第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

当社は、「世界中に、アタリマエとシアワセを。」というコーポレート・ミッションのもと、インターネットメディアサービスとそれを軸としたクロスセル戦略であるプロダクトやサービス等の開発を展開しております。目まぐるしく環境が変化する中、新たなユーザー及びクライアントのニーズ、課題を解決していくことが、今後の継続的な成長に必要であると考えております。

 

(2) 経営戦略等

当社は、「世界中に、アタリマエとシアワセを。」というコーポレート・ミッションの実現に向けて、今後もインターネットメディア事業の拡大に注力してまいります。具体的にはキャリア系インターネットメディア「キャリアパーク!」やファイナンス系インターネットメディア「マネット」を中心とした、メディアからの送客数の増加や、人材紹介等のプロダクトやサービス等の収益の向上のみならず、既存領域のプロダクトやサービス等の新規開発や現在提供していない領域への進出も推進してまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、株主価値向上のため、中長期的にはROE(自己資本利益率)を最大化していく方針でありますが、短期的には売上を増加させ利益を安定的に出す体制を構築することに注力しております。そのため、現在は売上高を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として取締役会等でモニタリングを行っております。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当社は、以下の事項を主要な課題として認識しており、継続的に取り組んでおります。

① 認知度の向上とユーザー数の拡大

当社が持続的に成長するためには、当社及び当社サービスの知名度を向上させ、新規ユーザーを継続的に獲得し、ユーザー数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのためには、効果的な広告宣伝活動等により当社の知名度を向上させること、また既存メディアにおけるPDCAサイクルの強化を進めることにより認知度の向上とユーザー数の拡大に努めてまいります。認知度の向上とユーザー数の拡大については、費用対効果を見極めながら、広告宣伝活動及び広報活動に積極的に取り組んでまいります。

 

② 継続的な事業の創出

インターネット関連事業は、サービス等の新陳代謝が激しく、一般的にプロダクトライフサイクルが短い傾向にあります。こうした環境の中で継続的な成長を実現するためには、既存事業の成長を図るだけではなく、様々な新規事業の開発が重要であると考えております。

当社は、キャリア系メディア「キャリアパーク!」で構築したビジネスモデルを水平展開及び垂直展開させることで、事業を拡大してまいりました。今後も中長期の競争力確保に繋がる事業開発のノウハウの蓄積を積極的に行い、継続的に新規事業の開発に取り組むことで、将来にわたる持続的な成長につなげてまいります。

 

 

③ ユーザーのアクセスログの蓄積、解析体制の強化

当社は、多くのユーザーのアクセスログを有しており、ユーザーに更なる付加価値を提供するためにも、これらのアクセスログに基づき、独自のサービスを開発していく必要があると考えております。そのため、より一層アクセスログを独自に解析する体制を強化してまいります。

 

④ 優秀な人材の確保と育成

継続的に成長するために、優秀な人材の確保と育成が重要であると考えております。特に当社のサービスの充実や拡大をするためのエンジニア、医師等の専門職、サービスの販売を担当する営業人員の採用を適時行ってまいります。また、当社の経験とノウハウに基づく多様かつ有益な研修を実施していく等、継続的に人材の育成に取り組んでまいります。

 

⑤ M&Aの活用

新規事業やサービスの拡大のため、M&A等の事業投資の実行による成長の実現が重要であると考えております。M&Aを行うにあたっては、投資効果はもちろん、対象事業等の将来性や当社が運営するインターネットメディアとのシナジーをはじめとした相乗効果を十分に検討した上で、事業領域の拡大と業績の向上に繋がるよう進めてまいります。

 

⑥ 内部管理体制の強化

当社は、事業規模を拡大すると同時に企業価値を継続的に高めていくためには、内部管理体制の更なる強化が必要であると考えております。社内規程や業務マニュアルの運用、定期的な社内教育の実施等を通じて業務の効率化と法令遵守の徹底を図るとともに、監査役監査や定期的な内部監査の実施等により、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。

 

⑦ システムのセキュリティ管理体制と安定化

当社の展開する事業は、ウェブサイトに係るシステムのセキュリティ管理体制の構築が重要であり、市場環境の変化に対応したセキュリティ管理体制の維持、構築、整備を継続的に進めてまいります。

