第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社は、当社の存在意義、存在価値、社会的使命を示したものとして経営理念(MISSION)を掲げ、その実現に向けて全社を挙げて取り組んでおり、また、経営理念は全社員の重要な判断基準であり経営の根幹であります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

(1) 経営方針

当社は、経営理念(MISSION)に続くビジョン(VISION)、バリュー(VALUE)を経営の基本方針の柱として、以下のドメイン(事業領域)で事業活動を行っております。 

 

 ① 経営理念(MISSION)

お客さまには最高の満足と信頼を 

社員には幸せと未来への夢を 

私たちは社会に貢献する企業として 

限りなく幅広い発展をめざします 

 

 ② ビジョン(VISION)

世界中の人々の

健やかで心豊かな暮らしを創造します 

 

 ③ バリュー(VALUE)

感動創造 creating inspiration

 

 ④ ドメイン(事業領域)

One to One health & beauty-care. 

 

(2) 経営環境及び経営戦略

国内化粧品市場の規模は、平成27年以降、堅調に推移しておりました。当社が主力商品を展開するスキンケア市場は、国内需要の堅調な推移と訪日外国人客によるインバウンド需要の取り込みにより、市場拡大を続けてまいりました。

しかしながら、令和2年以降、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う外出自粛・休業要請等に加え、4月の緊急事態宣言の発出により、経済全般にマイナスの影響が出ました。このような環境のもと、スキンケア市場においても先行き不透明な状況が続いております。

当社が掲げる中期的な経営戦略は、当社が保有するデータベース及びそれを支えるシステムの強化を進め、美と健康に関する商品群のダイレクトマーケティングを推進する、というものです。具体的には以下の5つの施策を実行してまいります。

 

① 化粧品ブランド「PERFECT ONE」のさらなる価値向上とスタンダード化の推進

化粧品ブランド「PERFECT ONE」は、「シンプルであること」というコンセプトのもと「コラーゲンの力」を追求したシンプルスキンケアブランドとして展開しております。化粧水・乳液・クリーム・美容液・パック・化粧下地・ネッククリームの最大7役の機能を持つ「オールインワン美容液ジェルシリーズ」は、平成18年5月に発売して以来、多様化するライフスタイルを応援するスキンケアとしてご利用いただいております。今後はさらに多様化する時代に合わせた改良や新たな商品の開発に取り組み、シンプルスキンケアのグローバルブランドとして、より多くのお客さまにご利用いただけることをめざしてまいります。

 

 

② ヘルスケア領域での新たなスタンダード商品及びサービスの創出

当社は、お客さまの健やかな毎日をサポートするため、健康食品や医薬品を展開してまいりました。中でも「朝イチスッキリ!青汁サラダプラス(栄養機能食品)」や「ロコアタックEX(機能性表示食品)」、「新日本製薬の生薬 ヨクイニンエキス錠SH(第3類医薬品)」は、当社のヘルスケアの主力商品として、当社の事業成長を支えてまいりました。今後、新型コロナウイルス感染症の経験による人々の健康志向や予防(セルフディフェンス)意識の高まりを背景に、ヘルスケア領域は市場の拡大が見込まれております。当社では、「スマートヘルスケア事業」を立ち上げ、人々の自律したヘルスケアを支える新たな商品やサービスを提供することで、ヘルスケア事業の拡大をめざしてまいります。

 

③ データベースマーケティング、デジタル&ヒューマンコミュニケーションの革新

当社ではこれまで通信販売(自社オンラインショップでの販売を含む)、直営店舗、取扱店のチャネルを通じてお客さまへ商品を販売してまいりました。前述の化粧品ブランド「PERFECT ONE」のさらなる価値向上とスタンダード化の推進やヘルスケア領域での新たなスタンダード商品及びサービスの創出を実現するためには、当社が有するデータベースを更に活用することに加え、ヒトによるコミュニケーションとデジタルコミュニケーションの融合やAI、IoT等のデジタル技術を活用した新たなサービスの創出に取り組むことが重要であると考えております。

