第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針及び経営環境等

当社グループが属するインターネット市場は、市場が拡大する中で技術進歩が非常に早く、サービスも多様化しております。このような状況下においては、既存事業の基盤を強化するとともに新規サービスへ経営資源を集中し、グランドビジョンの「21世紀で最も感動を与えた会社になる」に基づき、いかなる環境の変化があろうとも、常に困難な課題に「挑戦」し、そしてその過程を「楽しみ」、自らの「成長」に繋げていくこと、このギークスサイクルを繰り返すことで世の中に多くの「感動」を生み出していきます。

今後も、当社グループの強みである人材領域事業の更なる成長を加速させ、IT・インターネット分野を軸としたポートフォリオ経営を展開し、企業価値向上に努めたいと考えております。

 

(2) 会社の対処すべき課題

① IT人材事業

当事業は、ITフリーランスを活用した技術リソースシェアリングであり、昨今の技術者不足による引合いの増加により、順調に業容を拡大してまいりました。今後も慢性的な技術者不足は継続すると予想されており、ITフリーランスの継続的な確保と、より一層のエンゲージメント強化を図る必要があると認識しております。

 

② ゲーム事業

当事業は、大手ゲーム会社との協業型受託サービスを積極的に進めることで事業リスクの分散を進めておりますが、デバイスの高機能化により高いレベルでのゲームクオリティが求められており、競争が激しいゲーム業界において継続的に成長を遂げるためには、新技術への対応を適宜行っていくことが重要な課題であると考えております。その為に必要となる施策への積極的な投資を行ってまいります。

 

③ 組織体制の整備

当社グループにおきましては、今後の事業拡大に応じた内部管理体制の強化を図り、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。また、人材の確保及び育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動及び人材育成に伴う研修制度の拡充に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に関するリスクについて、投資者の判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障をきたさないよう努力してまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) IT人材事業に関するリスク

① 市場動向について

IT・インターネットの業界は過去20年間で飛躍的な成長を遂げており、今後も継続的に成長が見込まれております。それに伴い、技術リソースのニーズは常に高い状態にあります。しかしながら、予期せぬ法的規制や市場全体の成長が大きく鈍化した場合には、ITフリーランスのニーズも減少する可能性があり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合について

当社グループは、主にWebシステムやスマートフォン向けアプリ制作などに強みを持つITフリーランスを中心に集めております。そして、案件ベースで業務委託契約を締結し、顧客企業にサービス提供しているため、ITフリーランスは重要な経営資源であり、優秀なITフリーランスの継続的確保が事業拡大の必要条件であります。

今後も企業の各種システムやサービス開発への投資ニーズが増加傾向にあると予測され、ITフリーランスの確保について同業他社との競争は激しくなると考えられます。当社グループとしては、ITフリーランスのサポート体制を充実させることでITフリーランスとのエンゲージメントの強化を図っていますが、ITフリーランスの継続的な確保が十分に行えない場合は、顧客企業のエンジニア要請に対応できないことになり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 顧客の企業機密漏洩について

当社グループが行うIT人材事業は、顧客企業における新製品開発等に係る機密性、ノウハウの高い業務であるため、外部からの不正アクセスや想定していない事態によって個人情報の外部流出等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を与える可能性があります。

 

④ ITフリーランスによる不祥事に関するリスクについて

当社グループが行うIT人材事業は、当社と契約するITフリーランスが顧客先企業において事件や事故などの不祥事等が発生した場合には、当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を与える可能性があります。

 

(2) ゲーム事業に関するリスク

① 市場動向について

スマートフォン向けゲーム市場は、高速データ通信に対応したモバイル端末の普及と、Apple・Googleなどのプラットフォーム事業者により急速に拡大した市場であり、今後も堅調な成長が見込まれております。しかしながら、プラットフォーム事業者の事業方針変更や予期せぬ法的規制、通信業者によるデータ通信料の改正などにより市場全体の成長が大きく鈍化した場合には、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 他社との競合について

当社グループが取り組む事業分野においては、数多くの競合他社が存在しております。当社グループは、常にクリエィティブ力や技術力、開発効率の向上策などに取り組むとともに、これまで培ってきた経験・ノウハウを活かした魅力的なゲーム制作を提供し続けることで、他社との差別化を図っております。しかしながら、当社グループの優位性を上回るような競合他社が出現した場合には、次第に顧客からの依頼は減少し、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

