第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
回次
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第45期
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第46期
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第47期
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第48期
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第49期
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決算年月
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2020年5月
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2021年5月
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2022年5月
|
2023年5月
|
2024年5月
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売上高
|
(千円)
|
15,544,316
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18,092,310
|
17,581,435
|
17,148,237
|
17,222,103
|
経常利益
|
(千円)
|
756,395
|
1,182,993
|
1,057,597
|
919,498
|
896,885
|
当期純利益
|
(千円)
|
565,301
|
790,263
|
703,626
|
615,073
|
602,062
|
持分法を適用した場合の 投資利益
|
(千円)
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
資本金
|
(千円)
|
583,663
|
583,663
|
583,663
|
583,663
|
583,663
|
発行済株式総数
|
(株)
|
5,332,780
|
5,332,780
|
5,332,780
|
5,332,780
|
5,332,780
|
純資産額
|
(千円)
|
6,093,154
|
6,700,432
|
7,151,310
|
7,511,014
|
7,855,692
|
総資産額
|
(千円)
|
13,735,971
|
14,082,480
|
14,878,746
|
14,104,308
|
16,027,427
|
1株当たり純資産額
|
(円)
|
1,142.61
|
1,256.53
|
1,341.08
|
1,408.53
|
1,473.17
|
1株当たり配当額
|
(円)
|
35.00
|
48.00
|
48.00
|
49.00
|
49.00
|
(うち1株当たり中間配当額)
|
( -)
|
( -)
|
( -)
|
( -)
|
( -)
|
1株当たり当期純利益
|
(円)
|
106.01
|
148.20
|
131.95
|
115.34
|
112.90
|
潜在株式調整後 1株当たり当期純利益
|
(円)
|
-
|
-
|
-
|
-
|
-
|
自己資本比率
|
(%)
|
44.4
|
47.6
|
48.1
|
53.3
|
49.0
|
自己資本利益率
|
(%)
|
9.6
|
12.4
|
10.2
|
8.4
|
7.8
|
株価収益率
|
(倍)
|
13.5
|
10.5
|
9.1
|
9.7
|
11.4
|
配当性向
|
(%)
|
33.0
|
32.4
|
36.4
|
42.5
|
43.4
|
営業活動による キャッシュ・フロー
|
(千円)
|
1,017,005
|
682,617
|
1,215,798
|
△634,387
|
2,164,923
|
投資活動による キャッシュ・フロー
|
(千円)
|
△250,272
|
△903,488
|
△946,833
|
879,929
|
△2,157,959
|
財務活動による キャッシュ・フロー
|
(千円)
|
△235,478
|
△140,451
|
△335,910
|
△336,107
|
192,579
|
現金及び現金同等物 の期末残高
|
(千円)
|
1,252,950
|
891,627
|
824,604
|
734,115
|
933,659
|
従業員数
|
(名)
|
143
|
143
|
148
|
151
|
146
|
〔外、平均臨時雇用者数〕
|
〔 13〕
|
〔 12〕
|
〔 14〕
|
〔 13〕
|
〔 17〕
|
株主総利回り
|
(%)
|
185.7
|
206.7
|
167.8
|
163.6
|
191.4
|
(比較指標:配当込み TOPIX)
|
(%)
|
( 106.2)
|
( 133.3)
|
( 135.8)
|
( 155.4)
|
( 207.0)
|
最高株価
|
(円)
|
1,950 (2,125)
|
1,854
|
1,595
|
1,358
|
1,498
|
最低株価
|
(円)
|
735 (1,561)
|
1,105
|
1,115
|
1,032
|
1,052
|
(注) 1.当社は、連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については、記載しておりません。
2.当社は関連会社を有しておりませんので、持分法を適用した場合の投資利益については記載しておりません。
3.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第47期の期首から適用しており、第47期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
4.当社は、2019年12月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っておりますが、第45期の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
5.2020年5月期の1株当たり配当額35円には、記念配当1円を含んでおります。
6.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
7.従業員数は、就業人員数(当社から当社外への出向者を除き、当社外から当社への出向者を含む)であり、〔 〕内に臨時雇用者数(嘱託社員、準社員)の年間平均人員(1日8時間換算)を外数で記載しております。
8.最高株価及び最低株価は、2020年5月17日までは東京証券取引所市場第二部、2020年5月18日以降は東京証券取引所市場第一部におけるものであります。また、2022年4月4日をもって、当社株式は東京証券取引所スタンダード市場へ移行しております。
なお、2020年5月期の株価については株式分割後の最高株価及び最低株価を記載しており、株式分割前の最高株価及び最低株価を括弧内に記載しております。
2 【沿革】
年月
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概要
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1975年6月
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電話用電線の卸販売を目的として、愛媛県松山市(その後移転)にダイコー通産株式会社(資本金1,500千円)を設立。
