第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社は、「世の中の課題を技術で解決する」という経営理念のもと、自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開しております。

 

(2)経営戦略等

 インターネット利用状況の変化により、スマートフォンのトラヒック量は更に飛躍的に増加していくと予測しております。そのような状況下において、当社の強みである大量のデータを高速かつ安価に捌けることの優位性も比例して高まっていくと考えております

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出所)総務省「我が国の移動通信トラヒックの現状」より作成

 

 当社は既存サービスの収益力向上に努めるとともに、新規マンガサービスの積み上げ、また汎用的に応用可能な技術を活用し、マンガに限らず多様なコンテンツを配信するサービスに取り組むことで、収益力の基盤を固めつつ、新たな収益力の基盤を構築し、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は持続的な成長を通じた企業価値の向上を目指しており、売上高を重要な経営指標と位置付け、収益力の向上に邁進してまいります。また堅実な経営基盤を構築するため、営業利益を重要な経営指標と位置付け、経営の効率化を図ってまいります。

 

(4)当社の経営成績に影響を与える経営環境

 当社の事業領域である情報通信産業は、総務省発行の「令和元年版情報通信白書」によると、2017年時点で97.5兆円の市場規模となっており、全産業の9.7%を占めております。また2011年価格をベースとした実質国内生産額では、2000年から年平均成長率0.8%で成長しております。また中でもネット利用状況の変化により、移動体通信サービス契約者の総トラヒック量は、2017年12月時点の1,999Gbpsから2018年12月時点で2,535Gbpsと、前期比で約27%増加しました(総務省「我が国の移動通信トラヒックの現状」)。

 当社が注力する電子書籍市場につきまして、2018年度の市場規模は2,826億円と推計され、2017年度の2,241億円から585億円(26.1)増加しております。2019年度以降の日本の電子出版市場は今後も拡大基調で、2023年度には2018年度の1.5倍の4,330億円程度になると予測されております(インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2019」)。

 またICT総研の「2019年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査」によると、2016年末(12月末)時点の有料動画配信サービス利用者は1,160万人で、2021年にはPPV(注)利用者と合わせて2,360万人にまで拡大すると予測されており、また現在、無料動画サービスしか利用していないユーザーが有料サービスに移行する可能性もあり、有料動画サービスの潜在市場は大きいものと想定されております。今後5Gの整備により、より動画視聴環境の向上が見込まれ、動画視聴サービスへの需要は高まってくると思われます。また、動画視聴サービス提供時のハードルとなりやすいDRMにつきましても、当社が一貫してご提供することにより、サービス開始時のコストの最小化を実現しております。

 

(注)PPV:Pay Per View。動画1本ごとに課金されるサービス。

 

(5)対処すべき課題

 当社では下記の事項を対処すべき課題として取り組みを進めております。

 

① システム技術の強化

 当社のサービスとして、電子認証、大量データ配信に対応したシステムを提供しております。今後予想される更なる1人当たりデータ配信量の増加、ユーザー数の増加、IoTデバイス等の新たなデバイスに対応した新しい技術の開発に取り組んでまいります。

 

② 新たなコンテンツホルダーとの契約の実現

 当社の主力事業であるコンテンツビジネスにおいて、継続的な成長のためには、今まで取扱いができなかったコンテンツホルダーと契約して、商材としての知名度が高く人気のあるコンテンツを獲得することで、コンテンツを拡充していくことが不可欠であると考えております。したがって、これまでのマンガを中心とした画像配信に加え、今後はアニメーション、ドラマ、映画等動画サービスを展開する上で、新たなコンテンツホルダーとの契約を実現していく必要があります。

 

③ 将来に向けた新規事業・技術力向上について

 当社が事業を展開するインターネット業界においては、ボーダレス化の加速や競合企業の台頭など、市場環境や顧客ニーズ、競合他社の状況が常に変化しており、今後も変化の激しい事業環境になることが想定されます。

 このような事業環境においては、将来を見据えた新規事業の創出や技術のキャッチアップは重要な課題であると考えております。

 今後、当社の中長期の競争力確保につながる技術力の向上及びノウハウの蓄積を積極的かつ継続的に行うとともに、新規事業開発にも取り組んでまいります。

 

④ 海外事業展開の推進

 当社は主に国内で事業展開しておりますが、多くの優良なコンテンツを抱える日本の電子書籍業界においては、ボーダレス化が進みグローバル市場での事業展開が加速していくものと思われます。当社としても日本の電子書籍コンテンツを海外配信するため業務体制を強化し、世界に向けたビジネスを展開していきたいと考えております。

 

