第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の分析

 現在、日本においては少子高齢化に伴う労働人口の減少、インフラ設備の老朽化などが進み、今後、「課題先進国」として様々な課題に直面することが予想されております。さらに、世界的に流行している新型コロナウイルス感染拡大の影響により、新たな生活様式や働き方が模索されております。このような環境下において、更なる無人化、業務効率化を実現することは社会としての喫緊の課題であり、ロボティクス、AI、デジタル化などの技術がいずれの産業においても不可欠となっております。その中でも、ドローンは3次元空間を自由に移動することが出来るため、これまでの業務の枠を超え、インフラ点検分野、物流・郵便分野、防災・災害対策分野等の領域において業務革新を起こすことが期待されております。

 当社を取り巻く産業用ドローン関連事業につきましては、技術開発の発展に伴い社会実装が加速しております。特に、インフラ点検、物流・郵便、防災・災害支援分野においては、ドローンに関連する法令及びガイドライン等の整備や、社会実装をゴールとした官民主導のユースケースに基づいた実証実験が行われており、市場環境整備が今後3年間で急速に進むことが期待されます。さらに、行政を中心として、ドローンについてもセキュリティの確保は重要な課題として検討が進められており、ドローンのセキュリティ対応に関する技術開発が推進されております。

 このような環境の中で、当社は、「技術を通じて、人々をもっと大切なことへ」というミッションのもと、「最先端のロボティクス技術を追求し、社会インフラに革命を」というヴィジョンを掲げております。ロボットの自律制御技術を用いて業務効率化・無人化を実現するシステムを創り、既存の様々な業務を改革していくことで、国内外企業の競争力向上を支援することを目指し、事業を展開しております。

 当社は、今後3年間で産業用ドローン分野の市場環境整備が進むであろうことを見据え、中期経営方針「ACSL Accelerate 2020」を策定いたしました。中期経営方針では、これまで当社が実施した多くの概念検証(PoC)の知見を基に、顧客ごとの機体のプロトタイプから進化し、用途別に特化された社会実装可能な量産モデルの開発・生産・販売を推し進めていくことを主な目標としております。さらに、シンガポールを拠点としたASEAN事務所の設立や、ドローン周辺技術への投資を積極的に検討してまいります。

 当第1四半期累計期間において、当社におきましては、従業員と顧客先における新型コロナウイルス感染拡大防止を第一に位置づけ、健康管理の徹底、全従業員に対する在宅勤務の推奨及び在宅勤務環境の整備等を実施いたしました。販売においては顧客及び当社の在宅勤務の影響により、当第1四半期に予定していた案件が翌四半期以降に延期になる等の影響は一定程度あり、今後、年間スケジュール内での再調整を進めていくものの、今後の新型コロナウイルス感染拡大の度合いに応じては、一部プロジェクトの実施を翌期以降にせざるを得ない可能性があります。開発においては、画像処理(Vision)を軸とした自律制御・エッジ処理の高度化に加えて、量産化を見据えた体制整備として外部パートナーとの連携を積極的に進めてまいりました。さらに、更なるガバナンス強化と在宅勤務の両立を目的とした開発環境・開発プロセス整備を行い、「ACSL Accelerate 2020」で提唱している4分野の用途特化型量産モデルの製品企画、開発着手を行いました。また、6月にはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)による「安全安心なドローン基盤技術開発」事業への当社の採択が決まり、今後の政府調達を見据えたセキュリティを担保したドローン機体の開発事業に着手しております。

以上の結果、当第1四半期累計期間の売上高は36,195千円(前年同期比40.6%減)、営業損失237,232千円(前年同期は197,174千円の営業損失)、経常損失180,131千円(前年同期は80,351千円の経常損失)、四半期純損失214,627千円(前年同期は81,278千円の純損失)となりました。

 

なお、当社はドローン関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

そのため、当社の販売実績を主な内訳別に区分した売上高の状況は次のとおりであります。また、当第1四半期累計期間より、従来の「ソリューションの構築(Step1、Step2)」を「実証実験」に、並びに「量産機体の販売(Step3、Step4)」を「プラットフォーム機体販売」にそれぞれ名称変更しております。当該変更は名称変更のみであり、その内容に与える影響はありません。