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1976年6月
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ケーブルテレビ(以下「CATV」という)用電線、材料の卸販売を開始。
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1979年1月
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中国地区での営業拠点として岡山県岡山市に岡山営業所を開設。
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1979年6月
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関西地区での営業拠点として大阪府堺市に大阪営業所を開設。
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1984年10月
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本社を愛媛県松山市姫原三丁目に新築移転。
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1993年6月
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関東地区での営業拠点として神奈川県横浜市保土ヶ谷区に東京営業所を開設。
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1994年6月
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輸入品の取扱いを開始。接続材(コネクター)の輸入販売を開始。
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1995年10月
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四国地区での営業拠点を拡充するため、香川県高松市に高松営業所を開設。
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1995年11月
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TIMES FIBER COMMUNICATIONS, INC.製CATVケーブルの本格的な販売を開始。
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1996年5月
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北陸地区での営業拠点として石川県金沢市に金沢営業所を開設。
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1998年4月
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本社の物流機能強化を目的として本社隣接地に本社第1物流センターを新設。
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1998年6月
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国内MSO(注)の株式会社ジュピターテレコムと取引を開始し、輸入ケーブル及び当社オリジナルブランド(DANシリーズ)商品の販売を始める。
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1999年1月
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米国ケーブルメーカーのBelden Inc.製ケーブルの販売を開始。
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2001年10月
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Acterna Inc.製商品(測定器、CATVシステム機器等)の販売を開始。 九州地区での営業拠点として福岡県福岡市博多区に福岡営業所を開設。
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2002年4月
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株式会社メディアッティコミュニケーションズと取引を開始。輸入ケーブル及び当社オリジナルブランド(DANシリーズ)商品の販売を始める。
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2002年11月
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東海地区での営業拠点として愛知県名古屋市名東区に名古屋営業所を開設。
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2003年8月
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株式会社東海・ブロードバンド・コミュニケーションズ(現 株式会社ビック東海)と取引を開始。Acterna Inc.製測定器の販売を始める。
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2005年9月
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本社の物流機能強化を目的として本社隣接地に本社第2物流センターを新設。
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2006年4月
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西中国地区での営業拠点として広島県広島市西区に広島営業所を開設。
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2007年10月
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東北地区での営業拠点として宮城県仙台市宮城野区に仙台営業所を開設。
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2010年8月
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北海道地区での営業拠点として北海道札幌市東区に札幌営業所を開設。
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2013年6月
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本社の物流機能強化を目的として本社隣接地に本社第3物流センターを新設。
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2014年6月
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情報通信事業の強化及び顧客基盤の拡大のため、睦通信株式会社を買収。
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2015年1月
