラを構築し、あらゆる領域において、「KPI保証」型でのサービスへの移行を目指し、利益の向上を図ってまいります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループの主要な事業領域であるビューティ&ヘルス及び食品EC市場は、景気の影響を受けにくく、またシニア人口の増加に伴う、セルフメディケーション(ヘルスケア)、アンチエイジングといった健康・美容志向の高まりなどを受け、拡大傾向にあります。市場規模は2020年には2.6兆円を超えると予想(「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2019」(株式会社富士経済)より該当商品カテゴリーを合算)され、必然的にマーケティングコストの拡充も見込まれます。
当社グループは、クライアントに対して、「ECマーケティングテック」及び「広告マーケティング」に関するサービスを提供しております。オンライン/オフライン両軸でクライアントにおける新規顧客獲得から既存顧客のCRM(顧客管理)に至るまで、多様なクライアントニーズに対応できる体制を構築しています。今後はグローバル展開も視野に入れ、主にアジア地域の越境ECの構築・運営を支援してまいります。
EC市場の中でもビューティ&ヘルス及び食品市場は、商材が主に化粧品や健康食品等になるため、一般的に景気変動の影響を受けにくい傾向にあります。このような状況下、当社グループは、今後も引き続き「KPI保証」型でのサービスによる競争優位性を維持・強化しつつ、自社開発のマーケティングテックの機能強化、及びオフショア開発にてコストダウンを図るなど、利益率の更なる向上を通じ、持続的な成長を実現してまいります。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは全社的にECマーケティングテックに注力し、マーケティング総合支援ツールである「RESULTシリーズ」の機能強化を進めるとともに、「RESULTシリーズ」を軸とした成果報酬保証型のマーケティング事業領域の拡大とサービスの変革及びグローバルへの展開に努めてまいりました。
問題認識につきましては、「(6)対処すべき課題」に記載しております。なお、今後につきましては、自社サービスの利便性・多様性の更なる拡充、また、国内外での認知度向上のためのプロモーション活動等を進めながら、事業領域の拡大を積極的に図ってまいります。
(6)対処すべき課題
①グループシナジーの更なる追及
ビューティ&ヘルス及び食品市場と、その事業領域におけるマーティングに関連するテクノロジー市場は、環境変化の激しい状況が続くと見込んでおります。当社グループはアジアにおけるEC支援を行なう比智(杭州)商貿有限公司、主に「RESULTシリーズ」の開発保守を行なうPIATEC(Thailand) Co., Ltd.、株式会社PIALab.及び主に越境EC事業に伴う輸入請負販売代行、物流支援、貿易業務、広告業務を行う台灣比智商貿股份有限公司、CHANNEL J (THAILAND) Co., Ltd.、PG-Trading(Vietnam)Co., Ltd.の子会社6社により構成されております。
当社グループは、グループ各社が自律的な意思決定を行うことで、スピード感のある事業運営を実現しております。併せて、同領域において、データを中心としたEC向けマーケティングテックにおける競争力の強化を主軸に、アジア市場に向けてのEC支援事業の展開及びマーケティングテックの開発にあたり、更なる相互シナジーを創出し、当社グループのもつ経営資源の効率的な活用を推進してまいります。
②収益性の更なる向上
当社グループは独自のEC向けマーケティングテックとデータを活用したEC支援事業を「KPI保証」型にて提供し、収益を創出しておりますが、ノウハウが確立されてきたことで、クライアントごとの成果向上にもつながり、顧客数は増加傾向にあり、1社あたりの取引高は増加傾向にあります。
今後もAIを中心としたテクノロジーを導入し、EC向けマーケティングテックの開発やプライベートDMPの強化を推進し、ビジネスの基盤を拡充することで、EC向けマーケティングテック導入社数を重視しつつ、既存顧客の販売高引上げにも注力し、更なる収益性の拡大を進めてまいります。
③優秀な人材の確保
当社グループは、更なる事業拡大を実現していく上で、優秀な人材の確保が必要不可欠であると認識しております。このため、即戦力となる人材確保を目的とした中途採用及び将来を担う社員の育成と組織の活性化を目的とした新卒採用を積極的に行ってまいります。
新卒採用に関しては、オンラインにて就労体験が可能な「クラウドインターン」制を導入し、学年や居住地を問わず学生達との接点を拡充し、その採用活動の強化を図ってまいります。
また、事業状況に合わせ、年齢や国籍等に制限なく、高いスキルや潜在的な能力を持つ人材を積極的に登用してまいります。
④情報セキュリティ体制の更なる整備
当社グループは、顧客と取引を行うにあたり、顧客情報、個人情報及び営業機密等の機密情報を取り扱うことがあります。
情報セキュリティ体制の整備を引き続き推進していくとともに、情報の取り扱いに関する社内規程の適切な運用、役職員の機密情報リテラシーの向上、役職員による機密情報の取り扱いに関する内部監査等を通じ、情報セキュリティ体制の強化を図ってまいります。
⑤内部管理体制の強化
当社グループは、急速な事業環境の変化に適応し、継続的な成長を維持していくために、内部管理体制の強化が重要であると認識しております。このため、事業規模や成長ステージに合わせバックオフィス機能を拡充していくとともに、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。具体的には、事業運営上のリスク管理や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化、社外役員の登用・監査役監査の実施によるコーポレート・ガバナンス機能の充実等を行ってまいります。
⑥システムの安定性の確保
当社グループは、インターネット上で顧客にサービスを提供しており、安定した事業運営を行うにあたり、国内外での市場シェア拡大や新規プロダクトの提供、新規海外拠点の設立等を念頭に置いた、サーバー設備の増強や負荷分散システムの導入等が必要不可欠であると認識しております。今後も、中長期的な視点から設備投資を行い、システムの安定稼働及びセキュリティ管理体制の維持構築に取り組んでまいります。