 

④ 海外展開の加速(アジア全域及び北米への展開)

当社では平成28年12月に展開を開始した台湾を始め、現在では中国、香港、タイ、シンガポール、ベトナムにおいて商品の販売を行っております。今後は、成長市場である中国を中心とした東アジア、ASEANにおける「PERFECT ONE」ブランドの浸透を図り、新しいライフスタイルを提案するとともに、米国への展開を図ることで、海外事業の拡大を加速させてまいります。

 

⑤ 将来の成長を支える経営人財の育成

当社は、「世界中の人々の健やかで心豊かな暮らしを創造します」というビジョンの実現に向け、経営理念に共鳴する人財の確保と経営理念を体現する人財の育成に取り組んでまいりました。今後の継続的な事業成長を実現するため、経営理念に共鳴し体現する人財を確保、育成し続けるとともに、経営感覚を持ち、グローバルに活躍できる優秀な人財の確保と育成に取り組んでまいります。また、従業員の士気を向上し、能力を最大限に発揮するための環境づくりとして、人事評価制度の見直しや組織体制の見直しに取り組んでまいります。

 

(3) 対処すべき課題

① ブランド及び商品の開発

当社は、パーフェクトワン オールインワン美容液ジェルシリーズの販売を中心に事業を展開しており、当社の主力商品となっております。平成18年の発売から14年間、多様化する女性の生き方を応援するスキンケアとして、時代に合わせて改良を重ね、現在では機能の異なる6タイプ(一部店舗のみで取り扱う商品を含む)をラインナップしております。今後は、パーフェクトワンブランドに続く第二、第三の柱となるブランドや商品の開発とその育成が課題と認識しているため、新たな世代をターゲットにしたスキンケア、ヘルスケア商品及びブランドの開発に向けた研究開発や商品開発に継続的に取り組んでおります。

 

② 新規顧客の開拓

当社は今後の業績拡大に向けて、当社が展開するブランド及び商品を新たに購入いただける新規顧客を獲得していくことが課題と認識しております。そのために当社では、マスメディア(テレビインフォマーシャル、新聞広告、インターネット広告等)を活用した新規顧客獲得に継続的に取り組むと同時に、SNS等の新たなメディアを活用した新規顧客獲得に取り組んでおります。

 

 

③ リピート顧客の継続利用の促進

当社は、既存のお客さまだけでなく、幅広い年齢層の方や男性等、より多くの方々に当社の商品をご利用いただくための販売促進を行っております。このような方々にリピート顧客として、当社のブランド及び商品を継続利用していただくことが課題と認識しております。そのために当社では、毎月指定された日に定期的に商品をお届けする定期購入サービスの導入、累計購入金額に応じてステージアップするステージ制度の導入やシステム強化による販促効率の向上等、リピート顧客の継続的な獲得に向けた取組みを進めており、また、アプリを活用した新たなデジタルコミュニケーション方法の開発に取り組んでおります。

 

④ 販売チャネルの拡大

当社は、通信販売(自社オンラインショップでの販売も含む)を始め、直営店舗販売、卸売販売、海外販売等、より多くのお客さまにご利用いただくため、販売チャネルの拡大を図ってまいりました。今後も、より多くのお客さまにお求めいただける環境を作り続けることが課題と認識しており、各販売チャネルの拡大に積極的に取り組んでまいります。具体的には、ECについて、新たな媒体や売り方の開発を進めております。また、海外展開について、既存の進出エリア以外への市場ニーズや動向を把握するための調査及びテストマーケティングを実施しております。

 

⑤ 新規事業の創出と確立

当社は、今後の継続的な成長を実現するために、これまでに培ってきたデータベースマーケティングのノウハウと商品企画力を活用し、新たな事業を開発、成功させることが課題と認識しております。

 

