本書提出日現在における経営方針、経営指標及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。また、文中の将
来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
1.ミッション
在宅ホスピスの研究と普及
2.ビジョン
年間1万人在宅看取り支援
3.コーポレートスローガン
すべては笑顔のために ~ For The Smile ~
(2) 経営戦略等
当社グループは、末期がんや難病患者等の「ターミナルケア」に特化したサービスを提供しており、在宅での「看取り」を含む同分野での先進的な事業モデルの構築と人材の育成に注力してまいりました。今後、同分野における社会的ニーズがより一層高まり続ける中で、短期的には、この先進事業モデルを愛知県及び関東地区に展開し、中長期的には日本全国への普及を目指すことを計画しております。
当社グループにおきましては、在宅ホスピス事業を中心とした、地域ニーズに即応しうる機動的な事業推進体制を構築し、更なる事業運営効率の向上、収益力の向上を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長による企業価値の向上を目的として、収益力を高め、経営の効率化を図るため、経常利益率を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題の改善に取り組んでまいります。
また、当社グループは、ホスピス施設における提供可能室数及び平均入居率(延べ入居室数÷(提供可能室数×稼働日数))を経営成績に影響を与える主要な経営指標として捉えております。
(4) 当社グループの対処すべき課題
① 事業展開に伴う課題
当社グループのサービスは高い専門性によるターミナルケアを特徴としているため、当社グループの事業を地域・行政機関・病院などの関係者に理解して頂き、浸透させていくことが重要と考えております。また、当社グループに共感を持って頂く複数の提携医との関係構築も同じく重要であり、今後の課題であると考えております。
② 人材の確保と社員育成
今後の事業展開を図る上で、看護師・介護士等の適時適切な採用及び配置が求められ、その中でも各ホスピス施設及び事業所の管理者クラスの人材確保が早急の課題となってまいります。
また、末期がんやALS(筋萎縮性側索硬化症)等の難病のケアには非常に高い専門性が求められることから、訪問看護・介護業務に関する経験の浅い看護師・介護士に対して、経験豊富なベテラン社員によるOJT(職場内実施研修)をはじめとした、個々人のスキルアップを図る施策を積極的に行ってまいります。
③ 内部管理体制の強化
質の高いサービスを提供するために社員1人1人の意識向上を図り、また安定的に事業を拡大するためには内部管理体制の更なる強化が不可欠であると考えております。そのために、内部統制体制を構築し、ガバナンスを強化するとともに、情報セキュリティ、労務管理、事故防止をはじめとするコンプライアンス体制の構築に取り組んでまいります。
④ 財務基盤の強化
安定的かつ継続的に当社グループのサービスを提供するため、財務の健全性の確保が不可欠であります。今後は、フリーキャッシュフローの確保と有利子負債の圧縮に取り組み、財務基盤の強化に取り組んでまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には、以下のようなものがあります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業展開のための人員の確保について
当社グループは、在宅ホスピス事業を展開するにあたり、看護師及び介護士の積極的な採用を行い、組織体制の強化及び質の高いケアサービスを提供することで、医療機関等をはじめとした地域医療との連携を図っていく方針であります。
また、末期がんやALS等の難病のケアには、高い専門性が求められることから、訪問看護または訪問介護の経験の浅い看護師ならびに介護士でも安心して働けるように、ベテラン看護師ならびに介護士によるOJT制度による教育研修を行ってまいります。またそれと同時に、マネジメント研修など管理職に対する教育体制の充実を図り、安定した人員の確保に努めてまいります。しかし、今後、必要とする看護師及び介護士の採用及び確保できない場合、十分な研修等を実施できず、看護師及び介護士等の育成が困難となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 訪問看護及び訪問介護に関する法的規制について
① 訪問看護及び訪問介護の医療及び介護報酬に係るリスク
当社グループは、「医療保険制度」「介護保険制度」「障害者総合支援法」のそれぞれに基づく訪問看護及び訪問介護を行っております。このうち「医療保険制度」に基づく診療報酬は2年に1度、「介護保険制度」に基づく介護報酬は3年に1度の頻度で制度の改定が行われます。今後、診療報酬及び介護報酬の見直しにより、大幅な改定が行われた場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 訪問看護及び訪問介護等に必要な指定に係るリスク
当社グループは、訪問看護及び訪問介護を行うために「健康保険法」ならびに「介護保険法」に基づく、各サービス事業者の指定を各都道府県知事から受けております。それぞれの指定には、資格要件、人員要件、設備要件及び運営要件が規定されており、これらの規定に従って事業を運営しております。