⑤ 優秀な人材の確保

 当社は、情報セキュリティスペシャリスト試験(現情報処理安全確保支援士試験)に合格したエンジニアが多く在籍しているものの、クライアントの更なる拡大を図るためには、引き続き優秀な人材を確保し育成することが重要であると考えております。

 人材獲得競争は今後も厳しい状況が続くと思われますが、当社としましては、優秀な人材を惹きつけられるように、社内教育制度の整備、福利厚生の充実を図っていくとともに、サービスの提供を通じて業界での存在感をさらに高め、会社の魅力を訴求していくことで採用強化につなげたいと考えております。

 

⑥ 知的財産権について

 当社は、これまで第三者の知的財産権に関してこれを侵害することのないよう対応してまいりました。しかしながら、当社の事業拡大に伴い、知的財産権の取扱いが増加することから、第三者の知的財産権を侵害することのないよう知的財産権への理解をさらに深め、管理体制の強化に努めてまいります。

 

⑦ 内部管理体制の強化

 当社が今後更なる業容拡大を図るためには、各種業務の標準化と効率化の徹底を図ることにより、事業基盤を確立することが重要な課題であると認識しております。そのため、適切かつ効率的な業務運営を遂行するために、従業員に対し業務フローやコンプライアンス等を周知徹底させ、内部管理体制の強化をするとともに、業務の有効性、効率性及び適正性の確保に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① コンテンツ配信市場の動向について

 当社の主力サービスが属するコンテンツ配信市場は拡大を続けておりますが、歴史が浅い新しいマーケットでもあります。当社としましては引き続きコンテンツ配信市場へ注力してまいりますが、利用者の嗜好の急激な変化、法制度の改正等により当社が関わるサービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社の経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、2019年7月期においてはマンガアプリへの依存度が高く、コンテンツ配信市場、特に電子マンガ配信市場の動向が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② Apple Inc.及びGoogle Inc.の動向について

 当社のスマートフォンアプリはApple Inc.及びGoogle Inc.が運営する各アプリマーケット上において提供しており、当社の売上高に占める当該スマートフォンアプリによる売上高の割合は高くなっております。利用規約の変更など、プラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ スマートフォン及びタブレット端末等の普及について

 当社の主力サービスが属する市場については、スマートフォン、タブレット端末等の普及が市場拡大に貢献しておりますが、スマートフォン、タブレット端末等の普及が当社の見込みよりも遅れた場合は、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 競合他社について

 当社の主力サービスが属するコンテンツ配信市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。このような状況を踏まえ、当社では今後もコンテンツラインナップの充実と当社が提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、当社の取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、利用者のニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、当社が関わるサービスの利用者数が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 外的要因(自然災害等)について

 当社は、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しております。地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社の各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 特定顧客への依存について

 当社の売上高は、特定顧客への依存度が高く、2019年7月期においては、主要顧客である株式会社小学館に対する売上高は574,674千円であり、当社の売上高全体の52.9%を占める規模となっており、同社に対する売上高が当社の売上高全体に占める割合は以下のとおりに推移しております。なお、同社に対する売上高のうち、「マンガワン」による売上高がその大部分を占めております。

 

2017年7月期

2018年7月期

2019年7月期

売上高に対する占有率

90.9%

81.8%

52.9%

 「マンガワン」は、サービスの方針について同社と協議の上、決定しております。しかしながら同社の方針、業績及び財政状態によっては、売上高や広告宣伝費を含む当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。今後、提供サービスの差別化、新規技術の獲得を促進することで売上高の維持・拡大に努めるとともに、新規顧客開拓を進めてまいりますが、競合企業がさらなる付加価値の創造を行うこと等によって新規顧客開拓が思うように進まなかった場合には、同社への依存度が軽減されず、同社の動向及び取引の動向によって、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 同社との契約期間は1年ごとの自動更新となっております。ニーズに合わせて自社で設計したオリジナルサーバーを提供しており、顧客満足度を高めるべく努めておりますが、競合他社の動向やシステムリスクの顕在化等、何らかの理由により同社との契約が終了ないし大幅に縮小した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ システムリスクについて

 当社が関連するサービスは、スマートフォン等の端末によるインターネット接続によって提供されておりますが、当社が関連するサービスに対するアクセスの急激な増加等、一時的な負荷増大によって当社又は携帯電話通信キャリアのサーバーが作動不能に陥った場合や、当社のハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われなかった場合には、システムが停止しサービス提供が不可能となる場合があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入や当社担当者の過誤等によって、当社や取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりする可能性があります。

 当社としては、侵入防止策、担当者の過誤を防止する体制を採っておりますが、もし上記のような障害等が発生した場合には、当社に直接損害が生じる他、当社の社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 知的財産権に係るリスクについて