⑥ 人財の確保、育成

当社は、経営理念(MISSION)に続くビジョン(VISION)、バリュー(VALUE)を経営の基本方針の柱として事業活動を行っております。今後の継続的な成長を実現するにあたり、人財の確保及び育成を重要な課題と認識しております。そのために当社では、福利厚生制度の充実や職場環境の改善に取り組み、全ての社員が経営理念に基づく事業活動を実践するために、研修等を開催し、人財の育成に取り組んでおります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業に係るリスク

① 消費者ニーズの変化

新規ブランド及び商品の開発、育成並びにマーケティング活動の消費者ニーズへの適合状況は、当社の売上及び利益に大きな影響を及ぼします。当社では、消費者ニーズに応えるため、コールセンターに寄せられる顧客の声を広く収集する等して、消費者ニーズの変化に合わせて商品の改良を継続的に行っております。しかしながら、商品の開発はその性質上、様々な要因による不確実性が伴うため、当初意図した成果が得られない場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合の激化

当社が属する化粧品市場においては、国内外問わず大小の競合企業が存在しており、また、商品の製造を請負うOEM企業等の存在により製造設備を持たずに事業展開が可能であることから、参入障壁が低く、新規参入事業者も出現しております。このような競争環境の下、当社は、消費者ニーズを踏まえ、商品の改良を行いブランドの価値の向上に努めるとともに、顧客データベースやデータベースマーケティングのノウハウを活用した顧客との関係性構築を行っております。

しかしながら、既存の競合他社との競争の激化や、同業他社の不祥事等による業界イメージの悪化、大規模な資本や高い知名度・ブランド力のある企業等の新規参入、類似商品の販売等により、当社の顧客の流出やそれに対処するための様々なコストが増加した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 特定のブランド及び商品への依存

当社のパーフェクトワン オールインワン美容液ジェルシリーズは、売上高の大半を占め、当社の主力商品となっております。当社は、リブランディング等により「PERFECT ONE」のブランド力や品質等の維持・向上に努めるとともに、同商品以外に取扱い商品を増やし、特定の商品への依存の低減を図っております。しかしながら、当該商品が品質不良等によりブランド価値が毀損され販売量が大きく低下した場合、また、同商品に次ぐ商品の開発が当初意図した成果が得られない場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 商品の製造委託について

当社は、既存商品の製造を外部委託しており、当社と製造委託先との間で役割分担と責任を定めた書面を締結しております。

製造委託先における品質管理においては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律における製造販売業許可を取得し、品質管理基準(GQP)手順を定め運用しています。特に適正な製造管理及び品質管理の確保のため、製造委託先に定期的に実地で監査を行い、衛生管理、製造体制、製造記録のチェックを行うことで製品品質の維持、改善に努めています。

また、当社は委託先に対して計画的に発注を行うことや、委託先との良好な関係を保つことにより、商品を安定的に供給できるよう努めています。

当社はこのように製造委託先、製造再委託先の管理には万全を期すことによりリスクの低減を図っておりますが、万が一、商品の製造委託先もしくは製造再委託先との急な契約の解消や天災等による生産設備への被害など不測の事態が生じた際には、当社製品の円滑な供給に支障を来すことが考えられ、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 特定の製造委託先との取引について

当社は、主力商品のオールインワン美容液ジェルを含む化粧品の大部分において、製造を日本コルマー株式会社に委託しております。現状は、化粧品が当社販売数の多くを占めることから、仕入高としても日本コルマー株式会社の比率が全仕入高の3分の2程度と高く、重要な取引先となります。よって、当社は日本コルマー株式会社に対して厳正な製造管理及び品質管理を徹底することに加え、製造を関西地方、中国地方等の複数の工場に分散することでリスクを軽減するよう努めています。しかしながら、万が一、急な契約解消や天災等による生産設備への被害など不測の事態が生じた際には、当社商品の円滑な供給に支障を来すことが考えられ、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 知的財産権について

商品に使用する商標権及び特許権につきましては、事前の調査で類似のものがないことを確認して出願しております。しかし、この出願の調査や当社における出願決定に期間を要した場合、他社が先に商標登録、特許登録する可能性があり、その場合は商品を該当の商標にて販売できなくなるといった事態が生じる可能性があります。

