文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は「われわれは在庫に関わる“人”、“もの”、“金”、“時間”、“情報”を最適化するITソリューションを提供し、限りある資源を有効活用することで、広く社会に貢献する。」を基本理念に掲げ、「世界中の無駄を10%削減する」というビジョン達成のために、需要予測型自動発注システムを中心とした戦略的在庫最適化ソリューション「sinops」シリーズを提供しております。
(2)経営環境
当社の主要ターゲットである小売業は、実質賃金の伸び悩み等の影響により消費者の生活防衛・節約志向は依然として強く、小売業においても業種・業態の垣根を越えた競争の激化、人手不足とこれに伴う労働コストの上昇、物流費の高騰等から引き続き厳しい事業環境となりました。さらに、持続可能な開発目標(SDGs)の採択に基づいた食品ロス削減運動も社会問題として対応が急がれております。そのため、省力化・食品ロスの削減に貢献できる当社の自動発注システムに対するニーズが高まっており、今後もさらなる市場拡大が見込めます。
(3)経営戦略等
当社は、食品スーパーマーケット向けの導入実績が数多くある強みを活かし、まずは以下3ステップで食品流通業におけるデマンド・チェーン・マネジメントを構築することを目指しております。
①食品スーパーマーケットを中心とした食品小売業のシェア率40%(注)獲得
②食品卸売等中間流通業のシェア率拡大
③食品製造業・原材料業向けのサービスを拡大し、「sinops」で食品流通業のデマンド・チェーン・マネジメント実現
また、ドラッグストアやコンビニ等の食品スーパーマーケット以外の業態へのサービス展開も同時に進め、国内基盤を強固なものとする計画です。
その後、海外展開している日系企業を中心に海外サービスも展開し、ビジョンである「世界中の無駄を10%削減する」の達成を目指しております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社が目標とする経営指標は、売上高、営業利益、シェア率の3指標であります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は、以下4点を重要な経営課題と認識しております。
①全国でのシェア率向上
当社のターゲットは、在庫の最適化を課題としている企業、つまり、消費財を扱うすべての流通業が対象となります。特に売上高400億円以上の小売業が主要ターゲットであり、小売業市場における当社の需要予測型自動発注システム「sinops-R」は多数の顧客に導入いただいております。今後は、すでにシェア率30%以上を占める関西圏・四国圏以外にも、2017年度に新規開設した東京営業所を中心に、国内最大商圏である関東圏やその他東日本エリアでのシェア率を伸ばす活動にリソースを集中しております。
②食品業界以外でのデマンド・チェーン・マネジメント実現
当社では、小売業・卸売業・製造業の在庫に関わる情報を一気通貫でつなげるデマンド・チェーン・マネジメントの確立を目指しております。現在はターゲット企業でのシェア率を14.0%から40%以上にすることに注力し、食品業界でのデマンド・チェーン・マネジメント実現に向けての取組みを開始しております。今後、食品業界のみならず、医薬品・雑貨・衣類業界等々あらゆる業界でデマンド・チェーン・マネジメント構築を展開していくための準備を進めております。
③製品・サービス品質向上
当社は、日配食品・パン・惣菜等の難易度が高い商品カテゴリにおける自動発注システム導入を成功させ、競合他社と差別化を図ってまいりました。その一方で、当社の製品・サービスの高度化に伴い、当社サービスの導入難易度が高くなってきていることが問題となってきております。そこで、エキスパート法によるAI機能を搭載した「sinops-R6」の開発やパートナー企業との提携を強化することで、導入難易度の低下、操作性向上、24時間サポートサービス体制の実現といったサービス品質向上に努めております。
④優秀な人材の確保及び育成
当社はより一層の事業拡大のため、毎年10~20%程度を増員する計画を立てております。また、一部の人材に集中していたノウハウの共有、教育制度の充実、評価制度の見直し等を行い、組織としての人材育成を積極的に推進しております。
(注)シェア率は、以下計算式で算出しております。
シェア率(%)=「sinops」導入企業の年間売上高計÷ターゲット企業の年間売上高計
※ターゲット企業とは、ダイヤモンド・チェーンストア「1000社ランキング」に掲載されている売上高400億円以上の小売業(百貨店、コンビニを除く)
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)事業環境について
① 市場環境について
当社は、第33期事業年度においては、売上高全体に占める食品スーパーマーケット向けの売上高の割合が65%以上と高い水準にあります。今後、食品スーパーマーケット業界以外での導入実績を増やすことでリスクを低減する方針ではありますが、当社が想定している事業展開が図れない場合には、当該業界の業況等によりIT・システムへの投資が減少する等した場合に、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新への対応について
当社は、自動発注システム分野において多くの導入実績がある強みを活かし、既存顧客のニーズを積極的に汲み取り、ユーザーエクスペリエンス(注)のさらなる向上に努めてまいります。また、技術の最新動向をキャッチアップし、効果的に事業に反映することで技術的優位性の強化を実現してまいります。しかしながら、当社の想定を超える革新的な技術や著しい市場環境の変化等が生じた場合に、当社が当該変化に適時に対応することができなかった場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(注)ユーザーエクスペリエンスとは、製品・サービスの利用を通じてユーザーが得る体験を指します。
③ 新規業界への進出について