当社グループでは、看護師・介護士等の有資格者の入退社や新規施設の開設に伴い、自治体等の基準の確認及び変更に必要な届け出を怠らないよう細心の注意を払って運営しており、本書提出日現在、事業運営の継続に支障を来すような状況は生じておりません。しかしながら、これらの基準を遵守できなかった場合や診療報酬及び介護報酬等の不正請求が認められた場合には、指定の取消又は停止等の処分を受けるおそれがあります。特に介護保険法に基づく各種指定について、当社グループ内のいずれかの会社が指定取消を受けた場合、当該会社において、指定取消から5年以内における新たな指定の取得及び介護サービス事業所としての更新が出来なくなります。その場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社各事業所が受けている指定は次のとおりです。
|
取得 |
所轄官庁 |
許認可名称 |
許認可内容 |
有効期限 |
主な許認可取消事由 |
|
当社 各事業所 |
厚生労働省 地方厚生局 |
指定訪問看護事業者 |
健康保険法の訪問看護事業 |
6年毎 の更新 |
健康保険法 第95条(指定訪問看護事業者の指定の取消し) |
|
都道府県又は 政令指定都市 |
指定訪問看護事業者 |
介護保険法の訪問看護事業 |
介護保険法 第77条(指定の取消し等) |
||
|
都道府県又は 政令指定都市 |
指定訪問介護事業者 |
介護保険法の訪問介護 |
介護保険法 第77条(指定の取消し等) 障害者総合支援法 第50条(指定の取消し等) |
||
|
都道府県又は 政令指定都市 |
指定居宅介護支援事業者 |
介護保険法の居宅介護支援 |
介護保険法 第77条(指定の取消し等) |
||
|
都道府県又は 政令指定都市 |
通所介護事業者 |
介護保険法の通所介護 |
介護保険法 第77条(指定の取消し等) |
||
|
都道府県又は 政令指定都市 |
看護小規模多機能型居宅介護 |
介護保険法の看護小規模多機能型居宅介護 |
介護保険法 第77条(指定の取消し等) |
(3) 訴訟リスクについて
当社グループの看護師は、主治医の訪問看護指示書に基づいて訪問看護を行っており、訪問介護士はケアマネージャーの作成するケアプランに沿って訪問介護を行っております。また、当社グループでは、社内でのOJTによる研修をはじめとした教育研修の充実を図り、安全衛生管理に係る規程や各種の運営マニュアルを遵守することにより、事故防止や緊急事態の対応が出来るように取り組んでおります。
しかしながら、従業員の人為的なミスまたは不測の事態の発生等によって利用者の健康状態が悪化し、利用者、そのご家族または主治医等からの信頼が失われる等により訴訟が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 個人情報の漏洩について
当社グループは事業を運営するにあたり、利用者あるいはそのご家族の重要な個人情報を取り扱っております。当社グループは、「個人情報保護規程」を制定し、個人情報については厳重に管理する等、様々な情報漏洩防止対策を講じていますが、万が一情報が流出するなどして、当社の信用が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 風評等の影響について
当社グループの事業は、利用者やそのご家族に限らず、行政や医療機関等との連携によって円滑な運営が可能になっているものと考えております。当社グループでは、安定的かつ質の高いサービスを提供するために、技術的な研修を行うとともに、企業方針を浸透させるなどの教育を行っております。しかし、従業員の不祥事等何らかの事象の発生や、当社グループに関する不利益な情報や風評が広まった場合には、利用者、行政、医療機関等との関係が悪化し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 利用者の逝去、退去等について
当社グループは、行政や医療機関等との連携によって、安定的な利用者の確保に努めており、当社グループのサービスは、高齢者の増加と共に市場が拡大し需要が増加している状況にあると認識しております。しかしながら、新規開設施設等において想定通り入居者が集まらない場合、ターミナルケアに特化した施設であることから、当社グループが想定する以上の入居者の逝去、退去等があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 差入保証金の返還について
当社グループは、ホスピス施設又は事務所等を賃借する場合に、契約時に賃貸人に対し保証金を差し入れている場合があります。当該保証金は期間満了等による契約解消時に契約に従い返還されることになっておりますが、賃貸人の経済的破綻等によりその一部又は全額が回収できなくなる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 賃貸借契約に係る解約違約金について
当社グループは、ホスピス施設を保有するオーナーと賃貸借契約の締結に際し、株式会社ラ・アトレペイメントとの間で賃貸借契約の中途解約に関する契約を締結しております。2018年1月以降に開設した一部のホスピス施設に関しては、賃貸借契約の中途解約に関する契約を締結し、ホスピス施設に係る賃貸借契約の中途解約時の解約違約金支払義務の免責を図っておりますが、賃貸借契約の中途解約に関する契約を締結していないホスピス施設については、賃貸借契約に定められた期間満了日前に中途解約をした場合は、契約内容に従って多額の解約違約金の支払いが必要となります。何らかの理由によりホスピス施設の運営を中止し、多額の解約違約金を支払う場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 特定の取引先への依存について