 

⑦ 在庫の滞留又は欠品

当社は、在庫の保有状況をモニタリングしながら発注数量の調整を毎月実施し、滞留が予測される商品について販売施策を追加で立案することで在庫リスクの最小化を図っております。しかしながら、需要動向を見誤ったことによる欠品、ないし滞留在庫が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑧ 法的規制等

a 特定商取引に関する法律

 本法は、特定商取引(訪問販売、通信販売及び電話勧誘販売に係る取引、連鎖販売取引、特定継続的役務提供に係る取引、業務提供誘引販売取引並びに訪問購入に係る取引をいう)の公正化を図ることで、消費者の保護を目的とするものであり、クーリング・オフ等の規制を定めております。当社は商品を販売するに当たり、通信販売を主要な販売経路としており、本法による規制を受けるものであります。

当社は、商品薬事管理課において、本法及び施行令に基づき厳正にチェックを行っておりますが、何らかの原因により本法に違反する行為が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

b 不当景品類及び不当表示防止法

本法は、消費者の利益を保護するため、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽ったり、消費者に誤認されたりする表示を行うことを規制するとともに、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額、総額を制限するものであります。

当社は、販売促進活動の一環として「広告」による宣伝を積極的に行っており、また営業戦略の一環として、お客さまに対し、本法の景品類に該当する販促品、商品等をご提供しておりますので、本法の規制を受けるものであります。

当社は、商品薬事管理課において、日本化粧品公正取引協議会が作成した公正競争規約に基づき厳正にチェックを行っておりますが、何らかの原因により本法に違反する行為が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

c 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

化粧品、医薬部外品及び医薬品を国内にて製造販売するためには、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬機法」という。)に基づく、製造販売の許可を取得する必要があります。当社は、当該許可が求める基準を遵守するために三役責任者の設置、品質管理の基準(GQP)、製造販売後安全管理の基準(GVP)を満たした活動を行うとともに、法令の定めに基づき5年毎の更新その他必要な手続きを行っております。

しかしながら、薬機法第12条の2(取消事由)等に抵触し、業務の一部もしくは全部の停止が命ぜられ、又は、製造販売に係る許可が取り消された場合、もしくは、将来において更なる規制強化されその対応が困難となる場合には事業における許可の取消等の事業制約要因となる可能性があり、これらの可能性が顕在化した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

[主要な許可の取得状況(令和2年9月30日現在)]

許可名称

監督官庁

取得年月日

有効期限

第二種医薬品製造販売業許可

福岡県知事

平成28年9月1日

令和3年8月31日

医薬部外品製造販売業許可

福岡県知事

平成28年9月1日

令和3年8月31日

化粧品製造販売業許可

福岡県知事

平成28年9月1日

令和3年8月31日

店舗販売業許可

福岡市中央保健所

平成28年7月1日

令和4年6月30日

店舗販売業許可

福岡市博多保健所

平成27年4月1日

令和3年3月31日

医薬品販売業許可

福岡県知事

平成29年10月1日

令和5年9月30日

 

なお、上記許可について、令和2年9月30日現在において、事業の停止、許可取り消し及び事業廃止事由に該当する事実は有りません。

 

d その他

当社は国内外で様々な商品を取り扱っているため、関連する法令・規制は上記以外にも多岐にわたります。具体的には、会社法、税法、知的財産法、下請法、食品表示法、健康増進法、食品衛生法、個人情報保護法、さらには海外事業に係る当該国の各種法令・規制等となります。当社では法令遵守は極めて重要な企業の責務と認識のうえ、規程の制定、コンプライアンス委員会の開催、研修の実施等の対策を行い、法令遵守の徹底を図っております。しかしながら、個人的な不正行為等を含めコンプライアンスに関するリスク並びに社会的な信用やブランド価値が毀損されるリスクを回避できず、当該リスクが顕在化した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ 顧客情報の管理

