当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
当社グループはミッションに「どこにもないふつう」を掲げています。
業界の常識を疑い、固定概念に囚われない発想で、今まで「ふつうでなかった」を明日「ふつう」にすることで、新しいニーズ、新しい顧客層を生み出し、社会に貢献する企業を目指します。
また、構造改革の一助となることによって、社会的コストの低減化も目指します。
当社グループのミッション「どこにもないふつう」、を生み出す鍵は「新しいサービスビジネス」の実現です。業界の常識を疑い、固定観念にとらわれない発想で暮らしとITを掛け合わせ、この時代にまだなかった「ふつう」を生み出します。
新しいサービスビジネスで必要な事は「標準化」であり、このことでサービスの均一化、オペレーションのローコスト化を目指し、サービスビジネスの強化につなげます。従来gooddaysグループでは、顧客毎の個別対応に基づくサービスの提供を基本として行って来ました。いわば競争領域に当たり、売上を上げるためにはリソースの投入が必要であり、抜本的な利益率の改善にはつながりにくい特性を持っております。ITセグメントでは、システム請負開発、システムサービスに当たり、暮らしセグメントでは、リノベーション請負(大型案件等)に当たります。「いままでにないふつう」を生み出すためには、全領域で「標準化」を進め、提供サイド及びユーザーサイドの抜本的オペレーションコスト削減を「仕組み」で実現することが基本になります。
現在、ITセグメント、暮らしセグメントでストック型ビジネスの実現を目指しております。
ITセグメントでは、非競争領域、即ち共通化できるエリアの標準化を進めることで、導入コスト・維持コストの抜本的削減を実現します。Redxサービスビジネスがその対象ビジネスとなります。
暮らしセグメントでは、goodroomソリューションビジネスにおいて新しい「One Cycleモデル」(アセット開発/リノベーション/メディアマーケティング/オペレーション)の各々での標準化を強化・継続すること、特に集客メディアをさらに強化することで非競争領域を生み出し、goodroom residenceの拡大を実現します。このための投資を強化・継続することで「ストック型ビジネス」の実現を目指します。
当連結会計年度におきまして、ITセグメントにおける「Redxサービスビジネス」の占める売上の割合は、2024年3月期36.7%から2025年3月期37.7%に進捗しました。暮らしセグメントにおける「goodroomソリューションビジネス」の占める売上の割合は、2024年3月期33.8%から2025年3月期47.1%に進捗しました。
インバウンド需要の増加や雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあって緩やかな回復がみられるものの、一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化・中東の紛争激化に加え、米国トランプ政権による関税引き上げ政策や中国経済の減速、不安定な為替の動向、エネルギー・資源コストの高騰などによる国内物価の上昇等、先行きが不透明な状況が続いております。
このような経済環境のもと、gooddaysグループは昨年度より「顧客毎の個別対応に基づくサービス」から「標準型サービスモデルを作り上げ、数多くの顧客対応をする」ビジネスへの変革を始めております。
企業のIT予算は過去10年で最高値とIT投資意欲が活発な状況にあります。IT投資で解決したい”短期的な”経営課題では「業務プロセスの効率化」、”中長期的な”経営課題では事業領域へのIT投資を目的とした選択肢が上位(1位:業務プロセスの効率化(省力化、業務コスト削減)、2位:セキュリティ強化、3位:ビジネスモデルの変革)となっております。また、クラウド / ライセンス費用等の高騰がIT予算の増加を不可避にしている状況もあり、多くの企業がコスト上昇に対して対策を実施しております。(注)1
このような環境の中、ユーザー企業のシステム課題の真の解決、内製化含むDX推進の支援を展開することが重要と考えております。
不動産物件における新設住宅着工戸数は2024年の82万戸から、2030年度には80万戸、2040年度には61万戸と減少トレンドをたどっていく一方、空き家率は高まっていくと見込まれます。リフォーム市場は8兆円規模で堅調に推移(注)2していく事に加え、ライフスタイルに大きな変化(新しい暮らし方・働き方)が起きており、新設住宅着工戸数の減少に伴い既存ストックを活用するリノベーションのニーズは高まっていくと考えております。
このような環境の中、リノベーションビジネスの拡大とそれに連動したgoodroomソリューションビジネスの拡大を通じて新しい暮らし方・働き方の拡大を図り、事業間の連携を行いながら「どこにもないふつう」の暮らしを実現するベースをサービスビジネスとして提供することが重要と考えております。
(注)1.出典:一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査報告書2025」