③ 受託開発及び受託運営売上について

当社グループが顧客から得るゲーム制作の企画・開発・運営の対価は、開発業務の納品に合わせて受け取る受託開発売上、ゲーム配信後の運営に伴う受託運営売上、顧客の課金売上から一部分配収入により、安定的な収益が得られるよう努めております。しかしながら、納期や仕様変更の要請があった場合、何らかの理由により契約が終了するなどした場合には、売上の計上時期及び計上額が変わり、その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。また、ゲーム配信後に課金売上の低迷が継続する場合には、配信事業者の意向により受託運営売上の減額や配信停止により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 開発期間の長期化について

当社グループのスマートフォン向けゲーム開発の期間は、1年から長い場合には3年を要します。開発が長期間にわたるため、計画段階において予測した開発期間と実際の開発期間に差異が生じる可能性があります。開発過程では、仕様追加や納期変更など計画段階では想定できなかった事態が生じた場合、その結果によっては、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。

 

⑤ 受託案件の規模による業績変動について

当社グループのスマートフォン向けゲーム受託開発は、受託する案件の規模により受託売上金額も異なっております。また、何らかの要因で受託案件の売上計上時期に変動があった場合、それが四半期または事業年度毎の区切りによって、期間毎の業績が大きく変動する可能性があり、当社の経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 不具合発生等について

当社グループがゲーム開発を受託開発した場合、通常、顧客に対して納品したソフトウェアについて瑕疵担保責任を負います。当社グループは品質管理を徹底しておりますが、予期せぬ不具合等が発生した場合には、無償修補を行う必要があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 外注について

当社グループは、新規タイトル及び既存タイトルを含め、大量のアイテム、キャラクターデザイン、各種プログラミングなど制作に多くの工数を必要とします。その制作において、限られた期間内に一定の質・量を維持するために、社内での効率的な制作に加え、複数の外注委託先へ分散させながら、社外に制作の一部を委託する場合がございます。このような中、スマートフォン向けゲーム市場においては、ヒットゲームのトレンド変化やユーザー層の変化などにより市場ニーズも常に変化を続けており、そのニーズに適合させるために制作中のゲーム機能の改変が生じる場合や、外注委託先の対応遅れや不備、人件費の上昇による発注単価の上昇リスク等により、当社グループの想定以上の制作費用の発生が想定されます。この結果、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 技術革新について

当社グループの事業領域であるスマートフォン向けゲーム市場は、インターネット環境やネットワーク技術等に密接に関連しており、顧客ニーズの変化や新しいサービスの導入等にあわせて、通信技術やデバイス等の技術革新の速度が極めて速いという特徴があります。当社グループはそうした技術革新に対応できる体制づくりに努めておりますが、このような技術の進歩に起因するビジネス環境の変化に当社が適切に対応できない場合、当社の業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

 

(3) 組織体制に関するリスク

① 代表取締役社長を含む役員、幹部社員等への依存について

当社グループは、代表取締役社長を含む役員、幹部社員等の専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、各グループの経営、業務執行について重要な役割を果たしており、当該役職員の継続勤務による経験値は、当社グループにおける重要なノウハウと考えられます。しかし、これら役職員が何らかの理由によって退任、退職し、後任者の採用が困難となった場合、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

② 人員確保について

当社グループは、人材採用及び人材育成を重要な経営課題と位置づけており、IT・インターネット業界における優位性を確保すべく、人材採用と人材育成に関する各種施策を継続的に講じております。しかしながら、十分な人材確保が困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

③ 個人情報管理について

当社グループは、各事業運営を通じて取得した個人情報を保有しており、これらの個人情報の管理について、「個人情報の保護に関する法律」(2005年4月施行)の規定に則って作成されたプライバシーポリシーを有し、その遵守に努めております。しかし、コンピューターシステムの瑕疵、コンピューターウイルス、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、役職員・パートナー事業者の過誤、自然災害、急激なネットワークアクセスの集中等に基づき、個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の下落等の損害が発生し、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