(単位:千円)

区分(注)

前第1四半期累計期間

(自 2019年4月1日

至 2019年6月30日)

第1四半期累計期間

(自 2020年4月1日

至 2020年6月30日)

実証実験

27,150

1,500

プラットフォーム機体販売

24,450

4,000

その他

9,304

30,695

合計

60,904

36,195

(注)1.サービス提供の各段階に関して、実証実験として、顧客のドローン導入のニーズを踏まえて、課題解決のために当社のテスト機体を用いた概念検証(PoC)に係るサービスを提供しております。概念検証(PoC)を経て、顧客先の既存システムへの組み込みも含めた特注システム全体の設計・開発を行っております。

2.プラットフォーム機体販売において、顧客先における試用(パイロット)もしくは商用ベースでの導入として、当社のプラットフォーム機体をベースにした機体の生産・供給を行っております。

3.その他においては、機体の保守手数料や消耗品の販売料に加えて、国家プロジェクトのうち、NEDOロボット・ドローン機体の性能評価基準等の開発に係る売上高を含んでおります。一般的に国家プロジェクトにおいて、受託先が収受する補助金に関し、新規技術の研究開発に係るものについては、営業外収益として計上しております。ただし、本プロジェクトにおいては新規の研究開発を行わず、既存の当社の技術を用いて、委託された実験を行うことが主目的であるため、売上高として計上しております。

 

② 財政状態の分析

   (資産)

 当第1四半期会計期間末における流動資産は3,872,032千円となり、前事業年度末に比べ946,775千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が292,861千円、および売掛金が747,684千円減少したことによるものであります。固定資産は1,072,826千円となり、前事業年度末に比べ623,498千円増加いたしました。これは主に投資その他の資産が589,293千円増加したことによるものであります。

 この結果、総資産は4,944,859千円となり、前事業年度末に比べ323,276千円減少いたしました。

   (負債)

 当第1四半期会計期間末における流動負債は124,825千円となり、前事業年度末に比べ109,093千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が41,371千円減少したことによるものであります。固定負債は1,469千円となり、前事業年度末に比べ1,469千円増加いたしました。これは固定負債のその他に含まれる繰延税金負債が1,469千円増加したことによるものであります。

 この結果、総負債は126,294千円となり、前事業年度末に比べ107,624千円減少いたしました。

   (純資産)

 当第1四半期会計期間末における純資産合計は4,818,565千円となり、前事業年度末に比べ215,652千円減少いたしました。これは主に利益剰余金が214,627千円減少したことによるものであります。

 この結果、自己資本比率は97.4%(前事業年度末は95.5%)となりました。

 

(2会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積もり及び当期見積りに用いた仮定について重要な変更を行っております。具体的には、当社は産業用ドローン分野の市場環境整備が進むであろうことを見据え、中期経営方針「ACSL Accelerate2020」を新たに策定いたしました。当該の中期経営方針の目標数値に基づき、会計上の見積りを変更しております。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は引き続き当社の事業活動へ影響を与える場合がありますが、その影響についての前事業年度における仮定から重要な変更はありません。

 上記の会計上の見積りへの影響は「第4 経理の状況 1 四半期財務諸表等 注記事項 追加情報に記載しております。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 なお、当社は産業用ドローン分野の市場環境整備が進むことを見据え、中期経営方針「ACSL Accelerate 2020」を策定いたしました。概要については下記のとおりです。

 

① 中期経営方針テーマ

「プロトタイプ製作所から量産メーカーへの進化」

概念検証(PoC)の知見を基に、プロトタイプから進化し、用途別に特化された社会実装可能な量産モデルの開発・生産・販売を推し進めていく

 

② 主な目標数値(2023年3月期)

売上高  5,500,000千円

営業利益  750,000千円

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期累計期間において、新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。

 

(5)研究開発活動

当第1四半期累計期間における研究開発活動の金額は、60,380千円であります。

なお、当第1四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。