第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、提出日現在にて、当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

① 企業理念

「識学を広める事で人々の持つ可能性を最大化する」という企業理念のもと、識学を一日でも早く一人でも多くの人に伝え、さまざまな組織の生産性の向上に寄与します。

 

② 中長期ビジョン

組織に属する人々が、迷いなく活躍できる組織を増やします。「会社を経営するなら、組織を運営するなら、『識学』を当然知っておかないといけないという位置づけにしていくこと」をテーマに掲げ、当社の企業理念の実現を目指してまいります。

 

③ 経営の基本方針

イ.識学に対する理解・共感を促し、社会的信用を増大する

ロ.顧客の組織運営の課題・ニーズに対応する組織改革マネジメントコンサルティング企業となる

ハ.公器としてふさわしい行動を行う企業となる

 

(2) 経営戦略等

上記の中長期ビジョン達成のためには、当社の経営の基本方針を踏まえつつ、「新たに導入する組織を増やすこと」及び「導入した組織に浸透させること」が重要であると考えております。そのため、以下に掲げる経営重点テーマの達成に向けて全力で取り組んでおります。

 

① 識学について正しく・広く認知される仕組みの構築

② 提携戦略も含めた効率的かつスピード感のあるエリア展開

③ 提供するサービス品質の維持・向上

④ 顧客ニーズや組織課題を解決するためのサービスの開発・拡充

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 企業理念及び経営戦略等の実現性を表す客観的な指標として、契約企業数を指標としております。

 

(4) 経営環境

「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。

 

(5) 対処すべき課題

① 識学について正しく・広く認知される仕組みの構築
イ.知名度向上のための広告施策展開

識学に対する知名度を上げていくためには、経営者に識学の存在そのものをダイレクトに届けることと、そのメッセージ性が重要であります。そのため、当社は経営者が空き時間で活用するSNSを媒介に、経営者が陥りがちな誤った組織運営について、その弊害の解説を行う広告展開を行っております。今後は、これまでの取組に加え、地方エリア、オフライン戦略の充実強化を目的に動画活用等新たな広告施策を行い、顧客からの問い合わせ件数、効率、アポ率及び成約率の適正化を図ってまいります。

 

 

ロ.講師人材の確保

外部の方に識学を正しく理解頂くためには、理論を正確に理解し、顧客に解説できる講師が必須であるため、優秀な人材の獲得が重要であります。当社は、現在組織運営そのものを識学に基づいて行い、役割と権限の明確化により権限内であらゆることに挑戦できる環境と、成果が報酬に反映される明確な評価制度を構築し、優秀な人材がさらなる成長感を求めて入社する環境を整えております。今後は本制度の改善と運用の徹底により、人材の内発的動機が自然発生する状態にしつつ、人材紹介会社等を通じた採用活動により、人員計画の達成を図ってまいります。

 

ハ.講師育成の仕組み化

当社では、入社から講師認定の獲得までの期間は講師育成の期間とし、マニュアル・FAQ・動画確認・OJT・ロールプレイング等の手段を用いて、その学びの時間に集中させる仕組みを構築しております。現在は平均3ヶ月ほどの期間で入社後講師認定されておりますが、今後はそのノウハウをさらに高めることで育成リードタイムの短縮に取り組んでまいります。

 

ニ.社会性獲得を目的とした識学の活用

識学は人の意識構造を研究した独自の理論であるため、学生や社会人のスポーツチーム、学校の教育コミュニティ、さらには家庭まで、さまざまな集団で発生する課題に対して解決策を提供することが可能であると考えております。これらの集団で識学を実践し、実績を積み上げることが、当社の更なる社会性獲得の手段としても有効であると考えているため、これらの集団に対する識学の提供についても取り組んでまいります。

 

② 販売経路や機会の多様化・拡大

当社は、当社の潜在的な見込顧客とネットワークを有する法人と提携し、顧客紹介の代理店を増やしております。また、当社ではパートナー制度を導入しております。当該制度では、パートナー契約の締結を基本とし、当該パートナー企業の役職員が識学の講師となり、最終的にはパートナー企業単独で識学サービスを提供します。さらには、M&Aや事業承継等に代表される組織文化や風土が変革される前後においても、識学の活用は有効であるため、当該分野にネットワークを有する法人との連携も視野に入れた需要の取込施策も検討してまいります。これらの施策は、当社単独では効率的な開拓ができないエリアや業界に識学を普及させる手段として有効であると考えており、これにより経路別契約数の多様化を図ってまいります。

 