当社グループは、3つのホスピス施設を株式会社ラ・アトレより賃借しており、同社のグループ会社であります株式会社ラ・アトレペイメントと5つのホスピス施設に関して賃貸借契約の中途解約に関する契約を締結しております。また、同社のグループ会社であります株式会社ラ・アトレレジデンシャルより1つのホスピス施設を賃借しております。当社グループとこれらの特定の取引先とは、これまで長年にわたり緊密かつ良好な関係にあり、今後もこれまでの取引関係を維持・発展させていく方針でありますが、特定の取引先の経営方針や業績に著しい変化等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10) 大規模な災害等の影響について
当社グループは、東京都、神奈川県及び愛知県にて事業展開を行っておりますが、大規模な地震、台風等の災害により、事業所建物や看護師、介護士及び利用者が損害を被った場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 有利子負債について
当連結会計年度末における有利子負債残高(リース債務を含む)は2,941,553千円、有利子負債依存度(リース債務を含む)は62.7%となっており、有利子負債依存度が高い状況となっております。そのため、金利水準が上昇した場合や、計画通りの資金調達が出来なかった場合には、支払利息が増加し、当社グループの事業展開のスピードが減速するなど、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは事業資金の調達を行うに際し、取引金融機関との間でシンジケートローン契約を締結しておりますが、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。本書提出日現在においては財務制限条項に抵触しておりませんが、今後抵触した場合には、該当する借入金の一括返済及び契約解除となるおそれがあり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結貸借対照表関係) ※1 財務制限条項」に記載のとおりです。
(12) 特定経営者への依存について
当社の代表取締役社長である高橋正は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。取締役会や経営戦略会議等において、役員及び社員への情報共有や権限移譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13) 新株予約権行使の影響について
当社は、当社グループの役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、2020年2月29日現在これらの新株予約権による潜在株式数は787,000株であり、発行済株式総数7,687,000株の10.2%に相当しております。
(14) 配当政策について
当社グループは将来に向けた事業の拡大に向け、必要な人材の確保及び新規開設に係る設備投資等の先行投資を行うため、また迅速な経営に備えるために、内部留保の充実が重要であると認識しております。そのため、第1期、第2期の配当金については無配としております。しかしながら、株主に対する利益還元として配当を行うことも重要な経営課題の1つであることから、今後につきましては利益を確実に計上できる体制の確立を図ることによって財務体質の強化を行い、財政状態及び経営成績を勘案しながら、配当を実施していく方針であります。ただし、当社グループの業績が計画通り進展しない場合等、当社グループの業績が悪化した場合には、継続的に配当を行えない可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財務状況及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用情勢や所得環境の改善などを背景に、緩やかな景気回復基調で推移しておりましたが、消費税増税に伴う景気懸念、自然災害による国内企業への影響など様々な問題も抱えております。また、新型コロナウイルスの感染拡大懸念から、我が国及び諸外国の金融市場の不安定さが増しており、日本経済に与える影響についても注視する必要があります。
当社グループの事業が関わる医療・看護・介護の環境につきましては、高齢者の増加と共に市場が拡大し需要が増加する一方で、社会保障費の抑制を目的として、病院から施設や在宅へとシフトが進み、医療と介護の連携や地域単位でのケア体制の整備等が促進されると予想しております。
当社グループは「すべては笑顔のために」というコーポレートスローガンを掲げ、在宅での看取りを前提とした、在宅ホスピス事業を推進してまいりました。当連結会計年度においては、これまでの事業所に加えて、2019年4月に「ファミリー・ホスピス東林間ハウス(神奈川県相模原市)」、2019年12月に「ファミリー・ホスピス二子玉川ハウス(東京都世田谷区)」の2つのホスピス住宅を新たに開設し、2019年1月及び9月に「ナーシングホームOASIS北(愛知県名古屋市)」、2019年3月に「ファミリー・ホスピス池上ハウス(東京都大田区)」の2つの既存ホスピス施設を増床し、利用者受け入れ体制の拡大を進めてまいりました。
また、前連結会計年度以前においては、当社連結子会社のカイロス・アンド・カンパニー株式会社における将来の課税所得を継続的に計上できるという確証が不十分だったため、税務上の繰越欠損金に対して繰延税金資産を計上しておりませんでしたが、当連結会計年度の実績により、継続的に課税所得を計上できる基盤が整ったと判断し、繰越欠損金に対して繰延税金資産の全額を計上しました。この繰延税金資産の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益が良化し、結果として、当連結会計年度における法人税等の負担率が小さくなっております。