2.出典:株式会社野村総合研究所「NEWS RELEASE」 (2025年6月12日発表)
gooddaysグループでは、ITセグメント及び暮らしセグメントの両セグメント共、新しい継続サービスに転換できるかが課題です。
ITセグメントにおいては、Redxサービスビジネスが対象であり、次が重要な課題です。
・ 「標準化」を推進するための管理及び体制の強化
・ Redxコンセプトに共感を得られるクライアントを顧客にできること
・ そのための「改善」が継続して実現できること
・ Redxサービスが生み出すデータを整理すること、合わせてデータをオープンにすることでユーザーがニーズにあったソリューションを獲得できること
暮らしセグメントにおいては、goodroomソリューションビジネスが対象であり、次が重要な課題です。
・ 新しい「One Cycleモデル」(アセット開発・リノベーション・メディアマーケティング・オペレーション)での標準化を強化、継続できること
・ 上記に基づき「サービス強化」並びに「コスト削減」ができること
・ 集客メディアをさらに強化することでgoodroom residenceの拡大(2027年3月期で2,000室を目指す)に対応できること
・ 大型物件のリノベーションに関し、goodroomソリューションビジネスとリノベーションビジネスの棲み分けを明確にできること及び共同での標準化、一体化を目指すこと
ITセグメントにおいては、ユーザーソリューションビジネスが対象であり、課題は次のとおりです。
・ クライアントの「個別対応エリア」に注力する中で、共通エリアを見出し「標準化」につなげること
・ Redxサービスビジネスで新しく顧客になったユーザーを対象クライアントにすること
暮らしセグメントにおいては、リノベーションビジネスが対象であり、課題は次のとおりです。
・ TOMOSブランドを使い、「リノベーション・メディアマーケティング・オペレーション」の一気通貫サイクルでの安定的ビジネスを維持すること
・ goodroomソリューションビジネスが対象としない「共通化」できる大型物件についてさらに標準化することで利益率向上を図ること
最近の「人手不足環境」において、人材強化政策を進めることと合わせて、新しいビジネスモデルの「標準化」を実行することで事業推進ができる人材と業務推進ができる人材を生み出し、魅力ある職場を創出すること。このことで人材の応募につながる環境を作り、新規学卒者と合わせてキャリア採用を増加させることが重要な課題です。
SDGsに関する課題については、次の点でgooddaysグループの経営基盤を支える重要課題と捉え、取組みを進めて参ります。
・ SDGsの推進は社会に対する企業の責任と捉える
・ すべてのステークホルダーと共に持続可能な社会の実現に向け役割を果たす
・ 企業活動を通じて社会的課題を解決し、持続的な発展に貢献する
具体的には、ITセグメントではRedxサービスによる抜本的コスト削減で「ロングライフシステム」を実現し構造改革の一端を担い、暮らしセグメントでは、既存不動産の「リノベーション」活用、「ロングライフデザイン」により、脱炭素社会に向けての貢献につなげます。
人的資本経営に着目し、働き方改革、次世代支援等につなげます。
上記を通じて企業価値の向上と持続的成長を目指して参ります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
サステナビリティに関する課題については、当社グループの経営基盤を支える重要課題と捉え、次の通り基本的な取組を進めて参ります。
・ サステナビリティは社会に対する企業の責任と捉える
・ すべてのステークホルダーと共に持続可能な社会の実現に向け役割を果たす
・ 企業活動を通じて社会的課題を解決し、持続的な発展に貢献する
このため、全般的な課題に関して「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標及び目標」の観点で整理の上実行します。
当社グループはサステナビリティに関する重要事項について、取締役会の下部機関であるグループ経営会議にて、グループの取り組みを総合的に把握し、サステナビリティへの貢献を俯瞰的に検証し、社会課題解決への統合的な取り組みを加速させることを目的として、とりまく状況を踏まえ、課題や取り組みの方向性について審議するとともに、取り組みの具体化に向けて各執行機関に必要な指示・提言を行っております。
現在「サステナビリティ」に関する専門組織は設定しておりませんが、当会議の決議に基づき必要に応じて取締役会に報告することにしております。
当社グループは、ミッションを「どこにもないふつう」として掲げ、経営方針として「従来の業界の常識に囚われない、新しいサービスを生み出し、構造改革の一助となることで、社会貢献する企業を目指す」としています。このことをサステナビリティのべースとしており、サステナビリティに関する具体的な取組は次の通りです。
(取組項目のリスクと機会)