 当社では第三者の著作権等の知的財産権を侵害しないよう常に注意しておりますが、意図せず知的財産権を侵害した場合や、第三者から当該知的財産権に関する対価の支払要請が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 海賊版サイトの台頭について

 コンテンツビジネスにおいては、海賊版が流通することによってコンテンツホルダー、著作権者、ベンダーなどが本来受け取るべき収益について機会損失が発生する場合があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 人材の確保と定着化について

 当社が成長、拡大するうえでサーバーエンジニアリングに長けた知識と経験を有する人材の確保が極めて重要となります。当社は当該分野でのスキル・経験を有する技術者の採用拡大を予定しており、今後も中途採用・新卒採用をあわせ優秀な人材の確保を進めてゆく方針ですが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではありません。適切な人材を十分に確保できなかった場合には、当社の事業拡大に制約を受ける可能性があります。

 

⑪ 小規模組織について

 当社組織は、従業員数が2019年7月31日現在で45名(臨時従業員を除く。)と規模が小さく、現在の社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社では、今後の事業強化、拡大に対応して人材の採用、育成と管理体制の強化を進めてまいりますが、必要な人材の確保や社内教育等が順調に進まなかった場合には、当社の事業拡大に影響を与え、その結果、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ 内部管理体制について

 当社は、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるという考えのもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。

 また、当社では、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、リスク管理規程を制定し、当社の役職員が遵守すべきルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑬ 特定人物への依存について

 当社の代表取締役社長である松原裕樹は、当社の強みである事業モデルの創出や経営方針及び経営戦略の策定において、取締役である山田剛史は当社の技術開発においてそれぞれ中心的な役割を果たしております。当社は、両名に対して過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、現状では両名が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭ 法的規制に関するリスクについて

 当社の事業は、個人情報の保護に関する法律、景品表示法、特定商取引に関する法律、資金決済法等、多岐にわたって関連しております。今後の法改正などにより当社事業分野において新たな法的規制が適用されることになり、当社の事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じたりする場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑮ 著作権管理に係るリスクについて

 当社は電子書籍配信サービスが主力となっております。当該サービスをユーザーに提供するにあたり、コンテンツホルダーと著作権者(漫画家)との間で著作権に関する契約を締結しております。著作権の管理はコンテンツホルダーが責任を負いますが、著作権の管理に問題があり、著作権者から訴訟等が発生した場合、電子書籍配信サービスにおけるコンテンツホルダーの運営方針や掲載するコンテンツ数等が減少し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑯ 個人情報の取扱いについて

 個人情報の取扱いにつきましては、コンプライアンスの一環として、「個人情報の保護に関する法律」に沿った対応をとり、社内ルールを策定するなどの社内体制を整備しております。しかしながら、第三者による不正アクセスなどにより個人情報の漏洩があった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑰ 配当政策について

 当社は、株主に対する配当や自社株買い等の利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、それと同時に内部留保の充実により経営基盤を強化すること、収益力強化及び収益基盤の多様化のための投資に充当することも重要であると認識しております。

 したがって、経営成績や財政状態を総合的に勘案したうえで株主に対する利益還元を実施する方針でおりますが、当面は実施する見込みはなく、当該方針が投資家の支持を得られなかった場合、当社株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

 当事業年度末における資産合計は1,781,181千円となり、前事業年度末と比較して1,052,178千円増加しました。その主な要因は、現金及び預金が944,171千円、並びに工具、器具及び備品が64,431千円増加したためであります。

 工具、器具及び備品の増加は、主にサーバー機器を取得したためであります。

(負債)

 当事業年度末における負債合計は306,140千円となり、前事業年度末と比較して128,852千円増加しました。その主な要因は、未払金が17,253千円、未払費用が20,277千円及び未払法人税等が105,606千円増加した一方で、借入金返済に伴い長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む。)が36,364千円減少したためであります。

(純資産)

 当事業年度末における純資産合計は1,475,041千円となり、前事業年度末と比較して923,326千円増加しました。その要因は、増資により資本金が325,597千円、資本準備金が325,597千円増加したとともに、当期純利益の計上に伴い利益剰余金が272,131千円増加したためであります。

 

② 経営成績の状況

 当社は、「世の中の課題を技術で解決する」という経営理念のもと、自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開しております。その中で培ったサーバーインフラ技術、データ処理技術及びコンテンツ処理技術等を強みとして、事業規模を拡大してまいりました。

 当社の事業領域である情報通信産業は、総務省発行の「令和元年版情報通信白書」によると、2017年時点で97.5兆円の市場規模となっており、全産業の9.7%を占めております。また2011年価格をベースとした実質国内生産額では、2000年から年平均成長率0.8%で成長しております。また中でもネット利用状況の変化により、移動体通信サービス契約者の総トラヒック量は、2017年12月時点の1,999Gbpsから2018年12月時点で2,535Gbpsと、前期比で約27%増加しました(総務省「我が国の移動通信トラヒックの現状」)。