この結果、当連結会計年度の財務状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財務状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,374,885千円増加し、4,688,483千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ689,387千円増加し、3,639,284千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ685,497千円増加し、1,049,199千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高4,193,652千円(前年同期比39.1%増)、営業利益501,178千円(前年同期比106.4%増)、経常利益は386,728千円(前年同期比189.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は297,894千円(前年同期比99.3%増)となりました。
なお、当社グループは、在宅ホスピス事業のみの単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて441,499千円増加し、827,687千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は322,592千円(前連結会計年度は240,716千円の収入)となりました。これは主に売掛金の増加額214,622千円があった一方で、税金等調整前当期純利益387,429千円、減価償却費73,505千円、未払費用の増加59,983千円、のれん償却額55,872千円等が生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は137,916千円(前連結会計年度は144,944千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出75,795千円、差入保証金の差入れによる支出61,983千円が生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は256,824千円(前連結会計年度は136,411円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出102,960円の一方、東京証券取引所マザーズ市場への上場に際して実施した公募増資に伴う株式の発行による収入322,000千円、新株予約権の行使による株式の発行による収入66,500千円があったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当社グループは、在宅ホスピス事業の単一セグメントであるため、地域別の販売実績を記載しております。
|
地域別 |
当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
中部地区(千円) |
2,009,811 |
120.2 |
|
関東地区(千円) |
2,183,840 |
162.5 |
|
合計(千円) |
4,193,652 |
139.1 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
愛知県国民健康保険団体連合会 |
1,305,525 |
43.3 |
1,633,679 |
39.0 |
|
神奈川県国民健康保険団体連合会 |
520,594 |
17.3 |
745,978 |
17.8 |
|
東京都国民健康保険団体連合会 |
388,164 |
12.9 |
826,297 |
19.7 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行ってまいりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表の作成にあたって重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
1) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、1,625,922千円(前連結会計年度末949,318千円)となり、前連結会計年度末に比べて676,603千円増加しました。その主な要因は、公募増資による現金及び預金の増加、売上規模の拡大に伴って売掛金が増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は、3,062,560千円(前連結会計年度末2,364,279千円)となり、前連結会計年度末に比べて698,281千円増加しました。その主な要因は、新規施設開設に伴う固定資産の購入及びリース資産が増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、717,658千円(前連結会計年度末546,841千円)となり、前連結会計年度末に比べて170,817千円増加しました。その主な要因は、事業の拡大に伴う未払費用等の増加、利益の増加に伴い未払法人税等が増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は、2,921,625千円(前連結会計年度末2,403,055千円)となり、前連結会計年度末に比べて518,569千円の増加となりました。その主な要因は、長期借入金の返済があった一方で、ホスピス施設の新規施設開設に伴って、建物施設の賃借が開始されたことにより、リース債務が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、1,049,199千円(前連結会計年度末363,701千円)となり、前連結会計年度末に比べて685,497千円の増加となりました。これは主に、2019年3月27日を払込期日とする有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)による新株発行により、資本金及び資本準備金がそれぞれ161,000千円増加したこと、親会社に帰属する当期純利益297,894千円を計上したことによるものであります。