現在、当社の主力の販売形態は通信販売であるため、多数の個人情報を保有しております。これら当社が知り得た顧客情報等については、コールセンター、店舗、ホームページサービス利用の顧客の個人情報を格納する各サーバーに厳格なアクセス制限を設けており、関係者以外はアクセスできないようにしております。また、アクセス可能な関係者においても、外部に情報を持ち出すことができないよう多重のセキュリティ対策を実施しております。さらに、個人情報保護法の施行に対応して、社内規程の整備、社員教育の徹底等を行なうとともに、「プライバシーマーク(JISQ15001)」の認証取得や外部機関による情報セキュリティに係る監査を受けております。

しかしながら、何らかの原因により万が一これらの情報が流出した場合には、当社に対する損害賠償請求の提起、信用失墜等が生じることにより、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 原材料価格の高騰

当社商品の製造に不可欠な原材料等は、製造委託先が統括管理のもと調達しております。製造委託先は、調達先を分散するとともに、調達先と良好な関係を保ち、常に適正な価格で必要量を調達できるように努めております。しかし、原油等素材価格の動向により、主要原材料の価格が高騰した場合は、当社の製造委託先からの商品仕入価格も上昇する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑪ 配送コストの高騰

当社は、商品販売に際し運送会社に商品配送業務を委託しており、一定金額以上購入のお客さまに無料配送サービスを提供しております。現在は複数の配送会社の使い分け等により委託価格の安定化を図っておりますが、今後配送コストが高騰した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ 人財確保と人件費の高騰

当社は、継続的な事業発展のため、全国各地において様々な媒体、手法により新卒、中途の採用を積極的に行って人財確保に努めております。しかしながら、国内における少子高齢化に伴う労働人口の減少や産業構造の変化を背景に、必要な人財を継続的に確保するための競争は厳しくなっております。また、人財確保のための採用費及び人件費が高騰しております。今後の競争激化により、必要な人財の確保が計画通りに進まなかった場合、あるいは、人件費が高騰し続けた場合、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑬ 海外における販売

当社は、台湾や中国、香港、タイ、シンガポール、ベトナムにおいて、海外代理店を通じて商品を販売しております。海外での事業活動において、予期し得ない経済的・政治的・社会的な突発事態の発生、テロ・戦争・内乱の勃発、伝染病の流行等による社会的・経済的混乱、自然災害、異常気象や天候不順等が、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑭ 出店のリスク

当社は、百貨店やショッピングセンター内の出店を行っております。店舗別採算を確保した上で、成功事例を横展開しながら、店舗数を増加していくとともに、リスクの低減を図っております。しかしながら、当社が計画している出店時期に出店条件に合致した物件を確保できない場合、あるいは出店後の店舗の採算が計画通りに推移しない場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑮ 消費者とのトラブル及び風評

当社は、消費者が期待する効能効果が体感できなかった場合や健康被害等が発生した場合に、消費者とのトラブルが生じる可能性があります。当社は、効能効果に係るエビデンスを取得し、効果を実感いただける商品を消費者に提供することに注力をしております。しかしながら、このようなトラブルの影響がマスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生ないし流布し、当社の商品イメージが低下する等の事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また当社の商品に直接関係がない場合であっても、他社の模倣品等によるトラブルや風評等により当社の商品のイメージが低下する等の事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑯ 天災や突発的事象

当社のコールセンター、物流センター、事務所等、事業活動に必要な機能については、自社だけでなく外部パートナーと協業することにより、拠点を分散して事業継続性を高めています。しかしながら、分散しているものの、いずれかの拠点が所在する地域に地震等の天災あるいは火災や爆発事故等が発生した場合には、顧客とのコミュニケーションや商品の販売等の機能に支障が出る恐れがあり、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、同じく当社の拠点が所在する地域に地震等の天災あるいは火災が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑰ 感染症