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情報通信事業の強化及び顧客基盤の拡大のため、有限会社デンツー産業を買収。
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2015年4月
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経営効率の向上のため、有限会社デンツー産業を吸収合併。(現 沖縄営業所) 沖縄地区での営業拠点として沖縄県那覇市に沖縄営業所を開設。
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2015年6月
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経営効率の向上のため、睦通信株式会社を吸収合併。
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2016年9月
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沖縄電力株式会社の認定取引先となり、関係取引先へ部材販売を開始。
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2016年11月
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当社取扱製品2品目が株式会社ケイ・オプティコム認定部材となる。
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2017年4月
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当社取扱製品のTIMES FIBER COMMUNICATIONS,INC.製パイプケーブルが関西電力株式会社認定部材となる。
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2019年3月
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東京証券取引所市場第二部に株式を上場。
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2020年5月
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東京証券取引所市場第一部へ市場変更。
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2022年4月
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東京証券取引所の市場区分の見直しにより第一部からスタンダード市場へ移行。
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2022年6月
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南九州地区での営業拠点として鹿児島県鹿児島市に鹿児島営業所を開設。
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2024年5月
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東日本ブロックの物流機能強化を目的として東京営業所を新築移転。
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(注) Multiple System Operationの略で多数のCATV局を運営する事業者をいう。
3 【事業の内容】
当社は、CATV及び情報通信業界へ、国内外の高度な技術情報及び高品質・低価格の商品を顧客に提供することを通じて、高度化するネットワーク社会の発展に貢献することを社是としております。
高度な通信インフラ構築の実現のため、当社は、CATV及び情報通信ネットワークにおいて使用される各種商品(ケーブル、材料、機器等)の仕入及び販売を主な事業としております。
なお、当社はCATV関連市場向け及び情報通信関連市場向け販売事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
(ビジネスモデル)
当社は、全国主要都市に営業所(当事業年度末現在において13拠点)を配置し、顧客のネットワーク整備やシステム構築に際して、最先端技術の情報提供及びネットワーク構築に関する提案等を行い、電線・ケーブル製造業者、通信機械器具製造業者及び金属製品製造業者等の国内外のメーカー等から仕入れた各種商品を、通信工事施工業者、電気通信事業者、電力会社及び官公庁等の顧客に販売しております。
当社が仕入れる商品は主にケーブル、材料、機器に分類され、販売先において屋内通信工事、屋外通信工事、電力工事等に使用されています。
区分
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主な商品名
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販売先における主な使途
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ケーブル
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光・電気信号を伝達するために利用されます。
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LAN(Local Area Network)・WAN(Wide Area Network)ケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル
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・屋内通信工事 加入者宅内・引込設備(CATV・有線ブロードバンド)、屋内通信設備、データセンター設備、電話設備、屋内監視カメラ、デジタルサイネージ等 ・屋外通信工事 通信伝送路(幹線)、局舎(CATV・有線ブロードバンド)、移動体通信基地局、高速道路通信設備、防災行政無線設備、警察通信設備、消防通信設備、屋外監視カメラ等 ・電力工事 屋外・屋内電源設備、屋外・屋内電源管路、配電設備、太陽光発電設備、風力発電設備等 ・その他 防球ネット工事・落下物防止ネット工事、機器販売(通信機器、OA機器、情報セキュリティ機器等)、ソフトウェア販売等
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材料
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配線の連結や線材の固定、ケーブル類の保護のために利用されます。
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接続材、架線金物類、宅内引込・配線材料
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機器
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光・電気信号の変換、中継、送受信やその測定をするために利用されます。
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幹線・宅内引込機器、センター設備機器、通信機器、ネットワーク機器、測定器
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地域ごとに顧客の商品ニーズが異なることから、当社では、営業所ごとに仕入先及び販売先を把握しており、各営業所を「四国九州ブロック」「東日本ブロック」「西日本ブロック」「東海北陸ブロック」の4つのブロック単位で管理しております。