③ 提供するサービス品質の維持・向上

識学講師の品質が、顧客組織への浸透にとってキーとなります。そのため、一度認定された講師であっても月に1度の品質確認テストを受験し、一定基準を下回った場合には、再学習するという仕組みを構築しております。また、当該品質確認テストは、コンサルティング現場で発生した実際のFAQや隣接部門が習得した新たなノウハウで横展開できそうなものから出題されるため、講師品質の向上にも寄与する取組となっております。また今後は、サービス品質のみならず、識学社員としての品質向上を目的に、マナーや行動規範についてもチェックします。

 

④ 顧客ニーズや組織課題を解決するためのサービスの開発・拡充

これまでの当社提供サービスは、経営者向けのマンツーマントレーニングが大きな比率を占めておりましたが、顧客から、「より下位の層にも教えてほしい」「自分自身のマネジメントをチェックしてほしい」「継続的に学習したい」との要望を頂き、各層別のトレーニングや継続的に学び続ける機会の提供となるサービスを拡充しております。特に、プラットフォームサービスについては、上記のようなご要望に低単価で対応するツールであり、当社としても定期的な顧客接点機会の創出、人的稼働が不要で継続的な役務提供ができるサービスであります。さらには、識学未導入企業様の幹部層・管理職からの要望に対応すべく、各層毎にクラス分けされたスクール形式での識学の提供についても検討してまいります。

今後も市場で起こっていることと真摯に向き合い、リピート率及び顧客満足度の向上につながるよう、サービス開発・拡充を図ってまいります。

 

 

⑤ 経営管理体制の強化

当社は、現状、小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものになっております。今後、持続的な成長を図っていくためには、事業の成長や業容の拡大に伴い、経営管理体制のさらなる充実・強化が課題であると認識しており、株主様、ステークホルダーの皆様に信頼される企業となるために、コーポレート・ガバナンスへの積極的な取組みが不可欠であると考えております。そのため、優秀な人材の採用・育成により業務執行体制の充実を図り、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するような仕組みを強化・維持していくとともに、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムの適切な運用、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守を徹底してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下については、当社が事業を運営するにあたりリスク要因となる可能性があるものを記載しております。また、投資家及び株主に対する積極的な情報開示の観点から、当社としては必ずしも特に重要なリスクと考えていないものも記載しております。

当社としては、これらのリスクを予め十分に把握した上で、発生の予防及び対処に万全を期す所存でありますが、投資判断につきましては本項記載以外のものも含めて慎重に検討して頂きたいと思っております。また、これらのリスク項目は、提出日現在において、当社が判断したものであり、発生の可能性のあるリスクの全てを網羅するものではありませんのでご留意願います。

なお、以下の記載のうち、将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 業界及び顧客の動向に関するリスク

当社は、企業の経営・管理者層を主要な顧客としております。企業向けの事業においては、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、顧客の人材育成ニーズが減退し、研修予算が削減されるような場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合に関するリスク

企業を対象とした組織コンサルティング事業に関しては、他の研修会社、コンサルティング会社、シンクタンク系の研修会社等、多数の企業が参入しており、今後一層、競争が激化するものと認識しております。これまで、当社が他社に対する競争力の源泉としてきた識学を用いたコンテンツや識学に関するノウハウ及び識学を用いたサービスの開発力において、他社に対する優位性が維持できなくなった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 講師の確保に関するリスク

当社の主要なサービスであるマネジメントコンサルティングサービスの成否を決める重要な要因の一つに、担い手である講師の品質があります。したがって良質なサービスを実施するには的確なスキルや知識、経験をもった講師の確保が不可欠であります。

当社では、引き続きこれらの講師の確保に努めていく方針でありますが、今後将来において、当社が求めるスキルや知識、経験をもってサービスを行うことができる講師を確保できなくなった場合、当社のサービス実施に重大な支障が生じ、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 新規事業・サービスの開発に関するリスク

当社の現在の売上構成は、マネジメントコンサルティングサービスが中核となっておりますが、今後のさらなる成長を図るにあたっては、これらのサービスに加えて、人の稼働に依存せず、収益の安定基盤構築につながる識学クラウド等のプラットフォームサービスを、新たな中核事業として育てていく方針です。しかし、これらの事業が想定どおりに育たなかった場合、当社の中長期的な業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 内部管理体制に関するリスク

当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を図る施策を実施しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

