文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「私たちは品質にコミットし、安心・安全なICT社会の実現に貢献します」、「私たちはICT社会に貢献する人材を育成します」、「私たちは多くの価値を創り、お客様と共に歓びを分かち合います」を企業理念とし、提供サービスを通じて、豊かで安全なICT社会の実現へ貢献していく事を目指しております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、品質向上のトータルサポート企業へ向けた事業領域の拡大に取り組んでおります。パソコンからのインターネットアクセスが減少する一方、スマートフォンやタブレット等のモバイル端末が増加しており、ビジネスでの利用も加速度的に増えてきております。今後のモビリティの時代には、高品質でセキュアなソフトウェアが求められます。
このような時代のソフトウェア品質を根幹から支えるために、オフショア、自動化脆弱性と言った昨今のソフトウェア開発に欠かせないサービス領域の拡大が予測される中、当社グループは品質向上のトータルサポート企業を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高増加率、売上総利益率、人材の確保を重要な経営課題と認識していることから営業利益率を重視しております。
(4) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、今後更なる成長を実現する上で以下の事項を経営課題として重視しております。
①新規技術の開発
当社グループの主力事業であるソフトウェアテストサービスの市場は、他社との競合が激しく、高いソフトウェアテスト技術力を有する高単価な人材によるソフトウェアテストサービスを提供することにより、競合他社との見積価格差が大きくなることが事業拡大の大きな課題と認識しております。
そのため、競合他社との差別化を更に図るべく、効率的なソフトウェアテスト技術の開発が課題と捉え、ソフトウェアテストの自動化開発及びソフトウェアテストツール開発へ努めて参ります。
また、ソフトウェアテストにおけるプロジェクトに有用な技術を開発することで、事業拡大を図って参ります。
②ソフトウェアテスト市場の拡大
平成27年特定サービス産業実態調査によると、日本のソフトウェア開発規模は11兆円に上ると試算されております。
また、ソフトウェア開発データ白書2016-2017では、ソフトウェア開発におけるテスト工程は約33%と試算されており、これらの数値と上流の設計書レビューなどのテストも加味し類推すると市場規模としては4兆円以上存在すると推測されますが、ソフトウェアのテスト工程の多くは、顧客内で行うか、ソフトウェア開発会社がテストも行っております。
これらのテスト工程をソフトウェアテスト専門会社へアウトソースする必要性を広めることが市場拡大へも繋がり、当社業績向上にも繋がると考えております。
そのために、ソフトウェアテストの専門性を広めるべく、品質向上の無料ポータルサイトQbook(※1)を運営し、品質資格の模擬試験やソフトウェアテスト用のテンプレート提供、品質向上のための勉強用コラム発信などを行い、ソフトウェアテストの専門性を広めるとともに、運営者として当社の技術力アピールも行っております。
また、ソフトウェアテストに関する技術書の出版や展示会(Japan IT Week等(※2))への出展を通じて最新の技術を発表することでソフトウェアテストの専門性及び当社技術力を示すなど、認知向上、市場拡大へ取り組んでおります。
③人材の確保
当社グループが継続的に企業価値を向上させていくためには、高い専門性を有する優秀な人材、特に優秀なITエンジニアの確保及び将来を担う人材の育成が経営上の重要課題であります。
そのため、当社グループでは人材確保を目的とした人材募集の登録型サイトの構築をはじめ、当社グループのホームページにて、無料ソフトウェアテスト技術の勉強アプリを利用したソフトウェアテストの知識が豊富な人材を確保するための求人募集、当社グループに興味を持って頂ける求人ページのデザイン強化などを行い、優秀な人材確保に継続的に取り組んで参ります。
④グループシナジーの強化
当社グループは、品質向上のトータルサポート企業をスローガンとし、バルテス株式会社が提供するソフトウェアテストサービス事業を中心に、バルテス・モバイルテクノロジー株式会社が提供するWeb/モバイルアプリ開発サービス事業、VALTES Advanced Technology,Inc.が提供するオフショアサービス事業があります。
近年、モバイル端末はパソコンの出荷量を超え、デバイス市場が中心となっております。また、日本企業のグローバル化などが進み、海外で子会社を設立し事業展開する企業が増えております。そして、モバイル端末の普及と技術の発展により、モバイル端末におけるセキュリティや品質は益々重要なものと位置付けられ、当社グループが提供するソフトウェアテストサービス事業との連携によるWeb/モバイルアプリ開発サービス事業は益々需要が増すものと考えております。また、日本企業のグローバル化に伴う英語圏でのソフトウェアテスト及び開発の需要も増すものと考えており、その市場ニーズに対する迅速で柔軟な対応が必要と考えております。そのために、当社グループ3社のそれぞれの強みを活かした共同での提案、受注のシナジーを強化する事が事業拡大の課題と認識しております。