サステナビリティ課題を含む事業へのリスク及び機会については、代表取締役社長を責任者とするリスク・コンプライアンス委員会を設置しており、PDCAサイクルの構築・運用、リスクの識別・評価・管理等を行っております。
なお、サステナビリティをベースとしたリスク及び機会の識別・評価・管理に係る過程については、マネジメントや各部署へのインタビュー等により、当社グループにおける経営計画に対する影響度及び発生可能性の両面からリスク及び機会の度合いを可視化し、全社としてのリスク管理プロセスに統合されております。
当社グループでは、「戦略」にある人的資本経営につきましては、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に基づき、社員の仕事と子育ての両立と女性が活躍できる職場環境づくりを目的に、以下のとおり行動計画を策定しております。
①提出会社
②連結子会社
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、当社グループでは、事業等のリスクを、将来の経営成績等に与える影響の程度や発生の蓋然性に応じて「特に重要なリスク」と「重要なリスク」に分類しております。
「特に重要なリスク」については予兆から顕在化まで3か月を待たず急速に悪化し、顕在化した場合、経常利益の1/3を超える損失を発生させると想定されるリスクとして定義しており、それ以外で重要と判断されるリスクについて「重要リスク」と位置付け、リスクマネジメントを推進しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、複数の事業拠点を使用し事業運営を行っております。事業継続計画の一環として大規模災害等に関するリスクに対応するため、基幹業務、業務コミュニケーションツールについて安全なデータセンターを基盤とするクラウドサービスの利用を促進するとともに、働き方改革の側面からもリモートワーク環境の整備を推進し、リモートでの業務遂行を可能とする対応を実施してきました。そのため、新型コロナ問題発生においてはスムースにリモートワーク体制に移行ができております。さらにオフィスにおける感染予防策、役職員の毎日の健康状態の確認等の対応を速やかに実施しました。
しかしながら、コロナ禍のような重大な感染症が急速に進んだ場合には、役職員の長期離脱や各事業拠点の閉鎖等の影響も想定されます。また地震や気候変動等に起因する自然災害や予期せぬ事故の発生も、当社グループあるいは取引先企業の重要な設備や事業拠点に影響を与えるだけでなくサプライチェーンにも重大な影響を与えることとなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため、リモートによる生産性向上の施策(コラボレーションツールの適用推進、作業業務管理の改善等)を推進してまいります。
当社グループの戦略決定及び事業運営は、現在の経営陣による討議の結果、意思決定され、運営されております。しかしながら、当該経営陣が当社グループの事業から離脱する事象が発生し、代替的人材を迅速に確保することができない又は同水準のコストで確保できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このため、経営人材の育成と確保が最重要課題と認識し推進しております。
当社グループでは、暮らしセグメントにおいて、従前よりgoodroom residence、goodoffice、ワークラウンジ等をサブリース、不動産信託受益物件のマスターリース、不動産取得等を行った上で事業を強化してきました。新規開設にあたりましては事業計画に基づき適切なロケーションと価格帯で提供し、開設後は定期的に評価を実施しております。また今後はITセグメントにおいてもRedxサービスビジネスを中心に投資を伴うサービス開発を事業計画の妥当性を十分に検討した上で、積極的に推進していきます。
しかしながら、当初想定した販売計画、収益計画と実績が大きく乖離し投資額の回収が見込めなくなることにより減損処理が必要となる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、経営課題の克服及び今後の事業発展のためには、優秀な人材が必要不可欠であると認識しております。したがって、人事制度の充実を図り、役職員一人ひとりが、多様なキャリア形成や組織力向上に貢献することを意識し、個人や組織の目標達成が事業発展につながるよう、当社グループの経営理念や経営方針等を理解した社員の育成に努めるとともに、優秀な人材を採用する方針であります。しかしながら、当社グループの求める人材が十分に確保できなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
社会のデジタル化が進む中、企業においてもDXとデータの利活用による生産性の向上や社会課題の解決が期待されています。一方で、サイバー攻撃の脅威が急速に高まっており、その対策が脆弱であった場合、個人情報の漏洩や、サーバーダウンなどによる事業停止を引き起こす可能性があります。