この結果自己資本比率は、22.3%(前連結会計年度は10.8%)となりました。
2) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高の合計は4,193,652千円(前連結会計年度は3,015,192千円)となりました。これは主に、当連結会計年度において、新たなホスピス施設を2施設オープン、既存ホスピス施設の増床を2施設で実施したことにより、当社グループのホスピス施設における提供可能室数が106室増加し、合計429室となったことによるものであります。
(売上原価)
当連結会計年度における売上原価の合計は3,203,886千円(前連結会計年度は2,373,557千円)となりました。これは主に新規及び増床したホスピス施設に係る開設準備費用、看護師・介護士を新規採用したことによる労務費の増加等によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費の合計は488,587千円(前連結会計年度は398,840千円)となりました。また売上高に対する割合は11.7%(前連結会計年度は13.2%)となりました。これは主に事業拡大に備えた管理部門の強化に伴う人件費等の増加によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は1,488千円(前連結会計年度は2,124千円)となりました。
当連結会計年度における営業外費用は115,938千円(前連結会計年度は111,332千円)となりました。これは主に支払利息、公募増資に係る株式交付費によるものであります。
この結果、当連結会計年度における経常利益は386,728千円(前連結会計年度は133,585千円)となりました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は387,429千円(前連結会計年度は198,585千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における法人税等の合計は89,534千円(前連結会計年度は49,128千円)となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は297,894千円(前連結会計年度は149,456千円)となりました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、在宅ホスピス事業を展開するにあたり、組織体制の強化及び質の高いケアサービスを提供することで、医療機関等をはじめとした地域医療との連携を図っていく方針でありますが、必要とする看護師及び介護士の採用及び十分な人数の確保ができない場合又は十分な研修等を実施できない場合には、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。
また、従業員の人為的なミス又は不測の事態の発生等による訴訟が生じた場合、個人情報の流出等により当社の信用が著しく低下した場合に、経営成績に重要な影響を与えると考えております。
この対応策として、看護師及び介護士の積極的な採用を行い、研修等を通じて経営理念を浸透させるとともに、質の高いホスピスサービスを提供するよう従業員に対する指導、教育体制の充実を図っております。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、従業員の給与及び手当のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関からの長期借入やリースによる調達を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高(リース債務を含む)は2,941,553千円、有利子負債依存度(リース債務を含む)は62.7%と依然として高い水準にありますが、事業運営上、必要な資金を安定的に確保していると認識しております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は827,687千円となっており、事業運営上、必要な流動性を確保していると認識しております。
d.主要な経営指標等の状況
当社グループは、経常利益率並びにホスピス施設における提供可能室数及び平均入居率(延べ入居室数÷(提供可能室数×稼働日数))を経営成績に影響を与える主要な経営指標として捉えております。それぞれの状況については次のとおりです。
1)経常利益率
2019年12月期における当社グループの経常利益率は、9.2%(前年は4.4%)となりました。これは、主に総施設数に占める、既存のホスピス施設(2018年12月期以前に開設したホスピス施設)と、新規のホスピス施設(2019年12月期に開設した新規のホスピス施設)との割合が変化したことにより、具体的には既存のホスピス施設の割合が高まったことで、既存のホスピス施設から得られる収益が新規ホスピス施設に係る先行投資コストを大きく上回ったため、当社グループ全体として経常利益率が上昇しました。
