文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、「“無意味な常識”に囚われず“意味のある非常識”を追求し、価値ある社会活動を行う」を企業理念に掲げ、顧客のトータルサポートコンサルティングという観点で柔軟にサービスを展開しております。企業理念を実践するために“ピアズミッション”、“約束”、“ピアズイズム”を掲げ、革新的なサービスを生み出すために日々の従業員教育を行ってまいりました。この企業理念には、過去の成功体験に囚われず、顧客ニーズの変化に対応し、常に新しいソリューションサービスを生み出し続ける意味も含まれており、当社が対象とする通信業界において革新的な取り組みを模索し、積極的に様々な提案を行なっております。
(2)経営環境
現在、当社が事業の対象としている通信業界においては、移動体通信端末を中心に目まぐるしい大きな変化を遂げており、通信キャリア間のサービスや料金体系に大きな違いがなくなっているなかで、仮想移動体通信事業者(MVNO)各社のサービス普及により競争環境が激化しております。また、IoT分野の拡がりから関連サービスの拡大により、通信事業者は新たな収益の確保に向けて通信以外のサービスへ事業領域を拡大するなど、今後さらなる変化が予想されます。変化の激しい業界であるからこそ、当社に期待される使命や役割はより一層大きなものとなると考えております。当社としては今後もこうした経済情勢や消費動向、又は競合他社の状況等の経営環境にも注意を配りながら、革新的なサービスを提案してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長と企業価値向上のため、収益力を高めると共に経営の効率化を図っております。
目標とする経営指標として、成長率を示す売上高前年対比、利益効率を示す売上高経常利益率を重要な経営指標として位置づけ、積極的かつ戦略的投資ができる体制の強化に取り組んでまいります。
(4)対処すべき課題
当社は変化の激しい通信業界において、常に新しいソリューションサービスを生み出し続けること等によって、着実に成長を続けてまいりました。当社は、現状に留まることなく「“無意味な常識”に囚われず“意味のある非常識”を追求し、価値ある社会活動を行う」という企業理念の実現に向け、以下の課題に重点的に対処してまいります。
① 人財採用・育成
当社が行っている事業の領域は、労働集約型の側面をもち、労働力に対する依存が高いと言えます。当社は、それらの労働力の源泉である人材を「人財」と定義して当社における最も重要な経営資源として位置付けており、当然のことながら提供するサービスもそれらの人財に大きな影響を受けるため、人事政策においては、優秀な人財の確保や育成を重大な課題と捉え、取り組んでまいります。
人財の確保においては、当社の将来を担う若手人財の確保のために新卒者採用のほか、併せて全国規模における顧客ニーズに柔軟に対応するため、各地域における中途採用の強化にも取り組んでおります。また、人財の育成については、各人の担当業務に関するOJTを実施し、且つ様々な研修機会の提供を通じた自己成長の推進に注力しており、当社の強みの源泉でもある理念や価値観を共有し、将来的に当社を牽引していく人財の育成も強化してまいります。
また、紹介予定派遣(労働者派遣事業及び有料職業紹介事業の許可を持つ事業者のみ行うことができる、有料職業紹介を予定して行う労働者派遣)は今後、ますます高まることが予想されるインバウンド需要に対応するためのバイリンガル人材の雇用の創出としての価値を提供するものであると当社は考えており、当社が培ってきた販売ノウハウやナレッジを基に研修を行うことで優秀な人財の育成も強化してまいります。
② 業界の適正化の流れに対応した新業態の開発
今後も継続的な成長を見込むためには、新たな収益の柱の開発が非常に重要であると考えております。通信業界において政府からの要請や総務省のタスクフォース及び規制の緩和等の影響により、キャリアショップでは利用者のニーズや利用実態に則した適正な販売方法が求められております。そのような中で、契約期間の短縮に向けた政府要請への対応やキャリアショップにおいて、移動体通信端末やサービスコンテンツ以外にも、様々な商材やサービスの取り扱いが進んでおります。特に、「電力」や「保険」等の生活インフラの取り扱いが順次進んでいるため、当社もそのような新たに取り扱うサービスの販売方法等に係る研修等の開発にも取り組んでいく必要があります。また、今後一層、サービスコンテンツにおけるこのような業種の垣根そのものがなくなっていくことが予想されるため、通信業界で培った販売ノウハウやナレッジを基に他業界の販売代理店に展開する新業態を開発するための専門チームを設置することで、新たなサービス企画の立ち上げも試験的に実行しております。
③ 本部機能の強化
今後の事業規模の拡大、業態の多様化において、本部機能の強化・充実を図ることが持続的な成長には重要であると考えております。今後一層、フロント部門と管理部門の連携を図り、収益力の向上、業務効率の向上及びコンプライアンスの意識の向上を徹底することで、組織全体の強化に取り組んでまいります。
④ 社会的デジタルデバイドへの対応