投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示することとしております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、その発生の予防・回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境について
①ビューティ&ヘルス及び食品市場の動向及び競争環境について
当社グループが主たる事業を展開する、ビューティ&ヘルス及び食品市場は着実に成長を続けており、同市場が引き続き拡大することが、成長のための基本的な前提と考えております。しかしながら、マーケティング予算の減額、同市場を巡る新たな規制の導入や何らかの予期せぬ要因により、市場規模が想定したほど拡大しなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、依然として激しい競争環境の中で、当社グループは競争優位性を確立し競争力を高めるべく様々な施策を講じております。しかしながら、必ずしもこのような施策が奏功し競争優位性の確立につながるとは限らず、その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②検索エンジンへの対応について
当社グループの事業において、「Yahoo!JAPAN」や「Google」等の主要なメディアが定期的に行なう、検索エンジンのアルゴリズムの判定要素の更新については、その判定要素が対外的に公開されていないため、その更新への対応を適時適切に行なう必要があります。しかし、その更新への対応が適切でなかった場合、あるいは更新への対応が遅れた場合等には、広告露出等の減少が予測されることで、当社グループの期待する利益が確保できなくなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容について
①「KPI保証」型による契約形態を展開するリスクについて
当社グループの主たるサービスである、「ECマーケティングテック」による売上は主に「KPI保証」型による契約形態をとっております。これは、当社の行なうEC支援により、クライアントの得るマーケティングの成果に基づいて当社が請求を行なう契約形態であり、クライアントとの契約段階においては受注が確定していますが、マーケティングの成果が確定しない限り当社の売上高は確定いたしません。
更に、原価は主にCPC(クリック単価)であるのに対し、売上は「KPI保証」により固定された成果報酬になりますので、原価と売上のチャージ基準が異なり、利率は確定いたしません。
このため、当社グループは、クライアントに対するマーケティングの成果を出す為に、ビューティ&ヘルス及び食品領域にかかるDMPの更なる蓄積と、AIを活用した「RESULTシリーズ」の機能強化等に注力しております。また、「KPI保証」は獲得件数に関する保証をしないことや、見込まれたマーケティングの成果が出なかった場合のコストカットルールを社内に設ける等によりリスクのコントロールをしております。
しかしながら、これらの蓄積や機能強化が進まなかった場合及び、リスクコントロールが機能しなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②技術革新への対応について
当社グループのサービスは、インターネット関連技術に基づき事業展開しておりますが、インターネット関連分野は新技術の開発及びそれに基づく新サービスの導入が相次いで行われており、非常に変化の激しい業界となっております。また、広告を表示するデバイス面においては、スマートフォンやタブレットなどの端末の普及が急速に進んでおり、新技術に対応した新しいサービスが相次いで展開されております。
このため、当社グループは、エンジニアの採用・育成や創造的な職場環境の整備、またマーケティングに関する技術、知見、ノウハウの取得に注力しております。
しかしながら、係る知見やノウハウの獲得が困難な場合、また技術革新に対する当社グループの対応が遅れた場合には、当社グループの競争力が低下する可能性があります。更に、新技術への対応のために追加的なシステム、人件費などの支出が拡大する可能性があります。このような場合には、当社グループの技術力低下、それに伴うサービス品質の低下、そして競争力の低下を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③システムリスクについて
当社グループの事業は、そのサービスを、サーバーを中心とするコンピュータシステムからインターネットを介して顧客に提供しております。これらのサービスにおいては、システムの増強やバックアップ体制の強化など安定稼動のために常に対策を講じております。
しかしながら、機器の不具合、自然災害、想定を超える急激なアクセス増、コンピュータウィルス等によりコンピュータシステムや通信ネットワークに障害が発生したり、不正なアクセスによりプログラム等の内容が改ざんされた場合、サービスの停止を余儀なくされる場合等の状況によっては顧客からの信用が低下したり損害賠償を請求されたりするなど、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④新規事業について
当社グループは、今後も持続的な成長を実現するために、新規事業の創出と育成に取り組んでいきたいと考えております。しかしながら、新規事業を遂行していく過程では、急激な事業環境の変化をはじめとして様々な予測困難なリスクが発生する可能性があります。その結果、当初の事業計画を達成できない場合は、当社グループの事業展開及び業績等に影響を与える可能性があります。
⑤景気動向の変動等について
当社グループが扱う広告は、市場変化や景気動向の変動によりクライアントが広告費用を削減する等、景気動向の影響を受ける可能性があります。また、クライアントの経営状態の悪化等により、広告代金の回収が不能になる場合があります。このような状況となった場合、当社グループのサービスに対する需要が減退すること等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を与える可能性があります。
(3)組織体制について
①人材の確保及び育成について