当社は、今後も持続的な成長と収益源の多様化を進めるために、食品スーパーマーケット業界以外の新規業界にも積極的に進出していきたいと考えております。しかしながら、新規業界へ進出した際には、その業界固有のリスク要因が加わると共に、新規業界での成功実績を積み上げていく過程では、その業界特有の商習慣をはじめとして様々な予測困難なリスクが発生する可能性があります。その結果、当社が想定している事業展開が図れない場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 競合の変化について
当社の「sinops事業」の対象領域である需要予測・自動発注システム領域においては、流通業の深刻な人手不足や食品ロスに対する注目度の高まりもあり、他社の新規参入により競合が激化する可能性があります。当社では引き続き顧客ニーズを汲み取った製品・サービスの提供を進める方針でありますが、競合企業の営業方針、価格設定及び提供する製品・サービス等は、当社が属する市場に影響を与える可能性があります。これらの競合企業に対して効果的な差別化を行うことができず、当社が想定している事業展開が図れない場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業活動について
① 需要予測ロジックミスによる顧客への影響について
当社の需要予測型自動発注システム「sinops-R」は、過去実績を基に需要予測数を計算し、最低限必要と想定される発注数を発注勧告データとしてユーザー側に提供するシステムです。「sinops-R」はあくまで発注勧告数を提供するシステムであり、発注数の確定はユーザー側で行いますが、需要予測ロジックの計算式に誤りがあり、ユーザー側に異常な発注勧告数を提供し、ユーザー側における発注業務が円滑に実施できなくなる可能性があります。当社では「sinops-R」の需要予測ロジック精度向上のために継続的に研究開発を行うことはもちろん、過去実績がない商品の販売や異常気象等の特殊事情が発生した場合にはユーザーの手動発注に切り替える等の対策を講じております。このような対策にも関わらず、ユーザーの発注業務への影響が広範囲に渡り、復旧に相当時間を要した場合、関連する損害についての賠償請求を受ける可能性や、当社の信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。その結果、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 人為的ミス・外的要因等によるサービスの中断・品質低下について
当社が提供する製品・サービスに関して、人為的なミス、ハードウェアや通信回線の不具合等が発生した場合、これに起因して製品・サービスを継続的に提供できなくなること、または製品・サービスの品質が低下すること等の重大なトラブルが発生する可能性があります。特に、当社の需要予測型自動発注システム「sinops-R」が、人為的ミスや当社がコントロールできない外的要因を起因としてユーザーに異常な発注勧告データを提供する、もしくは発注勧告データそのものを提供できなくなる等により、ユーザー側における発注業務が円滑に実施できなくなる可能性があります。当社では、前日中に一旦予備の発注勧告データをユーザー側に送る仕様とする等、突発的なトラブルによってユーザー側の発注業務に重大な影響を及ぼさないようにするための対策を講じておりますが、このような対策にも関わらず、製品・サービスの中断・品質低下による影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、関連する損害についての賠償請求を受ける可能性や、当社の信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。その結果、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定の製品への依存について
第33期事業年度における売上高のうち、主力製品である需要予測型自動発注システム「sinops-R」シリーズを中心とした小売業向け製品の売上高が75%以上を占めております。当社では主力製品に対して継続的に改良を加えることにより、顧客のニーズに合った製品を提供し続ける対応を行っております。また、主力製品以外の新製品の開発に取り組み、収益の多様化を図っております。しかし、製品開発を計画通りに行うことができない、または、主力製品以外の新製品が顧客に支持されない等の理由により、当社の製品が競争力を失った場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 特定の取引先への依存について
当社は、販売パートナーである株式会社日本アクセス向け売上高(第33期事業年度における売上高270,993千円、総売上高に対する割合25.1%)の割合が高い水準にあります。今後は、販売パートナー数の拡大により特定の取引先への依存度を低下させていく方針でありますが、受注する案件の規模によっては一時的に特定の取引先に対する売上高の依存が生じる可能性があります。当該取引先との取引量の変化が、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 情報の流出について
当社は、事業を展開する上で、顧客情報(個人情報を含みます。)やその他の機密情報を取り扱っております。当社の故意・過失または悪意を持った第三者のサイバー攻撃等により、これらの情報の流出や消失等が発生する可能性があります。こうした事態が生じた場合、関連する損害についての賠償請求を受ける可能性や、当社の信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。その結果、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 知的財産権について