また、更なるユーザーの増加や新規事業等に伴うアクセス数の増加に備え、サーバー設備の増強や負荷分散を推進する等の対策が必要となります。当社は、これら対策の重要性を認識したうえで、今後も継続的な維持管理を行い、システムの安定化に取り組んでまいります。

 

⑧ 技術革新や事業環境の変化への対応

当社の事業領域であるインターネット関連市場は、技術革新のスピードが速く、次々と新規参入企業が出現するなど、変化のスピードが速い環境となっております。

当社は、このような変化に対しても迅速に対応し、インターネットメディアの利用価値を継続的に高めていくことにより事業規模を拡大するため、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築してまいります。

これらの対応を進める中では、キャリア、ファイナンス、メディカル、リーガルという人の生活にとってなくてはならない領域における多くのユーザー、多くのアクセスログを有することとなるため、解析をはじめとした技術革新を続けることは当社にとって必要不可欠であると考えます。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社の事業展開上、リスク要因となりうる主な事項を記載しております。また、当社は、当社でコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性が必ずしも高くないとみられる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示することとしております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防及び発生時の対応に努める方針でありますが、当社の経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスクについて

① インターネット関連市場について

当社は、インターネット関連事業を主たる事業対象としているため、インターネット及び関連サービスの更なる発展が事業の成長を図る上で重要であると考えております。インターネットの普及、インターネット活用シーンの多様化、利用可能な端末の増加等は今後も継続していくと考えております。

しかしながら、インターネットの普及に伴う個人情報の漏洩、改ざん、不正使用等や、社会道徳又は公序良俗に反する行為等への対応としての新たな法的規制導入や、その他予期せぬ要因によって、インターネット及び関連サービス等の発展が阻害されるような状況が生じた場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② インターネット広告市場について

当社は、インターネット広告等に係る売上高が一定の比率を占めておりますが、インターネット広告は市場の変化や景気動向の変動により広告主が出稿を増減する傾向にあり、そのような外部環境の変動により当初想定していた収益を確保することができず、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合について

インターネット利用者数の増加に伴い、多くの企業がインターネット関連事業に参入し、商品カテゴリーやサービス形態も多岐に渡っております。当社は、今後においても顧客ニーズへの対応を図り、事業拡大に結び付けていく方針でありますが、これらの取り組みが予測通りの成果を挙げられない可能性や、画期的なサービスを展開する競合他社の出現、その他の競合等の結果、当社の売上高が低下する可能性があるほか、サービス価格の低下や利用者獲得のための広告宣伝費等の費用の増加を余儀なくされる可能性もあり、そのような場合には当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 技術革新等について

当社が事業展開しているインターネット関連市場では、技術革新や顧客ニーズの変化のスピードが非常に速く、インターネット関連事業者はその変化に柔軟に対応する必要があります。そのため当社は、最新の技術動向や環境変化を常に把握できる体制を構築するだけではなく、優秀な人材の確保及び教育等により技術革新や顧客ニーズの変化に迅速に対応できるよう努めております。

しかしながら、当社が技術革新や顧客ニーズの変化に適時に対応できない場合、又は、変化への対応のためにシステム投資や人件費等多くの費用を要する場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 検索エンジンへの対応について

当社が運営するメディアは、Google等の検索エンジンから多くの利用者を集客しております。当社では、SEO(検索エンジン最適化)による集客力強化に加え、Web広告をはじめとする多様な集客施策によりリスク分散を図っております。

しかしながら、検索エンジンのロジックの変化等の要因により、これまでの当社の施策が有効でなくなった場合、当社メディアの集客力が低下し、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2) 事業内容に関するリスクについて

① 事業領域の拡大について

当社は、「世界中に、アタリマエとシアワセを。」というコーポレート・ミッションのもと、新しい事業やサービスを創出し、新たな事業領域にスピード感をもって参入することにより事業成長を続けております。一方でこのような事業展開を実現するためには、その事業固有のリスク要因が加わることとなり、本項に記載されていないリスク要因でも、当社のリスク要因となる可能性があります。そして、新規事業の参入のため、新たな人材の採用、システムの購入や開発、営業体制の強化など追加的な投資が必要とされ、新規事業が安定的な収益を生み出すには長期的な時間が必要とされることがあります。