(4) その他のリスク

① 新規事業について

当社グループは、「21世紀で最も感動を与えた会社になる」ことをグランドビジョンに掲げ、インターネットの普及によりめまぐるしく変化する人々の生活や企業の行動を的確に捉え、変化対応力を強みに、提供サービスの創造・進化を通じて常に成長し続けることを目指しております。コア事業であるIT人材事業とゲーム事業の継続的成長による経営基盤の強化を図り、将来にわたって確実に利益を出し続ける企業創りに専念し、その先の更なる飛躍につなげていく方針ですが、新規事業であるインターネット事業が想定通りに立ち上がらなかった場合に、当社グループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② ゴルフ市場について

当社グループのインターネット事業は、ゴルフ専門情報サイト「Gridge」のサービスを提供しております。当社グループにとっては、ゴルフ市場の成長性が当事業のビジネスの成長との関連性を有します。ゴルフ市場は、ゴルフ場利用者数の減少やゴルフプレーヤーの高齢化が問題視されており、業界全体として若年層や女性ゴルファーの開拓に取り組んでおりますが、ゴルフプレーヤー数の急激な減少やゴルフ業界が今後成長しない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 広告宣伝が期待どおりの効果を得られないリスクについて

当社グループの事業にとって、業務委託先となるITフリーランスや留学生などのお客様の増加は非常に重要な要素であり、インターネットでのプロモーション等を用いた広告宣伝活動を積極的に実施しITフリーランスや留学生の増加を図っております。広告宣伝活動については、IT人材事業とIT人材育成事業のいずれにおいても、ITフリーランスや留学生獲得効率を勘案の上、最適な施策を実施しておりますが、必ずしも当社グループの想定通りに推移するとは限りません。これらの要因によりIT人材事業のITフリーランスまたは、IT人材育成事業の留学生の獲得が計画どおりに推移しない場合、当社グループの事業及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

 

④ 海外進出について

当社グループは、海外での事業展開を進めております。進出先の国において、テロ・政変・クーデターなどによる政情不安と治安悪化、従業員のストライキ・ボイコットなどによる労働争議の発生、電力・用水・通信などのインフラの障害、伝染病の発生、その他予期せぬ税制・外為に関する法律・規制の変更など不測の事象の発生、文化や商習慣の違いによる取引先との関係における問題などが発生する可能性があり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ フィリピンのカントリーリスクについて

連結子会社のNexSeed Inc.はフィリピンにおける事業を展開しております。近年のフィリピンは、賃金水準が向上し、当社グループが希望する人材の確保が想定通りにできない可能性があります。また、台風等の自然災害により通信システムの障害等が発生し、都市機能が麻痺する場合や、フィリピン南部のミンダナオ島で頻発するテロ活動が他地域に拡大する場合には、当社グループの事業活動が期待通りに展開できない可能性や、当社グループの財政状況や経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

⑥ フィリピンにおける外国資本の出資規制について

連結子会社のNexSeed Inc.が事業展開しているフィリピンでは、教育事業等の公益事業について、同国の憲法により外国資本が出資できる上限が40%と定められています。そして、憲法の規定を受けて外国資本の投資にその規定の細則を定めるForeign Investments Act(以下「外国投資法」といいます。)と外国資本が自己の出資比率以上に会社を支配し、経済的利益を得ることを規制するAnti Dummy Law(以下「アンチダミー法」といいます。)が制定されております。(上記法令に基づく外国資本の投資規制を以下「外資規制」と総称します。)

そのためフィリピンにおける公益事業については、外国資本が経営権を維持し、事業の拡大を図ることは、外国資本単独では実現できず、フィリピンにて信頼関係のあるフィリピン国籍を有する個人であるパートナーもしくは、フィリピン資本の法人との協調が不可欠となります。

Technical Education and Skills Development Authority(教育事業者適格)を取得したNexSeed Inc.は、かかる外資規制の対象となっております。NexSeed Inc.株式の当社直接持分は39.8%、残りの60.2%はNexSeed Inc.の日本人従業員及びフィリピンにおいて信頼関係のあるフィリピン国籍を有する個人が保有しております。