ブロック(拠点数)
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営業所
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|
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四国九州ブロック(5)
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本社、福岡営業所、高松営業所、沖縄営業所、 鹿児島営業所
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東日本ブロック(3)
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東京営業所、仙台営業所、札幌営業所
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西日本ブロック(3)
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大阪営業所、岡山営業所、広島営業所
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東海北陸ブロック(2)
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名古屋営業所、金沢営業所
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当社の事業系統図は以下のとおりであります。
(当社の役割)
① 情報通信社会を支える
当社は、CATV及び情報通信ネットワークに使用される商品を供給することにより、情報通信社会を支える役割を担っております。屋外系の商品(ケーブル、鋼管柱、装柱金物等)や屋内系の商品(分配器、ケーブルモデム、LANケーブル等)等、数多くの商品を取り扱っております。
② 顧客ニーズと当社の売上構成
当社は、日常的な整備の保守メンテナンスのほか、ネットワークの高度化等の各種ニーズに対応する商品を提案・調達・供給しております。具体的には、日常的なニーズとして「設備が壊れた」「部品を交換したい」「機器を増設したい」といったものや、特需的なニーズとして「通信ネットワークの大容量化工事に必要な材料がほしい」「新しいサービスに対応できる機器を選定してほしい」といったものが挙げられます。これらに対応するため、当社の売上は、日常的な受注によるものと特需等の受注によるものに大別されます。
(事業の特徴)
① 独立系であること
当社は、取扱商品をCATV及び情報通信ネットワークにおいて使用される商品に特化した、専門商社です。
専門商社には、メーカー等の関連会社のように、仕入先及び販売先が特定の相手先に依存する企業もありますが、当社の場合、仕入先及び販売先は多岐に渡っており、取引先から一定の独立性を有していることが特徴として挙げられます。当事業年度末現在において、仕入先は約400社、販売先は約2,600社であります。
こうした特徴を有していることから、事業環境の変化が激しいCATV及び情報通信分野において、業績の大きな変動を抑えられるとともに、柔軟な事業展開を可能としております。
② 多岐に渡る取扱商品
当社は、仕入先が限定されていないことから、取扱商品は多岐に渡っております。当事業年度末現在において、取扱商品は約43,000点にのぼり、取引の約7割を仕入先からの直送取引(仕入先から顧客に直接商品が配送される取引)で対応しております。
こうした特徴を有していることから、当社は、特定のメーカー等の仕入先の意向に左右されることなく、販売先のニーズに合致した最適な商品を、タイムリー且つスピーディーに提供出来ると考えております。
③ コスト・リーダーシップを発揮できる商品の販売
当社では、汎用性の高い商品を自社企画商品として海外で製造委託し、これを仕入れすることでコモディティ化が進んだ商品でも一定の利益率を確保することが可能となっております。また、特定のメーカーの商品を大量ロットで仕入れすることが可能な体制を構築することで、一定の利益率を確保することが可能となっております。これらの商品は、仕入単価を下げることで他社国内流通商品と比較して価格優位性があることから、当社ではコスト・リーダーシップを発揮できる商品として位置付けし、利益率の維持・向上のために販売注力しております。
④ 自社物流網の整備
当社は、本社がある愛媛県松山市に3箇所、東京営業所内に1箇所の合計4箇所の物流センターと営業拠点に11箇所の倉庫を配置し、全国各地の顧客へ商品を流通させるための自社物流網を整備しております。メーカーから仕入れた商品を自社倉庫に在庫として保管することにより、顧客からの大量発注にも対応できるほか、本社だけでなく、全国に自社物流網を整備することで、配送費用の増加を抑制することを可能としております。
4 【関係会社の状況】
該当事項はありません。
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
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2024年5月31日現在
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従業員数(名)
|
平均年齢(歳)
|
平均勤続年数(年)
|
平均年間給与(千円)
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146
|
38.2
|
12.7
|
5,835
|
(17)
|
事業区分の名称
|
従業員数(名)
|
四国九州ブロック
|
33
|
( 7)
|
東日本ブロック
|
42
|
( 4)
|
西日本ブロック
|
39
|
( 4)
|
東海北陸ブロック
|
20
|
( 2)
|
全社(共通)
|
12
|
(-)
|
合計
|
146
|
(17)
|
(注) 1.従業員数欄の(外書)は、臨時雇用者数(嘱託社員、準社員)の年間平均人員(1日8時間換算)であります。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、CATV関連市場向け及び情報通信関連市場向け販売事業の単一セグメントであるため、事業区分別の従業員数を記載しております。
4.全社(共通)として記載している従業員数は、管理部門等に属している従業員数であります。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(3) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当事業年度
|
補足説明
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管理職に 占める 女性労働者 の割合(%) (注)1
|
男性労働者の 育児休業 取得率(%) (注)2
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労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1
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全労働者
|
正規雇用 労働者
|
パート・ 有期労働者
|
-
|
200.0
|
-
|
-
|
-
|
-
|
(注) 1.当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定による公表義 務の対象でないため、記載を省略しております。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。