移動体通信端末の利用度の高まりや情報技術の発展に伴い、その恩恵を受けられない格差(デジタルデバイド)が社会的な問題となっており、通信業界向けのサービスを提供している当社だからこそ、より多くのエンドユーザー(消費者)にその「価値」や「便利さ」を届けることが最大の責務でもあると考えております。そのためには、適切な情報はもとより、キャリアショップにおいて移動体通信端末の利便性等の利用価値を追求した販売方法を広め、エンドユーザー(消費者)におけるデジタルデバイドの是正を図ることで、通信キャリアから提供されるサービスを通じてより多くのエンドユーザー(消費者)の生活を便利で充実したものとなるように努めてまいります。
当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、今後発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
(1)事業環境に関するリスクについて
通信業界への依存について
現在、当社は、通信業界に特化した事業展開を進めております。同業界は技術革新のスピードが速く、新たな技術やサービスの登場に伴う市場環境の変化が激しいことから、当社においてもこれらの変化等に迅速に対応していく必要があります。当社としてはそのような変化に対応するべく、日々業界情報にアンテナを張り最新情報の収集を行っております。しかしながら、これらの変化への当社の対応が困難又は不十分となった場合には、当社が展開する事業に影響が生じ、当社の事業存続及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容に関するリスクについて
① 取引依存度の高い取引先について
当社の主要な受託先は、NTTドコモグループ(株式会社NTTドコモ及びその企業集団に属する会社を指します。)であり、当社の売上高実績に対する依存度は2018年9月期60.0%、2019年9月期51.8%と高い割合になっております。今後とも当社は、取引先ニーズの先取り、及び幅広い事業展開により同グループとの良好な関係を維持し、取引の維持・拡大に努める方針でありますが、同グループとの永続的な取引が確約されているものではなく、万一、同グループとの間において、契約条件の重要な変更が生じたり取引高が大幅に減少した場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について
当社が行う通信業界へのコンサルティングサービスでは、競合会社が多数存在しております。当社といたしましては、創業以来培ってきたノウハウを活かし、通信業界における市場環境の激しい変化に対応した事業推進を行っておりますが、他社に対する優位性が維持できなくなった場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 業績の季節性について
当社の四半期における業績は、第1四半期(10月~12月)及び第2四半期(1月~3月)において、売上高及び営業利益が偏重する傾向にあります。これは、通信業界において、新商品の販売時期、年末年始、年度末等の顧客契約獲得が集中する時期にあたること等によるものであります。一方、当社の第3四半期(4月~6月)は、主要販売先における人事異動のシーズンである年度初めにあたり、当該販売先が当社に発注した案件等の当該販売先における引継ぎに時間を要すること、及び当社における新卒採用者の受入れにより人件費等の関連支出が増加すること等から、第3四半期(4月~6月)の売上高及び営業利益が他の四半期と比較して減少する傾向があります。したがって、当社の上半期又は四半期別の業績のみを基に、当社の通期の業績を見通すことは困難であることに留意する必要があります。
当社は、当該季節的要因を踏まえた利益計画を策定し、売上高及び利益の確保に努めておりますが、何らかの事情により計画どおりの受注が獲得できなかった場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当事業年度の業績は、次のとおりであります。
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|
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
||||
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
通期 |
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売上高(千円) |
616,621 |
839,983 |
664,914 |
650,858 |
2,772,378 |
|
構成比(%) |
22.2 |
30.3 |
24.0 |
23.5 |
100.0 |
|
営業利益(千円) |
123,589 |
214,034 |
58,615 |
111,638 |
507,878 |
|
構成比(%) |
24.3 |
42.2 |
11.5 |
22.0 |
100.0 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.第1四半期までの数値については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく有限責任 あずさ監査法人の四半期レビューは受けておりません。
④ 外注先の確保について
当社のコンサルティング事業においては、必要に応じて、コンサルティング講師の委託、事務局の運営委託等について協力会社等に外注しております。