当社グループでは、システム及び運営するWEBサイト等におきまして、ウィルス対策等セキュリティ対策やシステムの冗長化、監視を実施し、安定的に運用できるように対策を講じております。しかしながら、ITインフラ機器の障害、コンピュータウイルスへの感染、その他不測の事態が生じることにより、システムトラブルが発生した場合には、当社グループのブランドイメージの低下等、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、事業活動を通じて個人情報等の秘密情報を取り扱う場合があります。当社グループにおいては、「個人情報の保護に関する法律」に基づき、社内規程の整備、管理体制の構築、外部からの侵入防止対策の実施等を講じるとともにグループ全体でPマークを取得しており、今後ISO/IEC 27001に準拠したISMS 認証(情報セキュリティマネジメントシステム)及びISO/IEC 27017に準拠したISMSクラウドセキュリティ認証の取得を予定しております。
また定期的な研修を通じた人的対策を実施することで情報漏洩と不正使用を未然に防止するように努めております。しかしながら、これらの情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用の失墜、多額の賠償責任、及び法的罰則等により経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、役職員の士気向上や優秀な人材の確保等を目的として、新株予約権を付与しております。2025年3月期連結会計年度末日現在、新株予約権による潜在株式数は840,960株であり、発行済株式総数6,830,760株(自己株式66株を含む)に対する割合は12.3%となっております。これらの新株予約権が行使された場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
グループ全体に記載したものを除き、特に重要なリスクに該当する事項はございません。
(重要なリスク)
グループ全体に記載したもの以外は以下のとおりです。
不採算プロジェクトが発生する要因としては、お客様主導による要件定義又は仕様決めにより意見集約が進まず仕様が二転三転し、それによる工数の増加やプロジェクトの期間の延長等があげられると考えております。
当社グループでは、当社グループ主導で要件定義や仕様決めの方針を出すことで、お客様の真の目的に合致させ、お客様都合によるリスクを減らす取り組みを行っております。また、お客様主導で要件定義や仕様決めがなされるプロジェクト等については契約の在り方を工夫するなど、商談発生時からプロジェクトの進行を通じてリスク管理を行い、納期遅延や不採算プロジェクトの発生を抑制しております。
しかしながら、新規の顧客、あるいは新規の業務や技術への挑戦において、契約条件の不備、当初想定見積りの誤り、プロジェクト管理や体制の不備、技術検証の不足等によって、納期遅延や遅延にともなう遅延損害金や、大幅な工数超過となる不採算プロジェクトが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
IT技術の進化とともに開発手法、データの持ち方、言語、ネットの活用方法等様々な面での技術革新が進展しております。当社グループでは重要な技術要素に関して社内外の技術教育を実施し全体の技術スキルの底上げを実施しております。しかしながら、急速な事業環境の変化に十分な対応ができなかったこと等により当社グループの競争力が低下した場合には、当社グループの事業戦略、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
顧客企業を取り巻く事業環境の変化、経営効率化などの動きにより、顧客の情報関連に対する投資抑制策等の影響を受けることが想定されます。
当社グループでは、当社側から率先して変化を先取りした付加価値の高い顧客提案や対応可能な業種を増やす等の対応を実施しております。しかしながら、経済情勢の急速な変化に伴い顧客企業の経営環境がIT投資ができない程悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナ問題による顧客の経営環境に及ぼす影響による投資抑制等も当事項に該当します。
民法、労働者派遣法、下請法、職業安定法、労働基準法等の労働関連法令等々、多数の法的規制を受けております。当社グループでは、各種法令を遵守するとともに関係する法令の改定及び新規制定等の状況を注視し事業活動を推進しております。しかしながら、何らかの理由により関連法令等の規制が順守できず、監督官庁から処分を受けた場合や、これらの法的規制の大幅な変更があった場合等には、当社グループの事業活動に支障をきたし、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
ソフトウェア開発を一部外注しており、外注業者の選定にあたっては、優先的に当社グループからの発注を受ける「戦略的パートナー」を確立するための活動を行う等、外注先確保に注力をしております。しかしながら、外注先の人員確保が予定通りにならない場合や、外注先の倒産等予期せぬ事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