新型インフルエンザ・新型コロナウイルス等の新興感染症の世界的な蔓延により、当社の事業活動に支障をきたす可能性があります。具体的には、サプライチェーンの維持やコールセンターの運営、物流センターの運営、店舗の営業、海外への輸出入等に影響があった場合に、商品や資材の安定調達や、お客さまからの受注・お客さまへの納品が滞る可能性があります。以上のリスクを踏まえ、当社は事業継続の対応として、社員の感染予防・感染拡大防止の観点から在宅ワーク制度や時差出勤制度の導入、職場の衛生管理の徹底など、必要な措置を実施しております。またコールセンターの運営やサプライチェーンの維持のために、外部のパートナー企業とも適切に連携をとって対応しております。しかしながら、全ての被害や影響を回避できるとは限らず、かかる事象の発生時には当社の財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) その他のリスク

 支配株主との関係について

令和2年9月30日時点、当社の支配株主(第1位の大株主)である山田英二郎氏は、当社の創業者であり、元代表取締役であります。当社の支配株主(第2位の大株主)である山田恵美氏は、当社の元代表取締役であり、山田英二郎氏の配偶者であります。山田英二郎氏と山田恵美氏で直接所有分と合算対象分を含めて当社株式の57.04%(自己株式を除く)を保有しており、今後も中長期的に保有する方針ですが、今後の株価の推移等によっては短期で売却し、なおかつ、市場で当該株式の売却が行われた場合や売却の可能性が生じた場合には、当社株式の市場価格に影響を及ぼす可能性があります。さらに、市場での売却ではなく特定の相手先へ譲渡を行った場合には、当該譲渡先の保有株数や当社に対する方針によっては、当社の経営戦略等に影響を与える可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況 

当事業年度におけるわが国の経済は、消費税率引き上げ前の駆け込み需要による反動の影響と消費増税による個人消費の落ち込みが残る中、新型コロナウイルス感染症の流行により、経済活動の停滞や個人消費の悪化などの大きな影響を受けました。世界的にも感染拡大収束の見通しは立っておらず、国内外の景気の先行きは不透明な状況となっております。

このような市場環境のもと、当事業年度におきましては、消費税率引き上げに伴う前事業年度への売上前倒しによる反動の影響と消費増税後の消費マインドの低下や購買志向の変化による影響に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う直営店舗販売・卸売販売及び海外販売における影響があったものの、化粧品を中心に販売拡大に取り組み、前年比増収となりました。

通信販売においては、主力商品であるパーフェクトワン オールインワン美容液ジェルシリーズの販売が堅調に推移したことに加え、オールインワンジェルと併用可能な季節限定商品の販売が好調に推移し、また国内EC販売における新規顧客の獲得施策や外部ECモールへの積極的な広告投資により国内EC売上が好調に推移したことで、売上高は前年を上回る結果となりました。

直営店舗・卸売販売においては、バラエティショップやGMS(※1)を中心に取扱店舗数の増加や売り場の拡大施策に継続的に取り組んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による店舗の臨時休業や外出自粛による客数の減少により、売上高は前年同期を下回る結果となりました。

海外販売においては、第1四半期累計期間において中国を中心に売上高が好調に推移していた中、第2四半期累計期間において新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、中国国内の物流停止や中国向け輸出の延期等が生じたことで、販売活動が一部影響を受けましたが、海外EC販売の伸長により売上高は前年を大きく上回る結果となりました

以上の結果、当事業年度の売上高は33,728百万円(前事業年度比0.5%増)、営業利益は3,329百万円(前事業年度比16.2%増)、経常利益は3,295百万円(前事業年度比16.5%増)、当期純利益は2,122百万円(前事業年度比16.3%増)となりました。

なお、当社の事業セグメントは化粧品、ヘルスケアに関わる商品の通信販売、直営店舗販売・卸売販売及び海外販売でありますが、直営店舗販売・卸売販売及び海外販売の全セグメントに占める割合が僅少であり、開示情報としての重要性が乏しいため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