(6) 特定の経営者等への依存及び人材確保・育成に係るリスク

当社代表取締役社長安藤広大及び取締役梶山啓介は、当社設立以来の事業の推進者であり、営業等の各方面において重要な役割を果たしております。現状では、この事実を認識し、過度に両氏へ依存しないよう人員体制を整備し、経営リスクの軽減を図るとともに、今後の事業展開を見据えて、人材の採用及び人材育成を重要な経営課題の一つと位置付けております。
  しかしながら、現時点では両氏に対する依存度は高く(第4期においての、両氏の売上高合計の総売上高に対する比率29.4%)、両氏の当社からの離脱は想定しておりませんが、何らかの要因により、両氏が退任もしくは職務を遂行できなくなった場合や、事業展開に見合った十分な人材の確保・育成が困難となった場合、また、役員・幹部社員に代表される専門的な知識、技術、経験を有している職員が、退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合等には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

また、識学という理論の創作者であり、当社識学研究室室長である福冨謙二が当社から離脱した場合、識学に関するノウハウの移管は完了しており、権利関係も当社に帰属しているため、当社のビジネスに支障が出るということはありません。しかしながら、福冨が当社から離脱して当社と競業する会社を設立した場合、先行者の優位性や識学の認知度を高めることで、競争優位性を確保できるとは考えているものの、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 小規模組織であることに関するリスク

当社は小規模な組織であり、業務執行体制及び内部管理体制もこれに応じたものとなっております。当社は今後の事業拡大に応じて業務執行体制及び内部管理体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策が適時適切に進捗しなかった場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(8) 個人情報の管理に関するリスク

当社では、事業を通じて個人情報を取り扱っておりますため、「個人情報の保護に関する法律」等に則った個人情報保護方針を策定し管理体制を整備する等、個人情報の適切な管理と流出防止については細心の注意を払っております。しかしながら、システム上の不具合、社内外の関係者による過失や故意等によって個人情報が流出する可能性は皆無ではありません。そうした事態が発生した場合、当社に対する損害賠償請求や信用の失墜につながる恐れがあり、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 顧客の機密情報の管理に関するリスク

当社では業務遂行のために顧客の機密情報を取り扱う場合がありますため、情報セキュリティに関する規程のほか、顧客のインサイダー取引防止に関する規程を作成し、社員教育の徹底を図っておりますが、不測の事態などによりこれらの機密情報が外部に漏洩した場合、損害賠償や信用低下などにより、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(10) 知的財産の管理に関するリスク

当社では、当社サービスの社会的認知度向上やブランドによる知名度向上を図る手段のひとつとして「識学」を商標登録しており、今後においても必要となる提供サービスの呼称等は商標登録し、当社の知的財産権として保護・管理する方針としております。しかしながら、当社の知的財産権が何らかの理由により侵害された場合には、当社の事業等に影響を及ぼす可能性があります。

また、本書提出日現在において、当社が第三者の知的財産権を侵害していないと認識しており、第三者から当社が第三者の知的財産権を侵害している旨の通知等を受け取っておりません。当社はサービスの提供にあたり、第三者の著作権や商標権等の知的財産権を侵害することがないように、顧問弁護士等との連携を図る等の対策を講じておりますが、当社が意図しない形で第三者の知的財産権を侵害するような事態が発生した場合等には、当社の事業等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 情報セキュリティに係るリスク

① プログラム障害について

開発したプログラム等に不良箇所があることにより、サービスの中断及びデータの破損などの可能性があります。このような事態が発生した場合、顧客企業からの損害賠償、社会的信用の失墜等により、当社の財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② システム障害について

アクセス数の増加や人為的過失などの原因で、システムダウンやデータの不通等のトラブルが発生する可能性があります。このような事態が発生した場合、顧客企業への損害賠償、社会的信用の失墜等により、当社の財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

③ ハッキング及びウィルス感染について

当社はインターネット経由でサービスの一部を提供しておりますので、ハッカーによる侵入とデータ破壊やウィルス感染による被害の可能性があります。当社では、ネットワーク機器によるプロテクションを施し細心の注意を払っておりますが、このような事態が発生した場合、当社の財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 売上債権が回収不能となるリスク

当社は、十分な与信管理を行うとともに、売上債権等に対して一定の貸倒引当金を計上する等、信用リスク管理に努めております。しかし、与信先の信用不安等により、貸倒損失の発生や貸倒引当金を追加で計上する場合は、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(13) 自然災害や事故のリスク

大規模地震や台風などの自然災害により、本社や他の拠点及び顧客に甚だしい被害が発生した場合は、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(14) 風説、風評及び報道による業績へ影響を与えるリスク

当社は、悪質な風評については適切な対応に努めておりますが、当社の評判が悪化した場合や風説が流布された場合には、営業活動及び採用活動に支障が出るおそれがあるため、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(15) その他

① 社歴が浅いこと

当社は2015年3月に設立された社歴の浅い会社であり、期間業績比較を行うために十分な期間の財務情報を得られず、過年度の業績のみでは今後の業績を判断する情報としては不十分な可能性があります。

