当中間会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
a.経営環境
当中間会計期間における我が国経済は、資源及びエネルギー価格の高騰等による物価高、地政学リスクや円安の進展等、依然として不透明な状況が続いております。一方で、当社の主要顧客である小売業においては、労働需給のひっ迫による人件費、物流費の上昇や業種業態を超えた顧客の獲得競争に加え、益々多様化する消費者ニーズへの対応が求められており、業務効率化のためのIT投資は今後増加していくものと予想されます。さらに、物流業界での「2024年問題」が当年を迎え、食品流通の持続性確保に向けた課題への対応が本格化し、持続可能な開発目標(SDGs)の採択に基づいた食品ロス削減運動も社会課題としての対応が急がれております。そのため、省人化・食品ロス削減に貢献できる当社の需要予測・自動発注サービスに対するニーズが高まっており、引き続きさらなる市場拡大が見込めます。
このような環境の中、当社の導入実績は、2024年6月30日時点でARR(注1)は1,321,638千円(前年同期比19.6%増)、シェア率は19.4%(同0.6pt増)、契約企業数は120社(同14社増)、クラウドサービスの有償店舗数3,199店舗(同647店舗増)(注2)、クラウドサービスの有償アカウント数は11,468アカウント(同2,778アカウント増)(注3)に増加しております。当中間会計期間における売上高は825,187千円(前年同期比2,207千円減・0.3%減)、営業利益は23,901千円(同113,227千円減・82.6%減)、経常利益は24,173千円(同112,046千円減・82.3%減)、中間純利益は14,120千円(同74,920千円減・84.1%減)となりました。
(注1)Annual Recurring Revenueの略語。2024年6月末時点のMRR(Monthly Recurring Revenue)を12倍にして算出。MRRは対象月の月末時点における有償契約ユーザー企業に係る月額料金の合計額(一時収益は含まない)。なお、2024年第1四半期から算出方法を変更し、有償の短期間クラウド契約に伴う月額料金をARRから除いている。
(注2)有償契約でクラウドサービスを利用している店舗数(旧レンタルサービス、有償の短期間クラウド契約を除く)。
(注3)有償契約しているクラウドサービス利用数(旧レンタルサービス、有償の短期間クラウド契約を除く)。
b.経営成績の分析
(単位:千円)
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2023年12月期 中間会計期間 |
2024年12月期 中間会計期間 |
増減額 |
増減率 |
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売上高 |
827,394 |
825,187 |
△2,207 |
△0.3% |
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パッケージ |
154,132 |
5,834 |
△148,298 |
△96.2% |
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導入支援 |
127,093 |
196,871 |
69,778 |
54.9% |
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サポート |
163,856 |
180,228 |
16,371 |
10.0% |
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クラウド |
382,311 |
442,252 |
59,940 |
15.7% |
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売上原価 |
411,769 |
508,725 |
96,955 |
23.5% |
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売上総利益 |
415,625 |
316,462 |
△99,163 |
△23.9% |
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販売費及び一般管理費 |
278,495 |
292,560 |
14,064 |
5.1% |
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営業利益 |
137,129 |
23,901 |
△113,227 |
△82.6% |
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経常利益 |
136,219 |
24,173 |
△112,046 |
△82.3% |
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中間純利益 |
89,041 |
14,120 |
△74,920 |
△84.1% |
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①売上高
クラウド売上高は、新規大型ユーザーへの導入や既存ユーザーへのクロスセルが主要因となり、442,252千円(前年同期比59,940千円増・15.7%増)となりました。パッケージ売上高は、パッケージからクラウドへのビジネスモデル転換が順調に進んでいることが主要因となり、5,834千円(同148,298千円減・96.2%減)となりました。導入支援売上高は、クラウドサービスの新規導入や既存ユーザーへのクロスセルを推進したことが主要因となり、196,871千円(同69,778千円増・54.9%増)となりました。サポート売上高は、既存ユーザーの店舗追加が進んだことや新規ユーザーへの導入が主要因となり、180,228千円(同16,371千円増・10.0%増)となりました。その結果、当中間会計期間における売上高は825,187千円(同2,207千円減・0.3%減)となりました。
②売上総利益
当中間会計期間は、パッケージからクラウドへのビジネスモデル転換が順調に進み、ストック売上(クラウド売上高とサポート売上高の合計)が622,481千円(前年同期比76,312千円増・14.0%増)となった一方で、利益率の高いパッケージ売上高は5,834千円(同148,298千円減・96.2%減)となりました。さらに、協力会社を活用した製品開発を継続していることや、クラウド利用店舗拡大に伴う通信費の増加が主要因となり、売上原価が508,725千円(前年同期比96,955千円増・23.5%増)となりました。その結果、売上総利益が316,462千円(同99,163千円減・23.9%減)となりました。
③営業利益・経常利益
当中間会計期間は、経営基盤の強化にむけた業務効率化のためのアウトソーシング活用促進等が主要因となり、販売費及び一般管理費が292,560千円(前年同期比14,064千円増・5.1%増)となりました。その結果、営業利益が23,901千円(同113,227千円減・82.6%減)、経常利益は24,173千円(同112,046千円減・82.3%減)となりました。
④中間純利益
当中間会計期間における中間純利益は、14,120千円(前年同期比74,920千円減・84.1%減)となりました。
なお、当社は「sinops事業」の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。
c.財政状態
①資産
当中間会計期間末における総資産は、2,174,626千円(前事業年度末比27,529千円の減少)となりました。主な要因は、現金及び預金が145,986千円減少した一方で、流動資産のその他に含まれる前払費用が49,482千円、無形固定資産が39,327千円、投資その他の資産のその他に含まれる長期前払費用が29,456千円それぞれ増加したこと等によるものであります。
②負債
負債は、462,812千円(前事業年度末比27,991千円の増加)となりました。主な要因は、未払法人税等が24,669千円、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が12,831千円それぞれ減少した一方で、流動負債のその他に含まれる契約負債が21,485千円、未払金が44,926千円増加したこと等によるものであります。
③純資産
純資産は、1,711,814千円(前事業年度末比55,521千円の減少)となりました。主な要因は、配当金の支払等により利益剰余金が66,671千円減少したこと等によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末と比べて145,986千円減少し、684,560千円となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、49,085千円となりました。主な減少要因として、法人税等の支払40,962千円があった一方で、主な増加要因として、税引前中間純利益24,634千円、売上債権の減少53,189千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、114,691千円となりました。その主な要因は、無形固定資産の取得による支出85,483千円、差入保証金の差入による支出30,571千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、80,380千円となりました。その主な要因は、配当金の支払額80,510千円があったことによるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当中間会計期間における研究開発費の総額は34,092千円であります。
なお、当中間会計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)主要な設備
当中間会計期間において、新たに確定した主要な設備の新設計画は次のとおりであります。
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会社名 |
事務所名 (所在地) |
設備の内容 |
投資予定金額 |
着手及び完了予定 |
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総額 (千円) |
既支払額 (千円) |
着手 |
完了予定 |
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提出会社 |
本社 (大阪府豊中市) |
事務所設備 |
45,920 |
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2024年5月 |
2024年7月 |
当中間会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。