また、新規に参入した事業の市場の拡大スピードや成長規模によっては、当初想定していた成果を挙げることができないことがあり、事業の停止、撤退等を余儀なくされ、当該事業用資産の処分や償却により損失が生じる可能性があります。このような場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 広告宣伝活動によるユーザー獲得について

当社の事業にとって、ユーザー数の増加は業績に繋がる重要な要素であるため、インターネット等を用いた広告宣伝活動だけに依存しない体制に必要と思われるセミナーなどのマーケティング活動に注力してきております。一定の成果を有しているものの、新規獲得では広告宣伝活動の影響を受ける部分もあるため、今後もユーザー獲得効果を勘案して最適な施策を実施してまいります。しかしながら、当社の想定通りユーザー数が増加しない場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 事業運営に関するリスクについて

① 特定人物への依存について

当社の代表取締役である春日博文は、当社設立以来、当社事業に深く関与しており、またインターネットメディアビジネスに関する豊富な知識と経験を有していることから、経営戦略の立案や遂行に関して重要な役割を担っております。当社は、取締役会や事業運営のための重要会議等で役員及び幹部社員への情報共有を行うとともに、権限の委譲を適宜行っていくことで、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。

しかしながら、現時点で何らかの理由により同氏が長期間当社の業務を行うことが難しくなった場合は、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保及び育成について

当社の事業においては、今後の事業拡大や新規事業の展開に伴い、技術者をはじめメディア運営に不可欠な人材を適時に確保し、それら人材を育成のうえ有機的に連携させる必要があると考えております。

しかしながら、当社の必要とする人材が必要な時期に確保できない場合、又は、人材育成が計画通り進まない場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じ、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) コンプライアンスに関するリスクについて

① 法的規制について

当社が提供しているサービスにおいては、個人のユーザーから個人情報を預かっているため、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。また、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」におけるアクセス管理者の立場から不正アクセス行為に対する必要な防御の措置を取る必要があります。当社はシステム開発等の一部を外注する場合があり、「下請代金支払遅延等防止法」の対応が求められます。

当社は、上記を含む各種法的規制などに関して法律を遵守するよう、社員教育を行うとともにそれらの遵守体制を整備・強化しておりますが、今後これらの法令の改正や、当社の行う事業が規制の対象となった場合、当社の業績及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 個人情報保護について

当社は、インターネットメディア事業を通して各種の個人情報を保有しております。当社は、個人情報の漏洩防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉えております。個人情報保護規程及び情報システム管理規程を制定し、個人情報を厳格に管理するとともに、プライバシーマークの取得や全従業員を対象として社内教育を徹底する等、「個人情報の保護に関する法律」及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努めるとともに、個人情報の保護に積極的に取り組んでおります。

しかしながら、外部からの不正アクセスや社内管理体制の瑕疵等により個人情報が漏洩した場合、当社への損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 知的財産権について

当社は、当社が運営する事業に関する知的財産の獲得に努めるとともに、第三者の知的財産権侵害の可能性については可能な範囲で確認を行っております。

記事の盗用等により第三者の権利を侵害しないよう当社ガイドラインに基づき、事前確認及び著作物引用ルールの徹底等様々な対策を実施しております。

しかしながら当社の記事が第三者の知的財産権等を侵害してしまう可能性、又は当社が使用する技術・コンテンツ等について侵害を主張され、それに対応するための費用又は損失が発生する可能性があります。また、将来当社による特定のコンテンツ又はサービスの提供若しくは特定の技術の利用に制限が課せられ、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 許認可等について

当社が取得している以下の許認可(登録)につき、本書提出日現在において、事業主として欠格事由及びこれらの許認可(登録)の取消事由に該当する事実はないことを認識しておりますが、今後、欠格事由又は取消事由に該当する事実が発生し、許認可(登録)取消等の事態が発生した場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

当社が取得している許認可等

取得年月

2012年10月1日

許認可等の名称

有料職業紹介事業

所管官庁等

厚生労働省

許認可等の内容

13-ユ-305645

有効期限

2020年9月30日(5年ごとの更新)