 

② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。また、今後におきましても、役員及び従業員に対するインセンティブとして新株予約権を付与する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式数は89,000株であり、発行済株式総数2,489,500株の3.58%に相当します。新株予約権の詳細は、「第一部 企業情報 第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」をご参照ください。

 

 

③ 配当政策について

当社は現在成長過程にあり、事業資金の流出を避け内部留保の充実を図り、なお一層の業容拡大を目指すことが重要でありますが、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに対し、安定的な利益還元を実施していくことも重要であると考えております。今後は、安定的な経営基盤の確立と収益力の強化に努め、業績及び今後の事業展開を勘案し、その都度適正な経営判断を行い、配当を実施していく予定でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその開始時期については未定であります。

 

④ 資金使途について

上場時の公募増資等により調達した資金の使途については、主に事業拡大のための人材採用費、販売促進に係る費用、知名度向上のための広告宣伝費、内部管理体制及び経営基盤の充実・強化等に充当する予定です。しかしながら、当社が属する業界において急速に事業環境が変化することも考えられ、現時点における資金使途計画以外の使途へ充当する可能性があります。また、当初の計画に沿って資金を使用した場合においても想定した投資効果が得られない可能性もあります。 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

① 経営成績の状況

当事業年度における国内の雇用情勢は、少子高齢化による労働力や生産年齢人口の減少といった構造的な要因による人手不足の状況(2019年2月の完全失業率(季節調整値)は2.3%(総務省調べ)、有効求人倍率(季節調整値)は1.63倍(厚生労働省調べ))であります。また、2019年4月以降、働き方改革法の施行が控えており、組織の生産性向上を図ることに対する市場ニーズはこれまで以上に高くなっています。

 

このような経営環境の中、当社では、当社自身が設立4期目で上場し、当社が独自開発した意識構造に着目した理論である「識学」の有用性の証明・積極的な広告宣伝活動・アライアンス等による提供機会の拡大を図り、新規顧客開拓に注力してまいりました。また、新たなサービスの開発、急増する顧客に対する人材の採用と育成、品質管理の徹底を行うことで、顧客の満足度向上に取り組んでまいりました。

 

マネジメントコンサルティングサービスでは、これまでのWEB媒体を中心としたマーケティング活動に加え、新聞等の非WEBメディアの活用や交通機関での著名人を活用した動画広告の展開等を行いました。また、業務提携を積極的に行い、サービス提供機会の拡大に努めてまいりました。その結果、当事業年度末の累計顧客数は979社(前事業年度は522社)となり、品質管理強化やサービスの多様化を進めた結果、リピート率(注1)は55.6%(522社中290社、前事業年度は52.8%)となりました。

 プラットフォームサービスについては、当事業年度の期初からサービスを開始した識学クラウド(動画で独自理論の復習ができる機能や組織状態の診断を定期チェックできるサーベイシステム等を提供するサービス)の拡販に注力した結果、期末時点での識学クラウド契約社数は157社となり、また、期中から識学を用いた実際の改善事例を用いながら、更なる学びの機会を得られる識学会員制度を開始いたしました。

 

以上の結果、当事業年度のマネジメントコンサルティングサービス売上高は1,204,000千円(前年同期比59.5%増)、プラットフォームサービス売上高は47,679千円(前年同期比17,112.6%増)となり、売上高は1,251,679千円(前年同期比65.8%増)、営業利益は247,227千円(前年同期比261.3%増)、経常利益は233,902千円(前年同期比237.4%増)、当期純利益は162,700千円(前年同期比285.0%増)となりました。

なお、当社は、組織コンサルティング事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

(注1)リピート率は、当事業年度末までに発注数が2回以上の顧客を、前事業年度末時点での累計新規顧客数で除した率で算出しております。

 

 

② 財政状態の状況

当事業年度末における資産合計は、1,009,227千円となり、前事業年度末と比べて638,623千円増加しました。

 

(流動資産)

当事業年度末における流動資産は、前事業年度末と比べて638,145千円増加し、973,233千円となりました。これは主に、現金及び預金が594,923千円、前払費用が26,291千円、売掛金が17,477千円増加したことによるものであり、株式発行に伴う資金調達による現金及び預金の増加、受注好調に伴う売掛金の増加、広告宣伝に関連した前払費用の増加によるものが主であります。

 

(固定資産)

当事業年度末における固定資産は、前事業年度末と比べて478千円増加し、35,993千円となりました。これは主に、減価償却等により有形固定資産が2,655千円減少したものの、敷金の追加差入により敷金及び保証金が3,545千円増加したことによるものであります。