ITセグメントの事業では、同業者が多く、厳しい競合状態にあります。当社グループでは、「お客様と良好な関係作り」と「必要不可欠な存在」をスローガンとして掲げ、個々のお客様に適合したサービスをモデル化し提供すること等により差別化を図っております。しかしながら、他業種から価格競争力のある積極的な参入等があった場合には、収益や利益率の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 暮らしセグメント
暮らしセグメントの事業は、不動産業及び建設業に属し、宅地建物取引業法、建設業法、旅行業法、食品衛生法、公衆浴場法、景品表示法及び関連する法令等々、多数の法的規制を受けております。万一、何らかの理由により関連法令等の規制が遵守できず、監督官庁から処分を受けた場合や、これらの法的規制の大幅な変更があった場合等には、当社グループの事業活動に支障をきたし、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
なお、宅地建物取引業免許及び特定建設業許可は、当社グループの主要な事業活動に必須の免許であります。当社グループでは各種業界団体への加盟等により、必要な情報を的確に収集するとともに、法令遵守を徹底しており、現時点において、当該免許及び許認可等が取消となる事由は発生しておりません。当社グループでは、引き続きリスクマネジメント活動の強化を重点テーマの一つとして掲げ、各種法令への遵守に向けた社員教育及び体制整備に努めております。
(重要なリスク)
グループ全体に記載したもの以外は以下のとおりです。
建設・不動産市場の動向や行動様式の変化、他業種からの参入等、業界動向の調査・分析を実施しております。しかしながら、新型コロナ問題のように建設・不動産市場の急激な縮小や行動様式の急激な変化、競争環境の激化など不測の事態が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
② 建築等外部委託業者の活用に伴うリスク及び外注費、原材料の価格高騰のリスク
リノベーションビジネスで提供するサービス等においては、当社グループがサービスの開発、マーケティング及びコンセプト策定等を行う一方、設計・建築工事業務等については、設計・施工等の能力、工期、コスト及び品質等を勘案し、外注を活用する場合があります。外注業者の選定及び管理については、協力業者としての基準を設定の上、契約し、安全・品質管理の徹底等に十分に留意しております。また、お客様にとって魅力ある価格帯で提供するため、外注先・資材の仕入れ先を複数確保し、価格の抑制に努めております。
しかしながら、当該外注先の人材・品質・マネジメントに対する当社グループのコントロールが十分機能せずトラブルが発生した場合や外注先からの値上げ要請、資材の需要増加及び為替の変動等により価格が高騰した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
リノベーションビジネスにおいては、設計・建築工事業務等については、一部外注を活用しており、安定的に施工が実施できるように外注先確保に注力しております。しかしながら、外注先の人員確保が予定通りにならない場合や、外注先の倒産等予期せぬ事態が生じた際に代替となる外注業者の人員確保ができない場合には、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
また、資材に関しましては海外生産品の調達などサプライチェーンに対するグローバルリスクがあり、代替となる資材や複数の調達経路の確保ができない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。このため、調達経路の複数化や重要資材の早期の確認と確保等をさらに推進してまいります。
リノベーションビジネスでは、品質管理工程を入れて、設計、施工した物件について不具合が生じないよう担保しております。しかしながら、リノベーション実施前の物件自体に想定していなかった欠陥や問題点があった場合や顧客との施行要件の食い違い、仕入れた部材の欠陥など重大な契約不適合責任があった場合には、完成後であっても再度施工を実施し直すことになり、外注先への追加費用、部材の追加費用及び訴訟費用等が発生し、また完成工事補償引当金を計上するなど、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
暮らしセグメントの事業は、リノベーションあるいは仲介を専門に行っている同業者が多く、それぞれ単体では厳しい競合状態にあります。当社グループでは、goodroomソリューションビジネス及びリノベーションビジネスの各ビジネスの連携で、リノベーションから客付けまでを一連で行うことにより競争力を発揮し、同業者との差別化を図っております。しかしながら、今後当社グループのサービスを上回る付加価値を生み出す競合先が出現した場合には、収益や利益率の低下等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