現状では、協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保ち、コンサルティング人材の確保に注力しておりますが、協力会社において適正人材が確保できない場合及び外注コストが高騰した場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 法的規制について
当社は、「電気通信事業法」、「独占禁止法」、及び総務省「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」といった規制の直接的な対象ではありませんが、当社の主要な販売先において大きな影響を及ぼすため、副次的に規制等に則した対応が求められます。
当社は、上記を含む各種法的規制などに関して、それらの法令等を遵守するよう、定期的な勉強会の開催等の方法により社員教育を行うとともに、「リスク・コンプライアンス管理規程」並びにコンプライアンスに対する方針を制定することにより法令遵守体制を整備・強化しておりますが、今後、これらの法令等の改正や当社の行う事業そのものが規制の対象となった場合等には、当社の事業展開に支障をきたし、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 個人情報の漏洩リスクについて
当社は、顧客の個人情報を取り扱っており、「個人情報の保護に関する法律」に規定される個人情報取扱事業者に該当いたします。当社は、個人情報の適切な保護措置を講ずる体制の構築・維持の一環として、プライバシーマークやISO27001の認証を受けており、個人情報の適切な取扱いに努めております。
しかしながら、万一、個人情報が外部に流出した場合には、当社の社会的信用が毀損され企業イメージの低下を招くなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、損害賠償請求等、不測の損害が生じる可能性もあります。
⑦ 風評リスク
当社は、通信業界に特化し、販売代理店(キャリアショップや家電量販店等)及び移動体通信端末メーカー等にコンサルティングサービスを提供しておりますが、当社の顧客である販売代理店等において、当社の提供するサービスに対して期待以上の成果が得られないと判断された場合、又は当社に対して何らかの否定的な風評が広まった場合等には、その内容の真偽に関わらず、当社の評判や事業に対する信頼が低下する可能性があります。また、当社は、コンプライアンスを重視した営業活動を徹底するため、インターネット掲示板等への書き込み等による否定的な風評に対しても、定期的にモニタリングを実施し、リスク・コンプライアンス委員会において、必要な対応を協議することとしております。そうした対応にもかかわらず、否定的な風評が広まった場合には、顧客や取引先からの信用を失い、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(3)事業の運営体制に関するリスクについて
① 代表者への依存について
当社の代表取締役社長である桑野隆司は当社の創業者であり、創業以来、代表取締役社長を務めております。同氏は通信業界における豊富な経験や人脈、知識を有しており、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において極めて重要な役割を果たしております。
当社は、取締役会等における役員及び幹部社員への情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、現状では、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 組織体制及び人材の確保・育成について
当社は創業以来、比較的少数の役職員数で事業を遂行してきたことから、各業務分野、及び内部管理において少数の人材に依存しております。当社では、特定の人材に過度に依存しないよう、組織体制を整備・強化するとともに、優秀な人材の確保・育成により経営体制を整備し、全般的な経営リスクの軽減に努めるとともに、内部管理体制の整備・強化を図っております。
しかしながら、当社の事業拡大に応じた十分な人材の確保が思うように進まない場合、又は人材の社外流出等、何らかの事由によりこれらの施策が計画通り進行しなかった場合には、当社の今後の事業展開及び業務遂行に影響を及ぼす可能性があります。
(4)その他のリスクについて
① 株式価値の希薄化について
当社は役員、従業員及び社外協力者に対し、当社の業績向上への意欲や士気を高めることを目的として、新株予約権付与によるストック・オプション制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度を活用していくことを検討しております。当社は今後、新株予約権付与のほか、新株、新株予約権付社債等を発行する可能性があり、これらの発行及び行使により当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じる可能性があります。また、これらの行使による需給の変化が当社株式の株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
なお、本書提出日の前月末(2019年11月30日)現在でこれらの新株予約権による潜在株式数は225,300株であり、発行済株式総数の10.4%に相当しております。
② 配当政策について
