第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、事業等のリスクについて新たに発生した事項又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

新型コロナウイルス感染症の影響

新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という。)について、依然として不透明な要素はありますが、日本国内ではワクチン接種が進み、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除され、また海外への渡航制限につきましても段階的に緩和の方向にある等、徐々に旅行需要の回復の足掛かりが得られております。このような中で、2020年3月以降大きく減少していた当社グループで取扱っている現地体験ツアーの予約数につきましても、2022年に入ってから大幅に改善しております。

 

継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループは、COVID-19の感染拡大により、営業収益が大幅に落ち込んでおります。しかし、海外への渡航制限は2022年3月以降、徐々に解除されており、国内につきましてはワクチン接種が進み、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除となったこと等を背景に、旅行需要が徐々に回復しつつあります。

一方で、当第3四半期連結累計期間においては、収益改善の兆しは窺えるものの、626,297千円の営業損失、581,777千円の経常損失、629,384千円の親会社株主に帰属する四半期純損失を計上しており、現時点では継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

 

このような状況の中、当社グループは、以下の対応策を講じております。

①適切なコストコントロール

COVID-19の全世界的な感染拡大が顕在化した2020年3月上旬の時点で全社的なコスト見直しを行い、本社機能移転、広告宣伝費の大幅な削減に加えて、役員報酬の減額、賞与支給の停止、従業員の休業対応による削減などを実施しました。今後は、旅行需要の回復への対応に必要な投資を実施したうえで、確実な収益獲得を実現しながらも、適切なコスト構造の構築のために引き続きコストコントロールを実行してまいります。

 

②資金の確保

 資金面に関しましては、当第3四半期連結累計期間における新株予約権の行使による955,743千円の資金調達並びに当社サービスの予約数増加にともなう368,786千円の前受金の増加が主な要因となり、当第3四半期連結会計期間末における現金及び預金残高は2,261,670千円と、前連結会計年度末比で1,064,495千円増加しており、純資産は1,609,595千円と、前連結会計年度末比で433,917千円増加しております。

 さらに、主要取引銀行とは総額1,600,000千円の当座貸越契約の継続を行っておりますが、引続き、主要取引銀行との関係を維持しつつ、継続的に支援いただくための協議を行ってまいります。なお、当第3四半期連結会計期間末における借入未実行残高は、当座貸越契約の1,600,000千円となっております。

 

③新たな収益モデルの確立によるビジネスポートフォリオの拡張

 当社グループは現地体験ツアーをオンラインで長年に渡って取り扱ってきた中で築きあげた国内及び海外の約5,000社のツアー催行会社様とのネットワークがあり、15,000を超える質の高いアクティビティ商品を提供しております。また、事業開始以降、顧客満足度の向上に努めており、2022年9月末現在、200万人超の会員基盤を有しております。今後は、ツアー催行会社様とのネットワークや会員基盤等のアセットを最大限に活かすことなどにより、当社グループが旅行という枠を超えて「体験」と「交流」をベースにテクノロジーを生かしたサービスに変化させていくことで、新たな収益モデルの確立を行ってまいります。

また、旅行需要の回復が早期に期待でき、かつ、既にCOVID-19前の水準を上回る回復を示している国内旅行事業、「Hawaii Activities」事業を更に強化するとともに、今後のインバウンド旅行需要の回復期において、連結子会社であるリンクティビティ株式会社が展開するチケットプラットフォーム事業による収益獲得を拡大させるための投資を実施し、これまで海外旅行事業を主力としていたビジネスポートフォリオを拡張することで、当社グループ全体における中長期的な収益力を向上させる施策に努めてまいります。

 

④海外旅行需要回復に応じた投資

 渡航制限が継続している海外旅行においても、2022年3月以降制限が徐々に解除されており、それに伴い政府が公表する出入国者数の実績値でも海外渡航者の数が月を追うごとに増加している状況にあります。それに合わせて、当社グループとしても現地体験ツアー商品の拡充や在庫の確保を行うことにより、当第3四半期連結会計期間における海外旅行事業の営業収益は、第3四半期連結会計期間比で144.2%の増収を実現しております。

外部環境においても、2022年1月から9月における出国日本人者数は前年同期比346.6%増の161万人となり、世界的な拡大に伴い実施されていた入国制限については、世界的に緩和・全廃の動きが加速していることを受け、特に7月以降顕著に増加しました。

 以上のことからも、当社グループとしては、引き続き、渡航制限などの状況を見極めながら適切な投資及びオペレーションの構築を進めることにより、海外旅行の需要回復期における収益最大化を実現させる施策に努めてまいります。また、インバウンドマーケットにおいても、連結子会社であるリンクティビティが運営する主に訪日外国人観光客向けのサービスである鉄道プラットフォーム事業の需要を確実に捉えるための施策に努めてまいります。