⑥ 季節変動について
リノベーションビジネスにつきまして、売上高が下半期に集中する傾向があります。これは、取引先の決算期及び賃貸物件の需要状況に合わせた市場投入を行っていることによるものであります。また、goodroomソリューションビジネスにおいても同様に、新生活シーズンにともない下半期に売上高が集中する傾向にあります。
売上高が下期に集中しておりますため、想定外の事象の発生により下半期の業績が悪化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における我が国の経済は、インバウンド需要の増加や雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあって緩やかな回復がみられるものの、一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化・中東の紛争激化に加え、米国のトランプ政権による関税引き上げ政策や中国経済の減速、不安定な為替の動向、エネルギー・資源コストの高騰などによる国内物価の上昇等、先行きが不透明な状況が続いております。
このような経済環境において、gooddaysグループは昨年度より「顧客毎の個別対応に基づくサービス」から「標準型サービスモデルを作り上げ、数多くの顧客対応をする」ビジネスへの変革を始めております。
ITセグメントでは、「Redxサービスビジネス」が該当し、暮らしセグメントではgoodroom residenceを中心とした上で「goodroomソリューションビジネス」が標準型サービスビジネスになります。それぞれが目指しているエリアは「暮らしのインフラ」にあたり、標準化することで均一なサービス品質の維持とトータルコストの削減を目的として、新しいビジネス領域「どこにもないふつう」を創造することを目指します。
この取組みは、景気動向による影響を受けにくいビジネス対象にあたることで今後更に必要とされる投資を行い、好循環のビジネスモデルを創出して参ります。
なお、ITセグメント及び暮らしセグメントの新しいビジネス変革の状況を明示するため事業セグメントを変更しており、詳細につきましては各セグメント別の状況をご参照ください。
以上の結果、当連結会計年度における売上高及び営業利益以下各利益におきまして、前年同期を上回る結果となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
(ITセグメント)
ITセグメントでは、新しいビジネス変革の状況を明示するため、従来の「Redxサービスビジネス」、「金融ビジネス」、「流通小売ビジネス」の構成から、金融ビジネスと流通小売ビジネスを統合し「ユーザーソリューションビジネス」とした上で「Redxサービスビジネス」、「ユーザーソリューションビジネス」の構成に変更しております。
Redxサービスビジネスでは、以下の3つを大きな柱とし標準化(Product Design)&開発(Engineering)を進めて参ります。
1.株式会社ロフトの全国展開に向けたRedxクラウドPOSの導入をベースに、専門店/アパレル店への導入を進めております。当連結会計年度において、米国ブランド「Brooks Brothers」製品の販売を行うブルックス ブラザーズ全店舗への導入を開始しております。また、Redx標準ソフトウェアの一環として免税カウンター業務をPOS操作のみで完結し、待ち時間を大幅短縮、免税業務の新オペレーションを実現するRedxクラウドPOS免税システムの開発を完了し、株式会社ロフトへ最初の導入を開始しております。
2.株式会社三越伊勢丹システム・ソリューションズとの業務提携をベースとした「RedxクラウドPOS百貨店標準」の最初のお客様として株式会社東武百貨店、また沖縄県唯一の百貨店であるデパートリウボウへの展開を進めております。
3.三菱地所株式会社と当社の資本業務提携をベースとして2023年8月には、同社との共同出資会社となるスカイファーム株式会社へ第三者割当増資により33.4%出資の上、同社が持つ「SaaS型モバイルオーダー」( NEW PORT )とRedxの連携システムを開発し、2024年4月及び7月に東急不動産株式会社が運営する東急プラザ原宿(ハラカド)及びShibuya Sakura Stageのフードコート(レストラン)向け横断型Redx-NEWPORT連携システムを導入しました。今後、顧客からはオンラインでレストランのメニューを横断的にオーダーでき、Redxで個店別処理と商業施設向け情報連携ができるSaaS型サービスモデルを提供することで横展開を目指します。更に商業施設の顧客戦略にも適用出来るシステムとして展開して参ります。
これらの結果、Redxサービスビジネスの売上高は前年同期比4.0%増となりました。