当社は、更なる財務体質の強化及び競争力の確保を経営の重要課題の一つとして位置付けております。そのため、現時点においては内部留保の充実を図り、事業の効率化と事業拡大のための投資を積極的に行っていくことが株主に対する最大の利益還元に繋がると考えております。しかしながら、当社は配当による株主への利益還元も重要な経営課題であると認識しており、将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら配当による株主への利益還元を検討していく方針であります。ただし、配当実施の可能性、及びその実施時期等については、現時点においては未定であります。
③ 資金使途について
当社は、東京証券取引所マザーズへの上場に伴う公募増資により調達した資金については、コンサルティング事業の強化・拡充を目的とした新たなシステム開発費用、業務効率化を目的とした基幹情報システム開発費用、従業員の増加に伴う本社のオフィス移転費用並びに事業の拡大に伴う人材確保に係る人件費及び採用費等に充当する予定であります。しかしながら、急激な経営環境の変化が生じ、その変化に柔軟に対応していくため、調達資金の使途を現時点での計画以外の使途へ充当する可能性があります。また、当該調達資金を計画どおりに充当した場合においても、想定通りの投資効果を得られない可能性があります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態の分析
当事業年度末における資産の部は2,232百万円、負債の部は363百万円、純資産の部は1,868百万円であり、自己資本比率は83.7%となりました。
a.流動資産
当事業年度末における流動資産は2,106百万円となり、前事業年度末に比べて929百万円増加いたしました。これは、主に2019年6月に当社が東京証券取引所マザーズ市場に上場したことに伴う公募増資の払込を受けたことにより現金及び預金が839百万円増加したことによるものであります。
b.固定資産
当事業年度末における固定資産は126百万円となり、前事業年度末に比べて15百万円減少いたしました。これは主に投資有価証券が5百万円減少したこと、保険積立金が4百万円減少したことによるものであります。
c.流動負債
当事業年度末における流動負債は363百万円となり、前事業年度末に比べて15百万円減少いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が50百万円減少したものの、未払法人税等が36百万円増加したことによるものであります。
d.固定負債
当事業年度末における固定負債は0円となり、前事業年度末に比べて78百万円減少いたしました。これは長期借入金78百万円を返済したことによるものであります。
e.純資産
当事業年度末における純資産合計は1,868百万円となり、前事業年度末に比べて1,008百万円増加いたしました。これは、増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ344百万円増加したこと、当期純利益の計上により利益剰余金が318百万円増加したことによるものであります。
② 経営成績の分析
当事業年度における世界経済は、米国を中心に緩やかな回復基調で推移するものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題など、景況感の悪化に繋がる懸念材料も多く、先行き不透明な状況が続きました。わが国経済においても、企業収益及び雇用情勢の改善傾向は続いているものの、世界経済の動向に関する不確実性により、日本経済へのマイナス影響が懸念され、依然として先行きは不透明な状況が続いております。また、企業間の競争激化、人手不足による人件費・物流コストの上昇や、自然災害の影響等により、市場環境は厳しさを増しております。
通信業界においては、通信キャリア間のサービスや料金体系に大きな違いがなくなっているなかで、仮想移動体通信事業者(MVNO)各社のサービス普及により競争環境が激化しております。また、IoT分野の拡がりから関連サービスの拡大により、通信事業者は新たな収益の確保に向けて通信以外のサービスへ事業領域を拡大しております。また、今後は、通信料金と端末代金の完全分離を内容とする「電気通信事業法」の改正、第4の通信キャリア参入、次世代通信規格「5G」のプレサービスが開始されるなど、事業環境は大きく変化しております。
このような経済状況のもとで、当社は「“無意味な常識”に囚われず“意味のある非常識”を追求し、価値ある社会活動を行う」という企業理念をもとに、主要取引先である通信キャリアやキャリアショップ(通信キャリアのブランドを冠した販売店)を運営する販売代理店に対し、目まぐるしく変化する制度やサービスに柔軟に対応し、コンサルティング事業を中心に展開してまいりました。
主要なサービス提供先であるキャリアショップにおいては、「電気通信事業法」の改正により消費者保護ルールに基づき、説明義務等の充実による消費者のロイヤリティの向上が課題となっております。同時に、消費者への提供価値を伝える適正な販売のニーズが高まり、適正販売の浸透に向けたコンサルティングや研修サービスの提供に努めてまいりました。また、販売面では、スマートフォンを中心としたデバイス販売に付随する光回線などの商材の販売強化ニーズを満たすトータル的な提案スキルが求められる中で、行政から契約時間の短縮に向けた要請もあるなど、店頭のオペレーションに対する改善の必要性が高まりました。このような業務の複雑化と高度化が販売現場で巻き起こる中、ニーズを満たす研修パッケージの開発提案により、受注が増加いたしました。