なお、当社グループとして、経常利益率を重要な経営指標として捉えており、経常利益率の安定と向上を目指してまいりますが、一方で当社グループは成長途上にあると考えており、今後の新規ホスピス施設の開設数及び開設時期によっては、一時的に経常利益率が変動する可能性があります。
2)提供可能室数及び平均入居率
2019年12月期においては、当社グループのホスピス施設における提供可能室数は、429室(2018年12月期は323室)となり、2つのホスピス施設を開設及び2つのホスピス施設を増床した結果、合計106室が増加しました。
当社グループでは安定稼働時の目標平均入居率を85.0%に設定しており、2019年12月期における既存のホスピス施設(2018年12月期以前に開設したホスピス施設)の年平均入居率(年間延べ入居室数 ÷ (提供可能室数 × 年間日数)は86.8%と、設定基準値を超える水準となりました。
また、新規のホスピス施設(2019年12月期に開設した新規のホスピス施設)の年平均入居率は59.6%となりました。当社グループのホスピス施設は、開設後に順次利用者を受け入れていく運営方法を採用しているため、開設の初年度は年平均入居率が低くなります。
それぞれの経営指標の具体的な推移は次のとおりです。
(提供可能室数の推移)
|
|
2018年12月期 |
2019年12月期 |
|
提供可能室数(室) |
323 |
429 |
(注)提供可能室数は各期末時点における数値を記載しております。
(年平均入居率の推移)
(単位:%)
|
施設名称 |
開設時期 |
室数 (室) |
2018年 12月期 |
2019年 12月期 |
|
ナーシングホームJAPAN |
2009年1月 |
26 |
88.6 |
85.0 |
|
ナーシングホームOASIS |
2013年9月 |
36 |
82.0 |
80.6 |
|
ナーシングホームOASIS南 |
2017年1月 |
34 |
77.9 |
93.0 |
|
ナーシングホームOASIS北(注)4 |
2017年5月 |
30 |
90.0 |
76.9 |
|
ナーシングホームOASIS知立 |
2018年2月 |
28 |
60.8 |
77.8 |
|
ナーシングホームOASIS志賀公園 |
2018年4月 |
26 |
71.2 |
90.6 |
|
ファミリー・ホスピス鴨宮ハウス |
2014年8月 |
12 |
96.9 |
94.9 |
|
ファミリー・ホスピス本郷台ハウス |
2016年10月 |
12 |
95.8 |
94.1 |
|
ファミリー・ホスピスライブクロス |
2016年10月 |
50 |
94.2 |
96.3 |
|
ファミリー・ホスピス四之宮ハウス |
2017年4月 |
37 |
88.6 |
78.6 |
|
ファミリー・ホスピス成瀬ハウス |
2018年4月 |
20 |
49.9 |
92.0 |
|
ファミリー・ホスピス池上ハウス(注)5 |
2018年8月 |
52 |
61.9 |
60.7 |
|
ファミリー・ホスピス東林間ハウス |
2019年5月 |
28 |
- |
65.4 |
|
ファミリー・ホスピス二子玉川ハウス |
2019年12月 |
38 |
- |
9.2 |
(注)1.室数は2019年12月期末における数値を記載しております。
2.年平均入居率は下記の方法により算出しております。
年平均入居率 = 年間延べ入居室数 ÷ (提供可能室数 × 年間日数)
3.新規のホスピス施設は、開設後に段階的に利用者を受け入れることにより運営を行っているため、開設初年度においては入居率が低くなる傾向があります。
4.ナーシングホームOASIS北は、2019年1月及び9月に合計14室増床しております。そのため、2018年12月期は居室数16室に対する入居率、2019年12月期は30室に対する入居率となっております。
5.ファミリー・ホスピス池上ハウスは、2019年3月に26室増床しております。そのため、2018年12月期は居室数26室に対する入居率、2019年12月期は52室に対する入居率となっております。
賃貸借契約の中途解約に関する契約
当社グループは、本書提出日現在において一部のホスピス住宅施設の賃貸借契約の締結に際し、当該契約による当社グループが負う中途解約時の解約違約金支払義務の免責を目的とした契約を締結しております。
なお、当該契約を締結したホスピス住宅施設の賃借取引については、通常の賃貸借取引として会計処理を行っており、当該契約を締結していないホスピス住宅施設については、所有権移転外ファイナンス・リース取引として通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理を適用しております。
当該契約の主な内容は次のとおりです。
|
契約締結日 |
契約締結先 |
契約期間 |
対象施設 |
|
2018年1月1日 |
株式会社ラ・アトレペイメント |
2018年1月1日 ~2048年6月30日 |
ナーシングホームOASIS知立 |
|
2018年3月1日 |
株式会社ラ・アトレペイメント |
2018年3月16日 ~2048年3月15日 |
ファミリー・ホスピス成瀬ハウス |
|
2018年4月1日 |
株式会社ラ・アトレペイメント |
2018年4月1日 ~2048年10月31日 |
ナーシングホームOASIS志賀公園 |
|
2018年7月16日 |
株式会社ラ・アトレペイメント |
2018年7月16日 ~2048年4月30日 |
ファミリー・ホスピス池上ハウス |
|
2019年5月1日 |
株式会社ラ・アトレペイメント |
2019年5月1日 ~2049年4月30日 |
ファミリー・ホスピス東林間ハウス |
該当事項はありません。