当社は、保有する特許の保護、他社との差別化のための特許の獲得に努めていますが、これらが十分に行えない場合、関連する事業に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社は製品の開発・生産に必要な第三者の特許の使用許諾権の確保に努めていますが、将来、必要な許諾権が受けられない可能性や不利な条件での使用を余儀なくされる可能性があります。いずれの場合も当社の業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
一方で、当社は、自動発注システムにおけるアプリケーション、ビジネスモデルに関する特許権、実用新案権またはサービスに係る商標権等の知的財産権の調査等は可能な限り対応しておりますが、第三者の知的財産権を完全に把握することは困難であり、当社が認識せず他社の知的財産権を侵害してしまう可能性は残されます。2019年12月31日現在まで当社では事業に関連した特許その他知的財産権に関わる訴訟を提起されたことはありませんが、当社の認識外で第三者の知的財産権を侵害してしまった場合や、将来、当社の事業に関連した特許その他の知的財産権が第三者にて成立した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 受注損失の発生について
当社の導入支援サービスは、目標とする導入効果をユーザーと合意した上で導入支援プロジェクトの完了条件を決め、想定される難易度及び工数に基づいて見積りを作成し、適正な利益率を確保した上でプロジェクトを受注しております。導入効果の目標値については、ユーザーの実データを基にした効果シミュレーション、自動発注対象範囲、遵守すべき運用ルール等を取り決めた上で設定しておりますが、全てのプロジェクトに対して正確に導入効果を見積ることは困難であり、想定以上に導入効果が出ない可能性があります。また、プロジェクト中にユーザーと目標値の認識違いが発生しないように、情報共有の徹底に努めておりますが、ユーザーとプロジェクトの完了条件に認識違いが発生する可能性があります。当初想定した利益率を確保するために、完了条件の認識合わせ・要員管理・進捗管理・予算管理等のプロジェクト管理を行っておりますが、予期せぬトラブルやスケジュール変更等により工数が大幅に増加し、受注損失が発生する場合があります。当社では導入支援サービスの分割検収を行うことで業績への影響を最小限に抑えるように努めておりますが、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 製品保証の発生について
当社は、将来のビジネス展開を考慮し、ユーザーの導入効果を出すことを最優先としております。そのため、すでに「sinops」を利用しているユーザーに対しても、さらに導入効果を向上させることを目的に、当社自らの判断で再度導入支援サービスを無償提供することがあります。ユーザーからの要望ではないため、契約上の義務が発生しているわけではありませんが、無償の導入支援サービスに係る見込原価に対して、製品保証が発生する場合があります。その結果、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)組織体制について
① 特定の役員・社員への依存について
当社は2019年12月31日現在、取締役8名(うち監査等委員3名)、従業員70名と組織規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっております。従って、当社の役員や従業員が病気や怪我等により業務を遂行する上で支障が生じた場合や転職等により人材が社外に流出した場合には、当社の業務に支障が生じる可能性があります。その結果、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 人材の確保・育成について
当社において優秀な人材の確保・育成及び定着は最重要課題であり、将来に向けた積極的な採用活動、人事評価制度の整備や研修の実施等の施策を通じ、社内リーダー層への幹部教育、新入社員及び中途入社社員の育成・定着に取り組んでおります。しかしながら、これらの施策が効果的である保証はなく、必要な人材を確保できない可能性があります。その結果、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 内部管理体制について
当社は、企業価値の継続的かつ安定的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であり、同時に適切な内部管理体制の構築が必要であると認識しております。当社では、内部監査や内部通報制度への対応、さらには法令や社内規程等の遵守の徹底を行っておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない事態が生じる場合には適切な業務運営が困難となり、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他
① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社取締役、従業員に対するインセンティブの目的で新株予約権を付与しております。また、一部社外協力者に対しても継続的な協力関係の維持のため新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が新たに発行され、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。
なお、2019年12月31日時点における新株予約権による潜在株式数は236,000株であり、株式総数6,266,000株(潜在株式を含む)の3.77%に相当しております。
② 自然災害について
顧客の情報資産が格納されるサーバは複数箇所に分散管理することでリスクを分散させておりますが、データセンターやその周辺ネットワーク設備等に被害を及ぼす災害・事故等が発生し、情報資産の消失またはサービスの提供が維持できない状態に至った場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 風評について