ユーザーソリューションビジネスでは、従来の顧客維持の観点で個別対応で顧客と向かい合います。今後、新しいクライアント(Redxユーザー等)を含めて、クライアントの個別対応エリアの中で共通エリアを見出し(共通化)、更に標準化につなげることで新しいビジネスを創造することを目指します。当連結会計年度においては、既存顧客に向けたシステム保守、改善改修、また、流通小売エリアにおいても既存顧客向けにシステム更新(開発)、システム保守、改善改修を実施しましたが、金融機関におけるオンラインを中心とした決済システム(EC決済)に加え、コンビニエンスストアでの支払等の対面決済等の開発が一段落したため、ユーザーソリューションビジネスの売上高は前年同期比0.6%減となりました。
以上の結果、当連結会計年度のITセグメントにおける売上高及びセグメント利益は、標準型サービスビジネス(Redxサービスビジネス)の成長により、前年同期を上回る結果となっております。
(暮らしセグメント)
暮らしセグメントでは、新しいビジネス変革の状況を明示するため従来の「運営サービスビジネス」、「リノベーションビジネス」を「goodroomソリューションビジネス」、「リノベーションビジネス」の構成に変更しております。「goodroomソリューションビジネス」は“goodroom residence”の物件開拓に始まり、リノベーション、メディアマーケティング、会員化サービス戦略および施設運営を一気通貫で実施する機能を持ち、新しい暮らし方の創造と新しい需要の開拓を目指します。
goodroomソリューションビジネスにおきまして、当連結会計年度に株式会社竹中工務店所有の不動産物件3棟(中浦和、ときわ台、越谷)及び当社グループ運営最大規模(約180室)となるgoodroom residence戸塚のリノベーション開発およびマスターリースに基づく運営を開始しております。また、大阪豊中に取得した不動産に関してもリノベーション開発及び自社運営を開始しております。2024年3月期までにおけるgoodroom residence約200室に加え、約500室(累計700室)の稼働となり、2027年3月期で2,000室の稼働に向けて順調に進捗しております。goodroom residenceには“goodcoffee”、“グッドサウナ”の併設に加えgoodroomメディア強化によりgoodroom会員顧客の利便性を更に推進して参ります。2024年9月には、株式会社竹中工務店を代表事業者とするグループ「BankPark YOKOHAMA(バンクパーク ヨコハマ)」の構成事業者として、横浜市認定歴史的建造物である「旧第一銀行横浜支店」の運営事業者に選定され、goodoffice、goodroomラウンジ、共創拠点の提供等を通じてスペース全体の運営に向けた準備を進めております。これらの結果、goodroomソリューションビジネスの売上高は前年同期比88.6%増となりました。
リノベーションビジネスはTOMOSブランドに特化し大型物件を含めた受託を基本として、goodroomメディアと連携することで従来の顧客層の維持拡大を図ります。当連結会計年度におきまして、リート・ファンド等の不動産運用に向けた物件の受託及び施工体制の強化に伴う施工日数の短縮により、売上高は前年同期比8.0%増となりました。
以上の結果、当連結会計年度の暮らしセグメントにおける売上高及びセグメント利益は、前年同期を上回る結果となっております。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度期末における総資産は5,537百万円となり、前連結会計年度末に比べ487百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が488百万円増加、工具、器具及び備品が39百万円増加、建設仮勘定が56百万円増加、差入保証金が58百万円増加、繰延税金資産が56百万円それぞれ増加したことなどによるものです。一方で、受取手形、売掛金及び契約資産が103百万円減少し、投資有価証券が108百万円減少したことも影響しています。
(負債)
当連結会計年度期末における負債は2,502百万円となり、前連結会計年度末に比べ166百万円増加いたしました。これは主に契約負債が89百万円増加、未払法人税等が82百万円増加、未払金が87百万円が増加したことなどによるものです。一方で買掛金が72百万円減少及びその他流動負債が44百万円減少したことなども影響しています。
当連結会計年度期末における純資産は3,035百万円となり、前連結会計年度末に比べ320百万円増加いたしました。これは主に、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益によって利益剰余金が337百万円増加、新株予約権行使により資本及び資本剰余金が17百万円増加した一方で、配当金の支払により利益剰余金が20百万円減少したことなどによるものであります。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前期末と比べ488百万円増加し、1,567百万円(前連結会計年度比45.3%増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動の結果、収入は638百万円(前連結会計年度は36百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が518百万円と前連結会計年度と比べ43百万円(9.2%)の増益となったこと、また、減価償却費による増加106百万円、売上債権及び契約資産の減少による増加103百万円、持分法による投資損失による増加111百万円があった一方で、保険解約返戻金による減少102百万円及び差入保証金の増加による減少90百万円があったことなどによるものであります。