 以上の状況により、継続した営業損失の計上を踏まえ、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しているものの、これまで取り組んできた対応策の成果として、ビジネスポートフォリオの拡張による収益力の向上、資金調達による財務体質の強化が図られたこと、かつ、直近の状況として、海外旅行事業の予約数が月を追うごとに増加しております。今後におきましても、日本発着の航空機座席数が各渡航先において増加していくことにより、海外渡航に関するキャパシティは確実に増えることから当社グループにおける予約数の増加並びに収益の獲得は、確実に回復がなされていくものと考えております。

 また資金面においても、新株予約権の行使による資金調達及び業績回復による前受金の増加により、手元現預金残高の水準は大幅に改善、かつ、主要取引銀行との総額1,600,000千円の当座貸越契約の継続により、現状において重要な資金繰りの懸念は解消されております。

 これらの検討を踏まえ、事業面及び財務面における懸念状況は改善されているものと考えており、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という。)に対する各種政策の効果により、景気が持ち直していくことが期待される一方で、世界的に金融引締めが進む中での円安等に起因する原材料価格の上昇、供給面での制約等による下振れリスクが高まるなど、依然として厳しい状況となりました。

 当社サービスの対象である旅行業界におきましては、COVID-19の感染拡大の防止策を講じ、経済活動が正常化に向かいつつある社会情勢を背景に、2022年1月から9月における出国日本人者数は前年同期比346.6%増の161万人となり、世界的な拡大に伴い実施されていた入国制限については、世界的に緩和・全廃の動きが加速していることを受け特に7月以降顕著に増加しました。また、訪日外客数も前年同期比438.5%増の103万人となっており、9月からの外国人観光客向け添乗員なしパッケージツアーの受入再開、ワクチン接種者に対する陰性証明書提示義務の廃止等もあり、9月の訪日外客数は206,500人と、本年3月の外国人の新規入国再開以降初めて20万人を上回りました。(出典:日本政府観光局(JNTO))。

 当社グループは、国内及び世界150か国の現地体験ツアーを専門に販売する日本最大級の旅行オンラインサービスを展開しており、その事業領域は旅行関連事業を収益区分別に分類し、①当社グループが運営する、現地体験ツアーオンライン予約サイト(日本語サイト「VELTRA」、催行地をハワイに特化した英語サイト「Hawaii Activities」)でのツアー予約にかかる収益を得るオンライン・トラベル・エージェント(以下、「OTA」)事業、②観光関連事業者のITインフラを供給するサービス、連結子会社であるリンクティビティ株式会社が展開するチケットプラットフォーム事業など、OTA事業以外から収益を得る事業(以下、「観光IT事業」)より構成されております。

 このような事業環境のもと、各国に発出していた感染症危険情報レベルの引き下げが行われ、日本における新型コロナウイルス感染症の水際対策緩和への動きとして、1日当たりの入国者数上限が撤廃されるなど、海外渡航再開の兆しがみられました。また日本国内においても国の観光支援である「県民割・ブロック割」により、全国規模でマイクロツーリズム需要が高まりをみせました。

 この結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益は771,809千円(前年同期比117.0%増)となりました。なお、営業収益を収益区分別にみますと、OTA事業が656,149千円(前年同期比154.5%増)、観光IT事業が115,659千円(前年同期比18.2%増)となりました。

 利益につきましては、COVID-19の全世界的な感染拡大が顕在化した2020年3月以降、全社的なコスト見直しを行い、広告宣伝費の大幅な削減、役員報酬の減額、従業員の休業対応などの徹底的なコストコントロールに努めておりますが、予約数の増加により営業収益が回復したものの、営業損失は626,297千円(前年同期834,151千円の営業損失)、経常損失は581,777千円(前年同期842,709千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は629,384千円(前年同期884,612千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。

 また、当社グループは、旅行関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(2)財政状態の分析

(流動資産)
 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,800,857千円と、前連結会計年度末比1,386,390千円増加しました。これは主に、現金及び預金が1,064,495千円増加したことによるものです。

 

(固定資産)
 当第3四半期連結会計期間末における固定資産は371,639千円と、前連結会計年度末比84,213千円減少しました。これは主に、ソフトウェアが103,309千円減少したこと、投資その他の資産が5,842千円減少したことによるものです。

 

(流動負債)
 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,562,832千円と、前連結会計年度末比871,748千円増加しました。これは主に、営業未払金が440,823千円、前受金が368,786千円それぞれ増加したことによるものです。


(固定負債)
 当第3四半期連結会計期間末における固定負債は68千円と、前連結会計年度末比3,488千円減少しました。

 


(純資産)
 当第3四半期連結会計期間末における純資産は1,609,595千円と、前連結会計年度末比433,917千円増加しました。これは主に、第三者割当増資等による新株式発行により資本金および資本剰余金がそれぞれ484,821千円増加した一方で親会社株主に帰属する四半期純損失計上等により利益剰余金が628,420千円減少したことによるものです。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。