当社は、法令遵守違反等の不適切な行為が発覚した場合は速やかに適切な対応を図っておりますが、当社に対する悪質な風評がマスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・流布した場合は、それが正確な事実に基づくものであるか否かに関わらず、当社の信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。その結果、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
2019年1月から2019年12月における小売業市場は145兆420億円となり、前年比0.1%増と堅調な推移を見せております(注)。食品流通業界におきましては、実質賃金の伸び悩み等の影響により消費者の生活防衛・節約志向は依然として強く、小売業においても業種・業態の垣根を越えた競争の激化、人手不足とこれに伴う労働コストの上昇、物流費の高騰等から引き続き厳しい事業環境となりました。さらに、持続可能な開発目標(SDGs)の採択に基づいた食品ロス削減運動も社会問題として対応が急がれております。そのため、省力化・食品ロスの削減に貢献できる当社の自動発注システムに対するニーズが高まっており、今後もさらなる市場拡大が見込めます。
このような環境のもと、関東圏を中心に日本全国への営業強化を図り、小売業市場全体における「sinops」のシェア拡大に努めてまいりました。また、日配食品に加えて惣菜やパンといった新しいカテゴリ向けの自動発注システム開発も進め、食品ロスの削減効果をさらに高めてまいりました。
その結果、当社の導入実績は、2019年12月31日時点で契約企業数76社(前期比4社増)、稼働拠点数5,055拠点(前期比660拠点増)に増加し、店舗展開が順調に拡大しております。当事業年度における売上高は1,081,000千円(前期比18.2%増)、営業利益は301,093千円(同30.3%増)、経常利益は301,082千円(同40.2%増)、当期純利益は192,735千円(同48.8%増)となりました。
また、当事業年度末の総資産は1,568,037千円(前事業年度末比321,151千円の増加)、負債は259,302千円(前事業年度末比7,517千円の減少)、純資産は1,308,735千円(前事業年度末比328,669千円の増加)となりました。
(注)出所 経済産業省「商業動態統計速報」
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べて13,958千円減少し、796,570千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は14,746千円(前期は147,691千円の収入)となりました。主な収入増加要因として、税引前当期純利益301,351千円、減価償却費36,908千円があった一方で、主な収入減少要因として、売上債権の増加261,210千円、前受金の減少20,898千円、製品保証引当金の減少5,109千円、法人税等の支払額64,085千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は104,084千円(前期は52,092千円の支出)となりました。その要因は、無形固定資産の取得による支出78,851千円、有形固定資産の取得による支出12,898千円、差入保証金の差入による支出12,334千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は104,872千円(前期は504,225千円の収入)となりました。その要因は、長期借入金の返済による支出14,996千円があった一方で、株式の発行による収入107,068千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度の受注実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。
|
業務区分 |
当事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前期比(%) |
受注残高(千円) |
前期比(%) |
|
|
パッケージ販売業務 |
454,749 |
167.2 |
2,583 |
19.8 |
|
導入支援業務 |
116,744 |
70.6 |
28,765 |
67.6 |
|
サポート業務 |
136,354 |
65.7 |
100,265 |
53.5 |
|
レンタル業務 |
248,694 |
104.8 |
127,885 |
90.7 |
|
合計 |
956,542 |
108.4 |
259,499 |
67.6 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社は「sinops事業」の単一セグメントであるため、業務区分別の実績を記載しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績を業務区分別に示すと、次のとおりであります。
|
業務区分 |
当事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
|
|
販売高(千円) |
前期比(%) |
|
|
パッケージ販売業務 |
465,209 |
143.0 |
|
導入支援業務 |
130,557 |
73.6 |
|
サポート業務 |
223,359 |
117.7 |
|
レンタル業務 |
261,873 |
118.0 |
|
合計 |
1,081,000 |
118.2 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
当事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社日本アクセス |
230,668 |
25.2 |
270,993 |
25.1 |
|
マックスバリュ九州株式会社 |
- |
- |
147,250 |
13.6 |
|
株式会社京急ストア |
106,020 |
11.6 |
17,051 |