さらに、長期にわたり当社との間に、信頼関係が構築されているフィリピン国籍を有する個人に取締役に就任いただき、経営権を維持するようにしております。

当社と現地パートナーであるフィリピン国籍を有する個人株主や取締役との間で信頼関係が失われるなどして、当社の意向に反するNexSeed Inc.の取締役の選任を行ったときは、当社と協調しない可能性の高い取締役が過半数を占める形だけではなく、それにより経営権を失い、当社の意図する事業計画を実行できなくなる恐れがあります。

 

⑦ 法的規制について

日本国内においてはインターネット上の情報流通や商取引、青少年のインターネット及びモバイルの利用等について議論がされており、当社グループ事業に関連して、ビジネスの継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制は現在のところありませんが、「下請代金支払遅延等防止法」(1956年6月施行)、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(2002年5月施行)や、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」(2000年2月施行)、「個人情報の保護に関する法律」(2005年4月施行)、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(2009年4月施行)など、当社グループの事業領域に適用される主要な法的規制が存在しております。当社グループはそれらの法令に基づき、利用者に対する法令遵守・利用者モラルの周知・徹底に努め、不正アクセスの防御や情報漏洩防止に関する取り組みの強化を行っております。また、2012年7月1日付で景品表示法の運用基準の改正があったように、今後インターネット及びインターネット上で情報の流通を仲介する事業者に対して、新たな法整備・既存の規制の強化等が行われることにより、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。また、当社グループの運営するサービスにおいて、違法行為によって被害・損失を被った第三者より、サービス運営事業者として当社グループが損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があります。

 

 

⑧ 知的財産権について

当社グループは、インターネットビジネス業界における技術革新、知的財産権ビジネスの拡大等に伴い、知的財産権の社内管理体制を強化しております。また、当社グループが提供するサービスにおいて、当社グループが所有する知的財産権を第三者に使用許諾する場合や、当社グループが第三者の所有する知的財産権の使用許諾を受ける場合があり、知的財産権管理部門の強化、使用許諾契約の締結、社内啓蒙等による管理体制を強化しております。しかしながら、知的財産権の範囲が不明確であること、契約条件の解釈の齟齬等により、当社グループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、解決までに多額の費用と時間がかかり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。

 

⑨ 自然災害等について

地震や台風等の自然災害、未知のコンピューターウイルス、テロ攻撃といった事象が発生した場合、当社グループの事業が大きな影響を受け、混乱状態に陥る可能性があります。当社グループは、こうした自然災害等が発生した場合には、適切かつ速やかに危機対策、復旧対応を行うよう努めておりますが、自然災害、コンピューターシステムの停止、データベースの漏洩、消失等の影響を完全に防止、軽減できる保証はありません。当該事象は、当社グループの営業活動に影響を与え、物的、人的な損害に関する費用を発生させ、あるいはブランドイメージを傷つける可能性があります。さらに、当社グループの拠点及びコンピューターネットワークのインフラは、サービスによって一定の地域に集中しているため、同所で自然災害等が発生した場合には多大な損害を被る可能性があり、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 風評や評判について

当社グループの風評や評判は、お客様、投資者及び監督官庁等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要であります。しかしながら、法令違反、従業員不正、システム障害等が発生し、適切な対処が行えなかった場合には、風評や信用が損なわれる可能性があります。そのような場合に、お客様、投資者及び監督官庁等のステークホルダーとの信頼関係を失うことになり、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。

 

⑪ ビジネスモデルが模倣された場合の影響ついて

当社グループのビジネスモデルの模倣等がなされた場合、当社グループの営業展開に支障をきたし経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑫ 調達資金の使途について

当社の公募増資による調達資金の使途につきましては、今後の事業拡大に係るITフリーランス集客費、留学生集客費、設備資金、広告宣伝費、人件費、その採用費等の運転資金に充当する計画であります。しかしながら、急速に変化する経営環境に柔軟に対応するため、調達資金が計画どおりに使用されない可能性があります。また、計画どおりに使用された場合でも、期待どおりの成果があげられない可能性があります。

 

⑬ ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

当社グループは、取締役及び従業員に対するインセンティブを目的として、ストック・オプションを付与しております。 これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社グループ株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。当事業年度末現在これらのストック・オプションによる潜在株式数は212,380株であり、発行済株式総数5,050,920株の4.2%に相当しております。