 このような経営環境の中、当社は、リカーリングサービス及び初期開発・保守開発サービスにおいて、既存サービスの収益力拡大及び新規サービスのリリースに注力してまいりました。

 この結果、当事業年度の経営成績は、売上高1,085,759千円(前事業年度比177.9%)、営業利益398,721千円(前事業年度比192.5%)、経常利益389,982千円(前事業年度比184.8%)、当期純利益272,131千円(前事業年度比182.4%)となりました。

 なお、当社はインターネットサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。サービス別の状況は、次のとおりであります。

 

(リカーリングサービス)

 「リカーリングサービス」は、レベニューシェア収益及び月額固定収益(サブスクリプション)で構成されております。

 当事業年度においては、「マンガワン」、「マンガUP!」等のレベニューシェア案件において、技術的な改善によるユーザビリティの向上や効率的な広告宣伝の実施により収益力拡大に努めました。また月額固定収益 (サブスクリプション)についても、保守運用業務の積み上げに注力いたしました。

この結果、リカーリングサービスの売上高は878,451千円(前事業年度比151.3%)となりました。

 

(初期開発・保守開発サービス)

 「初期開発・保守開発サービス」は、リカーリングサービス案件獲得のための受託開発を提供するサービスです。取引先の新規サービス立ち上げ時、既存サーバーからの乗り換え時に、当社がその後のサービス保守運用も見据えたサーバープラットフォームやアプリケーション等をワンストップで提供いたします。

 当事業年度においては、ストック型ビジネスであるサーバー保守運用業務を積み重ねるため、新規案件の獲得に努めており、大型案件を複数リリースいたしました。

 この結果、初期開発・保守開発サービスの売上高は207,305千円(前事業年度比792.4%)となりました。

 

(その他サービス)

 その他サービスは、上記の2サービスに分類されないスポット案件等により構成されております。

 その他サービスの売上高は2千円(前事業年度比0.1%)となりました。

③ キャッシュ・フローの状況

  当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、営業収入の増加、株式の発行等により、前事業年度末と比較して944,171千円増加し、当事業年度末には1,397,299千円となりました。

 

 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

  当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は443,085千円(前事業年度は74,143千円の獲得)となりました。その主な要因は、税引前当期純利益の計上389,982千円によるものであります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

  当事業年度において投資活動の結果支出した資金は108,804千円(前事業年度は42,734千円の支出)となりました。その主な要因は、有形固定資産の取得による支出116,653千円によるものであります。

 

 (財務活動によるキャッシュ・フロー)

  当事業年度において財務活動の結果獲得した資金は609,890千円(前事業年度は24,536千円の獲得)となりました。その主な要因は、株式の発行による収入651,194千円、長期借入金の返済による支出36,364千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。なお、当社はインターネットサービス事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。

サービスの名称

当事業年度

(自 2018年8月1日

至 2019年7月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

初期開発・保守開発サービス

182,805

228.3

30,000

55.1

 (注)1.リカーリングサービス及びその他サービスで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はインターネットサービス事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。

サービスの名称

当事業年度

(自 2018年8月1日

至 2019年7月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

リカーリングサービス

878,451

151.3

初期開発・保守開発サービス

207,305

792.4

その他サービス

2

0.1

合計(千円)

1,085,759

177.9

 (注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

(自 2017年8月1日

至 2018年7月31日)

当事業年度

(自 2018年8月1日

至 2019年7月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社小学館

499,268

81.8

574,674

52.9

and factory株式会社

45,944

7.5

202,931

18.7

株式会社ICE

133,735

12.3

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

 この財務諸表の作成にあたって、見積り、判断並びに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。

 当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営成績等の状況に関する分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。また経営成績等に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に含めて記載しております。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

 当社の資金需要は、事業規模の拡大に係る人件費、その採用費、広告宣伝費及び主にサーバー購入に係る設備投資資金となります。財政状態等を勘案しながら、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を考えております。

 流動資産と流動負債のバランスを注視し、財政状態の健全性を評価しており、当事業年度末時点で健全な財務体制であると判断しております。なお、資金の短期流動性確保のため、金融機関と合計350,000千円の当座貸越契約を締結しております。

 

4【経営上の重要な契約等】

相手方の名称

国名

契約の名称

契約内容

契約期間

株式会社小学館

日本

業務委託契約

Android及びiOSアプリケーション「マンガワン」の開発及び運用業務を受託することを目的とした契約書

2014年9月1日から2019年6月30日(以後1年ごとの自動更新)

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。