当事業年度末における総資産は19,956百万円となり、前事業年度末に比べ1,380百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加1,695百万円、有形固定資産の増加157百万円及び無形固定資産の減少182百万円等によるものであります。

負債は5,688百万円となり、前事業年度末に比べ128百万円減少となりました。これは主に、未払法人税等の減少217百万円、長期借入金の返済173百万円及び買掛金の増加93百万円等によるものであります。

純資産は14,267百万円となり、前事業年度末に比べ1,508百万円増加となりました。これは主に、当期純利益の計上2,122百万円、配当金の支払いによる減少378百万円及び自己株式の取得による減少299百万円等によるものであります。

 

※1 General Merchandise Store(総合スーパー)

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ1,695百万円増加し、12,271百万円となりました。

当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。 

(営業活動によるキャッシュ・フロー) 

当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは2,920百万円の収入(前事業年度比928百万円収入の増加)となりました。主な要因は、税引前当期純利益3,180百万円、売上債権の減少306百万円及び法人税等の支払いによる支出1,266百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー) 

当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは367百万円の支出(前事業年度比576百万円支出の減少)となりました。主な要因は、固定資産の取得による支出348百万円及び投資有価証券の取得による支出54百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー) 

当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは851百万円の支出(前事業年度比7,419百万円支出の増加)となりました。主な要因は、配当金の支払額377百万円、自己株式の取得による支出300百万円及び長期借入金の返済による支出173百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

b 仕入実績

当社は、販売チャネルを基礎としたセグメントから構成されており、全セグメントで共通して仕入活動を行っているため、セグメントごとの金額は記載しておりません。

 

c 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

金額(百万円)

 前事業年度比(%)

通信販売

30,875

0.2

直営店舗販売・卸売販売

2,145

△0.3

海外販売

707

15.1

合計

33,728

0.5

 

(注) 1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 2.主要な販売先の記載については、総販売実績に対する販売先別の販売実績割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりまして、採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果は様々な要因により大きく異なる可能性があります。なお、当社が財務諸表の作成に際して採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

なお、新型コロナウイルス感染症については、将来の一定の時期にその影響が収束するとの仮定を置いておりますが、当社の事業活動及び経営成績に与える影響は軽微であるため、会計上の見積りに重要な影響は与えないものと判断しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a 経営成績等に関する認識及び分析

(経営成績)

当事業年度の売上高は33,728百万円(前事業年度比0.5%増)、売上総利益は28,617百万円(前事業年度比0.2%減)となりました。売上高をセグメント別に見ると、通信販売で30,875百万円(前事業年度比0.2%増)、直営店舗販売・卸売販売で2,145百万円(前事業年度比0.3%減)、海外販売で707百万円(前事業年度比15.1%増)となりました。売上高の主な増加要因は、通信販売における顧客数の増加です。

営業利益は3,329百万円(前事業年度比16.2%増)、営業利益率は9.9%(前事業年度比1.3%増)となりました。営業利益の主な増加要因としては、顧客獲得のための広告宣伝費に加え、売上高の増加に伴う販売促進費や外注委託費が増加しておりますが、増収がこれらの影響を吸収したことによるものであります。また、発送配達費や代行手数料の効率化を推進し、営業利益率は良化しております。

経常利益は3,295百万円(前事業年度比16.5%増)、当期純利益は2,122百万円(前事業年度比16.3%増)となりました。

(財政状態)

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ1,380百万円増加し、19,956百万円となりました。

当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ128百万円減少し、5,688百万円となりました。

当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ1,508百万円増加し、14,267百万円となりました。

主な増減内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

以上の結果、財務指標としては、自己資本比率が前事業年度末の68.7%から71.2%に増加しました。

b 経営成績に重要な影響を与える要因

当社経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

c 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の資金需要の主なものは、商品仕入、広告投資、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、ブランド開発や新商品開発等の新たな投資、及び構造改革による一人当たり生産性の向上を目的とした投資に係る資金需要が生じております。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を自己資金から安定的に確保することを基本方針としており、安定的かつ機動的に運転資金を確保することを目的として、当事業年度において、複数の金融機関との間で合計10,000百万円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。

d 経営者の問題認識と今後の方針

経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

e 中長期的な会社の経営戦略

中長期的な会社の経営戦略については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社の経営上の重要な契約は以下のとおりであります。