当社グループでは、共同の品質教育に加え、それぞれの強みを活用する前提での顧客提案やシナジー強化のための3社連携強化に努めて参ります。
|
|
※1 Qbook |
当社が運営する無料ポータルサイト https://www.qbook.jp/ ソフトウェア開発やテストに関わる人に向けて、現場で役立つ情報を発信しており、テストドキュメントのテンプレートの提供、自動化ツールの紹介、ソフトウェア品質の勉強用書籍や論文の検索、コラムや品質資格用の模擬試験を受けることが可能なサイト。 品質のスキルアップや現場の仕事で活用できるコンテンツが充実しており、会員登録数は平成30年12月末時点で27,750名の品質に関連するエンジニアやマネージャーが登録している。 |
|
|
※2 Japan IT Week |
東京ビッグサイト等で開催される最新のIT製品・ソリューションが一堂に集まる日本最大のIT展示会。 |
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。ただし、これらは当社グループに関するリスクの全てを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見し難いリスクも存在します。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業環境についてのリスク
① ソフトウェアテスト業務のアウトソーシングについて
当社グループは、メーカーやソフトウェアベンダーの顧客に対して、ソフトウェアテスト業務を第三者にてテストするサービスを提供しております。
従来、ソフトウェアテスト業務は顧客企業内で行われておりましたが、専門性を有する人材育成や確保の限界、外部のファシリティを使うことでの費用と効果の明確化、繁忙期、閑散期の雇用継続不要によるコストダウン、開発スピード加速のために社内リソースの開発専門化などの理由から、近年においてアウトソーシングが進んでいるものと考え、今後もソフトウェアテスト業務のアウトソーシング需要が拡大するものと認識しております。
当社グループは、品質向上のための情報サイトや、書籍、冊子での品質の重要性や専門知識の必要性を発信し認知されるように努力しておりますが、今後経済状況や顧客の経営方針の変化にて社内リソースでテストを行う内製化へ進んだ場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 労働者派遣法による規制について
当社グループの事業収益には顧客企業内に当社グループの人員を常駐させる人材派遣業務によるものが含まれており、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下「労働者派遣法」という。)に基づき、厚生労働大臣の「一般労働者派遣事業」の許可(許可番号 般27-300069)を事業所ごとに取得し、人材派遣を行っております。
労働者派遣法では、一般労働者派遣事業主としての欠格事由を同法第6条において、また、当該事業許可の取消事由を同法第14条において定めており、該当した場合には、厚生労働大臣が事業許可の取消、業務の停止を命じることができる旨を定めております。
現在、当社グループはこれらの法令に定める欠格事由及び取消事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、労働者派遣法及び関係諸法令については、労働市場をとりまく状況の変化等に応じて今後も適宜改正されることが予想され、その改正内容によっては当社グループの事業が制約され、あるいは経済的負担が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 海外事業展開について
当社グループは、ソフトウェアテストサービス及びWeb/モバイルアプリ開発サービスにおいて国内企業の海外展開のサポートと英語圏への事業範囲拡大を目的として積極的に展開する経営方針のもと、フィリピンに連結子会社VALTES Advanced Technology,Inc.を設立しております。
しかしながら、海外での事業活動においては、政治経済の変化における法律、規制の変更、雇用制度や労使慣行の相違、自然災害や為替変動など、予期せぬ影響を受ける可能性があり、このような場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 新規事業展開について
当社グループは、「品質向上のトータルサポート企業」を目指しており、ソフトウェアテスト以外の領域においても積極的な事業展開を行い、新しい価値を創造する企業としてのブランドを醸成していくことが重要な課題であると認識しております。こうした課題に対応するため、収益の柱としてのソフトウェアテストサービス事業を拡大させる一方で、既存事業との関連性、収益性、社会性、従業員の士気向上への影響等を考慮した上で、一定の割合を定めて新規事業に積極的に投資しております。現在、子会社バルテス・モバイルテクノロジー株式会社においてはWeb/モバイルアプリ開発サービス事業を、また、子会社VALTES Advanced Tecnology,Inc.においてはソフトウェアのオフショアサービス事業をそれぞれ新規事業として展開しております。今後も経営理念に従い新規事業の展開に取り組んで参りますが、設備投資や人件費等の追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。また、新規事業は不確定要素が多く、事業計画通り達成できなかった場合は、それまでの投資が回収できず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 価格競争について