 

 

 

⑤ 内部管理体制について

当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を図る多様な施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。

しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 情報セキュリティについて

当社は、インターネットメディア事業により付加価値の高いサービスを提供しているため、情報こそが最大の資源であり、情報セキュリティの確保を重要課題のひとつとして位置付けております。当社は、サービスを提供するにあたり貴重な情報資源を有しておりますが、情報資源を適切に管理するため情報セキュリティ基本方針を定め、情報セキュリティ責任者は情報セキュリティを定期的に評価し適正化を図り業務を継続的かつ効率的に遂行することに努めております。

しかしながら、当社や委託先の関係者の故意・過失、又は悪意を持った第三者の攻撃などにより、情報資源が外部に流出する可能性があります。情報が流出した場合、当社への信頼や企業イメージが低下し、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 訴訟等について

当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。しかしながら、将来何らかの事由の発生により訴訟等を提起される可能性を完全に回避することは困難であり、このような事態が発生した場合、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ コンテンツの信頼性について

当社メディアに掲載するコンテンツの制作に関わる関係者には法令遵守の徹底に加え、所定のルールに従い掲載前のコンテンツのチェックを入念に実施するなどして編集業務を行うよう努めております。また、各領域における関連法令に抵触することがないよう、加えてコンテンツの信頼性を確保できるよう、専門家と連携を図りながら監修体制を導入しております。

しかしながら、何らかの理由により正確性、公平性に欠けたコンテンツが掲載された場合、当社の業績及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) その他リスクについて

① 配当政策について

当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。

しかしながら、現在当社は成長過程にあると考えており、内部留保の充実を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することにより、更なる事業拡大を目指すことが株主に対する利益還元に繋がると考えております。

将来的には、各期の経営成績及び財政状態を勘案しながら株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であります。

 

 

② ストック・オプションによる株式価値希薄化について

当社は、取締役、従業員に対するインセンティブ等を目的としたストック・オプション制度を採用しております。また、今後もストック・オプション制度を活用していくことを予定しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合は、既存株主が保有する株式価値が希薄化する可能性があります。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は799千株であり、発行済株式数11,477千株の7.0%に相当しております。

 

③ 四半期ごとの業績の変動について

当社の主要サービスのひとつである「キャリアパーク!」は、就職に関するノウハウサイトであるという特徴から、ユーザーの多くが就職活動をしている大学生であります。第3四半期以降は企業の広報活動が本格化することもあり、当社メディアからの送客も増加することから、年間を通じて売上が平準化されずに、四半期決算の業績が変動する可能性があります。なお、当事業年度の四半期ごとの業績につきましては、「第5経理の状況 1財務諸表等 (3)その他 当事業年度における四半期情報等」に記載のとおりであります。

 

④ ベンチャーキャピタル等の持株比率について

当事業年度末における当社の発行済株式総数は11,477千株であり、そのうちベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「ベンチャーキャピタル等」という。)が保有する株式数は 3,223千株、保有比率は28.1%(議決権比率ベース)であります。

一般にベンチャーキャピタル等の保有目的は、当該株式の新規株式公開以降において当該株式を売却し、キャピタルゲインを得ることにあります。よって、今後、当社の株主であるベンチャーキャピタル等が保有する当社株式の全部又は一部を売却することが想定され、その場合、当社株式の需給バランスが短期的に損なわれ、株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ M&Aについて

当社は新規事業やサービスの拡大のため、M&Aをその有効な手段のひとつとして位置付けており、今後も必要に応じてM&Aを実施する方針です。M&Aに際しては、対象事業等のビジネス、財務及び法務等について詳細なデューデリジェンスを行い、各種リスクの低減を図る方針であります。

しかしながら、これらの調査の段階で確認又は想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生又は判明する場合や、M&A実施後の事業展開が計画通りに進まない可能性があり、その場合は当初期待した業績への寄与の効果が得られない可能性があることや、対象事業等の投資価値の減損処理が必要になることも考えられ、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 税務上の繰越欠損金について

当事業年度末において、当社は税務上の繰越欠損金を有しております。当社の業績が順調に推移し、繰越欠損金が解消された場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。