 

⑭ 配当政策について

当社は、将来の事業展開と財務体質強化のために必要な内部留保の確保を優先し、創業以来配当を行っておりません。しかしながら、株主の皆様に対する安定的な利益還元の実施は重要な経営課題であると認識しており、今後の利益配分につきましては、業績動向を考慮しながら、将来の事業拡大や収益の向上を図るための資金需要や財務状況を総合的に勘案し、適切に実施していく方針であります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 業績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末の流動資産の残高は前連結会計年度末と比較して1,672,130千円増加し、4,091,404千円となりました。この主な増加要因は、現金及び預金が1,372,112千円、受取手形及び売掛金が156,716千円、仕掛品が105,129千円増加したことによるものであり、減少要因は、前渡金が7,316千円減少したことによるものであります。

当連結会計年度末の固定資産の残高は前連結会計年度末と比較して23,147千円増加し、423,723千円となりました。この主な増加要因は、有形固定資産が30,891千円増加したことによるものであります。

この結果、資産合計は4,515,127千円となり、前連結会計年度末に比べ1,695,278千円増加しました。

 

(負債)

当連結会計年度末の流動負債の残高は前連結会計年度末と比較して10,431千円増加し、1,542,406千円となりました。この主な増加要因は、前受金が237,942千円、未払法人税等が137,910千円、買掛金が52,434千円増加したことによるものであり、減少要因は、1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が199,500千円、前受収益が228,576千円減少したことによるものであります。

当連結会計年度末の固定負債の残高は前連結会計年度末と比較して8,389千円減少し、235,343千円となりました。この主な増加要因は、資産除去債務が12,821千円増加したことによるものであり、減少要因は、長期借入金が21,211千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は1,777,750千円となり、前連結会計年度末に比べ2,041千円増加しました。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産の残高は前連結会計年度末と比較して1,693,237千円増加し、2,737,377千円となりました。この主な増加要因は、資本金が651,961千円、資本剰余金が651,961千円、利益剰余金が411,610千円増加したことによるものであります。

この結果、自己資本比率は60.6%(前連結会計年度末は37.0%)となりました。

 

 

② 経営成績の状況

当社グループはグランドビジョンに「21世紀で最も感動を与えた会社になる」を掲げ、世界に通じる総合インターネットカンパニーを目指し、引き続き成長性の高いIT・インターネット市場に経営資源を集中しております。

当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)における日本経済は、企業収益や雇用及び所得環境の改善を背景にした個人消費の持ち直しなどから緩やかな景気回復基調が続いているものの、米国の保護貿易政策や、米中貿易摩擦による景気減速が懸念され、金融資本市場の変動等を主因とする不透明感が続いております。

当社グループを取り巻く業界においては、ITや情報通信関連の有効求人倍率が高水準で推移する中で、各種ウェブサービス、ゲーム、フィンテック、人工知能、IoT分野において、ITフリーランスの需要はより一層の高まりを見せております。また、スマートフォンゲーム分野は機能やデザイン性の高度化とともに、ユーザー獲得競争が加速し、ゲームタイトル毎の収益格差が拡大傾向にあります。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,050,413千円(前連結会計年度比468,441千円増、同18.1%増)、営業利益は552,985千円(前連結会計年度比173,130千円増、同45.6%増)、経常利益は532,117千円(前連結会計年度比152,846千円増、同40.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は411,610千円(前連結会計年度比133,800千円増、同48.2%増)となりました。

 

セグメント別の業績は次の通りであります。

なお、当連結会計年度において、連結子会社である株式会社ベイングローバルの全株式を、2018年4月6日付で株式会社ベイングローバルホールディングスを引受先として譲渡いたしました。これに伴い、当連結会計年度より「グローバルリクルーティング事業」セグメントを廃止しております。

 

<IT人材事業>

IT人材事業におきましては、引き続き企業のインターネット関連における各種ウェブサービス、ゲーム、フィンテック、人工知能、IoT分野において、ITフリーランスの需要が高くマッチング依頼が増加した一方で、開発案件の終了したITフリーランスの他案件へのマッチングにも注力した結果、継続契約数の増加に繋がりました。