当連結会計年度における投資活動の結果、支出は146百万円(前連結会計年度は748百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が222百万円及び無形固定資産の取得による支出96百万円があった一方で、保険積立金の払戻による収入が177百万円あったことなどによるものであります。
当連結会計年度における財務活動の結果、支出は2百万円(前連結会計年度は296百万円の収入)となりました。これは主に新株予約権行使による収入が17百万円あった一方で、利益剰余金の配当による支出が20百万円あったことなどによるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な資金を安定的に確保し、グループ内で効率的に活用することとしており、原則として自己資金を中心に賄い、必要に応じて金融機関からの借入等による資金調達を行うことを基本としております。
当社グループは現段階を成長過程の途上と考えており、その後の営業活動で得た資金は既存事業の安定的成長及び新規分野の成長の資金にするとともに、成長の基礎を作る研究開発に充当する方針としております。またその成長資金の資金需要を充たすために、自己資金に加えて金融機関からの借入を活用し、株主価値が希薄化する安易な株式市場からの調達は慎重に対処することとしております。
(4)生産、仕入、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1. セグメント間取引については相殺消去しております。
2. 金額は、製造原価によっております。
② 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1. セグメント間取引については相殺消去しております。
2. 金額は、仕入価格によっております。
3. ITセグメントにおいて、著しい変動がありました。これは主にユーザーソリューションビジネスにおける一部の大型案件が完成となり、仕入高が減少したことによるものであります。
4. 暮らしセグメントにおいて、著しい変動がありました。これは主にリノベーションビジネスにおける大型案件の受注が増加したことによるものであります。
③ 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1. セグメント間取引については相殺消去しております。
2. ITセグメントの受注残高において、著しい変動がありました。これは主にユーザーソリューションビジネスにおける大型案件の受注高が増加したことによるものであります。
3. 暮らしセグメントの受注残高において、著しい変動がありました。これは主にリノベーションビジネスにおける大型案件の受注高が増加したことによるものであります。
④ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、①②③については重要なものとして、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載しております。
①持分法適用関連会社に関するのれんの評価
②繰延税金資産の回収可能性
③固定資産の減損
その他の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は以下のとおりであります。
④完成工事補償引当金
完成工事高に対して将来予想される契約不適合責任費用を過去の補償実績を基礎にした一定の比率で算定し、完成工事補償引当金として計上しています。
引当金の見積りにおいて想定していなかった完成工事の不具合による補償義務の発生や、引当の額を超えて補償費用が発生する場合は、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。一方、実際の補償費用が引当金の額を下回った場合は引当金戻入益を計上することになります。
⑤履行義務が一定の期間にわたり充足される場合の売上高及び売上原価の計上
ソフトウェア請負案件及びリノベーション工事については、財又はサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転する場合には、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識する方法により売上高を計上しています。想定していなかった原価の発生等により工事進捗度が変動した場合は、売上高及び売上原価が影響を受け、当社グループの業績を変動させる可能性があります。
業務提携契約
該当事項はありません。