当社グループは、ソフトウェアテスト業界において、これまで蓄積したノウハウを用いて各種テストを行うことによりソフトウェアの品質向上、開発プロセスの改善へ努め他社との差別化へ取り組んでおります。しかしながら、金銭などの決済を行う機能や個人情報管理などの機能を持たない、比較的シンプルなモバイルアプリケーションのソフトウェアテストにおいては、低価格提示を優位とする競合他社が発注先に選定されることがあります。
当社グループは、品質の重要性を説明するとともに、高い品質サービスで他社との差別化を図って参りますが、顧客が発注先選定をする際の判断基準がコストである場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 他社との競合について
当社グループのソフトウェアテストサービス事業では、ソフトウェアテストに特化した専門会社として蓄積した独自のノウハウについて、各テストを通じて、ソフトウェアの品質向上、開発プロセスの改善に努めております。
しかしながら、当社グループの競合他社が資本力、知名度、人材調達力などにおいて、当社グループより優れている場合があります。競合他社がその優位性を現状以上に活用してサービス提供に取り組んだ場合、当社グループが計画通りにサービス提供が出来ない、顧客企業の獲得・維持が出来ないことも考えられます。
当社グループは競合他社に先駆けてサービス提供を行い、ノウハウを蓄積して品質の高いソフトウェアテスト等を顧客企業へ提供する事を取り組んでおりますが、競合他社と比較して優位性を保てなくなった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業内容についてのリスク
① 人材の確保について
当社グループでは、事業拡大に伴って優秀な人材の確保とその育成が重要な課題となっており、グループ内における人材育成及び積極的な従業員がチャレンジできる制度を実施し、更に外部からの人材登用に努めております。また、特にソフトウェアテストサービス事業及びWeb/モバイルアプリ開発サービス事業については、需要にこたえるべく恒常的に多数の従業員を採用する必要があり、外部活用の採用活動に留まらず、当社ポータルサイトや、提供アプリケーションでの求人広告等の実施、人事担当の増員によるアプローチ強化などを行い、採用活動に努めております。
また当社グループでは、人材派遣業務においては、作業実務の多くを当社グループが派遣するスタッフによって行っており、相応規模の作業人員確保を継続して実施していく必要があります。
しかしながら、当社グループの属する市場が今後拡大し、競争が激化すれば、競合他社との人材獲得競争も激
化し、当社グループの人材が外部に流出することや、人材確保に支障をきたすことも想定されます。このような事
態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 不採算プロジェクトについて
当社グループのソフトウェアテストサービス事業及びWeb/モバイルアプリ開発サービス事業においては、顧客からソフトウェアテスト及びモバイルアプリ開発を受託するにあたり、あらかじめサービスの対価や納期を定めた請負契約を締結する場合があります。当該契約を締結したプロジェクトについては、原則として受注金額が契約時に確定し、定められた納期までにプロジェクトを完成して納品する責任が当社グループに発生します。
当社グループは、ソフトウェアテスト及びWeb/モバイルアプリ開発の受注にあたっては、発生が見込まれるコストと適正な利益を乗せたものを見積もり金額として提示しております。また、受注後は進捗状況を管理するプロジェクトリーダーを選任し、社内関係者に週次で進捗状況及びプロジェクト終了までの見込み工数を報告することとしております。大規模プロジェクト等、リスクの高いプロジェクトについては、ソフトウェアテスト部・開発部会議において、受注前の見積もり金額の妥当性や受注後の進捗状況をモニタリングし、プロジェクトに係る適正な利益を確保するよう努めております。
しかしながら、全てのプロジェクトに対して正確に必要コストを見積もることは困難であり、仕様変更や追加作業に起因する作業工数の増大等が発生する可能性があります。また、当社グループの提供するサービスにおいて、予期せぬ不具合等が発生し、手直し等の追加コストの発生や損害賠償が発生する可能性があります。この場合、当社グループの事業活動及び業績に影響を与える可能性があります。
③ サービスの瑕疵担保について
当社グループが提供するソフトウェアテストサービス事業及びWeb/モバイルアプリ開発サービス事業には、顧客企業から受託する開発業務及びテスト業務があります。
顧客企業は、当社グループによるサービス提供の完了後に、委託業務における検収確認を実施した上で製品の発売、リリース等をしておりますが、発売、リリース後に不具合が発生する場合があります。