この結果、当事業の売上高は、1,101,023千円(前連結会計年度比180,015千円増、同19.5%増)、セグメント利益は566,182千円(前連結会計年度比66,457千円増、同13.3%増)となりました。

 

<IT人材育成事業>

IT人材育成事業におきましては、合宿型でプログラミングと英語を学ぶことができる「エンジニア留学」が大きな特徴となっており、エンジニア留学が好調に推移しました。また、他企業からの学校受託運営売上も売上高増加へ寄与しました。

この結果、当事業の売上高は216,133千円(前連結会計年度比54,485千円増、同33.7%増)、セグメント利益は35,229千円(前連結会計年度比357千円増、同1.0%増)となりました。

 

<ゲーム事業>

ゲーム事業におきましては、株式会社バンダイナムコオンラインから受託開発した「アイドリッシュセブン」及び株式会社バンダイナムコエンターテインメントと共同開発した「ツキノパラダイス。(ツキパラ。)」を運営しております。また、「アイドリッシュセブン」の初の海外版となる繁体字版を2018年6月に配信を開始いたしました。株式会社スクウェア・エニックスから受託開発した「ワールドエンドヒーローズ」については2018年11月に配信開始しております。一方で、株式会社gumiと国内パブリッシング契約を締結した「カクテル王子(カクテルプリンス)」については、2018年7月に配信を停止しております。

この結果、当事業の売上高は、1,541,184千円(前連結会計年度比274,323千円増、同21.7%増)、セグメント利益は311,667千円(前連結会計年度比141,074千円増、同82.7%増)となりました。

 

<動画事業>

動画事業におきましては、遊技機向けのプロモーション動画制作や新たなプロダクトとして、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)等の新技術を活用した案件獲得に注力しております。特に遊技機向けのプロモーション動画制作の売上が好調に推移しました。

この結果、当事業の売上高は128,628千円(前連結会計年度比30,534千円増、同31.1%増)、セグメント利益は35,010千円(前連結会計年度比18,793千円増、同115.9%増)となりました。

 

<インターネット事業>

インターネット事業におきましては、主にゴルファー向けの情報サイト「Gridge(グリッジ)」の運営を主軸とし、利用ユーザーの獲得に向けて積極的な先行投資を実施しています。顧客企業であるメーカー各社に向けては、商品記事制作や動画・リアルイベント等を連動させた販売促進・PR活動の支援や、ゴルフ人材に特化した求人情報サイトの運営を行っています。

この結果、当事業の売上高は63,443千円(前連結会計年度比47,984千円増、同310.4%増)、セグメント損失は70,581千円(前連結会計年度は86,662千円の損失)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ、1,370,837千円増加し、当連結会計年度には2,615,535千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は191,429千円となりました。この主な増加要因は、税金等調整前当期純利益682,956千円、前受金の増加257,209千円等によるものであり、減少要因は、前受収益の減少219,563千円、売上債権の増加183,141千円、棚卸資産の増加103,806千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により獲得した資金は124,085千円となりました。この主な増加要因は、連結範囲の変動を伴う子会社株式の売却による収入171,858千円等であり、減少要因は、有形固定資産の取得による支出45,774千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により獲得した資金は1,058,611千円となりました。この主な増加要因は、株式の発行による収入1,098,759千円等によるものであり、減少要因は、長期借入金の返済による支出58,648千円等によるものであります。

 

 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金需要は、売上原価であるITフリーランスの集客費や受託開発にかかる外注費、販売費及び一般管理費である人件費であります。これらの資金需要に対しては、短期の運転資金につきましては、自己資金により充当することとし、長期の運転資金や設備投資につきましては、新株発行による調達資金により充当することとしております。
 なお、当社のキャッシュ・フローにつきましては、「(1) 業績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。現時点において重要な資本的支出の予定はございません。

 

 

 

 

⑤ 生産、受注及び販売の実績

当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

a.生産実績

生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ゲーム事業

654,587

21.9

489,650

86.7

インターネット事業

14,722

1,535.8

合計

669,309

24.5

489,650

86.7

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.IT人材事業、IT人材育成事業は提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。また、動画事業は概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