 

⑦ 資金使途について

公募増資等による資金使途につきましては、主にキャリア領域をはじめとした既存事業の拡大とメディア開発に充当する予定であります。

しかしながら、変化する経営環境に柔軟に対応するため、現時点での計画以外の使途にも使用する可能性があります。また、当初の計画通りに資金を使用した場合においても、計画通りの効果が達成できない可能性があります。

 

 

⑧ システムの安定性について

当社の運営するメディアはシステム負荷の高いサービスとなっていることから、システムの安定的な稼動が当社の業務遂行上必要不可欠な事項となっております。そのため、当社では継続的な設備投資を実施するだけではなく、サービスで使用するサーバー設備やネットワークを常時監視し、システム障害の発生を未然に防ぐことに努めております。

しかしながら、アクセスの急増、ソフトウエアの不備、コンピューターウィルスや人的な破壊行為、役職員の過誤、自然災害等の想定していない事象の発生によるサービスの停止により収益機会の喪失を招く恐れがあります。このような事態が発生した場合には当社が社会的信用を失うこと等が想定され、当社の業績及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 大規模災害等に関するリスク

地震、台風、津波等の自然災害、火災、停電、未知の感染症の拡大等が発生した場合、当社の事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の事業拠点である日本の首都圏において大規模な自然災害等が発生した場合には、サービスの提供等が止むを得ず一時的に停止する可能性もあり、係る場合、当社の信頼性やブランドイメージを毀損するだけでなく、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社においては、自然災害等が発生した場合に備え、事業継続計画の策定等有事の際の対応策検討と準備を推進しておりますが、各種災害等の発生による影響を完全に防止できる保証はなく、各種災害等による物的、人的損害が甚大である場合には、事業の継続自体が困難又は不可能となる可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境においての改善がみられ、穏やかな景気回復基調がみられるものの、米国における保護主義的な通商政策による各国間摩擦等、依然として先行きが不透明な状況が継続しております。

 

当社が属するインターネットメディア業界において、モバイルにおける運用型広告、動画広告の成長が更に加速し、「インターネット広告費(媒体費+制作費)」は1兆7,589億円(前年比116.5%)と5年連続で二桁成長となりました(株式会社電通発表「2018年日本の広告費」)。また、当社の中核サービスである「キャリアパーク!」がターゲットとしている人材産業の市場規模は9兆539億円、そのうち求人広告市場は9,866億円となりました(人材サービス産業の近未来を考える会「2020年の労働市場と人材サービス産業の役割」)。更に足元では引き続き企業からの人材需要が高く、2020年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.83倍と、前年から0.05ポイント下落したものの、依然として有効求人倍率は堅調に推移しております(リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査:http://www.works-i.com/surveys/graduate.html」)。

 

このような環境の中、当社においては、「世界中に、アタリマエとシアワセを。」というコーポレート・ミッションのもと、当社が提供しているサービスである、採用コンサルティングサービス、キャリア系メディア「キャリアパーク!」「就活の未来」をはじめ、ファイナンス系メディア「マネット」等の主要インターネットメディアの収益化を全社的に取り組んだ結果、売上が堅調に推移し、利益化に大きく貢献いたしました。その他、メディカル領域やリーガル領域についても収益基盤の確立に着手しており、順次、サービスの提供を開始しております。

 

こうした取り組みの結果、当事業年度の経営成績は、売上高3,039百万円(前年同期比57.4%増)、営業利益542百万円(前年同期営業損失133百万円)、経常利益517百万円(前年同期経常損失136百万円)、当期純利益549百万円(前年同期当期純損失137百万円)となりました。

なお、当社の事業セグメントはインターネットメディア事業のみの単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

② 財政状態の状況

(資産)

当事業年度末における流動資産は3,095百万円となり、前事業年度末に比べ1,915百万円増加しました。これは主に現金及び預金が1,764百万円、売掛金が113百万円増加したことによるものであります。

固定資産は379百万円となり、前事業年度末に比べ268百万円増加しました。これは主にのれんが123百万円、繰延税金資産が118百万円増加したことによるであります。

この結果、総資産は、3,482百万円となり、前事業年度末に比べ2,191百万円増加しました。

 