当社グループは受託案件においての瑕疵担保責任は、品質を保証するものではない旨、また受託規模の範囲において瑕疵担保責任を行う旨を契約書に記載し免責条項等を規定しております。しかしながら、何らかの事情により瑕疵担保責任あるいは損害賠償責任等を追及される可能性は否定できず、このような場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 特定顧客との取引について
当社グループの平成31年3月期において、売上依存度が総売上実績の10%を超える顧客企業は下表のとおりであります。
|
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
|
売上高(千円) |
割合(%) |
売上高(千円) |
割合(%) |
|
|
|
楽天株式会社 |
468,572 |
19.1 |
567,616 |
17.3 |
当社グループは、当該顧客企業とは継続的で良好な関係を築いております。しかしながら、主要顧客の製品開発や社会環境の変化等の要因により、主要顧客との取引に著しい変動があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ システムダウンや障害について
当社グループは、顧客へのサービス提供をインターネット環境に依存しております。自社設備や第三者が所有し運営する通信設備等のインターネット接続環境が良好に稼働するようにサーバーの二重化、冗長化、また脆弱性をついた攻撃への対策等を行っておりますが、災害や事故、ハッカー攻撃により、通信ネットワーク障害や、コンピューターウィルス被害があった場合には、受託業務が継続できなくなる可能性があります。このような場合には、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 情報管理について
当社グループの事業活動において、個人情報、顧客情報の取得及び顧客企業の機密情報を保有しております。これらの各種情報の取り扱い及び機密保持には細心の注意を払っており、不正なアクセス、改ざん、破壊、漏洩及び紛失などから守るための管理体制を構築するとともに、ファイルの持ち出しを禁止する情報漏洩防止ソフトウェア導入や脆弱性診断、アクセス管理などの技術的対策を実施、従業員への定期セキュリティ教育とセキュリティチェックの実施など、適切と考える安全処置を講じております。
しかしながら、万が一、情報漏洩等の事故が起きた場合には、顧客企業からの信頼を著しく低下させ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 顧客との紛争の可能性について
当社グループのサービスは製品・システムそのものの品質を保証しているわけではなく、当社グループが行ったサービスの範囲の中で責任を負う形態となっております。受託する契約においては、作業範囲、作業項目等を明確にした見積仕様書を作成し、当社グループの責任範囲の明示を行い、また顧客先でサービス提供する契約においては、契約書での作業概要明記などを行い管理しております。更にISMS(※)の取得やセキュリティ教育、当社独自のマニュアル運用など顧客との意思疎通の円滑化、問題の早期発見などに努め、顧客との紛争が生じないように指導、管理しております。
しかしながら、当社が提供したサービスを経て販売する製品、システムの中に不具合があった場合や、当社従業員による機密情報の漏えいや、器物破損等、顧客に多大な損害を与える様な事象が発生した場合において契約の解約、損害賠償請求等、顧客との紛争が発生する可能性があります。
※ISMSとは「情報セキュリティマネジメントシステム」の略です。当社はISMSの規格である「ISO/IEC 27001:2013」及び「JIS Q 27001:2014」への適合について証明を受けております。
⑧ 業績の下半期偏重について
当社グループが提供するソフトウェアテストサービスは、その提供対象となる顧客のサービス・製品などのリリースが下半期となることが多いため、当社グループの売上高及び利益についても下半期に偏重する傾向にあり、特に第1四半期においては営業赤字となる可能性があります。
なお、平成30年3月期及び平成31年3月期の連結業績の推移は下表のとおりであります。
(平成30年3月期)
(単位:千円)
|
|
第1四半期 会計期間 |
第2四半期 会計期間 |
第3四半期 会計期間 |
第4四半期 会計期間 |
平成30年3月期 |
|
売上高 |
553,199 |
606,204 |
616,031 |
681,912 |
2,457,347 |
|
営業利益 |
△25,633 |
29,359 |
22,225 |
15,439 |
41,391 |
(平成31年3月期)
(単位:千円)
|
|
第1四半期 会計期間 |
第2四半期 会計期間 |
第3四半期 会計期間 |
第4四半期 会計期間 |
平成31年3月期 |
|
売上高 |
700,643 |
761,732 |
835,988 |
980,781 |
3,279,146 |
|
営業利益 |
△3,021 |
55,368 |
72,540 |
63,662 |
188,550 |
※上記四半期会計期間の数値については金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく有限責任監査法人トーマツの四半期レビューは受けておりません。
(3) 事業体制に関するリスク
① 代表者への依存について
代表取締役社長田中真史は、当社設立の中心人物であり、当社グループの事業活動全般において重要な役割を果たしており、同氏に対する当社グループの依存度は高くなっております。