IT人材事業

1,101,023

19.5

IT人材育成事業

216,133

33.7

ゲーム事業

1,541,184

21.7

動画事業

128,628

31.1

インターネット事業

63,443

310.4

合計

3,050,413

18.1

 

(注) 1.上記の金額には、消費税が含まれておりません。

2.セグメント間取引については相殺消去しております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 相手先

 第11期連結会計年度

(自 2017年4月1日

  至 2018年3月31日)

  第12期連結会計年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

 金額(千円)

割合(%)

 金額(千円)

割合(%)

株式会社スクウェア・エニックス

 26,925

1.0

486,921

16.0

株式会社バンダイナムコオンライン

 310,917

 12.0

399,062

13.1

グリー株式会社

 260,840

 10.1

150,300

4.9

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 株式会社ベイングローバルの株式譲渡に関する契約

当社は、2018年3月29日開催の臨時取締役会において、2018年4月6日に当社連結子会社である株式会社ベイングローバルの株式について、当社が保有する全ての株式を譲渡することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。当該契約に基づき、2018年4月6日付で同社の全株式を譲渡いたしました。

 

① 株式譲渡の理由

当社グループのグループ戦略の見直しを進める中で、事業の選択と集中による効率化を図ることで、より効果的な企業グループとして更なる業績向上を狙うことを目的としております。

 

② 譲渡の概要

a.子会社及び譲渡先企業の名称及び事業内容

ア.子会社

名称   株式会社ベイングローバル

事業内容 グローバルリクルーティング事業

イ.譲渡先企業

名称   株式会社ベイングローバルホールディングス

事業内容 持株会社

b.株式譲渡日

2018年4月6日

c.譲渡株式数、譲渡前の所有株式数、譲渡後の所有株式数、譲渡価額及び譲渡益の状況

譲渡株式数     160株

異動前の所有株式数 160株 (議決権所有割合 100%)

異動後の所有株式数  -株 (議決権所有割合   -%)

譲渡価額      250,000千円

譲渡益       150,839千円

 

③ セグメント情報の開示において、当該子会社が含まれている区分の名称

グローバルリクルーティング事業

 

(2) ゲーム事業の会社分割について

当社は、2018年3月16日開催の定時取締役会において、2018年5月1日を効力発生日として、当社のゲーム事業を新設分割により設立するG2 Studios株式会社に承継することを決議し、2018年5月1日にゲーム事業をG2 Studios株式会社に承継いたしました。

 

① 会社分割の目的

当社グループにおいて、各事業会社及び各事業部門における事業戦略や採用育成戦略、ブランディング戦略は、画一的なものではなく各々異なる戦略が必要であります。また、企業規模の拡大に伴う意思決定や事業推進スピードの低下を防ぐためにも、より効果的な組織再編が必要であると考えております。この組織再編の一環として、当社ゲーム事業本部の事業を新設分割により設立する新設会社に承継させ、的確な事業戦略の立案及びスピード感のある業務遂行が実現できる環境を構築し、より一層の事業拡大を狙ってまいります。

 

 

② 取引の概要
a.対象となる事業の名称及びその事業の内容

スマートフォン向けのゲーム配信サービスとゲーム制作/運営受託サービスを手がけているゲーム事業

b.会社分割の方式

当社を分割会社とし、新設会社を承継会社とする簡易新設分割

c.会社分割に係る割当の内容

新設会社は本会社分割に際して、普通株式1,000株を発行し、その全株式を当社に交付

d.引継資産・負債の状況

資産

金額(千円)

 

負債

金額(千円)

流動資産

419,160

 

流動負債

343,709

固定資産

155,681

 

固定負債

31,131

資産合計

574,841

 

負債合計

374,841

 

e.割当株式数の算定根拠

本新設分割は、当社が単独で行うものであり、本新設分割に際して発行する株式のすべてが当社に割当交付されることから、承継会社の資本金の額等を考慮し、上記株式数を当社に交付することが相当であると判断したものであります。

f.会社分割後の組織の状況

 

承継会社

商号

G2 Studios株式会社

本店所在地

東京都渋谷区道玄坂二丁目11番1号

代表者の役職・氏名

代表取締役社長 桜井 敦

事業内容

ゲーム事業

資本金

100,000千円

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。