 

(流動負債)

当事業年度末における流動負債は、前事業年度末と比べて66,090千円増加し、309,383千円となりました。これは主に、受注好調により前受金が53,552千円増加したことによるものであります。

 

(固定負債)

当事業年度末における固定負債は、前事業年度末と比べて43,707千円減少し、6,650千円となりました。これは、長期借入金の返済に関連して減少したものであります。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産は、前事業年度末と比べて616,240千円増加し、693,193千円となりました。これは主に、当期純利益を計上した結果、利益剰余金が162,700千円、新株発行により資本金が198,720千円、資本準備金が198,720千円、自己株式の処分によりその他資本剰余金が45,100千円増加したことによるものです。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末と比べて599,924千円増加し、873,865千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により獲得した資金は217,978千円(前事業年度は178,156千円の獲得)となりました。これは主として、税引前当期純利益233,902千円、前払費用の増加額26,320千円、前受金の増加額53,552千円、法人税等の支払額62,537千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により使用した資金は1,999千円(前事業年度は20,343千円の使用)となりました。これは主として、定期預金の払戻による収入5,001千円、敷金及び保証金の差入による支出7,057千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動により獲得した資金は383,946千円(前事業年度は10,731千円の使用)となりました。これは主として、株式の発行による収入396,049千円、長期借入金の返済による支出60,903千円、自己株式の処分による収入56,100千円によるものであります。

 

(2)生産、受注及び販売の状況

 ① 生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

 ② 受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

 ③ 販売実績

当事業年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。

 

サービスの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

マネジメントコンサルティングサービス

1,204,000

159.5

プラットフォームサービス

47,679

17,212.6

合計

1,251,679

165.8

 

(注) 1.当社は組織コンサルティング事業の単一セグメントであるため、サービスごとに記載しております。

2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

  ② 経営成績の分析

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度と比べて496,656千円増加し、1,251,679千円(前事業年度比65.8%増)となりました。その主な内訳は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)

当事業年度における売上原価は、69,258千円増加し、152,105千円(同83.6%増)となりました。その主な内訳は、売上の増加に伴う人件費が増加したことによるものであります。

当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度と比べて248,595千円増加し、852,346千円(同41.2%増)となりました。その主な内訳は、給与手当が58,450千円、広告宣伝費が106,368千円増加したことによるものであります。

これらの結果、営業利益は247,227千円(同261.3%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

当事業年度における営業外収益は、前事業年度と比べて2,280千円減少し、107千円(同95.5%減)となりました。その主な内訳は、助成金収入が2,100千円減少したことによるものであります。営業外費用は、前事業年度と比べて11,941千円増加し、13,432千円(同800.4%増)となりました。その主な内訳は、上場関連費用が10,843千円増加したことによるものであります。

これらの結果、経常利益は233,902千円(同237.4%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失、法人税等、当期純利益)

当事業年度における特別損益の発生はありませんでした。

また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額含む)は前事業年度と比べて44,136千円増加し、71,201千円(同163.1%増)となりました。

これらの結果、当期純利益は162,700千円(同285.0%増)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載しております。

当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社の運転資金需要のうち主なものは、講師人材等の人件費、広告宣伝費をはじめとする事業運営のための営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資及びM&A投資等によるものであります。

当社は、必要な運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とした自己資金を中心に、多額の設備投資資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入及び資本市場からの資金調達などにより必要資金を確保する方針であります。

重要な資本的支出の予定及びその資金の調達源泉につきましては次のとおりであります。

(ⅰ)「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり、本社移転に伴う資本的支出を予定しております。必要資金につきましては、自己資金により充当する予定であります。

(ⅱ)「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおり、事業譲受に伴う資本的支出を予定しております。必要資金につきましては、金融機関からの借入による資金調達にて充当する予定であります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、契約企業数を重要な指標として位置付けております。

上記契約企業数に係る具体的な数値目標等は設定しておりませんが、当事業年度末の契約企業数は979社(前事業年度比87.5%増)となっております。今後につきましても、契約企業数の増加に向けた各種経営施策を積極的に行っていく方針であります。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(6) 経営者の問題意識と今後の方針について

当社が今後も持続的に成長していくためには、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題等に対応していくことが必要であると認識しております。これらの課題等に対応するために、経営者は常に外部環境の構造や変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。

  

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年4月1日開催の取締役会において、TIGALA株式会社の月額制M&A法人コンサルティング事業を譲受に向けた基本合意書を締結することを決議し、同日付で基本合意書を締結いたしました。その後協議の結果、本件事業譲受に関して最終合意に至り、2019年5月15日付で事業譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な後発事象」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。