当社グループは、同氏への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化、経営幹部への教育、採用を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社グループの業務を継続することが困難となった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) その他
① ベンチャーキャピタル等の株式保有割合について
平成31年3月31日時点における発行済株式総数は7,150,000株(うち自社保有株式1,250,000株)であり、このうち600,000株(自社保有株式を除く発行済株式の10.2%、潜在株式を含めると総数7,215,800株に対して600,000株保有の8.3%)をベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「ベンチャーキャピタル等」という。)が保有しております。
一般的に、ベンチャーキャピタル等が未上場会社の株式を取得する場合、上場後には保有する株式を売却しキャピタルゲインを得ることがその目的のひとつであり、当社におきましても、上場後にベンチャーキャピタル等により株式が売却される可能性があります。そのような場合には、短期的に需給が悪化し当社の株価が低下する可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ277,631千円増加し1,167,780千円となりました。
流動資産は前連結会計年度末に比べ232,438千円増加し、882,568千円となりました。その主な要因は、受取手形及び売掛金が147,037千円、現金及び預金が103,107千円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ45,192千円増加し、285,211千円となりました。その主な要因は有形固定資産が42,757千円増加したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ130,570千円増加し753,071千円となりました。
その主な要因は短期借入金及び長期借入金(1年内返済予定を含む)が90,820千円減少しましたが、未払金が58,272千円、未払法人税等が57,083千円、買掛金が37,326千円、未払消費税等が36,142千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ147,061千円増加し、414,708千円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が147,961千円増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用情勢の改善等を背景に国内の景気は緩やかな回復基調が続いておりますが、新興国を中心とした景気の減速懸念、米国・欧州の政治動向等、依然として先行きが不透明な状況にあります。
当社グループが関連する情報サービス市場では、IoT・ビッグデータ等、IT技術の積極的な活用が政府の成長戦略として打ち出され、企業業績の回復基調を背景にこれまで延期・縮小していたシステム開発が堅調に推移する等、業界全体は成長基調にあります。当社グループの主力サービスでありますソフトウェアテストサービスにおきましても情報サービス市場の成長の追い風を受け堅調に成長しております。一方で、これらの市場状況を背景にIT技術者の不足が顕在化しており、ソフトウェアテストサービスはソフトウェアテストの受託や企業に不足しているテストサービスに知見のあるエンジニアの供給を行っておりますので、高度なスキルを有するIT技術者の確保が重要な課題となっております。
それらの課題に対し、当社グループはソフトウェアテストに関する有料セミナーの開催や関連書籍の出版など、IT技術者の教育ノウハウを有しており、近年におきましては業界未経験者を短期間で戦力化する教育研修体制を構築するなど、採用と教育とを一体化した戦略により対処して参りました。
この結果、当連結会計年度の売上高は3,279,146千円(前期比33.4%増)、売上総利益率は30.5%と前連結会計年度(29.8%)から0.7ポイント上昇致しました。これは、積極的な採用戦略に伴う研修コストや、技術者の不足に伴う外注比率の上昇等のコスト増加要因を大幅な増収により吸収したことによるものであります。
営業利益は188,550千円、営業利益率は5.7%と前連結会計年度(1.7%)から4.0ポイント上昇致しました。これは、人件費、採用費、研究開発費など販管費は増加しておりますが、前述のとおり増収によりその影響を吸収しております。
経常利益は187,182千円、親会社株主に帰属する当期純利益は147,961千円となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
[ソフトウェアテストサービス事業]
当事業は、バルテス株式会社が運営しているソフトウェアテストの受託、テスト技術者の派遣、ソフトウェアテストセミナーの開催などのサービスで構成されております。