相手先の名称

契約締結日

契約期間

契約内容

日本コルマー株式会社

平成16年3月20日

平成16年3月20日から平成17年3月19日(1年毎の自動更新)

当社主力商品の製造委託

 

 

5 【研究開発活動】

当社は、「One to One health & beauty-care.」の実現を目指し、日々化粧品、ヘルスケア商品の研究開発に取り組んでおります。具体的には、お客さまにとっての「効果の実感」と、広告等での「訴求力の強化」に直接的につながる独自素材の研究開発に取り組んでおり、これらの研究の成果を、化粧品やヘルスケア商品の開発に活用しております。また、当社は自社の資源だけではなく、大学や原料メーカー企業等との共同研究開発(オープンイノベーション)も推進しております。これにより、効果的かつ効率的に研究開発を進め、研究の成果をすみやかに商品開発に活用できるよう取り組んでおります。

以上のように、研究開発の成果を通じてお客さまの美容と健康における新しい価値を創造することを、当社の研究開発の目的としております。

当事業年度において、当社が支出した研究開発費の総額は、169百万円であります。

商品カテゴリー別の研究開発活動は、以下のとおりであります。

 

(1) 化粧品

当社は、美や健康において幅広い応用が見込まれるコラーゲンの新規開発や、効果実感を高めるための浸透技術の開発などに取り組んでおります。

当事業年度は、当社が原料メーカーと共同開発したオリジナル成分のプロテクトコラーゲン(※1)を「パーフェクトワン リフティングジェル」に配合し、リニューアル発売いたしました。従来のコラーゲン原料は保湿効果を有する機能性素材として活用されてきましたが、当社は独自技術によりコラーゲンにリン脂質を結合させることに成功し、これにより肌の水分蒸発を抑えバリア機能を高めるコラーゲンの開発に成功いたしました。「パーフェクトワン リフティングジェル」の販売数量はリニューアル後、好調に推移しております。

また当事業年度は、肌のコラーゲンを作り出すビタミンCとコラーゲンを合成し、コラーゲン産生効果が高まる新たな機能性コラーゲン「VCコラーゲン」の開発にも成功しました(※2)。コラーゲンがもつ保湿作用と、ビタミンCがもつ抗酸化作用に加え、一般的なコラーゲン原料と比較して約5倍(※3)のコラーゲン産生促進作用をもつことを確認いたしました。今後、令和3年度以降のパーフェクトワンシリーズに活用することを予定しております。

 

(2) ヘルスケア

当社は、お客さまの健やかな毎日をサポートするために健康食品や医薬品の開発を進めております。

新型コロナウイルス感染症の経験を経て、ヘルスケア領域では自身の健康は自身で守る「セルフディフェンス」が新たなテーマとなっております。このような時代の流れを受け、当社では新たな時代のヘルスケアに向けて「スマートヘルスケア事業」を開始いたしました。

当事業年度は、サプリメントなど従来のヘルスケア商品の開発・改良に取り組むとともに、スマートヘルスケア事業の第一弾として新商品開発、新サービス開発に取り組みました。スマートヘルスケア事業では、病気の予防・未病はもちろんのこと、健康を土台とした「美」の実現をサポートすることを目指しております。令和2年10月に発売した「美活プロテイン」をはじめ、今後も、体の内側と外側から美と健康にアプローチする新たなサービスや商品を順次展開していく予定であります。

 

※1 ホヤ脂質、加水分解魚鱗/皮エキス(保湿成分)を世界で初めて化粧品に配合(当社調べ)

※2 新たな機能性コラーゲン原料製造方法として特許を取得(令和2年7月2日「化粧料の製造方法」特許取得)

※3 自社にて細胞を用いた評価を実施