これらの結果、当事業年度の経営成績は、売上高2,772百万円(前年同期比139.0%)、営業利益507百万円(前年同期比124.9%)、経常利益487百万円(前年同期比117.8%)となり、当期純利益は318百万円(前年同期比119.5%)となりました。
なお、当社はコンサルティング事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より842百万円増加し、1,558百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は277百万円(前年同期比602.2%)となりました。資金増加・減少の主な要因は、税引前当期純利益が509百万円、売上債権の増加額が90百万円、法人税等の支払額が166百万円等によるものであります。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果得られた資金は23百万円(前事業年度は21百万円の支出)となりました。資金増加・減少の主な要因は、保険積立金の解約による収入28百万円、投資有価証券の売却による収入6百万円、有形固定資産の取得による支出2百万円、無形固定資産の取得による支出9百万円等によるものであります。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果得られた資金は543百万円(前年同期比703.0%)となりました。資金増加・減少の主な要因は、株式の発行による収入681百万円、長期借入金の返済による支出128百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社で行う事業は、概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はコンサルティング事業の単一セグメントとしております。
|
セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
前年同期比(%) |
|
コンサルティング事業(千円) |
2,772,378 |
139.0 |
|
合計(千円) |
2,772,378 |
139.0 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前事業年度 (自 2017年10月1日 至 2018年9月30日) |
当事業年度 (自 2018年10月1日 至 2019年9月30日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
株式会社NTTドコモ |
1,197,574 |
60.0 |
1,434,774 |
51.8 |
|
株式会社セレブリックス |
283,447 |
14.2 |
334,572 |
12.1 |
|
シャープ株式会社 |
222,102 |
11.1 |
334,634 |
12.1 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.相手先別の売上高は、同一の企業集団に属する顧客への売上高を集約して記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項につきましては、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 資本の財源及び資金の流動性
資本政策につきましては、財務の健全性や資本効率など当社にとって最適な資本構成を追及しながら、会社の将来の成長のための内部留保の充実と、株主への利益還元との最適なバランスを考え実施してまいります。短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を検討した上で調達しております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,558百万円となっております。
将来の成長のための内部留保については、人材の育成・獲得、システム強化等の将来の事業展開の財源のための投資に資源を優先的に充当いたします。
③ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営規模に関する指標として売上高前年対比及び売上高経常利益率を重要な指標として位置付けています。売上高前年対比については、当該事業年度における売上高は、2,772百万円(前年同期比139.0%)となりました。当社では、通信業界の課題解決に寄与するために人員体制を整え、より多くの受注ニーズへ応える事で売上高の向上に取り組んでまいります。
売上高経常利益率については、前事業年度より3.2ポイント低下し、17.6%となりました。主に主要顧客からの受注が採用進捗以上に順調に増加したため、協力会社の人材リソースの活用による外注費が増加したためです。売上高経常利益率は、当社が顧客に対して高付加価値のある商品やサービスを提供できているかの指標であると考えております。協力会社と連携し、人材リソースを調整した上で急激な変化へ対応しておりますが、今後は、事業の強化・拡充や新たな収益事業への投資として積極的な人材への投資についても行ってまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。