1.6 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成にあたって、見積り、判断並びに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績の分析
当事業年度の売上高は1,081,000千円(前期比18.2%増)、営業利益は301,093千円(同30.3%増)、経常利益は301,082千円(同40.2%増)、当期純利益は192,735千円(同48.8%増)となりました。
(単位:千円)
|
|
前事業年度 |
当事業年度 |
増減額 |
増減率 |
|
売上高 |
914,499 |
1,081,000 |
+166,500 |
+18.2% |
|
売上原価 |
368,651 |
429,308 |
+60,657 |
+16.5% |
|
売上総利益 |
545,847 |
651,691 |
+105,843 |
+19.4% |
|
販売費及び一般管理費 |
314,698 |
350,598 |
+35,899 |
+11.4% |
|
営業利益 |
231,149 |
301,093 |
+69,943 |
+30.3% |
|
経常利益 |
214,783 |
301,082 |
+86,298 |
+40.2% |
|
当期純利益 |
129,499 |
192,735 |
+63,235 |
+48.8% |
(売上高)
パッケージ売上高は「sinopsシリーズ」のセット販売を進めたことで新規案件の販売単価が前期比60%増加したことが主要因となり、465,209千円(前期比139,863千円増・43.0%増)となりました。導入支援売上高は前期からの継続プロジェクトとパイロットプロジェクトが中心となった点及び新規受注が第4四半期に集中したことが主要因となり、130,557千円(前期比46,918千円減・26.4%減)となりました。サポート売上高及びレンタル売上高は新規ユーザーの増加及び既存ユーザーの店舗展開が順調に進み、サポート売上高223,359千円(前期比33,533千円増・17.7%増)、レンタル売上高261,873千円(前期比40,021千円増・18.0%増)となりました。その結果、当事業年度における売上高は1,081,000千円(前期比166,500千円増・18.2%増)となりました。
(売上総利益)
当事業年度は、主に人材採用、製品テストのアウトソーシング及び開発環境への投資を増加させ、売上原価が前期比60,657千円増加(前期比16.5%増)となりました。その結果、売上総利益が651,691千円(前期比105,843千円増・19.4%増)となりました。
(営業利益・経常利益)
当事業年度は、主に営業部門の人材強化や研究開発及び社内システムへの投資を増加させ、販売費及び一般管理費が前期比35,899千円増加(前期比11.4%増)となりました。その結果、営業利益が301,093千円(前期比69,943千円増・30.3%増)、経常利益が301,082千円(前期比86,298千円増・40.2%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度における当期純利益は192,735千円(前期比63,235千円増・48.8%増)となりました。
なお、当社は「sinops事業」の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
③財政状態の分析
(資産)
当事業年度末における総資産は1,568,037千円(前事業年度末比321,151千円の増加)となりました。主な要因は、受取手形が145,772千円、売掛金が115,438千円、ソフトウエア仮勘定が50,431千円増加した一方で、現金及び預金が13,958千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
負債は259,302千円(前事業年度末比7,517千円の減少)となりました。主な要因は、未払法人税等が45,050千円増加した一方で、未払金が8,082千円、前受金が20,898千円、賞与引当金が7,935千円、借入金が14,996千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産は1,308,735千円(前事業年度末比328,669千円の増加)となりました。主な要因は資本金及び資本剰余金がそれぞれ70,723千円、当期純利益の計上により繰越利益剰余金が192,735千円増加した一方で、新株予約権が5,413千円減少したこと等によるものであります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性
資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社の資金需要は、主として人件費、「sinopsシリーズ」の新製品開発にかかる研究開発費、知的財産の取得に係る費用及び運転資金であります。運転資金は原則として営業活動によるキャッシュ・フローによって賄われておりますが、状況に応じて直接金融ならびに間接金融を利用していく方針であります。
なお、東京証券取引所マザーズ市場上場(2018年12月25日)に伴う公募による新株発行により526,976千円調達し、オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資(2019年1月17日)により122,521千円調達いたしました。
該当事項はありません。
当社では「sinopsシリーズ」の機能強化または新しい切り口での製品・サービスの開発を目的に、技術部において研究開発活動を行っております。当事業年度においては、需要予測型自動発注システム「sinops-R6」の機能強化、賞味期限チェックアプリ「sinops-Dcont」の強化、客数予測機能の強化等の開発を行いました。
当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は
なお、当社は「sinops事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。