当事業においては、ノウハウを生かした教育体制と採用費の積極的な投下により、市場の需要の取り込みに必要なテストエンジニアの安定的な確保に成功した結果、外部顧客に対する売上高は2,948,113千円(前期比38.2%増)、セグメント利益は218,771千円となりました。
[Web/モバイルアプリ開発サービス事業]
当事業は子会社でありますバルテス・モバイルテクノロジー株式会社が運営するモバイルアプリ開発やセキュリティ診断業務などのサービスで構成されております。
当事業においては、セキュリティ診断業務は堅調に成長した一方で、モバイルアプリ開発はエンジニア確保の苦戦が売上高に影響した結果、外部顧客に対する売上高は281,345千円(前期比1.2%増)、セグメント利益は34,693千円となりました。
[オフショアサービス事業]
当事業は、フィリピン子会社でありますVALTES Advanced Technology,Inc.が運営するソフトウェアテストサービスにより構成されております。
当事業においては、主に在比日系企業に対する積極的な営業展開により、取引企業数は着実に増加しており、外部顧客に対する売上高は49,687千円(前期比6.3%増)、セグメント損失は1,254千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末より103,107千円増加し272,969千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は248,581千円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益を187,182千円を計上し、未払金の増減額65,641千円、仕入債務の増減額37,326千円、未払消費税等の増減額36,349千円等があった一方で、売上債権の増減額△138,930千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は54,138千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出△58,060千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は91,733千円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出△64,820千円、短期借入金の純増減額△26,000千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループが行う全ての事業は、受注から売上計上までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度のセグメント別の販売実績は、以下のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
||
|
ソフトウェアテストサービス事業 |
2,948,113 |
138.2 |
|
|
|
ソフトウェアテストサービス |
2,866,467 |
138.7 |
|
|
その他サービス |
81,646 |
122.9 |
|
Web/モバイルアプリ開発サービス事業 |
281,345 |
101.2 |
|
|
オフショアサービス事業 |
49,687 |
106.3 |
|
|
合計 |
3,279,146 |
133.4 |
|
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
楽天株式会社 |
468,572 |
19.1 |
567,616 |
17.3 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、連結決算日における資産、負債及び純資産の計上、当連結会計年度における収益、費用の計上については、過去の実績や現況に基づいた合理的な基準による見積もり及び判断を行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積もりと異なる場合があります。
なお、重要な会計方針等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析については、前述の「(1)経営成績等の状況の概要」、経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「2.事業等のリスク」に含めて記載しております。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループは、運転資金については自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。
③経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが高品質なサービスを継続的に提供していくために、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の経営課題に対処することが必要であると認識しております。また、当社グループを取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。
該当事項はありません。
ソフトウェアテストサービス事業において、ソフトウェアテストの進捗管理ツール(Quality Tracker)の開発を行っております。当連結会計年度における研究開発費は