(負債)

当事業年度末における流動負債は1,209百万円となり、前事業年度末に比べ593百万円増加しました。これは主に短期借入金379百万円、1年内返済予定の長期借入金が68百万円、未払法人税等が87百万円増加したことによるものであります。

固定負債は181百万円となり、前事業年度末に比べ27百万円増加しました。これは主に長期借入金が24百万円増加したことによるものであります。

この結果、負債合計は、1,391百万円となり、前事業年度末に比べ621百万円増加しました。

 

 

(純資産)

当事業年度末における純資産は2,091百万円となり、前事業年度末に比べ1,570百万円増加しました。これは主に、有償一般募集増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ510百万円増加したこと、及び当期純利益549百万円の計上によるものであります。

なお、当社は2018年6月28日付で、会社法第448条第1項の規定に基づき資本準備金を137百万円減少し、その他資本剰余金に振替えた後、同日付で会社法第452条の規定に基づき、その他資本剰余金を137百万円減少し、繰越利益剰余金に振替え、欠損填補を行っております。

これらの結果、自己資本比率は、60.0%(前事業年度末は40.3%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税引前当期純利益513百万円を計上したのに加え、公募増資による収入1,012百万円等により、前事業年度末に比べ1,014百万円増加し、当事業年度末には1,645百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は484百万円(前年同期比679百万円増)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上513百万円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は941百万円(前年同期比914百万円増)となりました。これは主に、事業譲受による支出171百万円、及び定期預金の預入による支出750百万円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は1,471百万円(前年同期比905百万円増)となりました。これは主に、公募増資による収入1,012百万円、及び短期借入れによる収入400百万円等によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当社は、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

b.受注実績

当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

c.販売実績

当事業年度における販売実績を事業別に示すと、次のとおりであります。なお、当社の事業セグメントはインターネットメディア事業のみの単一セグメントであるため、記載を省略しております。

事業の名称

販売額(百万円)

前年同期比(%)

インターネットメディア事業

3,039

157.4

合計

3,039

157.4

 

(注) 1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 

相手先

前事業年度
(自 2017年4月1日
 至  2018年3月31日)

当事業年度
(自 2018年4月1日
 至 2019年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

Performance Horizon
Group株式会社

378

19.6

384

12.6

株式会社インタースペース

308

10.2

 

(注) 前事業年度における総販売実績に占める株式会社インタースペースの割合は10%未満であるため、記載を省略しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当会計年度末における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の経営成績につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。前事業年度第4四半期会計期間に引き続き、各領域のメディアとも順調に利用者数・会員数を伸ばし好調な売上高を計上するとともに、広告出稿を積極的に推進しつつも、マーケティングパフォーマンスの向上によりすべての四半期会計期間で営業利益を確保することができました。

今後も当社を取り巻く経営環境等に常に留意しつつ、各事業領域について必要な広告出稿をし、当社のメディアについて広く周知をさせたうえで、利用者数・会員数を増加させていく方針であります。

    (単位:百万円)

決算期

第8期事業年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

第1四半期

第2四半期

領域

キャリア

ファイナンス

その他

キャリア

ファイナンス

その他

売上高

359

270

7

408

297

5

売上総利益

513

578

広告宣伝費

191

199

営業利益

85

145

 

 

決算期

第8期事業年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)

第3四半期

第4四半期

領域

キャリア

ファイナンス

その他

キャリア

ファイナンス

その他

売上高

470

240

3

645

320

10

売上総利益

552

791

広告宣伝費

213

330

営業利益

94

216

 

 (注) 売上高には消費税等は含まれておりません。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。また、持続的な成長を図るためキャリア領域をはじめとした既存事業の拡大と新規メディア開発を行っており、これらに必要な資金については必要に応じて多様な資金調達を実施しております。

なお、当事業年度末における有利子負債(借入金)残高は739百万円であり、現金及び現金同等物の残高は1,645百万円であります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(事業譲渡契約)

当社は、2019年2月28日開催の取締役会において、デットリペイメント株式会社より同社が運営するインターネットメディアを譲受けることを決議し、同日付で事業譲渡契約を締結しております。

詳細は「第5 経理の状況 1.財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。