当社グループの成長を支えている最大の資産は人材であり、優秀な人材を採用し育成することは当社グループにとって重要な課題であると認識しております。したがって、優秀な人材の確保と育成については最大限の努力を払っております。しかしながら、事業内容の急速な変化、事業規模の急拡大に伴う業務量の増加及び人材マーケットの需給バランスやその他何らかの要因により、必要な人材の確保や育成ができなかった場合、もしくは重要な人材の流出等が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②特定人物への依存について
当社の代表取締役社長である飛鳥貴雄は、当社の創業者であり、最高経営責任者であります。同氏は、インターネット広告におけるサービスの開発技術及びそれらに関する豊富な経験と知識を有しており、技術的判断、経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社グループでは、取締役会や経営会議等における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。
しかしながら、現状では何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③内部管理体制について
当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコンプライアンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、内部関係者の不正行為等が発生しないよう、国内外の法令・ルールの遵守及び定期的な内部監査等で遵守状況の確認を行っております。しかし、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生する可能性は完全には排除できないため、これらの事態が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
①個人情報保護について
インターネットを規制する国内の法律として「個人情報の保護に関する法律」があります。当社グループは、SSP、DSP、DMP等のサービスのプラットフォームを通じて、Cookie(クッキー)技術を利用し、当社グループと提携するWebサイトを閲覧したユーザーの行動履歴(アクセスしたURL、コンテンツ、参照順等)等を取得する可能性があります。
本書提出日現在では当社グループの事業の阻害要因になっておりませんが、今後、インターネット広告に関するサービスを提供するうえで新たな法律の制定や既存の法律が改正されたり、自主規制が求められたりした場合には、サービスの提供が制約を受け、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②法規制について
当社グループは、電気通信事業法、景品表示法、薬機法、医療広告ガイドライン等の法令規則及び諸規制の適用を受けております。今後、適用を受けている法令の改正や新たな法令の制定等が行われ、又は既存の法令等の解釈に変化が生じたり、もしくは、法令等に準ずる位置付けで業界内の自主規制が制定されその遵守を求められたりするような状況が生じた場合には、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
③知的財産権について
当社グループでは、第三者の知的財産権侵害の可能性については調査可能な範囲で対応を行っておりますが、当社グループのサービスにおいて、知的財産権侵害の可能性を完全に排除することは困難であります。何らかの事情により当社の保有する知的財産権について、侵害があった場合もしくは他社の知的財産権を侵害し、差止請求もしくは損害賠償請求を受けた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④不適切な広告配信に対する監視体制の強化について
当社グループは、顧客に提供する価値を担保するために、当社グループが配信する広告に係る品質管理の徹底が重要な課題であると認識しております。具体的には、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」という。)、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬機法」という。)、健康増進法並びに著作権法等の各種法令により一定の制約が掛けられており、広告を実施する事業者としてはこれらの法令に抵触することがないよう、広告内容の適法性の確保を図る必要があります。また、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示及び違法コンテンツを掲載するインターネットメディアへの広告配信の監視、また、成人向け広告の取り扱いに関する社内方針を定め、該当する広告取引を行わないよう努めております。
しかしながら、万一、予期せぬ要因により、これらの対応に不備が生じた場合、顧客への損害補填が必要となる等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤訴訟の可能性について
当社グループはシステムの障害や重大な人為的ミス等の予期せぬトラブルが発生した場合、また、取引先との関係に何らかの問題が生じた場合、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される可能性があります。損害賠償の金額、訴訟の内容及びその結果によっては、当社グループの業績及び財政状態や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
⑥自然災害等について
当社グループの事業活動に必要なサーバーについては、自然災害、事故等が発生した場合に備え、外部のデータセンターの利用や定期的バックアップ、稼働状況の監視等によりシステムトラブルの事前防止又は回避に努めております。
しかしながら、万一、当社本社の所在地である東京都において大地震や台風等の自然災害や事故等により、設備の損壊や電力供給の制限等の事象が発生した場合、当社グループが提供するサービスの継続に支障をきたす場合があります。また、損壊を被った設備等の修復や被害を受けた従業員に対する補償等の費用が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦配当政策について
当社は、利益配分につきましては、今後の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を継続して実施していくことを基本方針としております。
しかしながら、現時点では分配可能利益が無く、配当を行っておりません。今後の配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。今後の株主への剰余金の配当につきましては、業績の推移・財務状況、今後の事業・投資計画等を総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりながら検討していく方針であります。
⑧ストックオプションの行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社従業員、当社子会社の取締役及び従業員等に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストックオプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためストックオプションを発行する可能性があります。これらのストックオプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。なお、2019年12月31日現在、これらのストックオプションによる潜在株式数は119,920株であり、発行済株式総数3,552,520株の3.4%に相当しております。
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得等の改善により個人所得は緩やかな回復基調にあるものの、国際情勢の不安定により先行きは依然として不透明な状況となっております。
当社グループの主要な事業領域であるビューティ&ヘルス及び食品EC市場は、景気の影響を受けにくく、またシニア人口の増加に伴う、セルフメディケーション(ヘルスケア)、アンチエイジングといった健康・美容志向の高まりなどを受け、拡大傾向にあります。市場規模は2020年には2.6兆円を超えると予想(「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2019」(株式会社富士経済)より該当商品カテゴリーを合算)され、必然的にマーケティングコストの拡充も見込まれます。
このような経済状況のもとで、当社グループ(当社及び連結子会社)は「テクノロジー開発の強化」「利益の向上」「優秀な人材の採用・育成」の目標を掲げ、マーケティングのサービスを保証する「KPI保証」サービスを強化し、事業拡大に取り組んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高13,566,089千円(前年同期比28.2%増)、営業利益408,032千円(前年同期比25.6%増)、経常利益407,030千円(前年同期比35.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益311,420千円(前年同期比61.8%増)となりました。
なお、当社グループはEC支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(2)財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ726,986千円増加し、3,460,768千円となりました。主な要因としましては、売上高の増加による受取手形及び売掛金の増加551,714千円、現金及び預金の増加168,697千円によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ362,326千円増加し、741,388千円となりました。主な要因としましては、投資有価証券の増加259,560千円、敷金の増加62,190千円によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,089,312千円増加し、4,202,157千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ804,337千円増加し、2,198,632千円となりました。主な増加要因としましては、取引高増加による買掛金の増加365,671千円、短期借入金の増加440,000千円によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ39,851千円減少し、134,469千円となりました。主な要因としましては、長期借入金の減少42,851千円であります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ764,486千円増加し、2,333,101千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ324,826千円増加し、1,869,055千円となりました。主な増加要因としましては、親会社株主に帰属する当期純利益311,420千円の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ168,697千円増加し、当連結会計年度末には1,613,469千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は251,853千円(前連結会計年度は34,303千円の資金の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上401,192千円によるものと、仕入債務の増加額383,750千円、減価償却費119,677千円によるものであり、主な減少要因は売上債権の増加額551,714千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は507,453千円(前連結会計年度は154,451千円の資金の支出)となりました。主な減少要因は投資有価証券の取得による支出257,790千円、有形固定資産の取得による支出102,392千円、敷金の差入による支出61,249千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は423,653千円(前連結会計年度は1,122,279千円の資金の収入)となりました。主な増加要因は短期借入金の純増額440,000千円、長期借入れによる収入150,375千円によるものであり、主な減少要因は長期借入金の返済による支出178,738千円によるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループ全体における生産及び受注実績の金額的重要性が乏しく、提供する主要なサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。
(2)受注実績
当社グループでは一部個別の受託開発を行っておりますが、「(1)生産実績」に記載の理由から、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはEC支援事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
|
サービスの名称 |
当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
ECマーケティングテック |
10,020,443 |
132.3 |
|
広告マーケティング |
3,460,012 |
119.2 |
|
その他 |
85,634 |
76.6 |
|
合計 |
13,566,089 |
128.2 |
(注)1.サービス間取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
㈱アイム |
885,581 |
8.4 |
2,778,216 |
20.5 |
|
㈱ニコリオ(注)1 |
1,944,154 |
18.4 |
2,001,307 |
14.8 |
(注)1.2019年7月に「株式会社ビアンネ」から社名変更されております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。この連結財務諸表の作成にあたって重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における売上高は、マーケティングによる成果を保証する「KPI保証」サービスの強化によりECマーケティングテック売上高が増加し、13,566,089千円(前年同期比28.2%増)となりました。
売上総利益は、外注費の増加、EC向けマーケティングテックの機能強化に伴う減価償却費の増加等により売上原価を11,348,813千円(前年同期比30.2%増)計上した結果、2,217,276千円(前年同期比18.6%増)となりました。
営業利益は、従業員の増加に伴う人件費の増加や本社移転に伴う家賃の増加、固定資産取得による減価償却費の増加により、販売費及び一般管理費が1,809,244千円(前年同期比17.1%増)となり、408,032千円(前年同期比25.6%増)となりました。
経常利益は、営業外収益として補助金収入13,230千円を計上したこと、前期に営業外費用として計上した株式公開費用8,919千円の反動減によって、407,030千円(前年同期比35.4%増)となりました。
税金等調整前当期純利益は、特別利益として受取和解金28,061千円を計上した一方で、特別損失として和解金28,951千円を計上したことから、401,192千円(前年同期比59.2%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益が前年同期比で149,110千円増加したことから、311,420千円(前年同期比61.8%増)となりました。
(3)財政状態
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ726,986千円増加し、3,460,768千円となりました。主な要因としましては、売上高の増加による受取手形及び売掛金の増加551,714千円、現金及び預金の増加168,697千円によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ362,326千円増加し、741,388千円となりました。主な要因としましては、投資有価証券の増加259,560千円、敷金の増加62,190千円によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,089,312千円増加し、4,202,157千円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べ804,337千円増加し、2,198,632千円となりました。主な増加要因としましては、取引高増加による買掛金の増加365,671千円、短期借入金の増加440,000千円によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ39,851千円減少し、134,469千円となりました。主な要因としましては、長期借入金の減少42,851千円であります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ764,486千円増加し、2,333,101千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ324,826千円増加し、1,869,055千円となりました。主な増加要因としましては、親会社株主に帰属する当期純利益311,420千円の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(4)キャッシュ・フローの分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (3)キャッシュ・フロー」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、以下のとおりです。
当社グループは、必要な資金を主に自己資金及び金融機関からの借入で賄っております。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループのサービスを効果的に拡大していくための外注費及び人件費です。投資を目的とした資金需要は、設備投資及び業務提携による関係強化等を目的とした戦略的投資によるものです。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、広告効果と予算の最適化のアルゴリズムの研究であり、研究開発費は13,200千円であります。
研究開発体制について、専属で行う部署、人員は存在しておりませんが、IT本部を中心に外部のAI専門家に協力を仰ぎ共同で分析・研究活動を行っております。
なお、当社グループはEC支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。